JP7286145B2 - ノイズ吸収装置の支持装置 - Google Patents

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本発明は電子機器の電線(ケーブル)に流れる雑音電流(ノイズ)を吸収するノイズ吸収装置に関し、特にノイズ吸収装置を基板(シャーシやパネル、その他の部材を含む)に支持するための支持装置に関する。
ケーブルに流れるノイズを吸収するノイズ吸収装置として、円筒状のフェライトコアや、半円筒状のフェライトコアをプラスチック製のケースに保持し、電線をその両側からケースごとフェライトコアで挟んで円筒状に構成するものが提案されている。また、この種のノイズ吸収装置をシャーシやパネル等の基板に支持するための支持装置も提案されている。
例えば、特許文献1のように、基板に固定台をネジや両面テープ等で取り付けておき、ノイズ吸収装置のケースをこの固定台に係合させることによって当該固定台を介してノイズ吸収装置を基板に支持する構成のものが提案されている。
特開平10-256773号公報
特許文献1のノイズ吸収装置は、ノイズ吸収装置を基板に安定に支持する上では有効であるが、ノイズ吸収装置と固定台のそれぞれに両者を係合させるための係合部を設ける必要があり、固定台やノイズ吸収装置を小型に形成する上での障害になる。また、係合部を形成することにより固定台やノイズ吸収装置の構造が複雑になり、これらを製造するための成形用の金型も複雑なものになる。さらに、固定台をネジや両面テープで基板に固定するため、基板に対する取り付け、取り外しの作業が面倒なものになり、リユースの容易性が要求されている近年の電子部品への適用が難しい。
本発明の目的は、ノイズ吸収装置の構造を複雑化することなくノイズ吸収装置を安定に支持することが可能な支持装置を提供する。
本発明は、内部にコアを内装する筒状のケースを備えるノイズ吸収装置を基板に支持させるための支持装置であって、基板に固定される底板と、この底板に互いに対向して立設された一対の側片を備える。これら一対の側片は、各側片の対向面の間にノイズ吸収装置を弾性的に挟持するとともに、対向面にはケースに設けられている凹穴部に係合する凹穴係合突部と、ケースに設けられている凹溝部に係合する凹溝係合突部の少なくとも一方が形成されている。その上で、一対の側片は板厚方向に弾性変形が可能であり、各側片はケースの外周面の形状に対応して中央部が両端部よりも外側に膨らんだ形状とされ、一方の端部において底板に連結され、他方の端部はケースの径寸法よりも小さい間隙寸法で対向位置される。
本発明において、凹穴係合突部が凹穴部に係合されたとき、または凹溝係合突部が凹溝部に係合されたときに、ノイズ吸収装置は筒軸方向の移動及び筒軸回りの移動が規制される構成とされる。本発明では、凹穴部、凹溝をそれぞれ突部、突条とし、凹穴係合突部、凹溝係合突部をそれぞれ突部係合部、突条係合部としてもよい。
本発明によれば、支持装置は底板と一対の側片で構成されており、側片の対向面の間にノイズ吸収装置を弾性的に挟持することができる。また、側片に設けた突部をノイズ吸収装置の凹部に係合することにより、ノイズ吸収装置を安定に支持することができる。あるいはこれとは凹凸が逆の構成としても同等の作用効果が得られる。
本発明のノイズ吸収装置とその支持装置の外観斜視図。 ノイズ吸収装置の分解斜視図。 ノイズ吸収装置のケースの外周面を示す斜視図。 図2における筒軸方向の中央位置で切断したノイズ吸収装置の断面図。 支持装置の正面図。 支持装置にノイズ吸収装置を支持した状態の外観斜視図とそのa-a線に沿った断面図。 支持装置にノイズ吸収装置を異なる形態で支持した状態の外観斜視図とそのb-b線に沿った断面図。 支持装置の変形例の外観斜視図。 変形例の支持装置にノイズ吸収装置を支持した状態の正面図。 本発明の異なる形態のノイズ吸収装置とその支持装置の外観斜視図。
次に本発明の実施形態を説明する。図1は本発明のノイズ吸収装置1とその支持装置4の外観斜視図であり、図2はその分解斜視図である。ノイズ吸収装置1は、閉じたときに略円筒容器状に構成される樹脂製のケース2と、このケース2に内装されるフェライトコア(以下、コアと略称する)3とで構成されている。コア3は円筒型のコアを筒径方向に2分割した半円筒状の一対の分割コア3A,3Bで構成されている。各分割コア3A,3Bは外周面の周方向の両端近傍部位にそれぞれ径方向に凹設され、筒軸方向に延びる対をなすコア支持溝301が形成されている。
前記ケース2は前記各分割コア3A,3Bをそれぞれ収容可能な一対の分割ケース2A,2Bを備えている。図3はケース3の外周面を示す斜視図であり、図4は図2の筒軸方向の中央位置において切断した断面図である。図1~図4を参照すると、各分割ケース2A,2Bは筒軸を含む平面で筒径方向に二分した半円筒容器状とされ、それぞれの筒軸方向の両端壁にはケーブルを挿通させるための半円状の切欠き201を有している。これら分割ケース2A,2Bは互いに対向する側縁部に筒軸方向に所要の間隔をおいて設けた2つの連結部、ここでは可撓性のある連結片202によって互いに連結されている。
前記一対の分割ケース2A,2Bのうち一方の分割ケース(図2の左側の第1分割ケース)2Aの左側縁部、すなわち前記連結片202が形成されていない側の側縁部には筒軸方向に所要間隔おいた2箇所に係合突部203が設けられている。また、他方の分割ケース(図2の右側の第2分割ケース)2Bの右側縁部には前記各係合突部203に係合する2つの係合枠部204が設けられている。
前記両分割ケース2A,2Bは、図1のように、連結片202を屈曲して両者を閉じた状態にしたときには、係合突部203と係合枠部204が係合され、両分割ケース2A,2Bの各側縁部が当接されることにより、外形が略八角筒容器状をしたケース2が構成される。このケース2は外周面のうち径方向に対向する2つの周面領域にそれぞれ外面がほぼ平坦に凹んだ第1凹溝部205が形成される。この第1凹溝部の一方は2つの係合突部と係合枠部204の筒軸方向の間に形成され、他方は2つの連結片202の筒軸方向の間に形成される。
前記第1及び第2の各分割ケース2A,2Bはそれぞれの底面に、筒径方向の内方に向けて弾性力を発揮するようにしたコア押圧片206が形成されている。すなわち、図3のように、各分割ケース2A,2Bの周面に、筒軸方向に所要の間隔を持って周方向に伸びる一対のスリット207が形成されており、このスリット207間に筒径方向の弾性を有するコア押圧片206が形成されている。このコア押圧片206の外面は周囲領域よりも径方向にほぼ平坦に凹んでおり、この凹んだ部位がケース2の第2凹溝部208として構成されている。この第2凹溝部208の筒軸方向の寸法は前記第1凹溝部205の筒軸方向の寸法とほぼ同じである。
前記各分割ケース2A,2Bの内周面には、その両側縁部、すなわち前記連結片202と、前記係合突部203又は係合枠部204が形成されている側縁部の近傍であって筒軸方向のほぼ中央部位に、内方に向けて突出されたコア支持突起209が設けられている。このコア支持突起209は、前記ケース2を樹脂成形する際に、金型の一部を各分割ケース2A,2Bの外周面側からケース内部に進入させることにより成形される。そのため、各分割ケース2A,2Bには、当該金型の抜き穴210が形成されている。この抜き穴が形成された部位の分割ケース2A,2Bの外周面は周囲よりも凹んでおり、これにより外周面に凹穴部211が形成されている。この凹穴部211は各分割ケース2A,2Bにそれぞれ2つ形成される。
したがって、両分割ケース2A,2Bを閉じてケース2を構成したときには、八角形をした外周面のうち、図1の左右方向に対向する2つの領域に第1凹溝部205が形成され、これと直交する上下方向に対向する2つの領域に第2凹溝部208が形成される。さらに、これら第1凹溝部205と第2溝部208の周方向の間となる4つの領域にそれぞれ凹穴部211が形成される。
図2に示すように、前記第1分割ケース2Aには一方の端壁の内面に沿った位置に各一対のケーブル挟持片212が設けられている。これらのケーブル挟持片212は、基端部213が第2分割ケース2Bに固定され、径方向の内側に向けられている先端部214が筒径方向に弾性変形可能に構成されている。この一対のケーブル挟持片212は、図には表れないケーブルがケース2の切欠き201に挿通されたときに、各先端部214が当該ケーブルを両側から弾性的に挟持してケーブルを抱持する。
前記両分割ケース2A,2Bには、それぞれ他方の端壁の前記切欠きを挟む両側に、両分割ケースが閉じられたときに互いに筒軸方向に重畳される半円状をしたガイド片対215が一体に形成されている。これらのガイド片対215は両分割ケース2A,2Bが閉じられる際に、両分割ケース2A,2Bの切欠き201に挿通されるケーブルを両側から挟むことにより、ケーブルが切欠き201から外れることを防止する。また、前記第2分割ケース2Bの他方の端壁の外面には、図には表れない結束バンドを挿通させるためのガイド挿通穴部216が形成されており、ケース2に挿通されたケーブルを結束してケーブルを強固に抱持する。
一方、図1に示した支持装置4は、弾性のある樹脂あるいは金属で形成されている。図5はその正面図であり、支持装置4は樹脂成形により形成されており、所要の幅寸法及び長さ寸法を有するほぼ矩形をした底板41と、この底板41の長さ方向の両端近傍部位からそれぞれ上方に向けて立設された一対の側片42とを備えている。これら一対の側片42は板厚方向に対向配置されており、各側片の幅寸法は前記ノイズ吸収装置1の筒軸方向の長さよりも短くされているが、少なくとも前記した第1凹溝部205、第2凹溝部208、凹穴部211の筒軸方向の長さよりも大きな幅寸法とされている。
前記底板41は前記ノイズ吸収装置を支持する基板(シャーシやパネル、その他の部材を含む)Bに対して固定される部位である。固定のための構造として、ここでは底板41に孔411が開口されており、図を省略したネジをこの孔411に挿通させて基板に螺合させることにより固定される。あるいは、底板41の裏面に接着される両面テープで基板Bに接着して固定し、あるいは接着剤による固定であってもよい。さらには、後述するリユース構造の固定構造であってもよい。
前記一対の側片42は、前記ノイズ吸収装置1のケース2の外円周面の形状に対応して、上下方向の両端部よりも上下方向の中央部が互いに外側に膨らむように曲げ形成されている。具体的には、各側片42は、底板41に連結されている下端部から上端に向けて互いに離れる方向に斜めに突出された下片部421と、この下片部421の上端からそれぞれ上方に延ばされた中片部422と、この中片部422の上端から互いに接近する方向に斜めに延ばされた上片部423とを備えている。上片部423の上端には互いに離れる方向に曲げられて逆テーパ状をした操作片部424が形成されている。この一対の側片42において、各中片部422の対向面の間隔寸法は前記ケース2の径寸法にほぼ等しくされ、各上片部423の各上端、すなわち各操作片部424の対向間隔寸法は前記ケース2の径寸法よりも小さくされている。
前記一対の側片42の対向面、すなわち互いに向かいあった側の内面には凹穴係合突部425と凹溝係合突部426が形成されている。すなわち、各上片部423の内面には、内方に向けて三角爪状をした凹穴係合突部425が突出形成されている。この凹穴係合突部425は、前記ケース2に設けられている前記凹穴部211に係合可能な突出寸法及び幅寸法に形成されている。また、各中片部422の内面には、内方に向けて矩形台状をした凹溝係合突部426が突出形成されている。この凹溝係合突部426の幅寸法は、前記ケース2に設けられている第1凹溝部205と第2凹溝部208の筒軸方向の幅寸法に等しくされている。
このノイズ吸収装置1では、図4に示すように、分割ケース2A,2Bにそれぞれ分割コア3A,3Bを内挿すると、各分割コア3A,3Bのコア支持溝301が各分割ケース2A,2Bのコア支持突起209に係合される。これと同時に各分割コア3A,3Bの底面(周面)がコア押圧片206に当接され、コア押圧片206を外径方向に弾性変形する。各分割コア3A,3Bはコア押圧片206の弾性復帰力によってケース中心方向に付勢され、この付勢により支持用突起209とコア支持溝301との係合が保持される。したがって、各分割コア3A,3Bはそれぞれ分割ケース2A,2B内に脱落が防止された状態で支持される。
次いで、連結片202を曲げ変形させて第1分割ケース2Aと第2分割ケース2Bを閉じた状態とし、係合突起203と係合枠部204を係合する。これにより、八角筒状のケース2が組み立てられ、ケーブルを通流するノイズを吸収するイズ吸収装置1が構成される。このとき、挿通されているケーブルは対をなすケーブル挟持片212によって抱持され、ノイズ吸収装置1がケーブルの長さ方向に相対移動することが抑止される。
このノイズ吸収装置1は図1に示した基板Bに固定された支持装置4により基板Bに支持される。図6(a)は支持した状態の斜視図、図6(b)はそのa-a線に沿った断面図である。ノイズ吸収装置1を支持装置4の上方から両側片42の操作片部424の対向間隙を通して支持装置4に内挿する。操作片部424は逆テーパ状であるので、ノイズ吸収装置1は外周面が両側片42の対向間隙内に案内される。ノイズ吸収装置1の内挿に伴って両側片42は外側に弾性変形され、内挿されると両側片42は内側に弾性復帰される。内挿されたノイズ吸収装置1は外周面の両側から両側片42によって弾性的に挟持されることになり、この挟持によってノイズ吸収装置1は支持装置4に支持され、基板Bに支持されることになる。
ノイズ吸収装置1が両側片42の間に内挿されたときには、各側片42の凹穴係合突部425はノイズ吸収装置1の凹穴部211に係合される。この凹穴係合突部425と凹穴部211の係合により、ノイズ吸収装置1は筒軸方向及び筒軸回り方向の移動が規制される。また、各側片42の凹溝係合突部426がノイズ吸収装置1の第1凹溝部205に係合される。これら凹溝係合部426と第1凹溝部205はほぼ平坦面に形成されているので、これら平坦面どうしの係合により、ノイズ吸収装置1は筒軸方向及び筒軸回り方向に移動が規制される。したがって、ノイズ吸収装置1が支持装置4から脱落することが防止され、安定な支持が可能になる。
ノイズ吸収装置1のケース2は外形状が八角形をしており、径方向に対向される外周面に第1凹溝部205が形成されているが、これと垂直方向に対向される外周面に第1凹溝部205と幅寸法が同じ第2凹溝部208が形成されている。また、凹穴部211は外周面の周方向の4つの互いに直交する領域に形成されている。したがって、ノイズ吸収装置1は周方向に90度異なる方向で支持装置4に支持されることも可能になる。
図7(a)は支持した状態の斜視図、図7(b)はそのb-b線に沿った断面図である。ノイズ吸収装置1のケース2の第2凹溝部208が左右方向に向けられるように、すなわち図6の状態とは90度回転した状態で支持装置4に内挿する。内挿されたノイズ吸収装置1は、第2凹溝部208が支持装置4の側片42の凹溝係合突部426係合される。この凹溝係合突部426と第2凹溝部208はほぼ平坦面に形成されているので、ノイズ吸収装置1は筒軸方向及び筒軸回り方向に移動が規制されることになり、支持装置4から脱落することが防止され、安定な支持が可能になる。
この支持の形態においても、各側片42の凹穴係合突部425はノイズ吸収装置1の凹穴部211に係合されることは同じである。したがって、この凹穴係合突部425と凹穴部211の係合により、ノイズ吸収装置1は筒軸方向及び筒軸回り方向に移動が規制され、支持装置4から脱落することが防止され、安定な支持が可能になる。
このように、ノイズ吸収装置1は筒軸を中心とした周方向の4つの回転位置、すなわち図6と図7の形態と、これら形態の上下を反対にした形態の各回転位置において支持装置4に支持させることができる。したがって、ノイズ吸収装置1を支持させる際には、ノイズ吸収装置1の回転方向の姿勢を考慮することなく単に支持装置4に対して内挿すればよい。この場合、ノイズ吸収装置1を内挿しながら45度程度の角度範囲で適宜に回転させれば、第1凹溝部205又は第2凹溝部208のいずれかが凹溝係合突部426に係合され、同時に凹穴部211が凹穴係合突部425に係合されるので、ノイズ吸収装置1の支持作業が容易になる。
図6及び図7のいずれの支持形態においても、両側片42の各上片部423はノイズ吸収装置1のケース2の外周面の斜め上側領域に当接される。この当接によりノイズ吸収装置1は両上片部423によって底板41に押圧され、ノイズ吸収装置1やケーブルに外力が加えられたときの上方への脱落防止効果が高められる。また、ノイズ吸収装置1に外力が加えられてケース2の分割ケース2A,2Bの一方が他方に対して開かれるような状況が生じても、凹穴係合突部425が凹穴部211に引っかかるため、ケース2の開放が防止され、ケーブルがノイズ吸収装置1から離脱されることが防止される。
ノイズ吸収装置1を支持装置4から取り外す際には、両側片42の少なくとも一方の操作部424を外側に開くように弾性変形させる。これにより、少なくとも一方の凹穴係合突部425と凹穴部211の係合が解除され、さらには凹溝係合突部426と第1凹溝部205又は第2凹溝部208の係合が解除され、ノイズ吸収装置1を両側片42の間から引き出して取り外すことができる。
この支持装置4は、底板41と一対の側片42で構成されており、側片42にはノイズ吸収装置1の凹穴部211や凹溝部205,208に係合する突部425,426を備えるのみであるので、構成が簡易であり、低コストかつ小型に構成できる。その一方で、ノイズ吸収装置1の筒軸方向及び筒軸回りの位置決めを行い、かつその脱落を防止することができる。
この実施形態では、ノイズ吸収装置1は凹穴部211と第1凹溝部205と第2凹溝部208を備えているが、これらのうちいずれか一つを備えるのみでもよい。例えば、ケース2にはコア3を支持するためのコア支持突起209を設けているノイズ吸収装置1は、当該コア支持突起209を成形する際に形成される凹穴部211を備えることになるので、このノイズ吸収装置1では第1凹溝部205や第2凹溝部208を省略してもよい。あるいは、コア支持突起209を形成しないノイズ吸収装置1では第1凹溝部205あるいは第2凹溝部208の一方を形成するのみでもよい。このような場合には、支持装置4の側片42には凹穴係合突部425あるいは凹溝係合突部426のいずれかを形成すればよい。
本発明の支持装置では、底板41を基板Bに固定する固定構造としてリユース構造を採用してもよい。図8はリユース構造の支持装置4の斜視図であり、図9はノイズ吸収装置1を支持した状態の正面図である。底板41は一対の側片42から外側には延長されておらず、底板41の両側縁からそれぞれ側片42が立設されている。この底板41の下面には、その両側縁に一対のスナップ片412が突出形成されている。各スナップ片412はそれぞれ弾性片部413を有しており、基板Bに開口された固定穴Hに嵌入されたときに、弾性片部413に設けられている段部414が固定穴Hの開口縁に係合されようになっている。
前記弾性片部413には側片42の外側領域にまで延長された解除片部415が連結されており、この解除片部415を内側に向けて押圧することにより弾性片部413を内側に向けて弾性変形させ、段部414を固定穴Hとの係合から解除させることができる。
この支持装置4では、一対のスナップ片412に対応する一対の固定穴Hを基板Bに開口しておけば、スナップ片412を固定穴Hに嵌入するだけで基板Bに固定することができる。また、一対の解除片部415を両側から摘んで内側に押圧することにより各スナップ片412における固定穴Hとの係合が解除され、支持装置4を基板から取り外すことができる。これにより、リユースに好適な支持装置が構成できる。
本発明の支持装置は前記実施形態に記載の構成に限られるものではない。すなわち、外周面に凹穴部や凹溝部が形成されているケースを備えるノイズ吸収装置であれば、その凹穴部や凹溝部の形状、位置に対応して一対の側片に形成される凹穴係合突部と凹溝係合突部の形状、位置を適宜に設定すればよい。
図10は異なる形態のノイズ吸収装置1と支持装置4の斜視図である。ここでは、ノイズ吸収装置1は、一対の分割ケース2A,2Bによりほぼ八角形をしたケース2の筒軸方向の中央領域の外周面に、周方向の4個所にそれぞれ筒軸方向に対向する一対の突条221が形成され、これらの突条221で挟まれる領域に凹溝部222が形成されている。この凹溝部222はケース2を結束バンドで基板に固定するような場合に、当該結束バンドを結束する際のガイドとして利用されるものである。また、この凹溝部222を挟む筒軸方向の両側の外周面に、凹穴部223が形成されている。この凹穴部223は前記実施形態と同様に分割コアを支持するコア支持突起を樹脂成形する際に形成されるものである。
ノイズ吸収装置を支持する支持装置4は、底板41と一対の側片42で構成されているが、凹穴係合突部425と凹溝係合突部426の形状、位置が相違されている。すなわち、両側片42のうち一方の側片42についてのみ図示されているが、両側片42の内面の幅方向の中央に凹溝係合突部426が形成されている。ここでは、各側片42についてそれぞれ3つの凹溝係合突部426が形成されている。また、各側片42の凹穴係合突部425はそれぞれ凹溝係合突部426に対して幅方向の反対側に形成されている。さらに、この形態では、各側片42の内面には、凹溝係合突部426に対して凹穴係合突部425と幅方向の反対側に補助凹溝係合突部427が形成されている。
ノイズ吸収装置1を支持装置4に内挿して支持したときに、凹穴係合突部425と凹溝係合突部426がそれぞれノイズ吸収装置1の凹穴部223と凹溝部222に係合して位置決めを行い、かつノイズ吸収装置1の脱落を防止することができる。また、補助凹溝係合突部427は凹溝部222の両側の突条221に対して筒軸方向に当接し、ノイズ吸収装置1の筒軸方向の位置決めと脱落を防止することも可能になる。
このように本発明の支持装置は、既存のノイズ吸収装置に形成されている凹溝部や凹穴部に係合される凹溝係合突部や凹穴係合突部を備えることにより、種々の構成のノイズ吸収装置を安定に支持することが可能になる。
本発明にかかるノイズ吸収装置のケースの外周面形状は、実施形態に記載の八角形に限られず、これ以外の多角形であってもよい。あるいは、外周面の形状が円形若しくはこれに近い形状であってもよい。支持装置の一対の側片は、ケースの外周面形状に対応して適宜に曲げ形成されてもよい。
実施形態では、ノイズ吸収装置に凹穴部、凹溝部が形成され、支持装置の側片に凹穴係合部、凹溝係合部が形成された構成を示したが、この構成とは逆に、ノイズ吸収装置に突部、突条部が形成され、支持装置の側片に突部係合部、突条係合部が形成された構成であってもよい。
1 ノイズ吸収装置
2 ケース
2A,2B 分割ケース
3 コア
3A,3B 分割コア
4 支持装置
41 底板
42 側片
202 連結片
203 係合突部
204 係合枠部
205 第1凹溝部
206 コア押圧片
208 第2凹溝部
211 凹穴部
425 凹穴係合突部
426 凹溝係合突部

Claims (7)

  1. 内部にコアを内装する筒状のケースを備えるノイズ吸収装置を基板に支持させるための支持装置であって、前記基板に固定される底板と、この底板に互いに対向して立設された一対の側片を備え、これら一対の側片は、各側片の対向面の間に前記ノイズ吸収装置を弾性的に挟持するとともに、前記対向面には前記ケースに設けられている凹穴部に係合する凹穴係合突部と、前記ケースに設けられている凹溝部に係合する凹溝係合突部の少なくとも一方が形成されており、前記一対の側片は板厚方向に弾性変形が可能であり、各側片は前記ケースの外周面の形状に対応して中央部が両端部よりも外側に膨らんだ形状とされ、一方の端部において前記底板に連結され、他方の端部は前記ケースの径寸法よりも小さい間隙寸法で対向位置されることを特徴とするノイズ吸収装置の支持装置。
  2. 前記凹穴係合突部が前記凹穴部に係合されたとき、または前記凹溝係合突部が前記凹溝部に係合されたときに、前記ノイズ吸収装置は筒軸方向の移動及び筒軸回りの移動が規制される請求項1に記載のノイズ吸収装置の支持装置。
  3. 前記ノイズ吸収装置が前記側片の間に支持された状態において、前記側片の他方の端部は前記ケースの外周面の上側領域の一部を覆うように配置される請求項1または2に記載のノイズ吸収装置の支持装置。
  4. 前記凹穴部は、前記ケース内に前記コアを支持するためのコア支持突起を成形することにより当該ケースの外周面に形成される抜き穴である請求項1または2に記載のノイズ吸収装置の支持装置。
  5. 前記凹溝部は、前記ケース内において前記コアを付勢するための弾性支持片を形成することにより当該ケースの外周面に形成される凹溝である請求項1または2に記載のノイズ吸収装置の支持装置。
  6. 前記凹溝部は、前記ケースを構成する一対の分割ケースを開閉可能に連結する対をなす連結部位、または当該一対の分割ケースを閉じた状態に係止する対をなす係止部位の少なくとも一方の筒軸方向の間に形成される第1凹溝部である請求項1または2に記載のノイズ吸収装置の支持装置。
  7. 前記凹溝部は、前記ケースの一部で構成されて前記コアを支持するコア押圧片の外周面に形成される第2凹溝部である請求項1または2に記載のノイズ吸収装置の支持装置。
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