JPH11295460A - 複合部材及びそれを用いた燃料集合体 - Google Patents

複合部材及びそれを用いた燃料集合体

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JPH11295460A
JPH11295460A JP11030935A JP3093599A JPH11295460A JP H11295460 A JPH11295460 A JP H11295460A JP 11030935 A JP11030935 A JP 11030935A JP 3093599 A JP3093599 A JP 3093599A JP H11295460 A JPH11295460 A JP H11295460A
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zirconium
alloy
gadolinium
fuel
based alloy
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JP11030935A
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Tadashi Fujieda
藤枝  正
Masatoshi Inagaki
正寿 稲垣
Junjiro Nakajima
潤二郎 中島
Takashi Matsushita
崇 松下
Kazuo Tomita
和雄 富田
Kenichi Ito
賢一 伊藤
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、純ガドリニウムの諸特性を改
善したジルコニウム−ガドリニウム合金を中性子吸収材
として用いることにより、燃料棒内部に中性子吸収材又
は可燃性毒物を混入することなく余剰反応を適切に抑制
することのできる複合部とそれを用いた燃料集合体,被
覆管,スペーサ,ウォータロッド,チャンネルボックス
及び制御棒を提供することである。 【解決手段】本発明は、被覆管,スペーサ,ウォータロ
ッド,チャンネルボックス及び制御棒の少なくとも1つ
がガドリニウム含有量が20%以上であるジルコニウム
−ガドリニウム合金が内包された前記合金より耐食性の
高いジルコニウム基合金よりなる複合部材からなる燃料
集合体にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な合金とその複
合部材及びそれを用いた原子力プラント用の燃料集合体
に係り、特に出力ピーキングを抑制して核熱的制約を軽
減し、核燃料の経済性の向上を目的として配置される複
合部材とその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉においては、一定の運転期間の運
転が可能になるようにあらかじめ炉心には余剰反応度を
有する設計としている。この余剰反応度を抑制するため
には、燃料棒内部に、ガドリニアに代表される可燃性毒
物(BP)を混入する設計としている。MOXを用いた
原子炉炉心においても、燃料自身に可燃性毒物を混入し
た燃料棒を複数本利用することによって、余剰反応度の
抑制に供している。
【0003】一般に、中性子吸収断面積は中性子エネル
ギーに対して1/v依存性を有しており、エネルギーの
低い中性子ほどよく吸収される傾向がある。そのため可
燃性毒物の中性子吸収量は、中性子エネルギースペクト
ルが柔らかい、つまり熱中性子の多い体系ほど多くな
る。従って、可燃性毒物の反応度抑制効果は、MOXを
用いた原子炉炉心においては小さくなり、ウラン炉心と
同等の反応度抑制効果を得ようとすれば、可燃性毒物を
混入した燃料棒の使用本数を増加させねばならない。こ
のことに対しては、公知例・特開昭60−146185号に示さ
れる技術は、燃料集合体内部において、水ギャップに近
い燃料集合体外周部分が熱中性子量が多く、中性子スペ
クトルが柔らかいことに着目し、この領域にガドリニア
入り燃料棒を配置することで、ガドリニアの反応度価値
を高めて、使用するガドリニア本数を減少し、燃料集合
体のプルトニウムインベントリの増加、及び使用ペレッ
ト種類の低減を図るものである。しかしながら、この方
法では、燃料集合体内部の燃料内に存在する可燃性毒物
を全くなくすることはできず、プルトニウムインベント
リを増加させるという観点からは、不十分であった。
【0004】また、特開昭59−72087 号に示される技術
には、燃料集合体の燃料チャンネルボックス外周に反応
度制御部材を着脱自在に取付けることにより、燃料ペレ
ットに可燃性毒物を添加したり、ウラン濃縮度の調節を
不要にすることができる。この場合の反応度制御部材
は、不錆鋼,ジルコニウム合金などの中性子吸収材,ガ
ドリニウム,銀,インジウム,ホウ素,カドミウム,ハ
フニウム等の可燃性毒物を単体または化合物の形で不錆
鋼中に分散もしくはそのまま不錆鋼で被覆したもの、ベ
リリウム等の反射材を不錆鋼で被覆したもの等の他、前
途の中性子毒物,反射材,天然,劣化ウランなどを不錆
鋼でサンドイッチ状に挾み圧延する。
【0005】Coextrusion加工を施したものが使用され
る。しかしながら、この方法では、チャンネルボックス
と反応度制御部材との間に隙間が生じ、隙間腐食やガル
バニック腐食が生じやすくなる。さらに、反応度制御部
材が直接炉水に接してしまうため、反応度制御部材自体
の腐食も問題になる。
【0006】また、前記問題に対して、特開平6−34209
1 号に示された技術が提案されている。該技術は、燃料
体の中央に配置される減速材棒(ウォータロッド)を外
管と内管の二重管とし、該内外管の間に可燃性毒物を充
填したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】先に述べたとおり、原
子炉燃料には初期の余剰反応度を抑制するために可燃性
毒物を混入している。
【0008】ウランとプルトニウムの吸収断面積の中性
子エネルギーに対する依存性を比較すると、図1のよう
にプルトニウムの方が中性子吸収が多い。このため、プ
ルトニウムを軽水炉で用いる場合には、制御棒材質や可
燃性毒物といった反応度抑制物質が吸収する熱中性子量
が減少し、MOX燃料集合体を装荷した炉心では制御棒
価値や可燃性毒物の反応度価値が低下する。そのため、
MOX燃料集合体を装荷した炉心では、使用する可燃性
毒物を含んだ燃料棒の本数を多くする必要が生じてい
た。このことは、燃料集合体1体あたりのプルトニウム
インベントリが減少することを意味し、同量のプルトニ
ウムを消費するために製造する燃料集合体数が増加する
結果となる。これは、燃料製造費や燃料輸送費の上昇を
招く。前記特開昭59−72087 号の技術では、チャンネル
ボックスと反応度制御部材との間に間隙が生じ、隙間腐
食やガルバニック腐食が生じやすくなる。さらに、反応
度制御部材が直接炉水に接してしまうために、反応度制
御部材自体の腐食も問題になる。
【0009】また、原子炉燃料は、その健全性を維持す
るために、局所ピーキング係数を燃料寿命中にわたって
適切な値を保ち、熱的な運転制限域を守るように設計し
なければならない。一般に、沸騰水型原子炉燃料では、
燃料集合体の外周部、つまり水ギャップに近いところで
は熱中性子束が相対的に高くなり、外周部の燃料棒の出
力が高くなる傾向がある。そのため、燃料集合体外周部
に配置された燃料棒の局所ピーキング係数を低く抑える
ために、ペレットの濃縮度・富化度種類を増やして設計
する必要が生じている。MOX燃料の製造に当たって
は、燃料ペレットの成形加工を完全密封容器内で行うた
めに、プルトニウム富化度を変える際のグローブボック
スの洗浄は、ウランの場合に比べると時間がかかり、製
造時の稼働率低下が大きい。そのため、富化度種類が増
えれば、クリーンアップ回数が増加し、燃料成形加工費
の上昇につながるという問題点がある。前記特開平6−3
42091号に示された技術では、燃料体の中央部に可燃性
毒物が配置されていることから、熱中性子束が比較的高
い外周部の燃料棒の出力ピーキングを低く抑えるには不
十分である。
【0010】ガドリニウムは非常に活性な金属であり、
特に高温水中では著しく腐食するため、反応度制御部材
として使用するためには、ジルコニウム基合金/ガドリ
ニウム/ジルコニウム基合金のサンドウイッチ構造の複
合材とすることにより完全に密封して使用する必要があ
る。しかし、純ガドリニウムをジルコニウム基合金中に
配置した場合、両材料の熱膨張係数の差に起因して接合
界面で熱応力が発生して界面剥離などが生じる可能性が
ある。また、ガドリニウムはジルコニウム基合金に比べ
て、機械的強度が劣るため、該複合材の機械的強度が低
下する。
【0011】さらに、ガドリニウムはジルコニウム基合
金に比べて室温での延性が小さいため、成形加工しづら
いという問題点がある。このような両材料特性の差に起
因した問題を最小限にし、さらに製造性の観点から、ガ
ドリニウムにジルコニウムを適正量添加した合金として
使用する必要がある。さらに、ジルコニウム含有ガドリ
ニウム基合金板材の適切な製造方法を確立する必要があ
る。
【0012】本発明の目的は、純ガドリニウムの諸特性
を改善したジルコニウム−ガドリニウム合金を中性子吸
収材として用いることにより、燃料棒内部に中性子吸収
材又は可燃性毒物を混入することなく余剰反応を適切に
抑制することのできる複合部とそれを用いた燃料集合
体,被覆管,スペーサ,ウォータロッド,チャンネルボ
ックス及び制御棒を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガドリニウム
20重量%以上であるジルコニウム−ガドリニウム合金
が該合金より耐食性の高いジルコニウム基合金によって
被われていることを特徴とする複合部材にある。
【0014】本発明は、ガドリニウム20〜99重量%
を有するジルコニウム−ガドリニウム合金が内包された
前記合金より耐食性の高いジルコニウム基合金よりなる
ことを特徴とする複合部材にある。
【0015】本発明は、288℃での引張強さが92M
Pa以上又は室温の引張強さが200MPa以上であるこ
とを特徴とするジルコニウム−ガドリニウム合金が該合
金より耐食性の高いジルコニウム基合金によって被われ
ていることを特徴とする複合部材にある。
【0016】本発明は、室温から300℃までの平均熱
膨張係数が0.16〜0.18%であるジルコニウム−ガ
ドリニウム合金が該合金より耐食性の高いジルコニウム
基合金によって被われていることを特徴とする複合部材
にある。
【0017】本発明は、合金製被覆管内に核燃料が装荷
される複数本の燃料棒と、該燃料棒を所望の位置に配置
するスペーサと、該配置された燃料棒をその上端と下端
で支持する上部タイプレート及び下部タイプレートと、
前記スペーサ内に配置されたウォータロッドとを一体に
集合させその外周を被う合金製チャンネルボックスとを
備える燃料集合体において、前記被覆管,スペーサ,ウ
ォータロッド及びチャンネルボックスの少なくとも1つ
がガドリニウム含有量が85重量%以下であるジルコニ
ウム−ガドリニウム合金が内包された前記合金より耐食
性の高いジルコニウム基合金よりなる複合部材によって
構成されることを特徴とする。
【0018】本発明は、ジルコニウム−ガドリニウム合
金が内包された前記合金より耐食性の高いジルコニウム
基合金よりなる複合部材によって構成されていることを
特徴とする原子炉用燃料被覆管原子炉用スペーサ,原子
炉用ウォータロッド,チャンネルボックス及び制御の少
なくとも1つからなる。
【0019】本発明はジルコニウム粒子が分散している
ことを特徴とするガドリニウム基合金板にある。
【0020】熱間鍛造後の不活性ガスまたは真空中で6
00〜900℃の温度での焼きなましを省略できる。
【0021】熱間圧延,焼きなまし後の10%前後の低
圧延率での冷間圧延およびその後の焼きなましを省略で
きる。
【0022】熱間鍛造,焼きなまし以後、あるいは熱間
圧延,焼きなまし以後の製造工程を省略し、直接、切断
することにより所望の厚さにすることができる。
【0023】燃料チャンネルボックスの製造工程中で、
少なくとも一度はジルコニウムβ相温度領域からの焼き
入れを行うことが好ましい。
【0024】即ち、原子炉では、ウラン235に代表さ
れる核分裂性物質を燃料棒内に封入し、燃焼させること
によって、エネルギーを利用している。
【0025】この燃料棒中に封入される核燃料物質は天
然ウランを濃縮して得られる濃縮ウランが一般に用いら
れている。この濃縮ウランは、二酸化ウラン焼結の状態
で燃料ペレットに成型・焼結され、正方格子形状に配列
された燃料被覆管の中に収めて利用される。
【0026】一方、近年ウラン資源の有効利用という観
点から、軽水炉から取り出された使用済みウラン燃料中
のプルトニウムを再び軽水炉へリサイクルするプルサー
マル計画が進められている。これは、ウラン燃料集合体
のウラン燃料棒の一部あるいは大部分をプルトニウムを
富化した混合酸化物(Mixed Oxide )燃料棒で置き換え
たMOX燃料集合体を燃料として軽水炉に装荷して使用
するものである。この時、このMOX燃料体の特性はウ
ラン燃料に近い方が望ましい。また、ウラン燃料設計は
高燃焼度化の方向にあり、これに伴いMOX燃料設計も
高富化度化、すなわち1体当たりのプルトニウム装荷量
をできるだけ大きくすることが望ましい。しかし、MO
X燃料集合体においてプルトニウムの装荷割合を増加さ
せた場合、ウランとプルトニウムの核特性の違いにより
炉心特性上ウラン炉心との差異を生じる。すなわち、核
分裂性物質であるPu−239,Pu−241の熱中性
子吸収断面積がU−235より大きいことや、Pu−2
40による中性子共鳴吸収が大きいことなどによって、
MOX燃料の中性子束スペクトルがウラン燃料の中性子
スペクトルよりも硬くなり、中性子減速効果が低下して
しまう。
【0027】本発明は、このような問題に鑑みて、MO
X燃料集合体の燃料ペレット内部に中性子吸収材または
可燃性毒物を混入することなく、余剰反応度を適切に抑
制する方法として、チャンネルボックスや燃料棒等のジ
ルコニウム基合金からなる燃料部材中に可燃性毒物を配
置する方法が好ましいと考えた。特に、燃料集合体外周
部のピーキングを抑制するためには、チャンネルボック
スに該可燃性毒物を配置することが好ましく、可燃性毒
物としては原子炉運転初期時の反応度制御効果が最も大
きいガドリニウムが好ましいと考えた。
【0028】複合部材のベースとなるジルコニウム基合
金の結晶粒は70〜500μmが好ましく、特に100
〜500μmが好ましい。
【0029】ジルコニウム基合金として、Sn5重量%
以下及び又はNb5重量%以下、及び残部90重量%以
上(好ましくは95〜98.5 重量%)のZrを有する
ジルコニウム基合金が好ましい。Sn及びNbはZrの
強度を高めるに必要なもので、前者が3%,後者が5%
以下必要である。下限として、各々0.1 %が好まし
い。ジルカロイ系合金として、Snは1〜2%が好まし
く、特に1.2〜1.7%が好ましい。この合金にはFe
0.5%以下,Cr0.5%以下、又はこれにNi0.2
%以下を含むことができ、特にFe0.1〜0.38%,
Cr0.05〜0.15%,Ni0.03〜0.25%を含む
もの、Fe0.22〜0.38%,Cr0.05〜0.15 %
及びNi0.09〜0.15%を含むもの、これらのジル
コニウム基合金の(Fe/Ni)比は1.3 〜10が好
ましい。
【0030】Nbを含む合金として、Zr−0.5 〜2
%Nb,Zr−2〜5%Sn−0.5〜1.5%Nb−0.
5〜1.5%Mo,Zr−0.5〜0.15%Sn−0.5
〜1.5%Nb−0.1〜1.0%Fe,Zr−0.5〜
5.0%Nb−0〜3.0%Sn−2%以下のFe,N
i,Cr,Ta,Pd,Mo,Wの1種又は2種以上含
む合金を用いるのが好ましい。
【0031】ガドリニウム基合金は0.05〜0.5%好
ましくは0.25wt% 以下の酸素を含んでおり、製造
に当っては真空溶解される。
【0032】本発明は、被覆管内に核燃料が装荷される
複数本の燃料棒と、該燃料棒を所望の位置に配置するス
ペーサと、該配置された燃料棒をその上端と下端で支持
する上部タイプレート及び下部タイプレートと、前記ス
ペーサ内に配置されたウォータロッドとを一体に集合さ
せその外周を被うチャンネルボックスとを備える燃料集
合体において、前記チャンネルボックスは周方向に複数
個の短冊状ジルコニウム−ガドリニウム合金が内包され
た前記合金より耐食性の高いジルコニウム基合金よりな
る複合部材よりなり、前記ジルコニウム−ガドリニウム
合金は前記チャンネルボックスの中央部に全長の90%
以上にわたって配置されていることを特徴とする燃料集
合体にある。
【0033】チャンネルボックスの長手方向に、特定の
合金からなる可燃性毒物や中性子吸収材を配置させるこ
との機能は次のとおりである。
【0034】沸騰水型原子炉では、原子炉炉心内部でそ
の冷却水が沸騰しながら原子炉炉心下部から上部に向か
って流れているために、原子炉炉心軸方向に水蒸気泡
(ボイド)が分布しており、しかも、このボイドの量
は、炉心上部に向かうにつれて増加する傾向にある。軽
水減速型原子炉では、減速材(水)の密度が核分裂反応
を制御しており、減速材密度が大きいほど核分裂反応が
促進するように設計されている。したがって、炉心軸方
向の出力分布を考えた場合、ボイドの少ない炉心下部の
方が、ボイドの多い炉心上部よりも出力が大きくなる傾
向がある。これに対しては、チャネルボックス内に存在
する中性子吸収材や可燃性毒物の量を、軸方向で反応度
の大きい下部領域で多く、上部領域に行くに従って少な
くなるように分布させることで、効果的に対応できるよ
うになる。
【0035】更に、軸方向上部領域は、ボイド率が高い
ために中性子スペクトルも硬くなっているために、可燃
性毒物や中性子吸収材の減損も下部領域に比べて遅くな
る傾向があり、可燃性毒物,中性子吸収材を軸方向に分
布させることで、軸方向での減損が均等に進行する。
【0036】更にまた、本発明においては、可燃性毒物
をチャンネルボックス内に埋設したことによって、該可
燃性毒物が直接炉水に接することがなくなったことで、
可燃性毒物自体腐食及びチャンネルボックスと可燃性毒
物との間の隙間腐食やガルバニック腐食が生じなくな
る。
【0037】更にまた、本発明は、チャンネルボックス
を形成する前段の製造行程の素材板の状態で、該素材板
の内部に可燃性毒物を埋設させたので、外部に可燃性毒
物が露出しないすっきりとしたチャンネルボックスを構
成できると共に、本発明のチャンネルボックスの製造方
法を採用することによって、可燃性毒物を埋設したチャ
ンネルボックスが容易に製造でき、かつ、チャンネルボ
ックスの素材板間の剥離等の現象をなくすることができ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】本実施例におけるジルコニウム−
ガドリニウム合金の製造方法を図1に示す。不活性ガス
または真空中で消耗電極式のアーク溶解によりインゴッ
トを作製し、熱間鍛造性試験結果より変形抵抗が急激に
低下し始める800℃以上1100℃以下の温度で熱間
鍛造し、その後、不活性ガスまたは真空中で600℃〜
900℃の再結晶温度で2時間焼きなました後、800
℃以上1100℃以下の温度で熱間圧延および不活性ガ
スまたは真空中で600〜900℃の再結晶温度で2時
間の焼きなましを適宜繰り返し、その後、10%前後の
低圧延率での冷間圧延を施した後、不活性ガスまたは真
空中で600℃〜900℃の再結晶温度で2時間焼きな
まし、それ以後は20〜30%位の圧延率での冷間圧延
および不活性ガスまたは真空中で600℃〜900℃の
再結晶温度で2時間の焼きなましを適宜繰り返し、所望
の厚さの板材にした。但し、熱間鍛造後の焼きなまし、
低圧延率での冷間圧延は必要に応じ省略できる。さら
に、焼きなまし温度は、前工程の圧延率により再結晶温
度が変化するため、600℃〜900℃の間で変化させ
た。また、熱間鍛造,熱間圧延及び冷間圧延が困難もし
くは不必要な場合には、アーク溶解,焼なまし後,熱間
鍛造,焼きなまし後あるいは熱間圧延,焼きなまし後の
製造工程を省略し、放電加工などにより所望の厚さの板
材にスライスすることも可能である。
【0039】ジルコニウム−ガドリニウム合金における
諸特性とガドリニウム濃度の関係を検討した。ジルコニ
ウム−ガドリニウム合金は共晶合金で、ほとんど固溶量
を持たないもので、Gdが多いものはGd中にZr粒子
が分散した組織を有する。
【0040】図3は、核設計上から前述した反応度制御
に必要なガドリニウム濃度と板厚との関係を示す線図で
ある。チャンネルボックス一体当たりのガドリニウム量
は一定であり、純ガドリニウム板(幅:34mm,長さ:
チャンネルボックス全長)をチャンネルボックスに配置
した場合、板厚を0.93mm以上にする必要がある。こ
れを基準にして、ジルコニウム含有ガドリニウム基合金
板のガドリニウム濃度に対する板厚を計算した結果が図
3である。なお、板厚0.93mm のガドリニウム板中に
含まれるガドリニウム原子と同数のガドリニウム原子を
含有するという条件で計算した。これにより、現用チャ
ンネルボックスの最大肉厚が約3mmであることから、ガ
ドリニウム濃度が34wt%付近が限界値である。
【0041】製造性の観点からジルコニウム基合金板と
ジルコニウム含有ガドリニウム基合金板を熱間圧延によ
り複合化する際、ジルコニウム基合金板とジルコニウム
−ガドリニウム合金板が均一に減肉することが望まし
い。
【0042】図4は、熱間鍛造性試験で求めた各ガドリ
ニウム濃度のジルコニウム含有ガドリニウム基合金の各
鍛造温度における変形抵抗を測定した結果である。これ
により、ジルコニウム含有ガドリニウム基合金における
ガドリニウム濃度が50〜80wt%の場合は、全鍛造
温度域において、割れも発生せず、現用のジルコニウム
基合金と同等以上の熱間鍛造性を有していることがわか
る。さらに、熱間鍛造温度が850℃以上1100℃以
下の場合には、これらの組成のジルコニウム含有ガドリ
ニウム基合金と現用のジルコニウム基合金との変形抵抗
はほぼ一致しており、この温度範囲で熱間鍛造及び熱間
圧延を行うことが望ましい。
【0043】図5は最終製造工程でジルコニウムβ相温
度領域から焼き入れを施し、600℃での焼きなましを
行った各ジルコニウム含有ガドリニウム基合金の室温で
の引張試験結果である。これにより、純ガドリニウムに
比べて、ジルコニウム含有ガドリニウム基合金とした方
が強度や延性といった機械的特性が改善されていること
がわかる。さらに、ガドリニウム濃度が50〜80wt
%の場合は、現用のジルカロイ4のジルコニウム基合金
とほぼ同程度の延性を示すことから、現用のジルコニウ
ム基合金とほぼ同程度の冷間加工性を有すると言える。
焼入れによってZrは結晶方位がランダムになる。Gd
は変態点が1235℃と高いので、焼入れによっては組
織は変らず、α相のままである。ランダムの度合は後述
と同様の配向度を持つのが好ましい。
【0044】また、図6に、ジルコニウムβ相温度領域
から焼き入れし、600℃での焼きなましを行った複合
材(厚さ120mil )の288℃におけるジルコニウム
−ガドリニウム合金のガドリニウム濃度と複合材の強度
との関係を示す。これにより、ジルコニウム−ガドリニ
ウム合金におけるガドリニウム濃度が約70wt%以下
の場合は、ジルコニウム含有ガドリニウム基合金をジル
コニウム基合金中に係合配置した複合材の機械的強度
は、現用のジルカロイ4のジルコニウム基合金板と同程
度以上の強度を示すことがわかる。
【0045】ところで、炉内滞在中、該複合材の接合界
面近傍では、ジルコニウム基合金板とジルコニウム含有
ガドリニウム基合金材との熱膨張差に起因する熱応力が
発生する。図7に室温から300℃におけるジルコニウ
ムβ相温度領域から焼き入れした各ジルコニウム含有ガ
ドリニウム基合金の平均線膨張率を測定した結果を示
す。
【0046】図に示すように、現用のジルカロイ4のジ
ルコニウム基合金の0.16% に対して0.16〜0.1
8%範囲内でのGd量は20〜99%であることが分
る。そのときの平均熱膨脹係数は6.2〜6.6×10-7
/℃である。
【0047】図8に、288℃におけるジルコニウム含
有ガドリニウム基合金をジルコニウム基合金中に係合配
置した複合材(厚さ:120mil )中の発生応力とジル
コニウム含有ガドリニウム基合金におけるガドリニウム
濃度との関係を示す。なお、熱膨張の大小関係よりジル
コニウム基合金側には引張応力、ジルコニウム含有ガド
リニウム基合金側には圧縮応力が発生する。これによ
り、ジルコニウム含有ガドリニウム基合金におけるガド
リニウム濃度が80wt%以上の場合、ジルコニウム含
有ガドリニウム基合金側に発生する応力は急激に大きく
なっているが、特に問題となるほどの大きさではない。
【0048】ところで、前述したように、ジルコニウム
含有ガドリニウム基合金の耐食性は著しく悪いため、チ
ャンネルボックス使用期間中に内部からガドリニウムが
拡散してきてチャンネルボックス表面に達して、耐食性
を低下させる可能性がある。そこで、ジルコニウム含有
ガドリニウム基合金の板厚が薄くなるほど、ガドリニウ
ムがチャンネルボックス表面まで拡散するのに時間がか
かるので、この点からは、ガドリニウム濃度が高い合金
板ほど板厚を薄くできるので有利である。
【0049】以上の検討事項を総合的に判断すると、ジ
ルコニウム−ガドリニウム合金における最適ガドリニウ
ム濃度は、50〜90wt%である。但し、最適ガドリ
ニウム濃度は、ジルコニウム−ガドリニウム合金板材の
寸法,配置位置により変化する。
【0050】本発明により製造したジルコニウム含有ガ
ドリニウム基合金を重量で、Sn1.50%,Fe0.2
5%,Cr0.10%,Ni0.10%又はSn1.50
%,Fe0.21%,Cr0.10%を含むジルコニウム
基合金中に係合配置した複合板材の製造方法の一例を図
9,図10に示す。図9における製造方法では、まず、
凹部を設けたジルコニウム基合金板の凹部に該ジルコニ
ウム15〜20重量%含有ガドリニウム基合金を配置
し、ジルコニウム基合金板で覆い、真空ビーム溶接を行
った後、800℃〜1100℃の温度域(特に800℃
〜1000℃の温度範囲が望ましい。)で熱間圧延を行
い、完全にジルコニウム基合金と該ジルコニウム含有ガ
ドリニウム基合金を接合する。そして、再結晶温度域で
ある600℃〜900℃の温度で2時間焼きなまし(但
し、連続焼鈍炉で焼きなましを行う場合は、焼なまし時
間は2〜10min でも可能である。)を行った後、冷間
圧延,焼きなましを適宜繰り返すことにより、所望の板
厚にする。また、前記熱間圧延による接合に代わって、
ホットプレスによる拡散接合を行う場合は、前工程の真
空ビーム溶接を省略しても良い。ここで、ホットプレス
の条件としては、真空中もしくは不活性ガス雰囲気中で
加圧力:980MPa,接合温度:900℃〜1100
℃,接合温度保持時間:1時間が望ましい。図9はGd
基合金板を一個形成したものであるが、2個又は3個以
上好ましくは4個を幅方向に並べて製造するのが好まし
い。
【0051】図10における製造方法は、穴のあいた前
述のジルコニウム基合金板に前述のジルコニウム−ガド
リニウム合金をはめ込み、その上下をジルコニウム基合
金板で覆い、その後の製造工程は図9の場合と同様であ
り、2個以上、好ましくは4個のGd合金板を配置して
製造することができる。
【0052】前記のようにして製造した複合材板を燃料
集合体に適用した実施例が図11,図12である。図1
1は、該複合材板を燃料集合体の構成部材である燃料チ
ャンネルボックスに適用した実施形態の一例である。こ
のように、該ジルコニウム含有ガドリニウム基合金は、
各面に2個づつ合計8個端部を除いて中心部に全長の9
4%の長さで配置され、チャンネルボックスの4つのコ
ーナー近傍の長手方向に埋め込まれて配置されている。
このような構造のチャンネルボックスを用いることによ
り、前述したように、熱中性子束が相対的に高いチャン
ネルボックスコーナー部の局所ピーキング係数を低く抑
え、かつ燃料内に可燃性毒物を混入することなく、原子
炉運転初期の余剰反応度を適切に抑制することが可能と
なる。
【0053】本実施例では図9又は図10の製法によっ
て4個のGd基合金を配置して複合板を製造し、Gd基
合金が配置されていない部分でコの字型に加工して、互
いに突合せてGd基合金が配置されていない部分で溶接
によって一体にされたものである。具体的な製法は図2
5,図26と同様である。
【0054】図12は上述の本発明に係る複合板を用い
た沸騰水型原子炉用燃料集合体の断面図である。
【0055】BWR燃料集合体は、図に示す様に多数の
燃料棒1とそれらを相互に所定の間隔で保持する複数段
のスペーサ7、更に、それらを収納する角筒のチャンネ
ルボックス4,燃料被覆管内に燃料ペレットが入った燃
料棒1の両端を保持する上部タイプレート5,下部タイ
プレート6,スペーサの中心部に配置されたウォータロ
ッド2,全体を搬送するためのハンドル11から構成さ
れる。また、これら燃料集合体の製造に際しては、通常
の工程を経て組立てられる。
【0056】チャンネルボックス4は燃料スペーサ7に
より一体化された燃料棒およびウォータロッド2を内部
に収納し、上部タイプレート5と下部タイプレート6と
はウォータロッド2で固定した状態で使用される。チャ
ンネルボックス4は二分割したコの字型板加工材をプラ
ズマ溶接で接合した角筒形状を呈する。この部材はプラ
ント運転時に燃料棒表面で発生した蒸気及び燃料棒間を
流れる高温水を整流し、強制的に上部へ導く働きをさせ
るものである。内部の圧力が外部よりわずかに高い為、
角筒を外側に押し広げる応力が作用した状態で長期使用
される。
【0057】本発明における燃料集合体はウォータロッ
ド2がスペーサ7の中心部に対称に3本配置されてお
り、いずれも両端でタイプレートにネジで固定され、ま
たチャンネルボックス4が上部タイプレート5にネジ止
め固定され、燃料集合体がハンドル11によって一体で
運搬できる構造となっている。本実施例では燃料棒はタ
イプレートには固定はされていない。
【0058】チャンネルボックスはジルコニウム基合金
のβ相温度領域、好ましくは1000〜1100℃で加熱後
水冷による焼入れ熱処理によりβZr結晶粒径が平均で
50〜300μm好ましくは100〜200μmとなる
とともに結晶方位がランダムとなり、著しく照射伸びが
防止され、チャンネルボックスと制御棒との干渉が防止
される。特に、チャンネルボックスの結晶方位は板面に
垂直は方向での値(Fr)が0.20〜0.50、好ましくは
0.26〜0.40、長手方向での値(Fl)が0.25
〜0.36、好ましくは0.31〜0.35、周方向での
値(Ft)が0.25〜0.36 、好ましくは0.31〜0.
35である。
【0059】図13は、本発明に基づくチャンネルボッ
クスの熱処理の一例を示す斜視図である。本発明では、
前述の複合板の他に、合金組成として50重量%のGd
を含むジルコニウム合金板材をコの字型に冷間曲げ加工
し、長さ:4mの2つのコの字型部材とし、これらをレ
ーザ又はプラズマ溶接して角筒12としたものである。
溶接部の凹凸は平坦に仕上げられる。図11及び図13
に示す角筒12を高周波誘導加熱によるβ相温度範囲へ
の加熱及び高周波誘導加熱用コイル14の直下に設けた
水噴霧ノズル16から吹き付ける冷却水で急冷した。角
筒12が一定速度で上方から下方へコイル内に通過する
ことにより全体の熱処理が完了する。加熱温度は好まし
くは1100℃以下,980℃以上の保持時間は10秒
以上となるように角筒12の送り速度及び高周波電源1
5の出力を調整した。熱処理完了後、幅:40mm,長
さ:40mmの試験片を切り出しF値を測定した。熱処理
はオーステナイトステンレス鋼製マンドレル18を角筒
12に固定ネジ3で両端を固定して行った。熱処理後の
ジルコニウム基合金の結晶粒の方位は前述の特定の値を
有する本実施例では特定の配向を持たないほぼランダム
な結晶方位となった。このもののβZr平均結晶粒は約
100μmであった。この熱処理を施した後、高寸法精
度に成形サンドブラスト処理及び酸洗を行い、表面酸化
膜を除去した後、水蒸気によるオートクレーブ処理が施
される。
【0060】図14から図16は本発明は係る種々の断
面構造を有し、前述の複合板を用いたもの又はGdを含
むジルコニウム合金板を用いたもののチャンネルボック
スの斜視図である。本実施例では図14は一定の厚さの
もの、図15は辺部が内側又は外側で角部より薄肉とし
たもの、図16は厚肉コーナ部20が辺部21の肉厚よ
り厚く、辺部が上部22でその下部23より薄肉になっ
ている長手方向肉厚分布を有するものである。このよう
な成形加工は熱処理後に行われる。成形加工はマスキン
グして弗化水素と硝酸の混酸水溶液による化学エッチン
グ又は機械加工によって行われ、本実施例では外面側を
加工し凹したものである。このような肉厚分布は内面側
で凹にしてもよい。
【0061】また、図17は燃料集合体内の燃料棒に該
複合材板を適用した実施形態の一例である。燃料棒は、
ジルコニウム基合金製の燃料被覆管内に燃料ペレットが
封入されたものであり、この図17のように、燃料被覆
管内部に前述のジルコニウム含有ガドリニウム基合金が
埋め込まれて配置されている燃料棒を燃料集合体の4つ
のコーナー近傍部に多く配置することにより、前述した
のと同様の効果を得ることができる。また、これらの燃
料部材の製造工程は、ジルコニウム含有ガドリニウム基
合金を係合配置したジルコニウム基合金の複合材板又は
直接ジルコニウム基合金とジルコニウム含有ガドリニウ
ム基合金管同士の複合管を用いることにより、従来と同
様の工程で製造可能である。複合管の場合には熱間押出
しによって素管を作製した後、ピルガーミルによって冷
間加工と焼鈍を繰返し製造される。さらに、該複合材板
は核設計上の要求に合わせて、ウォータロッド,制御棒
などにも同様に適用可能である。
【0062】図17ではガドリニウム基合金をリングで
配置したものであるが、長さ方向にジルコニウム基合金
内の円周内に短冊状のものを等間隔に複数本配置するこ
とができる。
【0063】図18は図17の本発明に係る複合材を用
いた被覆管からなる燃料棒の部分断面図である。燃料棒
は被覆管24,核燃料ペレット25,端栓27,プレナ
ムスプリング26からなり、内部にHeが封入されてい
る。本実施例では15〜25気圧のHeが封入されてい
る。被覆管24は次の様に製造される。被覆管24は内
側に純Zrライナーが一体に設けられる。このライナー
は以下の熱処理後の素管の段階で形成され、冷間加工と
焼鈍が施される。
【0064】熱間押出し加工により外径:63.5mm,
厚さ:10.9mmの管に加工した。この素管を高周波誘
導加熱コイル中に通過させるとともに内部に水を下から
上部へと流しながら加熱し、コイル直下に設けたノズル
から管外表面に水を吹き付て急冷した。最高加熱温度は
930℃とし、930℃から500℃までの平均冷却速
度が約150℃/sであった。高周波焼き入れ処理を施
した素管をピルガーミルによる冷間圧延と600℃、真
空中で焼鈍とを交互に3回繰り返し(最終なまし温度は
577℃とした。)て、燃料被覆管及び丸型スペーサの
形状の素材として用いた。スペーサの場合は素管内に水
を流さずに加熱した。燃料被覆管及びスペーサの形状の
相違は管径及び肉厚であり、最終冷間圧延の加工度を変
化させることにより管径及び肉厚が異なる2種類の管を
製造した。スペーサの外径は被覆管より大きく、肉厚は
被覆管より薄い。冷間加工の断面減少率は1回当り70
〜80%とした。ライナーの厚さは約10〜100μm
である。被覆管は内側は特定の結晶方位を有し、Fr値
で0.6〜0.7である。
【0065】図19及び図20はウォータロッドの部分
断面図で、本実施例では図20の太径のものが用いられ
る。このものの合金は前述した図17の複合材又は一体
の合金が用いられ、また、前述のように素管に対し焼き
入れが施された後、所定の形状まで冷間加工と焼鈍が施
され、細径部28,太径部29,端栓30によって構成
される。端栓30にはネジが設けられ、前述のように上
部と下部タイプレートに固定される。
【0066】沸騰水型原子炉(BWR)用燃料集合体の
基本構造の例を図21を用いて説明する。燃料集合体は
核分裂性物質(低濃縮酸化ウランペレット等)が充填さ
れた燃料棒と円管状の減速材棒(ウォータロッド)をス
ペーサで束ね、横方向の間隔を保持し、上端を上部タイ
プレート、下端を下部タイプレートで保持し、これらの
周囲をチャンネルボックスが取り囲んでいる。十字形の
制御棒は4体の燃料集合体で囲まれた中央に配置され
る。
【0067】本実施例の燃料集合体34は核分裂性物質
ペレットを充填した燃料棒36とGを付記した可燃性毒
物(ガドリニア)入り燃料棒37と可燃性毒物入り減速
材棒としてのBP部材40を束ねて、チャンネルボック
ス35で囲み構成される。減速材棒としてのBP部材4
0は外径約40mmの外管31と内管32による二重管構
造となっている。
【0068】内管32と外管31は前述の図17で説明
したジルコニウム基合金管内にガドリニウム基合金を有
する複合管で構成されている。環状部33にはボロンま
たはほう素化合物(例えば炭化ほう素,ほう化ジルコニ
ウム等)を添加したジルコニウム合金または酸化アルミ
ニウムで構成されている。
【0069】BP部材40の下端近傍には冷却材を内管
32の内側に導入する開口を、上端近傍には内管32の
内側の冷却材を放出する開口が設けられている。その開
口の径や数はBP部材40の内部で冷却材が沸騰しない
ように設定される。
【0070】可燃性毒物含有部材がジルコニウム合金の
場合の合金中の重量割合は例えばガドリニアが約20
%,ボロンが約0.5% に設定されている。可燃性毒物
含有部材がジルコニウム合金でない場合または可燃性毒
物の化学形態が異なる場合は可燃性毒物元素(ここでは
ガドリニウムとボロン)の絶対量がほぼ等量になるよう
に濃度を選定すればよい。
【0071】外管31と内管32との間に形成される環
状部33は制御棒39側を起点とする対角線に対して対
称位置となるようにBP部材40の位置が設定されてい
る。また、未燃焼時局所出力が大きい最外周燃料棒38
は4本あって、燃料ペレット表面に可燃性毒物としてガ
ドリニアまたはほう化ジルコニウムがコーティングされ
ており、その毒物反応度がBP部材40に入れた可燃性
毒物より早い時点でなくなるように厚さ(1.5 ミクロ
ン程度)が決められている。燃料ペレットの表面に可燃
性毒物をコーティングする代わりに低濃度(0.5 〜3
%程度)のガドリニアを添加した燃料ペレットを充填し
た燃料棒でもよい。
【0072】図22及び図23は、本発明の燃料集合体
の他の実施形態を示したものであり、図の上部の図はチ
ャンネルボックス長手方向から見た断面図(a)、下部
の図はチャンネルボックス長手方向から見た側面図
(b)である。該MOX燃料集合体Aは、チャンネルボ
ックス4,多数の燃料棒1の束,ウォータロッド2、及
び、前記チャンネルボックス4の四囲の部材内に配置さ
れた可燃性中性子吸収毒物(BP)を含有するBP部材
40から形成されている。BP部材40は、チャンネル
ボックス4の四囲側面のコーナー近傍に長手方向に埋め
込まれ配置されている。図22(a)はウォータロッド
2が二つであり、図23は、ウォータロッド2が一つで
ある。その他の構造はいずれも同じくしている。図24
はBP部材40がチャンネルボックス4の側面のコーナ
ー部の長手方向に埋め込まれて配置されている。MOX
燃料はPu量が1.5 〜10重量%を含むウラン238
燃料からなるものである。Pu量の多いものをチャンネ
ルボックスの内側、その少ないものをその外側に配置す
るのが好ましい。本実施例ではBP部材40はチャンネ
ルボックスの全長にわたって配置されている。BP部材
が露出している部分は耐食性金属によってコーテングさ
れる。
【0073】このようにBP部材40をチャンネルボッ
クス4内に埋め込んで配置することにより、BP部材4
0が直接炉水に接することがないため、隙間腐食やガル
バニック腐食等を防止することができる。
【0074】更に、BP部材40をチャンネルボックス
4のコーナー部及びコーナー近傍部に配置したことによ
り、燃料集合体のコーナー部の局所ピーキング係数を効
果的に抑制することが可能となる。
【0075】図24は本発明の複合材を用いたチャンネ
ルボックスを使用したBWR燃料集合体の断面図であ
る。
【0076】本実施例はチャンネルボックスのコーナー
部に前述の20重量%Zr−Gd基合金をジルカロイ4
の合金内に埋め込んだものであり、その製法は前述と同
様である。
【0077】図25及び図26は、前述の図22〜図2
4の実施形態の燃料集合体のチャンネルボックスの製造
方法を示している。まず、図25(a)に示されている
ようにチャンネルボックスとなるジルカロイ4素材板に
深さ0.1mm〜0.4mm又は6mm程度のへこみを板の長手
方向に形成し、該へこみに、そのへこみと同じ大きさの
BP部材40をはめ込み、他の薄いジルカロイ素材板を
貼り合わせ、合わせ目を真空中で溶接部42のように電
子ビーム溶接する。その後、600〜700℃(最高1
220℃)、好ましくは800〜1100℃で熱間圧
延,冷間圧延,焼鈍(アニール)を数回行い、完全な一
枚板にする。前記熱間圧延するのに代えて、前記素材を
最高1220度まで加熱してホットプレスで圧延して一
枚板にする方法もある。また、素材板間の剥離等がない
ならば、電子ビーム溶接を省くこともでき、特に、ホッ
トプレスで圧延した場合には、該電子ビーム溶接を省略
する可能性が高い。前記一枚板にした後、チャンネルボ
ックスの形状とするために、曲げ加工をし、図26に示
すように、曲げ加工した二枚の板を突き合わせて溶接
し、矩形のチャンネルボックスを作り、その後、ジルコ
ニウム基合金のβ相での加熱後急冷する焼入れの熱処
理,熱処理整形、及び、オートクレーブ処理を実施し
て、チャンネルボックスを完成させる。ジルカロイ4は
重量で、Sn1.20〜1.70%,Fe0.18〜0.24
%,Cr0.07〜0.13%,酸素0.10〜0.16
%,残部ZrからなるZr基合金である。
【0078】以上の構造から理解できるように、本発明
のプルトニウムを混入した燃料集合体(MOX燃料集合
体)は、燃料棒内部に中性子吸収材又は可燃性毒物を混
入することなく、余剰反応度を適切に抑制することがで
きる。
【0079】また、可燃性毒物を燃料に混入しないの
で、燃料集合体当たりのプルトニウム装荷量を減少させ
ることなく、プルトニウムの軽水炉利用が実現できる。
【0080】更に、ペレット富化度種類を増加すること
なく、燃料集合体の外周部分の局所ピーキングを効果的
に低減することが可能になり、これにより、燃料集合体
を構成するペレットの富化度種類を減少させることがで
きる。
【0081】更にまた、可燃性毒物をチャンネルボック
ス内に埋設したことによって、可燃性毒物自体腐食及び
チャンネルボックスと可燃性毒物との間の隙間腐食やガ
ルバニック腐食が生じなくなると共に、該可燃性毒物自
体が直接炉水に接することがないので、該可燃性毒物の
炉水内への溶出を防止できる。
【0082】また、外部に可燃性毒物が露出しないすっ
きりとしたチャンネルボックスを構成できると共に、可
燃性毒物を埋設したチャンネルボックスが容易に製造で
き、かつ、チャンネルボックスの素材板間の剥離等の現
象をなくすることができる。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、ガドリニウム含有量を
20%以上とし、残りをジルコニウムをするジルコニウ
ム−ガドリニウム合金を中性子吸収材とすることによ
り、燃料棒内部に中性子吸収材を混入することなく核設
計上、余剰反応度を適切に抑制することができる燃料集
合体が得られる。また、本発明の中性子吸収材用ジルコ
ニウム−ガドリニウム合金の製造工程により、現用ジル
コニウム基合金の製造と同様の製造ができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジルコニウム含有ガドリニア基合金板材の製造
方法を示す構成図。
【図2】ウランとプルトニウムの吸収断面積の中性子エ
ネルギーに対する依存性を比較した線図。
【図3】ジルコニウム含有ガドリニウム基合金板のガド
リニウム濃度と板厚の関係を示す線図。
【図4】熱間鍛造性試験で求めた鍛造温度と各ガドリニ
ウム濃度のジルコニウム含有ガドリニウム基合金の変形
抵抗との関係を示す線図。
【図5】ガドリニウム濃度と室温での引張強さとの関係
を示す線図。
【図6】ガドリニウム濃度と複合材の288℃における
引張強さとの関係を示す線図。
【図7】ガドリニウム濃度と平均線膨張率との関係を示
す線図。
【図8】熱応力とガドリニウム濃度との関係を示す線
図。
【図9】ジルコニウム含有ガドリニウム基合金をジルコ
ニウム基合金中に係合配置した複合板材の製造方法を示
す構成図。
【図10】ジルコニウム含有ガドリニウム基合金をジル
コニウム基合金中に係合配置した複合板材の製造方法を
示す構成図。
【図11】ジルコニウム含有ガドリニウム基合金をジル
コニウム基合金中に係合配置した複合材板を燃料チャン
ネルボックスに適用した燃料集合体の斜視図。
【図12】本発明に係る燃料集合体の断面図。
【図13】チャンネルボックスの熱処理装置の構成図。
【図14】各種チャンネルボックスの斜視図とその断面
図。
【図15】各種チャンネルボックスの斜視図とその断面
図。
【図16】各種チャンネルボックスの斜視図とその断面
図。
【図17】燃料棒の断面図。
【図18】燃料棒の部分断面図。
【図19】ウォータロッドの部分断面図。
【図20】ウォータロッドの部分断面図。
【図21】本発明に係る燃料集合体の断面図。
【図22】本発明に係る燃料集合体の断面図。
【図23】本発明に係る燃料集合体の断面図。
【図24】本発明に係る燃料集合体の断面図。
【図25】本発明に係る複合板の製造工程を示すフロー
図。
【図26】本発明に係る複合板の製造工程を示すフロー
図。
【符号の説明】
1…燃料棒、2…ウォータロッド、3…ウォータロッド
固定ネジ、4…チャンネルボックス、5…上部タイプレ
ート、6…下部タイプレート、7…スペーサ、8…チャ
ンネルボックス嵌合代、9…燃料棒伸び代、10…燃料
棒貫通孔、11…ハンドル、12…角筒、14…コイ
ル、15…高周波電源、16…水噴霧ノズル、17…溶
接部、18…マンドレル、20…厚肉コーナ部、21…
辺部、22…上部辺部、23…下部辺部、24…被覆
管、25…核燃料ペレット、26…プレナムスプリン
グ、27,30…端栓、28…細径部、29…太径部、
40…BP部材、41…ジルコニウム基合金。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G21C 7/04 G21C 3/34 Y (72)発明者 松下 崇 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 富田 和雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 伊藤 賢一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガドリニウム20%重量以上であるジルコ
    ニウム−ガドリニウム合金が該合金より耐食性の高いジ
    ルコニウム基合金によって被われていることを特徴とす
    る複合部材。
  2. 【請求項2】ガドリニウム20〜99重量%を有するジ
    ルコニウム−ガドリニウム合金が内包された前記合金よ
    り耐食性の高いジルコニウム基合金よりなることを特徴
    とする複合部材。
  3. 【請求項3】288℃での引張強さが92MPa以上又
    は室温の引張強さが200MPa以上であるジルコニウ
    ム−ガドリニウム合金が該合金より耐食性の高いジルコ
    ニウム基合金によって被われていることを特徴とする複
    合部材。
  4. 【請求項4】室温から300℃までの平均熱膨張率が
    0.16〜0.18%であるジルコニウム−ガドリニウム
    合金が該合金より耐食性の高いジルコニウム基合金によ
    って被われていることを特徴とする複合部材。
  5. 【請求項5】被覆管内に核燃料が装荷される複数本の燃
    料棒と、該燃料棒を所望の位置に配置するスペーサと、
    該配置された燃料棒をその上端と下端で支持する上部タ
    イプレート及び下部タイプレートと、前記スペーサ内に
    配置されたウォータロッドとを一体に集合させその外周
    を被うチャンネルボックスとを備える燃料集合体におい
    て、前記被覆管,スペーサ,ウォータロッド及びチャン
    ネルボックスの少なくとも1つがガドリニウム含有量が
    20重量%以上であるジルコニウム−ガドリニウム合金
    が内包された前記合金より耐食性の高いジルコニウム基
    合金よりなる複合部材によって構成されることを特徴と
    する燃料集合体。
  6. 【請求項6】ジルコニウム−ガドリニウム合金が内包さ
    れた前記合金より耐食性の高いジルコニウム基合金より
    なる複合部材によって構成されていることを特徴とする
    原子炉用燃料被覆管。
  7. 【請求項7】ジルコニウム−ガドリニウム合金が内包さ
    れた前記合金より耐食性の高いジルコニウム基合金より
    なる複合部材によって構成されていることを特徴とする
    原子炉用スペーサ。
  8. 【請求項8】ジルコニウム−ガドリニウム合金が内包さ
    れた前記合金より耐食性の高いジルコニウム基合金より
    なる複合部材によって構成されていることを特徴とする
    原子炉用ウォータロッド。
  9. 【請求項9】ジルコニウム−ガドリニウム合金が内包さ
    れた前記合金より耐食性の高いジルコニウム基合金より
    なる複合部材によって構成されていることを特徴とする
    原子炉用チャンネルボックス。
  10. 【請求項10】ジルコニウム−ガドリニウム合金が内包
    された前記合金より耐食性の高いジルコニウム基合金よ
    りなる複合部材によって構成されることを特徴とする制
    御棒。
  11. 【請求項11】被覆管内に核燃料が装荷される複数本の
    燃料棒と、該燃料棒を所望の位置に配置するスペーサ
    と、該配置された燃料棒をその上端と下端で支持する上
    部タイプレート及び下部タイプレートと、前記スペーサ
    内に配置されたウォータロッドとを一体に集合させその
    外周を被うチャンネルボックスとを備える燃料集合体に
    おいて、前記チャンネルボックスは周方向に複数個の短
    冊状ジルコニウム−ガドリニウム合金が内包された前記
    合金より耐食性の高いジルコニウム基合金よりなる複合
    部材よりなり、前記ジルコニウム−ガドリニウム合金は
    前記チャンネルボックスの中央部に全長の90%以上に
    わたって配置されていることを特徴とする燃料集合体。
  12. 【請求項12】ジルコニウム粒子が分散していることを
    特徴とするガドリニウム基合金板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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