JP7280150B2 - 空気入りタイヤ及びタイヤ加硫用モールド - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤ及びタイヤ加硫用モールドに関する。
空気入りタイヤのサイド部の外表面には、社名などの文字やマークを表示する標章表示部が設けられる。標章表示部は、空気入りタイヤの見栄えを向上させるため、彩色ゴム(例えばホワイトゴム)によって形成されることがある。例えば、特許文献1には、そのような標章表示部を有する空気入りタイヤが開示されている。
特開2018-103487号公報
標章表示部は空気入りタイヤの外表面に露出しているため、空気入りタイヤを輸送する際に損傷や汚染を受けるおそれがある。標章表示部の損傷や汚染は製品欠陥として目立つため、標章表示部を損傷や汚染から保護することが求められている。
本発明は、標章表示部を損傷や汚染から保護できる空気入りタイヤと、当該空気入りタイヤを製造するためのタイヤ加硫用モールドを提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、空気入りタイヤであって、トレッド面を有するトレッド部と、前記トレッド部の両側部から内径側へ延びる一対のサイド部と、前記サイド部の外表面に標章を表示する標章表示部と、空気入りタイヤの外表面から連続し、前記標章表示部を被覆可能な被覆部とを備え、前記被覆部は、前記空気入りタイヤの前記外表面と接続された基端部と、前記基端部とは反対端となっているとともに前記外表面と接続されていない先端部とを有している、空気入りタイヤを提供する。また、前記サイド部の前記外表面には、前記先端部を引っ掛ける引掛部が設けられている。
この構成によれば、被覆部によって標章表示部を被覆できるため、空気入りタイヤの輸送中に標章表示部が損傷や汚染を受けることを防止できる。特に、被覆部は、空気入りタイヤの外表面から連続しているため、空気入りタイヤの外表面と一体であり、ゴム材質からなる。ゴム材質の被覆部は弾力性を有するため、外部衝撃から標章表示部を好適に保護できる。また、空気入りタイヤの輸送後には、被覆部をカットするなどして除去することで、製品としての美的外観を損なうことも簡単に防止できる。また、引掛部に被覆部の先端部を引っ掛けることで被覆部によって確実に標章表示部を保護できる。特に、単に被覆するだけでなく引っ掛ける構成とすることで、空気入りタイヤの輸送中も被覆部による保護が解かれることなく、確実な標章表示部の保護を実現できる。
本発明の第2の態様は、空気入りタイヤであって、トレッド面を有するトレッド部と、前記トレッド部の両側部から内径側へ延びる一対のサイド部と、前記サイド部の外表面に標章を表示する標章表示部と、前記空気入りタイヤの外表面から連続し、前記標章表示部を被覆可能な被覆部とを備え、前記被覆部は、網目状に形成されている、空気入りタイヤを提供する。
本発明の第3の態様は、空気入りタイヤであって、トレッド面を有するトレッド部と、前記トレッド部の両側部から内径側へ延びる一対のサイド部と、前記サイド部の外表面に標章を表示する標章表示部と、前記空気入りタイヤの外表面から連続し、前記標章表示部を被覆可能な被覆部とを備え、前記被覆部は、梯子状に形成されている、空気入りタイヤを提供する。
これらの構成によれば、上記に加えて被覆部の伸縮性を確保できる。被覆部と標章表示部の位置が離れている場合でも、被覆部が伸縮性を有することで、標章表示部まで被覆部を延ばすことができ、標章表示部を確実に保護できる。
本発明の第4の態様は、グリーンタイヤの周方向に沿って複数に分割され、前記グリーンタイヤのトレッド部を所定形状に加硫成形するためのセクターモールドと、前記グリーンタイヤの軸方向において前記グリーンタイヤの両側に配置され、前記グリーンタイヤのサイド部を所定形状に加硫成形するための一対のサイドモールドとを備え、前記サイドモールドは、前記サイド部の外表面に標章を表示する標章表示部を形成する標章形成部と、前記セクターモールドおよび前記サイドモールドの少なくとも一方は、前記グリーンタイヤの外表面から連続して前記標章表示部を被覆可能な被覆部を形成するように前記セクターモールドと前記サイドモールドとの嵌合面において内面から延びる凹状の被覆部形成溝を有する、タイヤ加硫用モールドを提供する。
この構成によれば、被覆部形成溝によって前述の被覆部が形成される。従って、標章表示部を被覆部によって被覆できるため、空気入りタイヤの輸送中に標章表示部が損傷や汚染を受けることを防止できる。
本発明によれば、被覆部によって標章表示部を保護できるため、標章表示部を損傷や汚染から保護する空気入りタイヤと、当該空気入りタイヤを製造するためのタイヤ加硫用モールドとを提供できる。
本発明の第1実施形態に係るタイヤ加硫用モールドを装着した加硫成形機の部分断面図。 図1のタイヤ加硫用モールドの型締め動作を示す部分断面図。 図1のタイヤ加硫用モールドとタイヤの子午線半断面図。 第1実施形態における空気入りタイヤの斜視図。 第1実施形態における空気入りタイヤの標章表示部を示す平面図。 被覆部の第1変形例を示す平面図。 被覆部の第2変形例を示す平面図。 第2実施形態に係るタイヤ加硫用モールドを装着した加硫成形機の部分断面図。 第2実施形態における空気入りタイヤの標章表示部の周辺を示す平面図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、加硫成形機1に本実施形態に係るタイヤ加硫用モールド2を装着した状態を示す。加硫成形機1の上プラテン4と、下プラテン5との間に、コンテナ6を介してタイヤ加硫用モールド2が取り付けられている。
上プラテン4は昇降シリンダ7の下端部に固定されている。上プラテン4の下端部には上プレート3が固定されている。昇降シリンダ7の中心には昇降ロッド8が配置されている。昇降ロッド8の下端部には上コンテナプレート16が固定されている。昇降シリンダ7と昇降ロッド8は図示しない駆動装置によって昇降される。上コンテナプレート16と上プラテン4は、独立して昇降可能に構成されている。上プラテン4の内部には、流路4aが形成されている。流路4a内を熱交換媒体(例えば、オイル)が流動することによりタイヤ加硫用モールド2を温度調整できる。
下プラテン5の内部には、上プラテン4と同様に熱交換媒体が流動する流路5aが形成されている。そして、熱交換媒体の温度を調整することにより、上プラテン4及び下プラテン5を介してタイヤ加硫用モールド2を所望の加硫温度にすることができる。下プラテン5のタイヤ径方向中心にはブラダユニット9が配置されている。
ブラダユニット9は、昇降可能な支軸10に固定した上クランプ11及び下クランプ12にブラダ13を取り付けたものである。上クランプ11、下クランプ12、及びブラダ13によって囲まれた空間内には、図示しない給排気装置によって空気が供給及び排出される。ブラダ13は、空気が供給されて外周側に膨らみ、グリーンタイヤGTを内側から支持する。ここで、グリーンタイヤGTは、加硫成形前の生タイヤのことを示す。
コンテナ6は、セグメント14、ジャケットリング15、上コンテナプレート16、及び下コンテナプレート17等で構成されている。
セグメント14は、後述するタイヤ加硫用モールド2の各セクターモールド20にそれぞれねじ止めされている。本実施形態では、セグメント14は9個で構成されており、セグメント14に対応してセクターモールド20も9個で構成されている。各セグメント14の内面はセクターモールド20の外面に沿っており、外面は下方に向かうに従って徐々に外径側に膨らむ傾斜面(外周側円錐面)で構成されている。各セグメント14は上スライド18によって径方向に往復移動可能に支持されている。
ジャケットリング15は中空円筒状である。ジャケットリング15の上端面は上プレート3に固定されており、ジャケットリング15は昇降シリンダ7の昇降動作に従って昇降する。ジャケットリング15の内面は、下端側に向かうに従って徐々に外径側に傾斜する内周側円錐面で構成されている。ジャケットリング15の内周側円錐面と各セグメント14の外周側円錐面とは、その円錐面に沿ってスライドし、(例えば、ほぞと蟻溝のような構成により)互いに離れないようになっている。これにより、ジャケットリング15が降下すれば、その内周側円錐面で各セグメント14の外周側円錐面を押圧し、外径側に広がった状態のセグメント14を、内径側で環状に連なった状態へと移動させることができる。
上コンテナプレート16には、外周側下面に上スライド18が固定され、内周側下面に後述する上モールド21が固定されている。上コンテナプレート16自体は昇降ロッド8の下端に固定されている。これにより、昇降ロッド8が昇降すれば、上コンテナプレート16と共に、上モールド21及びセグメント14(セグメント14に固定されたセクターモールド20を含む)が昇降することになる。
下コンテナプレート17には、外周側上面に下スライド19が固定され、内周側上面には後述する下モールド22が固定されている。下スライド19には、型締め時にセグメント14が載置され、径方向にスライド可能に支持する。下コンテナプレート17自体は下プラテン5の上面に固定されている。
タイヤ加硫用モールド2は、セクターモールド20、上モールド(サイドモールド)21、及び下モールド(サイドモールド)22から構成されている。
セクターモールド20は、グリーンタイヤGTのトレッド部を所定形状に加硫成形するための金型である。セクターモールド20はアルミ合金からなり、タイヤ周方向に複数に分割され(ここでは、9分割)、内径側に移動した状態で環状に連なる。
上モールド21および下モールド22は、グリーンタイヤGTのサイド部を所定形状に加硫成形するための金型である。
上モールド21は環状に形成されており、内周部には上ビードリング23が固定されている。上モールド21は上コンテナプレート16に固定されており、昇降ロッド8の昇降動作に伴って昇降する。降下する際、上ビードリング23でグリーンタイヤGTのビード部を押さえることができるようになっている。これにより、上モールド21の下内面と、上ビードリング23の下面とで、タイヤのサイド部とビード部とが形成される。
下モールド22は、上モールド21と同様に環状に形成されており、内周部には下ビードリング24が固定されている。下モールド22の詳細な形状は、成形される空気入りタイヤATの構造を含めて後述する。
図2(a)~図2(f)は、本実施形態のタイヤ加硫用モールド2の型締め動作を示す部分断面図である。本実施形態では、前述の構成からなるタイヤ加硫用モールド2を装着された加硫成形機1にグリーンタイヤGTをセットし、金型を閉じた後、型締めしてグリーンタイヤGTの加硫成形を行う。なお、図2(a)~図2(f)では、図示を明瞭にするためタイヤ加硫用モールド2の詳細形状については省略している場合がある。
図2(a)に示す型開き状態では、グリーンタイヤGTをその軸心方向が上下に向かうようにして下モールド22上に載置する。このとき、下方側に位置するビード部を下ビードリング24に対して位置合わせする。
図2(b)に示すように、続いて、ブラダ13内に空気を供給して膨張させ、その外面でグリーンタイヤGTの内側面を保持する。これにより、グリーンタイヤGTは、下ビードリング24とブラダ13によって支持され、下モールド22とは非接触状態となる。
図2(c)に示すように、続いて、昇降ロッド8及び昇降シリンダ7によって上モールド21及びセクターモールド20を降下させる。そして、上ビードリング23がグリーンタイヤGTの上方側に位置するビード部に当接する。
図2(d)および図2(e)に示すように、続いて、ビード部を介してグリーンタイヤGTが押圧されて変形した後、上モールド21がグリーンタイヤGTに当接する。上モールド21が型締め完了位置まで降下すると、グリーンタイヤGTは上モールド21と下モールド22とによって挟持された状態となる。
図2(f)に示すように、上モールド21が型締め完了位置まで降下した後も昇降シリンダ7による降下を続行し、上プレート3と共にジャケットリング15を下方側へと移動させる。これにより、ジャケットリング15の内周側円錐面がセグメント14の外周側円錐面を押圧する。そして、セグメント14に固定されたセクターモールド20が内径側へと移動する。
図2(a)から図2(f)に示すようにして、型締めが完了した後、加硫成形が実行され、成形完了後にこれらの逆の動きによってタイヤ加硫用モールド2が開かれると、グリーンタイヤGTが製品である空気入りタイヤAT(図3参照)となっている。
図3は、図1のタイヤ加硫用モールド2によって成形された空気入りタイヤATおよび成形に使用されたセクターモールド20及び下モールド22のタイヤ子午線方向における半断面図であり、タイヤ赤道線CLに対して一方側のみを示している。図3では、タイヤ幅方向が符合TWで示され、タイヤ径方向が符合TRで示されている。
空気入りタイヤATは、トレッド面102aを有するトレッド部102と、トレッド部102のタイヤ幅方向外側の両外端部102bに連なってタイヤ径方向内側に延びる一対のサイド部103と、各サイド部103の内径端に位置する一対のビード部104とを備えている。トレッド部102及びサイド部103の内側には、一対のビード部104の間に架け渡されるようにカーカスプライ105が配設されている。
トレッド部102のカーカスプライ105のタイヤ径方向外側には、ベルト層106とベルト補強層107とが順に配設されており、この更に外側にトレッドゴム110が配設されている。カーカスプライ105の内側には、空気圧を保持するためのインナープライ108が配設されている。
ビード部104は、鋼線等の収束体をゴム被覆してなる環状のビードコア104aと、ビードコア104aに連設されてタイヤ径方向外側に延びる断面三角形状の環状のビードフィラー104bとを有する。
サイド部103の外表面には、タイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内径側に、タイヤ幅方向外側へ凸となる標章表示部112が形成されている。標章表示部112よりもタイヤ径方向内径側には、環状のプロテクタ部114が形成されている。プロテクタ部114は、不図示のホイールに装着された状態でリムフランジを保護するように、タイヤ幅方向外側へ突出している。
サイド部103のカーカスプライ105のタイヤ幅方向外側には、サイドゴム120が配設されている。なお、本実施形態の空気入りタイヤATは、サイドゴム120の外径端部120aの上側にトレッド部102の外端部102bが配設された、いわゆるトレッドオーバーサイドウォール(TOS)構造とされている。
サイドゴム120は、黒色ゴム121と、黒色ゴム121に埋設されており、標章表示部112に対応して表面の一部が露出している白色ゴム122(彩色ゴム)とを有している。なお、図3において、白色ゴム122は、ハッチングを付して示されている。
黒色ゴム121は、外径端部120aに配設されたパッドゴム121aと、この内径側に配設されたサイドゴム121bと、ビード部104のタイヤ幅方向外側に配設されたリムストリップゴム121cと、白色ゴム122の表面を覆う薄肉のカバーゴム121dとを有している。
パッドゴム121aは、トレッド部102とサイド部103との接合部における段差を緩和するように配設されている。サイドゴム121bは、パッドゴム121aとリムストリップゴム121cとの間をタイヤ径方向に延びており、より具体的には、白色ゴム122を挟んだタイヤ径方向の両側において一対に延びている。タイヤ径方向の内径側に位置するサイドゴム121bに、プロテクタ部114が形成されている。リムストリップゴム121cは、ホイールに装着された際にリムフランジに当接する部分である。
白色ゴム122は、サイドゴム120において、少なくとも標章表示部112に対応して位置するように、タイヤ径方向の内径側寄りに配設されており、上述したように外表面が、加硫ではカバーゴム121dによって覆われている。
カバーゴム121dは、標章表示部112の縁取り部分112aにおいて、例えば研削により除去されて、この結果、縁取り部分112aに対応して白色ゴム122が露出するようになっている。なお、縁取り部分112aによって囲まれた内側部分112bは、カバーゴム121dからなるため黒色である。
図3に示すように、このような空気入りタイヤATの形状に対応して下モールド22(または上モールド21)が形成されている。具体的には、下モールド22は、空気入りタイヤATの標章表示部112を形成するための標章形成部22aと、標章形成部22aのタイヤ内径側に設けられ、プロテクタ部114を形成するためのプロテクタ形成部22bとを有する。
本実施形態では、セクターモールド20は、下モールド22との嵌合面20bにおいてセクターモールド20の内面(空気入りタイヤATとの接触面)20aから延びる凹状の被覆部形成溝20cを有している。
図3では、セクターモールド20と下モールド22との嵌合面20bに垂直な方向VAから見た図が破線円DC内に示されている。本実施形態では、被覆部形成溝20cは、網目状に形成されている。被覆部形成溝20cによって、空気入りタイヤATの外表面上には、網目状の被覆部130が形成されている。
図3では、下モールド22に標章形成部22aが形成されているため、下モールド22を例示して説明している。ただし、上モールド21に標章形成部が形成されている場合には上モールド21に対しても同様に、セクターモールド20は、嵌合面において被覆部形成溝が形成されていてもよい。代替的には、被覆部形成溝は、上モールド21または下モールド22において、セクターモールド20との嵌合面に形成されていてもよい。
図4は、被覆部130を有する空気入りタイヤATの斜視図を示す。被覆部130は、空気入りタイヤATの外表面から連続し、標章表示部112を被覆可能に形成されている。図4は、網目状の被覆部130によって標章表示部112が被覆された状態を示している。被覆部130は、空気入りタイヤATの外表面と同じゴム材質からなるため、伸縮性を有している。
図5は、図4の標章表示部112を拡大した平面図である。標章表示部112は、所定の標章に対応した凸形状を有する部分である。本実施形態では、標章表示部112において、「T」、「O」、及び「Y」の文字が形成されている。
図4および図5を併せて参照して、被覆部130は、標章表示部112の位置に合わせて設けられている。具体的には、被覆部130は、タイヤ周方向の全体に設けられておらず、標章表示部112とタイヤ周方向の位相を合わせて形成されている。
被覆部130は、空気入りタイヤATの外表面と接続された基端部131と、基端部131とは反対端の先端部132とを有している。被覆部130が標章表示部112を被覆した状態では、タイヤ径方向において、外径側の基端部131と内径側の先端部132との間に標章表示部112が位置する。また、被覆部130の網目の大きさは、標章表示部112の文字に対して十分小さく設定されており、被覆部130は標章表示部112を外部衝撃から保護する。
基端部131は、タイヤ外表面上で凸の形状を有している。これにより、被覆部130を除去する際に空気入りタイヤATの表面を傷つけることを防止できる。具体的には、カッターを使用して被覆部130をカットする際にはカッターの刃先が空気入りタイヤATの表面に接触することなく、被覆部130の基端部131をカットして除去できる。また、被覆部130を手でちぎるように除去する場合にも空気入りタイヤATの表面に凹状の痕跡を残すことを防止できる。
本実施形態によれば、被覆部130によって標章表示部112を被覆できるため、空気入りタイヤATの輸送中に標章表示部112が損傷や汚染を受けることを防止できる。特に、被覆部130は、空気入りタイヤATの外表面から連続しているため、空気入りタイヤATの外表面と一体であり、ゴム材質からなる。ゴム材質の被覆部は弾力性を有するため、外部衝撃から標章表示部112を好適に保護できる。また、空気入りタイヤATの輸送後には、被覆部130をカットするなどして除去することで、製品としての美的外観を損なうことも簡単に防止できる。
また、被覆部130が網目状であるため、被覆部130の伸縮性を確保できる。これにより、被覆部130と標章表示部112の位置が離れている場合でも、被覆部130が伸縮性を有することで、標章表示部112まで被覆部130を延ばすことができ、標章表示部112を確実に保護できる。
このように標章表示部112を保護するための被覆部130は、タイヤ加硫用モールド2の被覆部形成溝20cによって簡単に形成できる。
上記実施形態において、被覆部130の代替的な形状は、以下のように様々に考えられる。
図6は、被覆部130の第1変形例を示す平面図である。図6に示すように、被覆部130は、薄膜状に形成されていてもよい。標章表示部112が破線で示されているのは、標章表示部112上に被覆部130としての薄膜が配置されていることを意味している。被覆部130としての薄膜は、十分な衝撃保護および伸縮性を確保できる程度の厚みを有している。
図7は、被覆部130の第2変形例を示す平面図である。図7に示すように、被覆部130は、梯子状に形成されていてもよい。梯子の間隔は、標章表示部112の文字に対して十分小さく設定されており、被覆部130は標章表示部112を外部衝撃および汚染から保護する。
(第2実施形態)
図8に示す第2実施形態のタイヤ加硫用モールド2は、引掛部形成部22cを有する。これに関する構成以外は、第1実施形態と同様である。従って、第1実施形態にて示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する場合がある。
本実施形態では、タイヤ加硫用モールド2は、引掛部133(図9参照)を形成するための引掛部形成部22cが設けられている。引掛部形成部22cは、下モールド22の表面(内面)において凹形状を有している。従って、空気入りタイヤATの外表面には、引掛部形成部22cと相補的な形状の引掛部133が形成される。
図9は、第1実施形態で示した図5に対応する空気入りタイヤATの標章表示部112付近の平面図である。本実施形態では、引掛部133は、円柱状であり、タイヤ周方向に概ね等間隔に複数設けられている。タイヤ径方向においては、引掛部133と基端部131との間に標章表示部112が位置する。従って、被覆部130の先端部132を引掛部133に引っ掛けることにより標章表示部112が被覆部130によって被覆される。
本実施形態によれば、引掛部133に被覆部130の先端部132を引っ掛けることで被覆部130によって確実に標章表示部112を保護できる。特に、単に被覆するだけでなく引っ掛ける構成とすることで、空気入りタイヤATの輸送中も被覆部130による保護が解かれることなく、確実な標章表示部112の保護を実現できる。
本実施形態では、引掛部133の形状を円柱状として例示したが、引掛部133の形状は、特に限定されない。引掛部133は、空気入りタイヤATの外表面から凸の形状を有し、被覆部130の先端部132を引っ掛けることができる形状であればよい。
以上より、本発明の具体的な実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、個々の実施形態の内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
1…加硫成形機
2…タイヤ加硫用モールド
3…上プレート
4…上プラテン
5…下プラテン
6…コンテナ
7…昇降シリンダ
8…昇降ロッド
9…ブラダユニット
10…支軸
11…上クランプ
12…下クランプ
13…ブラダ
14…セグメント
15…ジャケットリング
16…上コンテナプレート
17…下コンテナプレート
18…上スライド
19…下スライド
20…セクターモールド
20a…内面
20b…嵌合面
20c…被覆部形成溝
21…上モールド(サイドモールド)
22…下モールド(サイドモールド)
22a…標章形成部
22b…プロテクタ形成部
22c…引掛部形成部
23…上ビードリング
24…下ビードリング
102…トレッド部
103…サイド部
104…ビード部
105…カーカスプライ
106…ベルト層
107…ベルト補強層
108…インナープライ
110…トレッドゴム
112…標章表示部
114…プロテクタ部
120…サイドゴム
121…黒色ゴム
121a…パッドゴム
121b…サイドゴム
121c…リムストリップゴム
121d…カバーゴム
122…白色ゴム
130…被覆部
131…基端部
132…先端部
133…引掛部
GT…グリーンタイヤ
AT…空気入りタイヤ

Claims (5)

  1. 空気入りタイヤであって、
    トレッド面を有するトレッド部と、
    前記トレッド部の両側部から内径側へ延びる一対のサイド部と、
    前記サイド部の外表面に標章を表示する標章表示部と、
    前記空気入りタイヤの外表面から連続し、前記標章表示部を被覆可能な被覆部と
    を備え
    前記被覆部は、前記空気入りタイヤの前記外表面と接続された基端部と、前記基端部とは反対端となっているとともに前記外表面と接続されていない先端部とを有している、空気入りタイヤ。
  2. 前記サイド部の前記外表面には、前記先端部を引っ掛ける引掛部が設けられている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 空気入りタイヤであって、
    トレッド面を有するトレッド部と、
    前記トレッド部の両側部から内径側へ延びる一対のサイド部と、
    前記サイド部の外表面に標章を表示する標章表示部と、
    前記空気入りタイヤの外表面から連続し、前記標章表示部を被覆可能な被覆部と
    を備え、
    前記被覆部は、網目状に形成されている、気入りタイヤ。
  4. 空気入りタイヤであって、
    トレッド面を有するトレッド部と、
    前記トレッド部の両側部から内径側へ延びる一対のサイド部と、
    前記サイド部の外表面に標章を表示する標章表示部と、
    前記空気入りタイヤの外表面から連続し、前記標章表示部を被覆可能な被覆部と
    を備え、
    前記被覆部は、梯子状に形成されている、気入りタイヤ。
  5. グリーンタイヤの周方向に沿って複数に分割され、前記グリーンタイヤのトレッド部を所定形状に加硫成形するためのセクターモールドと、
    前記グリーンタイヤの軸方向において前記グリーンタイヤの両側に配置され、前記グリーンタイヤのサイド部を所定形状に加硫成形するための一対のサイドモールドと
    を備え、
    前記サイドモールドは、前記サイド部の外表面に標章を表示する標章表示部を形成する標章形成部と、
    前記セクターモールドおよび前記サイドモールドの少なくとも一方は、前記グリーンタイヤの外表面から連続して前記標章表示部を被覆可能な被覆部を形成するように前記セクターモールドと前記サイドモールドとの嵌合面において内面から延びる凹状の被覆部形成溝を有する、タイヤ加硫用モールド。
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