JP7283432B2 - 操作ノブ - Google Patents

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Description

本発明は操作対象を駆動操作するための操作ノブに関する。
操作対象を駆動操作するための操作ノブとしては、従来から種々のものが知られている。例えば、車両のグローブボックスには、サイドロック機構および当該サイドロック機構を操作するための操作ノブが搭載されている。
例えば、特許文献1に紹介されているサイドロック機構は、サイドロック式または閂式と呼ばれる方式により、蓋体をロックする。一般的なグローブボックスは、車両のインストルメントパネルに取付けられ、当該インストルメントパネルに設けられた開口を閉じる閉位置と、当該開口を開く開位置との間を状態変化する。上記のサイドロック機構によるとグローブボックスを閉位置にロックすることが可能である。
より具体的には、この種のサイドロック機構は、一対のロッド(特許文献1ではロックロッド6,7)と、当該ロッドを係止位置と解除位置との間で状態変化させるためのロータ(特許文献1では作用歯車3)と、ロータを操作するための操作ノブ(特許文献1ではレバー2)とを有する。ロータおよびロッドはグローブボックスにおけるリッド(特許文献1では蓋体)の裏面に配置される。操作ノブは、当該リッドに枢支され、当該リッドに対して回動可能であるとともに当該リッドの表面に露出する。
このようなサイドロック機構においては、係止位置にあるロッドが、インストルメントパネルにおいてリッドの両サイドに設けられた係止受け部と係止することで、グローブボックスを閉位置にロックする。また、このとき、ユーザーが操作ノブを回動操作し、それに伴ってロータが回動することで、ロッドもまた係止位置から解除位置に位置変化する。すると、ロッドと係止受け部との係止が解除されて、グローブボックスのロックが解除され、グローブボックスは開位置に状態変化可能となる。つまり、上記のサイドロック機構は、操作ノブを回動操作することによって開駆動される。
特開2015-78519号公報
既述したように、上記した特許文献1に紹介されている従来のサイドロック装置は、操作ノブを回動操作することによって開駆動される。操作ノブは、回動軸を中心として回動するものであるため、その操作性を考慮すると、例えば小さな力で回動操作を行うためには、操作ノブにおける回動軸から操作端までの距離は長い方が好ましい。
ところで、回動軸から操作端までの距離の長い、所謂長尺状の操作ノブにおいては、回動操作時に操作ノブが撓んだり、操作ノブの回動軸付近の部分に過大な応力が作用したりする場合がある。操作ノブの厚さを増し操作ノブの剛性を高めれば、上記の不具合は解消すると考えられる。しかしこの場合、操作ノブが枢支されるリッドの表面と操作ノブの裏面との隙間が狭くなり、当該隙間に指を差し込み難くなるために、ユーザーが操作ノブの操作端を操作し難くなる問題が生じる。
本発明の発明者は、操作ノブの操作性と剛性とを両立させることを志向した。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、剛性に優れかつ操作性にも優れる操作ノブを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の操作ノブは、
長手方向の一端に操作端を有するノブ基体と、
前記ノブ基体の裏面側に設けられ、前記長手方向に直交する幅方向にその軸方向を向ける回動軸と、
前記ノブ基体の裏面から突出し、前記長手方向に延び、前記幅方向に間隔をおいて配置される一対の立壁と、を具備し、
前記一対の立壁は、前記回動軸から前記操作端までの前記長手方向における区間の70%以上において、前記回動軸側から前記操作端側に向けてその間隔が広がる形状をなす、操作ノブである。
本発明の操作ノブは、剛性に優れかつ操作性にも優れる。
車両に搭載した実施例1の操作ノブを模式的に表す説明図である。 実施例1の操作ノブを模式的に表す説明図である。 実施例1の操作ノブを模式的に表す説明図である。 実施例1の操作ノブを図3中のB-B位置で切断した様子を模式的に表す説明図である。 実施例1の操作ノブを成形する際に流動樹脂材料の流れる方向を模式的に表す説明図を図5に示す。
本発明の操作ノブは、操作対象たるグラブボックスのサイドロック機構をロック解除するための操作ノブとして好適に用いることができるが、それ以外の用途に用いる事も可能である。何れの場合にも、本発明の操作ノブは、その軸方向を幅方向に向ける回動軸を有し、当該回動軸を中心として回動することで、操作対象を駆動操作する。
本発明の操作ノブは、
長手方向の一端に操作端を有するノブ基体と、
前記ノブ基体の裏面側に設けられ、前記長手方向に直交する幅方向にその軸方向を向ける回動軸と、
前記ノブ基体の裏面から突出し、前記長手方向に延び、前記幅方向に間隔をおいて配置される一対の立壁と、を具備する。
本発明の操作ノブを操作すると、ノブ基体に対して、操作端から回動軸に向けて長手方向に力が作用する。換言すると、ノブ基体における回動軸付近の部分には、回動軸を中心とする曲げモーメントが作用する。ここで、本発明の操作ノブにおけるノブ基体は一対の立壁によって補強されている。具体的には、当該立壁は、ノブ基体の裏面から突出し、長手方向に延びる。これにより、ノブ基体は、その長手方向において立壁によって補強される。また、立壁は一対あり、長手方向に直交する幅方向に間隔をおいて配置される。これにより、ノブ基体は当該一対の立壁によって幅方向においても補強される。よって、本発明の操作ノブには、ノブ基体の厚さを特に厚くしなくても、操作時における曲げモーメントに耐え得る優れた剛性が付与される。
ここで、立壁は、操作ノブの裏面と該操作ノブが枢支される相手材の表面(例えばグラブボックスのリッド等)との間に存在する。このため、一対の立壁の位置によっては、操作ノブの裏面側にユーザーが指を差し込み難くなり、操作ノブの操作性が悪くなる。
しかし、本発明の操作ノブにおいて、当該一対の立壁は、回動軸から操作端までの長手方向における区間の70%以上において、回動軸側から操作端側に向けてその間隔が広がる形状をなす。
このため、操作端近傍における立壁同士の距離は充分に広くなり、操作端近傍において操作ノブの裏面側にはユーザーが指を差し込むのに充分な隙間が確保される。これにより、本発明の操作ノブは、優れた剛性と優れた操作性とを両立し得る。
以下、本発明の操作ノブを構成要素毎に説明する。
本発明の操作ノブは、ノブ基体、回動軸、および立壁を具備する。
本発明の操作ノブの材料は特に限定しないが、後述するように、樹脂成形品である場合に、本発明の操作ノブは特に優れた効果を発揮する。
ノブ基体は、長手方向の一端に操作端を有し、ユーザーが操作端を操作することで回動軸を中心として回動可能な形状であれば良い。ノブ基体の具体的な形状としては、例えば、板状や柱状、棹等の形状を例示できる。
ところで、回動軸から操作端までの距離が長い場合に特に、上記した撓み等の問題が生じ易く、操作ノブには高い剛性が必要とされる。本発明の操作ノブにおけるノブ基体は、回動軸方向すなわち幅方向における長さよりも、当該幅方向と直交する長手方向の長さが長い形状であるため、優れた剛性と優れた操作性とを両立し得るという本発明の効果が顕著である。
ノブ基体における回動軸の位置は特に問わないが、ノブ基体の長手方向における回動軸から操作端までの長さが、ノブ基体の幅方向の長さよりも長い場合に、本発明の操作ノブの効果がより顕著になる。
以下、特に説明の無い場合には、長手方向とはノブ基体の長手方向を意味し、幅方向とはノブ基体の幅方向を意味する。本発明の操作ノブにおいて、長手方向と幅方向とは直交するが、本明細書でいう直交とは90°±5°の誤差を許容し得る。
操作ノブの回動軸の形状は特に問わず、ロッド状や孔状等の既知の形状にすれば良い。回動軸は、ノブ基体の裏面に近い位置にあっても良いが、ノブ基体が回動することを考慮すると、ノブ基体の裏面からさらに裏側に離れているのが好ましい。具体的には、本発明の操作ノブは、ノブ基体の裏面から突出する軸脚部を有し、各回動軸は当該軸脚部に設けられるのが好ましい。また、本発明の操作ノブは、ノブ基体の幅方向における両端部に設けられた一対の回動軸を有するのが好ましい。本発明の操作ノブが一対の回動軸を有する場合、軸脚部は、各回動軸に各々対応する位置に配置される一対のものであっても良いし、当該一対の軸脚部が一体化されたものであっても良い。
一対の立壁は、ノブ基体の裏面から突出し、長手方向に延びかつ幅方向に間隔をおいて配置される。当該立壁と回動軸との幅方向における位置関係は特に問わないが、本発明の操作ノブが幅方向に間隔をおいて配置される一対の回動軸を有する場合、当該立壁は、回動軸における幅方向内側の端部に対して、幅方向の外側に設けられても良いし、幅方向の内側に設けられても良い。また、立壁は、回動軸と一体化されていても良い。
一対の立壁は、幅方向における操作ノブの中心線に対して対称な形状であっても良いし、非対称な形状であっても良いが、操作ノブの剛性向上を考慮すると、対称形状であるのが好ましい。
各立壁は、ノブ基体の裏面から突出し長手方向に延びるものであれば良く、ノブ基体の裏面側から裏側への突出高さは、その長手方向に沿って一定であっても良いし、一定でなくても良い。
ユーザーの操作性を考慮すると、回動軸側における当該立壁の突出高さよりも、操作端側における当該立壁の突出高さが低い方が好ましい。
また、操作ノブの剛性向上を考慮すると、回動軸側において当該立壁は回動軸よりも裏側に突出するのが好ましい。換言すると、立壁の突出端部は、回動軸よりもさらに裏側にあるのが好ましい。
ところで、本発明の操作ノブはグラブボックスのリッド等の相手材に取り付けられる部材である。このため、回動軸における幅方向外側の端部は、操作ノブにおける軸方向外側に露出する。また、立壁は、回動軸近傍においては、回動軸の幅方向外側端部よりも内側に配置されている。
このように、幅方向における一対の立壁の間隔は、回動軸付近においては比較的狭い。この一対の立壁の幅方向における位置関係を、操作ノブの長手方向全体に適用すると、操作端付近における操作ノブの裏面側においても、一対の立壁が比較的狭い間隔で存在することになる。この場合、当該操作ノブの裏面側に、ユーザーが指を差し込むのに充分な隙間を形成するのは困難である。
しかし、本発明の操作ノブにおいては、当該一対の立壁に、回動軸側から操作端側に向けてその間隔が広がる形状、所謂末広がり形状となる区間を設けた。そして、当該区間を、回動軸から操作端までの長手方向における区間の70%以上となるようにした。これにより、一対の立壁の距離は、回動軸側から操作端側に向けて徐々に広がり、操作端部における操作ノブの裏面側には、充分な隙間が確保される。これにより、本発明の操作ノブは、剛性向上のための一対の立壁を具備するにも拘わらず、優れた操作性を発揮する。
以下、必要に応じて、一対の立壁における、回動軸から操作端までの長手方向における区間を基準区間と称し、当該基準区間において一対の立壁が末広がり形状となる区間を拡大区間と称する。
本発明の操作ノブにおいては、基準区間における拡大区間の割合は70%以上であれば良いが、当該割合が大きい程、操作ノブの操作性は向上するといい得る。このため、基準区間における拡大区間の割合は、75%以上であるのが好ましく、80%以上であるのが特に好ましい。なお、本発明の操作ノブが樹脂成形品であれば、後述するように一対の立壁はストレート区間を有するのも好ましい。一対の立壁がストレート区間を有する場合、基準区間における拡大区間の割合の上限としては、98%以下、95%以下、93%以下、90%以下の各範囲が例示される。
一対の立壁の間隙は、上記した基準区間の操作端側の端部において、基準区間の回動軸側の端部の105%以上であるのが好ましく、110%以上であるのがより好ましく、115%以上であるのがさらに好ましく、120%以上であるのが特に好ましい。
また、一対の立壁の間隙は、基準区間の操作端側の端部において最大となるのも好ましい。
既述したように、本発明の操作ノブは樹脂成形品である場合に顕著な効果を発揮する。
射出成形法、射出プレス成形法等の一般的な樹脂成形法においては、成形型のキャビティに溶融または軟化した流動樹脂材料を注入し、当該流動樹脂材料を冷却し硬化することで、樹脂成形品を得る。成形型には、流動樹脂材料の注入口となるゲートが設けられ、樹脂成形品には、当該ゲートの痕跡であるゲート痕が形成される。
ところで、ゲートを経てキャビティに注入された流動樹脂材料は、キャビティの型面に沿ってゲートから離れる方向に流動する。
このとき流動樹脂材料は、型面によって徐々に冷却されるため、得られた樹脂成形品の表面には上記したゲート痕が形成される。
当該ゲート痕は、操作ノブの意匠性向上を考慮すると、ユーザーから視認され難い位置に形成されるのが好ましく、ノブ基体の裏面側に形成されるのが好適である。また、当該ゲート痕は立壁に形成されるのが特に好ましい。立壁は、ノブ基体の裏面からさらに裏側に突出するため、本発明の操作ノブのうち当該立壁は特にユーザーから視認され難い部分であることに因る。
開口を有する樹脂成形品を成形する場合には、流動樹脂材料は、開口の近傍において一旦分岐し、開口の周縁に沿って流動し、開口を挟んでゲートの逆側の位置で合流する。流動樹脂材料は成形型の型面によって徐々に冷却されつつ流動するため、流動樹脂材料の合流箇所とゲートとの位置関係等によっては、流動樹脂材料はやや流動性に劣る状態、すなわち、硬化が開始した状態で合流箇所に到達する場合がある。この場合、当該合流箇所においては、ウェルドラインと呼ばれる不均一な組織が形成され、樹脂成形品の剛性が低下する。
本発明の操作ノブが上記の開口を有する場合、ウェルドラインに過大な力が作用すると、当該ウェルドラインを起点として操作ノブが破損する虞がある。この場合、操作ノブの操作性が著しく悪化する。このため、操作ノブのうち過大な力が作用し難い箇所にウェルドラインが形成されるよう、成形型のキャビティに対するゲートの位置を設定するのが好適である。成形型のキャビティに対するゲートの位置は、操作ノブにおけるゲート痕の位置と言い換え得る。
本発明の操作ノブにおけるノブ基体が上記の開口を有する場合、当該開口は、長手方向および幅方向に直交する方向を向き、回動軸は、長手方向において当該開口のある領域に設けられるのが好ましい。そしてゲート痕は、長手方向において回動軸よりも操作端側にあるのが好ましい。
この場合には、ノブ基体のうち開口の周縁部が回動軸により補強される。また、ウェルドラインが回動軸を挟んで操作端と逆側の位置に形成されることにより、ウェルドラインをノブ基体のなかでも大きな力が作用する領域を避けて配置することが可能である。
さらに、開口は一対の立壁の間に配置されるのがより好ましい。この場合には、開口の周縁部を一対の立壁によっても補強できる利点がある。
なお、ノブ基体のうち、長手方向の両端部には大きな力が作用し易い。このため、ウェルドラインは長手方向における操作端とは反対側の端部(以下、必要に応じて動作端と称する)を避けた位置に形成されるのが好適である。このような位置にウェルドラインを形成するためには、ゲート痕は、長手方向における操作端から回動軸までの区間において、回動軸側の1/2の区間にあるのが好ましく、回動軸側の2/5の区間にあるのがより好ましく、回動軸側の1/3の区間にあるのが特に好ましい。
ところで、本発明の操作ノブが樹脂成形品である場合、ノブ基体の裏面から突出する立壁を設けることにより、ノブ基体の表面にヒケと称される凹みが生じる場合がある。ヒケが生じると、本発明の操作ノブの意匠性が悪化する。
本発明の操作ノブにおける立壁の厚さは、その先端と基端との間の最厚部において最大となり、当該最厚部から基端に向けて徐々に薄くなるのが好ましい。これにより、本発明の操作ノブが樹脂成形品である場合に、ノブ基体の裏面に立壁を設けつつ、ノブ基体の表面に生じるヒケを抑制できる。
なお、ここでいう立壁の基端とは、立壁のうちノブ基体側の端部を意味する。立壁の厚さは基端において最小となっても良いが、立壁の厚さが最小となる部分は当該基端に限定されない。以下、必要に応じて、立壁の厚さが最小となる部分を最薄部と称する。
最薄部の厚さは、最厚部の厚さよりも小さいければ良く、その程度は特に問わないが、最厚部の厚さの90%以下であるのが好ましく、85%以下であるのがより好ましく、80%以下であるのが特に好ましい。
以下、具体例を挙げて本発明の操作ノブを説明する。
(実施例1)
実施例1の操作ノブは、グローブボックスのサイドロック機構を駆動操作するためのものである。
車両に搭載した実施例1の操作ノブを模式的に表す説明図を図1に示す。実施例1の操作ノブを模式的に表す説明図を図2および図3に示す。なお、図2は実施例1の操作ノブを斜め裏側から見た様子を模式的に表し、図3は実施例1の操作ノブを裏面から見た様子を模式的に表す。実施例1の操作ノブを図3中のB-B位置で切断した様子を模式的に表す説明図を図4に示す。実施例1の操作ノブを成形する際に流動樹脂材料の流れる方向を模式的に表す説明図を図5に示す。
以下、実施例1において上、下、左、右、表、裏とは、各図に示す上、下、左、右、表、裏を意味するものとする。なお、車両に搭載された実施例1の操作ノブにおいて、表側は車両進行方向の後側すなわち車両室内側であり、裏側は車両進行方向の先側である。上下方向は鉛直方向であり、左右方向は車幅方向である。
図1に示すように、実施例1の操作ノブ1は、サイドロック機構7およびグローブボックス8とともに、車両のインストルメントパネル9に取り付けられる。グローブボックス8におけるリッド80の表面は車室内に露出する。なお、図1においては紙面手前側が表側であり、紙面奥側が裏側である。
サイドロック機構7は、リッド80の裏面側に取り付けられる。サイドロック機構7は一対のロッド(第1ロッド71、第2ロッド72)と、第1ロッド71および第2ロッド72を図1に示す係止位置と図略の解除位置との間で状態変化させるためのロータ75とを有する。
インストルメントパネル9には、グローブボックス8に対応する位置にボックス開口90が設けられている。グローブボックス8は、リッド80の裏面を車両進行方向の先側(図1の紙面奥側)に向けリッド80の表面を車両進行方向の後側(図1の紙面手前側、車両室内側)に向け、リッド80によってボックス開口90を開閉すべく、インストルメントパネル9に取り付けられている。インストルメントパネル9におけるボックス開口90の左側および右側には、各々、孔状の第1係止受け部91および第2係止受け部92が設けられている。リッド80がボックス開口90を覆う閉位置において、第1ロッド71の先端は第1係止受け部91に入り込み、第1係止受け部91と係止する。また、第2ロッド72の先端は第2係止受け部92に入り込み、第2係止受け部92と係止する。これにより、グローブボックス8は閉位置にロックされる。
ロータ75は突起状をなす2つの腕部(第1腕部76、第2腕部77)と、第1腕部76および第2腕部77の間にある受圧部78と、を有する。第1腕部76は第1ロッド71に接続され、第2腕部77は第2ロッド72に接続される。受圧部78には、後述する操作ノブ1の操作リンク要素40が接続され、当該操作リンク要素40を介して、操作ノブ1に作用した力が伝達される。受圧部78に力が作用すると、ロータ75は図1中の時計回りに回動する。すると、第1ロッド71が左側に位置変化し、第2ロッド72が右側に位置変化する。これにより、第1ロッド71と第1係止受け部91との係止が解除され、第2ロッド72と第2係止受け部92との係止が解除される。つまり、このときサイドロック機構7によるロックが解除され、グローブボックス8が閉位置から開位置に位置変化可能となる。
実施例1の操作ノブ1は、樹脂成形品であり、図2に示すように、ノブ基体10、軸脚部20、一対の回動軸30、操作リンク要素40および一対の立壁50を具備する。
ノブ基体10は、略矩形の板状をなし、長手方向を上下に向けている。実施例1の操作ノブ1において、ノブ基体10の幅方向は左右方向である。
ノブ基体10における長手方向の一端部(図2における下端部)は操作端11を構成し、他端部は動作端15を構成する。また、ノブ基体10は、幅方向における略中央部かつ長手方向におけるやや上側の位置に、表-裏方向を向く開口19を有する。
ノブ基体10の裏面には、略円筒状をなす軸脚部20、および、一対の立壁50が設けられている。これらは、ノブ基体10の裏面からさらに裏側に突出する。
詳しくは、軸脚部20は、ノブ基体10に設けられた開口19と同軸的に設けられ、開口19は、軸脚部20の内部に連絡する。当該軸脚部20の内部および開口19の内部には、図略のキーシリンダが装着される。キーシリンダは、実施例1の操作ノブ1とは異なる機構によって、サイドロック機構7を駆動する。
軸脚部20には回動軸30が設けられている。回動軸30は、ロッド状をなし、その軸方向を左右に向けている。回動軸30とノブ基体10の裏面とは、表-裏方向に離れている。
リッド80には図略のベース部材が装着され、操作ノブ1の回動軸30は、当該ベース部材に設けられている図略の枢支孔に挿入されている。したがって、操作ノブ1は図略のベース部材を介してリッド80に枢支され、当該リッド80に対して回動可能である。
さらに、実施例1の操作ノブ1における軸脚部20には、突起状をなす操作リンク要素40が設けられている。操作リンク要素40は、操作ノブ1が回動する際にサイドロック機構7の受圧部78を押圧する。これにより、実施例1の操作ノブ1に作用した力は、操作リンク要素40を通じて受圧部78に伝達される。
なお、操作リンク要素40の形状は突起状に限定されない。例えば、サイドロック機構7の受圧部78がギヤ状をなす場合には、操作リンク要素40は受圧部78と噛合するギヤ状であっても良い。また、操作リンク要素40は力を伝達可能な2以上の部材からなっても良い。この場合、操作リンク要素40を構成する部材の全てが操作ノブ1と一体である必要はない。
一対の立壁50は、各々、軸脚部20の幅方向外側に配置され、軸脚部20に一体化されている。回動軸30における幅方向外側の端部は、操作ノブ1における当該軸方向外側に露出する。図3に示すように、各立壁50は、回動軸30近傍においては、回動軸30の幅方向外側端部よりも内側に配置されている。立壁50は、上下方向すなわちノブ基体10の長手方向に延びる。
図2に示すように、立壁50の裏側への突出高さは、回動軸30付近において高く、長手方向の端部においては徐々に低くなっている。
図3に示すように、回動軸30(より詳しくは回動軸30の軸心A)から操作端11までの長手方向における区間を基準区間stとし、当該基準区間stにおいて一対の立壁50が末広がり形状となる区間を拡大区間e1、e2とする。また、当該基準区間stにおいて一対の立壁50が略平行となる区間をストレート区間s1、s2とする。
実施例1の操作ノブ1における一対の立壁50は、左右方向すなわち幅方向における操作ノブ1の中心線(図略)に対して対称な形状をなす。実施例1の操作ノブ1において、当該一対の立壁50は、2つの拡大区間e1、e2および2つのストレート区間s1、s2を有する。これらの区間は、回動軸30側から操作端11側に向けて、s1、e1、s2、e2の順に配列している。ストレート区間s1は回動軸30の幅方向外側に位置する区間であり、ストレート区間s2は後述するゲート痕18のある区間である。二つの拡大区間e1およびe2の和は、基準区間stの80%である。
また、実施例1の操作ノブ1において、一対の立壁50の間隙は基準区間stの操作端11側の端部において最大となる。さらに、当該間隙は基準区間stの操作端11側の端部において、回動軸30側の端部の125%である。
これにより、一対の立壁50の距離は、回動軸30側から操作端11側に向けて徐々に広がる。そして、操作端11における操作ノブ1の裏面側には、ユーザーの指を差し込むのに充分な隙間が確保される。したがって、実施例1の操作ノブ1は、剛性向上のための一対の立壁50を具備するにも拘わらず、優れた操作性を発揮する。
図4に示すように、各立壁50の厚さは、立壁50の先端すなわち立壁50における裏側の端部と、立壁50の基端すなわち立壁50におけるノブ基体10側の端部との間で最大となっている。立壁50のうちその厚さが最大となる部分を最厚部51と称する。立壁50の厚さは先端から最厚部51に向けて徐々に厚くなり、最厚部51から基端に向けて徐々に薄くなる。各立壁50の厚さは、基端よりもやや裏側の位置において、最小となっている。立壁50のうちその厚さが最小となる部分を最薄部52と称する。
実施例1の操作ノブ1においては、特に、各立壁50における幅方向外側の面は、最厚部51よりも基端側の領域において、幅方向外側から幅方向内側に向けて傾斜する傾斜面となっている。これにより、実施例1の操作ノブ1では、ノブ基体10の裏面に立壁50を有しても、ノブ基体10の表面に生じるヒケを抑制できる。
なお、実施例1の操作ノブ1における最薄部52の厚さは、最厚部51の厚さの70%程度である。
実施例1の操作ノブ1は樹脂成形品であり、図2および図3に示すように、ストレート区間s1、s2における立壁50の側面にゲート痕18を有する。立壁50の側面は、操作ノブ1がリッド80に取り付けられたときにユーザーから視認され難い。このため、立壁50の側面にゲート痕18を設けたことで、実施例1の操作ノブ1には優れた意匠性が付与される。
図5中の矢印で示すように、ゲートgから成形型のキャビティcに注入された流動樹脂材料は、開口19を成形するための開口成形型面oの近傍において一旦分岐し、開口成形型面oの周縁に沿って流動し、開口成形型面oを挟んでゲートgの逆側の位置で合流する。流動樹脂材料は成形型の型面によって徐々に冷却されつつ流動するため、分岐した流動樹脂材料は合流箇所において均一に溶け合わず、ウェルドラインwが形成される。なお、キャビティcは、ノブ基体10を成形するためのノブ基体成形型面b、回動軸30を成形するための回動軸成形型面rおよび操作端11を成形するための操作端成形型面opを有する。
実施例1の操作ノブ1を成形するためのキャビティcにおいて、ゲートgは、ノブ基体成形型面bの長さ方向において、回動軸成形型面rよりも操作端成形型面op側にある。これにより、実施例1の操作ノブ1において、ウェルドラインwすなわち操作ノブ1における剛性の低い部分は、回動軸30を挟んで操作端11の逆側に形成される。
ここで、開口19は一対の回動軸30の間かつ一対の立壁50の間に設けられている。このため、ノブ基体10のうち開口19の周縁部は、一対の回動軸30および一対の立壁50によって補強される。
また、実施例1の操作ノブ1においては、ゲート痕18が回動軸30よりも操作端11側にあることで、回動軸30を挟んで操作端11の逆側にウェルドラインwが形成される。これにより、操作ノブ1に作用する力はウェルドラインwに伝達され難く、ウェルドラインwを起点とする操作ノブ1の損傷を抑制できる。また、たとえウェルドラインwを起点とする操作ノブ1の破損が生じたとしても、破損する領域は回動軸30を挟んで操作端11の逆側であり、ユーザーが指を差し込む領域は安泰である。これらのことは、実施例1の操作ノブ1の操作性向上に寄与する。
なお、実施例1の操作ノブを成形するためのキャビティcにおいて、ゲートgは、長手方向すなわち図5中の上下方向における操作端成形型面opから回動軸成形型面rまでの区間cstのうち、回動軸成形型面r側の1/3の区間にある。したがって、実施例1の操作ノブ1において、ゲート痕18は、長手方向における操作端11から回動軸30までの区間のうち、回動軸30側の1/3の区間にある。
本発明は、上記し且つ図面に示した実施形態にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。また、実施形態を含む本明細書に示した各構成要素は、それぞれ任意に抽出し組み合わせて実施できる。
1:操作ノブ
10:ノブ基体
11:操作端
18:ゲート痕
19:開口
30:回動軸
50:立壁
51:最厚部
st:回動軸から操作端までの長手方向における区間(基準区間)

Claims (3)

  1. 樹脂成形品であり、
    長手方向の一端に操作端を有するノブ基体と、
    前記ノブ基体の裏面側に設けられ、前記長手方向に直交する幅方向にその軸方向を向ける回動軸と、
    前記ノブ基体の裏面から突出し、前記長手方向に延び、前記幅方向に間隔をおいて配置される一対の立壁と、を具備し、
    前記一対の立壁は、前記回動軸から前記操作端までの前記長手方向における区間の70%以上において、前記回動軸側から前記操作端側に向けてその間隔が広がる形状をなし、
    記ノブ基体は、前記長手方向および前記幅方向に直交する方向を向く開口を有し、
    前記回動軸は、前記長手方向において前記開口のある領域に設けられ、
    成形時に形成されるゲート痕は、前記長手方向において前記回動軸よりも前記操作端側にある、操作ノブ。
  2. 前記ゲート痕は、前記立壁に設けられている、請求項1に記載の操作ノブ。
  3. 前記立壁の厚さは、その先端と基端との間の最厚部において最大となり、前記最厚部から前記基端に向けて徐々に薄くなる、請求項1または請求項2に記載の操作ノブ。
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