本発明の様々な実施形態を本明細書に示し、説明しているが、これら実施形態が例示に過ぎないことは当業者には明らかであろう。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、多くの変形、変更及び置換を行うことができる。本明細書に記載した本発明の実施形態に対する様々な代替物を用いることができることを理解されたい。
本明細書において単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上そうでないことが明らかな場合を除き、指示物の複数を含む。したがって、例えば「a molecule(分子)」と言及した場合、該分子の複数等を含む。
本明細書において「約」又は「ほぼ」という用語は、通常、指定した量の±15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%又は1%以内であることをいう。
化合物は、通常、標準的な命名法を用いて本明細書に記載される。不斉中心を有する化合物の場合、(特に断りのない限り)光学異性体及びそれらの混合物が全て包含されることを理解すべきである。また、炭素炭素二重結合を有する化合物はZ型又はE型であってもよく、特に断りのない限り、該化合物の全ての異性体が本発明に含まれる。化合物が様々な互変異性体で存在する場合、記載した化合物はいかなる特定の一互変異性体にも限定されず、むしろ全ての互変異性体を包含することを意図している。
本明細書において「アルケニル」という用語は、通常、少なくとも1個の不飽和炭素炭素二重結合を有する直鎖又は分岐鎖アルケン基をいう。アルケニル基としては、炭素原子を2~8個有するC2~C8アルケニル、2~6個有するC2~C6アルケニル、2~4個有するC2~C4アルケニル基、例えば、エテニル、アリール又はイソプロペニルが挙げられる。本明細書において「アルキニル」という用語は、通常、少なくとも1個が三重結合である1個以上の不飽和炭素炭素結合を有する直鎖又は分岐鎖アルキン基をいう。アルキニル基としては、炭素原子を2~8個有するC2~C8アルキニル、2~6個有するC2~C6アルキニル、2~4個有するC2~C4アルキニル基が挙げられる。
本明細書において「シクロアルキル」という用語は、通常、全環員が炭素である1個以上の飽和環を有する基をいい、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アダマンチルが挙げられる。シクロアルキル基は芳香環又は複素環を有さない。例えば、特定のシクロアルキル基として、全てが炭素である3~7環員の単環を含むC3~C7シクロアルキル基が挙げられる。本明細書において「シクロアルケニル」という用語は、通常、全環員が炭素である1個以上の不飽和環を有する基をいう。
本明細書において「アルキルアミノ」という用語は、通常、-NH-R1又は-N(R1)(R2)(式中、R1及びR2は、独立してアルキル、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキル基から選択される。)の一般構造を有する第二級又は第三級アミンをいう。このような基としては、例えば、モノ-及びジ-(C1~C6アルキル)アミノ基(各C1~C6アルキルは同じであっても異なっていてもよい)が挙げられるが、これらに限定されない。「アルキルアミノ」という用語で用いる「アルキル」の定義が、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキル基を含む他の全てのアルキル含有基で用いられる「アルキル」の定義と異なることは明らかであろう。
本明細書において「ハロゲン」又は「ハライド」という用語は、通常、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素をいう。本明細書において「ハロアルキル」という用語は、通常、独立して選択された1個以上のハロゲンで置換されたアルキル基をいう(例えば、「C1~C6ハロアルキル」基は、1~6個の炭素原子と少なくとも1個のハロゲンとを有する。)。ハロアルキル基の例としては、モノ-、ジ-又はトリ-フルオロメチル、モノ-、ジ-又はトリ-クロロメチル、モノ-、ジ-、トリ-、テトラ-又はペンタ-フルオロエチル、モノ-、ジ-、トリ-、テトラ-又はペンタ-クロロエチル、及び1,2,2,2-テトラフルオロ-1-トリフルオロメチル-エチルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「ヘテロアリール」という用語は、通常、少なくとも1個の芳香環が、N、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する芳香族基をいう。ヘテロアリールとしては、例えば5~12員ヘテロアリールが挙げられる。例としては、イミダゾール、フラン、フラザン、イソチアゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、オキサゾール、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、テトラゾール、チアゾール及びチオフェンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「ヘテロシクロアルキル」という用語は、通常、少なくとも1個の環原子が炭素であり、少なくとも1個の環原子がN、O及びSから選択されるヘテロ原子である3~12個の環原子を有する環構造をいう。例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン及びテトラヒドロチオフェンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「複素環」という用語は、通常、少なくとも1個の環原子が炭素であり、少なくとも1個の環原子がN、O及びSから選択されるヘテロ原子である3~12個の環原子を有する環構造をいう。複素環基は芳香族であっても非芳香族であってもよい。非芳香族複素環の例としてピペリジン及びオキセタンが挙げられるが、これらに限定されない。芳香族複素環の例としてチアゾール及びピリジンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「置換基」及び「置換された」という用語は、通常、分子基が所望の分子内の原子に共有結合していることを意味する。例えば、環置換基は、環員である原子(好ましくは炭素又は窒素原子)に共有結合したハロゲン、アルキル基、ハロアルキル基等の基であってもよい。芳香族基の置換基は、通常、炭素環原子に共有結合している。直鎖置換基は、直鎖の鎖員である原子(好ましくは炭素又は窒素原子)に共有結合したハロゲン、アルキル基、ハロアルキル基等の基であってもよい。
本明細書において「薬学的に許容される」という用語は、通常、投与対象へ投与しても安全である化合物形態をいう。例えば、薬学的に許容されるものとして、アメリカ食品医薬品局(FDA)等の所管官庁又は規制機関によって経口摂取等の投与経路による哺乳類での使用が承認されている式Iの化合物の遊離塩基、塩形態、溶媒和物、水和物、プロドラッグ又は誘導体が挙げられる。
式I、Ia、Ib、Ic、II、IIa、IIb、III、IIIa及びIIIbの化合物に含まれるものとして、遊離塩基化合物の薬学的に許容される塩形態が挙げられる。本明細書において「薬学的に許容される塩」という用語は、通常、規制機関により承認されているアルカリ金属塩又は遊離酸若しくは遊離塩基の付加塩を形成するのに一般的に用いられる塩をいう。塩は、イオン会合、電荷-電荷相互作用、共有結合、錯化、配位等によって形成される。薬学的に許容される限り、塩の性質は限定されない。
いくつかの実施形態において、式I、Ia、Ib、Ic、II、IIa、IIb、III、IIIa及びIIIbの化合物は、該化合物を医薬組成物として投与して投与対象を治療するのに使用される。このため、一実施形態において、該化合物は、担体、希釈剤又はアジュバント等の1種以上の薬学的に許容される賦形剤と組み合わされて好適な組成物を形成する。該組成物については、本明細書でより詳細に説明する。
本明細書において「賦形剤」という用語は、通常、医薬品有効成分(API)以外の任意の薬学的に許容される添加剤、担体、アジュバント等の好適な成分をいい、典型的には製剤及び/又は投与目的で配合される。
本明細書において「希釈剤」という用語は、通常、組成物の所望の体積又は重量を達成するために充填剤として使用される作用剤をいう。希釈剤は、単一化合物又は化合物の混合物として顆粒内の医薬組成物中に含まれていてもよい。希釈剤の例としては、ラクトース、デンプン、アルファ化デンプン、マイクロクリスタリンセルロース、ケイ酸化マイクロクリスタリンセルロース、酢酸セルロース、デキストロース、マンニトール、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、フルクトース、マルトース、ソルビトール又はスクロースが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アジュバント」という用語は、通常、標的に対する本明細書に開示の化合物の有効性又は効力を高める任意の物質又は物質の混合物をいい、その際、アジュバントは本明細書に開示の化合物と一緒に使用される。しかしながら、アジュバントが単独で使用される場合、同標的に対して薬理学的効果は観察されない。
本明細書において「治療する」、「治療」及び「治療法」という用語は、通常、治療的治療及び予防的治療を含む治療をいうが、これらに限定されない。予防的処置は、通常、完全に障害の発症を予防すること、あるいは個体の前臨床的に明らかな段階の障害の発症を遅延させることのいずれかに相当する。
本明細書において「有効量」という用語は、通常、他の治療法に典型的に伴う有害な副作用を回避しつつ、各薬剤自体の処置中の障害重症度及び発生頻度を改善するという目標を達成する各薬剤の量を定量することをいう。一実施形態において、有効量は、単回投与形態又は複数回投与形態で投与される。
好適な水和物として使用されてもよい本発明の化合物、及び/又は本発明の医薬組成物は、選択した投与経路に関わらず、薬学的に許容される投与形態に製剤化されるか、あるいは当業者に従来公知の他の方法で製剤化される。
本発明の医薬組成物中の有効成分の実投与量は、患者に対して毒性を示すことなく、個々の患者、組成物及び投与様式について所望の治療反応を達成できる有効成分の有効量が得られるように変更できる。
選択される投与量は、用いる本発明の個々の化合物の活性、投与経路、投与時間、用いる個々の化合物の排出速度、処置時間、用いる個々のヘッジホッグ阻害剤と併用する他の薬物、化合物及び/又は物質、治療される患者の年齢、性別、体重、状態、一般的健康状態及び前病歴等の医療分野で周知の要因を含む様々な要因により異なることとなる。
当該技術分野における通常の技術を有する医師又は獣医師であれば、必要とされる医薬組成物の有効量を容易に決定及び処方できる。例えば、医師又は獣医師は、医薬組成物中で用いる本発明の化合物の投与を、所望の治療効果を達成するのに必要な量よりも少ない量で開始し、所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増やすことも考えられる。
通常、本発明の化合物の好適な日用量は、治療効果を発揮するのに有効な最低量である化合物の量となる。このような有効量は、通常、上述した要因により異なることとなる。通常、患者に対する本発明の化合物の静脈内、脳室内及び皮下投与量は、1日当たり体重1キログラム当たり約0.0001~約100mgの範囲となる。投与様式は、投与量に大きく影響し得る。局所的な送達経路ではより高い用量を使用できる。
活性化合物の有効な日用量は、必要に応じて、一日中適当な間隔で別々に投与される2、3、4、5、6回以上の分割用量として投与してもよく、場合によっては単回投与形態で投与してもよい。当業者であれば、個々の化合物、症状の重症度、及び投与対象の副作用の受けやすさに応じて投与量が変動することをすぐに理解するだろう。本明細書に開示する特定の化合物の投与量は、様々な手段を用いて当業者により容易に決定される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物は医薬組成物に製剤化される。医薬組成物は、医薬品として使用できる製剤へと活性化合物を加工しやすくする1種以上の薬学的に許容される不活性成分を使用して従来の方法で製剤化される。適切な製剤化は、選択する投与経路によって異なる。本明細書に記載する医薬組成物の概要は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed.,Easton,Pa.:Mack Publishing Company(1995);Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania(1975);Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York,N.Y.(1980);及びPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Seventh Ed.,Lippincott Williams&Wilkins(1999)で確認できる。これらの文献の開示を参照により本明細書に援用する。
本明細書において医薬組成物とは、式Iの化合物と他の化学成分(すなわち、薬学的に許容される不活性成分)との混合物をいい、該他の化学成分としては、担体、賦形剤、結合剤、充填材、懸濁化剤、フレーバー剤、甘味剤、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、滑沢剤、着色剤、希釈剤、可溶化剤、湿潤剤、可塑剤、安定剤、浸透促進剤、湿潤剤、消泡剤、酸化防止剤、防腐剤、又はこれらの1つ以上の組み合わせが挙げられる。医薬組成物とすることで、化合物を生物に投与しやすくなる。本明細書に示す治療又は使用方法を実施する際に、治療有効量の本明細書に記載の化合物が、治療対象の疾患、障害又は異常を有する哺乳類に医薬組成物として投与される。いくつかの実施形態において、上記哺乳類はヒトである。治療有効量は、疾患の重症度、投与対象の年齢及び相対的健康状態、使用化合物の効力等の要因に応じて幅広く変動し得る。上記化合物は単独で使用してもよく、混合物の成分として1種以上の治療剤と組み合わせて使用してもよい。
本明細書に記載する医薬製剤は、適当な投与経路で投与対象に投与される。該投与経路としては、経口、非経口(静脈内、皮下、筋肉内等)、鼻腔内、頬側、局所、直腸又は経皮投与経路が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載する医薬製剤としては、水性分散液、自己乳化性分散体、固溶体、リポソーム型分散体、エアロゾール、固体投与形態、粉末、即放性製剤、徐放性製剤、速溶性製剤、錠剤、カプセル、丸剤、遅延放出性製剤、持続放出性製剤、パルス放出性製剤、多粒子製剤、及び即放性・徐放性混合製剤が挙げられるが、これらに限定されない。
経口投与用製剤はいずれも該投与に適した投与形態である。そのような投与単位の例として錠剤又はカプセルが挙げられる。いくつかの実施形態において、これらに含まれる有効成分量は約1~2000mg、有利には約1~500mg、典型的には約5~150mgである。ヒト等の哺乳類に好適な日用量は、患者の状態等の要因に応じて幅広く変動するものの、繰り返しになるが、通常の方法及び慣例により決定できる。
従来の製剤化方法としては、例えば下記方法(1)~(6)のうちの1つ又はそれらの組み合わせが挙げられる。(1)乾燥混合、(2)直打、(3)粉砕、(4)乾燥若しくは非水系造粒、(5)湿式造粒、又は(6)融合。他の方法としては、例えば、噴霧乾燥、パンコーティング、溶融造粒、造粒、流動床噴霧乾燥若しくはコーティング(ワースターコーティング等)、タンジェンシャルコーティング、トップスプレー、打錠、押出し等が挙げられる。
以下の実施例及び製造例によって、本明細書に記載の化合物及び該化合物の製造方法を説明及び例示する。通常、本明細書に記載の化合物は、一般化学分野で公知の方法で製造できる。
本発明の化合物は、市販の材料を出発材料として、以下に記載するものを含む様々な合成経路を用いて製造できる。本発明の出発材料は公知の市販品であるか、あるいは当該技術分野で公知の方法と同様に又はそれに従って合成できる。多くの出発材料を公知方法に従って調製でき、特に実施例に記載する方法を用いて調製できる。出発材料の合成において、官能基は、必要に応じて好適な保護基で保護される場合もある。官能基は、当該分野で公知の手順に従って除去できる。
保護基による官能基の保護、保護基自体及びその除去反応(一般的に「脱保護」という)は、例えば、J.F.W.McOmie,Protective Groups in Organic Chemistry,Plenum Press,London and New York(1973)、T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,Wiley,New York(1981)、The Peptides,Volume 3,E.Gross and J.Meienhofer editors,Academic Press,London and New York(1981)等の標準的な参考文献に説明されている。
本発明は、所望の最終化合物を得る前の「中間」化合物(記載した合成手順で得られた単離された又はされていない構造体等)をさらに包含する。過渡的な出発材料を用いて各工程を実施して得られた構造体、記載された方法の任意の段階を変更して得られた構造体、及び反応条件下で出発材料を形成する構造体は、いずれも本発明に含まれる「中間体」である。さらに、反応性誘導体若しくは塩である出発材料、又は本発明に係る方法を用いて得られる化合物を使用して得られた構造体、及び本発明の化合物をその場で処理して得られた構造体も本発明の範囲内に含まれる。
同様に、新規の出発材料及び/又は中間体やそれらの製造方法も本発明の主題である。選択した実施形態において、そのような出発材料は、所望の化合物が得られるように選択された反応条件で使用される。
本発明の出発材料は、公知の市販品であるか、あるいは当該技術分野で公知の方法と同様に又はそれに従って合成できる。多くの出発材料を公知方法に従って調製でき、特に実施例に記載する方法を用いて調製できる。出発材料の合成において、官能基は、必要に応じて好適な保護基で保護される場合もある。保護基、その導入及び除去は上述した通りである。
特に言及されない限り、全ての試薬及び溶媒は市販品を用いた。特に言及されない限り、市販の試薬及び溶媒はいずれも精製しないで使用した。必要な場合、いくつかの試薬及び溶媒は標準的な方法で精製した。例えば、テトラヒドロフランは、ナトリウムを用いた蒸留により精製できる。薄層クロマトグラフィー(TLC、GF254)分析及びカラム精製(100~200メッシュ)は、いずれも石油エーテル(沸点60~90℃)/酢酸エチル(v/v)を溶離液としてシリカゲル(Qingdao Haiyang Chemical Co.Ltd.又はYantai Chemical Co.Ltd.)を用いて行い、スポットは、254nmでのUV可視化及びI2蒸気若しくはリンモリブデン酸を用いて検出した。特に言及されない限り、抽出後の有機層はいずれも無水Na2SO4上で乾燥させた。核磁気共鳴スペクトルは、いずれも内部標準をTMSとしてBruck-400分光計を用いて400MHzで記録した。LC-MSは、LC-MSDTrap記録装置、検出波長214nm及び254nmのダイオードアレイ検出器(DAD)、並びにESI源を使用したAgilent1100システムで行った。HPCLカラムは、Agela Durashell C18 3.5μm 4.6×50mmカラムである。グラジエントは、0.1NH4HCO3水溶液及びアセトニトリルを5/95から95/5の勾配で記載ランタイム(例えば5分)で使用し、流量1.8mL/分として行った。
合成方法の大きさ及びスケールは、最終産物の所望量に応じて変動する。実施例には特定の反応物及び量が示されているが、当業者には、同じ化合物を生成することが同様に実行可能な他の代替の反応物が明らかであることが理解される。したがって、通常の酸化剤、還元剤、様々な性質(非プロトン性、無極性、極性等)の溶媒が用いられる場合、等価物は当該分野で公知であり、本方法で使用するために本明細書で考慮される。
以下に示す工程の多くは、反応終了後の様々なワークアップを示している。ワークアップでは、通常、反応をクエンチして、残留した触媒活性及び出発試薬を終止する。その後、通常は、有機溶媒を添加し、有機層から水層を分離する。生成物は典型的には有機層から得られ、未使用反応物や他の偽の副生成物及び不要な薬品は、通常は水層に捕捉されて廃棄される。文献中に見られる標準的な有機合成手順におけるワークアップの後には、通常、無水Na2SO4等の乾燥剤に曝露して生成物を乾燥させて、有機層に部分的に溶解したままの余分な水又は水性副生成物を除去し、残った有機層の濃縮を行う。溶媒に溶解した生成物の濃縮は、例えば加圧蒸発、加温及び加圧下の蒸発等の任意の公知手段で実行できる。そのような濃縮は、例えばロータリーエバポレーター蒸留等の標準的な実験装置を用いて達成できる。その後、場合によっては、精製工程が1回以上行われる。該精製工程としては、フラッシュカラムクロマトグラフィー、様々な媒体による濾過、及び/又は当該技術分野で公知の他の分取方法、及び/又は結晶化/再結晶が挙げられるが、これらに限定されない(例えば、Addison Ault,“Techniques and Experiments for Organic Chemistry,”6th Ed.,University Science Books,Sausalito,Calif.,1998,Ann B.McGuire,Ed.,pp.45-59を参照)。
本発明の化合物は、市販の材料を出発材料として、以下の方法A~N、BA~BS及びAA~ATに記載されるものを含む様々な合成経路を用いて製造できる。本発明の出発材料は公知の市販品であるか、あるいは当該技術分野で公知の方法と同様に又はそれに従って合成できる。多くの出発材料を公知方法に従って調製でき、特に下記方法及び実施例に記載される方法を用いて調製できる。出発材料の合成において、官能基は、必要に応じて好適な保護基で保護される場合もある。官能基は、当該分野で公知の手順に従って除去できる。
置換4-クロロ-3-オキソブタン酸塩をアミジン及び炭酸塩と反応させて、ピリミジン中間体を得ることができた(工程a)。ヒドロキシピリミジンのクロロピリミジンへの変換は、POCl3を用いて達成できる(工程b)。
また、置換4-クロロ-3-オキソブタン酸塩をアミジン及びDBUと反応させて、ピリミジン中間体を得ることもできた(工程a)。ヒドロキシピリミジンのクロロピリミジンへの変換は、POCl3を用いて達成できる(工程b)。4-アミノピリミジンコアは、メチルアミン置換(工程c)後にヒドロキシピリミジンと1-メチルピペラジンとの縮合(工程d)を行うことによって合成できる。
ピリミジン-4-カルボアルデヒドコアは、ピリミジンコアへの環化(工程a)後にヒドロキシピリミジンと対応するアミンとの縮合(工程b)、続いて加水分解(工程c)を行うことによって合成できた。
鍵となる中間体である4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジンは、環化後に6-(ジメトキシメチル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-オールと1-メチルピペラジンとの縮合(工程b)を行うことによって形成できる。次に、2-置換ピリミジン-4-カルボアルデヒドコアは、硫化メチルのメチルスルホニルへの酸化(工程c)、対応するアルコール(工程f)又はアミン(工程d)による置換後に加水分解(工程e、g)を行うことによって合成できたが、あるいはSuzukiカップリング(工程h)後に加水分解(工程i)を行うことによって形成できる。
目標化合物は、環化(工程a)後にヒドロキシピリミジンと1-メチルピペラジンとの縮合(工程b)、続いて対応するアミンによる置換(工程c)を行うことによって形成できる。
4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジンコアは、アミノ酸と2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオンとの縮合後に脱炭酸(工程a)、その後の環化(工程b)、続いてヒドロキシピリミジンと1-メチルピペラジンとの縮合(工程c)、最後に脱Boc保護基(工程c)を行うことによって達成される。
2-メチル-5-ニナオピリミジンコアは、環化(工程a)後にヒドロキシピリミジンと対応するアミンとの縮合(工程b)、続いて塩素化(工程c)、及び対応するアミンによる置換(工程d)を行うことによって達成できる。
5-ブロモ-2-(ブロモメチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジンは、3-ブロモ-2-オキソプロパン酸エチルによる6-ブロモピリジン-2-アミンの環化(工程a)、次いでNaBH4による還元(工程b)及びPBr3による臭素化(工程c)を行うことによって合成できる。
目標コアは、ケトンによる還元アミノ化(工程a、b)、あるいはその後、再びアルデヒドによる還元アミノ化(工程c)、次いでTFAで処理して脱保護基(工程d)を行うことによって合成される。
6,7-ジヒドロキノリン-8(5H)-オンをNaHで処理し、次いで1,2-ジブロモエタンを添加して5’,6’-ジヒドロ-8’H-スピロ[シクロプロパン-1,7’-キノリン]-8’-オンを得た(工程a)。
2-(ピロリジン-2-イル)ピリジン(S/R)は、ピコリノニトリルを用いたグリニャール反応及び加水分解(工程a)後、(4-メトキシフェニル)エタン-1-アミン(R/S)による還元アミノ化(工程b、d)、次いでTFAで処理して脱保護基(工程c、e)を行うことによって形成される。
ラセミ体である2-(3-メチルピロリジン-2-イル)ピリジンは、TsOHによるイミド化触媒反応(工程a)後、(E)-ブタ-2-エン酸エチルによるマイケル付加反応処理(工程b)、続いて濃HClによるラクタム形成(工程c)、次いでLiAlH4を用いた還元(工程d)を行うことによって達成できる。
ピコリンアルデヒドをアミノアセトニトリルと反応させてシッフ塩基を生成できる。ピロール環は、[3+2]環化により作製できた。シアノ基は、一連の還元反応によりノックアウトできた。
置換8-ニトロキノリンは、2-ニトロアニリンを用いたグリセリンの環化処理(工程a)により形成され、次いで置換8-ニトロキノリンは、Pd/Cを用いて8-アミノキノリンコアへと還元された(工程b)。
最終的に目標とする化合物は、4-クロロピリミドコアの塩素をN-Boc-ピペラジンで置換(工程a)した後、酸による脱Boc基処理(工程b)、続いてアクリロニトリルによるマイケル付加反応処理(工程c)を行うことによって得られる。
最終的に目標とする化合物は、まず4-(ブロモメチル)-6-クロロピリミジンの臭素を対応するアミンで置換し(工程a)、次いで6-クロロピリミジンの塩素を対応するアミンで置換する(工程b)ことによって得られる。
最終的に目標とする化合物は、まず5-ブロモ-2-(ブロモメチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジンの臭素を対応するアミンで置換(工程a)した後、5-ブロモイミダゾ[1,2-α]ピリジンコアの臭素を1-メチルピペラジンで置換(工程b)し、続いてホルムアルデヒド条件下でイミダゾ[1,2-α]ピリジンコアの3位にヒドロキシメチル基を導入(工程3)することによって得られる。
最終的に目標とする化合物は、セレクトフルオルを用いた市販の6,7-ジヒドロキノリン-8(5H)-オンのフッ素化(工程a)、次いでメチルアミンによるケトンの還元アミノ化(工程b)、続いて4-クロロ-6-(クロロメチル)-2-メチルピリミジンによるアルキル化(工程c)、最後に1-メチルピペラジンによる置換(工程d)を行うことによって合成される。
通常、反応の進行は、シリカゲルHSGF254プレコートプレートで実施した分析薄層クロマトグラフィーによってモニターした。有機溶液は無水Na2SO4上で乾燥させ、溶媒は減圧下に除去した。1H NMRは、400MHz(Varian)分光計で得た。化学シフトは、内部標準としてテトラメチルシランを用いてppmで示した。質量スペクトルは、Agilent1100LC/MSD Trap SL型質量分析計を用いて得た。最終化合物は、カラムクロマトグラフィー用シリカゲル100~200メッシュで精製した。
方法A
4-クロロ-6-(クロロメチル)ピリミジンの調製
工程a.4-クロロ-6-(クロロメチル)ピリミジン:(6-クロロピリミジン-4-イル)メタノール(280mg、1.9mmol、WO2016128529を参照)のジクロロメタン(10mL)溶液にSOCl2(280mg、2.3mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を飽和NaHCO3水溶液(50mL)でクエンチし、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、黄色油状物として所望の生成物(180mg、58%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.95(s,1H),7.62(s,1H),4.62(s,2H).
方法B
4-ク-ロロ-6-(クロロメチル)-2-(メチルチオ)ピリミジンの調製
工程a.6-(クロロメチル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-オール:4-クロロ-3-オキソブタン酸エチル(13g、79mmol)及びカルバムイミドチオ酸メチルエステル硫酸塩(20g、72mmol)を水(200mL)に加えた溶液に炭酸ナトリウム(11.5g、108mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を6M HCl水溶液でクエンチして酸性pHにし、濾過した。濾過ケーキを乾燥して、白色固体として所望の生成物(11.1g、73%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ12.91(s,1H),6.42(s,1H),4.36(s,2H),2.59(s,3H).
工程b.4-クロロ-6-(クロロメチル)-2-(メチルチオ)ピリミジン:6-(クロロメチル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-オール(2.8g、14.7mmol)のPOCl3(10mL)溶液を100℃まで加熱し、1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、飽和NaHCO3水溶液(100mL)を添加し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/3)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(2.4g、80%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.23(s,1H),4.53(s,2H),2.58(s,3H).
方法C
4-クロロ-6-(クロロメチル)-2-メチルピリミジンの調製
工程a.6-(クロロメチル)-2-メチルピリミジン-4-オール:4-クロロ-3-オキソブタン酸エチル(16.5g、100mmol)及びアセトアミジン塩酸塩(10g、106mmol)をエタノール(150mL)に加えた溶液にDBU(30.4g、200mmol)を4℃でゆっくりと添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をジクロロメタン(120mL)に溶解し、次いで塩水(30mL×3)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濃縮して、黄色油状物として所望の生成物(7.93g、50%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ13.01(s,1H),6.53(s,1H),4.37(s,2H),2.50(s,3H).
工程b.4-クロロ-6-(クロロメチル)-2-メチルピリミジン:6-(クロロメチル)-2-メチルピリミジン-4-オール(7.93g、50mmol)のPOCl3(20mL)溶液を110℃まで加熱し、30分間撹拌した。その後、反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(20mL)に溶解し、次いでこの溶液を氷水(100mL)中に加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(4.0g、23%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.41(s,1H),4.55(s,2H),2.71(s,3H).
方法D
N-メチル-1-(2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メタンアミンの調製
工程c.2-メチル-6-((メチルアミノ)メチル)ピリミジン-4-オール:6-(クロロメチル)-2-メチルピリミジン-4-オール(1.7g、11mmol)、メチルアミン溶液(無水エタノール中30重量%、3g)、KI(183mg、1.1mmol)及びDIPEA(7.1g、55mmol)をCH3CN(50mL)に加えた溶液を密閉管中に入れ、60℃まで加熱した。反応物をこの温度で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(600mg、35%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ6.36(s,1H),3.80(s,2H),2.66(s,1H),2.55(s,3H),2.43(s,2H).
工程d.N-メチル-1-(2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メタンアミン:2-メチル-6-((メチルアミノ)メチル)ピリミジン-4-オール(300mg、1.96mmol)、TEA(1.9g、19.6mmol)及びN-メチルピペラジン(980mg、9.8mmol)をCH3CN(20mL)に加えた溶液にPyBOP(1.1g、2.15mmol)を添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(300mg、65%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.38(s,1H),3.67-3.63(m,6H),2.47-2.45(m,10H),2.32(s,3H).
方法E
2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボアルデヒドの調製
工程a.6-(ジメトキシメチル)-2-メチルピリミジン-4-オール:4,4-ジメトキシ-3-オキソブタン酸メチル(300mg、1.7mmol)及びアセトアミジン塩酸塩(320mg、3.4mmol)を水(10mL)に加えた溶液にK2CO3(940mg、6.8mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。混合物をAcOHでクエンチして酸性pHとし、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、白色固体として所望の生成物(110mg、35%)を得た。
工程b.4-(ジメトキシメチル)-2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン:6-(ジメトキシメチル)-2-メチルピリミジン-4-オール(110mg、0.6mmol)、TEA(600mg、6mmol)及びN-メチルピペラジン(90mg、0.9mmol)をCH3CN(10mL)に加えた溶液にPyBOP(340mg、0.7mmol)を添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を蒸発させてCH3CNの大部分を除去し、飽和NaHCO3水溶液(100mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/3)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(140mg、88%)を得た。
工程c.2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボアルデヒド:4-(ジメトキシメチル)-2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン(140mg、0.5mmol)及び硫酸(水中20重量%、5mL)の混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを塩基性に調整し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色油状物として粗製の所望生成物(110mg、97%)を得た。
方法F
2-(ジメチルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボアルデヒドの調製
工程a.6-(ジメトキシメチル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-オール:4,4-ジメトキシ-3-オキソブタン酸メチル(3g、17mmol)及びカルバムイミドチオ酸メチルエステル硫酸塩(9.5g、34mmol)を水(100mL)に加えた溶液にK2CO3(17.6g、76.5mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。混合物をAcOHでクエンチしてpHを酸性に調整し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で精製して、白色固体として所望の生成物(3.4g、92%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ12.80(s,1H),6.46(s,1H),5.07(s,1H),3.40(s,6H),2.60(s,3H).
工程b.4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン:6-(ジメトキシメチル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-オール(3.4g、16mmol)、TEA(16g、160mmol)及びN-メチルピペラジン(2.4g、40mmol)をCH3CN(100mL)に加えた溶液にPyBOP(9g、17.6mmol)を添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を蒸発させて、CH3CNの大部分を除去し、飽和NaHCO3水溶液(200mL)を加え、ジクロロメタン(200mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/3)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(2.8g、59%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.45(s,1H),5.07(s,1H),3.70(s,4H),3.40(s,6H),2.51(s,3H),2.47(t,J=5.0Hz,4H),2.34(s,3H).
工程c.4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン:4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン(2.8g、9.4mmol)をTHF(90mL)及び水(4.5mL)に加えた溶液にオキソン(7g、11mmol)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。次いで、反応物に飽和NaHCO3水溶液(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色油状物として所望の生成物(2.4g、78%)を得た。
工程d.4-(ジメトキシメチル)-N,N-ジメチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-アミン:4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン(340mg、1mmol)のTHF(5mL)溶液の入った密閉管にジメチルアミン(5mL)を添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を室温まで冷却し、飽和NaHCO3水溶液(100mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1から100/3/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(260mg、88%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.06(s,1H),4.98(s,1H),3.62(s,4H),3.39(s,6H),3.11(s,6H),2.42(s,4H),2.30(s,3H).
工程e.2-(ジメチルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボアルデヒド:4-(ジメトキシメチル)-N,N-ジメチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-アミン(260mg、1.3mmol)及び硫酸(水中20重量%、5mL)の混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを塩基性に調整し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色固体として粗製の所望生成物(210mg、65%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.76(s,1H),6.39(s,1H),3.68(s,4H),3.18(s,6H),2.45(s,4H),2.33(s,3H).
方法G
2-エトキシ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボアルデヒドの調製
工程f.4-(ジメトキシメチル)-2-エトキシ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン:4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン(200mg、0.61mmol)のエタノール(5mL)溶液にナトリウムエタノレート(206mg、3mmol)を添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を室温まで冷却し、飽和NaHCO3水溶液(100mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1から100/3/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(160mg、89%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.42(s,1H),5.04(s,1H),4.35(q,J=7.2Hz,2H),3.68(s,4H),3.40(s,6H),2.45(t,J=5.0Hz,4H),2.32(s,3H),1.38(t,J=7.0Hz,3H).
工程g.2-エトキシ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボアルデヒド:4-(ジメトキシメチル)-2-エトキシ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン(160mg、0.5mmol)及び硫酸(水中20重量%、5mL)の混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を室温まで冷却し、飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを塩基性に調整し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色固体として粗製の所望生成物(100mg、80%)を得た。
方法H
6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニルピリミジン-4-カルボアルデヒドの調製
工程h.4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニルピリミジン:4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン(298mg、1mmol)、フェニルボロン酸(244mg、2mmol)、チオフェン-2-カルボン酸銅(I)(497mg、2.6mmol)及びPd(PPh3)4(115mg、0.1mmol)をTHF(20mL)に加えた混合物をN2雰囲気下、還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1.5)で精製して、無色油状物として所望の生成物(240mg、73%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.41(d,J=3.6Hz,2H),7.44-7.43(m,3H),6.70(s,1H),5.24(s,1H),3.82-3.80(m,4H),3.47(s,6H),2.53-2.52(m,4H),2.37(s,3H).
工程i.6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニルピリミジン-4-カルボアルデヒド:4-(ジメトキシメチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニルピリミジン(240mg、0.73mmol)及び硫酸(水中20重量%、10mL)の混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(10mL)で洗浄した。水相に6M NaOH水溶液を加えてpHを10に調整し、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/2)で精製して、無色油状物として所望の生成物(170mg、82%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ10.02(s,1H),8.50-8.45(m,2H),7.50-7.49(m,3H),6.99(s,1H),3.95-3.80(m,4H),2.63-2.47(m,4H),2.37(s,3H).
方法I
1-(5-フルオロ-2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)-N-メチルメタンアミンの調製
工程a.2,4-ジフルオロ-3-オキソブタン酸エチル:NaH(油で湿らせた60重量%、936mg、23.4mmol)のジエチルエーテル(50mL)溶液に2-フルオロ酢酸エチル(5g、47.2mmol)を室温で滴下した。反応物を40℃で4時間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、2M硫酸水溶液(15mL)中に注いだ。混合物をジエチルエーテル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1から2/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(2g、25%)を得た。
工程b.5-フルオロ-6-(フルオロメチル)-2-メチルピリミジン-4-オール:4,4-ジメトキシ-3-オキソブタン酸メチル(1.9g、11.4mmol)及びアセトアミジン塩酸塩(2.2g、22.8mmol)をエタノール(40mL)に加えた溶液にEtONa(2.3g、34.2mmol)を添加した。反応物を還流下で一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却した。6M HCl水溶液(2mL)を加え、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1から1/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(800mg、43%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ13.07(br s,1H),5.35(d,J=46.8Hz,2H),2.53(s,3H).
工程c.5-フルオロ-4-(フルオロメチル)-2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン:5-フルオロ-6-(フルオロメチル)-2-メチルピリミジン-4-オール(800mg、5mmol)、TEA(1.5g、15mmol)及びN-メチルピペラジン(750mg、7.5mmol)をCH3CN(10mL)に加えた溶液にPyBOP(2.9g、5.5mmol)を添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を蒸発させて、CH3CNの大部分を除去し、ジクロロメタン(100mL)を加えて希釈し、飽和NaCl水溶液(50mL×3)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(純粋な酢酸エチル)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(1.0g、90%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ5.36(d,J=47.2Hz,2H),3.87-3.73(m,4H),2.57-2.50(m,4H),2.49(s,3H),2.33(s,3H).
工程d.1-(5-フルオロ-2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)-N-メチルメタンアミン:5-フルオロ-4-(フルオロメチル)-2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン(1.0g、4.1mmol)及び2Mメチルアミン(メタノール中、6mL)を水(15mL)及びi-プロパノール(15mL)に加えた混合物の入った密閉管を還流下で一晩撹拌した。反応溶液を蒸発させて、i-プロパノールの大部分を除去し、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=400/10/1から200/10/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(800mg、76%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.80-3.74(m,4H),3.73(s,2H),2.48-2.46(m,4H),2.44(s,6H),2.31(s,3H).
方法J
(S)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルチオ)-6-(ピロリジン-2-イル)ピリミジンの調製
工程a.(S)-2-(3-エトキシ-3-オキソプロパノイル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル:Boc-L-プロリン-OH(5g、23mmol)、2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(3.4g、23mmol)及びDMAP(5.7g、46mmol)をジクロロメタン(70mL)に加えた混合物にDCC(4.8g、23mmol)を0℃で添加した。混合物を室温で48時間撹拌した後、反応混合物を濾過した。濾液に1M HCl水溶液(100mL)を加え、水相をジクロロメタン(200mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色油状物(約7.5g)を得た。この残渣をEtOH(100mL)で希釈し、還流下で2時間撹拌した。得られた溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(4.0g、60%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.41-4.23(m,1H),4.23-4.13(m,2H),3.59-3.39(m,4H),2.25-2.05(m,2H),1.91-1.83(m,2H),1.46-1.40(m,9H),1.31-1.23(m,3H).
工程b.(S)-2-(6-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル:(S)-2-(3-エトキシ-3-オキソプロパノイル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(500mg、1.8mmol)及びカルバムイミドチオ酸メチルエステル硫酸塩(1.0g、3.6mmol)を水(25mL)に加えた溶液にK2CO3(1.1g、8.1mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を1M HCl水溶液でクエンチして、pHを酸性に調整し、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(200mg、37%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.09-6.05(m,1H),4.75-4.50(m,1H),3.59-3.39(m,2H),2.55(s,3H),2.28-2.14(m,1H),2.00-1.80(m,3H),1.51-1.32(m,9H).
工程c.(S)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-(メチルチオ)-6-(ピロリジン-2-イル)ピリミジン:(S)-2-(6-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.64mmol)、TEA(650mg、6.4mmol)及びN-メチルピペラジン(100mg、0.96mmol)をCH3CN(5mL)に加えた溶液にPyBOP(510mg、0.96mmol)を添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を蒸発させて、CH3CNの大部分を除去し、ジクロロメタン(100mL)を加えて希釈し、飽和NaHCO3水溶液(100mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で精製して、黄色油状物として粗中間体(150mg)を得た。次いで、それを酢酸エチル(3mL)で希釈し、3M HCl/酢酸エチル(4mL)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を蒸発させ、飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色油状物として所望の生成物(100mg、53%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.29(s,1H),3.98(t,J=7.4Hz,1H),3.74-3.58(m,4H),3.19-3.09(m,1H),3.02-2.92(m,1H),2.49(s,3H),2.45(t,J=5.2Hz,4H),2.33(s,3H),2.23-2.10(m,1H),1.82-1.76(m,2H),1.76-1.63(m,1H).
方法K
5-オキソ-5-(ピリジン-2-イル)ペンチルカルバミン酸tert-ブチルの調製
工程a.5-オキソ-5-(ピリジン-2-イル)ペンチルカルバミン酸tert-ブチル:市販の2-ブロモピリジン(1.4g、9mmol)及びN,N,N’-N’-テトラメチルエチレンジアミン(960mg、6.5mmol)を含むTHF溶液(30mL)に、2.5M n-ブチルリチウムのヘキサン溶液(3mL、7.5mmol)を-78℃で滴下し、得られた溶液を同じ温度で2時間撹拌した。反応溶液に2-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、5mmol)を-78℃で添加し、得られた溶液を同じ温度で2時間撹拌した。反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(670mg、48%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.68(d,J=4.8Hz,1H),8.03(d,J=8.0Hz,1H),7.79-7.77(m,1H),7.51-7.44(m,1H),4.69(s,1H),3.27-3.21(m,2H),3.21-3.15(m,2H),1.80-1.74(m,2H),1.63-1.55(m,2H),1.44(s,9H).
方法L
2-(ブロモメチル)-4-クロロピリミジンの調製
工程a.2-(ブロモメチル)-4-クロロピリミジン:4-クロロ-2-メチルピリミジン(370mg、2.9mmol)、NBS(566mg、3.2mmol)及びAIBN(50mg、0.3mmol)をCCl4(10mL)に加えた溶液を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を室温まで冷却し、飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(130mg、22%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.62(d,J=5.6Hz,1H),7.27(d,J=5.6Hz,1H),4.54(s,2H).
方法M
4-(5-シアノ-2-メチル-6-((メチル(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル)アミノ)メチル)ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
工程a.4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルピリミジン-5-カルボニトリル:メチル(Z)-エチル2-シアノ-3-エトキシブタ-2-エノエート(5.0g、27mmol)及びアセトアミジン塩酸塩(3.9g、41mmol)をエタノール(80mL)に加えた溶液にK2CO3(11.3g、82mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮し、3M HCl水溶液を加えてpHを5に調整し、n-ブタノール(50mL×6)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させて、黄色固体として所望の生成物(3.5g、87%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ13.30(s,1H),2.39(s,3H),2.35(s,3H).
工程b.4-(5-シアノ-2,6-ジメチルピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル:4-ヒドロキシ-2,6-ジメチルピリミジン-5-カルボニトリル(2.5g、16.8mmol)、TEA(5.1g、50.4mmol)及びピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.7g、25.2mmol)をCH3CN(60mL)に加えた溶液にPyBOP(9.6g、18.5mmol)を添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1から3/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(4.3g、81%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.94(s,4H),3.55(s,4H),2.57(s,3H),2.50(s,3H),1.47(s,9H).
工程c.4-(6-(クロロメチル)-5-シアノ-2-メチルピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル:4-(5-シアノ-2,6-ジメチルピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(10g、60 4.0g、12.6mmol)をDCM(100mL)に加えた混合物に0℃でTCCA(2.9g、12.6mmol)を添加し、得られた溶液を同じ温度で1時間撹拌し、次いで室温で6時間撹拌した。反応を飽和Na2S2O3水溶液でクエンチした。反応混合物を濾過し、濾液をジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1から5/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(2.4g、54%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.94(s,4H),3.55(s,4H),2.57(s,3H),2.50(s,3H),1.47(s,9H).
工程d.4-(5-シアノ-2-メチル-6-((メチル(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル)アミノ)メチル)ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル:N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(421mg、2.6mmol、WO2006026703を参照)、4-(6-(クロロメチル)-5-シアノ-2-メチルピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.0g、2.8mmol)、KI(45mg、0.3mmol)及びDIPEA(671mg、5.2mmol)をCH3CN(10mL)に加えた混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(800mg、64%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.44(d,J=3.6Hz,1H),7.35(d,J=7.2Hz,1H),7.04(dd,J=7.2,4.8Hz,1H),4.15-4.08(m,1H),4.08-3.97(m,2H),3.97-3.88(m,4H),3.02-2.93(m,4H),2.86-2.76(m,1H),2.73-2.63(m,1H),2.53(s,3H),2.28(s,3H),2.22-2.12(m,1H),2.10-1.92(m,2H),1.76(s,10H).
方法N
5-ブロモ-2-(ブロモメチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジンの調製
工程a.5-ブロモイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-カルボン酸エチル:メチル6-ブロモピリジン-2-アミン(1.7g、10mmol)及び3-ブロモ-2-オキソプロパン酸エチル(2.3g、12mmol)をエタノール(80mL)に加えた溶液を還流下で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過した。濾過ケーキを油ポンプで乾燥させて、白色固体として粗製の所望生成物(2.8g)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.49(s,1H),7.76(d,J=8.4Hz,1H),7.53-7.50(m,1H),7.47-7.43(m,1H),4.36(q,J=7.2Hz,2H),1.34(q,J=7.2Hz,3H).
工程b.(5-ブロモイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)メタノール:5-ブロモイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-カルボン酸エチル(1.5g、5.6mmol)のエタノール(20mL)溶液にNaBH4(1.0g、28mmol)を添加し、還流下で一晩撹拌した。反応溶液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=40/1)で精製して、白色固体として所望の生成物(500mg、39%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.84(s,1H),7.59(d,J=8.8Hz,1H),7.31(d,J=6.8Hz,1H),7.27-7.23(m,1H),5.27(br s,1H),4.64(s,2H).
工程c.5-ブロモ-2-(ブロモメチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン:(5-ブロモイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)メタノール(400mg、1.76mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に0℃でPBr3(475mg、1.73mmol)を添加し、同じ温度で4時間撹拌した。飽和NaHCO3水溶液(10mL)を加えてpHを8に調整した。水相をジクロロメタン(100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=40/1)で精製して、白色固体として所望の生成物(260mg、50%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.85(s,1H),7.59(s,1H),7.14(s,1H),7.07(s,1H),4.67(s,2H).
方法BA
N-メチル-1-(3-メチルピリジン-2-イル)エタンアミンの調製
工程a.N-メチル-1-(3-メチルピリジン-2-イル)エタンアミン:1-(3-メチルピリジン-2-イル)エタノン(500mg、3.7mmol)のTHF(10mL)溶液に、メチルアミン溶液(無水エタノール中30重量%、14.8mL)及びTi(OEt)4(1.7g、7.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌した後、NaBH4(563mg、14.8mmol)を添加し、この反応混合物を室温で2時間撹拌した。飽和NaHCO3水溶液(100mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(300mg、54%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.44(d,J=4.8Hz,1H),7.41(d,J=7.2Hz,1H),7.09-7.02(m,1H),3.95(q,J=6.4Hz,1H),2.34(s,3H),2.25(s,3H),1.31(d,J=6.4Hz,3H).
方法BB
(S)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタンアミンの調製
工程b.(S)-1-(4-メトキシフェニル)-N-((S)-1-(ピリジン-2-イル)エチル)エタンアミン及び(S)-1-(4-メトキシフェニル)-N-((R)-1-(ピリジン-2-イル)エチル)エタンアミン:1-(ピリジン-2-イル)エタノン(605mg、5mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に、0℃でNaBH(OAc)3(2.12mg、10mmol)及び(S)-1-(4-メトキシフェニル)エタンアミン(755mg、5mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(20mL)を加え、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/アセトン/水酸化アンモニウム=200/5/2)で精製して、以下の所望の生成物を得た。黄色油状物として(S)-1-(4-メトキシフェニル)-N-((S)-1-(ピリジン-2-イル)エチル)エタンアミン(1.0g、78%):1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.60(d,J=3.2Hz,1H),7.66-7.54(m,1H),7.20-7.12(m,3H),7.06(d,J=7.6Hz,1H),6.86(d,J=8.0Hz,2H),3.81(s,3H),3.61-3.55(m,1H),3.46-3.35(m,1H),1.31-1.25(m,6H).及び黄色油状物として(S)-1-(4-メトキシフェニル)-N-((R)-1-(ピリジン-2-イル)エチル)エタンアミン(70mg、6%):1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.54(s,1H),7.61-7.50(m,1H),7.26-7.11(m,4H),6.81(d,J=7.2Hz,2H),3.90-3.80(m,1H),3.80-3.70(m,4H),1.42-1.30(m,6H).
工程c.(S)-1-(4-メトキシフェニル)-N-メチル-N-((S)-1-(ピリジン-2-イル)エチル)エタンアミン:(S)-1-(4-メトキシフェニル)-N-((S)-1-(ピリジン-2-イル)エチル)エタンアミン(500mg、2mmol)及びホルムアルデヒド(水中37重量%、1mL)をジクロロメタン(20mL)に加えた溶液にNaBH(OAc)3(636mg、3mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(400mg、70%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(d,J=3.6Hz,1H),7.74-7.58(m,1H),7.49(d,J=7.6Hz,1H),7.33-7.27(m,2H),7.20-7.10(m,1H),6.88(d,J=8.0Hz,2H),3.99-3.93(m,1H),3.87-3.72(m,4H),2.02(s,3H),1.39-1.25(m,6H).
工程d.(S)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタンアミン:(S)-1-(4-メトキシフェニル)-N-メチル-N-((S)-1-(ピリジン-2-イル)エチル)エタンアミン(400mg、1.48mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液にTFA(5mL)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、1M HCl水溶液(15mL)を加えた。水相を酢酸エチル(10mL×3)で洗浄した。次いで、1M NaOH水溶液を加えてpH=9に調整し、ジクロロメタン(10mL×4)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、無色油状物として所望の生成物(90mg、45%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(d,J=4.0Hz,1H),7.65(t,J=7.2Hz,1H),7.28(d,J=8.0Hz,1H),7.16(t,J=6.0Hz,1H),3.81-3.70(m,1H),2.31(s,3H),1.38(d,J=6.4Hz,3H).
方法BC
N-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミンの調製
工程a.8-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン:5,6,7,8-テトラヒドロキノリン(10g、60mmol)をDCM(200mL)に加えた混合物にTCCA(21g、90mmol)を添加し、還流下で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液に飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加えた。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1から5/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(8.6g、86%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.53(d,J=4.6Hz,1H),7.49(d,J=7.8Hz,1H),7.19(dd,J=7.6,4.8Hz,1H),5.43(d,J=3.4Hz,1H),2.97-2.88(m,1H),2.81-2.76(m,1H),2.40-2.38(m,1H),2.29-2.16(m,2H),1.91-1.89(m,1H).
工程b.N-エチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:8-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン(500mg、3mmol)のエチルアミン/エタノール(10mL)溶液の入った密閉管を還流下で一晩撹拌した。次いで、反応溶液を濃縮し、飽和NaHCO3水溶液(5mL)を加え、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、褐色油状物として粗製の所望生成物(960mg)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.42-8.35(m,1H),7.37(d,J=7.6Hz,1H),7.10-7.02(m,1H),3.89-3.72(m,1H),2.86-2.71(m,4H),2.20-2.12(m,1H),2.03-1.98(m,1H),1.79-1.74(m,2H),1.20(t,J=7.0Hz,3H).
方法BD
5’H-スピロ[シクロプロパン-1,7’-キノリン]-8’(6’H)-オンの調製
工程a.5’H-スピロ[シクロプロパン-1,7’-キノリン]-8’(6’H)-オン:NaH(油で湿らせた60重量%、420mg、10.5mmol)のDMF(50mL)溶液に、6,7-ジヒドロキノリン-8(5H)-オン(441mg、3.0mmol)及び1,2-ジブロモエタン(1.95g、10.5mmol)をDMF(5mL)に加えたものをN2雰囲気下、0℃で順次滴下した。反応物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(40mL)で希釈し、飽和塩水溶液(40mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/3)で精製して、白色固体として所望の生成物(110mg、21%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.71(s,1H),7.66(s,1H),7.37(s,1H),3.04(d,J=4.4Hz,2H),2.03(d,J=4.8Hz,2H),1.52(s,2H),0.89(s,2H).
方法BE
7’,8’-ジヒドロ-5’H-スピロ[シクロプロパン-1,6’-キノリン]の調製
工程a.7’,8’-ジヒドロ-5’H-スピロ[シクロプロパン-1,6’-キノリン]:スピロ[2.5]オクタン-6-オン(667mg、6mmol)のエタノール(25mL)溶液に、プロパ-2-イン-1-アミン(1.3g、24mmol)及びNaAuCl4(60mg、0.15mmol)を順次添加した。反応物を85℃で1日間撹拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(30mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(15mL)及び飽和塩水溶液(15mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=12/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(118mg、12%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.37(s,1H),7.30(d,J=7.2Hz,1H),7.07-6.98(m,1H),3.00(t,J=6.4Hz,2H),2.64(s,2H),1.69(t,J=6.0Hz,2H),0.43(d,J=10.0Hz,4H).
方法BF
N-(2-アセチルピリジン-3-イル)アセトアミドの調製
工程a.3-(4-メトキシベンジルアミノ)ピコリノニトリル:3-フルオロピコリノニトリル(10g、82mmol)、(4-メトキシフェニル)メタンアミン(16.8g、123mmol)及びCs2CO3(40g、123mmol)をDMF(50mL)に加えた溶液を70℃で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和塩水溶液(20mL×3)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(11g、56%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.98(s,1H),7.28-7.18(m,3H),7.00(d,J=8.8Hz,1H),6.90(d,J=8.0Hz,2H),5.05(s,1H),4.36(d,J=5.6Hz,2H),3.81(s,3H).
工程b.1-(3-(4-メトキシベンジルアミノ)ピリジン-2-イル)エタノン:3-(4-メトキシベンジルアミノ)ピコリノニトリル(11g、46mmol)のTHF(200mL)溶液に0℃で3M CH3MgCl/Et2O溶液(77mL、230mmol)を滴下し、30分間撹拌した。反応混合物を飽和塩水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(4g、34%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.02(s,1H),8.03-7.90(m,1H),7.28-7.15(m,2H),7.08-6.98(m,1H),6.93-6.83(m,2H),4.50-4.30(m,2H),3.79(s,3H),2.72(s,3H).
工程c.N-(2-アセチルピリジン-3-イル)アセトアミド:1-(3-(4-メトキシベンジルアミノ)ピリジン-2-イル)エタノン(1.5g、5.8mmol)のTFA(5mL)溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを8に調整し、ジクロロメタン(20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣を酢酸(10mL)に溶解し、Ac2O(20mL)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、飽和NaHCO3を加えてpHを8に調整し、ジクロロメタン(20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、白色固体として所望の生成物(1g、97%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ11.54(s,1H),9.10(d,J=8.8Hz,1H),8.37(d,J=4.4Hz,1H),7.48(dd,J=8.8Hz,4.4Hz,1H),2.80(s,3H),2.26(s,3H).
方法BG
N-(2-アセチルピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドの調製
工程d.N-(2-アセチルピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド:1-(3-(4-メトキシベンジルアミノ)ピリジン-2-イル)エタノン(1.3g、5.1mmol)のTFA(7mL)溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、飽和NaHCO3を加えてpHを8に調整し、ジクロロメタン(20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をジクロロメタン(15mL)に溶解し、TEA(1.5g、15.3mmol)及びMsCl(1.3g、11.2mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をTHF(10mL)に溶解した。1M NaOH水溶液(5mL)を加え、室温で一晩撹拌した。1M HCl水溶液を加えてpHを8に調整し、ジクロロメタン(20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色固体として所望の生成物(800mg、73%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ11.13(s,1H),8.45-8.32(m,1H),8.15-8.03(m,1H),7.51-7.45(m,1H),3.09(s,3H),2.79(s,3H).
方法BH
(S)-2-(ピロリジン-2-イル)ピリジンの調製
工程a.4-オキソ-4-(ピリジン-2-イル)ブタナール:Mg粉末(1.06g、44mmol)及びI2(20mg、0.08mmol)をTHF(15mL)に加えた溶液に、2-(2-ブロモエチル)-1,3-ジオキソラン(7.16g、40mmol)のTHF(15mL)溶液を滴下した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。次いで、この混合物を0℃まで冷却し、0℃でピコリノニトリル(2.08g、20mmol)を含有するTHF(10mL)に滴下した。反応混合物をこの温度で1.5時間撹拌した。水(10mL)を加えて反応をクエンチし、混合物を濾過した。濾液を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和塩水溶液(30mL×2)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、無色油状物として残渣(1.3g)を得た。この残渣をアセトン(15mL)に溶解し、3M HCl水溶液(10mL)を加え、次いで室温で一晩撹拌した。飽和NaHCO3溶液を加えてpHを9に調整した。アセトンを濃縮し、残留水相をジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製して、薄緑色油状物として所望の生成物(800mg、82%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.89(s,1H),8.68(d,J=4.0Hz,1H),8.02(d,J=8.0Hz,1H),7.83(t,J=7.6Hz,1H),7.48(t,J=5.6Hz,1H),3.57(t,J=8.0Hz,2H),2.91(t,J=8.0Hz,2H).
工程b.2-((S)-1-((R)-1-(4-メトキシフェニル)エチル)ピロリジン-2-イル)ピリジン:4-オキソ-4-(ピリジン-2-イル)ブタナール(490mg、3mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、NaBH(OAc)3(1.9g、9mmol)及びAcOH(20mg、0.33mmol)を-70℃で添加した。得られた懸濁液を同じ温度で30分間撹拌した。反応物を0℃まで加温し、(R)-1-(4-メトキシフェニル)エタンアミン(500mg、3.3mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/10)で精製して、赤色固体として所望の生成物(410mg、48%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.43(s,1H),7.55(s,1H),7.49(d,J=4.0Hz,1H),7.16(d,J=8.0Hz,2H),7.05(s,1H),6.79(d,J=8.0Hz,2H),3.98(s,1H),3.80-3.71(m,4H),3.11(s,1H),2.63(s,1H),2.24(s,1H),1.99-1.85(m,1H),1.76(s,2H),1.35(d,J=4.8Hz,3H).
工程c.(S)-2-(ピロリジン-2-イル)ピリジン:2-((S)-1-((R)-1-(4-メトキシフェニル)エチル)ピロリジン-2-イル)ピリジン(400mg、1.48mmol)のTFA(5mL)溶液を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、1M HCl水溶液(15mL)を加えた。この溶液をジクロロメタン(5mL×3)で洗浄した。次いで、飽和NaHCO3溶液を加えてpHを9に調整し、ジクロロメタン(10mL×5)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、無色油状物として所望の生成物(110mg、50%)を得た。
方法BI
(R)-2-(ピロリジン-2-イル)ピリジンの調製
工程d.2-((R)-1-((S)-1-(4-メトキシフェニル)エチル)ピロリジン-2-イル)ピリジン:4-オキソ-4-(ピリジン-2-イル)ブタナール(326mg、2mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液に、NaBH(OAc)3(1.27g、6mmol)及びHOAc(20mg、0.33mmol)を-70℃で添加した。得られた懸濁液を同じ温度で30分間撹拌した。反応物を0℃まで加温し、(S)-1-(4-メトキシフェニル)エタンアミン(332mg、2.2mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/10)で精製して、赤色固体として所望の生成物(400mg、71%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.42(s,1H),7.58-7.45(m,1H),7.35(d,J=7.2Hz,1H),7.15(d,J=7.6Hz,2H),7.02(s,1H),6.68(d,J=8.0Hz,2H),3.91(s,1H),3.74-3.71(m,4H),3.09(s,1H),3.62(d,J=7.2Hz,1H),2.26-2.15(m,1H),1.99-1.89(m,1H),1.76(s,2H),1.34(d,J=4.8Hz,3H).
工程e.(R)-2-(ピロリジン-2-イル)ピリジン:2-((R)-1-((S)-1-(4-メトキシフェニル)エチル)ピロリジン-2-イル)ピリジン(400mg、1.48mmol)のTFA(5mL)溶液を50℃で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、1M HCl水溶液(15mL)を加えた。この溶液をジクロロメタン(5mL×3)で洗浄した。次いで、飽和NaHCO3溶液を加えてpHを9に調整し、ジクロロメタン(10mL×5)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、無色油状物として所望の生成物(100mg、45%)を得た。
方法BJ
2-(3-メチルピロリジン-2-イル)ピリジンの調製
工程a.N-(ジフェニルメチレン)-1-(ピリジン-2-イル)メタンアミン:ピリジン-2-イルメタンアミン(3.97g、37mmol)及びベンゾフェノン(6.69g、37mmol)をトルエン(50mL)に加えた溶液にp-TsOH(10mg、0.058mmol)を添加した。混合物を還流下で一晩撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、飽和NaHCO3溶液(30mL×2)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、黄色油状物として粗製の所望生成物(10g)を得た。
工程b.4-(ジフェニルメチレンアミノ)-3-メチル-4-(ピリジン-2-イル)ブタン酸エチル:粗製N-(ジフェニルメチレン)-1-(ピリジン-2-イル)メタンアミン(1.5g)、NaOH溶液(水中50重量%、110mg、2.75mmol)及びBnEt3NCl(60mg、0.3mmol)をアセトニトリル(50mL)に加えた溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、(E)-ブタ-2-エン酸エチル(630mg、5.5mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液をジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/10)で精製して、黄色油状物として粗製の所望生成物(1.3g)を得た。
工程c.4-メチル-5-(ピリジン-2-イル)ピロリジン-2-オン:粗製4-(ジフェニルメチレンアミノ)-3-メチル-4-(ピリジン-2-イル)ブタン酸エチル(1.3g)のアセトニトリル(15mL)溶液に濃HCl水溶液(3mL)を滴下した。混合物を室温で2時間撹拌した。反応溶液をジクロロメタン(10mL×2)で洗浄した。水相をアセトニトリル(15mL)で希釈し、アンモニア水(5mL)を滴下した。混合物を室温で5時間撹拌した。次いで、反応溶液をジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(360mg、62%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.58(s,1H),7.73-7.70(m,1H),7.34-7.32(m,1H),7.25-7.22(m,1H),6.57(s,1H),4.40-4.39(m,1H),2.66-2.60(m,1H),2.51-2.46(m,1H),2.14-2.08(m,1H),1.27-1.26(m,3H).
工程d.2-(3-メチルピロリジン-2-イル)ピリジン:4-メチル-5-(ピリジン-2-イル)ピロリジン-2-オン(200mg、1.1mmol)のTHF(5mL)溶液にLiAlH4(174mg、4.5mmol)を分割して添加した。混合物を還流下で一晩撹拌した。水(1mL)、NaOH溶液(水中10重量%、1mL)及び水(1mL)を順次加えた。混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、黄色油状物として所望の生成物(89mg、50%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.54(s,1H),7.65-7.62(m,1H),7.28(m,1H),7.18-7.15(m,1H),3.67-3.60(m,1H),3.30-3.21(m,1H),3.10-3.02(m,1H),1.67(s,1H),1.60-1.53(m,1H),1.37-1.33(m,1H),1.07(d,J=6.0Hz,3H).
方法BK
cis-2-(ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-カルボン酸エチルの調製
工程a.(E)-2-(ピリジン-2-イルメチレンアミノ)アセトニトリル:2-アミノアセトニトリル塩酸塩(5.09g、55mmol)及びTEA(9.09g、90mmol)をエタノール(250mL)に加えた溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、ピコリンアルデヒド(5.36g、50mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液を濃縮し、Et2O(200mL)に溶解した。混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、黄色油状物として粗製の所望生成物(4.8g)を得た。
工程b.cis-5-シアノ-2-(ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-カルボン酸エチル:粗製(E)-2-(ピリジン-2-イルメチレンアミノ)アセトニトリル(4.8g、33mmol)のトルエン(120mL)溶液に、AgOAc(550mg、3.3mmol)及びCs2CO3(2.15g、66mmol)を0℃で添加し、5分間撹拌した。次いで、アクリル酸エチル(3.31g、66mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、黄色油状物として粗製の所望生成物(2.0g、25%)を得た。
工程c.cis-2-(ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-カルボン酸エチル:粗製cis-5-シアノ-2-(ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-カルボン酸エチル(245mg、1mmol)のTHF(5mL)溶液に1M BH3/THF溶液(2mL、2mmol)を加え、20分間撹拌した。次いで、0℃まで冷却し、NaBH4(76mg、2mmol)を添加した。混合物を同じ温度で3時間、その後室温で一晩撹拌した。水(1mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させ、残渣をエタノール(20mL)に溶解した。この溶液にPd/C(10重量%、0.2g)を添加し、室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(88mg、40%)を得た。
方法BL
6-メチルキノリン-8-アミンの調製
工程a.6-メチル-8-ニトロキノリン:純粋なグリセロール(5.0g、54mmol)を150℃まで30分間加熱した。次いで、110℃まで冷却し、4-メチル-2-ニトロアニリン(3.0g、20mmol)及びNaI(60mg、0.40mmol)を添加した。混合物を再び150℃まで加熱し、濃硫酸(4.51g、46mmol)を添加した。得られた懸濁液をこの温度で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水(20mL)を加えた。この水相をジクロロメタン(20mL×4)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(960mg、26%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.02-8.99(m,1H),8.18-8.16(m,1H),7.91-7.88(m,1H),7.81-7.78(m,1H),7.51(s,1H),2.61(s,3H).
工程b.6-メチルキノリン-8-アミン:6-メチル-8-ニトロキノリン(350mg、1.86mmol)のメタノール(30mL)溶液にPd/C(10重量%、0.2g)を添加し、N2雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、黄色油状物として粗製の所望生成物(250mg、85%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.69(s,1H),7.98(s,1H),7.33(s,1H),6.94(s,1H),6.79(s,1H),4.90(s,2H),2.43(s,3H).
方法BM
N,6-ジメチルキノリン-8-アミンヨウ化水素酸塩の調製
工程a.N,6-ジメチルキノリン-8-アミンヨウ化水素酸塩:6-メチルキノリン-8-アミン(250mg、1.58mmol)のエタノール(10mL)溶液の入った密閉管にCH3I(337mg、2.37mmol)を添加し、還流下で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過した。濾過ケーキをジエチルエーテル(10mL)で洗浄し、得られた濾過ケーキを油ポンプで乾燥させて、赤色固体として粗製の所望生成物であるヨウ化水素酸塩(200mg、42%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.79(s,1H),8.58(s,1H),7.75(s,1H),7.08(s,1H),6.82(s,1H),3.08(s,3H),2.57(s,3H).
方法BN
5,6-ジフルオロ-N-メチルキノリン-8-アミンの調製
工程a.5,6,8-トリフルオロキノリン:水(6mL)で希釈した濃硫酸(18mL)の溶液に、2,4,5-トリフルオロアニリン(3.68g、25mmol)、グリセロール(4.60g、50mmol)及び3-ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(6.75g、30mmol)を順次添加した。得られた懸濁液を140℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを7に調整し、ジクロロメタン(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(3.5g、76%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.99(s,1H),8.46-8.44(m,1H),7.61-7.56(m,1H),7.38-7.31(m,1H).
工程b.5,6-ジフルオロ-N-メチルキノリン-8-アミン:5,6,8-トリフルオロキノリン(436mg、2.38mmol)及びK2CO3(657mg、4.76mmol)をDMSO(3mL)に加えた溶液の入った密閉管にMeNH2溶液(エタノール中30重量%、3mL)を加えた。得られた懸濁液を120℃で2日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過した。ろ液を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(15mL)で抽出した。有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(200mg、43%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.88(d,J=4.4Hz,1H),8.31(d,J=8.4Hz,1H),7.47-7.44(m,1H),6.40-6.35(m,1H),6.08(s,1H),3.00(s,3H).
方法BO
7-フルオロキノリン-8-アミンの調製
工程a.7-フルオロキノリン-8-アミン:7-フルオロ-N-(4-メトキシベンジル)キノリン-8-アミン(480mg、1.7mmol)及びHBr溶液(水中48重量%、15mL)の混合物を80℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを8に調整し、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(232mg、84%)を得た。MS(ESI/APCI)m/z163.0[M+H]+.
方法BP
8-クロロ-1,7-ナフチリジンの調製
工程a.1,7-ナフチリジン-8-アミン:水(15mL)で希釈した濃硫酸(15mL)の溶液に、ピリジン-2,3-ジアミン(1.09g、10mmol)、グリセロール(4.1g、33.6mmol)及び3-ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(4.5g、20.1mmol)を順次添加した。得られた懸濁液を125℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaOH水溶液を加えてpHを8に調整し、ジクロロメタン(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、白色固体として所望の生成物(295mg、20%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.77(s,1H),8.00-7.96(m,2H),7.54(d,J=4.0Hz,1H),6.93(d,J=5.6Hz,1H),5.92(s,2H).
工程b.8-クロロ-1,7-ナフチリジン:1,7-ナフチリジン-8-アミン(290mg、2.0mmol)を濃HCl水溶液(5mL)に加えた溶液に、NaNO2(1.38g、20mmol)及びCuCl(238mg、33.6mmol)を順次添加した。得られた懸濁液を室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを8に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30/1)で精製して、青白い固体として所望の生成物(85mg、26%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.15(d,J=2.4Hz,1H),8.40(d,J=5.2Hz,1H),8.22(d,J=8.4Hz,1H),7.70(dd,J=8.0,4.0Hz,1H),7.63(d,J=5.2Hz,1H).
方法BQ
8-ブロモ-1,6-ナフチリジンの調製
工程a.1,6-ナフチリジン:水(20mL)で希釈した濃硫酸(30mL)の溶液に、ピリジン-4-アミン(3.76g、40.0mmol)、グリセロール(12.52g、136mmol)及び3-ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(19.8g、88.0mmol)を順次添加した。得られた懸濁液を130℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaOH水溶液を加えてpHを10に調整し、ジクロロメタン(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製して、白色固体として所望の生成物(900mg、69%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.30(s,1H),9.12(s,1H),8.78(d,J=5.2Hz,1H),8.32(d,J=8.0Hz,1H),7.94(d,J=5.2Hz,1H),7.62-7.48(m,1H).
工程b.8-ブロモ-1,6-ナフチリジン:1,6-ナフチリジン(830mg、6.38mmol)のHOAc(5mL)溶液に二臭素(612mg、3.83mmol)を滴下した。得られた懸濁液を80℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを8に調整し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製して、青白い固体として所望の生成物(700mg、68%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.24(d,J=2.8Hz,1H),9.21(s,1H),9.02(s,1H),8.34(d,J=8.0Hz,1H),7.64(dd,J=8.0,4.0Hz,1H).
方法BR
4-クロロ-1,5-ナフチリジンの調製
工程a.1,5-ナフチリジン-1-オキシド:1,5-ナフチリジン(3.0g、23.1mmol)の溶液にmCPBA(3.6g、20.9mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、オフホワイト色固体として所望の生成物(3.0g、89%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.05(d,J=4.0Hz,1H),9.04(s,1H),8.56(d,J=6.0Hz,1H),8.02(d,J=8.8Hz,1H),7.70-7.67(m,1H),7.54(dd,J=8.4,6.0Hz,1H).
工程b.4-クロロ-1,5-ナフチリジン:1,5-ナフチリジン-1-オキシド(3.0g、20.5mmol)のPOCl3(30mL)溶液を100℃で6時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、ジクロロメタン(100mL)で希釈した。この溶液に飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを8に調整し、濾過し、濾液を分配した。水相を酢酸エチル(100mL)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)で精製して、青白い固体として所望の生成物(930mg、27%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.11(dd,J=4.4,2.0Hz,1H),8.87(d,J=4.8Hz,1H),8.46(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.78(d,J=4.8Hz,1H),7.74(dd,J=8.4,4.0Hz,1H).MS(ESI/APCI)m/z164.9[M+H]+.
方法BS
N-メチル-2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-アミンの調製
工程a.N-(2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-イル)ホルムアミド:2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-アミン(350mg、2.6mmol)のトルエン(10mL)溶液にギ酸(237mg、5.2mmol)を添加した。得られた懸濁液を還流下で6時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、水相をジクロロメタン(50mL)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1から100/3/1)で精製して、薄黄色油状物として所望の生成物(300mg、70%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56-8.49(m,1H),8.40-8.25(m,1H),7.90(s,1H),7.78-7.65(m,1H),7.40(d,J=7.8Hz,1H),7.24-7.17(m,1H),1.75(d,J=28.0Hz,6H).
工程b.N-メチル-2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-アミン:N-(2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-イル)ホルムアミド(300mg、1.8mmol)のTHF(10mL)溶液にNaH(油で湿らせた60重量%、222mg、5.4mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で15分間撹拌した。次いで、CH3I(390mg、2.7mmol)を添加し、反応混合物を還流下で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、NaOH(252mg、6.12mmol)をメタノール(5mL)及び水(1mL)に添加した溶液を加えた。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(250mg、90%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.59(d,J=4.4Hz,1H),7.77-7.63(m,1H),7.39(d,J=8.0Hz,1H),7.13(dd,J=7.2,4.8Hz,1H),2.13(s,3H),1.47(s,6H).
実施例1
N-メチル-N-((6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(A1)の製造
方法AA-工程a.N-((6-クロロピリミジン-4-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(160mg、1mmol、WO2006026703を参照)、4-クロロ-6-(クロロメチル)ピリミジン(170mg、1.05mmol)、KI(16mg、0.1mmol)及びDIPEA(320mg、2.5mmol)をCH3CN(10mL)に加えた混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液を蒸発させてCH3CNの大部分を除去し、水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1から50/1)で精製して、褐色油状物として所望の生成物(200mg、69%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.83(s,1H),8.50(d,J=8.0Hz,1H),7.89(s,1H),7.37(d,J=8.0Hz,1H),7.08(dd,J=8.0,4.0Hz,1H),4.03-3.99(m,1H),3.80(s,2H),2.82-2.77(m,1H),2.75-2.70(m,1H),2.41(s,3H),2.17-2.14(m,1H),2.06-2.04(m,1H),1.92-1.89(m,1H),1.72-1.71(m,1H).
方法AA-工程b.N-メチル-N-((6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:N-((6-クロロピリミジン-4-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(100mg、0.35mmol)、TEA(350mg、3.5mmol)及びN-メチルピペラジン(40mg、0.38mmol)をエタノール(4mL)に加えた混合物を還流下で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(98mg、80%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.45(s,2H),7.33(d,J=6.8Hz,1H),7.20(s,1H),7.03(s,4.8Hz,1H),3.99(s,1H),3.68(s,4H),3.62(s,2H),2.77(s,1H),2.68-2.64(m,1H),2.44(s,4H),2.35(s,3H),2.30(s,3H),1.97(s,1H),1.91-1.88(m,1H),1.85(s,1H),1.67(s,1H).HRMS(ESI):calcd for C20H29N6[M+H]+353.2448,found 353.2451.
実施例2
N-メチル-N-((6-(ピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(A7)及び3-(4-(6-((メチル(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)アミノ)メチル)ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパンニトリル(A8)の製造
方法AB-工程a.4-(6-((メチル(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)アミノ)メチル)ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル:N-((6-クロロピリミジン-4-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(200mg、0.7mmol)、TEA(700mg、7mmol)及びピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(140mg、0.77mmol)をエタノール(10mL)に加えた混合物を還流下で一晩撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1から25/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(290mg、94%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.50(s,2H),7.37(d,J=7.6Hz,1H),7.29(s,1H),7.08(dd,J=7.6,4.8Hz,1H),4.02(t,J=7.6Hz,1H),3.71(s,4H),3.67(s,2H),3.50(s,4H),2.88-2.76(m,1H),2.76-2.66(m,1H),2.39(s,3H),2.17-2.08(m,1H),2.01(s,1H),1.94-1.89(m,1H),1.74-1.68(m,1H),1.49(s,9H).MS(ESI/APCI)m/z438.8[M+H]+.
方法AB-工程b.N-メチル-N-((6-(ピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:4-(6-((メチル(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)アミノ)メチル)ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキン酸tert-ブチル(270mg、0.6mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に3M HCl/酢酸エチル(5mL)を滴下した。混合物を室温で12時間撹拌した。飽和NaHCO3水溶液を加えてpH=9に調整し、次いで混合物をジクロロメタン(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1から25/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(180mg、90%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.49-8.48(m,2H),7.37(d,J=7.6Hz,1H),7.21(s,1H),7.06(dd,J=7.6,4.8Hz,1H),4.08-3.98(m,1H),3.68-3.64(m,6H),2.93(t,J=4.8Hz,4H),2.86-2.76(m,1H),2.72(s,1H),2.40(s,3H),2.11(s,1H),2.01-1.97(m,1H),2.00-1.88(m,1H),1.76-1.67(m,2H).MS(ESI/APCI)m/z338.9[M+H]+
方法AB-工程c.3-(4-(6-((メチル(5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)アミノ)メチル)ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパンニトリル:N-メチル-N-((6-(ピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(50mg、0.13mmol)のメタノール(2mL)溶液に、TEA(15mg、0.13mmol)及びアクリロニトリル(20mg、0.26mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1から25/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(40mg、78%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.53-8.47(m,2H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.25(s,1H),7.08(dd,J=7.6,4.8Hz,1H),4.09-3.97(m,1H),3.73(s,4H),3.65(s,2H),2.86-2.78(m,1H),2.75-2.71(m,3H),2.58-2.53(m,6H),2.40(s,3H),2.16-2.08(s,1H),2.05-1.97(m,1H),1.93-1.88(m,1H),1.75-1.69(m,1H).
実施例3
N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(A9)の製造
方法AC-工程a.N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(37mg、0.23mmol、WO2006026703を参照)、2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボアルデヒド(46mg、0.21mmol)及びAcOH(13mg、0.21mmol)を1,2-ジクロロエタン(5mL)に加えた混合物を10分間撹拌した。次いで、反応溶液にNaBH(OAc)3(66mg、0.3mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(100mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1から50/1/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(30mg、39%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.49(d,J=4.6Hz,1H),7.35(d,J=8.0Hz,1H),7.07-7.03(m,2H),4.04(t,J=7.4Hz,1H),3.71(t,J=5.2Hz,4H),3.60(s,2H),2.86-2.75(m,1H),2.73-2.65(m,1H),2.46-2.43(m,7H),2.39(s,3H),2.33(s,3H),2.15-2.07(m,1H),2.04-1.96(m,1H),1.95-1.87(m,1H),1.74-1.71(m,1H).
実施例4
(S)-N-((6-((R)-2,4-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-メチルピリミジン-4-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(A63)の製造
方法AD-工程a.(S)-N-メチル-N-((2-メチル-6-((R)-2-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:(R)-3-メチル-4-(2-メチル-6-((メチル((S)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)アミノ)メチル)ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(50mg、0.11mmol)の酢酸エチル(2mL)溶液に3M HCl/酢酸エチル(3mL)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、無色油状物として所望の生成物(26mg、65%)を得た。
方法AD-工程b.(S)-N-((6-((R)-2,4-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-メチルピリミジン-4-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:(S)-N-メチル-N-((2-メチル-6-((R)-2-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(26mg、0.07mmol)及びホルムアルデヒド(水中37重量%、30mg、0.36mmol)を1,2-ジクロロエタン(4mL)に加えた混合物にNaBH(OAc)3(30mg、0.14mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(10mg、38%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(s,1H),7.35(d,J=7.6Hz,1H),7.09-6.92(m,2H),4.62(s,1H),4.35-4.28(m,1H),4.09-3.98(m,1H),3.74-3.49(m,2H),3.23-3.08(m,1H),2.91-2.83(m,1H),2.82-2.75(m,1H),2.74-2.65(m,2H),2.46(s,3H),2.42-2.36(m,3H),2.28(s,3H),2.22-2.17(m,1H),2.14-2.07(m,1H),2.05-1.91(m,3H),1.74-1.63(m,1H),1.29-1.23(m,3H).
実施例5
N-メチル-N-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(A50)の製造
方法AE-工程a.N-((4-クロロピリミジン-2-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:2-(ブロモメチル)-4-クロロピリミジン(94mg、0.58mmol)、N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(130mg、0.6mmol、WO2006026703を参照)、KI(10mg、0.06mmol)及びDIPEA(740mg、5.8mmol)をMeCN(10mL)に加えた混合物を室温で4時間撹拌した。反応溶液を蒸発させてMeCNの大部分を除去し、飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(140mg、84%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.62(d,J=4.8Hz,1H),8.46(d,J=2.8Hz,1H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.22(d,J=4.8Hz,1H),7.09-7.06(m,1H),4.28-4.26(m,1H),4.22(s,1H),4.15-4.12(m,1H),2.84-2.78(m,1H),2.72-2.68(m,1H),2.50(s,3H),2.25-2.24(m,1H),2.04-1.96(m,2H),1.73-1.70(m,1H).
方法AE-工程b.N-メチル-N-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:N-((4-クロロピリミジン-2-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(50mg、0.17mmol)、DIPEA(244mg、1.7mmol)及び1-メチルピペラジン(87mg、0.85mmol)をNMP(2mL)に加えた混合物をマイクロ波下、200℃で2時間撹拌した。反応物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、塩水(50mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(34mg、57%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.46(s,1H),8.18(d,J=6.0Hz,1H),7.34(d,J=8.0Hz,1H),7.05-7.02(m,1H),6.32(d,J=6.4Hz,1H),4.15-4.12(m,1H),3.81(s,2H),3.65(s,4H),2.87-2.77(m,1H),2.72-2.69(m,1H),2.65-2.44(m,7H),2.32(s,3H),2.11-1.98(m,3H),1.73-1.64(m,1H).HRMS(ESI):calcd for C20H29N6[M+H]+353.2448,found 353.2448.
実施例6
N-メチル-N-((6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(B6)の製造
方法AF-工程a.N-((6-ブロモピリジン-2-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:6-ブロモピコリンアルデヒド(162mg、0.68mmol)、N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(100mg、0.62mmol、WO2006026703を参照)、AcOH(48mg、0.62mmol)を1,2-ジクロロエタン(10mL)に加えた混合物を15分間撹拌した。次いで、反応溶液にNaBH(OAc)3(252mg、0.93mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応溶液に飽和NaHCO3水溶液(50mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(180mg、87%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.50(s,1H),7.73(d,J=7.6Hz,1H),7.50(t,J=7.6Hz,1H),7.35(d,J=7.2Hz,1H),7.29(d,J=7.6Hz,1H),7.05(t,J=5.8Hz,1H),4.03(t,J=7.0Hz,1H),3.73(s,2H),2.81-2.77(m,1H),2.72-2.68(m,1H),2.39(s,3H),2.12(s,1H),2.01(s,1H),1.95-1.87(m,1H),1.71(s,1H).
方法AF-工程b.N-メチル-N-((6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)メチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:N-((6-ブロモピリジン-2-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(50mg、0.15mmol)、DIPEA(193mg、1.5mmol)及び1-メチルピペラジン(73mg、0.75mmol)をNMP(2mL)に加えた混合物を120℃で一晩撹拌した。反応物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、塩水(30mL×5)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で精製して所望の生成物(12mg、23%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.51(d,J=4.4Hz,1H),7.43(t,J=7.8Hz,1H),7.34(d,J=7.6Hz,1H),7.05(d,J=4.8Hz,1H),7.00(d,J=7.2Hz,1H),6.46(d,J=8.4Hz,1H),4.03(s,1H),3.64(q,J=15.0Hz,2H),3.53(s,4H),2.82-2.78(m,1H),2.71-2.66(m,1H),2.50(t,J=4.4Hz,5H),2.37(s,3H),2.33(s,3H),2.07(s,1H),2.02-2.98(m,1H),1.95-1.92(m,1H),1.65(s,1H).HRMS(ESI):calcd for C21H30N5[M+H]+352.2496,found 352.2514.
実施例7
N-メチル-N-(ピリミジン-4-イルメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(B2)の製造
方法AG-工程a.N-メチル-N-(ピリミジン-4-イルメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:N-((6-クロロピリミジン-4-イル)メチル)-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(70mg、0.24mmol)及びPd/C(5%、15mg)をメタノール(5mL)に加えた混合物をH2(1気圧)下、50℃で一晩撹拌した。反応溶液を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(50mg、82%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.06(s,1H),8.65(d,J=4.8Hz,1H),8.50(s,1H),7.80(d,J=4.4Hz,1H),7.37(d,J=7.2Hz,1H),7.08-7.05(m,1H),4.04-4.01(m,1H),3.82-3.72(m,2H),2.82-2.78(m,1H),2.73-2.69(m,1H),2.39(s,3H),2.13(s,1H),2.03(s,1H),1.97-1.88(m,1H),1.72(s,1H).MS(ESI/APCI)m/z254.9[M+H]+.
実施例8
(S)-(2-メチル-4-((メチル(1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)メチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)メタノール(A85)の製造
方法AH-工程a.(4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン-5-イル)メタノール:POCl3(60.6g、396.5mmol)にDMF(9.8g、134.8mmol)を0℃で滴下した。得られた懸濁液を同じ温度で1時間撹拌した。次いで、2-メチルピリミジン-4,6-ジオール(10g、79.3mmol)を分割して添加し、室温で1時間撹拌し、その後、105℃で一晩撹拌した。反応溶液を濃縮し、冷酢酸エチル(100mL)で希釈した。この溶液を氷水中に滴下し、濾過し、濾液を酢酸エチル(200mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させて黄色油状物(10g)を得た。この油状物をTHF(50mL)及び水(10mL)に溶解し、NaBH4(4g、104.7mmol)を0℃で分割して添加した。得られた懸濁液を同じ温度で30分間撹拌した。水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(2g、20%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.91(s,2H),2.69(s,3H).
方法AH-工程b.5-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン:(4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン-5-イル)メタノール(2g、10.3mmol)及びイミダゾール(770mg、11.3mmol)をジクロロメタン(20mL)に加えた溶液にTBSCl(1.7g、11.3mmol)を分割して添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。水(20mL)を加え、ジクロロメタン(20mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(2.6g、84%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ4.85(s,2H),2.68(s,3H),0.91(s,9H),0.14(s,6H).
方法AH-工程c.5-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-6-クロロ-2-メチルピリミジン-4-カルボアルデヒド:5-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン(1.5g、4.8mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(655mg、4.88mmol)、Cs2CO3(2.4g、7.32mmol)及びPd(PPh3)4(566mg、0.49mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)及び水(4mL)に加えた溶液をN2雰囲気下、還流下で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1)で精製して粗製油状物(900mg)を得た。得られた油状物にメタノール(30mL)及びジクロロメタン(7mL)を加えて溶解させた。次いで、この反応溶液に-65℃でO3を導入し、この温度で4時間撹拌した後、硫化ジメチルを添加して反応をクエンチした。溶媒を濃縮し、水(20mL)を加え、ジクロロメタン(50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、白色固体として粗製の所望生成物(610mg)を得た。
方法AH-工程d.(S)-(4-クロロ-2-メチル-6-((メチル(1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)メチル)ピリミジン-5-イル)メタノール:(S)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタンアミン(544mg、4.0mmol)、5-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-6-クロロ-2-メチルピリミジン-4-カルボアルデヒド(610mg、2.0mmol)及びAcOH(360mg、6.0mmol)をジクロロメタン(10mL)に加えた混合物を1時間撹拌した。次いで、反応溶液にNaBH(OAc)3(1.3g、6.0mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物に水(10mL)を加え、ジクロロメタン(10mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1から50/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(480mg、80%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.66-8.55(m,1H),7.82-7.65(m,1H),7.38-7.30(m,1H),7.25-7.18(m,1H),4.77(s,2H),4.15-3.85(m,3H),2.66(s,3H),2.19(s,3H),1.56(d,J=7.2Hz,3H).
方法AH-工程e.(S)-(2-メチル-4-((メチル(1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)メチル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)メタノール:(S)-(4-クロロ-2-メチル-6-((メチル(1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)メチル)ピリミジン-5-イル)メタノール(50mg、0.16mmol)、TEA(80mg、0.8mmol)及び1-メチルピペラジン(48mg、0.48mmol)をエタノール(5mL)に加えた混合物を還流下で一晩撹拌した。反応溶液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1から100/2/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(26mg、80%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.62-8.56(m,1H),7.73-7.63(m,1H),7.31(d,J=8.0Hz,1H),7.23-7.15(m,1H),4.45-4.35(m,2H),3.92(q,J=6.8Hz,1H),3.87(d,J=13.2Hz,1H),3.79(s,4H),3.68(d,J=13.2Hz,1H),2.70(s,4H),2.48(s,3H),2.45(s,3H),2.07(s,3H),1.55(d,J=6.8Hz,3H).
実施例9
(3R,5R)-5-(2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)-1-((S)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)ピロリジン-3-オール(C16)の製造
方法AI-工程a.(3R,5R)-5-(2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)-1-((S)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-イル)ピロリジン-3-オール:(S)-8-((2R,4R)-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-2-(2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)ピロリジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン(50mg、0.1mmol)を2M HCl水溶液(5mL)に加えた溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(100mL)を加え、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、白色固体として所望の生成物(35mg、86%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.38(d,J=4.8Hz,1H),7.12(d,J=7.2Hz,1H),7.05-6.99(m,1H),5.29(s,1H),4.28(s,1H),4.03(d,J=10.0Hz,1H),3.89(s,1H),3.55-3.38(m,4H),3.30(d,J=9.2Hz,1H),2.92-2.83(m,1H),2.63-2.53(m,1H),2.53-2.45(m,1H),2.44-2.37(m,7H),2.33(s,3H),2.14-2.05(m,2H),1.77(d,J=13.6Hz,1H),1.62-1.51(m,3H).
実施例10
(8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-6-イル)メタノール(D55)の製造
方法AJ-工程a.(8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-6-イル)メタノール:8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸メチル(105mg、0.25mmol)のTHF(3mL)溶液にLiAlH4(19mg、0.5mmol)を0℃で添加し、室温で20分間撹拌した。水及びNaOH水溶液(水中15重量%)を加えて反応をクエンチした。混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1)で精製して、薄黄色油状物として所望の生成物(60mg、61%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.76(s,1H),8.07(d,J=8.0Hz,1H),7.45-7.30(m,2H),7.17(s,1H),6.79(s,1H),4.81(s,2H),4.66(s,2H),3.63(s,4H),3.03(s,3H),2.54(s,3H),2.50-2.43(m,4H),2.32(s,3H).
実施例11
(S)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-((2-(3-メチルピリジン-2-イル)ピロリジン-1-イル)メチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン(C38)及び(S)-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-((2-(3-メチルピリジン-2-イル)ピロリジン-1-イル)メチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン-3-イル)メタノール(C39)の製造
方法AK-工程a.(S)-5-ブロモ-2-((2-(3-メチルピリジン-2-イル)ピロリジン-1-イル)メチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン:5-ブロモ-2-(ブロモメチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン(48mg、0.17mmol)、(S)-3-メチル-2-(ピロリジン-2-イル)ピリジン(30mg、0.12mmol)、KI(3mg、0.017mmol)及びK2CO3(46mg、0.34mmol)をMeCN(15mL)に加えた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(40mg、78%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(s,1H),7.61(s,1H),7.48(d,J=8.8Hz,1H),7.31(d,J=7.6Hz,1H),7.03-6.95(m,3H),3.97-3.94(m,2H),3.74(s,1H),3.43(s,1H),2.55(s,1H),2.37(s,3H),2.21-1.95(m,4H).
方法AK-工程b.(S)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-((2-(3-メチルピリジン-2-イル)ピロリジン-1-イル)メチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン:(S)-5-ブロモ-2-((2-(3-メチルピリジン-2-イル)ピロリジン-1-イル)メチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン(40mg、0.11mmol)を1-メチルピペラジン(3mL)に加えた混合物をマイクロ波下、170℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=60/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(20mg、48%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.49(d,J=3.6Hz,1H),7.33(s,2H),7.28(s,1H),7.13-7.09(m,1H),7.01-6.98(m,1H),6.24(d,J=7.2Hz,1H),3.96(d,J=13.6Hz,1H),3.84(t,J=8.0Hz,1H),3.67(d,J=13.6Hz,1H),3.39(t,J=8.0Hz,1H),3.10(s,4H),2.64(s,4H),2.59-2.52(m,1H),2.42(s,3H),2.38(s,3H),2.22-2.17(m,2H),2.05-1.90(m,2H).
方法AK-工程c.(S)-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-((2-(3-メチルピリジン-2-イル)ピロリジン-1-イル)メチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン-3-イル)メタノール:(S)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-((2-(3-メチルピリジン-2-イル)ピロリジン-1-イル)メチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン(46mg、0.12mmol)及びホルムアルデヒド(水中37重量%、5mL)の混合物の入った密閉管を50℃で2日間撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(10mL)を加え、ジクロロメタン(30m)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(35mg、71%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.50(d,J=3.6Hz,1H),7.40(d,J=7.2Hz,1H),7.29(d,J=8.8Hz,1H),7.08-7.02(m,2H),6.39(d,J=6.8Hz,1H),6.19(brs,1H),5.27(d,J=14.0Hz,1H),5.07(d,J=14.0Hz,1H),4.05(d,J=12.8Hz,1H),3.86-3.84(m,1H),3.50-3.47(m,2H),3.26-3.23(m,1H),3.18-3.15(m,1H),3.01-2.91(m,3H),2.85-2.80(m,1H),2.54-2.46(m,3H),2.41(s,3H),2.38(s,3H),2.28-2.24(m,1H),1.91-1.82(m,3H).
実施例12
7-フルオロ-N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6-ジヒドロキノリン-8-アミン(D1)の製造
方法AL-工程a.7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロキノリン-8(5H)-オン:NaH(油で湿らせた60重量%、511mg、12.8mmol)のTHF(20mL)溶液に、6,7-ジヒドロキノリン-8(5H)-オン(588mg、4mmol)を含有するTHF溶液(5mL)を0℃で滴下した。反応物を0℃で10分間撹拌した後、セレクトフルオル(3.0g、8.4mmol)を分割して添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。水(20mL)を加えて反応をクエンチした。水相をジエチルエーテル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製して、白色固体として所望の生成物(380mg、52%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.81(s,1H),7.73(d,J=7.6Hz,1H),7.57-7.45(m,1H),3.26-3.08(m,2H),2.76-2.51(m,2H).
方法AL-工程b.7,7-ジフルオロ-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン:7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロキノリン-8(5H)-オン(18.3mg、0.1mmol)、MeNH2溶液(エタノール中30重量%、1mL)及びHOAc(5mg、0.083mmol)を1,2-ジクロロエタン(2mL)に加えた溶液にNaBH3CN(13mg、0.2mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=150/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(15mg、75%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.47(d,J=4.0Hz,1H),7.46(d,J=7.6Hz,1H),7.19-7.15(m,1H),3.89(t,J=10.0Hz,1H),3.01-2.91(m,2H),2.72(s,3H),2.61-2.41(m,1H),2.30-2.17(m,1H).
方法AL-工程c.7-フルオロ-N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5,6-ジヒドロキノリン-8-アミン:4-クロロ-6-(クロロメチル)-2-メチルピリミジン(54mg、0.31mmol)、7,7-ジフルオロ-N-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-8-アミン(55mg、0.28mmol)、KI(5mg、0.028mmol)及びDIPEA(90mg、0.7mmol)をCH3CN(10mL)に加えた混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液を蒸発させてCH3CNの大部分を除去し、ジクロロメタン(15mL)で希釈し、飽和塩水溶液(10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をエタノール(10mL)に溶解した。TEA(252mg、2.5mmol)及びN-メチルピペラジン(125mg、1.25mmol)を添加し、還流下で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=50/1/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(15mg、15%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.44(d,J=4.0Hz,1H),7.40(d,J=7.2Hz,1H),7.06-6.98(m,1H),6.93(s,1H),4.26(s,2H),3.60(s,4H),2.93(s,3H),2.93-2.81(m,2H),2.64-2.56(m,2H),2.47(s,3H),2.42(s,4H),2.32(s,3H).MS(ESI/APCI)m/z382.9[M+H]+.
実施例13
N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)キノリン-8-アミン(D2)の製造
方法AM-工程a.N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)キノリン-8-アミン:N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)キノリン-8-アミン(75mg、0.26mmol)及びホルムアルデヒド(水中37重量%、42mg、0.52mmol)をメタノール(3mL)に加えた混合物にNaBH3CN(25mg、0.4mmol)を添加した。得られた懸濁液を室温で一晩撹拌した。水(10mL)を加えて反応をクエンチした。水相をジエチルエーテル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(37mg、39%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.82(d,J=2.4Hz,1H),8.11(d,J=8.4Hz,1H),7.44-7.35(m,3H),7.13(d,J=7.2Hz,1H),6.68(s,1H),4.69(s,2H),3.57(s,4H),3.06(s,3H),2.51(s,3H),2.39(t,J=4.8Hz,4H),2.30(s,3H).
実施例14
N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-1,7-ナフチリジン-8-アミン(D21)の製造
方法AN-工程a.N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-1,7-ナフチリジン-8-アミン:8-クロロ-1,7-ナフチリジン(56mg、0.34mmol)及びN-メチル-1-(2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メタンアミン(80mg、0.34mmol)をDMSO(3mL)に加えた溶液にK2CO3(140mg、1.02mmol)を添加した。得られた懸濁液を110℃で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=10/1/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(17mg、11%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.66(s,1H),8.10(d,J=5.2Hz,1H),7.96(d,J=8.0Hz,1H),7.43(dd,J=7.6,4.0Hz,1H),6.96(d,J=5.6Hz,1H),6.46(s,1H),5.26(s,2H),3.57(s,4H),3.36(s,3H),2.52(s,3H),2.45-2.34(m,4H),2.29(s,3H).
実施例15
N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-1,6-ナフチリジン-8-アミン(D22)の製造
方法AO-工程a.N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-1,6-ナフチリジン-8-アミン:8-ブロモ-1,6-ナフチリジン(41mg、0.20mmol)、N-メチル-1-(2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メタンアミン(99mg、0.42mmol)、BINAP(13mg、0.02mmol)、Cs2CO3(152mg、0.46mol)及びPd2(dba)3(9mg、0.01mmol)をトルエン(5mL)に加えた混合物をN2雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(20mg、28%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.96(s,1H),8.81(s,1H),8.37-8.13(m,2H),7.50(s,1H),6.62(s,1H),4.84(s,2H),3.60(s,4H),3.13(s,3H),2.51(s,3H),2.42(s,4H),2.31(s,3H).
実施例16
4-(((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)(キノリン-8-イル)アミノ)ブタン酸(D30)及び4-(((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)(キノリン-8-イル)アミノ)ブタンアミド(D31)の製造
方法AP-工程a.4-(((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)(キノリン-8-イル)アミノ)ブタン酸:4-(((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)(キノリン-8-イル)アミノ)ブタン酸tert-ブチル(55mg、0.112mmol)を濃HCl水溶液(6mL)に加えた溶液を50℃で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させて、黄色油状物として所望の生成物である塩酸塩(535mg、96%)を得た。1H NMR(400MHz,D2O)δ9.14(d,J=8.4Hz,1H),9.07(d,J=5.6Hz,1H),8.12(d,J=8.0Hz,1H),8.09-8.06(m,1H),8.02(d,J=7.6Hz,1H),7.92-7.88(m,1H),7.00(s,1H),5.25(s,1H),4.44(s,2H),4.33(s,1H),3.68-3.46(m,4H),3.41-3.12(m,4H),2.92(s,3H),2.54(s,3H),2.17(t,J=6.8Hz,2H),1.61(s,2H).
方法AP-工程b.4-(((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)(キノリン-8-イル)アミノ)ブタンアミド:4-(((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)(キノリン-8-イル)アミノ)ブタン酸(50mg、0.098mmol)、NH4Cl(27mg、0.51mmol)、HATU(47mg、0.122mmol)及びDIPEA(131mg、1.02mmol)をDMF(3mL)に加えた混合物を50℃で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=20/1/0.1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(25mg、58%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.82(d,J=4.4Hz,1H),8.18(d,J=8.4Hz,1H),7.45-7.42(m,3H),7.30-7.29(m,1H),6.90(s,1H),6.81(s,1H),5.35(s,1H),4.62(s,2H),3.71(s,4H),3.52(t,J=7.2Hz,2H),2.58(s,3H),2.50-2.48(m,4H),2.34(s,3H),2.26(t,J=7.2Hz,2H),2.00-1.97(m,2H).
実施例17
8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-7-カルボニトリル(D50)の製造
方法AQ-工程a.8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-7-カルボニトリル:7-ブロモ-N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)キノリン-8-アミン(210mg、0.48mmol)、ZnCN2(112mg、0.95mmol)、dppf(53mg、0.1mmol)、Pd(PPh3)4(110mg、0.1mmol)及びPd2(dba)3(44mg、0.05mmol)をDMAc(8mL)に加えた混合物をN2雰囲気下、150℃で2日間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/1/0.5)で精製して粗生成物(80mg)を得た。粗生成物をCombi-Flash-C18(MeCN/水、30分かけてMeCN勾配30体積%から60体積%)によりさらに精製して、黄色油状物として所望の生成物(13mg、7%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.91(d,J=2.4Hz,1H),8.14(d,J=8.0Hz,1H),7.58-7.46(m,3H),7.06(s,1H),4.91(s,2H),3.75(s,4H),3.31(s,3H),2.49(s,7H),2.34(s,3H).
実施例18
N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5-(メチルスルホニル)キノリン-8-アミン(D43)の製造
方法AR-工程a.N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5-(メチルスルホニル)キノリン-8-アミン:5-ブロモ-N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)キノリン-8-アミン(150mg、0.34mmol)、メタンスルフィン酸ナトリウム(70mg、0.68mmol)、L-プロリン(47mg、0.41mmol)、K2CO3(28mg、0.2mmol)及びCuI(40mg、0.2mmol)をDMSO(2mL)に加えた混合物をN2雰囲気下、100℃で2日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタン(20mL)で希釈した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=20/1/0.1)で精製して粗生成物(50mg)を得た。粗生成物をCombi-Flash-C18(MeCN/水、30分かけてMeCN勾配30体積%から70体積%)によりさらに精製して、黄色油状物として所望の生成物(15mg、10%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.01(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),8.75(dd,J=4.0,2.0Hz,1H,1H),8.21(d,J=8.4Hz,1H),7.52(dd,J=8.8,4.0Hz,1H),7.01(d,J=8.4Hz,1H),6.55(s,1H),4.97(s,2H),3.68-3.55(m,4H),3.20(s,3H),3.14(s,3H),2.52(s,3H),2.46-2.38(m,4H),2.31(s,3H).MS(ESI/APCI)m/z441.2[M+H]+.
実施例19
N-(8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-5-イル)メタンスルホンアミド(D57)の製造
方法AS-工程a.8-フルオロ-5-ニトロキノリン:濃硝酸(1mL)で希釈した濃硫酸(2mL)の溶液に8-フルオロキノリン(3.76g、40.0mmol)を0℃で滴下した。得られた懸濁液を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を氷水中に注ぎ、濾過した。濾過ケーキに飽和Na2CO3水溶液を加えてpHを7に調整し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30/1)で精製して、白色固体として所望の生成物(330mg、61%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.16(d,J=8.4Hz,1H),9.12(s,1H),8.56-8.42(m,1H),7.78-7.74(m,1H),7.53-7.48(m,1H).
方法AS-工程b.N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5-ニトロキノリン-8-アミン:8-フルオロ-5-ニトロキノリン(80mg、0.42mmol)及びN-メチル-1-(2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メタンアミン(100mg、0.42mmol)をDMSO(3mL)に加えた溶液にK2CO3(58mg、0.42mmol)を添加した。得られた懸濁液を110℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=50/1/0.5)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(80mg、47%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ9.32(d,J=8.4Hz,1H),8.69(s,1H),8.48(d,J=9.2Hz,1H),7.58-7.50(m,1H),6.92(d,J=8.8Hz,1H),6.54(s,1H),5.07(s,2H),3.70-3.60(s,4H),3.27(s,3H),2.61(s,3H),2.55(s,7H).
方法AS-工程c.N8-メチル-N8-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)キノリン-5,8-ジアミン:N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-5-ニトロキノリン-8-アミン(80mg、0.2mmol)のエタノール(4mL)溶液にSnCl2(135mg、0.6mmol)を添加した。得られた懸濁液を80℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過した。ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=50/1/0.5)で精製して、黄色固体として所望の生成物(19mg、25%)を得た。MS(ESI/APCI)m/z377.8[M+H]+.
方法AS-工程d.N-(8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-5-イル)メタンスルホンアミド:N8-メチル-N8-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)キノリン-5,8-ジアミン(19mg、0.05mmol)のピリジン(3mL)溶液に0℃でMsCl(10mg、0.09mmol)を滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを7に調整し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出した。有機層を蒸発させた。残渣を分取TLC(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=30/1/0.3)により精製して、黄色固体として所望の生成物(12mg、53%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.76(s,1H),8.61(d,J=8.0Hz,1H),7.51-7.46(m,2H),7.00(d,J=8.0Hz,1H),6.87(s,1H),4.69(s,2H),3.78(s,4H),3.05(s,3H),3.01(s,3H),2.61(s,7H),2.43(s,3H).MS(ESI/APCI)m/z455.9[M+H]+.
実施例20
N-(8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-6-イル)メタンスルホンアミド(D58)の製造
方法AT-工程a.N-(8-(メチル((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)アミノ)キノリン-6-イル)メタンスルホンアミド:N8-メチル-N8-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)キノリン-6,8-ジアミン(粗製100mg、0.1mmol)及びTEA(101mg、1mmol)をジクロロメタン(10mL)に加えた溶液に0℃でMsCl(23mg、0.2mmol)を滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。2M NaOH水溶液を加えてpHを11に調整し、1時間撹拌した。混合物を分配し、水相に6M HCl水溶液を加えてpHを5に調整した。飽和NaHCO3水溶液を加えてpHを8に調整し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=20/1/0.05)で精製して、褐色油状物として所望の生成物(10mg、22%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.70(d,J=4.0Hz,1H),8.01(d,J=8.4Hz,1H),7.38-7.30(m,1H),7.27(s,1H),6.91(s,1H),6.67(s,1H),4.68(s,2H),3.77(t,J=4.4Hz,2H),3.63(t,J=4.4Hz,2H),3.07(s,3H),3.04(s,3H),2.48(s,3H),2.44-2.34(m,4H),2.29(s,3H).MS(ESI/APCI)m/z455.7[M+H]+.
実施例21
(S)-N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン(A75)の製造
方法AA-工程a.(S)-N-((6-クロロ-2-メチルピリミジン-4-イル)メチル)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン:(S)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン(150mg、1.1mmol)、4-クロロ-6-(クロロメチル)ピリミジン(195mg、1.1mmol)、KI(16mg、0.1mmol)及びDIPEA(426mg、3.3mmol)をCH3CN(20mL)に加えた混合物を室温で一晩撹拌した。反応溶液を蒸発させてCH3CNの大部分を除去した。残渣に飽和NaHCO3水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=200/1/0.5)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(280mg、92%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.57(d,J=4.4Hz,1H),7.72-7.63(m,1H),7.46(s,1H),7.42(d,J=7.6Hz,1H),7.17(dd,J=7.6,4.8Hz,1H),3.91(q,J=6.8Hz,1H),3.72(d,J=16.4Hz,1H),3.59(d,J=16.4Hz,1H),2.67(s,3H),2.28(s,3H),1.49(d,J=6.8Hz,3H).
方法AA-工程b.(S)-N-メチル-N-((2-メチル-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イル)メチル)-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン:(S)-N-((6-クロロ-2-メチルピリミジン-4-イル)メチル)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン(90mg、0.33mmol)、TEA(333mg、3.3mmol)及びN-メチルピペラジン(163mg、1.6mmol)をエタノール(10mL)に加えた混合物を還流下で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム=100/2/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(70mg、63%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(d,J=4.0Hz,1H),7.69-7.58(m,1H),7.41(d,J=7.6Hz,1H),7.18-7.11(m,1H),6.64(s,1H),3.92-3.80(m,1H),3.68(s,4H),3.57(d,J=15.6Hz,1H),3.44(d,J=15.6Hz,1H),2.55-2.40(m,7H),2.34(s,3H),2.27(s,3H),1.47(d,J=6.4Hz,3H).
実施例22
(S)-N-メチル-N-((5-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)メチル)-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン(A95)及び(S)-(2-((メチル(1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)メチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン-3-イル)メタノール(A96)の製造
方法AK-工程a.(S)-N-((5-ブロモイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)メチル)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン:5-ブロモ-2-(ブロモメチル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン(127mg、0.4mmol)、(S)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタンアミン(55mg、0.4mmol)、KI(7mg、0.04mmol)及びDIPEA(130mg、1mmol)をMeCN(10mL)に加えた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(100mg、72%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.59(d,J=4.0Hz,1H),7.92(s,1H),7.74-7.67(m,1H),7.62-7.52(m,2H),7.24-7.18(m,1H),7.13-7.01(m,2H),4.17-4.05(m,1H),4.04-3.96(m,1H),3.96-3.87(m,1H),2.44(s,3H),1.64-1.59(m,3H).
方法AK-工程b.(S)-N-メチル-N-((5-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)メチル)-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン:(S)-N-((5-ブロモイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)メチル)-N-メチル-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン(100mg、0.29mmol)をN-メチルピペラジン(3mL)に加えた混合物をマイクロ波下、190℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、黄色油状物として所望の生成物(60mg、57%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(d,J=4.0Hz,1H),7.72-7.62(m,1H),7.54(d,J=7.6Hz,1H),7.46(s,1H),7.31(d,J=8.8Hz,1H),7.20-7.11(m,2H),6.26(d,J=7.2Hz,1H),3.97-3.81(m,2H),3.72(d,J=14.0Hz,1H),3.14(s,4H),2.67(s,4H),2.41(s,3H),2.32(s,3H),1.50(d,J=6.4Hz,3H).
方法AK-工程c.(S)-(2-((メチル(1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)メチル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン-3-イル)メタノール:(S)-N-メチル-N-((5-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)メチル)-1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン(43mg、0.12mmol)及びホルムアルデヒド(水中37重量%、10mL)の混合物の入った密閉管を50℃で3日間撹拌した。反応混合物に飽和NaHCO3水溶液(10mL)を加え、ジクロロメタン(20mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)で精製して、無色油状物として所望の生成物(25mg、50%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.57(s,1H),7.73-7.58(m,1H),7.40(d,J=7.6Hz,1H),7.29(d,J=8.8Hz,1H),7.20-7.12(m,1H),7.12-7.04(m,1H),6.40(d,J=7.2Hz,1H),5.24-5.11(m,2H),3.95-3.85(m,1H),3.84-3.73(m,2H),3.73-3.62(m,1H),3.42-3.29(m,2H),3.00-2.86(m,4H),2.50-2.42(m,2H),2.39(s,3H),2.13(s,3H),1.52(d,J=6.4Hz,3H).
表1には、上に詳述し、該表の第3欄に記載した方法に従って製造された化合物を選択して示す。
生物活性
実施例22:HPB-ALL CXCR4競合結合アッセイ
10%FBS(Hyclone)を添加したRPMI-1640(Gibico)中でHPB-ALL細胞を維持した。APC結合抗ヒトCXCR4はSungeneから入手した。まず、CXCR4への12G5結合についてEC80を測定した。次いで、試験用化合物を1:3の比で段階希釈して96ウェルプレートに投入した。細胞を氷冷アッセイ緩衝液(DPBS+2%HI-FBS)で一回洗浄し、次いで1×106/mLの最終濃度で同じ緩衝液中に再懸濁させた。次いで、細胞懸濁液をウェルに投入し、APC結合抗ヒトCXCR4クローン12G5をその測定したEC80で添加した。細胞、化合物及びAPC結合抗ヒトCXCR4の混合物を4℃で3時間インキュベートした後、100μLの4%PFAを添加した。次いで、細胞を一回洗浄し、アッセイ緩衝液中に再懸濁させ、FACSにより試験した。化合物の各濃度でのパーセント(%)効果を算出し、各アッセイプレート内に含まれる陽性及び陰性対照ウェル中で得られたカルシウムの量に対して示した。試験化合物の濃度及び%効果の値をプロットし、50%効果に必要とされる化合物の濃度(IC50)を求めた。表2に、本開示で開示される選択した化合物についてのCXCR4競合結合アッセイの結果をまとめる。表3に、対照化合物についてのCXCR4競合結合アッセイの結果をまとめる。図1~2に、化合物A42及びA43のIC50曲線を示す。
実施例23:FLIPR Tetraカルシウム動員アッセイ
FLIPR Tetraカルシウム動員アッセイは、HD Bioscienceにより実施された。簡単に述べれば、このアッセイにおいてMolecular Devices製Fluorescent Imaging Plate Reader(FLIPR)Tetraを使用した。励起は装置内のLEDのユニークな配置によって達成され、発光はCCDカメラ(FI用EMCCDカメラ及び発光用ICCDカメラ)により捕捉された。Molecular Devicesから入手した均一なFLIPRカルシウム4アッセイキットを蛍光試薬として使用した。化合物を100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中に30mMの濃度で可溶化した。100%DMSO中10点、4倍、中間希釈系列を作成し、最高濃度4mM、最低濃度0.01μMとした。この化合物希釈プレートを用いて、100%DMSO中の化合物の各希釈液1μLをGreiner#781201プレートに移すことによって、ほぼすぐにアッセイ可能な直接希釈プレート(ddNARP)を調製した。さらに、各ddNARPプレートには、アッセイシグナルの上限及び下限を規定するために、陽性及び陰性対照ウェルも含まれていた。化合物の最終アッセイ濃度範囲は、0.5%DMSO中10μM~0.035nMであった。ヒトCD4+T細胞をヒト全血から単離し、次いでCD3/CD28増殖キット(Life Technologies)を用いて活性化し、増殖させた。10%ジメチルスルホキシド(DMSO)及び10%ウシ胎児血清(FBS)(ThermoFisherカタログNo.10100147)を含有するThermoFisher製Recovery Cell Culture Freezing Medium中で細胞を凍結させた。使用する際、室温の1×HBSS/20mM HEPES/0.005%P-104アッセイ緩衝液を用いて細胞を再懸濁させ、2.5×106細胞/mLの細胞濃度を達成するように懸濁液の量を調整した。2Xカルシウム4色素(20μL/ウェル)を添加し、混合物を短時間(~10秒)遠心分離し、1000rpmに達したら停止させた。プレートを平衡化させた後、化合物及びCXCL12をプレートに添加した。生データは、Abaseを用いて分析した。化合物の各濃度でのパーセント(%)効果をAbaseにより算出し、各アッセイプレート内に含まれる陽性及び陰性対照ウェル中で得られたカルシウムの量に対して示した。試験化合物の濃度及び%効果の値をAbaseによりプロットし、50%効果に必要とされる化合物の濃度(IC50)を4パラメータロジスティック用量反応式で求めた。表4に、カルシウム動員アッセイにおける選択した化合物の結果をまとめる。図3及び4に、カルシウム動員アッセイにおける化合物A78及びA83の結果をまとめる。