JP5170738B2 - 電気機器収納用箱の蝶番構造 - Google Patents
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Description
このような蝶番構造では、扉の取り付け時には蝶番ピンを外側に向けスライドさせて扉の上下端部面から蝶番ピンを突出させ、これを箱本体側のピン受部に軸止して扉を回転可能とし、扉の取り外し時には蝶番ピンを内側に向けスライドさせて扉の上下端部面から蝶番ピンを突出させないようにして、扉を取り外すものである。
図1は、本発明に係る蝶番を用いた電気機器収納用箱を示す斜視図、図2は図1の蝶番部を拡大した斜視図、図3は蝶番の取り付け状態を示す正面図、図4は図3で蝶番ピンを下げた状態を示す正面図であり、図において、1は箱本体、2は扉、3は蝶番、4は蝶番ピンである。
この蝶番構造では、図2〜図4に示すように、扉2の取り付け時には蝶番ピン4を外側に向けスライドさせて扉2の上下端部面から蝶番ピン4を突出させ、これを箱本体側のピン受部5に軸止して扉を回転可能とし、扉2の取り外し時には蝶番ピン4を内側に向けスライドさせて扉2の上下端部面から蝶番ピン4を突出させないようにして、扉2を取り外すように構成されている。
そして本発明の蝶番構造は、図5〜図10に示されるように、扉2の上下端部に設けられる蝶番ピン4をスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部7と、箱本体1に設けられるピン受部5とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部7を分割されたヒンジケース6を合体して形成されたものとしてある。
即ち、従来のヒンジケースは板材を折り曲げ形成してスライド部材とし、これをケース内に組み入れて蝶番ピンスライド部を形成しており、組立作業が煩わしいという問題があったが、本発明では2分割されたヒンジケース6、6を合体することにより簡単に筒状の蝶番ピンスライド部7を形成することができる。なお、図中、4aは蝶番ピン4に垂設した操作部でありピン本体と別部材であるが、一体型としてもよく形状もL字状としてもよい。
このように、蝶番ピン4を常にヒンジケース6より突出する側に付勢することで、常に扉2の安定した取り付け状態を維持し、また蝶番ピン4を軸止部9の蝶番ピン4の直径よりも長い距離でブロック状に保持することで安定した保持ができることとなる。
なお、10aは操作部4aを所定位置に係止する屈曲部であり、一体成形されていても、別部材で成形されていてもよいし、長孔10の上下に設けてもよい。
なお、蝶番ピン保持突起10bのような蝶番ピン4を突出状態に保持する機構を設けたものでは弾性部材8を省略することもできる。
この薄板部12はヒンジケース6、6を一体化した際にヒンジケース6の直方体内に収まるように設けられているのでヒンジケース6を扉2に取付ける際に収まりがよいものであるが、薄板部12はヒンジケース6、6を一体化した際にヒンジケース6の側面より出るものでもよい。
また、薄板部12に代えて2分割されたヒンジケース6、6を、一般的な弾性係止爪(図示せず)により連結して一体化したものとすることもできる。
また、扉2の側端部のコ字状折り曲げ部内へのヒンジケース6の取り付けは、図2に示すように、ヒンジケース6の蝶番ピン4の突出側に弾性係止爪6aを設け、蝶番ピン4の後端側にねじ部6bを設けてあるので扉2の折り曲げ壁2bに対し1本のネジ13のみで簡単に行うことができ便利である。
なお、取り付け箇所は両側とも弾性係止爪としてもよいし、その場合、各々の弾性係止爪の延設する方向を90°異ならせておくことが好ましい。弾性係止爪を変形しない突起として扉自体の変形で係合するようにしてもよい。
扉2は自重により下がるため、扉2と箱本体1との間で擦れが生じて異音が発生する場合があった。これを解消するため、従来から箱本体1と扉下端部との間に一定の隙間を確保するように、別に成形した合成樹脂からなるクリアランス確保部材を介在させていた。本発明では、図12に示されるように、このクリアランス確保部材14をヒンジケース6に一体的に設けるようにしたので、従来のようにクリアランス確保部材を別部材で作成する必要がなく、部品点数の削減ができるとともに、クリアランス確保部材だけを組み付ける単独の作業が発生しないため、組立作業性も向上させることが可能となる。このクリアランス確保部材14にも軸止部9を形成し、より安定した保持ができるようにしてあり、クリアランス確保部材14から扉側に半円型の突起9aを設けて扉の丸孔に嵌り込むことによりヒンジケース6を確実に位置固定するとともに蝶番ピン4と扉2との金属同士の擦れを防止している。
なお、14aは蝶番から遠い側の扉2の端部に取り付けられるクリアランス確保部材であり、従来と同様のものである。
先ず、図6〜図7に示すように、2分割して成形したヒンジケース6、6を開いた状態とし、この中へ蝶番ピン4とコイルバネからなる弾性部材8をセットする。次に、図5に示すように、ヒンジケース6、6を閉じて一体化し、内部に蝶番ピン4を収納した四角柱状のヒンジケース6とする。この場合、蝶番ピン4とコイルバネの装着は開いた状態にあるヒンジケース6、6内へ載せるだけであり、簡単かつ正確に行うことができる。
これにより、ヒンジケースは両側から支えられる状態となるので、扉2やヒンジケース6に力がかかってもヒンジケースが分離することがなく、また蝶番が破損するおそれもなくない。
このとき、ヒンジケース6の長孔10には蝶番ピン保持突起10bが設けられており、蝶番ピン4の操作部4aがしっかりと係合するので、蝶番ピン4が下がることがなく扉2を確実に軸止することができ、また操作の節度感および作業性も向上することとなる。
このような実施形態ではヒンジケース6を蝶番ピン4の軸方向で分割したものであるが、軸の上下で分割するようにしてもよいし、軸に対して斜めであってもよい。
一方、蝶番の取り外し手順については、前記の取り付け手順と逆の操作を行えばよいので説明を省略する。
2 扉
2a 開口
3 蝶番
4 蝶番ピン
5 ピン受部
6 ヒンジケース
7 蝶番ピンスライド部
8 弾性部材
9 軸止部
10 長孔
10b 蝶番ピン保持突起
11 合せ部
12 薄板部
14 クリアランス確保部材
Claims (7)
- 扉の上下端部に設けられる蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部と、箱本体に設けられるピン受部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部を蝶番ピンのスライド方向に沿って分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとし、またヒンジケースを樹脂製とし、蝶番ピンを軸方向に延びる軸止部で受けるものとした電気機器収納用箱の蝶番構造において、蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、分割されたヒンジケースの端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとし、あるいは、蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、ヒンジケースの合せ部に隣接する側面に設けたものとしたことを特徴とする電気機器収納用箱の蝶番構造。
- ヒンジケースの長孔に蝶番ピン保持突起を設けた請求項1に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
- ヒンジケースの対向する2面に長孔を設けた請求項1に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
- 2分割されたヒンジケースが、薄板部により連結されて一体に形成されている請求項1に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
- 2分割されたヒンジケースが、弾性係止爪により連結されて一体化されている請求項1に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
- 扉の側端部のコ字状折り曲げ部の開口に、ヒンジケースの端部が配置するように設けた請求項1に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
- ヒンジケースに、箱本体と扉とのクリアランス確保部材を設けた請求項1に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
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