JP7279769B2 - 有孔基板及び実装基板 - Google Patents

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Description

本開示の実施形態は、有孔基板に関する。また、本発明は、有孔基板を備える実装基板に関する。
例えば特許文献1に開示されるように、第1面及び第2面を含む基板と、基板に設けられた複数の孔と、基板の第1面側から第2面側へ至るように孔の内部に設けられた電極部と、を備える貫通電極基板が、様々な用途で利用されている。貫通電極基板は、コンデンサ等の素子を実装されることにより、実装基板として構成されることがある。また、貫通電極基板は、基板内にコンデンサが埋め込まれる薄膜コンデンサを製造する際にも利用され得る。薄膜コンデンサによれば、高い誘電率を有する無機材料を用いて誘電層を構成することにより、小型で大容量のコンデンサを実現することができる。
特開2011-3925号公報
貫通電極基板では、一般に、基板上に直接的に設けられた配線層が孔の内部の電極部に接続される。しかしながら、配線層の熱変形等によって、孔の周縁や基板の外縁にクラック等の損傷が生じる場合がある。とりわけ基板がガラスであり、配線層の厚みが比較的大きい場合には、ガラスの材料特性及び配線層の変形量の増大によって損傷の問題が顕著に生じ易くなる。また基板のうちの配線層の端部に面する部分においても、クラックは生じ易い。
本開示の実施形態は、基板上の配線層に起因する基板の損傷を効果的に抑制することができる有孔基板及び実装基板を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板と、前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかの面上に位置し、有機材料を含む下地有機層と、前記下地有機層上に位置し、導電性を有する配線層と、を備え、前記下地有機層は、前記貫通孔の周縁、前記第1面の外縁、及び前記第2面の外縁のうちの少なくともいずれかを前記基板の法線方向及び面内方向に沿って覆い、前記下地有機層は、非感光性である。
前記下地有機層の10GHzにおける誘電正接が、例えば0.01未満でもよい。
前記下地有機層は、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、又はポリテトラフルオロエチレン樹脂を含んでもよい。
また、本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板と、前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかの面上に位置し、有機材料を含む下地有機層と、前記下地有機層上に位置し、導電性を有する配線層と、を備え、前記下地有機層は、前記貫通孔の周縁、前記第1面の外縁、及び前記第2面の外縁のうちの少なくともいずれかを前記基板の法線方向及び面内方向に沿って覆っている、有孔基板、である。
一実施形態に係る有孔基板は、前記貫通孔及び前記下地有機層に跨がって位置する貫通電極をさらに備え、前記貫通電極は、前記配線層に電気的に接続されていてもよい。
また、一実施形態に係る有孔基板において、前記下地有機層は、前記貫通孔の周縁を前記基板の法線方向及び面内方向に沿って覆っており、前記貫通電極は、前記下地有機層のうちの前記貫通孔内に位置する部分を覆っていてもよい。
また、一実施形態に係る有孔基板において、前記下地有機層のうちの前記基板の面内方向に沿って前記貫通孔の周縁、前記第1面の外縁、及び前記第2面の外縁のうちの少なくともいずれかを覆う部分は、前記貫通孔の内周面又は前記基板における前記第1面と前記第2面との間に位置する側部を部分的に覆っていてもよい。
また、一実施形態に係る有孔基板において、前記下地有機層は、前記貫通孔の周縁を前記基板の面内方向に沿って覆い、前記貫通孔は、その内周面が前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかから前記基板の内部側に向けて先細りとなるテーパ状となっており、前記下地有機層のうちの前記貫通孔内に位置する部分は、テーパ状の前記貫通孔の内周面の幅の大きい方の端部側に設けられ、幅の小さい方の端部側に設けられていなくてもよい。
また、一実施形態に係る有孔基板において、前記下地有機層は、前記貫通孔の周縁を前記基板の面内方向に沿って覆い、前記下地有機層のうちの前記基板の面内方向に沿って前記貫通孔の周縁を覆う部分は、前記貫通孔の周縁を含む前記貫通孔の内周面を全体的に覆っていてもよい。
また、一実施形態に係る有孔基板において、前記下地有機層は、ポリイミドを含んでいてもよい。
また、本開示のその他の一実施形態に係る有孔基板は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板と、前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかの面上に位置し、有機材料を含む下地有機層と、前記下地有機層上に位置し、導電性を有する配線層と、前記貫通孔内に位置し、前記配線層に電気的に接続された貫通電極と、を備える。
その他の一実施形態に係る有孔基板において、前記下地有機層は、前記基板の面内方向に前記貫通孔の周縁から5μm以上10μm以下の範囲で離れていてもよい。
その他の一実施形態に係る有孔基板において、前記下地有機層と前記貫通孔の周縁との前記基板の面内方向における位置の差は、5μm未満であってもよい。
また、本開示の一実施形態は、前記の有孔基板と、前記有孔基板の貫通孔に設けられた貫通電極に電気的に接続された素子と、を備える、実装基板、である。
また、本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板を準備する工程と、前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかの面上に、有機材料を含む下地有機層を設ける工程であって、前記下地有機層は、前記貫通孔の周縁、前記第1面の外縁、及び前記第2面の外縁のうちの少なくともいずれかを前記基板の法線方向及び面内方向に沿って覆うように、設けられる工程と、前記下地有機層上に、導電性を有する配線層を設ける工程と、を備える、有孔基板の製造方法、である。
一実施形態に係る有孔基板の製造方法において、前記下地有機層を設ける工程は、前記基板の前記第1面及び前記第2面上に、有機材料を設けるとともに、前記貫通孔に、有機材料を充填する工程と、前記貫通孔に充填された有機材料を、前記基板の法線方向に沿って照射されるレーザによって前記第1面側から前記第2面側に貫通させることにより、前記第1面及び前記第2面を覆うとともに前記貫通孔の内周面を覆う前記下地有機層を形成する工程と、を含んでいてもよい。
その他の一実施形態に係る有孔基板の製造方法は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板を準備する工程と、前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかの面上に、有機材料を含む下地有機層を設ける工程であって、前記下地有機層は、前記基板の面内方向に前記貫通孔の周縁から離れるように、設けられる工程と、前記下地有機層上に、導電性を有する配線層を設けるとともに、前記配線層に電気的に接続する貫通電極を前記貫通孔に設ける工程と、を備える、有孔基板の製造方法である。
さらに他の一実施形態に係る有孔基板の製造方法は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含む基板を準備する工程と、前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかの面上に、有機材料を設ける工程と、前記有機材料及び前記基板を、前記基板の法線方向に沿って照射されるレーザによって前記第1面側から前記第2面側に貫通させることにより、前記基板に貫通孔を形成するとともに前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかを覆う前記有機材料を含む下地有機層を形成する工程と、を備える、有孔基板の製造方法である。
本開示の実施形態によれば、基板上の配線層に起因する基板の損傷を効果的に抑制することができる。
一実施形態に係る有孔基板の一例としての貫通電極基板を示す断面図である。 貫通電極基板の貫通電極を拡大して示す断面図である。 貫通電極基板の第1面第1導電層を示す平面図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の断面図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の断面図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の断面図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 変形例に係る貫通電極基板の製造工程を示す図である。 貫通電極基板および素子を備える実装基板の一例の断面図である。 貫通電極基板が搭載される製品の例を示す図である。
以下、本開示の実施形態に係る有孔基板の一例としての貫通電極基板の構成及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本明細書において、「基板」、「基材」、「シート」や「フィルム」などの用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「基板」や「基材」は、シートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。更に、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
貫通電極基板
以下、本開示の実施の形態について説明する。まず、本実施の形態に係る有孔基板の一例としての貫通電極基板10の構成について説明する。図1は、貫通電極基板10を示す断面図である。
貫通電極基板10は、基板12、貫通電極22、第1配線構造部30及び第2配線構造部40を備える。以下、貫通電極基板10の各構成要素について説明する。
(基板)
基板12は、第1面13、及び、第1面13の反対側に位置する第2面14を含む。また、基板12には、第1面13から第2面14に至る複数の貫通孔20が設けられている。
基板12は、一定の絶縁性を有する無機材料を含んでいる。例えば、基板12は、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、樹脂基板、シリコン基板、炭化シリコン基板、アルミナ(Al2O3)基板、窒化アルミ(AlN)基板、酸化ジリコニア(ZrO2)基板など、又は、これらの基板が積層されたものである。基板12は、アルミニウム基板、ステンレス基板など、導電性を有する材料から構成された基板を部分的に含んでいてもよい。
基板12で用いるガラスの例としては、無アルカリガラスなどを挙げることができる。
無アルカリガラスとは、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ成分を含まないガラスである。無アルカリガラスは、例えば、アルカリ成分の代わりにホウ酸を含む。また、無アルカリガラスは、例えば、酸化カルシウムや酸化バリウムなどのアルカリ土類金属酸化物を含む。無アルカリガラスの例としては、旭硝子製のEN-A1や、コーニング製のイーグルXGなどを挙げることができる。基板12がガラスを含む場合、基板12の厚みは、例えば0.25mm以上且つ0.45mm以下である。基板12がガラスを含むことにより、基板12の絶縁性を高めることができる。これにより、後述するように第1配線構造部30の一部によってキャパシタ15が形成されている場合に、キャパシタ15の耐電圧特性を高めることができる。
図1に示す例において、基板12に形成された貫通孔20は、基板12の第1面13及び第2面14から基板12の厚み方向の中央部に向かうにつれて幅が小さくなる形状を有している。より詳しくは、本例における貫通孔20は平面視で円形状であり、基板12の内周面すなわち側壁21における第1面13から基板12の厚み方向の中央部に至る部分、および、基板12の内周面すなわち側壁21における第2面14から基板12の厚み方向の中央部に至る部分のそれぞれが、中央部側に向けて先細りのテーパ状となっている。
しかしながら、貫通孔20の形状が特に限られることはない。例えば、貫通孔20の側壁21は、基板12の第1面13の法線方向に沿って第2面14から第1面13にかけて広がっていてもよい。また、側壁21の一部が湾曲していてもよい。
貫通孔20の長さ、すなわち第1面13の法線方向における貫通孔20の寸法は、基板12の厚みに等しい。貫通孔20の幅、すなわち第1面13の面内方向における貫通孔20の寸法S(図4参照)は、例えば40μm以上且つ150μm以下である。また、貫通孔20の幅に対する長さの比、すなわち貫通孔20のアスペクト比は、例えば4以上且つ10以下である。
(貫通電極)
貫通電極22は、貫通孔20の内部に位置し、且つ導電性を有する部材である。本実施の形態において、貫通電極22の厚みは、貫通孔20の幅よりも小さく、このため、貫通孔20の内部には、貫通電極22が存在しない空間がある。すなわち、貫通電極22は、いわゆるコンフォーマルビアである。貫通電極22の厚みは、例えば100nm以上且つ20μm以下である。
図2は、貫通孔20に設けられた貫通電極22を拡大して示す断面図である。貫通電極22が導電性を有する限りにおいて、貫通電極22の構成は特には限定されない。例えば、貫通電極22は、導電性を有する単一の層から構成されていてもよく、若しくは、導電性を有する複数の層を含んでいてもよい。ここでは、図2に示すように、貫通電極22が、貫通孔20の側壁21側から貫通孔20の中心側へ順に並ぶシード層221及びめっき層222を含む例について説明する。
シード層221は、電解めっき処理によってめっき層222を形成する電解めっき工程の際に、めっき液中の金属イオンを析出させてめっき層222を成長させるための土台となる、導電性を有する層である。シード層221の材料としては、銅などの導電性を有する材料を用いることができる。シード層221の材料は、めっき層222の材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。シード層221の厚みは、例えば100nm以上且つ3μm以下である。シード層221は、スパッタリング法、蒸着法、無電解めっき法などによって形成される。
めっき層222は、めっき処理によって形成される、導電性を有する層である。めっき層222を構成する材料としては、銅、金、銀、白金、ロジウム、スズ、アルミニウム、ニッケル、クロムなどの金属又はこれらを用いた合金など、あるいはこれらを積層したものを使用することができる。
なお、図示はしないが、貫通孔20の側壁21とシード層221との間に中間層を設けてもよい。中間層を構成する材料としては、例えば、チタン、チタン窒化物、モリブデン、モリブデン窒化物、タンタル、タンタル窒化物等、又はこれらを積層したものを用いることができる。中間層の厚みは、例えば10nm以上且つ1μm以下である。中間層は、例えば、蒸着法やスパッタリング法などの物理成膜法で形成される。中間層は、例えば、側壁21に対するシード層221やめっき層222の密着性を高めるという役割を果たす。また、中間層は、シード層221又はめっき層222に含まれる金属元素が貫通孔20の側壁21を介して基板12の内部に拡散することを抑制するという役割を果たしてもよい。
(第1配線構造部)
次に、第1配線構造部30について説明する。第1配線構造部30は、基板12の第1面13側に電気的な回路を構成するよう第1面13側に設けられた導電層や絶縁層などの層を有する。本実施の形態では、第1配線構造部30の一部によって、キャパシタ15が構成されている。また、第1配線構造部30の一部によって、インダクタ16の一部が構成されている。本実施の形態において、第1配線構造部30は、第1面下地有機層30A、第1面第1導電層31、第1面第1無機層32、第1面第2導電層33、第1面第1被覆有機層34、第1面第3導電層35及び第1面第2被覆有機層36を有する。
〔第1面下地有機層〕
第1面下地有機層30Aは、基板12の第1面13上に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第1面下地有機層30Aの有機材料としては、ポリイミド、エポキシなどを用いることができる。第1面下地有機層30Aの有機材料は、好ましくは0.003以下、より好ましくは0.002以下、更に好ましくは0.001以下の誘電正接を有する。
図1および図2に示すように、図示の第1面下地有機層30Aは、第1面13側の貫通孔20の周縁20P1、および、第1面13の外縁13Pを基板12の法線方向及び面内方向に沿って覆っている。基板12の法線方向に沿って覆うとは、例えば周縁20P1から法線方向に沿って延ばした直線上に第1面下地有機層30Aの一部が位置し、法線方向に沿って周縁20P1を見た場合に、第1面下地有機層30Aの一部と周縁20P1とが重なることを意味する。また基板12の面内方向に沿って覆うとは、例えば周縁20P1から面内方向に沿って延ばした直線上に第1面下地有機層30Aの一部が位置し、面内方向に沿って周縁20P1を見た場合に、第1面下地有機層30Aの一部と周縁20P1とが重なることを意味する。
すなわち、第1面下地有機層30Aは、第1面13上に延び広がる平坦部30Bと、平坦部30Bから貫通孔20の周縁20P1を介して貫通孔20の内部へ延びるか、又は、平坦部30Bから第1面13の外縁13Pを介して基板12の側部12Sへ延びる延長部30Cと、を有している。延長部30Cは、貫通孔20の周縁20P1または第1面13の外縁13Pに対して面内方向に隣接し、これにより周縁20P1または外縁13Pを基板12の面内方向に沿って覆っている。なお、面内方向とは、基板12の主面である第1面13及び第2面14に沿って延びる方向を意味し、本例では、基板12の法線方向に直交して延びる方向であって、第1面13及び第2面14と平行な方向である。
第1面下地有機層30Aの厚みは、例えば500nm以上且つ30μm以下である。平坦部30Bは、500nm以上且つ30μm以下であることが好ましく、延長部30Cは、100nm以上且つ30μm以下であることが好ましい。
貫通孔20の内部へ延びる延長部30Cは、図示の例では、貫通孔20の内周面すなわち側壁21を部分的に覆っている。詳しくは、図示から明らかなように、貫通孔20内の延長部30Cは、テーパ状の貫通孔20の内周面の両端部のうちの基板12の面内方向における幅の大きい方の端部側に設けられ、幅の小さい方の端部側に設けられていない。つまり、本例では、延長部30Cは、断面が円形となるテーパ状の貫通孔20の内周面の大径の端部側に設けられ、当該端部よりも径寸法の小さい小径の端部側に設けられていない。ただし、このような態様に代えて、貫通孔20内の延長部30Cが、貫通孔20の内周面を全体的に覆ってもよい。一方、第1面13の外縁13Pを介して基板12の側部12Sへ延びる延長部30Cは、後述する第2面14上に位置する第2面下地有機層40Aが備える延長部40Cと結合している。これにより、図示の例では、基板12の側部12Sは、全体的に下地有機層(30A,40A)によって覆われている。ただし、延長部30Cは、延長部40Cと結合しなくてもよく、側部12Sを部分的に覆ってもよい。また、本例では、テーパ状の貫通孔20が、上述したように断面が円形となるテーパ状であるが、テーパ状の貫通孔20はこの態様に限られるものではなく、例えば断面が楕円状や、矩形状となる孔であってもよい。
第1面下地有機層30Aが設けられることで、貫通電極22は、貫通孔20及び第1面下地有機層30Aに跨がって位置するようになる。これにより、貫通電極22は、第1面下地有機層30Aのうちの貫通孔20内に位置する延長部30Cを覆っている。なお、本実施の形態では、第1面下地有機層30Aが、貫通孔20の周縁20P1および第1面13の外縁13Pを基板12の法線方向及び面内方向に沿って覆っているが、第1面下地有機層30Aは、これらのいずれか一方のみを覆う構成であってもよい。
〔第1面第1導電層〕
第1面第1導電層31は、第1面下地有機層30A上に位置する、導電性を有する層であり、配線層として機能する層である。第1面第1導電層31は、貫通電極22に電気的に接続されていてもよく、図示の例では、貫通電極22が、第1面第1導電層31に電気的に接続されている。また、第1面第1導電層31は、導電性を有する単一の層から構成されていてもよく、若しくは、導電性を有する複数の層を含んでいてもよい。例えば、第1面第1導電層31は、貫通電極22と同様に、基板12の第1面13上に順に積層されたシード層221及びめっき層222を含んでいてもよい。第1面第1導電層31を構成する材料は、貫通電極22を構成する材料と同様である。第1面第1導電層31の厚みは、例えば100nm以上且つ20μm以下である。
〔第1面第1無機層〕
第1面第1無機層32は、少なくとも部分的に第1面第1導電層31上及び第1面下地有機層30A上に位置し、無機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第1面第1無機層32の無機材料としては、SiNなどの珪素窒化物を用いることができる。その他にも、第1面第1無機層32の無機材料の例として、酸化シリコン、酸化アルミ、五酸化タンタルなどを挙げることができる。第1面第1無機層32の無機材料の比誘電率は、例えば3以上且つ50以下である。また、第1面第1無機層32の厚みは、例えば50nm以上且つ400nm以下である。第1面第1無機層32は、単一の層から構成されていてもよく、複数の層を含んでいてもよい。
〔第1面第2導電層〕
第1面第2導電層33は、第1面第1無機層32上に位置する、導電性を有する層である。図1に示すように、第1面第2導電層33の端部33eは、第1面第1無機層32上に位置する。上述の第1面第1導電層31と、第1面第1導電層31上に位置する上述の第1面第1無機層32と、第1面第1無機層32上に位置する第1面第2導電層33とによって、キャパシタ15が構成されている。
第1面第2導電層33は、貫通電極22や第1面第1導電層31と同様に、第1面第1無機層32上に順に積層されたシード層及びめっき層を含んでいてもよい。第1面第2導電層33を構成する材料は、貫通電極22や第1面第1導電層31を構成する材料と同様である。第1面第2導電層33の厚みは、例えば100nm以上且つ20μm以下である。
〔第1面第1被覆有機層〕
第1面第1被覆有機層34は、第1面第1無機層32上及び第1面第2導電層33に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第1面第1被覆有機層34の有機材料としては、ポリイミド、エポキシなどを用いることができる。第1面第1被覆有機層34の有機材料は、好ましくは0.003以下、より好ましくは0.002以下、更に好ましくは0.001以下の誘電正接を有する。誘電正接の小さい有機材料を用いて第1面第1被覆有機層34を構成することにより、キャパシタ15やインダクタ16を通るべき電気信号が第1面第1被覆有機層34を通ってしまうことを抑制することができる。これにより、キャパシタ15やインダクタ16を備える貫通電極基板10の帯域を高周波側に広げることができる。
〔第1面第3導電層〕
第1面第3導電層35は、第1面第1導電層31上又は第1面第2導電層33上に位置する、導電性を有する層である。図1に示す例において、第1面第3導電層35は、キャパシタ15の一方の電極である第1面第1導電層31に接続された部分、及び、キャパシタ15の他方の電極である第1面第2導電層33に接続された部分を含む。
第1面第3導電層35は、貫通電極22や第1面第1導電層31と同様に、順に積層されたシード層及びめっき層を含んでいてもよい。第1面第3導電層35を構成する材料は、貫通電極22や第1面第1導電層31を構成する材料と同様である。
〔第1面第2被覆有機層〕
第1面第2被覆有機層36は、第1面第1被覆有機層34上及び第1面第3導電層35上に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第1面第2被覆有機層36は、第1面第1被覆有機層34と同様に、好ましくは0.003以下、より好ましくは0.002以下、更に好ましくは0.001以下の誘電正接を有する有機材料を含む。第1面第2被覆有機層36の有機材料としては、第1面第1被覆有機層34と同様に、ポリイミド、エポキシなどを用いることができる。
(第2配線構造部)
次に、第2配線構造部40について説明する。第2配線構造部40は、基板12の第2面14側に電気的な回路を構成するよう第2面14側に設けられた導電層や絶縁層などの層を有する。第2配線構造部40の一部と、上述の第1配線構造部30の一部及び貫通電極22とによって、インダクタ16が構成されている。本実施の形態において、第2配線構造部40は、第2面下地有機層40A、第2面第1導電層41及び第2面第1被覆有機層43を有する。
〔第2面下地有機層〕
第2面下地有機層40Aは、基板12の第2面14上に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第2面下地有機層40Aの有機材料としては、ポリイミド、エポキシなどを用いることができる。第2面下地有機層40Aの有機材料は、好ましくは0.003以下、より好ましくは0.002以下、更に好ましくは0.001以下の誘電正接を有する。
図1および図2に示すように、図示の第2面下地有機層40Aは、第2面14側の貫通孔20の周縁20P2、および、第2面14の外縁14Pを基板12の法線方向及び面内方向に沿って覆っている。すなわち、第2面下地有機層40Aは、第2面14上に延び広がる平坦部40Bと、平坦部40Bから貫通孔20の周縁20P2を介して貫通孔20の内部へ延びるか、又は、平坦部40Bから第2面14の外縁14Pを介して基板12の側部12Sへ延びる延長部40Cと、を有している。延長部40Cは、貫通孔20の周縁20P2または第2面14の外縁14Pに面内方向に隣接し、これにより周縁20P2または外縁14Pを基板12の面内方向に沿って覆っている。
第2面下地有機層40Aの厚みは、第1面下地有機層30Aと同様に、例えば500nm以上且つ30μm以下である。平坦部40Bは、500nm以上且つ30μm以下であることが好ましく、延長部40Cは、100nm以上且つ30μm以下であることが好ましい。
貫通孔20の内部へ延びる延長部40Cは、図示の例では、貫通孔20の内周面すなわち側壁21を部分的に覆っている。すなわち、第1面下地有機層30Aの延長部30Cと同様に、貫通孔20内の延長部40Cは、テーパ状の貫通孔20の内周面の大径の端部側に設けられ、小径の端部側に設けられていない。ただし、このような態様に代えて、貫通孔20内の延長部40Cが、貫通孔20の内周面を全体的に覆ってもよい。一方、第2面14の外縁14Pを介して基板12の側部12Sへ延びる延長部40Cは、上述したように、第1面下地有機層30Aの延長部30Cに結合されている。なお、延長部40Cは、延長部30Cに結合されていなくもよい。
第2面下地有機層40Aが設けられることで、貫通電極22は、貫通孔20及び第2面下地有機層40Aに跨がって位置するようになる。これにより、貫通電極22は、第2面下地有機層40Aのうちの貫通孔20内に位置する延長部40Cを覆っている。なお、本実施の形態では、第2面下地有機層40Aが、貫通孔20の周縁20P2および第2面14の外縁14Pを基板12の法線方向及び面内方向に沿って覆っているが、第2面下地有機層40Aは、これらのいずれか一方のみを覆う構成であってもよい。
〔第2面第1導電層〕
第2面第1導電層41は、第2面下地有機層40A上に位置する、導電性を有する層であり、配線層として機能する層である。第2面第1導電層41は、貫通電極22に接続されていてもよく、図示の例では、貫通電極22が、第2面第1導電層41に接続されている。また、第2面第1導電層41は、貫通電極22や第1面第1導電層31と同様に、基板12の第2面14上に順に積層されたシード層221及びめっき層222を含んでいてもよい。第2面第1導電層41を構成する材料は、貫通電極22を構成する材料と同様である。第2面第1導電層41の厚みは、例えば100nm以上且つ20μm以下である。
図3は、貫通電極基板10の第1面第1導電層31及び第2面第1導電層41を第1面13側から見た場合を示す平面図である。図3においては、第1面第1導電層31上に積層される第1面第1無機層32などの層が省略されている。また、図3においては、第2面14側に位置する第2面第1導電層41が点線で表されている。図1及び図3に示すように、第2面第1導電層41と、第2面第1導電層41に接続された貫通電極22と、貫通電極22に接続された第1面第1導電層31とによって、インダクタ16が構成される。
〔第2面第1被覆有機層〕
第2面第1被覆有機層43は、第2面第1導電層41上及び、第2面下地有機層40A上に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第2面第1被覆有機層43は、第1面第1被覆有機層34や第1面第2被覆有機層36と同様に、好ましくは0.003以下、より好ましくは0.002以下、更に好ましくは0.001以下の誘電正接を有する有機材料を含む。第2面第1被覆有機層43の有機材料としては、第1面第1被覆有機層34や第1面第2被覆有機層36と同様に、ポリイミド、エポキシなどを用いることができる。
貫通電極基板の製造方法
以下、有孔基板の一例としての貫通電極基板10の製造方法の一例について、図4乃至図14を参照して説明する。
(貫通孔形成工程)
まず、基板12を準備する。次に、第1面13又は第2面14の少なくともいずれかにレジスト層を設ける。その後、レジスト層のうち貫通孔20に対応する位置に開口を設ける。次に、レジスト層の開口において基板12を加工することにより、図4に示すように、基板12に貫通孔20を形成することができる。基板12を加工する方法としては、反応性イオンエッチング法、深掘り反応性イオンエッチング法などのドライエッチング法や、ウェットエッチング法などを用いることができる。
なお、基板12にレーザを照射することによって基板12に貫通孔20を形成してもよい。この場合、レジスト層は設けられていなくてもよい。レーザ加工のためのレーザとしては、エキシマレーザ、Nd:YAGレーザ、フェムト秒レーザ等を用いることができる。Nd:YAGレーザを採用する場合、波長が1064nmの基本波、波長が532nmの第2高調波、波長が355nmの第3高調波等を用いることができる。
また、レーザ照射とウェットエッチングを適宜組み合わせることもできる。具体的には、まず、レーザ照射によって基板12のうち貫通孔20が形成されるべき領域に変質層を形成する。続いて、基板12をフッ化水素などに浸漬して、変質層をエッチングする。これによって、基板12に貫通孔20を形成することができる。その他にも、基板12に研磨材を吹き付けるブラスト処理によって基板12に貫通孔20を形成してもよい。
第1面13側及び第2面14側の両方から基板12を加工することにより、図4に示す、基板12の厚み方向の中央部に向かうにつれて幅が小さくなる形状を有する貫通孔20を形成することができる。
(下地有機層形成工程)
次に、第1面下地有機層30Aおよび第2面下地有機層40Aを形成する。図示の例では、まず、図5に示すように、基板12の第1面13に、ポリイミドを主成分として含む有機材料としての第1感光性フィルム51を積層し、第2面14に、ポリイミド料を主成分として含む有機材料としての第2感光性フィルム52を積層する。
各感光性フィルム51,52は、本例では電磁波または荷電粒子線を照射されることによって溶解性が増大する樹脂、例えばポジ型感光性樹脂となっている。各感光性フィルム51,52は、例えばローラーを用いて基板12に押し付けられることにより、基板12上に固定される。この際、各感光性フィルム51,52は、加熱をしながら基板12に押し付けられることが好ましく、この場合は、より強固に基板12上に固定される。
そして図5に示すように、各感光性フィルム51,52における貫通孔20上に位置する部分には、電磁波または荷電粒子線として、光Lが照射される。図示の例では、第1感光性フィルム51に、基板12の法線方向に沿って外側(図中の上側)から光Lが照射され、第2感光性フィルム52に、基板12の法線方向に沿って外側(図中の下側)から光Lが照射される。このような光Lが照射されるタイミングは、第1感光性フィルム51と、第2感光性フィルム52とで、同時であってもよいし、別々であってもよい。
その後、現像液を各感光性フィルム51,52に供給することにより、図6に示すように、各感光性フィルム51,52における貫通孔20上に位置する部分に貫通孔20に通じる孔が形成され、これにより、第1面13上の第1面下地有機層30Aおよび第2面14上の第2面下地有機層40Aが形成される。ここで、上述のように、第1感光性フィルム51には、基板12の法線方向に沿って外側(図中の上側)から光Lが照射され、第2感光性フィルム52には、基板12の法線方向に沿って外側(図中の下側)から光Lが照射されることにより、本例では、溶解した樹脂の一部が貫通孔20の内周面側に入り込んで、現像後に残存するようになる。このことで、第1面下地有機層30Aには、貫通孔20へ延びる延長部30Cが形成され、第2面下地有機層40Aには、貫通孔20へ延びる延長部40Cが形成されることになる。
本件発明者の鋭意の研究および実験によれば、貫通孔20の周縁20P1,20P2の内径寸法に対して1.1~1.2倍程度の外径寸法となる範囲で光Lを、感光性フィルム51,52に照射した際に、延長部30C,40Cを適切に形成できることが知見されている。例えば、基板12の厚みが400μmであり、周縁20P1,20P2の内径寸法が85μmである際に、外径寸法が100μmとなる範囲で光Lを照射することで、適切な延長部30C,40Cを形成できたことが確認されている。また、基板12の厚みが300μmであり、周縁20P1,20P2の内径寸法が75μmである際に、外径寸法が90μmとなる範囲で光Lを照射することで、適切な延長部30C,40Cを形成できたことが確認されている。なお、このような好適な光Lの大きさは、基板12の厚みや感光性フィルム51,52の材質等に応じて変化するため、周縁20P1,20P2の内径寸法と光Lの関係は、上述した内容に限定されるものではない。
また、図6においては、基板12の側部12Sへ延びる延長部30C,40Cが図示されていないが、これら延長部30C,40Cは、例えば、感光性フィルム51,52を側部12Sへ押し付けて固定することにより形成されてもよい。また、本例では、感光性フィルム51,52がポジ型感光性樹脂であるが、感光性フィルム51,52は、ネガ型感光性樹脂であってもよい。この場合は、感光性フィルム51,52における孔を形成しない箇所に光が照射される。
(貫通電極形成工程)
次に、貫通孔20の側壁21に貫通電極22を形成する。本実施の形態においては、貫通電極22と同時に、第1面下地有機層30Aの一部分上に第1面第1導電層31を形成し、第2面下地有機層40Aの一部分上に第2面第1導電層41を形成する例について説明する。
スパッタリング法、蒸着法、無電解めっき法などによって、図7に示すように、第1面下地有機層30A上、第2面下地有機層40A上及び貫通孔20の側壁21上にシード層221を形成する。続いて、図8に示すように、シード層221上に部分的にレジスト層37を形成する。続いて、図9に示すように、電解めっきによって、レジスト層37によって覆われていないシード層221上にめっき層222を形成する。その後、図10に示すように、レジスト層37を除去する。また、シード層221のうちレジスト層37によって覆われていた部分を、例えばウェットエッチングにより除去する。このようにして、貫通電極22、第1面第1導電層31及び第2面第1導電層41を形成することができる。これにより、第2面第1導電層41と、第2面第1導電層41に接続された貫通電極22と、貫通電極22に接続された第1面第1導電層31とを備えるインダクタ16を構成することができる。なお、めっき層222をアニールする工程を実施してもよい。
(第1面第1無機層の形成工程)
次に、図11に示すように、第1面第1導電層31上の全域に第1面第1無機層32を形成する。第1面第1無機層32を形成する方法としては、例えば、プラズマCVD、スパッタリングなどを採用することができる。好ましくは、第1面第1無機層32を形成する工程は、第1面第1導電層31を形成する工程及び表面処理工程の場合と同一の装置において連続的に実施される。これらの工程は、好ましくは、第1面第1導電層31が酸化することが抑制された雰囲気下で、例えばアンモニアガスなどの還元ガスの雰囲気下で実施される。
(第1面第2導電層の形成工程)
次に、図12に示すように、第1面第1無機層32の一部分上に第1面第2導電層33を形成する。これにより、第1面第1導電層31と、第1面第1導電層31上の第1面第1無機層32と、第1面第1無機層32上の第1面第2導電層33と、を備えるキャパシタ15を構成することができる。第1面第2導電層33を形成する工程は、第1面第1導電層31を形成する工程と同様であるので、説明を省略する。
(第1面第1被覆有機層の形成工程)
次に、図13に示すように、第1面第2導電層33の一部分上及び第1面第1無機層32の一部分上に第1面第1被覆有機層34を形成する。例えば、まず、有機材料を含む感光層と、基材とを有する第1面側フィルムを、基板12の第1面13側に貼り付ける。続いて、第1面側フィルムに露光処理及び現像処理を施す。これによって、第1面側フィルムの感光層からなり、開口部34aが形成された第1面第1被覆有機層34を、基板12の第1面13側に形成することができる。この際、第1面第1被覆有機層34の場合と同様にして、図13に示すように、第2面下地有機層40Aの一部分上及び第2面第1導電層41の一部分上に第2面第1被覆有機層43を形成してもよい。
第1面第1被覆有機層34の開口部34aは、第1面第3導電層35と第1面第1導電層31とが接続される位置、第1面第3導電層35と第1面第2導電層33とが接続される位置などにおいて、第1面第1無機層32上に形成される。
なお、第1面第1被覆有機層34や第2面第1被覆有機層43の形成方法が、フィルムを用いる方法に限られることはない。例えば、まず、ポリイミドなどの有機材料を含む液を、スピンコート法などによって塗布し、乾燥させることによって有機層を形成する。続いて、有機層に露光処理及び現像処理を施すことにより、第1面第1被覆有機層34や第2面第1被覆有機層43を形成することもできる。
(第1面第3導電層の形成工程)
次に、図14に示すように、第1面第1被覆有機層34の開口部34aを介して第1面第1導電層31又は第1面第2導電層33に接続される第1面第3導電層35を形成する。第1面第3導電層35を形成する工程は、第1面第1導電層31を形成する工程と同様であるので、説明を省略する。
(第1面第2被覆有機層の形成工程)
その後、第1面第1被覆有機層34の一部分上及び第1面第3導電層35の一部分上に第1面第2被覆有機層36を形成する。これによって、図1に示す貫通電極基板10を得ることができる。第1面第2被覆有機層36を形成する方法は特には限定されない。例えば、第1面第1被覆有機層34の場合と同様に、有機材料を含むフィルムや液を用いることによって、第1面第2被覆有機層36を形成することができる。
以下、本実施の形態によってもたらされる作用について説明する。
本実施の形態においては、基板12と配線層に対応する第1面第1導電層31および第2面第1導電層41との間に位置する下地有機層30A,40Aによって、配線層の熱変形等によって生じる基板12の応力が緩和される。とりわけ下地有機層30A,40Aが貫通孔20の周縁20P1,20P2、第1面13の外縁13P、及び第2面14の外縁14Pを面内方向に沿って覆うことで、基板12に生じる面内方向での応力が下地有機層30A,40Aによって緩和されるようになる。これにより、基板12上の配線層に起因する基板12の損傷を効果的に抑制することができる。
また、下地有機層30A,40Aが貫通孔20の周縁20P1,20P2を面内方向に沿って覆っていることで、これら下地有機層30A,40Aが面内方向で貫通電極22と基板12との間に位置することになる。これにより、貫通電極22に起因して基板12に生じ得る面内方向での応力も下地有機層30A,40Aによって抑制されるため、貫通孔20の周縁20P1,20P2における損傷を効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態では、下地有機層30A,40Aのうちの貫通孔20内に位置する部分、すなわち延長部30C,40Cが、テーパ状の貫通孔20の内周面の大径の端部側に設けられ、小径の端部側に設けられていない。これにより、下地有機層30A,40Aが貫通孔20の内周面の寸法変化を抑制するように位置するため、貫通電極22の厚みを均一化し易くなり、貫通電極22の導電性のばらつきを抑制し易くなる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述の実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述の実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1変形例)
図15乃至17は、第1変形例に係る貫通電極基板10の製造工程を示す図である。第1変形例に係る製造方法では、まず、図15に示すように、基板12を準備し、貫通孔20を形成する。次いで、第1面下地有機層30Aおよび第2面下地有機層40Aを形成する。この際、本変形例では、まず、基板12の第1面13に、有機材料としての第1感光性フィルム51を積層し、第2面14に、有機材料としての第2感光性フィルム52を積層する。各感光性フィルム51,52は、例えばローラーを用いて基板12に押し付けられることにより、基板12上に固定される。この際、本変形例では、図16に示すように、各感光性フィルム51,52の一部が貫通孔20の内部に部分的に進入するように、各感光性フィルム51,52が基板12上に固定される。ここで、各感光性フィルム51,52は、加熱をしながら基板12に押し付けられることが好ましく、この場合は、各感光性フィルム51,52の一部が貫通孔20の内部に進入し易くなる。
続いて、各感光性フィルム51,52における貫通孔20上に位置する部分に、電磁波または荷電粒子線として、光Lを照射する。その後、現像液を各感光性フィルム51,52に供給することにより、図17に示すように、各感光性フィルム51,52における貫通孔20上に位置する部分に貫通孔20に通じる孔が形成される。これにより、第1面13上の第1面下地有機層30Aが形成され、第2面14上の第2面下地有機層40Aが形成される。本変形例では、以上のように、感光性フィルム51,52が貫通孔20の内部に部分的に進入するように感光性フィルム51,52を基板12に固定し、この状態で、感光性フィルム51,52における貫通孔20上に位置する部分に光Lを照射する。これにより、下地有機層30A,40Aにおける延長部30C,40Cを容易に形成できるようになる。
(第2変形例)
図18乃至20は、第2変形例に係る貫通電極基板10の製造工程を示す図である。第2変形例に係る製造方法では、まず、図18に示すように、基板12を準備し、貫通孔20を形成する。次いで、第1面下地有機層30Aおよび第2面下地有機層40Aを形成する。この際、本変形例では、まず、基板12の第1面13に、有機材料としての第1感光性フィルム51を積層し、第2面14に、有機材料としての第2感光性フィルム52を積層する。各感光性フィルム51,52は、例えばローラーを用いて基板12に押し付けられることにより、基板12上に固定される。この際、本変形例では、図19に示すように、各感光性フィルム51,52の一部が貫通孔20の内部に全体的に進入するように、各感光性フィルム51,52が基板12上に固定される。ここで、各感光性フィルム51,52は、加熱をしながら基板12に押し付けられることが好ましく、この場合は、各感光性フィルム51,52の一部が貫通孔20の内部に進入し易くなる。さらに、基板12の第1面13に第1感光性フィルム51を積層するとともに、第2面14に第2感光性フィルム52を積層した際に、貫通孔20を密閉し、この際の貫通孔20の内部の圧力よりも高い圧力の環境下で、第1感光性フィルム51および第2感光性フィルム52を基板12に押し付けることも好ましい。
続いて、各感光性フィルム51,52における貫通孔20上に位置する部分に、電磁波または荷電粒子線として、光Lを照射する。その後、現像液を各感光性フィルム51,52に供給することにより、図20に示すように、各感光性フィルム51,52における貫通孔20上に位置する部分に貫通孔20を通過する孔が形成される。これにより、第1面13上の第1面下地有機層30Aが形成され、第2面14上の第2面下地有機層40Aが形成される。本変形例では、以上のように、感光性フィルム51,52の一部が貫通孔20の内部に全体的に進入するように感光性フィルム51,52を基板12に固定し、この状態で、感光性フィルム51,52における貫通孔20上に位置する部分に光Lを照射する。これにより、下地有機層30A,40Aにおける延長部30C,40Cを確実に形成できるようになる。なお、図示の例では、貫通孔20内の延長部30C,40Cが互いに結合されており、貫通孔20の周縁を含む貫通孔20の内周面を全体的に覆っているが、これらは分離していてもよい。
(第3変形例)
図21は、第3変形例に係る貫通電極基板10の断面図である。第3変形例に係る貫通電極基板10では、基板12の貫通孔20がテーパ状となっており、貫通孔20は、第1面13側に大径側の端部を有し、第2面14側に小径側の端部を有している。
(第4変形例)
図22及び図23は、第4変形例に係る貫通電極基板10の製造工程を示す図である。
第4変形例に係る製造方法では、まず、図22に示すように、貫通孔20が形成された基板12を準備し、次いで、第1面下地有機層30Aおよび第2面下地有機層40Aを形成する。この際、本変形例では、まず、基板12の第1面13に、有機材料としての第1有機材料フィルム51Aを積層し、第2面14に、有機材料としての第2有機材料フィルム52Aを積層する。各フィルム51A,52Aは、例えばローラーを用いて基板12に押し付けられることにより、基板12上に固定される。この際、本変形例では、各フィルム51A,52Aの一部が貫通孔20の内部に全体的に進入、充填するように、各フィルム51A,52Aが基板12上に固定される。ここで、各フィルム51A,52Aは、加熱をしながら基板12に押し付けられることが好ましく、この場合は、各フィルム51A,52Aの一部が貫通孔20の内部に進入し易くなる。さらに、基板12の第1面13に第1有機材料フィルム51Aを積層するとともに、第2面14に第2有機材料フィルム52Aを積層した際に、貫通孔20を密閉し、この際の貫通孔20の内部の圧力よりも高い圧力の環境下で、第1有機材料フィルム51Aおよび第2有機材料フィルム52Aを基板12に押し付けることも好ましい。
続いて、各フィルム51A,52Aにおける貫通孔20上に位置する部分、言い換えると貫通孔20に充填された有機材料に、レーザLaを基板12の法線方向に沿って照射する。本例では、レーザLaが、第1面13側及び第2面14側から照射されている。これにより、図23に示すように、貫通孔20に充填された有機材料を第1面13側から第2面14側に貫通させることで、第1面13を覆うとともに貫通孔20の内周面を覆う、第1面13上の第1面下地有機層30Aが形成され、第2面14を覆うとともに貫通孔20の内周面を覆う、第2面14上の第2面下地有機層40Aが形成される。
本変形例では、以上のように、有機材料フィルム51A,52Aの一部が貫通孔20の内部に全体的に進入するように各フィルム51A,52Aを基板12に固定し、この状態で、各フィルム51A,52Aにおける貫通孔20上に位置する部分にレーザLaを照射する。これにより、下地有機層30A,40Aにおける延長部30C,40Cを確実に形成できるようになる。なお、図示の例では、貫通孔20内の延長部30C,40Cが互いに結合されており、貫通孔20の周縁を含む貫通孔20の内周面を全体的に覆っているが、これらは分離していてもよい。
また本変形例では、下地有機層30A,40Aを形成するための有機材料が感光性を必要としない。そのため、下地有機層30A,40Aを形成するための有機材料として、非感光性の有機材料を用いることで、誘電正接を低く抑えることができる。
下地有機層30A,40Aの誘電正接を抑えるための非感光性の有機材料は、10GHzにおける誘電正接が、例えば0.01未満であり、好ましくは0.006未満であり、更に好ましくは0.004未満であるものでもよい。このような誘電正接を有する樹脂の例としては、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等のフッ素系樹脂などを挙げることができる。エポキシ系樹脂の具体例としては、味の素ファインテクノ株式会社製のGY11、GL102、GL103、太陽インキ製造株式会社製のZaristo517Xなどを挙げることができる。ポリフェニレンエーテル系樹脂の具体例としては、ナミックス株式会社製のNC0209などを挙げることができる。フッ素系樹脂の具体例としては、旭硝子株式会社製のサイトップ、EPRIMA ALなどを挙げることができる。
また、本例で照射するレーザLaは、下地有機層30A,40Aを形成するための有機材料に応じて選択される、レーザLaは、エキシマレーザ、Nd:YAGレーザ、フェムト秒レーザ等であってもよい。
その他の実施の形態)
図24は、その他の実施の形態にかかる有孔基板の断面図であり、図25及び図26は、図24に示す有孔基板の製造方法を示す図である。図24に示す有孔基板は、第1面13及び第1面13の反対側に位置する第2面14を含むとともに貫通孔20が設けられた基板12と、第1面13上に位置し有機材料を含む第1面下地有機層30Aと、第2面14上に位置し有機材料を含む第2面下地有機層40Aと、第1面下地有機層30A上に位置し導電性を有する第1面第1導電層31と、第2面下地有機層40A上に位置し導電性を有する第2面第1導電層41と、貫通孔20内に位置し、導電層31,41のそれぞれに電気的に接続された貫通電極22と、を備えている。
本例に係る有孔基板では、配線層である導電層の端部と基板12との間に下地有機層が設けられるため、基板12のうちの配線層の端部に面する部分において、クラックが生じ難くなる。また本例では、第1面下地有機層30A及び第2面下地有機層40Aが貫通孔20の内部に入り込んでいない。より詳しくは、第1面下地有機層30A及び第2面下地有機層40Aは、基板12の面内方向に貫通孔20の周縁から離れている。具体的に本例では、第1面下地有機層30A及び第2面下地有機層40Aが、基板12の面内方向に貫通孔20の周縁から5μm以上10μm以下の範囲で離れている。5μm以上20μm以下の範囲で、より好ましくは5μm以上10μm以下の範囲で、第1面下地有機層30A及び第2面下地有機層40Aが、貫通孔20の周縁から基板12の面内方向に離れることで、貫通電極22の形成の際に、各下地有機層30A,40Aが邪魔になることがなく、好適な導電性が確保された貫通電極22を形成し易くなる。また各下地有機層30A,40Aが貫通孔20の周縁から離れ過ぎないことで、配線層である導電層31,41の影響により貫通孔20の周縁にクラックが生じることも抑制することができる。
図24に示す有孔基板を製造する際には、まず、図25に示すように、貫通孔20が設けられた基板12が準備され、その後、基板12の第1面13に第1面下地有機層30Aが設けられ、第2面14に第2面下地有機層40Aが設けられる。本例では、フォトリソグラフィーにより各下地有機層30A,40Aが所望のパターンに形成される。各下地有機層30A,40Aは、基板12の面内方向に貫通孔20の周縁から離れるように設けられている。
次いで、図26に示すように、第1面下地有機層30A上に第1面第1導電層31を設け、第2面下地有機層40A上に第2面第1導電層41を設け、そして第1面第1導電層31及び第2面第1導電層41に電気的に接続する貫通電極22を貫通孔20に設ける。
第1面第1導電層31、第2面第1導電層41及び貫通電極22の形成は、シード層を形成した後、めっき層を形成することによって行われもよい。
また、さらに他の実施の形態に係る有孔基板の断面図が、図27に示されている。図28乃至図30は、図27に示す有孔基板の製造方法を示す図である。図27に示す有孔基板では、図24に示した例と同様に、第1面下地有機層30A及び第2面下地有機層40Aが貫通孔20の内部に入り込んでいない。より詳しくは、第1面下地有機層30A及び第2面下地有機層40Aの貫通孔20の周縁の側の端部が、貫通孔20の周縁の略直上に位置している。具体的には、第1面下地有機層30Aと貫通孔20の周縁との基板12の面内方向における位置の差及び第2面下地有機層40Aと貫通孔20の周縁との基板12の面内方向における位置の差が、5μm未満である。当該位置の差は、好ましくは3μm以下であり、より好ましくは1μm以下であり、理想的には0である。
図27に示す有孔基板を製造する際には、図28に示すように、まず、貫通孔20が形成されていない基板12が準備され、基板12の第1面13に、有機材料としての第1有機材料フィルム51Aを積層し、第2面14に、有機材料としての第2有機材料フィルム52Aを積層する。続いて、図29に示すように、第1有機材料フィルム51A、第2有機材料フィルム52A及び基板12に、基板12の法線方向に沿ってレーザLaが照射される。これにより、第1有機材料フィルム51A、第2有機材料フィルム52A及び基板12を貫通させ、その結果、図30に示すように、基板12に貫通孔20が形成されるとともに、第1面13を覆う第1面下地有機層30Aが形成され且つ第2面14を覆う第2面下地有機層40Aが形成される。
本変形例においても、下地有機層30A,40Aを形成するための有機材料が感光性を必要としない。そのため、下地有機層30A,40Aを形成するための有機材料として、非感光性の有機材料を用いることで、誘電正接を小さく抑えることができる。このような有機材料は、上述と同様に、10GHzにおける誘電正接が、例えば0.01未満であり、好ましくは0.006未満であり、更に好ましくは0.004未満であるものでもよい。
また、本例で照射するレーザLaは、下地有機層30A,40Aを形成するための有機材料に応じて選択される、レーザLaは、エキシマレーザ、Nd:YAGレーザ、フェムト秒レーザ等であってもよい。
実装基板
図31は、図1に示した貫通電極基板10と、貫通電極基板10に搭載され、貫通孔20に設けられた貫通電極22に電気的に接続された素子61と、を備える実装基板60の一例を示す断面図である。素子61は、ロジックICやメモリICなどのLSIチップである。また、素子61は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)チップであってもよい。MEMSチップとは、機械要素部品、センサ、アクチュエータ、電子回路などが1つの基板上に集積化された電子デバイスである。図31に示すように、素子61は、貫通電極基板10の第1面第3導電層35などの導電層に電気的に接続された端子62を有する。
貫通電極基板が搭載される製品の例
図32は、本開示の実施形態に係る貫通電極基板10が搭載されることができる製品の例を示す図である。本開示の実施形態に係る貫通電極基板10は、様々な製品において利用され得る。例えば、ノート型パーソナルコンピュータ110、タブレット端末120、携帯電話130、スマートフォン140、デジタルビデオカメラ150、デジタルカメラ160、デジタル時計170、サーバ180等に搭載される。
10…貫通電極基板(有孔基板)
12…基板
12S…側部
13…第1面
13P…外縁
14…第2面
14P…外縁
20…貫通孔
20P1…周縁(第1面側)
20P2…周縁(第2面側)
21…側壁(内周面)
22…貫通電極
30A…第1面下地有機層
30B…平坦部
30C…延長部
31…第1面第1導電層
40A…第2面下地有機層
40B…平坦部
40C…延長部
41…第2面第1導電層
60…実装基板

Claims (4)

  1. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板と、
    前記第1面及び前記第2面のうちの少なくともいずれかの面上に位置し、有機材料を含む下地有機層と、
    前記下地有機層上に位置し、導電性を有する配線層と、を備え、
    前記下地有機層は、前記貫通孔の周縁から前記貫通孔の内部における前記第1面と前記第2面との間の中間の位置まで延びる延長部を有し、前記貫通孔の周縁を前記基板の法線方向及び面内方向に沿って覆うとともに、前記延長部により前記貫通孔の内周面を部分的に覆い、
    前記下地有機層は、非感光性である、有孔基板。
  2. 前記下地有機層の10GHzにおける誘電正接が、例えば0.01未満である、請求項1に記載の有孔基板。
  3. 前記下地有機層は、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、又はポリテトラフルオロエチレン樹脂を含む、請求項1又は2に記載の有孔基板。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の有孔基板と、前記有孔基板の貫通孔に設けられた貫通電極に電気的に接続された素子と、を備える、実装基板。
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