WO2009107565A1

WO2009107565A1 - Ｒｆｉｄ通信システム

Info

Publication number: WO2009107565A1
Application number: PCT/JP2009/053105
Authority: WO
Inventors: 河部光宏; 松村謙一
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2008-02-25
Filing date: 2009-02-16
Publication date: 2009-09-03
Also published as: JP2009199560A

Abstract

RFIDタグの情報を読み書きするリーダライタと、リーダライタに接続されて電波の送受信を行うアンテナと、アンテナから出力された電波の所定領域への漏出を防止すると共に所定領域からの電波の漏入を防止するシールド材とを備える。

Description

明細書

RFID通信システム技術分野

本発明は、 RFID通信システムに関する。背景の技術

近年、 RFID (Radio Frequency Identification；無線周波数識別）タグは、物品の情報管理等を効率的に行うために盛んに用いられている。例えば、 RFID タグを貼付けた複数の物品を積んだ台車が工場の製造ラインを通過する際に、各物品の RFIDタグの情報を一括して読み書きすることが行われている。

このような RFIDタグ通信システムとして、例えば、特開 2007— 088519号公報は、アンテナから出力される電波を複数の反射板でランダムな方向に反射することによって、 RFIDタグの貼付け位置が異なる物品が含まれていても、全ての RFIDタグと通信ができるようにしている。

また、特開 2006— 345463号公報は、反射板の反射面を動的に変化させることによつて、電波の進行方向を RFIDタグの方向に向かわせるようにした RFID通信システムを開示している。

また、特開 2006— 20083号公報は、天井、床及び側壁に電波吸収体を設けて、これら天井等で反射された電波とアテナから出力された電波とによるマルチパス干渉を防止した RFID通信システムを開示している。

さらに、特開 2006— 333026号公報は、電波が漏洩しないように電波吸収体を設けた開閉可能なシールドルームを開示している。そして、このシ一ルドルームに RFIDタグが貼付けられた荷物を搬入することにより、電波の漏洩を防止しながら RFID タグと通信できるようにした RFID通信システムを開示している。

発明の開示

しかしながら、特開 2007— 08851 9 号公報、特開 2006— 345463 号公報及び特開 2006— 20083号公報にかかる RFID通信システムでは、例えば電波を利用する複数の電子機器（他の RFID 通信システムを含む）が併存する工場等において、漏洩電波による誤通信が発生する恐れがあった。このような誤通信を防ぐために、例えば、 RFID 通信システムの電波強度を小さくする方法があるが、この場合は、 RFIDタグとの通信が正常に行えないことがある。

また、特開 2006— 333026号公報においては、荷物をシールドルームに搬入しなければならないので、移動する荷物の情報管理を行うことができない不都合がある。

本発明は、上記した課題を解決した RFID 通信システムを提供することを主目的とする。図面の簡単な説明

図 1 は、本発明の第 1 の実施形態にかかる RFID通信システムを示す図である。図 2は、本発明の第 2の実施形態にかかる RFID通信システムを示す図である。図 3は、 RFID通信システムの動作を示すフローチャートである。，図 4は、本発明の第 3の実施形態にかかる RFID通信システムを示す図である。図 5は、本発明の実施例にかかるシールド材を備える RFID通信システムを示す図でめる。

図 6は、シールド材を備えない RFID通信システムを示す図である。

図 7は、製造ラインを通過させる商材の外観図である。

図 8は、製造ラインを通過させる他の商材の外観図である。

図 9は、 RFIDタグの読取性能の結果を示す図である。

符号の説明

1 製造ライン

2 リーダライタ

3 制御部

4 アンテナ

51 a、51 b、52 シールド材

6a、 6b 商材

7 RFIDタグ

10a、 10b RFID通信システム

81、82 反射板発明を実施するための最良の形態本発明の第 1の実施形態を説明する。図 1は、本第 1の実施形態にかかる RFID通信システムを示す図である。この RFID通信システム 10aは、リーダライタ 2、アンテナ 4、シールド材 51 a, 52を備える。

リーダライタ 2 は、 RFIDタグ 7の情報を読み書きする。アンテナ 4は、リ一ダライタ 2 に接続されて電波の送受信を行う。シールド材 51 a, 52は、アンテナ 4から出力された電波が所定領域に漏出するのを防止すると共に、この所定領域から電波が漏入するのを防止する。

なお、所定領域とは、この RFID 通信システム 10a に隣接する図示しない電子機器 (他の RFID通信システムを含む）が、存在する領域を言う。従って、 RFID通信システム 10aと隣接する RFID通信システムとの間の電波干渉が防止できるようになり、誤通信が防止できる。

次に、図 2を参照して、本発明の第 2の実施形態を説明する。なお、本実施形態は、第 1の実施形態にかかる RFID通信システムの一例である。

図 2は、 RFIDタグ 7の貼付された複数の商材 6aを製造ライン 1により搬送する際に、本 RFID通信システム 10a'によって物品管理を行う様子を示している。この RFID通信システム 10aは、リーダライタ 2、制御部 3、アンテナ 4、反射板 81、 82、シールド材 51 a、 52を備える。

リーダライタ 2は、商材 6a毎に貼付された RFIDタグ 7の情報を読み書きする。なお、各商材 6aのいずれの面に RFIDタグ 7が貼付けられているかは問わない。アンテナ 4 は、リーダライタ 2と接続されて、電波の送受信を行う。制御部 3は、アンテナ 4から出力される電^の制御情報や RF1Dタグ 7に書き込む物品情報等の各種の情報をリーダライタ 2に出力すると共に、 RFIDタグ 7から読み込んだ物品情報を管理する。反射板 81、82は、アンテナ 4から出力された電波を反射する。シールド材 51 a, 52は、製造ライン 1を挟んで対向して設けられて、アンテナ 4から出力された電波が所定領域に漏洩するのを防止すると共に、この所定領域から電波が漏入するのを防止する。

また、反射板 81、82は、アンテナ 4から出力された電波が各 RFIDタグ 7に入射し、また各 RFIDタグ 7から出力された電波がアンテナ 4に入射するように、この電波をランダムな方向に反射する。なお、電波をランダムな方向に反射するのは、以下の理由による。即ち、図 2に示すように、商材 6a群が矢印 Rの方法に移動しているときに、移動方向を商材 6a群の前方向とすると、 RFIDタグ 7は商材 6a群の前後左右方向に貼付けられている。そこで、アンテナ 4から出力された電波が、いずれの方向の RFIDタグ 7 であっても受信できるように、また各 RFIDタグ 7から出力された電波がアンテナ 4に受信されるように、電波の進行方向をランダムにしている。

このとき、一対のシールド材 51 a , 52は、隣接する電子機器に漏洩電波が入射しないように、この電波をシ一ルドしている。同時に、この電子機器からの電波が RFID通信システム 10aに入射しないようにシールドしている。特に、シールド材 51 a, 52は製造ライン 1を挟んで対向して設けられ、かつ、シールド材 52の面は、シ一ルド材 51 aの面に対して直交して設けられている。即ち、シールド材 52は、商材 6aの搬送方向に対面するように設けられている。これにより、電波は、商材 6aの回りの空間に略局在した状態となる。従って、誤通信を起こすことなく、製造ライン 1の各商材 6aに貼付された RFIDタグ 7と通信できるようになる。

このようなシールド材 51 a、 52としてアルミ箔等の金属箔を用いることもできるが、取扱が容易な金属網メッシュの利用が望ましい。金属網メッシュのシールド材 51 a、 52として、ナイロン繊維に高純度な銀をコーティングした、網目が約 0. 5〜1 · 5mmの部材が例示できる。このような金属網メッシュを用いてシールドを行うことによって、例えば、 1 0〜 1000MHzの電波に対して減衰率約 90%のシールド効果が得られる。

なお、シールド材 51 a、52 は、電波を反射させる金属等の素材によって形成する他に、電波を吸収させる素材（例えば、センダスト合金粉末、スピネル系フェライト、六方晶系フェライト等）によって形成してもよい。また、シールド材 51 a、 52を電波反射材と電波吸収材との混合材によって形成してもよい。さらに、シールド材 51 a、52は、例えば、商材 6aを囲むように湾曲形状に形成してもよい。さらに、シールド材 51 aの面積を可能な限リ大きくして、シールド能力を向上させてもよい。

次に、図 3に示すフローチャートを参照して、 RFID通信システム 1 0aの動作を説明する。先ず、制御部 3は、アンテナ 4から出力される電波の設定情報や RFIDタグ 7に書き込む物品情報をリーダライタ 2に出力する（ステップ S1 )。

リーダライタ 2は、制御部 3からの各種の情報に基づき、 RFIDタグ 7が応答できる程度の強度の電波をアンテナ 4から出力する（ステップ S2)。アンテナ 4から出力された電波は、反射板 81、82で反射される（ステップ S3)。

そして、製造ライン 1を通過する商材 6aに貼付された RFIDタグ 7が電波を受信すると、この RFIDタグ 7は受信応答信号を出力する。リーダライタ 2が RFIDタグ 7からの受信応答信号を受信することによって、リーダライタ 2と RFIDタグ 7との通信が開始される（ステップ S4)。この通信により、リ一ダライタ 2は、 RFIDタグ 7の情報の読み書きを行う（ステップ S5)。

このように、本実施形態にかかる RFID通信システム 10aにおいては、反射板 81、82 により、電波の進行方向がランダムな方向に反射される。また、シールド材 51 aにより、所定領域への漏洩電波がシールドされ、またこの所定領域からの電波の漏入が防止される。従って、 RFID通信システム 10aと RFIDタグ 7との誤通信が防止できる。

また、シールド材 51 a、 52は電波を反射又は吸収させる素材を使用することによって、電波を反射しながら電波の漏洩が防止できる。

次に、本発明の第 3 の実施形態の説明を行う。図 4 は、第 3 の実施形態にかかる RFID通信システムを示す図である。本実施形態の RFID通信システム 10bは、図 2に示す RFID通信システム 10aのシールド素材 51 a に対して、幅の大きなシールド素材 51 bを用いている点が異なる。それ以外の構成は、図 2の RFID通信システム 10aと全く同じである。

これにより、製造ライン 1 と隣接する所定領域との間の電波の漏洩又は漏入が抑制されるので、誤通信が防止できる。

次に、本発明の RFID通信システムにかかる実施例を説明する。本実施例はシールド材 51 a、 52の有無によるシールド効果を評価したものである。

図 5は、シールド材を設けた場合の RFID通信システムを示す図であり、図 6はシ一ルド材を設けていない場合の RFID通信システムを示す図である。また、図 7 は、図 5 又は図 6の RFID通信システムにおいて、製造ライン 1を通過させる商材 6a群を示す図である。図 8は、図 5又は図 6の RFID通信システムにおいて、製造ライン 1を通過させる商材 6b群を示す図である。

商材 6a 群の縦、横、高さ寸法は、 1 17 X 91 X 1 65 ( cm )であり、商材 6b群の縦、横、' 高さ寸法は、 98 X 98 X 175 (cm)である。そして、これら商材 6a と商材 6b群は、商材の積載方法が異なる。商材群の移動方向を矢印 Rで示したとき、商材群の矢印 R方向の面を前面とする。このとき、商材 6a群における RFIDタグ 7は前面、後面、及び右面になるように積まれている。また、商材 6b群における RFIDタグ 7は前面、後面、右面及び左面になるように積まれている。

図 9は、図 5に示す RFID通信システムと図 6に示す RFID通信システムによって、図 7の商材 6aと図 8の商材 6bとの各 RFIDタグ 7の物品情報を読取る試験を行つた結果を示す図である。なお、図 9に示す試験結果は、商材 6a,商材 6bが図 5及び図 6に示す製造ライン 1 における左右端側及び中央側を一回ずつ（合計 3回）通過したときの RFIDタグ 7の読取率の平均値である。

図 9に示すように、図 5に示すシールド材を備える RFID通信システムの読み取り精度は、商材の積み上げ方にかかわらず、図 6に示すシールド材を備えない RFID通信システムより、約 3. 5%高い値を示している。即ち、シールド材により製造ライン 1 からの電波の漏出が防止できると共に、外部から製造ライン 1 側への電波の漏入が防止できることが実証できた。

なお、本発明は、上記各実施形態に限定されず、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等が可能である。例えば、本発明の RFID通信システムは、商材の位置が変化しない場合（棚に収納された商材等）に対しても適用可能である。 - 次に、本発明の第 4の実施形態を説明する。本実施形態にかかる RFID通信システムは、リ一ダライタとアンテナとを備え、所定の領域内に存在する RFID タグとの間でァンテナを介して非接触の通信を行う RFID通信システムに係り、所定の領域内には、非接触の通信時、アンテナから出力される電波が、所定領域に漏洩するのを防止するためのシールド材が設けられている。 .

これにより、 RFID通信システムから外部に漏洩する漏洩電波が少なくなる。その結果、リーダライタと RFIDタグとの間の誤通信が減少して通信性能を向上させることができる。従って、製造ラインに RFID 通信システムを設置した場合、製造ライン上を通過する商材に貼付された RFIDタグの認識率を向上させることが可能となる。

以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態及び実施例に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業が理解し得る様々な変更をすることができる。

この出願は、 2008年 2月 25日に出願された日本出願特願 2008— 043597を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims

請求の範囲

1 . RFIDタグと通信する RFID通信システムであって、

RFIDタグの情報を読み書きするリーダライタと、

リーダライタに接続されて電波の送受信を行うアンテナと、

アンテナから出力された電波の所定領域への漏出を防止すると共に所定領域からの電波の漏入を防止するシ一ルド材とを備えることを特徴とする RFID通信システム。

2. アンテナから出力された電波を反射して、物品に貼付けられた RFID タグとの通信ができるようにする反射板を備えることを特徴とする請求項 1 に記載の RFID通信システム。

3. シールド材は、隣接する電子機器との間に設けられて、電子機器に電波が入射するのを防止することを特徴とする請求項 1 又は 2に記載の RFID通信システム。

4. シールド板が、物品を間に挟むように対向して配置されたシールド部を備えることを特徴とする請求項 1乃至 3のいずれか 1項に記載の RFID通信システム。

5. シ，ルド材は、電波を吸収する吸収材を含むことを特徴とする請求項 4 に記載の RFID通信システム。

6. シールド材は、電波を反射する反射材を含むことを特徴とする請求項 4 に記載の RFID通信システム。

7. シールド材は、電波を吸収する吸収材と電波を反射する反射材とを含むことを特徴とする請求項 4に記載の RFID通信システム。