JP7279589B2 - スロットロッドの検査装置、光ファイバケーブルの製造方法 - Google Patents
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Description
本開示の一態様に係る光ファイバケーブルの製造方法は、中心から放射状に延びた複数本のスロットリブを有したスロットロッドを検査する検査装置を用いつつ光ファイバケーブルを製造する、光ファイバケーブルの製造方法であって、前記スロットロッドの供給工程と、前記スロットロッドを前記検査装置内に通し、隣り合う前記スロットリブをそれぞれリブ検出部に接触させる工程と、前記リブ検出部とセンサ部により、前記スロットリブの形成方向を検出する工程と、検出した該スロットリブの形成方向に基づいて、隣り合う前記スロットリブが形成するスロット溝の角度を求める工程と、求めた該スロット溝の角度が所定の範囲を外れた場合、前記スロットロッドの進行を停止する工程と、を含み、前記リブ検出部は、前記スロットリブを把持するクリップ部からなる。
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
本開示に係るスロットロッドの検査装置は、(1)中心から放射状に延びた複数本のスロットリブを有したスロットロッドを検査する検査装置であって、前記スロットロッドを挿通可能な環状のセンサ部と、該センサ部の内側を進行する前記スロットリブに接触するリブ検出部と、前記センサ部と前記リブ検出部により検出した前記スロットリブの形成方向に基づいて、隣り合う前記スロットリブが形成するスロット溝の異常を判定する制御部と、を備え、前記リブ検出部は、前記スロットリブを把持するクリップ部からなる。スロットリブに接触するリブ検出部を設けているので、スロットリブの部分的な変形を確認できる。また、スロットリブの形成方向を、スロットリブを把持するクリップ部を用いて連続的に求めているので、画像センサなどを用いた場合に比べてスロットリブの変形を確実に確認できる。
なお、スロットリブの形成方向とは、スロットロッドの中心からスロットロッドの径方向外側に向けて延びた方向である。
(3)本開示のスロットロッドの検査装置の一態様では、前記クリップ部が、前記センサ部に回動自在に支持される。通常は、スロットリブの中心位置にクリップ部の向きは向いているが、スロットリブの芯が中心からずれた場合にも、その中心方向にクリップ部を向けることができるので、スロットリブの形成方向をより正確に拾うことができる。
以下、添付図面を参照しながら、本開示によるスロットロッドの検査装置、光ファイバケーブルの製造方法の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本開示における光ファイバケーブルの集合工程の一例を説明する図であり、図2は、スロッドロッドの一例を説明する図である。
図1に示すように、集合ラインの最上流側(図の最も左側)では、スロットロッド2がスロットサプライ11から繰り出されて集合ダイス12に向かう。
スロットロッド検査装置20は、例えば9つのリブ倒れ検出器30a~30iと、制御部50とを有する。リブ倒れ検出器30a~30iに、本開示のセンサ部、リブ検出部が含まれる。リブ倒れ検出器30a~30iは、スロットサプライ11から集合ダイス12に向かうスロットロッド2を挿通できるように、スロットロッド2の長手方向に沿ってリブ倒れ検出器30a,30B,30C,30d,30e,30f,30g,30h,30iの順に所定間隔で配置される。リブ倒れ検出器30a~30iの検知結果は制御部50に入力される。
なお、本例では、全てのスロットリブ(スロット溝)の異常を判定する例を示しているが、一部のスロットリブの異常を判定するものであってもよい。例えば、一つのスロット溝を形成するスロットリブの異常を判定する場合は、リブ倒れ検出器は、2つあればよい。
図3、4は、集合ラインの最上流側に配置されたリブ倒れ検出器30aを示しており、図3では、下流側(リブ倒れ検出器30b側)からみた図を示している。スロットロッド検査装置20は装置台21を有し、リブ倒れ検出器30aの基台31を載置する。
壁部32の下流側には、環状のセンサ部35が設けられている。センサ部35が本開示のセンサ部に相当する。センサ部35は、例えば磁気リングであり、軸受36を用いてフランジ33の外周面に回転自在に支持される。これにより、センサ部35は、スロットリブ4a~4hの形成方向(スロットロッド2の中心からスロットロッド2の径方向外側に向けて延びた方向)に応じて、スロットロッド2の長手方向に延びた軸線回りに回転できる。
また、センサ部35には、スロットリブ4aの先端を把持可能なクリップ部38が設けられている。具体的には、例えば、クリップ部38は、静ハンドル39および動ハンドル40を有している。クリップ部38が、本開示のクリップ部(リブ検出部)に相当する。
図5に示すように、静ハンドル39の把持部39aおよび動ハンドル40の把持部40aは、スロットリブ4aを把持する先端が、いずれも、スロットロッドの接触面に対する方向に先細りしたテーパ形状で形成されている。この鋭利に形成された把持部39a,40aは、スロットリブ4aを右側と左側から接触してスロットリブ4aの先端(上端部分)を把持する。このように、先端が鋭利に形成されているため、スロットリブ4aの、より狭い範囲の形成方向を正確に拾うことができる。
そして、図6のようにスロットリブ4aが変形している箇所では、その変形に応じてクリップ部38が動き、クリップ部38の動きに連動してセンサ部35が回転する。これにより、変形部におけるスロットリブ4aの形成方向が検出できる。後述するように、スロットリブ4bの形成方向も同様に検出することで、スロットリブ4aとスロットリブ4bが形成するスロット溝の角度が算出されるが、変形部ではこの角度が変動することになる。
また、図1,3,4では、リブ倒れ検出器30aは、ガイド34を壁部32の上流側に配置し、センサ部35やクリップ部38を壁部32の下流側に配置した例で説明したが、センサ部35やクリップ部38を壁部32の上流側に配置し、ガイド34を壁部32の下流側に配置してもよい。
判定ユニット52は、比較部53、判定部54を有する。判定ユニット52では、まずリブ倒れ検出器30a~30iの検出結果に基づいて、各スロット溝5の角度を求める。そして、比較部53は、所定の閾値と、求めた各スロット溝5の角度とを比較する。判定部54は、求めたスロット溝5の角度が所定の閾値(45°±10°)の範囲を外れた場合、スロットリブ4a~4hが変形していると判定する。出力部55は、スロットリブが変形していると判定されたら、アラームなどの警報信号を出力する。
判定ユニット52では、リブ倒れ検出器30aのセンサ部35の回転量とリブ倒れ検出器30bのセンサ部35の回転量とから、スロットリブ4a,4bで形成されるスロット溝5の角度を求めることができる。
スロットリブ4a~4hの変形が判定された場合、出力部55は、例えばランプの点灯やブザーの鳴動により、スロットリブ4a~4hが異常である旨を作業者に知らせる。なお、変形の可能性のあるスロットリブ4a~4hを表示してもよい。
このように、隣り合うスロットリブ4a~4hの形成方向からスロット溝5の角度を求めており、スロットリブ4a~4hの変形を、光ファイバケーブル製造中に、オンラインで確認できる。
さらに、スロットリブ4a~4hの変形があると判定した場合、例えばスロットロッド2を停止させてスロットリブを矯正し、矯正したスロットロッド2を光ファイバケーブルの製造ラインに供給するので、集合時の品質異常を未然に回避できるとともに、光ファイバ6をスロットロッド2に確実に収容させることができる。
Claims (5)
- 中心から放射状に延びた複数本のスロットリブを有したスロットロッドを検査する検査装置であって、
前記スロットロッドを挿通可能な環状のセンサ部と、
該センサ部の内側を進行する前記スロットリブに接触するリブ検出部と、
前記センサ部と前記リブ検出部により検出した前記スロットリブの形成方向に基づいて、隣り合う前記スロットリブが形成するスロット溝の異常を判定する制御部と、
を備え、
前記リブ検出部は、前記スロットリブを把持するクリップ部からなる、スロットロッドの検査装置。 - 前記クリップ部が、前記スロットリブを把持する先端を有し、該先端が、前記スロットロッドの接触面に対する方向に先細りしたテーパ形状で形成される、請求項1に記載のスロットロッドの検査装置。
- 前記クリップ部が、前記センサ部に回動自在に支持される、請求項1または請求項2に記載のスロットロッドの検査装置。
- 前記センサ部は、前記リブ検出部の動きに連動して回転し、前記スロットロッドの長手方向を軸線とする軸線回りに回転可能に構成される、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスロットロッドの検査装置。
- 中心から放射状に延びた複数本のスロットリブを有したスロットロッドを検査する検査装置を用いつつ光ファイバケーブルを製造する、光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記スロットロッドの供給工程と、
前記スロットロッドを前記検査装置内に通し、隣り合う前記スロットリブをそれぞれリブ検出部に接触させる工程と、
前記リブ検出部とセンサ部により、前記スロットリブの形成方向を検出する工程と、
検出した該スロットリブの形成方向に基づいて、隣り合う前記スロットリブが形成するスロット溝の角度を求める工程と、
求めた該スロット溝の角度が所定の範囲を外れた場合、前記スロットロッドの進行を停止する工程と、
を含み、
前記リブ検出部は、前記スロットリブを把持するクリップ部からなる、光ファイバケーブルの製造方法。
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