JP4918920B2 - スロットロッドのスロット形状検出方法 - Google Patents
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Description
また、このようなSZスロットのスロット形状を測定する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
即ち、特許文献2で開示されたSZonSZスロットでは、一つ飛ばしの反転箇所(例えば隣接する反転箇所)を結ぶ最短連結仮想線が、スロットロッドの表面において緩やかなSZ状曲線(例えば正弦波状曲線)を描くようにスロットを形成した。つまり、従来のSZスロットの軌跡において短周期のスロット形状における一つ飛ばしの反転箇所を、更に緩やかな長周期のSZ状曲線に載せたものである。
これにより、各スロットがドラム巻に関して同等の関係に置かれるため、ドラム巻した際の歪み量や内部応力が平均化され、伝送損失のばらつき等を防止して、収容されている光ファイバの品質を維持することができる。
前記スロットロッドの軸中心に対する前記スロットの回転角を一定周期でスキャンして検出した値を保持し、現在の回転角の値Aと現在より所定の時間前にスキャンした回転角の値Bとを比較し、
前記比較値が、値Aが値Bより継続して大きいときから値Aが値Bより継続して小さくなるまでの過程で値Bが値Aの値を超えたとき、または等しくなったときから1/2T前の時間における回転角を前記回転角の極大の反転部として検出し、及び
値Aが値Bより継続して小さいときから値Aが値Bより継続して大きくなるまでの過程で値Aが値Bの値を超えたとき、または等しくなったときから1/2T前における回転角を前記回転角の極小の反転部として検出することを特徴とするとする。
また、各スキャン時に微小振動(ノイズ)が加わっても、直前のスキャン時の検出値と比較するわけではないので、連続する数回のスキャンで増加傾向や減少傾向の逆転があっても、ノイズの影響による大小逆転部がスロットの反転部と誤認識されることがない。
図1は本発明に係るスロットロッドのスロット形状検出方法に用いられる検出装置の構成図、図2は図1の装置のスロット形状検出部における環状回転部を示す斜視図、図3はスロット形状検出方法の対象となるSZonSZスロットの形状を示し、(a)は反転角度を示すグラフ、(b)は捻回ピッチを示すグラフ、図4は本発明に係るスロット形状検出方法により反転部に認識される箇所の説明図で、図5は図4に示したスロット形状検出方法により認識された極大、極小の各反転部の説明図である。
キャプスタンローラ13a、13bの下流側には、一対のアキュムレーティングローラ14a、14bが設けられており、送られてくるスロットロッド12を必要により蓄線ないし放線することができる。
このようにして、スロットロッド12におけるスロット12aの反転角度および捻回ピッチが計測される。なお、計測されたスロットロッド12は、ターンホイール22を介して巻取機23に巻き取られる。
図3(a)にはSZonSZスロットにおけるスロットの形状が示されている。
SZonSZスロットS1は、短周期SZ撚りのスロットS2の反転箇所を一つ飛ばしで結ぶ最短連結仮想線が、スロットロッド12の表面において緩やかなSZ状曲線を描くようにスロット12a(図2参照)が形成されている。すなわち、SZonSZスロットS1は、従来のSZスロットの軌跡において短周期のスロットS2における一つ飛ばしの反転箇所を、さらに緩やかな長周期のSZ軌跡S3の上に載せたものである。
Gn={(α/2)・sinXn+(β/2)・sin(Xn/N)}−{(α/2)・sinXn+1+(β/2)・sin(Xn+1/N)}
ここで、Gn;反転角、α;短周期SZ反転角、β;長周期SZ反転角、N;長周期SZ捻回ピッチ設定倍数、Xn;極値点位置(π/2、3π/2、5π/2、…)である。
すると、隣接反転角平均法で得られる反転角Hnは、Hn=(Gn+Gn+1)/2であり、理論誤差EV(Error Value)は真値αとHnの差としてEV=α−Hnで表される。
この検出方法では、短周期SZ撚りの最大反転角度と最小反転角度を検出し、最大反転角度から最小反転角度を差し引き、さらに短周期SZ撚りの平均反転角度を差し引くことによりを長周期SZ撚りの反転角度を検出する。
すなわち、図3(a)に示すように、SZonSZスロットS1における極大値の中で最も大きい値を記憶する。図3(a)においては、例えばPUA3の位置である。同様に、SZonSZスロットS1における極小値の中で最も小さい値を記憶する。ここでは、例えばPLA7の位置である。これらの値を用いて、長周期SZ撚りの反転角度=「PUA3の反転角」−「PLA7の反転角」−「短周期SZ撚りの反転角」で得られる。ここで、「短周期SZ撚りの反転角」は、前述した方法で得られた値を用いる。
図3(b)に示すように、長周期SZ撚りの捻回ピッチは、SZonSZスロットS1に含まれる短周期SZ撚りの最大反転角度から最小反転角度を検出するまでに製造したスロットロッド12の長さを測長ホイール17およびロータリエンコーダ18により検出すると長周期SZ撚りの捻回ピッチの2分の1が得られるので、これを2倍することにより求めることができる。
これにより、従来より用いられている測定装置を用いて、SZonSZスロットS1に含まれる長周期SZ撚りの捻回ピッチを求めることができる。
短周期SZ撚りの捻回ピッチは、反転角度の極値点から一つ飛ばした次の極値点まで進む間に製造したスロットロッド12の長さを測長ホイール17およびロータリエンコーダ18により検出すると短周期SZ撚りの捻回ピッチが得られる。
これにより、従来より用いられている測定装置を用いて、SZonSZスロットS1に含まれる短周期SZ撚りの捻回ピッチを求めることができる。
この一実施の形態のスロット形状検出方法は、SZonSZスロットが略円筒状の長手方向に捻回し連続形成されたスロットロッドのスロット形状検出方法であって、スロットロッドの軸中心に対するスロットの回転角を一定周期でスキャンして検出した値を保持し、現在の回転角の値Aと現在より所定の時間T前にスキャンした回転角の値Bとを比較する。
更に、値Aと比較する値Bは、値Aのスキャン時より80スキャン前のスキャンで検出した値に設定することで、値Aと値Bとの間の時間差となる前述の所定の時間Tを、隣接する極大の反転部と極小の反転部との間の20%以上90%以下の時間である320msecに設定している。
図4では、スキャン数が0の時のスキャンP0の値が現在の回転角の値Aで、それよりも80スキャン前のスキャンP−80の値が比較値Bで、A=Bになっている状態を示している。
このような状況になると、本実施の形態のスロット形状検出方法では、値Aと値Bとが等しくなったときから1/2T前である160msecにおける回転角は、スキャン数が−40のときで、このときのスキャンP−40の値Cを、回転角の極小の反転部として検出する。
即ち、比較値が、値Aが値Bより継続して大きいときから値Aが値Bより継続して小さくなるまでの過程で値Bが値Aの値を超えたとき、または等しくなったときから1/2T前の時間における回転角を前記回転角の極大の反転部として検出する。
本実施の形態では、極大及び極小のいずれにしても、値A(図中の○印)と値B(図中の□印)とが等しくなったときから1/2T前の時間における回転角を前記回転角の極大または極小の反転部(図中の●印)として記憶する。
そして、上記のようにして求めた反転部のそれぞれの計測値からスロットの反転角度を算出するため、SZonSZスロットの短周期および長周期の反転角、捻回ピッチを、正確に連続測定することができる。
従って、誤認識の防止によりスロットロッドのドラム巻き時における監視作業工数を低減して、人的な省力化によるコスト削減を図ることができ、また、製造されたスロットロッドの品質を安定化させて、反転角及び捻回ピッチの異常品が外部に流出することを防止することができる。
反転部の判定を上記の所定の時間に設定することで、直前のスキャン時の検出値と比較する場合と異なり、ノイズの影響等による誤認識の可能性が低くなる。
11 クロスヘッド
12 スロットロッド
12a スロット
13a、13b キャプスタンローラ
14a、14bアキュムレーティングローラ
16a、16b ピンチローラ
17 測長ホイール
18 ロータリエンコーダ
19 コントローラ
20 スロット形状検出部
20a 環状回転部
20b ピン
21 ロータリエンコーダ
22 ターンホイール
23 巻取機
A 現在の回転角の検出値
B 所定の時間前にスキャンした回転角の検出値
PUA1、PUA2 極大の反転部
PLA1、PLA 極小の反転部
Claims (3)
- SZ状のスロットが略円筒状の長手方向に捻回し連続形成されたスロットロッドのスロット形状検出方法であって、
前記スロットロッドの軸中心に対する前記スロットの回転角を一定周期でスキャンして検出した値を保持し、現在の回転角の値Aと現在より所定の時間T前にスキャンした回転角の値Bとを比較し、
前記比較値が、値Aが値Bより継続して大きいときから値Aが値Bより継続して小さくなるまでの過程で値Bが値Aの値を超えたとき、または等しくなったときから1/2T前の時間における回転角を前記回転角の極大の反転部として検出し、及び
値Aが値Bより継続して小さいときから値Aが値Bより継続して大きくなるまでの過程で値Aが値Bの値を超えたとき、または等しくなったときから1/2T前における回転角を前記回転角の極小の反転部として検出することを特徴とするスロットロッドのスロット形状検出方法。 - 前記値Aと前記値Bとの間の時間差となる前述の所定の時間Tを、隣接する極大の反転部と極小の反転部との間の20%以上90%以下の時間に設定したことを特徴とする請求項1に記載のスロットロッドのスロット形状検出方法。
- 前記反転部のそれぞれの計測値から前記スロットの反転角度を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットロッドのスロット形状検出方法。
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