JP7283476B2 - パッケージ、パッケージ製造方法、接合材付き蓋体、および接合材付き蓋体の製造方法 - Google Patents

パッケージ、パッケージ製造方法、接合材付き蓋体、および接合材付き蓋体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、パッケージ、パッケージ製造方法、接合材付き蓋体、および接合材付き蓋体の製造方法に関する。
従来、半導体等の素子を保護するべく、素子を封止したパッケージが開発されている。具体的には、セラミックス等から成る基材に素子を配置し、金属はんだやガラスペースト等の接合材を用いて蓋体を基材に接着することによりパッケージが構成される。
パッケージに用いられる基材、蓋体、および接合材の材料は、用途に応じたものが選択される。ここで、基材や蓋体と接合材との膨張係数の差が大きい場合、蓋体に過度の応力が作用し、各部材において破損、クラック、および剥離等が生じる場合があった。
このような問題を解決すべく、パッケージ基材と蓋体との間に複数の材料層を積層して接着を行う技術が開発されている。例えば、特許文献1では、パッケージ基材と蓋体との間に高温封止材と接合層とが設けられ、接合層はメタライズ層および応力緩和層を備えている。
国際公開第2014/148457号
特許文献1では蓋体として金属蓋が用いられていたが、LED素子等の光学用途の素子をパッケージとして封止する場合、蓋体としては例えばガラス等の光透過性を有する基板が用いられる。
しかしながら、ガラスは脆性材料であるため、応力により破損し易く、従来技術のような多層構造を採用しただけでは、十分に破損を抑制できない場合があった。また、破損しないまでも、接合層と蓋体が剥離したり、封止の気密が破られる等の問題が生ずるおそれがあった。すなわち、従来の技術には改善の余地が残されていた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ガラスを用いたパッケージにおいて破損等を抑制したパッケージ、パッケージ製造方法、接合材付き蓋体、および接合材付き蓋体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のパッケージは、基材と、蓋体と、基材に蓋体を接合する接合層とを備えたパッケージであって、接合層は、蓋体の主表面に、所定帯幅を有する枠状に形成された第一メタライズ層と、蓋体とは逆側において前記第一メタライズ層に積層されたろう材層と、を備え、第一メタライズ層の蓋体との接合面における帯幅が、ろう材層の帯幅よりも大きいことを特徴とする。
このような構成によれば、蓋体に作用する応力を緩和し、破損等の発生を抑制可能である。
本発明のパッケージにおいて、第一メタライズ層の蓋体との接合面における帯幅が、ろう材層の帯幅の1.025~2.0倍であることが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、第一メタライズ層は、線熱膨張係数の異なる複数種の金属層を積層して備えてもよく、複数種の金属層は各々、積層位置が蓋体に近いほど、蓋体との20~400℃における線熱膨張係数の差が小さいことが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、第一メタライズ層は複数種の金属層として、蓋体と接合する第一金属層と、第一金属層よりもろう材層側に設けられた第二金属層とを備え、第一金属層の帯幅が第二金属層の帯幅よりも大きいことが好ましい。
第一金属層の表面のうち第二金属層からはみ出した部分には濡れ防止層が設けられていてもよい。濡れ防止層は、第一金属層を構成する金属の酸化物であってもよい。
本発明のパッケージにおいて、第一メタライズ層は、複数の金属層として蓋体側から順に、Cr層、Ni層、Au層を備えることが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、接合層は、基材に、所定帯幅を有する枠状に形成された第二メタライズ層をさらに備え、ろう材層が第一メタライズ層と第二メタライズ層との間に挟まれていることが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、第二メタライズ層の基材との接合面における帯幅が、ろう材層の帯幅よりも大きいことが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、第二メタライズ層の基材との接合面における帯幅が、第一メタライズ層の蓋体との接合面における帯幅の0.9~1.1倍であることが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、蓋体の第一メタライズ層が積層された主表面における最大引張応力が1000MPa以下であることが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、第一メタライズ層の厚みが1~4μmであり、ろう材層の厚みが5~50μmであることが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、蓋体は、SiOを55~75質量%、Alを1~10質量%、Bを10~30質量%、CaOを0~5質量%、BaOを0~5質量%、LiO+NaO+KOを1.0~15質量%含有するガラスから成り、厚みが30~500μmの平板状であることが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、ろう材層が、Auを10~80質量%、Snを90~20質量%含有する金属ろう材であることが好ましい。
本発明のパッケージにおいて、基材は、開口を構成する壁部を有する容器状を成し、蓋体は、開口を封鎖し、接合層は、壁部の頂端部と蓋体との間に設けられ、パッケージは、基材内に収容された電子素子をさらに備える、ことが好ましい。
本発明のパッケージ製造方法は、ガラス製の蓋体と基材とを接合する接合工程を備え、接合工程は、蓋体の主表面に、所定帯幅を有する枠状に第一メタライズ層を積層する工程と、ろう材層を蓋体とは逆側において第一メタライズ層に積層する工程と、を備え、第一メタライズ層の帯幅がろう材層の帯幅よりも大きくなるよう、第一メタライズ層およびろう材層を形成することを特徴とする。
本発明のパッケージは、換言すれば、基材と、蓋体と、ろう材層とを備えたパッケージであって、蓋体とろう材層との間、または、ろう材層と基材との間の少なくとも何れかに所定帯幅を有する枠状に形成されたメタライズ層を備え、メタライズ層の蓋体または基材との接合面における帯幅が、ろう材層の帯幅よりも大きいことを特徴とし得る。
本発明の接合材付き蓋体は、蓋体と、蓋体を他部材に接合するための接合層とを備え、接合層は、蓋体の主表面に、所定帯幅を有する枠状に形成された第一メタライズ層と、蓋体とは逆側において第一メタライズ層に積層されたろう材層と、を備え、第一メタライズ層の蓋体との接合面における帯幅が、ろう材層の帯幅よりも大きいことを特徴とする。
本発明の接合材付き蓋体の製造方法は、蓋体の主表面に、所定帯幅を有する枠状に第一メタライズ層を積層する工程と、ろう材層を蓋体とは逆側において第一メタライズ層に積層する工程と、を備え、第一メタライズ層の帯幅がろう材層の帯幅よりも大きくなるよう、第一メタライズ層およびろう材層を形成することを特徴とする。
本発明によれば、高い気密性を有しつつ、破損し難いパッケージ、パッケージ製造方法、接合材付き蓋体、および接合材付き蓋体の製造方法が得られる。
本発明の実施形態に係るパッケージの構成概要を示す断面図 図1における接合層近傍の部分拡大図 図2におけるメタライズ層近傍の部分拡大図 本発明の実施形態に係るパッケージ製造方法の概略を示す断面図 本発明の実施形態に係るパッケージ製造過程における基材の概要を示す平面図 本発明の実施形態に係るパッケージ製造過程における蓋体の概要を示す平面図 第1の変形例に係るメタライズ層近傍の部分拡大図 第2の変形例に係るメタライズ層近傍の部分拡大図 第3の変形例に係るメタライズ層近傍の部分拡大図
以下、本発明の実施形態に係るパッケージについて説明する。
本発明の実施形態に係るパッケージ1は、図1に示す通り基材2、蓋体3、および接合層4を備える。蓋体3は、接合層4を介して基材2と接合される。
基材2は、電子素子5を設置可能な部材である。本実施形態において、基材2は、電子素子5を収容可能な容器状を成す。基材2は、底部2Bおよび壁部2Sを備える。壁部2Sは、板状の底部2Bから立設した壁体である。壁部2Sの頂端部2Eにおいて接合層4が設けられ、基材2と蓋体3とが接合される。頂端部2Eは所定幅(図2に示す幅Ws)の平面を有するよう構成される。頂端部2Eの幅Wsは例えば300~1000μmである。壁部2Sは、平面視(図1のZ方向に視て)枠状に構成されている。基材2は、例えば窒化アルミニウムから成る。なお、基材2の材質としては、例えば、窒化ケイ素や、多層セラミックス焼結体等のパッケージ封止用途に用いられる任意の材料を選択或いは組み合わせて用いることができる。また、基材2には、電子素子5と接続される配線や回路を形成しても良い。
電子素子5としては、例えば、LED等の発光素子、CCDやCMOS等の受光素子、発振子、等の任意の素子を用いることができる。
蓋体3は、基材2と接合されるガラス製の部材である。本実施形態では、蓋体3は、基材2の開口を封止する平板状のガラス板である。蓋体3の厚みTgは、30~500μmであることが好ましく、より好ましくは200~500μmである。蓋体3の厚みが500μm以下であれば、接合層4から受ける応力を緩和し易く、破損を抑制し易い。また、蓋体3の厚みが200μm以上であれば、パッケージ用途として必要な機械的強度を確保できる。蓋体3の形状は、基材2の開口に応じた形状とすることが好ましい。本実施形態では、基材2の開口が矩形であるため、蓋体3も矩形板状である。なお、基材2の開口が、例えば円形である場合には、蓋体3の形状は円盤状とすることが好ましい。
蓋体3のガラス組成は任意に設定して良いが、例えば、電子素子5が紫外光を発光または受光する素子である場合、蓋体3は、SiOを55~75質量%、Alを1~10質量%、Bを10~30%、CaOを0~5%、BaOを0~5%、LiO+NaO+KOを1.0~15%含有するガラスであることが好ましい。このようなガラス組成であれば、高い紫外光透過性を得ることができる。
接合層4は、基材2と蓋体3とを接合する材料層である。接合層4は、頂端部2Eと蓋体3との間において、基材2の開口を囲うよう所定幅の帯枠状に形成される。本実施形態において、接合層4は、メタライズ層6およびろう材層7を備える。メタライズ層6としては、第一メタライズ層6a、および第二メタライズ層6bが含まれる。第一メタライズ層6a、および第二メタライズ層6bは各々、金属薄膜層である。ろう材層7は、例えば、AuSn合金ペースト等のろう材(接合材)を溶融および固化して成る層である。
接合層4は、蓋体3側から順に、第一メタライズ層6a、ろう材層7、第二メタライズ層6bを積層して構成される。換言すれば、ろう材層7は、蓋体3とは逆側において第一メタライズ層6bに積層されている。すなわち、ろう材層7は、蓋体3とは逆側において第一メタライズ層6b上に形成されている。また、ろう材層7は、第一メタライズ層6aと第二メタライズ層6bとの間に挟まれ形成されている。また、第二メタライズ層6bは、ろう材層7と頂端部2Eとの間に形成されている。
図2に示すように、蓋体3の主表面のうち、接合層4と接合する側の面、すなわち、第一メタライズ層6aが積層された主表面近傍には、圧縮応力を有する圧縮応力領域3C、および引張応力を有する引張応力領域3Tが形成される。より詳細には、ろう材層7を形成する際に、ろう材を加熱および冷却することによって、ろう材が収縮し、隣接する第一メタライズ層6aおよび蓋体3に圧縮応力が作用する。この際、蓋体3の主表面近傍には圧縮応力領域3Cが形成され、当該圧縮応力と応力バランスを取るように、圧縮応力領域3Cの両端(周囲)に引張応力領域3Tが形成される。なお、引張応力領域3Tの形成位置は、第一メタライズ層6aの帯幅方向端部近傍と一致する。引張応力領域3Tの引張応力は、蓋体3の破損や、接合層3の剥離の原因となるため、小さいことが好ましい。具体的には、引張応力領域3Tの最大引張応力は1000MPa以下であることが好ましく、より好ましくは800MPa以下、さらに好ましくは500MPa以下である。
第一メタライズ層6aの蓋体3との接合面における帯幅Wmaは、ろう材層7の帯幅Wpよりも大きい。すなわち、第一メタライズ層6aの帯幅の両端は各々、ろう材層7の帯幅の両端よりも外側にはみ出すよう形成されている。第一メタライズ層6aの蓋体3との接合面における帯幅Wmaは、ろう材層7の帯幅Wpの1.025~2.0倍であることが好ましい。このような構成とすることにより、接合層4から蓋体3へ作用する応力を緩和することができる。なお、第一メタライズ層6aの蓋体3との接合面における帯幅Wmaは、例えば100μmを超え500μm未満である。また、ろう材層7の帯幅Wpは、例えば100~500μmである。また、第一メタライズ層6aの厚みTmaは1~4μmであることが好ましい。なお、ろう材層7の帯幅が厚さ方向に一定で無い場合には、厚さ方向の最大帯幅を、本発明におけるろう材層7の帯幅とするものとする。
第二メタライズ層6bの基材2(頂端部2E)との接合面における帯幅Wmbも、ろう材層7の帯幅Wpよりも大きいことが好ましい。すなわち、第二メタライズ層6bの帯幅の両端は各々、ろう材層7の帯幅の両端よりも外側にはみ出すよう形成されていることが好ましい。より具体的には、第二メタライズ層6bの帯幅Wmbは、ろう材層7の帯幅Wpの1.025~2.0倍であることが好ましい。このような構成とすることにより、接合層4および基材2に生ずる応力を緩和し、接合層4にクラックが生じたり、剥離したりする等の不具合を抑制できる。なお、第二メタライズ層6bの帯幅Wmbは、第一メタライズ層6aの帯幅Wmaと同寸法であることが好ましい。具体的には、基材2(頂端部2E)との接合面における第二メタライズ層6bの帯幅Wmbは、蓋体3との接合面における第一メタライズ層6aの帯幅Wmaの0.9~1.1倍であることが好ましく、より好ましくは0.98~1.02倍であり、最も好ましくはWmb=Wmaである。
ろう材層7は、第一メタライズ層6aおよび第二メタライズ層6bに対して高い濡れ性を有する材質から成ることが好ましい。例えば、ろう材層7は、Auを10~80質量%、Snを90~20質量%含有する金属ろう材であることが好ましい。なお、ろう材層7を構成する金属ろう材は、上記組成に限らず、任意の添加物やバインダー等を含んでもよく、あるいは、周知のクリーム半田や合金半田ペーストを用いることもできる。ろう材層7の厚みTpは、例えば、5~50μm、好ましくは10~40μm、より好ましくは、15~25μmである。ろう材層7の厚みTpをこのように設定することによって、適度な封着作業性を確保しつつ、隣接する第一メタライズ層6aおよび第二メタライズ層6bおよび蓋体3および壁部2Sに作用する応力を低減することができる。
図3に示すように、第一メタライズ層6aおよび第二メタライズ層6bは各々、線熱膨張係数の異なる複数種の金属層を積層して備えることが好ましい。
第一メタライズ層6aは、例えば、複数の金属層として蓋体3に近い方から順に、金属層6aα、金属層6aβ、金属層6aγを備える。金属層6aαの線熱膨張係数は金属層6aβの線熱膨張係数よりも小さく、金属層6aβの線熱膨張係数は金属層6aγの線熱膨張係数よりも小さいことが好ましい。このような構成によれば、蓋体3へ作用する応力を好適に緩和できる。金属層6aαは、例えば、Cr層、或いはTi層である。金属層6aβは、例えば、Ni層、或いはPt層である。金属層6aγは、例えば、Au層、或いはAuSn合金層である。なお、金属層6aαの厚みは、0.01~0.3μmであることが好ましい。また、金属層6aβの厚みは、0.3~3μmであることが好ましい。また、金属層6aγの厚みは、0.1~1μmであることが好ましい。
第二メタライズ層6bは、ろう材層7の厚み方向の中央部を基準として第一メタライズ層6aと対称的に構成することが好ましい。具体的には、第二メタライズ層6bは、複数の金属層として基材2に近い側から順に、金属層6bα、金属層6bβ、金属層6bγを備える。金属層6bαの線熱膨張係数は金属層6bβの線熱膨張係数よりも小さく、金属層6bβの線熱膨張係数は金属層6bγの線熱膨張係数よりも小さいことが好ましい。このような構成によれば、基材2或いは接合層4へ作用する応力を好適に緩和できる。金属層6bαは、例えば、Cr層、或いはTi層である。金属層6bβは、例えば、Ni層、或いはPt層である。金属層6bγは、例えば、Au層、或いはAuSn合金層である。なお、金属層6bαの厚みは、0.01~0.3μmであることが好ましい。また、金属層6bβの厚みは、0.3~3μmであることが好ましい。また、金属層6bγの厚みは、0.1~1μmであることが好ましい。
基材2の20~400℃における線熱膨張係数は5~70×10-7/℃であることが好ましい。蓋体3の20~400℃における線熱膨張係数は5~70×10-7/℃であることが好ましい。ろう材層7の20~400℃における線熱膨張係数は100~200×10-7/℃であることが好ましい。金属層6aα、金属層6aβ、金属層6aγの20~400℃における線熱膨張係数は各々、蓋体3のそれよりも大きく、且つ、ろう材層7のそれよりも小さいことが好ましい。また、金属層6bα、金属層6bβ、金属層6bγのろう材層7の20~400℃における線熱膨張係数は各々、基材2のそれよりも大きく、且つ、ろう材層7のそれよりも小さいことが好ましい。
第一メタライズ層6aを構成する複数の金属層(6aα、6aβ、6aγ)は各々、積層位置が蓋体3に近いほど、蓋体3との20~400℃における線熱膨張係数の差が小さいことが好ましい。例えば、蓋体3と金属層6aαとの20~400℃における線熱膨張係数の差をΔaα、蓋体3と金属層6aβとの20~400℃における線熱膨張係数の差をΔaβ、蓋体3と金属層6aγとの20~400℃における線熱膨張係数の差をΔaγとした場合、Δaα<Δaβ<Δaγを満たすことが好ましい。このような構成によれば、各金属層間における分離(剥離)も抑制され、パッケージ1において高い気密性を得られる。
第二メタライズ層6bを構成する複数の金属層(6bα、6bβ、6bγ)は各々、積層位置が頂端部2Eに近いほど、基材2との20~400℃における線熱膨張係数の差が小さいことが好ましい。例えば、基材2と金属層6bαとの20~400℃における線熱膨張係数の差をΔbα、基材2と金属層6bβとの20~400℃における線熱膨張係数の差をΔbβ、基材2と金属層6bγとの20~400℃における線熱膨張係数の差をΔbγとした場合、Δbα<Δbβ<Δbγを満たすことが好ましい。このような構成によれば、各金属層間における分離(剥離)も抑制され、パッケージ1において高い気密性を得られる。
以下、上述した本発明のパッケージ1の製造方法について図4~図6を用いて説明する。まず、基材2、および蓋体3を用意する。
基材2に対しては、図4、図5に示すように、まず、スパッタ法等を用いて基材2の頂端部2Eに第二メタライズ層6bを形成する。次いで、基材2内部へ電子素子5を設置する。
蓋体3に対しては、図4、図6に示すように、まず、スパッタ法等を用いて第一メタライズ層6aを一方の主面に形成する。次いで、ろう材(接合材)をスクリーン印刷法により第一メタライズ層6aの上に印刷(塗布)し、ろう材層7を形成する。これにより、接合材付き蓋体が得られる。この際、上述の通り、第一メタライズ層6aの蓋体3との接合面における帯幅Wmaが、ろう材層7の帯幅Wpよりも大きくなるように第一メタライズ層6aおよびろう材層7は形成される。なお、ろう材を塗布した後、熱処理により、ろう材を流動させたり溶媒を揮発させる処理等を施しても良い。
ろう材をスクリーン印刷する際の条件は、目標とするろう材層7の厚みTpおよび帯幅Wpに応じて適宜設定してよい。例えば、線径25~45μm、180~270メッシュのメッシュマスクを使用してもよいし、硬度70~100度のスキージをアタック角度50~75°、速度10~20mm/秒で移動させてもよい。
上記工程の後、図4に示すように、ろう材層7が第二メタライズ層6bに当接するように基材2と蓋体3とを当接させた状態でろう材層7を加熱および冷却して基材2と蓋体3とを接合する。ろう材の加熱方法としては、ヒーター加熱や、レーザー加熱等を用いることができる。
なお、メタライズ層6を形成する方法は上記に限られない。例えば、真空蒸着法等の周知の成膜方法を用いて形成しても良い。
また、ろう材層7を構成するろう材を塗布する方法は上記に限られない。例えば、ディスペンサ等の周知の塗布装置を用いて塗布しても良い。
また、上記実施形態では、基材2が一面において開口した直方体状の基材である場合を例示したが、基材2の形状は、例えば、有底円筒状の容器形状とすることも可能である。また、蓋体3と接合可能であれば基材2は容器状以外の形状であっても良い。例えば、基材2は、板状であっても良い。
また、上記実施形態では、蓋体3が平板状である場合を例示したが、基材2と接合可能であれば蓋体3は任意の形状として良い。例えば、蓋体3は、容器状であっても良く、ドーム状であっても良い。
(変形例)
上述の実施形態では、メタライズ層6を構成する各金属層の帯幅が同一である場合を一例として説明したが、メタライズ層6を構成する複数の金属層各々の帯幅が少なくとも一部、或いは全て異なる構成としても良い。
ろう材層7の流動性が高い場合、ろう材層7がメタライズ層6の帯幅方向端部を越えて過剰に濡れ広がってしまい、蓋体3あるいは基材2に過剰な応力が作用して破損したり、パッケージ1の寸法精度或いは気密性が損なわれる場合がある。このようなろう材層7の過剰な濡れ広がりを抑制するためには、例えば、図7~図9に示すように、第一メタライズ層6aにおいて、蓋体3と接合する金属層6aαの帯幅が、金属層6aαよりもろう材層7側に設けられた金属層6aβおよび6aγの少なくとも何れかの帯幅よりも大きくなるよう構成することが好ましい。特に、ろう材層7と接合する金属層6aγの帯幅よりも金属層6aαの帯幅が大きくなるよう構成することが好ましい。この場合、金属層6aαの幅方向両端は、金属層6aγの幅方向両端よりも外側にはみ出していることがさらに好ましい。このような構成によれば、ろう材層7の過剰な濡れ広がりを抑制し易くなり、応力破損の防止および寸法精度や気密性の向上効果を奏することができる。
ここで、第一メタライズ層6aを構成する複数の金属層のうち蓋体3ともろう材層7とも接合しない中央部の金属層の帯幅は、隣接して積層される一方の金属層の帯幅と同一となるよう構成可能である。具体的には、図7に示すように、金属層6aαの帯幅と金属層6aβの帯幅とを同一とし、且つその双方を金属層6aγの帯幅よりも大きくして良い。この場合、金属層6aαおよび金属層6aβの帯幅は、金属層6aγの帯幅の1.05~2倍であることが好ましい。あるいは、図8に示すように、金属層6aβの帯幅と金属層6aγの帯幅とを同一とし、且つその双方よりも金属層6aαの帯幅が大きくなる構成として良い。この場合、金属層6aαの帯幅は、金属層6aβの帯幅および金属層6aγの帯幅の1.05~2倍であることが好ましい。このように、一部の金属層の帯幅を同一とすることにより、各金属層の成膜に用いるマスク等の部材を流用でき、パッケージ1の生産性を高めることができる。
さらに、図7に示す実施形態において、金属層6aγよりも帯幅が大きい金属層6aβの表面には、ろう材層7を構成するろう材に対する濡れ性の低い濡れ防止層Haβが形成されていることが好ましい。濡れ防止層Haβは、典型的には、金属層6aβの表面のうち金属層6aγからはみ出した部分の少なくとも一部が改質されて成る改質層により構成される。より詳細には、濡れ防止層Haβは、金属層6aβの表面のうち金属層6aγからはみ出した部分の少なくとも一部が酸化されて成る金属酸化物により構成される。濡れ防止層Haβは均一な層状に限らず、金属層6aβの表面の所々に酸化されていない部分が残っていてもよい。濡れ防止層Haβを設けることにより、ろう材層7の濡れ広がりをより一層抑制することができる。
同様に、金属層6bβの表面には、ろう材層7を構成するろう材に対する濡れ性の低い濡れ防止層Hbβが形成されていることが好ましい。濡れ防止層Hbβは、典型的には、金属層6bβの表面のうち金属層6bγからはみ出した部分の少なくとも一部が改質されて成る改質層により構成される。より詳細には、濡れ防止層Hbβは、金属層6bβの表面のうち金属層6bγからはみ出した部分の少なくとも一部が酸化されて成る金属酸化物により構成される。濡れ防止層Hbβは均一な層状に限らず、金属層6bβの表面の所々に酸化されていない部分が残っていてもよい。濡れ防止層Hbβを設けることにより、ろう材層7の濡れ広がりをより一層抑制することができる。
濡れ防止層Haβは、例えば、蓋体3に第一メタライズ層6aを形成する工程の後、ろう材層7を形成する工程の前に、第一メタライズ層6aを大気中で加熱することにより形成することができる。例えば、金属層6aγがAuから成り、金属層6aβがNiから成る場合、330~370℃の大気中で15~45分間加熱することにより、濡れ防止層Haβとして酸化ニッケルから成る改質層が形成される。同様に、濡れ防止層Hbβは、例えば、基材2に第二メタライズ層6bを形成する工程の後、ろう材層7と接合する工程の前に、第二メタライズ層6bを大気中で加熱することにより形成することができる。
なお、濡れ防止層Haβ、Hbβは、金属層6aβ、6bβよりもろう材層7に対して濡れ難い膜材を金属層6aβ、6bβの表面上に積層することにより構成しても良い。例えば、金属層6aβ、6bβの表面のうち金属層6aγ、6bγからはみ出した部分にそれぞれFe等の金属膜を成膜することにより濡れ防止層Haβ、Hbβを構成しても良い。
同様に、図8に示す実施形態においては、金属層6aα、6bαの表面のうち金属層6aβ、6bβからはみ出した部分に濡れ防止層Haα、Hbαをそれぞれ形成することが好ましい。濡れ防止層Haα、Hbαの詳細は、上述の濡れ防止層Haβ、Hbβと同様である。
また、図9に示すように、第一メタライズ層6aを構成する複数の金属層を各々、蓋体3に近いほど帯幅が大きく、ろう材層7に近いほど帯幅が小さくなるよう設定しても良い。このような構成によれば、ろう材層7の過剰な濡れ広がりをさらに好適に抑制できる。
なお、蓋体3と接合する金属層6aαと、ろう材層7と接合する金属層6aγとの間には、金属層6aβ以外に1層以上の金属層をさらに設けても良い。金属層6aαと金属層6aγとの間に配される金属層の幅は、金属層6aγの帯幅以上且つ金属層6aα以下であることが好ましい。
同様に、第二メタライズ層6bにおいて、基材2(頂端部2E)と接合する金属層6bαの帯幅が、金属層6bαよりもろう材層7側に設けられた金属層6bβおよび6bγの少なくとも何れかの帯幅よりも大きくなるよう構成することが好ましい。特に、ろう材層7と接合する金属層6bγの帯幅より、金属層6bαの帯幅が大きくなるよう構成することが好ましい。このような構成によれば、ろう材層7の過剰な濡れ広がりを抑制し易くなり、応力破損の防止および寸法精度や気密性の向上効果を奏することができる。
さらに、第二メタライズ層6bを構成する複数の金属層のうち基材2ともろう材層7とも接合しない中央部の金属層の帯幅は、隣接して積層される一方の金属層の帯幅と同一となるよう構成可能である。具体的には、図7に示すように、金属層6bαの帯幅と金属層6bβの帯幅とを同一とし、且つその双方を金属層6bγの帯幅よりも大きくして良い。この場合、金属層6bαおよび金属層6bβの帯幅は金属層6bγの帯幅の1.05~2倍であることが好ましい。あるいは、図8に示すように、金属層6bβの帯幅と金属層6bγの帯幅とを同一とし、且つその双方よりも金属層6bαの帯幅が大きくなる構成として良い。この場合、金属層6bαの帯幅は、金属層6bβの帯幅および金属層6bγの帯幅の1.05~2倍であることが好ましい。このように、一部の金属層の寸法を同一とすることにより、成膜に用いるマスク等の部材を流用でき、パッケージ1の生産性を高めることができる。
また、図9に示すように、第二メタライズ層6bを構成する複数の金属層を各々、基材2(頂端部2E)に近いほど帯幅が大きく、ろう材層7に近いほど帯幅が小さくなるよう設定しても良い。このような構成によれば、ろう材層7の過剰な濡れ広がりをさらに好適に抑制できる。
なお、基材2(頂端部2E)と接合する金属層6bαと、ろう材層7と接合する金属層6bγとの間に設けられる金属層の幅は、金属層6bγの帯幅以上且つ金属層6bα以下であることが好ましい。
なお、金属層6aγ、6bγの帯幅は各々、ろう材層7の帯幅Wp以上であることが好ましい。このような構成によれば、ろう材層7の過剰な濡れ広がりをさらに好適に抑制できる。
なお、図9に示す実施形態においても、金属層6aβ、6bβの表面のうち金属層6aγ、6bγからはみ出した部分および/または金属層6aα、6bαの表面のうち金属層6aβ、6bβからはみ出した部分に、上述の濡れ防止層Haβ、Hbβ、Haα、Hbαと同様の濡れ防止層がそれぞれ形成されていてもよい。
図3、図7~図9に示す通り、第一メタライズ層6aおよび第二メタライズ層6bを構成する複数の金属層は各々、ろう材層7を中心として対称となるよう、寸法および/または材質が設定されることが好ましい。このような構成によれば、ろう材層7に基づく応力を第一メタライズ層6aおよび第二メタライズ層6bの各々にバランス良く分散させることが可能である。
なお、第一メタライズ層6aおよび第二メタライズ層6bを構成する複数の金属層の各々は、寸法および/または材質が非対称となるよう設定することも可能である。例えば、第一メタライズ層6aとして図7に記載の構成を採用し、第二メタライズ層6bとして図3の構成を採用しても良い。すなわち、金属層6aγの帯幅のみをろう材層7と同一とし、他の金属層の帯幅は金属層6aγよりも大きく且つ互いに同一として良い。
また、メタライズ層6を構成する金属層6aα、6aβ、6aγ、6bα、6bβ、6bγは各々、積層位置がろう材層7から遠い金属層ほど、ろう材層7を構成するろう材に対する低い濡れ性を有することが好ましい。例えば、金属層6aβのろう材に対する濡れ性は、金属層6aγのろう材に対する濡れ性よりも低いことが好ましい。このような構成によれば、より一層、ろう材層7の過剰な濡れ広がりを抑制できる。
上記各実施形態においては蓋体3がガラス製である場合を例示したが、蓋体3は、例えば、セラミックス(特には単結晶セラミックス)や、樹脂(特には耐熱樹脂)などの他の任意の材質で構成して良い。
(実施例)
以下、本発明に係るパッケージのシミュレーション結果を実施例として説明する。なお、以下の実施例は単なる例示であって、本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
以下の通り、モデリングおよびシミュレーションを行った。なお、モデリングおよびシミュレーションはANSYS社製ANSYS Mechanicalを用いて行った。まず、SiOを64質量%、Alを6.4質量%、Bを21.5質量%、NaOを6.2質量%、KOを1.9質量%含有し、歪点が427℃であるガラスを蓋体3の弾性モデルとして用意し、それを使って表1に示す実施例1~6及び比較例1の7つの試料(接合材付き蓋体)を作製した。具体的には、まず表1に記載の各寸法条件となるようメタライズ層6をモデリングした(ガラス製の蓋体上にメタライズ層を形成した)。なお、メタライズ層6は、金属層6aαをCr層、金属層6aβをNi層、金属層6aγをAu層としてモデリングした。次に、30℃から300℃にまで昇温した状態において、Auを80質量%、Snを20質量%含むろう材をメタライズ層6の上に塗布し、その後、30℃にまで降温することによりろう材層7を形成した態様をモデリングし、シミュレーションを行った。すなわち、このようにして得られたモデルにおける蓋体3の最大引張応力値を算出した。なお、蓋体3の20~400℃における線熱膨張係数は4.2×10-6/℃、ろう材層7の20~400℃における線熱膨張係数は17.5×10-6/℃、Cr層の20~400℃における線熱膨張係数は6.2×10-6/℃、Ni層の20~400℃における線熱膨張係数は13.3×10-6/℃、Au層の20~400℃における線熱膨張係数は14.2×10-6/℃であった。
Figure 0007283476000001
実施例1~6のシミュレーション結果は何れも、比較例1のシミュレーション結果よりも引張応力が小さく、蓋体の破損等を抑制可能と推定される。
本発明のパッケージおよびパッケージ製造方法は、例えば、各種素子を封止したパッケージおよびその製造方法等として利用可能である。
1 パッケージ
2 基材
2S 壁部
2E 頂端部
3 蓋体
4 接合層
5 電子素子
6 メタライズ層
6a 第一メタライズ層
6b 第二メタライズ層
7 ろう材層

Claims (18)

  1. 基材と、蓋体と、前記基材に前記蓋体を接合する接合層とを備えたパッケージであって、
    前記蓋体はガラス製であり、
    前記接合層は、
    前記蓋体の主表面に、所定帯幅を有する枠状に形成された第一メタライズ層と、
    前記蓋体とは逆側において前記第一メタライズ層に積層されたろう材層と、を備え、
    前記第一メタライズ層の前記蓋体との接合面における帯幅が、前記ろう材層の帯幅の1.25~2.00倍であることを特徴とする、パッケージ。
  2. 前記第一メタライズ層は、線熱膨張係数の異なる複数種の金属層を積層して備える、請求項1に記載のパッケージ。
  3. 前記複数種の金属層は各々、積層位置が前記蓋体に近いほど、前記蓋体との20~400℃における線熱膨張係数の差が小さい、請求項に記載のパッケージ。
  4. 前記第一メタライズ層は前記複数種の金属層として、
    前記蓋体と接合する第一金属層と、
    前記第一金属層よりもろう材層側に設けられた第二金属層とを備え、
    前記第一金属層の帯幅が前記第二金属層の帯幅よりも大きい、請求項またはに記載のパッケージ。
  5. 前記第一金属層の表面のうち前記第二金属層からはみ出した部分に濡れ防止層が設けられている、請求項に記載のパッケージ。
  6. 前記濡れ防止層は、前記第一金属層を構成する金属の酸化物により構成される、請求項に記載のパッケージ。
  7. 前記第一メタライズ層は、前記複数の金属層として前記蓋体側から順に、Cr層、Ni層、およびAu層を備える、請求項の何れか一項に記載のパッケージ。
  8. 前記接合層は、前記基材に、所定帯幅を有する枠状に形成された第二メタライズ層をさらに備え、
    前記ろう材層が前記第一メタライズ層と第二メタライズ層との間に挟まれている、請求項1~の何れか一項に記載のパッケージ。
  9. 前記第二メタライズ層の前記基材との接合面における帯幅が、前記ろう材層の帯幅よりも大きい、請求項に記載のパッケージ。
  10. 前記第二メタライズ層の前記基材との接合面における帯幅が、前記第一メタライズ層の前記蓋体との接合面における帯幅の0.9~1.1倍である、請求項またはに記載のパッケージ。
  11. 前記蓋体の前記第一メタライズ層が積層された主表面における最大引張応力が1000MPa以下である、請求項1~10の何れか一項に記載のパッケージ。
  12. 前記第一メタライズ層の厚みが1~4μmであり、
    前記ろう材層の厚みが5~50μmである、請求項1~11の何れか一項に記載のパッケージ。
  13. 前記蓋体は、SiOを55~75質量%、Alを1~10質量%、Bを10~30質量%、CaOを0~5質量%、BaOを0~5質量%、LiO+NaO+KOを1.0~15質量%含有するガラスから成り、厚みが30~500μmの平板状である、請求項1~12の何れか一項に記載のパッケージ。
  14. 前記ろう材層が、Auを10~80質量%、Snを90~20質量%含有する金属ろう材である、請求項1~13の何れか一項に記載のパッケージ。
  15. 前記基材は、開口を構成する壁部を有する容器状を成し、
    前記蓋体は、前記開口を封鎖し、
    前記接合層は、前記壁部の頂端部と前記蓋体との間に設けられ、
    前記基材内に収容された電子素子をさらに備える、請求項1~14の何れか一項に記載のパッケージ。
  16. ガラス製の蓋体と基材とを接合する接合工程を備えた、パッケージ製造方法であって、
    前記接合工程は、
    前記蓋体の主表面に、所定帯幅を有する枠状に第一メタライズ層を積層する工程と、
    ろう材層を前記蓋体とは逆側において前記第一メタライズ層に積層する工程と、を備え、
    前記蓋体との接合面における前記第一メタライズ層の帯幅が前記ろう材層の帯幅の1.25~2.00倍となるよう、前記第一メタライズ層および前記ろう材層を形成する、パッケージ製造方法。
  17. ガラス製の蓋体と、前記蓋体を他部材に接合するための接合層とを備えた接合材付き蓋体であって、
    前記接合層は、
    前記蓋体の主表面に、所定帯幅を有する枠状に形成された第一メタライズ層と、
    前記蓋体とは逆側において前記第一メタライズ層に積層されたろう材層と、を備え、
    前記第一メタライズ層の前記蓋体との接合面における帯幅が、前記ろう材層の帯幅の1.25~2.00倍であることを特徴とする、接合材付き蓋体。
  18. ガラス製の蓋体と、前記蓋体を他部材に接合するための接合層とを備えた接合材付き蓋体の製造方法であって、
    前記蓋体の主表面に、所定帯幅を有する枠状に第一メタライズ層を積層する工程と、
    ろう材層を前記蓋体とは逆側において前記第一メタライズ層に積層する工程と、を備え、
    前記蓋体との接合面における前記第一メタライズ層の帯幅が前記ろう材層の帯幅の1.25~2.00倍となるよう、前記第一メタライズ層および前記ろう材層を形成する、接合材付き蓋体の製造方法。
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