JP2018195766A - 配線基板及び実装基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波特性に優れた絶縁性材料を用いて配線基板を製造する場合の課題を効果的に解決し得る配線基板を提供する。【解決手段】配線基板10は、第1面13及び前記第1面とは反対側に位置する第2面14を含む基板12と、第1面側に位置する導電層31、35、37及び絶縁層34、36、38を含む第1配線構造部30と、第2面側に位置する導電層41及び絶縁層44を含む第2配線構造部40と、を備える。第1配線構造部30の絶縁層は、有機材料を含む樹脂と、樹脂内に位置し、無機材料を含む複数の粒子と、を有する。第2配線構造部40の絶縁層は、有機材料を含む樹脂を有する。第1配線構造部30の絶縁層における樹脂の占有率は、第2配線構造部40の絶縁層における樹脂の占有率よりも低い。【選択図】図1

Description

本開示の実施形態は、基板、第1配線構造部及び第2配線構造部を備える配線基板に関する。また、本開示の実施形態は、配線基板及び素子を備える実装基板に関する。
近年、半導体メモリに代表される集積回路が高速化、高集積化するにつれて、集積回路が搭載される配線基板や、集積回路の周辺に使用される受動部品についても同様に小型化、広帯域化が求められている。例えば特許文献1は、キャパシタの誘電体として、高誘電フィラーが配合された有機材料を用いることにより、キャパシタの誘電損失を低減することを提案している。
特開2005−347781号公報
誘電体などの絶縁性材料において、誘電損失などの高周波特性と、絶縁性材料の加工のし易さ、いわゆる加工性とは、一般にトレードオフの関係にある。例えば、高周波特性に優れた絶縁性材料を用いて配線基板を製造する場合、配線基板の生産性が低下してしまう。
本開示の実施形態は、このような課題を効果的に解決し得る配線基板を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態は、第1面及び前記第1面とは反対側に位置する第2面を含む基板と、前記第1面側に位置する導電層及び絶縁層を含む第1配線構造部と、前記第2面側に位置する導電層及び絶縁層を含む第2配線構造部と、を備え、前記第1配線構造部の前記絶縁層は、有機材料を含む樹脂と、前記樹脂内に位置し、無機材料を含む複数の粒子と、を有し、前記第2配線構造部の前記絶縁層は、有機材料を含む樹脂を有し、前記第1配線構造部の前記絶縁層における前記樹脂の占有率が、前記第2配線構造部の前記絶縁層における前記樹脂の占有率よりも低い、配線基板である。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記粒子が、二酸化珪素等の珪素酸化物を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記粒子の平均粒径が1μm以下であってもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第2配線構造部の前記絶縁層は、前記樹脂内に位置し、無機材料を含む複数の粒子を更に有し、前記第1配線構造部の前記絶縁層における前記粒子の占有率が、前記第2配線構造部の前記絶縁層における前記粒子の占有率よりも高くなっていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部の前記絶縁層における前記粒子の占有率が、前記第2配線構造部の前記絶縁層における前記粒子の占有率の2倍以上であってもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記粒子が、磁性材料を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記粒子が、酸化アルミニウムを含んでいてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記樹脂の誘電正接が、前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記樹脂の誘電正接よりも小さくなっていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記樹脂の伸び率が、前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記樹脂の伸び率よりも大きくなっていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部の前記絶縁層には、前記導電層が少なくとも部分的に位置する開口部が設けられており、前記第2配線構造部の前記絶縁層には、前記導電層が少なくとも部分的に位置する開口部が設けられており、前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記開口部の、前記基板側の寸法をS11とし、前記基板とは反対側の寸法をS12とし、前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記開口部の、前記基板側の寸法をS21とし、前記基板とは反対側の寸法をS22とする場合、以下の関係式が成立していてもよい。
(S12/S11)>(S22/S21)
本開示の一実施形態による配線基板において、前記基板には貫通孔が設けられており、前記配線基板は、前記貫通孔に位置し、前記第1配線構造部の前記導電層又は前記第2配線構造部の前記導電層の少なくともいずれかに電気的に接続された貫通電極を更に備えていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記貫通電極は、前記貫通孔の側壁に沿って広がっており、前記配線基板は、前記貫通孔の内部において対向する前記貫通電極の表面の間に位置する孔内絶縁層を更に備えていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記孔内絶縁層は、前記第2配線構造部の前記絶縁層と少なくとも部分的に一体であってもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記配線基板は、前記第1配線構造部の前記導電層と、前記第2配線構造部の前記導電層と、前記第1配線構造部の前記導電層及び前記第2配線構造部の前記導電層に電気的に接続された前記貫通電極と、を有するインダクタを更に備えていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部は、前記基板の前記第1面の面内方向においてらせん状に配置された前記導電層を含むアンテナを有していてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部は、前記基板の前記第1面の面内方向においてらせん状に配置された前記導電層を含むアンテナと、前記基板の前記第1面の法線方向において前記アンテナと前記インダクタとの間に位置する前記導電層を含む遮蔽部と、を有していてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部は、前記基板の前記第1面の面内方向においてらせん状に延びる前記導電層を含むアンテナを有し、前記アンテナは、前記基板の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記インダクタと重ならないように構成されていてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記第1配線構造部は、順に積層された第1電極、誘電体及び第2電極を含むキャパシタを有していてもよい。
本開示の一実施形態による配線基板において、前記基板は、ガラスを含んでいてもよい。
本開示の一実施形態は、上記記載の配線基板と、前記配線基板に搭載された素子と、を備える、実装基板である。
本開示の実施形態によれば、高周波特性を備える配線基板を提供することができる。
一実施形態に係る配線基板を示す断面図である。 配線基板の貫通孔及び貫通電極を拡大して示す断面図である。 配線基板の貫通電極の一変形例を示す断面図である。 配線基板のキャパシタを拡大して示す断面図である。 配線基板のインダクタを拡大して示す平面図である。 配線基板のアンテナを拡大して示す平面図である。 配線基板の第1面第1絶縁層及び第2面第1絶縁層を拡大して示す断面図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の製造工程を示す図である。 配線基板の一変形例を示す断面図である。 配線基板の一変形例を示す断面図である。 配線基板の一変形例を示す断面図である。 配線基板の一変形例を示す断面図である。 配線基板の一変形例を示す断面図である。 配線基板の一変形例を示す断面図である。 配線基板の一変形例を示す断面図である。 実装基板の一例を示す断面図である。 配線基板が搭載される製品の例を示す図である。
以下、本開示の実施形態に係る配線基板の構成及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本明細書において、「基板」、「基材」、「シート」や「フィルム」など用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「基板」や「基材」は、シートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。更に、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
配線基板
以下、本開示の実施の形態について説明する。まず、本実施の形態に係る配線基板10の構成について説明する。図1は、配線基板10を示す断面図である。
配線基板10は、基板12、貫通電極22、第1配線構造部30及び第2配線構造部40を備える。以下、配線基板10の各構成要素について説明する。
(基板)
基板12は、第1面13、及び、第1面13の反対側に位置する第2面14を含む。また、基板12には、第1面13から第2面14に至る複数の貫通孔20が設けられている。
基板12は、一定の絶縁性を有する無機材料を含んでいる。例えば、基板12は、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、樹脂基板、シリコン基板、炭化シリコン基板、アルミナ(Al2O3)基板、窒化アルミ(AlN)基板、酸化ジルコニア(ZrO2)基板、ニオブ酸リチウム基板、ニオブ酸タンタル基板など、又は、これらの基板が積層されたものである。基板12は、アルミニウム基板、ステンレス基板など、導電性を有する材料から構成された基板を部分的に含んでいてもよい。
基板12で用いるガラスの例としては、無アルカリガラスなどを挙げることができる。無アルカリガラスとは、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ成分を含まないガラスである。無アルカリガラスは、例えば、アルカリ成分の代わりにホウ酸を含む。また、無アルカリガラスは、例えば、酸化カルシウムや酸化バリウムなどのアルカリ土類金属酸化物を含む。無アルカリガラスの例としては、旭硝子製のEN−A1や、コーニング製のイーグルXGなどを挙げることができる。基板12がガラスを含む場合、基板12の厚みは、例えば0.2mm以上且つ0.5mm以下である。基板12がガラスを含むことにより、基板12がシリコンからなる場合に比べて、基板12の絶縁性を高めることができ、これにより、基板12上に位置するキャパシタ15の耐電圧特性を改善することができる。
図2は、配線基板10の貫通孔20及び貫通電極22を拡大して示す断面図である。図2において、符号S1は、貫通孔20が第1面13と接続される位置における貫通孔20の寸法を表し、符号S2は、貫通孔20が第2面14と接続される位置における貫通孔20の寸法を表す。図2に示すように、第1面13側における貫通孔20の寸法S1が、第2面14側における貫通孔20の寸法S2よりも小さくなっていてもよい。図2に示す例においては、貫通孔20の寸法が、第2面14から第1面13に向かうにつれて小さくなっている。寸法S1は、例えば30μm以上且つ100μm以下である。また、寸法S2は、例えば50μm以上且つ150μm以下である。また、貫通孔20の寸法S1に対する貫通孔20の長さの比、すなわち貫通孔20のアスペクト比は、例えば2以上且つ10以下である。
図3に示すように、貫通孔20は、基板12の第1面13と第2面14との間の位置において、寸法S1及び寸法S2よりも小さい寸法S3を有していてもよい。例えば、貫通孔20は、基板12の第1面13及び第2面14から基板12の厚み方向における中央部分に向かうにつれて寸法が小さくなる形状を有していてもよい。
図示はしないが、第1面13側における貫通孔20の寸法S1が、第2面14側における貫通孔20の寸法S2よりも大きくなっていてもよい。
(貫通電極)
図2は、貫通孔20に設けられた貫通電極22を拡大して示す断面図である。貫通電極22は、貫通孔20の内部に位置し、貫通孔20の側壁21に沿って広がり、且つ導電性を有する部材である。本実施の形態において、側壁21上の貫通電極22の厚みは、貫通孔20の幅よりも小さく、このため、貫通孔20の内部には、貫通電極22が存在しない中空部が存在する。すなわち、貫通電極22は、いわゆるコンフォーマルビアである。中空部は、貫通孔20の内部の領域のうち、貫通孔20の内部において対向する貫通電極22の表面の間の領域として定義される。貫通電極22の厚みは、例えば2μm以上且つ25μm以下である。
貫通電極22が導電性を有する限りにおいて、貫通電極22の形成方法は特には限定されない。例えば、貫通電極22は、蒸着法やスパッタリング法などの物理成膜法で形成されていてもよく、化学成膜法やめっき法で形成されていてもよい。また、貫通電極22は、導電性を有する単一の層から構成されていてもよく、若しくは、導電性を有する複数の層を含んでいてもよい。ここでは、図2に示すように、貫通電極22が第1層221及び第2層222含む例について説明する。
第1層221は、貫通孔20の側壁21上に少なくとも部分的に位置し、導電性を有する層である。第1層221は、スパッタリング法や蒸着法などの物理成膜法や、ゾルゲル法などによって側壁21上に形成される。好ましくは、第1層221は、スパッタリング法によって側壁21上に形成される。これによって、側壁21に対して第1層221を強固に密着させることができる。第1層221の厚みは、例えば0.05μm以上且つ5.0μm以下である。なお、第1層221と貫通孔20の側壁21との間に、その他の層が設けられていてもよい。
物理成膜法によって第1層221を形成する場合、第1層221を構成する材料としては、チタン、クロム、ニッケル、銅などの金属又はこれらを用いた合金など、あるいはこれらを積層したものを使用することができる。また、ゾルゲル法によって第1層221を形成する場合、第1層221を構成する材料としては、酸化亜鉛などを用いることができる。なお、第1層221は、ゾルゲル法によって形成されたゾルゲル層に加えて、無電解めっき法によってゾルゲル層上に形成された銅などの金属を含む無電解めっき層を更に有していてもよい。
第1層221は、単一の層であってもよく、複数の層を含んでいてもよい。例えば、第1層221は、側壁21上に位置するチタン層と、チタン層上に位置する銅層と、を含んでいてもよい。
第2層222は、第1層221上に位置し、導電性を有する層である。第2層222は、例えば主成分としての銅を含み、より具体的には80質量%以上の銅を含む。また、第2層222は、金、銀、白金、ロジウム、スズ、アルミニウム、ニッケル、クロムなどの金属又はこれらを用いた合金を含んでいてもよい。第2層222は、電解めっき法によって第1層221上に形成される。第2層222の組成を分析する方法としては、例えばTEM(透過型電子顕微鏡)またはEDS(エネルギー分散型X線分光器)を採用することができる。第2層222の厚みは、例えば2μm以上且つ20μm以下である。なお、第1層221と第2層222との間に、その他の導電層が設けられていてもよい。
(第1配線構造部)
次に、第1配線構造部30について説明する。第1配線構造部30は、基板12の第1面13側に電気的な回路を構成するよう第1面13側に設けられた導電層や絶縁層などの層を有する。後述するように、第1配線構造部30の一部によって、キャパシタ、インダクタ、アンテナなどの受動部品が構成されている。本実施の形態において、第1配線構造部30は、第1面第1導電層31、第1面第1絶縁層34、第1面第2導電層35、第1面第2絶縁層36、第1面第3導電層37及び第1面第3絶縁層38を有する。第1配線構造部30は、キャパシタを構成する誘電体152、第2電極153を更に有していてもよい。
〔第1面第1導電層〕
第1面第1導電層31は、基板12の第1面13上に位置する、導電性を有する層である。第1面第1導電層31は、貫通電極22に電気的に接続されていてもよい。また、第1面第1導電層31は、導電性を有する単一の層から構成されていてもよく、若しくは、導電性を有する複数の層を含んでいてもよい。例えば、第1面第1導電層31は、貫通電極22と同様に、基板12の第1面13上に順に積層された第1層221及び第2層222を含んでいてもよい。また、第1面第1導電層31は、第1層221及び第2層222のうちの一部の導電層のみを含んでいてもよい。第1面第1導電層31を構成する材料は、貫通電極22を構成する材料と同様である。第1面第1導電層31の厚みは、例えば100nm以上且つ20μm以下であり、2μm以上且つ20μm以下であってもよい。
〔第1面第1絶縁層〕
第1面第1絶縁層34は、基板12の第1面13上及び第1面第1導電層31上に少なくとも部分的に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第1面第1絶縁層34は、低い誘電正接を有するよう構成されている。これにより、第1配線構造部30の第1面第1導電層31などの導電層の高周波特性を高めることができる。例えば、第1配線構造部30の第1面第1導電層31などの導電層の誘電損失を低くすることができる。第1面第1絶縁層34の具体的な構成については後述する。第1面第1絶縁層34には、基板12の第1面13の法線方向に沿って第1面第1絶縁層34を貫通する開口部341が設けられていてもよい。第1面第1絶縁層34の厚みは、例えば5μm以上且つ40μm以下である。
〔第1面第2導電層〕
第1面第2導電層35は、第1面第1絶縁層34上に少なくとも部分的に位置し、導電性を有する層である。第1面第2導電層35は、第1面第1導電層31に電気的に接続されるように第1面第1絶縁層34の開口部341に位置する部分を含んでいてもよい。
第1面第2導電層35は、貫通電極22や第1面第1導電層31と同様に、第1面第1絶縁層34上に順に積層された第1層221及び第2層222などの複数の導電層を含んでいてもよい。第1面第2導電層35を構成する材料は、貫通電極22や第1面第1導電層31を構成する材料と同様である。第1面第2導電層35の厚みは、例えば100nm以上且つ20μm以下である。
〔第1面第2絶縁層〕
第1面第2絶縁層36は、第1面第1絶縁層34上及び第1面第2導電層35上に少なくとも部分的に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第1面第2絶縁層36は、第1面第1絶縁層34と同様に、低い誘電正接を有するよう構成されている。これにより、第1配線構造部30の第1面第2導電層35などの導電層の高周波特性を高めることができる。第1面第2絶縁層36には、基板12の第1面13の法線方向に沿って第1面第2絶縁層36を貫通する開口部361が設けられていてもよい。第1面第2絶縁層36の厚みは、例えば5μm以上且つ40μm以下である。
〔第1面第3導電層〕
第1面第3導電層37は、第1面第2絶縁層36上に少なくとも部分的に位置し、導電性を有する層である。第1面第3導電層37は、第1面第2導電層35に電気的に接続されるように第1面第2絶縁層36の開口部361に位置する部分を含んでいてもよい。
第1面第3導電層37は、貫通電極22や第1面第1導電層31と同様に、第1面第1絶縁層34上に順に積層された第1層221及び第2層222などの複数の導電層を含んでいてもよい。第1面第3導電層37を構成する材料は、貫通電極22や第1面第1導電層31を構成する材料と同様である。第1面第3導電層37の厚みは、例えば100nm以上且つ20μm以下である。
〔第1面第3絶縁層〕
第1面第3絶縁層38は、第1面第2絶縁層36上及び第1面第3導電層37上に少なくとも部分的に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第1面第3絶縁層38は、第1面第1絶縁層34と同様に、低い誘電正接を有するよう構成されている。これにより、第1配線構造部30の第1面第3導電層37などの導電層の高周波特性を高めることができる。第1面第3絶縁層38には、基板12の第1面13の法線方向に沿って第1面第3絶縁層38を貫通する開口部381が設けられていてもよい。第1面第3絶縁層38の厚みは、例えば5μm以上且つ40μm以下である。
図1に示すように、第1配線構造部30は、第1面第3絶縁層38の開口部381に位置する第1バンプ39を更に有していてもよい。
上述のように、第1配線構造部30は、複数の導電層及び複数の絶縁層を含む。このため、三次元的な配線や回路を構成することができる。また、絶縁層の誘電正接を低くすることにより、三次元的な配線や回路の高周波特性を高めることができる。
(第2配線構造部)
次に、第2配線構造部40について説明する。第2配線構造部40は、基板12の第2面14側に電気的な回路を構成するよう第2面14側に設けられた導電層や絶縁層などの層を有する。本実施の形態において、第2配線構造部40は、第2面第1導電層41及び第2面第1絶縁層44を有する。
〔第2面第1導電層〕
第2面第1導電層41は、基板12の第2面14上に位置する、導電性を有する層である。第2面第1導電層41は、貫通電極22に電気的に接続されていてもよい。
第2面第1導電層41は、貫通電極22や第1面第1導電層31と同様に、基板12の第2面14上に順に積層された第1層221及び第2層222などの複数の導電層を含んでいてもよい。第2面第1導電層41を構成する材料は、貫通電極22を構成する材料と同様である。第2面第1導電層41の厚みは、例えば100nm以上且つ20μm以下である。
〔第2面第1絶縁層〕
第2面第1絶縁層44は、第2面第1導電層41上及び基板12の第2面14上に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。第2面第1絶縁層44の具体的な構成については後述する。第2面第1絶縁層44には、基板12の第2面14の法線方向に沿って第2面第1絶縁層44を貫通する開口部441が設けられていてもよい。第2面第1絶縁層44の厚みは、例えば5μm以上且つ40μm以下である。
図1に示すように、第2配線構造部40は、第2面第1絶縁層44の開口部441に位置する第2バンプ49を更に有していてもよい。
(孔内絶縁層)
図1乃至図3に示すように、配線基板10は、貫通孔20の中空部に位置し、有機材料を含み、且つ絶縁性を有する孔内絶縁層26を更に備えていてもよい。孔内絶縁層26は、貫通孔20の内部において対向する貫通電極22の表面の間に位置する。貫通孔20に孔内絶縁層26を設けることにより、配線基板10の製造工程において貫通孔20の内部に現像液や洗浄液などの処理液が浸入することを抑制することができる。
孔内絶縁層26は、第2配線構造部40の第2面第1絶縁層44と少なくとも部分的に一体であってもよい。「一体」とは、孔内絶縁層26と第2面第1絶縁層44との間に界面が存在しないことを意味する。例えば、有機材料を含むフィルムを第2面14側から基板12に向けて押圧し、これによって有機材料を部分的に貫通孔20の内部に押し込むことによって、孔内絶縁層26及び第2面第1絶縁層44を一体的に形成することができる。
孔内絶縁層26は、貫通孔20の中空部に隙間なく充填されていてもよい。若しくは、孔内絶縁層26は、貫通孔20の中空部に完全には充填されていなくてもよい。例えば、基板12の第1面13の法線方向に沿って貫通孔20を見た場合に、孔内絶縁層26の一部に孔が存在していてもよく、また、孔内絶縁層26と貫通電極22、第1面第1導電層31、第1面第1絶縁層34などとの間に隙間が存在していてもよい。
(受動部品)
配線基板10においては、貫通電極22、第1配線構造部30及び第2配線構造部40の一部によって受動部品が形成されていてもよい。本実施の形態においては、配線基板10にキャパシタ15、インダクタ16及びアンテナ17が形成されている例について説明する。
〔キャパシタ〕
まず、キャパシタ15について説明する。図4は、キャパシタ15を拡大して示す断面図である。キャパシタ15は、基板12の第1面13側に位置し、順に積層された第1電極151、誘電体152及び第2電極153を少なくとも含む。
第1電極151は、第1面第1導電層31などの、第1配線構造部30の導電層を含んでいる。
誘電体152は、少なくとも部分的に第1電極151に位置し、無機材料を含み、且つ絶縁性を有する層である。誘電体152の無機材料は、好ましくは6MV/cm以上、より好ましくは8MV/cm以上の絶縁破壊電界を有する。誘電体152の無機材料としては、SiNなどの珪素窒化物を用いることができる。その他にも、誘電体152の無機材料の例として、酸化シリコン、酸化アルミ、五酸化タンタルなどを挙げることができる。誘電体152の無機材料の比誘電率は、例えば3以上且つ50以下である。また、誘電体152の厚みは、例えば50nm以上且つ400nm以下である。誘電体152は、単一の層から構成されていてもよく、複数の層を含んでいてもよい。
第2電極153は、誘電体152上に位置する、導電性を有する層である。図4に示すように、第2電極153は、第1面第1絶縁層34の開口部341などを介して第1面第2導電層35に電気的に接続されていてもよい。図示はしないが、第2電極153は、第1面第2導電層35と少なくとも部分的に一体であってもよい。例えば、第1面第1絶縁層34上に第1面第2導電層35を形成する工程の際に、誘電体152上の第2電極153を同時に形成してもよい。
キャパシタ15の第1電極151及び第2電極153はそれぞれ、第1バンプ39に電気的に接続されていてもよい。例えば、図3に示すように、第1電極151は、第1面第1導電層31、第1面第2導電層35及び第1面第3導電層37を介して1つの第1バンプ39に電気的に接続されている。また、第2電極153は、第1面第2導電層35及び第1面第3導電層37を介してその他の第1バンプ39に電気的に接続されている。図示はしないが、キャパシタ15の第1電極151及び第2電極153は、配線基板10に設けられているその他の受動部品や素子に電気的に接続されていてもよい。
〔インダクタ〕
次に、インダクタ16について説明する。図1に示すように、インダクタ16は、第1配線構造部30の第1面第1導電層31と、第2配線構造部40の第2面第1導電層41と、第1配線構造部30の第1面第1導電層31及び第2配線構造部40の第2面第1導電層41に電気的に接続された貫通電極22と、を有する。
図5は、インダクタ16を構成する第1面第1導電層31を第1面13側から見た場合を示す平面図である。図5においては、基板12の第2面14側に位置する第2面第1導電層41が点線で表されている。図1のインダクタ16の断面図は、図5に示すインダクタ16を線A−Aに沿って切断した場合の断面図に相当する。第1面第1導電層31、貫通電極22及び第2面第1導電層41は、基板12の面方向に沿った軸を中心としてらせん状に延びる配線を構成するよう、接続されている。
図示はしないが、インダクタ16の一端及び他端は、キャパシタ15と同様に、第1バンプ39に電気的に接続されていてもよい。また、インダクタ16の一端及び他端は、配線基板10に設けられているその他の受動部品や素子に電気的に接続されていてもよい。
〔アンテナ〕
次に、アンテナ17について説明する。図1に示すように、アンテナ17は、第1面第3導電層37などの、第1配線構造部30の導電層を含んでいる。
図6は、アンテナ17を構成する第1面第3導電層37を第1面13側から見た場合を示す平面図である。図1のアンテナ17の断面図は、図6に示すアンテナ17を線B−Bに沿って切断した場合の断面図に相当する。図6に示すように、アンテナ17を構成する第1面第3導電層37は、基板12の第1面13の面内方向において、第1面13の法線方向に沿った軸を中心としてらせん状に延びている。
図示はしないが、アンテナ17の一端及び他端は、キャパシタ15と同様に、第1バンプ39に電気的に接続されていてもよい。また、アンテナ17の一端及び他端は、配線基板10に設けられているその他の受動部品や素子に電気的に接続されていてもよい。
(第1配線構造部の絶縁層及び第2配線構造部の絶縁層)
上述のように、キャパシタ15やアンテナ17などの、高周波信号が伝達される電気部品は、主に基板12の第1面13側に設けられる。この場合、キャパシタ15やアンテナ17などの受動部品の帯域を高周波側、例えば10GHz以上に広げるためには、高周波特性に優れた材料を用いて第1配線構造部30の絶縁層を構成することが好ましい。例えば、第1配線構造部30の絶縁層の誘電正接が小さいことが好ましい。一方、基板12の第2面14側に位置する第2配線構造部40の絶縁層は、第1配線構造部30の絶縁層の材料のように高周波特性に優れた材料によって構成されていなくてもよい。例えば、配線基板10の生産性を重視して、第2配線構造部40の絶縁層の材料を選択してもよい。これにより、従来に比べて配線基板10の生産性を改善することができる。
以下、第1配線構造部30の絶縁層の構成及び第2配線構造部40の絶縁層の構成について詳細に説明する。図7は、第1配線構造部30の第1面第1絶縁層34及び第2配線構造部40の第2面第1絶縁層44を拡大して示す断面図である。
まず、第1面第1絶縁層34の材料及び第2面第1絶縁層44の材料について説明する。図7に示すように、第1面第1絶縁層34は、有機材料を含む樹脂342と、樹脂342内に位置し、無機材料を含む複数の粒子343と、を有する。同様に、第2面第1絶縁層44は、有機材料を含む樹脂442と、樹脂442内に位置し、無機材料を含む複数の粒子443と、を有する。
〔樹脂の誘電正接〕
第1面第1絶縁層34の樹脂342は、第1面第1絶縁層34の高周波特性が第2面第1絶縁層44の高周波特性よりも優れるように構成される。例えば、第1面第1絶縁層34の樹脂342の誘電正接は、第2面第1絶縁層44の樹脂442の誘電正接よりも小さい。これにより、第1面第1絶縁層34で生じる誘電損失を、第2面第1絶縁層44で生じる誘電損失よりも小さくすることができる。
第1面第1絶縁層34の樹脂342の、10GHzにおける誘電正接は、例えば0.01未満であり、好ましくは0.006未満であり、更に好ましくは0.004未満である。このような誘電正接を有する樹脂の例としては、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等のフッ素系樹脂などを挙げることができる。エポキシ系樹脂の具体例としては、味の素ファインテクノ株式会社製のGY11、GL102、GL103、太陽インキ製造株式会社製のZaristo517Xなどを挙げることができる。ポリフェニレンエーテル系樹脂の具体例としては、ナミックス株式会社製のNC0209などを挙げることができる。フッ素系樹脂の具体例としては、旭硝子株式会社製のサイトップ、EPRIMA ALなどを挙げることができる。
第1面第1絶縁層34の樹脂342は、紫外線などに対する感光性を有していないことが好ましい。例えば、樹脂342は、光重合開始剤を含んでいない。これにより、樹脂342の誘電正接を低くし易くなる。なお、樹脂342が感光性を有さない場合、第1面第1絶縁層34を加工して第1面第1絶縁層34に開口部341を形成する方法として、フォトリソグラフィー法を用いることができなくなる。この場合、開口部341を形成する方法として、紫外線レーザなどのレーザ光を第1面第1絶縁層34に照射するレーザ加工法などを採用することができる。
第2面第1絶縁層44の樹脂442の、10GHzにおける誘電正接は、例えば0.01以上であり、0.015以上であってもよい。このような誘電正接を有する樹脂の例としては、ポリイミド、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂などを挙げることができる。ポリイミドの具体例としては、東レ株式会社製のLPAR−1526などを挙げることができる。エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂の具体例としては、太陽インキ製造株式会社製のTR69651、TR70663などを挙げることができる。
第2面第1絶縁層44の樹脂442は、紫外線などに対する感光性を有していることが好ましい。例えば、樹脂442は、光重合開始剤を含んでいる。これにより、フォトリソグラフィー法を用いて第2面第1絶縁層44に開口部441を形成することができる。このため、開口部341よりも大きな幅を有する開口部441を容易に形成することができる。
第1面第1絶縁層34の樹脂342の誘電正接に関する情報は、まず、第1面第1絶縁層34の樹脂342を構成する材料を組成分析などによって特定し、続いて、特定された材料のデータシートなどを参照することにより、取得され得る。同様に、第2面第1絶縁層44の樹脂442の誘電正接に関する情報も、まず、第2面第1絶縁層44の樹脂442を構成する材料を組成分析などによって特定し、続いて、特定された材料のデータシートなどを参照することにより、取得され得る。
〔樹脂の伸び率〕
第2面第1絶縁層44の樹脂442は、樹脂442の伸び率が第1面第1絶縁層34の樹脂342の伸び率よりも大きくなるよう構成されていてもよい。「伸び率」とは、樹脂から構成された試験片に張力を加えて試験片を伸ばして破断させる引張試験において、試験片が破断する際の試験片の伸び率である。樹脂442の伸び率は、例えば5%以上且つ50%以下である。また、樹脂342の伸び率は、例えば1%以上且つ4%以下である。
上述のように、第2面第1絶縁層44と同一の材料が、貫通孔20の内部の孔内絶縁層26を構成することがある。孔内絶縁層26を構成する材料の伸び率が小さい場合、基板12が熱膨張する際に孔内絶縁層26に生じる応力に起因して孔内絶縁層26が破断し得る。樹脂442の伸び率を大きくすることにより、樹脂442と一体的に構成される孔内絶縁層26が破断してしまうことを抑制することができる。
樹脂342及び樹脂442の伸び率に関する情報は、誘電正接の場合と同様に、組成分析により特定された材料のデータシートなどを参照することにより取得され得る。
〔粒子〕
続いて、第1面第1絶縁層34の粒子343及び第2面第1絶縁層44の粒子443について説明する。粒子343及び粒子443はそれぞれ、フィラーとも称される、無機材料を含む粒状の部材である。樹脂内に粒子を分散させることにより、第1面第1絶縁層34、第2面第1絶縁層44などの絶縁層が温度変化に起因して膨脹又は収縮することを抑制することができる。
まず、粒子343の材料及び粒子443の材料について説明する。
第1面第1絶縁層34の粒子343を構成する材料の例としては、二酸化珪素等の珪素酸化物などを挙げることができる。粒子343の平均粒径は、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.6μm以下である。これにより、第1面第1絶縁層34の平滑性が向上するので、第1面第1絶縁層34に接する導電層の高周波特性を向上させることができる。例えば、導電層における伝送損失を小さくすることができる。粒子343の平均粒径は、例えば、第1面第1絶縁層34の断面の画像に現れる粒子343の断面の寸法M1の平均値に基づいて算出され得る。平均粒径を算出する際に測定対象とする粒子343の数は任意であるが、例えば1000個である。
第2面第1絶縁層44の粒子443を構成する材料の例としては、粒子343と同様に、二酸化珪素等の珪素酸化物などを挙げることができる。粒子443の平均粒径は、粒子343の平均粒径よりも小さくてもよい。粒子443の平均粒径は、例えば0.2μm以下である。粒子443の平均粒径を小さくすることにより、第2面第1絶縁層44に入射する露光光などの光が粒子443によって遮断されることを抑制することができる。粒子443の平均粒径は、粒子343の場合と同様に、例えば、第2面第1絶縁層44の断面の画像に現れる粒子443の断面の寸法M2の平均値に基づいて算出され得る。
第2面第1絶縁層44の粒子443は、ニッケル(Ni)、FeMnフェライトなどを含むフェライト、純鉄、球状や針状の形状を有するFeCoナノ粒子などの磁性材料を含んでいてもよい。上述のように、第2面第1絶縁層44と同一の材料が、貫通孔20の内部の孔内絶縁層26を構成することがある。図1に示すように、孔内絶縁層26は、らせん状に延びるインダクタ16の内側に位置する。従って、孔内絶縁層26が磁性材料を含むことにより、インダクタ16のコアの透磁率を高めることができ、これにより、インダクタ16のインダクタンスを高めることができる。
また、第2面第1絶縁層44の粒子443は、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどの、高い熱伝導率を有する無機材料を含んでいてもよい。これにより、第2面第1絶縁層44の熱伝導率を高めることができ、配線基板10の放熱特性を向上させることができる。また、第2面第1絶縁層44と同一の材料が、貫通孔20の内部の孔内絶縁層26を構成する場合、孔内絶縁層26の熱伝導率を高めることもできる。これにより、基板12の第1面13側で生じた熱を、孔内絶縁層26及び第2面第1絶縁層44を介して効率的に第2面14側へ逃がすことができる。
続いて、第1面第1絶縁層34における粒子343の占有率、及び第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率について説明する。上述のように、第2面第1絶縁層44は、フォトリソグラフィー法による加工が可能であるよう構成されることが好ましい。一方、第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率が高くなり過ぎると、粒子443に起因する光の散乱のため、第2面第1絶縁層44を適切に露光することが困難に成り得る。このため、第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率は、比較的に低いことが好ましい。第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率は、例えば30%以下であり、より好ましくは20%以下である。
上述のように、第2面第1絶縁層44は、貫通孔20に押し込まれることによって孔内絶縁層26を構成する材料としても使用され得る。この場合、貫通孔20への押込み性を高める上では、第2面第1絶縁層44の柔軟性が高いことが好ましい。上述のように第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率を低くすることは、第2面第1絶縁層44の柔軟性を高めて貫通孔20への第2面第1絶縁層44の押込み性を高めることにも寄与し得る。
第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率は、ゼロであってもよい。言い換えると、第2面第1絶縁層44が粒子443を含んでいなくてもよい。
第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率は、例えば、第2面第1絶縁層44の断面全体の面積に対する、複数の粒子443の断面の合計面積の比率として算出され得る。
一方、上述のように、第1面第1絶縁層34を加工する方法としては、レーザ加工法などが採用され得る。この場合、粒子343は、フォトリソグラフィー法の場合に比べて、加工工程における障害になりにくい。このため、第1面第1絶縁層34における粒子343の占有率を、第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率よりも高くすることができる。言い換えると、第1面第1絶縁層34における樹脂342の占有率を、第2面第1絶縁層44における樹脂442の占有率よりも低くすることができる。第1面第1絶縁層34における粒子343の占有率は、例えば30%以上であり、より好ましくは45%以上、更に好ましくは50%以上である。第1面第1絶縁層34における粒子343の占有率は、第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率の2倍以上であることが好ましく、4倍以上であることがより好ましい。
第1面第1絶縁層34における樹脂342の占有率は、第2面第1絶縁層44の場合と同様に、例えば、第1面第1絶縁層34の断面全体の面積に対する、複数の粒子343の断面の合計面積の比率として算出され得る。
〔開口部〕
続いて、第1面第1絶縁層34の開口部341及び第2面第1絶縁層44の開口部441について説明する。図7において、符号S11は、第1面第1絶縁層34の開口部341の、基板12側の寸法を表し、符号S12は、開口部341の、基板12とは反対側の寸法を表す。また、符号S21は、第2面第1絶縁層44の開口部441の、基板12側の寸法を表し、符号S22は、開口部441の、基板12とは反対側の寸法を表す。
上述のように、第1面第1絶縁層34の開口部341は、例えばレーザ加工法によって形成される。この場合、開口部341を形成することに要する時間は、開口部341の寸法が大きくなるほど長くなり得る。このため、配線基板10の生産性を考慮すると、開口部341の寸法が比較的に小さいことが好ましい。開口部341の寸法S12の平均値は、例えば50μm以下であり、好ましくは30μm以下である。
一方、第2面第1絶縁層44の開口部441は、例えばフォトリソグラフィー法によって形成される。この場合、開口部441を形成することに要する時間と、開口部441の寸法との間の相関性が、開口部341の場合に比べて小さい。このため、開口部341よりも大きい寸法を有する開口部441を第2面第1絶縁層44に形成することが可能である。開口部441の寸法S22の平均値は、例えば100m以上であり、好ましくは200μm以上である。
次に、開口部341の形状及び開口部441の形状について説明する。まず、開口部341の形状について説明する。
第1面第1絶縁層34の開口部341は、例えばレーザ加工法によって形成される。この場合、図7に示すように、基板12と反対側の寸法S12が基板12側の寸法S11よりも大きな開口部341が形成され易い。言い換えると、順テーパ形状の開口部341が形成され易い。寸法S11に対する寸法S12の比は、例えば1.1以上であり、1.3以上であってもよい。開口部341の壁面のテーパ角度θ1は、例えば50°以上且つ80°以下である。
一方、第2面第1絶縁層44の開口部441は、例えばフォトリソグラフィー加工法によって形成される。この場合、図7に示すように、基板12側の寸法S21が基板12と反対側の寸法S22よりも大きな開口部441が形成され易い。言い換えると、逆テーパ形状の開口部441が形成され易い。なぜなら、第2面第1絶縁層44のうち基板12側の部分には、第2面第1絶縁層44のうち基板12と反対側の部分に比べて露光光が到達しにくく、このため、基板12側の部分では硬化が進行しにくいからである。寸法S21に対する寸法S22の比は、例えば1.05以下であり、0.95以下であってもよい。開口部441の壁面のテーパ角度θ2は、例えば81°以上且つ120°以下である。
なお、図示はしないが、開口部341及び開口部441は、いずれも順テーパ形状を有していてもよく、若しくは、いずれも逆テーパ形状を有していてもよい。
開口部341の寸法S11、寸法S12と、開口部441の寸法S21、寸法S22との間には、開口部341及び開口部441の加工法の相違などに起因して、以下の関係式が成立することが予想される。
(S12/S11)>(S22/S21)
〔絶縁層の表面状態〕
図7に示すように、第2面第1絶縁層44の表面には凹部444が存在することがある。凹部444は、後述するように、第2面第1絶縁層44を加工して開口部441を形成する際に生じる残渣を除去する処理、いわゆるデスミア処理を実施する際に発生し得る。例えば、凹部444は、デスミア処理の際に粒子443が樹脂442の表面から脱落することによって形成され得る。凹部444に起因して、第2面第1絶縁層44の表面粗さが比較的に大きくなりやすい。凹部444が第2面第1絶縁層44の表面粗さに与える影響の程度は、第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率次第ではあるが、第2面第1絶縁層44の表面粗さは、50nm以上になり得る。本願において、表面粗さは、例えば、JIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さ、いわゆるRaを意味する。
一方、後述するように、第1面第1絶縁層34においては、残渣を除去する工程において第1面第1絶縁層34の表面が荒れることを抑制することが可能である。このため、第2面第1絶縁層44の上述の凹部444のような凹凸構造が第1面第1絶縁層34の表面に現れることができる。例えば、第1面第1絶縁層34の表面粗さは、300nm以下、好ましくは100nm以下である。これにより、第1面第1絶縁層34上に位置する第1面第2導電層35の表面に流れる電流の経路をより短くすることができ、第1面第2導電層35の高周波特性を向上させることができる。第2面第1絶縁層44における粒子443の占有率次第ではあるが、第1面第1絶縁層34の表面粗さは、第2面第1絶縁層44の表面粗さよりも小さくなり得る。
配線基板の製造方法
以下、配線基板10の製造方法の一例について、図8乃至図18を参照して説明する。
(貫通孔形成工程)
まず、基板12を準備する。次に、第1面13又は第2面14の少なくともいずれかにレジスト層を設ける。その後、レジスト層のうち貫通孔20に対応する位置に開口を設ける。次に、レジスト層の開口において基板12を加工することにより、図8に示すように、基板12に貫通孔20を形成することができる。基板12を加工する方法としては、反応性イオンエッチング法、深掘り反応性イオンエッチング法などのドライエッチング法や、ウェットエッチング法などを用いることができる。
なお、基板12にレーザを照射することによって基板12に貫通孔20を形成してもよい。この場合、レジスト層は設けられていなくてもよい。レーザ加工のためのレーザとしては、エキシマレーザ、Nd:YAGレーザ、フェムト秒レーザ等を用いることができる。Nd:YAGレーザを採用する場合、波長が1064nmの基本波、波長が532nmの第2高調波、波長が355nmの第3高調波等を用いることができる。
また、レーザ照射とウェットエッチングを適宜組み合わせることもできる。具体的には、まず、レーザ照射によって基板12のうち貫通孔20が形成されるべき領域に変質層を形成する。続いて、基板12をフッ化水素などに浸漬して、変質層をエッチングする。これによって、基板12に貫通孔20を形成することができる。その他にも、基板12に研磨材を吹き付けるブラスト処理によって基板12に貫通孔20を形成してもよい。
(貫通電極形成工程)
次に、貫通孔20の側壁21に貫通電極22を形成する。本実施の形態においては、貫通電極22と同時に、基板12の第1面13の一部分上に第1面第1導電層31を形成し、基板12の第2面14の一部分上に第2面第1導電層41を形成する例について説明する。
まず、図9に示すように、基板12の第1面13、第2面14及び側壁21に、物理成膜法、ゾルゲル法、無電解めっき法などによって第1層221を形成する。続いて、図10に示すように、第1層221上に部分的にレジスト層71を形成する。レジスト層71の材料としては、アクリル樹脂を含むドライフィルムレジストなど、感光性を有する材料が用いられ得る。続いて、図10に示すように、レジスト層71によって覆われていない第1層221上に、電解めっき法によって第2層222を形成する。例えば、銅を含む電解めっき液の中に基板12を浸漬させる。また、第1層221に電流を流す。これによって、第1層221上に第2層222を析出させることができる。
(レジスト及び導電層除去工程)
その後、図11に示すように、レジスト層71を除去する。続いて、図11に示すように、第1層221のうちレジスト層71によって覆われていた部分を、言い換えると第1層221のうち第2層222から露出している部分を、例えばウェットエッチングにより除去する。このようにして、第1層221及び第2層222を含む貫通電極22、第1面第1導電層31及び第2面第1導電層41を形成することができる。これにより、第2面第1導電層41と、第2面第1導電層41に電気的に接続された貫通電極22と、貫通電極22に電気的に接続された第1面第1導電層31とを備えるインダクタ16を構成することができる。なお、第2層222などの導電層をアニールする工程を実施してもよい。
(第2面第1絶縁層の形成工程)
続いて、図12に示すように、基板12の第1面13にカバー72を設けて、貫通孔20を基板12の第1面13側から塞ぐ。続いて、感光性を有する樹脂層731と、樹脂層731を支持する基材732とを有する第2面側フィルム73を、基板12の第2面14側に貼り付ける。樹脂層731は、第2面第1絶縁層44を構成する樹脂442及び粒子443を含む。また、第2面側フィルム73を第2面14側から基板12側へ押圧する。これにより、図12に示すように、樹脂層731を部分的に貫通孔20の内部に押し込む。好ましくは、樹脂層731がカバー72に接触するまで第2面側フィルムを第2面14側から基板12側へ押圧する。
その後、樹脂層731に露光処理及び現像処理を施す。これにより、図13に示すように、開口部441が設けられた第2面第1絶縁層44と、孔内絶縁層26とを、同一の樹脂材料から形成することができる。
第2面第1絶縁層44の形成工程においては、現像処理を、第2面側フィルム73の基材732が樹脂層731から剥離された状態で実施する。このため、現像処理の後に実施される、残渣を除去する工程の際、樹脂層731の表面から粒子443が脱落し得る。この結果、第2面第1絶縁層44の表面に上述の凹部444が形成され得る。残渣を除去する工程は、例えば、過マンガン酸カリウム溶液などを含む処理液を用いた湿式の工程を備える。
(キャパシタの形成工程)
続いて、キャパシタ15の形成工程を実施してもよい。まず、図14に示すように、第1電極151を構成する第1面第1導電層31上に誘電体152を形成する。誘電体152を形成する方法としては、例えば、プラズマCVD、スパッタリング、原子層堆積法などを採用することができる。また、図14に示すように、誘電体152上に第2電極153を形成する。これにより、順に積層された第1電極151、誘電体152及び第2電極153を含むキャパシタ15を得ることができる。
(第1面第1絶縁層の形成工程)
続いて、図15に示すように、樹脂層741と、樹脂層741を支持する基材742とを有する第1面側フィルム74を、基板12の第1面13側に貼り付ける。樹脂層741は、第1面第1絶縁層34を構成する樹脂342及び粒子343を含む。続いて、図16に示すように、紫外線レーザなどのレーザ光を第1面側フィルム74に照射する。これにより、第1面第1絶縁層34を構成する樹脂層741に開口部341を形成することができる。
第1面第1絶縁層34の形成工程においては、レーザ加工を、第1面側フィルム74の基材742が樹脂層741に取り付けられた状態で実施することができる。また、レーザ加工の後の、残渣を除去する工程も、基材742が樹脂層741に取り付けられた状態で実施することができる。このため、残渣を除去する工程の間に樹脂層741の表面から粒子343が脱落することを抑制することができる。このことにより、第1面第1絶縁層34の表面粗さを小さくすることができる。残渣を除去する工程は、例えば、プラズマを用いた乾式の工程を有する。
(第1面第2導電層の形成工程)
続いて、図17に示すように、第1面第1絶縁層34上に第1面第2導電層35を形成する。第1面第2導電層35を形成する工程は、第1面第1導電層31を形成する工程と同様であるので、詳細な説明を省略する。
続いて、上述の第1面第1導電層31、第1面第1絶縁層34、第1面第2導電層35などの場合と同様にして、図18に示すように、第1面第2絶縁層36、第1面第3導電層37及び第1面第3絶縁層38を順に形成する。その後、必要に応じて、第1バンプ39及び第2バンプ49を形成してもよい。このようにして、配線基板10を製造することができる。
以下、本実施の形態によってもたらされる作用について説明する。
本実施の形態においては、低い誘電正接を有する樹脂を用いて、基板12の第1面13側の第1配線構造部30の絶縁層を形成する。このため、第1面13側に位置する導電層や電気部品の高周波特性を高めることができる。また、本実施の形態においては、感光性を有する樹脂を用いて、基板12の第2面14側の第2配線構造部40の絶縁層を形成する。このため、第2面第1絶縁層44などの第2配線構造部40の絶縁層には、比較的に大きな寸法を有する開口部441を形成することができる。このため、ボールグリッドのパッドやダイシングラインなどの、大きな寸法の開口部441を必要とする構成要素を、基板12の第2面14側に設けることができる。このように、本実施の形態によれば、高周波特性及び生産性に優れた配線基板10を提供することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述の実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述の実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
上述の実施の形態においては、配線基板10が、キャパシタ15、インダクタ16及びアンテナ17を備える例を示した。しかしながら、配線基板10に構成される受動部品が特に限定されることはない。例えば、図19に示すように、配線基板10は、キャパシタ15を備えるがインダクタ16及びアンテナ17を備えていなくてもよい。また、図20に示すように、配線基板10は、インダクタ16を備えるがキャパシタ15及びアンテナ17を備えていなくてもよい。また、図21に示すように、配線基板10は、アンテナ17を備えるがキャパシタ15及びインダクタ16を備えていなくてもよい。また、図示はしないが、配線基板10は、キャパシタ15、インダクタ16、アンテナ17などの受動部品を備えていなくてもよい。いずれの場合であっても、低い誘電正接を有する樹脂を用いて、基板12の第1面13側の第1配線構造部30の絶縁層を形成し、感光性を有する樹脂を用いて、基板12の第2面14側の第2配線構造部40の絶縁層を形成することにより、高周波特性及び生産性に優れた配線基板10を提供することができる。
上述の形態においては、配線基板10が、基板12の貫通孔20に位置する貫通電極22を備える例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図22又は図23に示すように、配線基板10が貫通電極22を備えていなくてもよい。これらの場合であっても、低い誘電正接を有する樹脂を用いて、基板12の第1面13側の第1配線構造部30の絶縁層を形成し、感光性を有する樹脂を用いて、基板12の第2面14側の第2配線構造部40の絶縁層を形成することにより、高周波特性及び生産性に優れた配線基板10を提供することができる。
図24に示すように、配線基板10は、基板12の第1面13の法線方向においてアンテナ17とインダクタ16との間に位置する導電層を含む遮蔽部18を更に備えていてもよい。これにより、インダクタ16とアンテナ17との間で干渉が生じることを抑制することができる。例えば、インダクタ16で生じたノイズがアンテナ17に伝わることを抑制することができる。また、アンテナ17で生じたノイズがインダクタ16に伝わることを抑制することができる。
図25に示すように、アンテナ17は、基板12の第1面13の法線方向に沿って見た場合にインダクタ16と重ならないように構成されていてもよい。この場合も、図24に示す例の場合と同様に、インダクタ16とアンテナ17との間で干渉が生じることを抑制することができる。
(その他の変形例)
上述の実施の形態においては、第1配線構造部30に含まれる導電層の数が、第2配線構造部40に含まれる導電層の数よりも多い例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図示はしないが、第1配線構造部30に含まれる導電層の数と、第2配線構造部40に含まれる導電層の数とが同一であってもよい。また、第1配線構造部30に含まれる導電層の数が、第2配線構造部40に含まれる導電層の数よりも少なくてもよい。絶縁層の数についても同様である。
実装基板
図26は、配線基板10と、配線基板10に搭載された素子50と、を備える実装基板60の一例を示す断面図である。素子50は、ロジックICやメモリICなどのLSIチップである。また、素子50は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)チップであってもよい。MEMSチップとは、機械要素部品、センサ、アクチュエータ、電子回路などが1つの基板上に集積化された電子デバイスである。図26に示すように、素子50は、配線基板10の第1配線構造部30の導電層に第1バンプ39などを介して電気的に接続された端子51を有する。また、図示はしないが、配線基板10の第2配線構造部40の導電層に接続された第2バンプ49を介して実装基板60をマザーボード等に電気的に接続することにより、半導体装置を構成することができる。
通電極基板が搭載される製品の例
図27は、本開示の実施形態に係る配線基板10が搭載されることができる製品の例を示す図である。本開示の実施形態に係る配線基板10は、様々な製品において利用され得る。例えば、ノート型パーソナルコンピュータ110、タブレット端末120、携帯電話130、スマートフォン140、デジタルビデオカメラ150、デジタルカメラ160、デジタル時計170、サーバ180等に搭載される。
10 配線基板
12 基板
13 第1面
14 第2面
15 キャパシタ
151 第1電極
152 誘電体
153 第2電極
16 インダクタ
17 アンテナ
18 遮蔽部
20 貫通孔
21 側壁
22 貫通電極
221 第1層
222 第2層
26 孔内絶縁層
30 第1配線構造部
31 第1面第1導電層
34 第1面第1絶縁層
341 開口部
342 樹脂
343 粒子
35 第1面第2導電層
36 第1面第2絶縁層
361 開口部
37 第1面第3導電層
38 第1面第3絶縁層
381 開口部
39 第1バンプ
40 第2配線構造部
41 第2面第1導電層
44 第2面第1絶縁層
441 開口部
442 樹脂
443 粒子
444 凹部
50 素子
51 端子
60 実装基板

Claims (20)

  1. 第1面及び前記第1面とは反対側に位置する第2面を含む基板と、
    前記第1面側に位置する導電層及び絶縁層を含む第1配線構造部と、
    前記第2面側に位置する導電層及び絶縁層を含む第2配線構造部と、を備え、
    前記第1配線構造部の前記絶縁層は、有機材料を含む樹脂と、前記樹脂内に位置し、無機材料を含む複数の粒子と、を有し、
    前記第2配線構造部の前記絶縁層は、有機材料を含む樹脂を有し、
    前記第1配線構造部の前記絶縁層における前記樹脂の占有率が、前記第2配線構造部の前記絶縁層における前記樹脂の占有率よりも低い、配線基板。
  2. 前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記粒子が、二酸化珪素を含む、請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記粒子の平均粒径が1μm以下である、請求項1又は2に記載の配線基板。
  4. 前記第2配線構造部の前記絶縁層は、前記樹脂内に位置し、無機材料を含む複数の粒子を更に有し、
    前記第1配線構造部の前記絶縁層における前記粒子の占有率が、前記第2配線構造部の前記絶縁層における前記粒子の占有率よりも高い、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の配線基板。
  5. 前記第1配線構造部の前記絶縁層における前記粒子の占有率が、前記第2配線構造部の前記絶縁層における前記粒子の占有率の2倍以上である、請求項4に記載の配線基板。
  6. 前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記粒子が、磁性材料を含む、請求項4又は5に記載の配線基板。
  7. 前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記粒子が、酸化アルミニウムを含む、請求項4又は5に記載の配線基板。
  8. 前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記樹脂の誘電正接が、前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記樹脂の誘電正接よりも小さい、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の配線基板。
  9. 前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記樹脂の伸び率が、前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記樹脂の伸び率よりも大きい、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の配線基板。
  10. 前記第1配線構造部の前記絶縁層には、前記導電層が少なくとも部分的に位置する開口部が設けられており、
    前記第2配線構造部の前記絶縁層には、前記導電層が少なくとも部分的に位置する開口部が設けられており、
    前記第1配線構造部の前記絶縁層の前記開口部の、前記基板側の寸法をS11とし、前記基板とは反対側の寸法をS12とし、前記第2配線構造部の前記絶縁層の前記開口部の、前記基板側の寸法をS21とし、前記基板とは反対側の寸法をS22とする場合、以下の関係式が成立している、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の配線基板。
    (S12/S11)>(S22/S21)
  11. 前記基板には貫通孔が設けられており、
    前記配線基板は、前記貫通孔に位置し、前記第1配線構造部の前記導電層又は前記第2配線構造部の前記導電層の少なくともいずれかに電気的に接続された貫通電極を更に備える、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の配線基板。
  12. 前記貫通電極は、前記貫通孔の側壁に沿って広がっており、
    前記配線基板は、前記貫通孔の内部において対向する前記貫通電極の表面の間に位置する孔内絶縁層を更に備える、請求項11に記載の配線基板。
  13. 前記孔内絶縁層は、前記第2配線構造部の前記絶縁層と少なくとも部分的に一体である、請求項12に記載の配線基板。
  14. 前記配線基板は、前記第1配線構造部の前記導電層と、前記第2配線構造部の前記導電層と、前記第1配線構造部の前記導電層及び前記第2配線構造部の前記導電層に電気的に接続された前記貫通電極と、を有するインダクタを更に備える、請求項11乃至13のいずれか一項に記載の配線基板。
  15. 前記第1配線構造部は、前記基板の前記第1面の面内方向においてらせん状に配置された前記導電層を含むアンテナを有する、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の配線基板。
  16. 前記第1配線構造部は、前記基板の前記第1面の面内方向においてらせん状に配置された前記導電層を含むアンテナと、前記基板の前記第1面の法線方向において前記アンテナと前記インダクタとの間に位置する前記導電層を含む遮蔽部と、を有する、請求項14に記載の配線基板。
  17. 前記第1配線構造部は、前記基板の前記第1面の面内方向においてらせん状に延びる前記導電層を含むアンテナを有し、
    前記アンテナは、前記基板の前記第1面の法線方向に沿って見た場合に前記インダクタと重ならないように構成されている、請求項14に記載の配線基板。
  18. 前記第1配線構造部は、順に積層された第1電極、誘電体及び第2電極を含むキャパシタを有する、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の配線基板。
  19. 前記基板は、ガラスを含む、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の配線基板。
  20. 請求項1乃至19のいずれか一項に記載の配線基板と、
    前記配線基板に搭載された素子と、を備える、実装基板。
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