JP7280583B1 - Rfタグ読取装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の読取装置において、アンテナから放射される電波は読取装置の外部では上方にのみ放射される。シールド部によって電波は読取装置の周囲に広がることが抑制され、他の機器に対する電波の影響を低減させることができる。また、シールド部によって読取装置の周囲にある他の機器からの電波が読取装置の内部に進入することも抑制され、電波の干渉に起因する読取精度の低下を低減させることができる。
パッシブ型のRFタグが取り付けられた物品を出し入れ可能な開口が上部にあり、当該物品を内部に収容する収容部と制御部とを有し、当該開口が開いた状態で当該収容部の内部に収容されている当該物品に取り付けられたRFタグから情報を読み取るRFタグ読取装置であって、
前記収容部が、
前記RFタグと交信するための電波を放射するとともに前記RFタグから送信される応答電波を受信する側部アンテナと、
電波を吸収する電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが内面に設置されている一方の側板と、当該一方の側板と対向する他方の側板を含む他の複数の側板であって電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが設置されていない当該各側板とから成る側部であって、当該収容部の内部に収容された前記物品を取り囲む側部と、
電波吸収層を含む底部と、
を備え、
前記制御部が、
前記側部アンテナに電波を放射させ、前記側部アンテナが前記RFタグから送信される応答電波を受信したときに当該応答電波からRSSIまたは当該応答電波の強度を取得する送受信部と、
前記送受信部によって取得されたRSSIまたは応答電波の強度に基づいて、当該RSSIまたは応答電波の強度が取得されたRFタグが前記収容部の内部にあるかまたは外部にあるかを判別する判別部と、
を備え、
前記他の複数の側板の上端が前記側部アンテナの上縁より高いことによって、前記側部アンテナから送信された電波であって前記開口から前記他の複数の側板の上端を超えて前記収容部の外部に漏れる当該電波の強度が、当該電波によって動作したRFタグから送信される応答電波を前記側部アンテナが受信したときに当該RFタグが外部にあると前記判別部が判別可能であるレベルに低下する。
前記収容部が、前記一方の側板と前記他方の側板との間に位置する収容制限部であって、前記側部アンテナから放射された電波が上下に広がりながら伝搬する空間である前記一方の側板と当該収容制限部の間の空間と、前記物品を収容可能な収容空間である当該収容制限部と前記他方の側板の間の空間とに当該収容部の内部を分ける当該収容制限部を備える。
前記開口が、前記物品が入った買物カゴを出し入れ可能であり、
前記収容空間が、前記買物カゴの一部または全部を収容可能であり、
前記側部が、前記収容空間に収容された前記買物カゴの中の物品を取り囲む。
パッシブ型のRFタグが取り付けられた物品を出し入れ可能な開口が上部にあり、当該物品を内部に収容する収容部を有し、当該開口が開いた状態で当該収容部の内部に収容されている当該物品に取り付けられたRFタグから情報を読み取るRFタグ読取装置が設置されている部屋であって、
前記収容部が、
前記RFタグと交信するための電波を放射するとともに前記RFタグから送信される応答電波を受信する側部アンテナと、
電波を吸収する電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが内面に設置されている一方の側板と、当該一方の側板と対向する他方の側板を含む他の複数の側板であって電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが設置されていない当該各側板とから成る側部であって、当該収容部の内部に収容された前記物品を取り囲む側部と、
電波吸収層を含む底部と、
を備え、
当該部屋の壁が電波吸収層を有しており、前記他方の側板が当該壁に面するように前記RFタグ読取装置が設置されている。
RFタグ読取装置1は、収容部100と、制御部200とを有する。収容部100の上部には開口110がある。
RFタグ読取装置1は、生産、中間物流、販売を含むサプライチェーン全体において複数の物品300を一括管理するために使用される。RFタグ読取装置1は、例えば工場における商品の在庫管理(検品や棚卸)、中間物流における商品の検品や棚卸、店舗におけるセルフレジ等で使用される。
物品300は、例えば、書籍、衣料品、食料品等の商品である。商品は箱詰めされていてもよい。物品300は、電波を透過させやすい物が望ましい。例えば、物品300は、金属や水分を含まない物が望ましい。
底板120は、収容部100の底部に配置されている。底板120は方形の平板である。
収容部100の側部は、側板121と側板122と側板123と側板124とで形成されている。4つの側板121、122、123、124はそれぞれ方形である。側板121は、平板131と電波吸収層141とを含む。電波吸収層141は、例えば、平板131の内面を覆っている。同様に、側板122は、平板132と電波吸収層142とを含む。電波吸収層142は、例えば、平板132の内面を覆っている。側板123は、平板133と電波吸収層143とを含む。電波吸収層143は、例えば、平板133の内面を覆っている。側板124は、平板134と電波吸収層144とを含む。電波吸収層144は、例えば、平板134の内面を覆っている。電波吸収層141,142,143,144は、電波を吸収する。
4つの側板121、122、123、124は、底板120の各縁から底板120に対して垂直に立設する。4つの側板121、122、123、124は、方形の囲いを形成する。底板120は、4つの側板121、122、123、124の下端に接着されている。4つの側板121、122、123、124と底板120によって、上向きに開口した筐体が形成される。
4つの電波吸収層141,142,143,144は、例えば、電波吸収シートで構成される。電波吸収シートは電波を吸収する。電波吸収シートは、例えばゴム材に磁性金属粉が混合された素材から成るシートである。
なお、側板121に含まれる電波吸収層141は、平板131の内面を覆うのではなく、平板131の外面を覆っていてもよいし、2つの平板に挟まれていてもよい。ただし、この場合、電波吸収層141の内面側にある平板は電波を透過させる材質でなければならない。他の3つの側板122、123、124についても同様である。
また、底板120と平板131と平板132と平板133と平板134とは、一体的に形成されたものであってもよい。4つの電波吸収層141,142,143,144も一体的に形成されたものであってもよい。
底部アンテナ160は、底板120の上面に設置された平面アンテナである。すなわち、底部アンテナ160は、底部の上面に設置された平面アンテナである。底部アンテナ160は、電波を放射する部分が載置板150の主面より小さい。底部アンテナ160は、円偏波された電波を放射するか、または水平偏波と垂直偏波を切り替えながら電波を放射する。なお、底部アンテナ160は、平面アンテナではなく、シートアンテナ等の他のアンテナであってもよい。
載置板150は、底板120の上方に底板120と所定の間隔を空けて設けられている。底部アンテナ160から上方に向けて放射される電波は、徐々に広がって載置板150に達する。この所定の間隔は、底部アンテナ160から放射された電波が載置板150の主面全体を含むように広がる間隔である。
また、図3において×印を付した領域は交信領域から外れる。従って、×印を付した領域(底部アンテナ160の斜め上の領域)にRFタグ301が存在する場合、底部アンテナ160はそのRFタグ301と交信することができない。しかし、RFタグ読取装置1ではこの領域にRFタグ301が存在することはない。
以下では、RFタグ301から送信される電波を応答電波という。すなわち、RFタグ301が底部アンテナ160の電波を受けたときに、RFタグ301が情報を載せて反射する電波を応答電波という。後述する側部アンテナ161についても同様である。
また、仮に、4つの平板131、132、133、134の各内面にそれぞれ形成されている電波吸収層141,142,143,144が薄くて、電波吸収層が底部アンテナ160から放射される電波を完全に吸収できない場合、4つの側板121、122、123、124から収容部100の外部に底部アンテナ160の電波が漏れる可能性がある。しかし、この電波は弱い。このため、この電波を受信したことによって収容部100の外部のRFタグ301が応答電波を返したとしても、後述する判別部202は、そのRFタグ301が収容部100の外部にあると判別することができる。本発明では、電波吸収層141,142,143,144が薄くて4つの側板121、122、123、124から収容部100の外部に底部アンテナ160の電波が漏れる場合であっても、底部アンテナ160から放射される電波は収容部100の外部では開口110から上方のみに向けて放射されるものとみなす。
送受信部201は、底部アンテナ160に円偏波された電波を放射させるか、または直線偏波を用いる場合には水平偏波と垂直偏波を高速に切り替えながら電波を放射させる。これにより、RFタグ301のアンテナの長手方向が底部アンテナ160の面と垂直に近い場合を除き、RFタグ301がどのように配置されていても底部アンテナ160はRFタグ301から情報を読み取ることができる。ただし、RFタグ301のアンテナの長手方向が底部アンテナ160の面と垂直である場合、RFタグ読取装置1はRFタグ301から情報を読み取ることができない点に注意が必要である。
または、送受信部201は、底部アンテナ160が応答電波を受信したときにその応答電波から応答電波の強度とタグIDを含む情報とを取得する。
そして、RFタグ301がRSSIを送信する機能を持つ場合、判別部202は、送受信部201によって取得された各RSSIに基づいて、個々のRFタグ301が収容部100の内部にあるかまたは外部にあるかを判別する。例えば、判別部202は、RFタグ301から送信されるRSSIが所定の閾値以上である場合にそのRFタグ301が収容部100の内部にあると判別する。
また、判別部202は、送受信部201によって取得された応答電波の強度に基づいて、個々のRFタグ301が収容部100の内部にあるかまたは外部にあるかを判別してもよい。例えば、判別部202は、応答電波の強度が所定の閾値以上である場合にそのRFタグ301が収容部100の内部にあると判別してもよい。
また、制御部200は、収容部100の内部にあると判別されたRFタグ301に関する情報を外部の装置(会計装置等)に送信したり、外部の装置から操作の指示を受信したりするためのインタフェース(図示無し)を有する。
なお、制御部200として市販のRFIDリーダライタ(RFIDリーダーともいう。)を用いることもできる。市販のRFIDリーダライタは、通常、RSSIに基づいてRFタグとRFIDリーダライタの交信範囲を制限する機能を有する。
RFタグ読取装置1が例えばセルフレジに組み込まれて室内で使用される場合、収容部100の上部と天井500の間にRFタグ301が存在することはない。しかし、例えば、セルフレジを使用する順番を待って並んでいる人がいるとき、収容部100の近くの外部にRFタグ301が存在する場合がある。
底部アンテナ160から上方に向けて放射された電波が天井500で反射されると、反射された電波は収容部100の外部のRFタグ301に到達する。これによりそのRFタグ301は、応答電波を送信する場合がある。収容部100の外部のRFタグ301の応答電波は天井500で反射されて底部アンテナ160に届く。
しかし、底部アンテナ160から放射された電波はRFタグ301によって受信されたときには減衰している。更に、収容部100の外部にあるRFタグ301の応答電波は底部アンテナ160に到達したときには減衰している。判別部202は、RSSIに基づいて、または応答電波の強度に基づいて、RFタグ301が収容部100の内部にあるかまたは外部にあるかを判別することができる。
なお、送受信部201は、底部アンテナ160と天井500の間隔に応じて底部アンテナ160から放射される電波の強度を調整することとしてもよい。例えば、底部アンテナ160と天井500の間隔が小さい場合には、送受信部201は底部アンテナ160から放射される電波の強度を弱めることとしてもよい。
図5のRFタグ読取装置2では、収容部101の4つの側板121、122、123、124に含まれる平板131、132、133、134の内面にそれぞれ電波反射層171,172,173,174が形成されている。電波反射層171,172,173,174は、電波を反射させる。
図5の例では、収容部101の近くの外部でRFタグ301が人等によって保持されており、RFタグ301が収容部101の開口110よりも高い位置に存在している。
RFタグ読取装置3は、収容部102と制御部200とを有する。収容部102の上部には開口110がある。
制御部200は、RFタグ読取装置1の制御部200と同一である。
RFタグ読取装置3の収容部102の開口110は、買物カゴ400を出し入れ可能である。RFタグ読取装置3は、収容部102の内部(収容空間)に買物カゴ400の一部または全部を収容可能である。買物カゴ400の一部または全部が収容部102の内部(収容空間)に収容されているとき、収容部102の側部(電波吸収層141,142,143,144)は買物カゴ400に入れられた物品300を取り囲む。
当接部151は、収容部102の内部に収容された買物カゴ400の底面が当接し、買物カゴ400を保持する。当接部151は、例えば、4つの側板121、122、123、124から収容部102の内面に突き出た突起である。当接部151の中心部分は空いている。
なお、当接部151は、買物カゴ400の一部に当接し、買物カゴ400を保持することができれば、他の構造であってもよい。例えば、当接部151は、載置板150であってもよい。
当接部151の横断面と4つの側板121、122、123、124の内面とは収容空間を形成する。買物カゴ400の一部または全部が収容空間に収容される。
RFタグ読取装置4は、収容部103と、制御部210とを有する。収容部103の上部には開口110がある。
収容部103は、側板125の高さが側板126と側板127と側板128の高さより低い点、収容制限板152と側部アンテナ161とを有する点、および電波吸収層140が底板120の上面を覆っており、底部アンテナ160が電波吸収層140の上に配置されている点が第1の実施形態に係る収容部100と異なる。ただし、側部アンテナ161から放射された電波が上下に広がる幅が狭くて、その電波が底板120に到達しない場合には、底板120の上面に電波吸収層140が形成されていなくてもよい。
なお、底板120と電波吸収層140は底部を構成する。すなわち、底部は底板120と電波吸収層140を含む。
4つの側板125、126、127、128は、底部(底板120と電波吸収層140)の各縁から底部に対して垂直に立設する。4つの側板125、126、127、128は、方形の囲いを形成する。底部は、4つの側板125、126、127、128の下端に接着されている。4つの側板125、126、127、128と底部によって、上向きに開口した筐体が形成される。
なお、側板125に含まれる電波吸収層145は、平板135の内面を覆うのではなく、平板135の外面を覆っていてもよいし、2つの平板に挟まれていてもよい。ただし、この場合、電波吸収層145の内面側にある平板は電波を透過させる材質でなければならない。他の3つの側板126、127、128についても同様である。同様に、底部に含まれる電波吸収層140は、底板120の上面を覆うのではなく、底板120の下面を覆っていてもよいし、2つの平板に挟まれていてもよい。ただし、この場合、底板120または上面側の平板は電波を透過させる材質でなければならない。
また、底板120と平板135と平板136と平板137と平板138とは、一体的に形成されたものであってもよい。5つの電波吸収層140,145,146,147,148も一体的に形成されたものであってもよい。
側板125と側板127とは、対向している。側板126と側板127と側板128には、側部アンテナは設置されていない。側板126と側板127と側板128の上端は側部アンテナ161の上縁より高い。このため、側部アンテナ161が電波を放射するときに開口110から3つの側板126,127,128の上端を超えて収容部103の外部に漏れる電波の強度は低下する。
なお、側板125と側板127はそれぞれ本発明における一方の側板と他方の側板の例である。また、側板126と側板127と側板128とは本発明における他の複数の側板の例である。
なお、収容制限板152は本発明の収容制限部の例である。
側部アンテナ161は、交信領域251が収容空間252全体を含むように電波を放射するとともに、RFタグ301から送信される電波を受信する。すなわち、図10と図11の例では、収容制限板152は、側部アンテナ161から放射されて上下に広がりながら伝搬する電波が収容空間252全体を含むように広がる所定の間隔を側板125との間に有する。従って、収容制限板152は、側板125と収容制限板152の間の空間と、収容制限板152と側板127の間の空間とに収容部103の内部を分ける。そして、側板125と収容制限板152の間の空間は、側部アンテナ161から放射された電波が上下に広がりながら伝搬する空間である。また、収容制限板152と側板127の間の空間は、物品300を収容可能な収容空間である。
また、側板125と収容制限板152との間の所定の間隔が、図11の例より狭く、側部アンテナ161から放射されて上下に広がりながら伝搬する電波が収容空間252の一部を含むように広がる間隔である例について、図15を参照して後で説明する。
なお、側部アンテナ161は交信領域251が収容空間252の全体または一部を含むように電波を放射できればよく、側部アンテナ161における電波を放射する部分は収容部103の内部においてRFタグ301を収容可能な収容空間252の縦断面より小さくてもよい。
RFタグ読取装置4でも、底部アンテナ160から放射される電波は、収容部100の外部では開口110から上方のみに向けて放射される。
また、図11において×印を付した領域は交信領域から外れる。従って、×印を付した領域(例えば、側部アンテナ161の右斜め下の領域)にRFタグ301が存在する場合、側部アンテナ161はそのRFタグ301から情報を読み取ることができない。しかし、RFタグ読取装置4ではこの領域にRFタグ301が存在することはない。
送受信部211は、第1の実施形態に係る送受信部201と同様に底部アンテナ160を制御する。送受信部211は、更に側部アンテナ161に円偏波された電波を放射させるか、または直線偏波を用いる場合には水平偏波と垂直偏波を高速に切り替えながら電波を放射させる。これにより、RFタグ301のアンテナの長手方向が側部アンテナ161の面と垂直に近い場合を除き、RFタグ301がどのように配置されていても側部アンテナ161はRFタグ301から情報を読み取ることができる。
送受信部211は、底部アンテナ160と側部アンテナ161を用いることにより、収容空間内でRFタグ301がどのように配置されていてもRFタグ301から情報を読み取ることができる。
送受信部211は、底部アンテナ160と側部アンテナ161にそれぞれ別々のタイミングで電波を放射させる。または、底部アンテナ160と側部アンテナ161から放射される電波の相互干渉を無視できる場合には、送受信部211は、底部アンテナ160と側部アンテナ161から同時に電波を放射させてもよい。
または、送受信部211は、底部アンテナ160と側部アンテナ161が応答電波を受信したときにその応答電波から応答電波の強度とタグIDを含む情報とを取得する。
そして、RFタグ301がRSSIを送信する機能を持つ場合、判別部212は、送受信部211によって取得された各RSSIに基づいて、個々のRFタグ301が収容部103の内部にあるかまたは外部にあるかを判別する。例えば、判別部212は、RFタグ301から送信されるRSSIが所定の閾値以上である場合にそのRFタグ301が収容部103の内部にあると判別する。
また、判別部212は、送受信部211によって取得された応答電波の強度に基づいて、個々のRFタグ301が収容部103の内部にあるかまたは外部にあるかを判別してもよい。例えば、判別部212は、応答電波の強度が所定の閾値以上である場合にそのRFタグ301が収容部103の内部にあると判別してもよい。
また、制御部210は、制御部200と同様に、収容部103の内部にあると判別されたRFタグ301に関する情報を外部の装置(会計装置等)に送信したり、外部の装置から操作の指示を受信したりするためのインタフェース(図示無し)を有する。
RFタグ読取装置5は、収容部104と制御部210とを有する。収容部104の上部には開口110がある。
収容部104は、載置板150の代わりに当接部151を有する点がRFタグ読取装置4の収容部103と異なる。
制御部210は、RFタグ読取装置4の制御部210と同一である。
RFタグ読取装置5は、収容部104の内部(収容空間)に買物カゴ400の一部または全部を収容可能である。買物カゴ400が収容部104の内部に収容されているとき、収容部104の側部は買物カゴ400に入れられた物品300を取り囲む。
当接部151は、収容部102の内部に収容された買物カゴ400の底面が当接し、買物カゴ400を保持する。RFタグ読取装置5では、当接部151は、例えば、収容制限板152と3つの側板126、127、128から収容部104の内面に突き出た突起である。当接部151の中心部分は空いている。
なお、当接部151は、買物カゴ400の一部に当接し、買物カゴ400を保持することができれば、他の構造であってもよい。例えば、当接部151は、載置板150であってもよい。
当接部151の横断面と収容制限板152の内面と3つの側板126、127、128の内面とは収容空間を形成する。買物カゴ400の一部または全部が収容空間に収容される。
図14のRFタグ読取装置6では、底板120の上面に電波反射層170が形成されており、4つの側板125、126、127、128に含まれる平板135、136、137、138の内面にそれぞれ電波反射層175,176,177,178が形成されている。電波反射層170,175,176,177,178は、電波を反射させる。
図14の例では、側板125側で収容部105の近くの外部にあるRFタグ301が人等によって保持されており、RFタグ301が収容部105の開口110よりも高い位置に存在している。
仮に、側部アンテナ161から放射された電波が側板127の上端を超えて外部に漏れたとしてもその電波の強度は小さい。このため、判別部212は、送受信部211によって取得されたRSSIまたはRFタグ301からの応答電波の強度に基づいて、RFタグ301が収容部103,104の内部にあるかまたは外部にあるかを容易に判別することができる。
この場合、収容制限板152の右上における△印を付した領域は、収容空間252に含まれるが、側部アンテナ161の交信領域251に含まれない。従って、△印を付した領域にRFタグ301が存在する場合、側部アンテナ161はそのRFタグ301から情報を読み取ることができない。しかし、△印を付した領域は底部アンテナ160の交信領域に含まれる。このため、底部アンテナ160はその領域にあるRFタグ301から情報を読み取ることができる。
RFタグ読取装置7は、収容部106における側板511と側板512と側板513と側板514との構成が図8のRFタグ読取装置4と異なる。また、RFタグ読取装置7は、側板511と収容制限板152の間隔が図8のRFタグ読取装置4における側板125と収容制限板152の間隔より短い。これらの点を除き、RFタグ読取装置7の構成は図8のRFタグ読取装置4の構成と同一である。
側板511の上端は側部アンテナ161の上縁と同程度の高さである。一方、側板513の上端は側部アンテナ161の上縁よりずっと高い。側板512と側板514は、側板511と同じ高さから側板513と同じ高さまで、側板511側から側板513側に向けて徐々に高くなっている。
なお、側板511に含まれる電波吸収層531は、平板521の内面を覆うのではなく、平板521の外面を覆っていてもよいし、2つの平板に挟まれていてもよい。ただし、この場合、電波吸収層531の内面側にある平板は電波を透過させる材質でなければならない。他の3つの側板512、513、514についても同様である。
なお、側板512と側板513と側板514とは本発明における他の複数の側板のもう一つの例である。
図18の例では、他方の側板127と壁501との間の空間にRFタグ301は存在しない。ただし、側部アンテナ161から放射された電波が側板127の上端を超えて壁501に達し、壁501で反射して側板125側で収容部103の外部にあるRFタグ301に届く場合がある。しかし、この場合、側部アンテナ161とこのRFタグ301とは、少なくとも次の距離だけ離れている。
(側部アンテナ161と側板127との間隔+側板127と壁501との間隔)×2倍
一方、収容部103の内部に収容されている物品300に取り付けられているRFタグ301は、最大でも側部アンテナ161と側板127との間隔しか側部アンテナ161から離れていない。このため、側板127と壁501との間隔が大きくなるようにRFタグ読取装置4を設置すれば、判別部212は、RFタグ301が収容部103の外部にあると判別することができる。
なお、図18ではRFタグ読取装置4の例を示したが、RFタグ読取装置5についても同様である。
RFタグ読取装置8は、収容部107における側板515と側板516と側板517と側板518との構成が図8のRFタグ読取装置4と異なる。また、RFタグ読取装置8は、側板515と収容制限板152の間隔が図8のRFタグ読取装置4における側板125と収容制限板152の間隔より短い。これらの点を除き、RFタグ読取装置8の構成は図8のRFタグ読取装置4の構成と同一である。
側板515と側板516と側板517と側板518の上端の高さは全て同一であり、側部アンテナ161の上縁と同程度の高さである。
なお、側板515に含まれる電波吸収層535は、平板525の内面を覆うのではなく、平板525の外面を覆っていてもよいし、2つの平板に挟まれていてもよい。ただし、この場合、電波吸収層535の内面側にある平板は電波を透過させる材質でなければならない。他の3つの側板516、517、518についても同様である。
壁501の表面が電波吸収層149で覆われているので、側部アンテナ161から放射された電波は、壁501で吸収される。このため、側板517と壁501との間隔が小さくても、この電波は一方の側板515側で収容部107の外部にあるRFタグ301には届かない。
従って、このRFタグ301は側部アンテナ161に応答電波を返さない。側部アンテナ161から放射された電波によってRFタグ301が動作し、送受信部211によってRFタグ301のタグIDを含む情報が取得されたとき、RFタグ301は必ず収容部107の内部にある。このため、側部アンテナ161から放射された電波によってRFタグ301が動作したとき、判別部212は、送受信部211によって取得されたRSSIまたは応答電波の強度に基づいてタグIDを含む情報が取得されたRFタグ301が収容部107の内部にあるかまたは外部にあるかを判別する必要はない。
このように、壁501の表面が電波吸収層149で覆われていると、側板517と壁501との間の空間にRFタグ301が存在しない場合、側板517と壁501との間隔が小さくても、送受信部211が一方の側板515側で収容部107の外部にあるRFタグ301から情報を取得することはない。例えば、側板517と壁501との間にRFタグ301が存在できなくなるまで側板517と壁501との間隔を小さくしてRFタグ読取装置8を設置することもできる。
なお、壁501に含まれる電波吸収層149における側板517に対向する表面は、電波を透過させる素材で覆われていてもよい。
(1)読取装置が天井のある室内で使われる場合に、収容部の底部のアンテナの電波とRFタグの応答電波が天井で反射することによって、外部のRFタグを誤って読み取るおそれがある。
(2)図3の×印を付した領域が載置板150の上にも存在する場合がある。この場合、この領域にRFタグが存在するとき、RFタグの読取漏れを生じる。しかも、特許文献1には、「アンテナ60は水平板32(本明細書の載置板150に相当)の下面側に取り付けられていても構わない。この場合には、水平板50を省略して構造を簡素化しても構わない。また、アンテナ60は水平板32の上面側に取り付けられていても構わない。」と記載されている。この構造では、明らかにアンテナ60の斜上にRFタグと交信できない領域が生じる。
(3)特許文献1には収容部の底部のアンテナから放射される電波の偏波方式が記載されていない。仮に、この電波が直線偏波(水平偏波または垂直偏波)されていると、RFタグのアンテナの長手方向と偏波方向とが直角に近い場合にRFタグの読取漏れが生じる。
本発明によれば、上述した(1)~(3)における外部のRFタグの誤読取または内部のRFタグの読取漏れを抑えることができる。
本発明の第2の実施形態に係るRFタグ読取装置によれば、上述した(4)で指摘したRFタグ301の読取漏れも抑えることができる。そして、このRFタグ読取装置によれば、下方と側方の2方向からRFタグ301の情報を読み取るため、RFタグの読取漏れが減少する。
Claims (4)
- パッシブ型のRFタグが取り付けられた物品を出し入れ可能な開口が上部にあり、当該物品を内部に収容する収容部と制御部とを有し、当該開口が開いた状態で当該収容部の内部に収容されている当該物品に取り付けられたRFタグから情報を読み取るRFタグ読取装置であって、
前記収容部が、
前記RFタグと交信するための電波を放射するとともに前記RFタグから送信される応答電波を受信する側部アンテナと、
電波を吸収する電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが内面に設置されている一方の側板と、当該一方の側板と対向する他方の側板を含む他の複数の側板であって電波吸収層を含んでおり、当該一方の側板の上端および前記側部アンテナの上縁よりも上端が高く、前記側部アンテナが設置されていない当該各側板とから成る側部であって、当該収容部の内部に収容された前記物品を取り囲む側部と、
電波吸収層を含む底部と、
を備え、
前記制御部が、
前記側部アンテナに電波を放射させ、前記側部アンテナが前記RFタグから送信される応答電波を受信したときに当該応答電波からRSSIまたは当該応答電波の強度を取得する送受信部と、
前記送受信部によって取得されたRSSIまたは応答電波の強度に基づいて、当該RSSIまたは応答電波の強度が取得されたRFタグが前記収容部の内部にあるかまたは外部にあるかを判別する判別部と、
を備え、
前記他の複数の側板の上端が前記側部アンテナの上縁より高いことによって、前記側部アンテナから送信された電波であって前記開口から前記他の複数の側板の上端を超えて前記収容部の外部に漏れる当該電波の強度が、当該電波によって動作したRFタグから送信される応答電波を前記側部アンテナが受信したときに当該RFタグが外部にあると前記判別部が判別可能であるレベルに低下する、
RFタグ読取装置。 - 前記一方の側板の上端と前記側部アンテナの上縁とが同程度の高さである請求項1に記載のRFタグ読取装置。
- 前記収容部が、前記一方の側板と前記他方の側板との間に位置する収容制限部であって、前記側部アンテナから放射された電波が上下に広がりながら伝搬する空間である前記一方の側板と当該収容制限部の間の空間と、前記物品を収容可能な収容空間である当該収容制限部と前記他方の側板の間の空間とに当該収容部の内部を分ける当該収容制限部を備える請求項1または2に記載のRFタグ読取装置。
- 前記開口が、前記物品が入った買物カゴを出し入れ可能であり、
前記収容空間が、前記買物カゴの一部または全部を収容可能であり、
前記側部が、前記収容空間に収容された前記買物カゴの中の物品を取り囲む、
請求項3に記載のRFタグ読取装置。
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