JP4212739B2 - プリント配線板 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、2以上の孔径を有するスルーホールを用いて絶縁基板の表裏面に形成された配線導体間の導通を取るとともに、該スルーホール内を穴埋め充填材により穴埋めしたプリント配線板に関する。本発明は、孔径の異なるスルーホールを同一基板内に混在形成する場合、又は、より大径のスルーホール内により小径のスルーホールを同軸構造により形成する場合に有用である。本発明のプリント配線板は、MPU用ICパッケージ等の高い信頼性が要求されるプリント配線板として使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
電気、電子機器等の小型化に伴い、これらの機器に搭載されるプリント配線板等にも小型化、高密度化が要求されている。高機能化のために、同軸型スルーホールを内蔵したプリント配線板(例えば、特開平2−94693号公報、特開平4−62894号公報)も検討されている。また、近年の配線回路の微細化に伴い、スルーホールの径を小さくする手法としてレーザーによる微細なスルーホール加工が知られている(例えば、特開昭61−176186号公報)。
【0003】
さらに、レーザー加工のコストを抑えるために、機械ドリル加工とレーザー加工の両方を用いた配線板や、大径のスルーホール中に小径のスルーホールを形成し、小型化あるいは電気特性の向上を図った配線板(例えば、特開昭56−100494号公報、特開平4−317359号公報、特開平9−181415号公報)など、一つの基板内に径の異なるスルーホールが混在したプリント配線板が求められている。
【0004】
かかる市場の要求に応えるべく、プリント配線板の多層化技術が検討されている。多層化の方法としては、スルーホールを有する基板(いわゆるコア基板)に対して、絶縁層と導体層とを交互に積層一体化する、いわゆるビルドアップ法が一般的に用いられる。スルーホールの内壁面には、メッキによるスルーホール導体が形成される。スルーホール内には、穴埋め充填ペーストを硬化してなる穴埋め充填材により充填され、基板を平坦化する。その後、絶縁層及び導体層を交互にビルドアップすることで、多層プリント配線板が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、スルーホール導体と穴埋め充填材との密着性の良否が問題となる。この密着性が悪いと、熱衝撃等の応力により、スルーホール導体と穴埋め充填材との界面で剥離が生じることがある。その結果、剥離で生じた隙間にメッキ液等がしみ込んだり、信頼性試験において剥離を起点として上層のビルドアップ層にクラックが進展し、不良となることがある。このため、スルーホール導体と穴埋め充填材との密着性を向上するために、スルーホール導体の表面に凹凸を形成し、界面の密着性を上げる方法が知られている(例えば、前述の特開平9−181415号公報)。
【0006】
スルーホールにスルーホール充填用ペーストを穴埋めするのに、一般的にスクリーン印刷法が用いられている。しかしレーザー加工による小径でアスペクト比(=スルーホールの長さ/スルーホールの直径)の大きなスルーホール(2〜32、好ましくは2.5〜32、より好ましくは5〜32、特には、8〜32)に穴埋めする場合、基板の裏面まで十分に穴埋めできないという問題があった。特に、小径のスルーホールと大径のスルーホールといった、孔径の異なるスルーホールが混在する場合に印刷条件が定めにくい問題がある。
【0007】
この充填不足を補うために、表面から重ね塗りして押し込む方法や、裏面印刷で裏面の未充填を補う方法が考えられるが、これらの方法ではいずれも空気をかんでしまい、スルーホール中に大きなボイドが発生し、後の工程や信頼性試験で不具合が発生してしまうことがあった。
【0008】
本発明は、孔径の異なる複数のスルーホールを有しながらも、穴埋め充填ペーストの充填性及びスルーホール導体と穴埋め充填材との界面での耐剥離性に優れたプリント配線板を提供することを目的とする。特には、小径でアスペクト比の大きなスルーホールを内側に有する同軸構造のスルーホールを有するプリント配線板に好適である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、以下の(a)ないし(d)を必須の構成要件とするプリント配線板を要旨とする。以下に、各構成要件の説明をする。
【0010】
(a).スルーホールが、250μm〜500μmの第1の孔径のものと、150μm以下の第2の孔径のものの2種類あること。
このように、異なる孔径のスルーホールが混在すると、穴埋め充填の条件がどちらかの穴埋めに有利なように偏るか、どちらつかずになる場合が多い。全てのスルーホールを一括して穴埋め充填する場合は特に問題となる。本発明は、このように適切な穴埋め充填条件を出しにくい構造でありながら、優れた信頼性を備えたプリント配線板を得るものである。
【0011】
本発明のスルーホールは、ガラス・BT基板、高Tgガラス・エポキシ基板(FR−4、FR−5)等の一般に使われる積層基板に形成することができる。基板の厚みについて特に制約はないが、0.5mm以上(通常1.0mm以下)、特に0.7mm以上の基板に形成されるスルーホールにおいて、本発明は高い効果を発揮する。
【0012】
(b).該スルーホールの内壁面に形成されたスルーホール導体の表面に凹凸が形成されていること。
しかも、これら孔径の異なるスルーホールの内壁面に形成されたスルーホール導体の表面に凹凸が形成されているため、穴埋め充填の条件としてはますます厳しくなる。この理由は、スルーホールに穴埋め充填ペーストを印刷で押し入れるとき、スルーホール導体近傍の穴埋め充填ペーストは、その凹凸のために微細な乱流が起こっているものと考えられる。この乱流は凹凸が大きくなるほど大きくなる。よって、流体たる穴埋め充填ペーストに乱流が発生すると、極端に流れが悪くなり、穴埋め充填性が悪化するのである。本発明は、このように適切な穴埋め充填条件を出しにくい構造でありながら、優れた信頼性を備えたプリント配線板を得るものである。
【0013】
(c)第1の孔径のスルーホールのスルーホール導体の表面に形成された凹凸の十点平均粗さ(JIS 0601の3.5.1に準ずる。)による粗度R z が1.0〜5.0μmであること。
(d).第2の孔径のスルーホールのスルーホール導体の表面に形成された凹凸の十点平均粗さ(JIS 0601の3.5.1に準ずる。)による粗度R z が0.3〜1.0μmであること。ただし、(c)及び(d)の各R z が同時に1.0μmになる場合を除く。
第1の孔径のスルーホールにおける粗度R z の下限値を1.0μ m 以上に規定した理由は、これよりも小さいと大径のスルーホールでは密着性が低下していくからである。粗度R z の上限値を5.0μ m 以下に規定した理由は、これよりも大きいと穴埋め充填性が低下していくからである。
第2の孔径のスルーホールにおける粗度R z の下限値を0.3μ m 以上に規定した理由は、これよりも小さいと大径のスルーホールでは密着性が低下していくからである。粗度R z の上限値を1.0μ m 以下に規定した理由は、これよりも大きいと穴埋め充填性が低下していくからである。
本発明は、上記の(a)及び(b)という適切な穴埋め充填条件を極めて出しにくい構造を備えているものでありながら、上記のように、より小径のスルーホールに形成されたスルーホール導体表面の粗度Rzを、より大径のスルーホールに形成されたスルーホール導体表面の粗度Rzよりも意図的に小さく設定することによって、穴埋め充填性を満たすと共に、穴埋め充填材とスルーホール導体間における剥離を効果的に防止した顕著な効果を奏するプリント配線板を得るものである。
ここで粗度R z は、充填材で穴埋めされたスルーホール断面のスルーホールメッキ−充填材界面を、走査型電子顕微鏡(SEM)で写真撮影することによって得られる断面曲線から得られる。撮影された写真を断面曲線とし、JIS B0601の3.5.1に従って十点平均粗さ(R )を求める。但し、基準長さ(L)は0.04mmとする。
【0014】
より小径のスルーホールの粗度Rzを相対的に小さくした場合において剥離が起らない理由の詳細は不明であるが、以下のように推察される。スルーホール導体と穴埋め充填材の界面には、穴埋め充填材の硬化収縮に起因する応力及び穴埋め充填材とスルーホール導体との熱膨張差に起因する応力がかかると考えられる。硬化収縮に起因する応力は穴埋め充填材の体積が小さくなる程小さくなり、熱膨張差に起因する応力は接触面積が小さくなる程小さくなる。よって小径のスルーホール中に発生する応力は、大径のスルーホール中に発生する応力より小さくなる。それ故、小径スルーホールでは、粗度Rzが小さくても剥離が発生しないものと考えられる。
【0015】
より小径のスルーホールの粗度Rzを相対的に小さくした場合において穴埋め充填性が良好になる理由の詳細は不明であるが、以下のように推察される。より大径のスルーホールへの穴埋めでは、その径が大きいが故に乱流の領域は相対的に小さく、乱流の影響は無視できるものと考えられる。よってスルーホール導体表面の凹凸による穴埋め充填性への影響は少ないと思われる。一方、より小径のスルーホールでは乱流の影響が無視できないと考えられる。よって、より小径のスルーホールでは、内壁の凹凸が穴埋め充填性に大きく影響し、凹凸を小さくすると乱流が小さくなり、穴埋め充填性が向上するものと思われる。
【0016】
本発明のスルーホール導体表面に形成される凹凸の形成は、例えば、銅−Ni−Pメッキで針状合金層を形成する方法(針メッキ)、銅の酸化処理によって針状酸化層を形成する方法(黒化処理)、銅の粒界を溶解するエッチング液をスプレーする方法(マイクロエッチング法)等、公知の方法によって行われる。特には、マイクロエッチング法によるのが簡便でよい。
【0017】
凹凸の粗度の制御については、特に制約は無く、公知の方法で行えばよい。マイクロエッチング法の場合は処理時間を変えることによって容易に制御することができる。また、スルーホール導体表面は、穴埋め充填材との密着性向上及び発錆防止のため、カップリング剤や防錆剤で導体層表面を親油性に処理するのがよい。特には、イミダゾールシラン系のものを用いるのがよい。
【0018】
本発明に用いる穴埋め充填ペーストの樹脂成分は、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は一般に硬化収縮が少なく密着性が良好なため、スルーホール内壁との剥離が抑制されるからである。特に耐熱性、耐湿性、耐薬品性の点で芳香族エポキシ樹脂を用いることが好ましい。例えば、BP型エポキシ樹脂がよい。特には、BPA型、BPF型を用いるのがよい。
【0019】
エポキシ樹脂の硬化剤には、耐熱性、耐薬品性の点でイミダゾール系硬化剤がよい。また、硬化収縮をさらに低減すると共に熱膨張率や粘度特性等を制御するために無機及び金属フィラーを含有するのがよい。無機フィラーとしては、特にシリカがよい。金属フィラーとしては、特に銅、銅/銀、銅/金がよい。
【0020】
請求項2の発明は、より大径のスルーホールに充填硬化された穴埋め充填材に、より小径のスルーホールを穿設し、同軸構造にて形成したプリント配線板を要旨とする。同軸構造のスルーホール自体は、前述の公知技術に開示されているが、本発明においては、アスペクト比(=スルーホールの長さ/スルーホールの直径)の大きなスルーホール(2〜32、好ましくは2.5〜32、より好ましくは5〜32、特には、8〜32)を内側の小径スルーホールとするとともに、穴埋め充填材を充填した構造を有することを特徴とする。内側の小径スルーホールを穴埋め充填して平坦化することで、続くビルドアップ層に凹凸が発生することを防止できる。
【0021】
内側の小径スルーホールがアスペクト比の大きなスルーホール(2〜32、好ましくは2.5〜32、より好ましくは5〜32、特には、8〜32)であっても、スルーホール導体の表面に形成された凹凸の十点平均粗さによる粗度Rzを所定の関係に設定しておけば、信頼性の高い同軸構造のスルーホールを有するプリント配線板が得られる。
【0025】
なお、本発明の大径のスルーホールは通常機械ドリル加工によって形成される。よってその直径は250μm以上(通常1mm以下)、好ましくは250〜500μm、より好ましくは250〜350μmがよい。その場合、スルーホール導体表面の凹凸の粗度Rzは1.0μm以上(通常5.0μm以下)、好ましくは1.0〜3.0μm、より好ましくは1.5〜2.5μmがよい。大径のスルーホールでは粗度が1.0μm未満であるとスルーホール導体と穴埋め充填材の界面で剥離が起こりやすくなるからである。大径のスルーホールでは粗度が5.0μmと大きい場合においても穴埋め充填性が低下することはない。
【0028】
また、本発明の小径のスルーホールは通常レーザー加工によって形成される。よってその直径は150μm以下(通常50μm以上)にできる。その場合、スルーホール導体表面の凹凸の粗度Rzは1.0μm以下(通常0.3μm以上)、好ましくは0.3〜0.8μm、より好ましくは0.4〜0.7μmがよい。小径のスルーホールでは粗度が1.0μmであると穴埋め不良が起こりやすいからである。また小径のスルーホールでは粗度が0.3μmと小さい場合においてもスルーホールメッキ−充填材界面で剥離が起こることはない。
【0032】
以上のように、より小径のスルーホールとより大径のスルーホールの各Rzを同時に規定することで、信頼性の高いスルーホールを有するプリント配線板が容易に得られる。
【0033】
【実施例】
本発明を実施例を用いて以下に説明する。尚、実施例1は、孔径の異なるスルーホールを有するプリント配線板に関し、実施例2は、孔径の異なるスルーホールを同軸構造に形成したプリント配線板に関する。
【0034】
(実施例1)
(1).評価用基板の作製
基板は、厚み800μmのBT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂製基板を用いる。このBT樹脂製基板に機械ドリル加工及びレーザー加工によって、直径300μm及び100μmのスルーホールを孔開けする。次いで、銅メッキを施してスルーホール導体を形成する。得られた基板のスルーホール導体表面に、市販のエッチング処理装置(メック社製 CZ処理装置)によってエッチング処理を施し凹凸を形成する。凹凸の粗度は処理時間を変えることで、表1に示す4条件を作製する。
【0035】
作製した基板のスルーホールにスクリーン印刷機を用いて穴埋め充填ペーストを穴埋め充填する。穴埋め充填ペーストは、ビスフェノール型エポキシ樹脂に無機フィラーとイミダゾール系硬化剤を添加して混練したものを用いる。室温における粘度は1200Pa・sである。穴埋め充填した基板を、120℃×40分の条件下で半硬化させる。次いで、ベルトサンダー(粗研磨)を用いてコア基板表面を研磨した後、バフ研磨(仕上げ研磨)して平坦化する。次いで、半硬化された穴埋め充填ペーストを、150℃×5時間の条件下にて硬化し、評価用基板の作製を完了する。
【0036】
(2).穴埋め充填性の評価
得られたプリント配線板のスルーホールを、基板の裏面から倍率200倍の拡大鏡を用いて、穴埋め充填性を目視検査し、クラックや剥離等の不具合がないかを確認する。結果を表1に示す。
【0037】
(3).粗度Rzの測定
得られたプリント配線板のスルーホール断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し1000倍の写真を撮影する。更にその写真を4倍に引き伸ばし、この画像のスルーホール導体と穴埋め充填材との界面を断面曲線とし、JIS B 0601の3.5.1に従って十点平均粗さ(Rz)を求める。但し、基準長さ(L)は0.04mmとする。結果を表1に示す。
【0038】
(4).信頼性評価
得られたプリント配線板について、サーマルショック試験(条件:−55〜+125℃)を1000サイクル行う。その後、スルーホール導体と穴埋め充填材との界面でのクラックの有無を、蛍光探傷法で目視検査する。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0004212739
【0040】
本発明によれば、一の基板に孔径の異なるスルーホールが混在するプリント配線板であっても、穴埋め充填性と信頼性に優れたプリント配線板が得られることがわかる。特には、試料1、試料2、試料7及び試料8に示す組み合わせにおいては極めて良好である。
【0041】
(実施例2)
(1).評価用基板の作製
基板は、厚み800μmのBT樹脂製基板を用いる。このBT樹脂製基板に機械ドリル加工によって、直径300μmの大径スルーホール(アスペクト比で2.7)を孔開けする。次いで、銅メッキを施してスルーホール導体を形成する。得られた基板のスルーホール導体表面に、市販のエッチング処理装置(メック社製 CZ処理装置)によってエッチング処理を施し凹凸(Rzにて2.2μm)を形成する。
【0042】
得られた基板のスルーホールにスクリーン印刷機によって実施例1で用いたシリカフィラーを有する穴埋め充填ペーストを穴埋め充填する。穴埋めした基板を、120℃×40分の条件下で半硬化させ、次いで、ベルトサンダー(粗研磨)を用いてコア基板表面を研磨した後、バフ研磨(仕上げ研磨)して平坦化する。次いで、半硬化された充填用ペーストを、150℃×5時間の条件下にて硬化する。
【0043】
この基板表面に導体回路を形成した後、前述のCZ処理により表面を粗面化し、その上に市販の絶縁樹脂層を積層形成する。この積層基板に上記大径のスルーホールの中心を貫くようにレーザー加工で孔開けした後、銅メッキを施して、孔径100μmの小径スルーホール(アスペクト比で8)を有する多層基板(図1)を作製する。
【0044】
得られた多層基板の導体表面に、前述のCZ処理により凹凸(十点表面粗さRzにて、0.7μm→大径スルーホールでのCZ処理時間の半分の時間にて処理)を形成する。作製した多層基板の小径スルーホールにスクリーン印刷機によって銅フィラーを有する穴埋め充填ペーストを穴埋め充填する。穴埋めした基板を、120℃×40分の条件下で半硬化させる。次いで、ベルトサンダー(粗研磨)を用いてコア基板表面を研磨した後、バフ研磨(仕上げ研磨)して平坦化する。次いで、半硬化された充填用ペーストを、150℃×5時間の条件下にて硬化する。この多層基板表面に導体回路を形成することで、同軸構造のスルーホールを有する多層配線板(図2)の作製を完了する。
【0045】
このように同軸構造のスルーホールを有するプリント配線板は、穴埋め充填性が良好であり、工程上の不具合は発生しないかった。またサーマルショック試験(1000サイクル)においても剥離やクラックが起こらず、高い信頼性を確認した。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、一つの基板内に孔径の異なるスルーホールが混在していても、良好な穴埋め性と高い信頼性を有するプリント配線板を得ることができる。特には、同軸構造のような高いアスペクト比を有する場合に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で用いた同軸構造スルーホールを有するプリント基板の充填前の概略図。
【図2】実施例2で用いた同軸構造スルーホールを有するプリント基板の充填後の概略図。
【符号の説明】
1 コア基板
2 大径スルーホール導体
3 絶縁樹脂層
4 小径スルーホール導体
5 小径スルーホール
6 穴埋め充填ペースト

Claims (3)

  1. 絶縁基板の両面に形成された導体層間を接続導通するための2以上のスルーホールを有する基板の該スルーホール内に、穴埋め充填ペーストを充填硬化させたプリント配線板であって、以下の(a)〜(d)を満たすことを特徴とするプリント配線板。
    (a).該スルーホールが、250μm〜500μmの第1の孔径のものと、150μm以下の第2の孔径のものの2種類ある。
    (b).該スルーホールの内壁面に形成されたスルーホール導体の表面に凹凸が形成されている。
    (c).前記第1の孔径のスルーホールのスルーホール導体の表面に形成された凹凸の十点平均粗さ(JIS 0601の3.5.1に準ずる。)による粗度R z が1.0〜5.0μmである。
    (d).前記第2の孔径のスルーホールのスルーホール導体の表面に形成された凹凸の十点平均粗さ(JIS 0601の3.5.1に準ずる。)による粗度R z が0.3〜1.0μmである。
    ただし、(c)及び(d)の各R z が同時に1.0μmになる場合を除く。
  2. 前記第1の孔径のスルーホールに充填硬化された穴埋め充填材に、前記第2の孔径のスルーホールを同軸構造にて形成したことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 充填硬化させた前記穴埋め充填ペーストが、BPF型エポキシ樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。
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