JPWO2019235354A1 - Rfidシステム - Google Patents

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Abstract

チップレスRFIDタグ(2)に適用可能なRFIDシステム(U)であって、自身と対向して配設されるタグ(2)に向けて電磁波を送信すると共に、タグ(2)にて反射して戻ってくる電磁波の反射波を受信するアンテナ部(11)と、アンテナ部(11)とタグ(2)との間において電磁波及び反射波を伝搬させる主経路に沿って、当該主経路の少なくとも一部を囲むように配設される電磁波反射材(3)と、を備えている。

Description

本開示は、RFIDシステムに関する。
近年、バーコードやICチップ内蔵型の電子タグに代わる技術として、「チップレスRFIDタグ」と称されるタグが注目されている。
チップレスRFIDタグは、当該タグ内に集積回路を有さず、基材上に形成された導体パターンによって、電磁波が照射された際の反射特性を変化させ、当該反射特性によって識別情報を構成する。そして、タグリーダーは、電磁波をタグに照射した際の反射特性を検出することで、当該タグに付された識別情報を読み取る(例えば、特許文献1を参照)。
尚、導体パターンによって識別情報を構成する手法としては、例えば、導体パターンによって共振素子を形成して、当該共振素子の共振周波数と識別情報とを関連付ける手法や、又は、導体パターンによって反射波の強弱パターンに係る画像を形成して、当該画像と識別情報とを関連付ける手法等が用いられている。
特表2009−529724号公報
ところで、この種のRFIDシステムにおいては、タグ上に形成する導体パターンの小型化の観点等から、ミリ波又はギガ波等の高周波の電磁波にあわせた設計が求められている。
ミリ波又はギガ波の周波数帯域の電磁波は、指向特性(即ち、直進性)が高く、検出時の周波数分解能が高いという特性も有している。又、当該周波数帯域の電磁波は、誘電体材料を透過する特性を有している。そのため、かかるRFIDシステムにおいては、タグが梱包材中に収納された状態でも、当該タグに付された識別情報の照合が可能となるという利点を有している。
但し、かかるRFIDシステムにおいて、高いSN比を確保するためには、タグリーダーのアンテナとタグとの間における電磁波の伝搬経路をコントロールすることが求められる。この点、指向特性の高い電波帯域を活用した場合、アンテナからタグに向かう電磁波の伝搬経路は、当該アンテナ自体の指向特性の調整とアンテナの配置の調整によって、調整可能である。しかしながら、物品に貼付されたタグは、必ずしもアンテナに対して正対した状態とはならず、アンテナに対して様々に異なる向きや位置に配された状態となる場合がある。その結果、タグからの反射波は、アンテナに向かうことなく、外部空間に散逸するおそれがある。つまり、かかるRFIDシステムにおいて、高いSN比を確保するためには、タグの向き又は位置の変動に対してロバストなシステム構成とする必要がある。
本開示は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、チップレスRFIDタグに適用され、タグに付された識別情報の読み取りを実行する際のSN比を向上させ得るRFIDシステムを提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本開示は、
チップレスRFIDタグに適用可能なRFIDシステムであって、
自身と対向して配設される前記タグに向けて電磁波を送信すると共に、前記電磁波を照射した際に生ずる前記タグからの反射波を受信するアンテナ部と、
前記アンテナ部と前記タグとの間において前記電磁波及び前記反射波を伝搬させる主経路に沿って、当該主経路の少なくとも一部を囲むように配設された電磁波反射材と、
を備えるRFIDシステムである。
本開示に係るRFIDシステムによれば、タグに付された識別情報の読み取りを実行する際のSN比を向上させることができる。
第1の実施形態に係るRFIDシステムの構成の一例を示す図 第1の実施形態に係るタグリーダーの構成の一例を示す図 第1の実施形態に係る電磁波反射材の構成の一例を示す斜視図 第1の実施形態に係る電磁波反射材の構成の一例を示す側面断面図 第1の実施形態に係る電磁波反射材の構成の他の一例を示す側面断面図 第2の実施形態に係るRFIDシステムの構成の一例を示す側面断面図 第3の実施形態に係るRFIDシステムの構成の一例を示す側面断面図 第4の実施形態に係るRFIDシステムの構成の一例を示す側面断面図 第4の実施形態に係る電磁波吸収材のアンテナ部側の側面を示す斜視図 第4の実施形態に係る電磁波吸収材の構成の他の一例を示す斜視図 第5の実施形態に係るRFIDシステムの構成の一例を示す側面断面図 第6の実施形態に係るRFIDシステムの構成の一例を示す平面図 第6の実施形態に係るRFIDシステムの構成の一例を示す斜視図
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
[RFIDシステムの構成]
まず、図1〜図2を参照して、本実施形態に係るRFIDシステムUの全体構成について説明する。
図1は、RFIDシステムUの構成の一例を示す図である。
本実施形態に係るRFIDシステムUは、タグリーダー1、及び、チップレスRFIDタグ2を含んで構成される。
チップレスRFIDタグ2(以下、「タグ2」と略称する)は、所定の周波数の電磁波が照射された際に共振する共振構造を有している。そして、タグ2は、かかる共振周波数によって、識別情報を構成する。尚、以下では、タグ2の共振構造によって生じる共振周波数を「タグ2の共振周波数」と略称して説明する。
図1では、タグ2の共振構造の一例として、基材上に形成されたマイクロストリップアンテナ2a及びマイクロストリップアンテナ2bを示している。マイクロストリップアンテナ2aは、照射された電磁波の略1/4波長が自身のパターンの長さ(図1では、第1の波長λ1/4)に相当する際に、共振する。又、マイクロストリップアンテナ2bは、照射された電磁波の略1/4波長が自身のパターンの長さ(図1では、第2の波長λ2/4)に相当する際に、共振する。つまり、図1のタグ2は、第1の波長λ1に対応する第1の共振周波数f1、及び第2の波長λ1に対応する第2の共振周波数f2により、識別情報を構成している。
尚、タグ2の共振構造は、共振周波数がミリ波又はギガ波の周波数帯域(1GHz〜3THz)となるように形成されている。
タグ2は、例えば、マイクロストリップアンテナ2aおよびマイクロストリップアンテナ2bの共振周波数に合致する周波数の電磁波を吸収し、それ以外の周波数の電磁波を照射されるに応じて反射する。
タグ2が構成する識別情報は、当該タグ2の有する共振周波数と対応付けられていれば任意である。かかる識別情報は、例えば、第1の共振周波数f1に対応する桁数目の識別符号(例えば、3桁目)を「1」、第2の共振周波数f2に対応する桁数目の識別符号(例えば、5桁目)を「1」として、「0010100」(右側が1桁目を表す)等と表される。
タグリーダー1は、高周波(例えば、1GHzから10GHzの帯域)の電磁波を送信して、タグ2に照射する。この際、タグリーダー1は、所定周波数帯域内において送信周波数をスイープさせるように電磁波を送信し、電磁波を送信した際のタグ2からの反射波の反射特性に基づいて、タグ2の共振周波数(図1では、第1の共振周波数f1及び第2の共振周波数f2)を検出する。
図2は、タグリーダー1の構成の一例を示す図である。
タグリーダー1は、アンテナ部11、操作入力部12、表示部13、記憶部14、及び制御部10等を備える。
アンテナ部11は、制御部10(駆動部10a)からの駆動信号に基づいて、所定の周波数の電磁波を送信する。又、アンテナ部11は、電磁波を送信した際のタグ2からの反射波を受信して、制御部10(共振周波数検出部10b)に対して出力する。
アンテナ部11が送信する電磁波の送信周波数は、例えば、単一の周波数にピーク強度を有する正弦波である。そして、当該電磁波の送信周波数は、制御部10(駆動部10a)からの駆動信号に基づいて、ミリ波又はギガ波の特定・任意の周波数帯域を周波数スイープさせられる。
アンテナ部11としては、例えば、ダイポールアンテナ、ループアンテナ、ヘリカルアンテナなどの線状アンテナ、スロットアンテナ、パッチアンテナなどの板状アンテナ、パラボラアンテナ、カセグレンアンテナ、誘電体アンテナ、ホーンアンテナ等の開口面アンテナ、これらのアンテナの集合体であるフェーズドアレイアンテナ等が用いられる。本実施形態に係るアンテナ部11としては、ホーンアンテナが用いられている。尚、ここでは、送信用のアンテナと受信用のアンテナとを共用した図となっているが、送信用のアンテナと受信用のアンテナを別に構成してもよい。後述するが、その際、用途、目的に応じて送信用アンテナ、受信用アンテナの構造、機能をそれぞれ選択してもよい。
操作入力部12は、主電源のオンオフを行うための電源スイッチ、及び電磁波を送信するための照射スイッチ等の各種スイッチを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部10に出力する。
表示部13は、例えば、液晶ディスプレイで構成される。表示部13は、制御部10から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面や、タグ2に構成された識別情報を表示する。
記憶部14は、不揮発性の半導体メモリやハードディスクドライブで構成され、制御プログラムや各種データを記憶する。
制御部10は、タグリーダー1を統括制御するコントローラであり、駆動部10a、共振周波数検出部10b、及び、識別情報読取部10cを備えている。
駆動部10aは、アンテナ部11から送信させる電磁波に応じた駆動信号(例えば、正弦波信号)を生成し、アンテナ部11に対して供給する。尚、駆動部10aは、例えば、可変周波数発生器、増幅器、及び周波数設定部等を含んで構成される。
駆動部10aは、タグ2の識別情報を照合する際には、アンテナ部11から送信させる電磁波の送信周波数を時間的に変化させ、予め設定した所定周波数帯域内の周波数スイープ(例えば、60GHzから90GHzまで連続的に変化させる)を行う。これにより、タグ2の共振周波数がサーチされることになる。換言すると、タグ2の共振周波数は、アンテナ部11が送信する電磁波の送信周波数と一致した際における、タグ2からの反射波の反射特性の変化として検出されることになる。
駆動部10aがアンテナ部11から送信させる電磁波の周波数帯域は、上記したように、ミリ波帯域又はギガ波帯域である。当該電磁波の周波数帯域は、例えば、1GHz以上で、且つ300GHz以下である。
共振周波数検出部10bは、アンテナ部11から電磁波を送信した際のタグ2からの反射波の反射特性に基づいて、タグ2の共振周波数を検出する。尚、共振周波数検出部10bは、例えば、ネットワークアナライザを含んで構成され、アンテナ部11が受信する反射波の電力等から求まるSパラメータにより反射特性を検出する。
識別情報読取部10cは、共振周波数検出部10bに検出されたタグ2の共振周波数に基づいて、タグ2の識別情報を識別する。
尚、制御部10は、例えば、CPU、ROM、及びRAM等を有している。そして、上記した駆動部10a、共振周波数検出部10b、及び識別情報読取部10cの一部又は全部は、CPUが制御プログラムや各種データを参照することによって実現される。但し、各機能の一部又は全部は、CPUによる処理に代えて、又は、これと共に、DSPによる処理や専用のハードウェア回路による処理によって実現されてもよい。
[電磁波の伝搬経路について]
次に、図3、図4を参照して、本実施形態に係るRFIDシステムUにおける電磁波の伝搬経路について、説明する。
本実施形態に係るRFIDシステムUは、タグ2の向き又は位置の変動に対してロバストなシステムとするため、タグ2からの反射波をアンテナ部11に向かわせるための電磁波反射材3を有している。換言すると、電磁波反射材3は、タグ2からの反射波を、アンテナ部11に向かわせる伝搬経路を構成する。
図3は、本実施形態に係る電磁波反射材3の構成の一例を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る電磁波反射材3の構成の一例を示す側面断面図である。尚、以下では、図3、図4の上方向を上方と称し、図3、図4の下方向を下方と称して説明する。
図4では、タグ2の向きを変化させたときのタグ2からの反射波の挙動を示している。尚、ここでは、アンテナ部11としては、ホーンアンテナ(図示しないが、送信用ホーンアンテナと受信用ホーンアンテナとが紙面の奥行き方向に沿って並んで設けられている)が用いられている。又、アンテナ部11は、同軸ケーブル等を介して、制御部10(図3、図4では図示せず)と接続されている。
本実施形態に係るRFIDシステムUにおいては、アンテナ部11とタグ2とは、所定の位置関係となるように配設されている。典型的には、アンテナ部11は、電磁波を送信する指向中心方向(電波強度が最大となる方向を表す。以下同じ)を、タグ2が配設される基準位置(以下、単に「タグ2の配設基準位置」とも称する)に向けるように配設されている。又、タグ2は、マイクロストリップアンテナ2a、2bがアンテナ部11と正対するように、配設されている。アンテナ部11とタグ2との間の距離は、良好なSN比を確保する観点から、例えば、1cm〜150cmに設定される。
アンテナ部11から送信した電磁波(図4の実線矢印Fa1)は、典型的には、タグ2に向かって直線状に伝搬する。そして、タグ2が、アンテナ部11と正対して配設されている場合には、当該タグ2からの反射波(図4の二点鎖線矢印Fb1)は、アンテナ部11に向かって、直線状に伝搬する。尚、以下では、当該電磁波の伝播経路(図4では、実線矢印Fa1及び二点鎖線矢印Fb1の経路)を「主経路」と称する。
但し、タグ2のアンテナ部11に対する向きは、タグ2が付帯された物品2P(図4では図示せず)中での位置ずれや、又は、当該物品2P自体の位置ずれ等に起因して、正対状態からずれている場合がある。そして、タグ2の向きが正対状態からずれた場合には、タグ2からの反射波は、主経路からずれた方向に向かうことになる。
本実施形態に係るRFIDシステムUでは、タグ2の向きのずれに起因して、タグ2からの反射波が外部空間に散逸することを抑制するべく、電磁波反射材3を設けている。
電磁波反射材3は、アンテナ部11とタグ2との間において電磁波(及び反射波)を伝搬させる主経路に沿って、当該主経路の少なくとも一部を囲むように配設されている。より詳細には、本実施形態に係る電磁波反射材3は、4枚の板状の電磁波反射材3によって構成されており、当該4枚の板状の電磁波反射材3が電磁波を伝搬させる主経路に沿って、当該主経路を上下左右から囲繞するように配設されている。そして、4枚の電磁波反射材3は、短手方向における切断面が矩形の角筒を構成している。又、4枚の電磁波反射材3は、主経路に沿って、アンテナ部11の配設位置から、タグ2の配設基準位置まで延在する。
電磁波反射材3の反射面は、タグ2の向きが正対状態からずれている場合にタグ2側から到来する反射波を、アンテナ部11側に向けて反射する形状を呈している。電磁波反射材3の反射面としては、例えば、電磁波の主経路と平行に延在する平面形状を呈している。尚、タグ2(マイクロストリップアンテナ2a、2b)からの反射波は、指向中心方向から数度〜数十度程度の放射角を有するため、当該構成によっても、タグ2からの反射波の少なくとも一部を、アンテナ部11に到達させることが可能である。
尚、図4の二点鎖線矢印Fb1、点線矢印Fb2、一点鎖線矢印Fb3は、それぞれ、タグ2の向きがアンテナ部11に対して正対している場合の反射波の挙動、タグ2の向きがアンテナ部11に対して上方側に傾斜している場合(タグ2’)の反射波の挙動、タグ2の向きがアンテナ部11に対して下方側に傾斜している場合(タグ2”)の反射波の挙動、を表している。
具体的には、電磁波反射材3は、次のように機能する。
アンテナ部11からタグ2に向かって電磁波を送信した際には、当該電磁波(図4の実線矢印Fa1)は、アンテナ部11からタグ2に向かって主経路に沿って直線状に進行して、タグ2まで到達する。アンテナ部11から送信された電磁波の周波数が、タグ2の共振周波数と一致している場合には、タグ2における共振の為に、本来当該電磁波によって誘起される電流が小さくなる。そのため、タグ2は、当該場合には、アンテナ部11側に向けてより弱い電磁波(反射波)を再放射する。一方、アンテナ部11から送信された電磁波の周波数が、タグ2の共振周波数と一致していない場合には、タグ2は、自身の電波反射能力に応じてそのまま電磁波を再放射する。
タグ2の向きがアンテナ部11に対して正対している場合、タグ2からの反射波は、タグ2からアンテナ部11に向かって主経路に沿って直線状に進行して、アンテナ部11まで到達する(図4の二点鎖線矢印Fb1)。一方、タグ2の向きがアンテナ部11に対して上方側に傾斜している場合、タグ2からの反射波は、主経路に対して上方側に進行して、上方側に配設された電磁波反射材3の反射面で反射して、アンテナ部11まで到達する(図4の点線矢印Fb2)。他方、タグ2の向きがアンテナ部11に対して下方側に傾斜している場合、タグ2からの反射波は、主経路に対して下方側に進行して、下方側に配設された電磁波反射材3の反射面で反射して、アンテナ部11まで到達する(図4の一点鎖線矢印Fb3)。
このように、本実施形態に係るRFIDシステムUでは、タグ2の向きが正対状態からずれている場合でも、電磁波反射材3がタグ2からの反射波をアンテナ部11の方向に導く向かわせることが可能となる。
尚、ここでは、電磁波反射材3の構成は、タグ2が基準位置に配設されていると仮定して設定されているため、タグ2の配設位置が基準位置からずれている場合には、タグ2からの反射波は、図4の点線矢印Fb2、一点鎖線矢印Fb3の伝搬経路から更に前後左右にずれることになる。しかしながら、タグ2の位置ずれに起因した反射波の伝搬経路のずれは、タグ2の向きのずれに起因した反射波の伝搬経路のずれに比較して小さいため、電磁波反射材3の構成としては、タグ2の向きのずれに対応可能とすれば十分である。
又、電磁波反射材3の構成としては、タグ2からの反射波を、電磁波反射材3の反射面で複数回反射して、アンテナ部11に向かわせるものであってもよい。
図5は、本実施形態に係る電磁波反射材3の構成の他の一例を示す側面断面図である。
図5に示す電磁波反射材3の反射面は、例えば、平面形状を呈し、主経路に対する傾斜角の調整によって、タグ2から到来する反射波を、アンテナ部11に向けて反射する形状を呈している。そして、当該反射面の傾斜角は、タグ2の配設基準位置との位置関係に応じて異なる角度に設定されている。具体的には、当該反射面は、例えば、アンテナ部11の配設位置とタグ2の配設基準位置の中間位置として、アンテナ部11の配設位置側においてはアンテナ部11の配設位置に近づくにつれて主経路側に近づく傾斜角を有し、タグ2の配設位置側においてはタグ2の配設基準位置に近づくにつれて主経路側に近づく傾斜角を有するように設定されている。
このような構成によって、タグ2の向きが正対状態からずれている場合にタグ2から到来する反射波のより多くを、アンテナ部11に向けて反射することが可能となる。尚、電磁波反射材3の反射面の主経路に対する傾斜角は、アンテナ部11とタグ2との間の中間位置から、アンテナ部11側に向かうにつれて大きくなるようにしてもよい。
尚、電磁波反射材3の具体的構成は、種々に変形可能である。
電磁波反射材3を構成する素材としては、例えば、アルミ、銅、亜鉛、白金、ニッケル、スズ、チタン、鉄、銀若しくはこれらの合金、又はこれらの材料を含む樹脂や繊維等を用いることができる。尚、電磁波反射材3の反射率は、前述の材料の種類、厚み又は含有率等によって調整可能である。
又、電磁波反射材3の形態としては、板状、箔、フィルム状、又は布状等であってよい。尚、板状の電磁波反射材3であれば、前述の材料を板状に成形することで作製される。又、箔状又はフィルム状の電磁波反射材3であれば、前述の材料を圧延したり、フィルム状基材に前述の材料を蒸着したりすることで作製される。又、布状の電磁波反射材3であれば、布状の基材に前述の材料を蒸着する、又は前述の材料を繊維状に加工した後、布状に加工することで作製される。更に、電磁波反射材3の形態としては、部材の面内に電磁波が漏洩しない程度の小径(例えば、送信される電磁波の1/2波長以下)の貫通孔を多数設けたメッシュ構造(網状)としてもよい。このようなメッシュ構造は、内部の状態を視認可能とする点で有用である。
又、電磁波反射材3の反射面の形状は、タグ2側から到来する反射波を、アンテナ部11側に向けて反射する形状であれば任意の形状であってよい。例えば、電磁波反射材3の反射面に、タグ2から到来する反射波の角度に応じた傾斜を設けてもよい。又、電磁波反射材3の反射面の形状は、平面形状に代えて、凹凸を有する形状としてもよい。
又、電磁波反射材3の配設位置は、より好適には、電磁波の主経路に沿って、アンテナ部11の配設位置からタグ2の配設基準位置まで延在するように設定される。又、電磁波反射材3の配設位置は、より好適には、電磁波Fa1、Fb1を伝搬させる主経路の全周囲を囲繞するように設定される。但し、電磁波反射材3の配設位置は、簡易化の観点又は内部の視認性の観点等から、アンテナ部11とタグ2との間の一部領域のみに設定されたり、電磁波Fa1、Fb1を伝搬させる主経路の周囲を部分的に囲繞するように設定されたりしてもよい。
又、電磁波反射材3の配設位置は、角筒形状を構成する位置に代えて、円筒形状等、他の形状を構成する位置に設定されてもよい。
このような電磁波反射材3の構成(素材、形態、配設位置、及び反射面の形状等)は、例えば、タグ2の向きが正対状態からずれた場合にも、タグ2からの反射波の電波強度が、アンテナ部11が送信する電磁波の電波強度に対して、10〜100%、好ましくは、50〜100%、より好ましくは80〜100%となるように設定される。
電磁波反射材3の構成は、例えば、測定実験による検証によって設定されてもよい。例えば、電波吸収体を部屋の壁面に貼りつけた電波暗室の中に、アンテナ部11の送信用ホーンアンテナと受信用ホーンアンテナとを入射電波と反射電波との角度が5°となるように設置し、アンテナ部11から、所定の距離で離間させた位置に、当該アンテナ部11と正対するように金属反射板を設置する。そして、送信用ホーンアンテナから送信した電磁波が、金属反射板で反射してくる反射波を受信用ホーンアンテナで受信して、金属反射板の向きを異ならせたときにも、その電波反射率が80%以上となるように、電磁波反射材3の配設位置を調整する。次に、金属反射板を取除き反射してくる反射波を受信用ホーンアンテナで受信して、その電波反射率が0%となっていることを確認する。そして、金属反射板を置いた位置にタグ2に相当する測定試料を置き、種々の周波数について測定試料表面から反射してくる反射波から、タグ2の共振周波数における電波吸収量を確認する。このような測定実験によって、電磁波反射材3の構成を適切に設定することができる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係るRFIDシステムUは、自身と対向して配設されるタグ2に向けて電磁波を送信すると共に、電磁波を照射した際に生ずるタグ2からの反射波を受信するアンテナ部11と、アンテナ部11とタグ2との間において電磁波及び反射波を伝搬させる主経路に沿って、当該主経路の少なくとも一部を囲むように配設された電磁波反射材3と、を備えている。
従って、本実施形態に係るRFIDシステムUによれば、タグ2の向きが基準角度(典型的には、アンテナ部11と正対状態)からずれている場合にも、アンテナ部11にてタグ2からの反射波を受信させることが可能である。これによって、タグ2の向きにずれが生じている場合にも、高いSN比にて、タグ2に付された識別情報の読み取りを実行することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、図6を参照して、第2の実施形態に係るRFIDシステムUについて説明する。本実施形態に係るRFIDシステムUは、電磁波反射材3が、更に電磁波集光機能にとして活用される点で、第1の実施形態と相違する。尚、第1の実施形態と共通する構成については、説明を省略する(以下、他の実施形態についても同様)。
図6は、第2の実施形態に係るRFIDシステムUの構成の一例を示す側面断面図である。
本実施形態に係る電磁波反射材3の反射面は、アンテナ部11から送信される電磁波のうち、アンテナ部11から放射状に広がるように送信される成分を反射して、タグ2の配設基準位置に集光させる形状を呈している。
ここでは、電磁波反射材3の反射面は、電磁波の主経路と平行に延在する形状を呈し、電磁波反射材3の反射面と主経路との間の距離の調整によって、当該機能を実現している。尚、電磁波反射材3の配設位置及び反射面の形状等は、アンテナ部11とタグ2の位置関係及びアンテナ部11の指向特性等を考慮して、設定される。
とりわけ高周波帯域の電磁波は、伝搬減衰率が大きい為(その電波強度は距離の4乗に反比例して小さくなると言われている)、集光によってタグ2に届く電磁波強度を高めることはSN比を向上させるうえで大変有効である。また後述のタグ2からアンテナ11に届く反射電波を集光によって高めることも、併せてSN比を向上させるうえで大変有効である。
一般に、アンテナは、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ、又はホーンアンテナ等の指向性アンテナであっても、指向中心方向から数度〜数十度程度の放射角を有する指向特性を有している。そのため、アンテナ部11から送信した電磁波のうちの大部分は、アンテナ部11の指向中心方向に向かうが、一部はアンテナ部11から放射状に指向中心方向から離れる方向に向かう。又、同様に、タグ2からの反射波のうちの大部分は、タグ2(マイクロストリップアンテナ2a、2b)の指向中心方向に向かうが、一部はタグ2から放射状に指向中心方向から離れる方向に向かう。
図6において、実線矢印Fa1はアンテナ部11から送信された電磁波のうち主経路に沿って伝搬する成分、点線矢印Famはアンテナ部11から送信された電磁波のうち主経路から離れる方向に向かって伝搬する成分を表している。又、二点鎖線矢印Fb1はタグ2からの反射波のうち主経路に沿って伝搬する成分、一点鎖線矢印Fbmはタグ2からの反射波のうち主経路から離れる方向に向かって伝搬する成分を表している。
かかる構成によって、本実施形態に係るRFIDシステムUにおいては、アンテナ部11からタグ2に向かって送信された電磁波のうち、主経路から離れる方向に向かう成分Famは、電磁波反射材3の反射面で反射して、タグ2の配設基準位置に集光する。又、タグ2からの反射波のうち、主経路から離れる方向に向かう成分Fbmも、同様に、電磁波反射材3の反射面で反射して、アンテナ部11の配設位置に集光することになる。
これによって、アンテナ部11からタグ2に照射する電磁波の電波強度、及び、タグ2からアンテナ部11に戻ってくる反射波の電波強度をより高めることが可能となる。
以上のように、本実施形態に係るRFIDシステムUによれば、タグ2に付された識別情報を読み取る際のSN比をより向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、図7を参照して、第3の実施形態に係るRFIDシステムUについて説明する。本実施形態に係るRFIDシステムUは、アンテナ部11の構成、及び、電磁波反射材3によるアンテナ11からタグ2への集光機能をさらに高めるという構成の点で、第2の実施形態と相違する。
図7は、第3の実施形態に係るRFIDシステムUの構成の一例を示す側面断面図である。尚、図7では、タグ2からの反射波の図示を省略している。
本実施形態に係るアンテナ部11としては、誘電体基板上に形成されたパッチアンテナが用いられている。パッチアンテナの指向特性は、誘電体基板の基板面の略法線方向に指向中心方向を向ける。但し、パッチアンテナから送信される電磁波は、指向中心方向に向かうメインローブ成分に加えて、基板面の略法線方向に対して直交する方向に向かうサイドローブ成分も有している。
本実施形態に係る電磁波反射材3の反射面は、アンテナ部11から送信される電磁波のサイドローブ成分(図7のFan)もタグ2に向かって集光させるべく、設定されている。具体的には、本実施形態に係る電磁波反射材3の反射面は、上記のサイドローブ成分Fanが到来する側において、アンテナ部11側からタグ2側に向かうにつれて、主経路に対して外側方向に向かうように傾斜面を有している。これによって、電磁波反射材3は、アンテナ部11から送信される電磁波のメインローブ成分とサイドローブ成分の両方をタグ2に向かって集光させることができる。
以上のように、本実施形態に係るRFIDシステムUによれば、パッチアンテナのようなサイドローブ成分を有するアンテナ部11を適用する場合であっても、SN比の向上を図ることができる。
(第4の実施形態)
次に、図8A、図8B、図9を参照して、第4の実施形態に係るRFIDシステムUについて説明する。本実施形態に係るRFIDシステムUは、アンテナ部11から見てタグ2の後方側に配設された電磁波吸収材4を有する点で、第1の実施形態と相違する。
図8Aは、第4の実施形態に係るRFIDシステムUの構成の一例を示す側面断面図である。図8Bは、電磁波吸収材4のアンテナ部11側の側面を示す斜視図である。尚、図8Aでは、タグ2からの反射波の図示を省略している。
電磁波吸収材4は、アンテナ部11から送信された電磁波のうち、タグ2に反射されることなくタグ2の後方側に向かった電磁波を吸収する。これによって、タグ2の後方側に向かった電磁波が、他の物体にて反射してアンテナ部11に到来する事態を抑制する。
電磁波吸収材4は、ミリ波等の高周波の電磁波を吸収し得る素材によって形成されている。電磁波吸収材4の素材としては、材料内部の抵抗損失によって電波によって発生する電流を吸収する導電性吸収材料、分子の分極反応に起因する誘電損失を利用する誘電性電波吸収材料(例えば、カーボン)、又は、磁性材料の磁気損失によって電波を吸収する磁性電波吸収材料(例えば、鉄、ニッケル、フェライト)等が用いられる。
電磁波吸収材4の形態としては、例えば、板状の基材上に、アンテナ部11側に向けて突出するように形成されたピラミッド状(即ち、四角錐状)の突起部4aを複数隣接して設けたものが用いられる。当該電磁波吸収材4においては、飛来した電磁波をまず突起部4aの頂点で迎えて反射を防ぎ、徐々に当該突起部4aの内側に迎え入れて損失を大きくしながら熱に変換する。尚、電磁波吸収材4の突起部4aの高さ及び傾斜等は、吸収対象の電磁波の周波数帯域に従って設定される。
図9は、電磁波吸収材4の構成の他の一例を示す斜視図である。図9に示す電磁波吸収材4は、λ/4電磁波吸収体と称される電磁波吸収材である。当該電磁波吸収材4は、金属基体4b上に、λ/4程度(λは、アンテナ部11が送信する電磁波の波長を表す)の膜厚の誘電体4cを介して、送信周波数の電磁波と共振するアンテナパターン4dが形成されて構成されている。当該電磁波吸収材4は、金属基体4bで反射する電磁波と、アンテナパターン4dで反射する電磁波との干渉によって、到来する電磁波を吸収する。
以上のように、本実施形態に係るRFIDシステムUによれば、電磁波吸収材4によって、アンテナ部11から送信された電磁波のうち、タグ2の後方側に向かった電磁波が、他の物体にて反射してアンテナ部11に到来する事態を抑制する。又、これによって、タグ2の後方側に向かった電磁波が、外部に漏洩することも抑制することができる。
(第5の実施形態)
次に、図10を参照して、第5の実施形態に係るRFIDシステムUについて説明する。本実施形態に係るRFIDシステムUは、電磁波反射材3と電磁波吸収材4とにより、アンテナ部11とタグ2とを囲繞する閉空間が形成されている点で、第4の実施形態と相違する。
図10は、第5の実施形態に係るRFIDシステムUの構成の一例を示す側面断面図である。尚、図10では、タグ2からの反射波の図示を省略している。
本実施形態においては、タグ2から見てアンテナ部11の後方側にも、電磁波反射材3が配設されている。つまり、一面に配設された電磁波吸収材4と、五面に配設された電磁波反射材3によって、アンテナ部11とタグ2とを囲繞する略直方体状の閉空間を形成している。
これによって、外部空間からタグ2又はアンテナ部11に到来する電磁波を遮蔽することが可能であり、SN比をより高めることができる。又、これによって、アンテナ部11から送信した電磁波が外部空間へ漏洩することも抑制することができる。
(第6の実施形態)
次に、図11A、図11Bを参照して、第6の実施形態に係るRFIDシステムUについて説明する。本実施形態に係るRFIDシステムUは、外部空間から閉空間内のタグ2の配設基準位置(即ち、照合位置)に、タグ2又はタグ2が付帯された物品を搬送可能としている点で、第5の実施形態と相違する。
図11Aは、第6の実施形態に係るRFIDシステムUの構成の一例を示す平面図である。図11Bは、第6の実施形態に係るRFIDシステムUの構成の一例を示す斜視図である。
本実施形態に係るRFIDシステムUは、ベルトコンベアーQ1によって搬送されたタグ2が付帯された物品を、電磁波反射材3と電磁波吸収材4とにより形成された閉空間内に搬入する。
電磁波反射材3は、タグ2が付帯された物品2Pを搬送するベルトコンベアーQ1の流通経路上において、当該物品2Pを、当該閉空間内に搬入するための開閉扉3a、及び当該閉空間内から搬出するための開閉扉3bを有している。開閉扉3a、3bは、例えば、電磁波反射材3に形成された開口部に対して上下に摺動可能に構成されており、これにより当該開口部を遮蔽又は開放する。
電磁波反射材3の開閉扉3a、3bは、例えば、タグリーダー1の制御部10によって、開閉動作が制御される。制御部10は、例えば、赤外線センサー5によって、タグ2が付帯された物品が開閉扉3aに近づいたことを検出する。そして、タグ2が付帯された物品2Pが開閉扉3aに近づいた場合、制御部10は、当該物品2Pを閉空間内に搬入するために開閉扉3aを開放する。そして、制御部10は、当該物品2Pを閉空間内に搬入した後に、開閉扉3aを閉鎖し、当該状態にて、タグ2の識別情報の読み取りを実行する。そして、制御部10は、タグ2の識別情報の読み取りを実行した後、搬出側の開閉扉3bを開放し、当該物品2Pを閉空間内から外部空間に搬出する。
なお、送信アンテナ11からの電波照射は、制御部10によって、開閉扉の3a、3bの開閉と連動させて、当該物品2Pが閉空間内に搬入されたときのみ実施されてもよい。
このような処理を繰り返し実行することで、ベルトコンベアーQ1によって搬送された複数の物品2Pそれぞれのタグ2の識別情報を、順次読み取ることが可能である。
以上のように、本実施形態に係るRFIDシステムUによれば、電磁波反射材3及び電磁波吸収材4によって形成する閉空間内の配設基準位置に、物品2Pを搬入及び搬出することを可能としつつ、当該閉空間内にてタグ2に付された識別情報の読み取りを実行することができる。
尚、上記実施形態では、ベルトコンベアーQ1によって、物品2Pを閉空間内に搬入する態様を示したが、ベルトコンベアーQ1に代えて、手作業にて、物品2Pを閉空間内に搬入する態様であってもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。
上記実施形態では、タグ2の一例として、自身の共振周波数に合致する送信周波数の電磁波が照射された際に、電磁波を反射する態様を示した。しかしながら、タグ2に識別情報を保持させる構成は、任意である。例えば、タグ2上に導体パターンによって反射波の強弱パターンに係る画像を形成して、当該画像と識別情報とを関連付けてもよい。尚、かかる態様においては、タグリーダー1は、単一周波数の電磁波によって、識別情報を読み取ることも可能である。
又、タグ2の構成としては、共振反射を強める観点から、共振アンテナパターンの背面に順に低誘電率層、次いで金属層が設置されたものであってもよい。又、タグ2としては、共振器パターンの配置、タグの層構成に応じた共振の偏波依存性を有するものが用いられてもよい。但し、その場合、タグ2の共振方向とタグリーダー1の送受信アンテナの偏光方向が一致している必要がある。アンテナパターンのプリント時のパターン方向制御、出来上がったタグ2の物品への貼付方向の制御、タグ2が貼付された物品の配置調整などによって、タグ2の共振方向と送信アンテナの偏光方向を一致させることが可能である。
又、上記実施形態では、アンテナ部11の偏光方向については、特に述べていないが、送信アンテナと受信アンテナの偏光方向は同一であってもよいし、互いに直交するようにしてもよい。又、タグ2が共振の偏波依存性を有する場合には、複数の送信アンテナ、複数の受信アンテナを、複数の偏波方向に配するように設置してもよいし、各アンテナの偏光方向を、物理的もしくは電気的に変えるように制御してもよい。
又、アンテナ部11を送信用アンテナと受信用アンテナとで別個に設ける場合には、送信用アンテナと受信用アンテナは同一性能(形状、指向性)のものであってもよいし、異なる性能のものであってよい。性能が異なる場合、送信用アンテナの指向性より受信用アンテナの指向性が広い方が、タグ2からの共振反射電波を受信しやすく好ましい。
尚、上記実施形態に係るRFIDシステムUは、例えば、オフライン照合機や、搬送ラインに付帯させたインライン照合機として活用できる。設置対象としては、製造工場、倉庫、薬局、小売店などに利用できる。照合する対象物(チップレスRFIDを付帯させる物品)としては、機械、機械に付帯する部品、物流配送物、食品、飲料物、薬品、印刷物などあらゆる物品が挙げられる。電波によって照合するため、透過照合、未開墾照合が可能である。照合によって物品のロット管理、トレーサビリティ、検品、価格や製造年月日、消費期限管理、宛先管理、配送管理などが可能である。アンテナの偏波方向とタグの共振方向の異方性を利用して、チップレスRFIDが貼付された物品の状態管理(転倒発生の有無)も可能である。インライン照合機の場合、物品の照合に応じたライン制御も可能である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
2018年6月8日出願の特願2018−110633の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本開示に係るRFIDシステムによれば、タグに付された識別情報を読み取る際のSN比を向上させることが可能である。
U RFIDシステム
1 タグリーダー
10 制御部
11 アンテナ部
12 操作入力部
13 表示部
14 記憶部
2 チップレスRFIDタグ
2a マイクロストリップアンテナ
2b マイクロストリップアンテナ
2P 物品
3 電磁波反射材
3a 開閉扉
3b 開閉扉
4 電磁波吸収材
5 赤外線センサー

Claims (12)

  1. チップレスRFIDタグに適用可能なRFIDシステムであって、
    自身と対向して配設される前記タグに向けて電磁波を送信すると共に、前記電磁波を照射した際に生ずる前記タグからの反射波を受信するアンテナ部と、
    前記アンテナ部と前記タグとの間において前記電磁波及び前記反射波を伝搬させる主経路に沿って、当該主経路の少なくとも一部を囲むように配設された電磁波反射材と、
    を備えるRFIDシステム。
  2. 前記電磁波反射材は、前記主経路に沿って、前記アンテナ部の配設位置から前記タグを配設する基準位置まで延在する
    請求項1に記載のRFIDシステム。
  3. 前記電磁波反射材は、前記タグの向きが正対状態からずれている場合に前記タグ側から到来する前記反射波を、前記アンテナ部側に向けて反射する
    請求項1又は2に記載のRFIDシステム。
  4. 前記電磁波反射材は、前記電磁波のうち前記アンテナ部から放射状に広がるように送信される成分を反射して、前記タグを配設する基準位置に集光させる
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のRFIDシステム。
  5. 前記電磁波反射材の反射面は、前記主経路に沿って延在する
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のRFIDシステム。
  6. 前記電磁波反射材の反射面は、前記主経路と平行に延在する
    請求項5に記載のRFIDシステム。
  7. 前記電磁波反射材の反射面は、前記アンテナ部と前記タグとの間の中間位置から、前記アンテナ部側に向かうにつれて、前記主経路に近づくように傾斜する
    請求項5に記載のRFIDシステム。
  8. 前記電磁波反射材の反射面の前記主経路に対する傾斜角は、前記アンテナ部と前記タグとの間の中間位置から、前記アンテナ部側に向かうにつれて大きくなる
    請求項7に記載のRFIDシステム。
  9. 前記アンテナ部から見て前記タグの後方側に配設され、前記タグの後方側に向かった前記電磁波を吸収する電磁波吸収材、を更に備える
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載のRFIDシステム。
  10. 前記アンテナ部及び前記タグは、前記電磁波反射材及び前記電磁波吸収材によって囲繞された閉空間内に配設される
    請求項9に記載のRFIDシステム。
  11. 前記電磁波反射材は、前記タグが付帯された物品を、外部空間から前記タグを配設する基準位置に搬入及び搬出するための開閉扉を有する
    請求項9又は10に記載のRFIDシステム。
  12. 前記タグが付帯された物品を搬入及び搬出する際に、前記開閉扉の開閉を行う制御部、を更に備える
    請求項11に記載のRFIDシステム。
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