JP7276983B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
筆記具には多種多様なものが存在しており、油性ペンや鉛筆で筆記できることはもちろんのこと、水性インクを用いたボールペンやマーカー等の水性ペンに対しても良好な筆記性が求められる。近年では、ある程度の親水性を持つ表面であっても、筆記が困難な水性ペンも登場しており、より多くの水性ペンへの筆記性にも対応できることが求められている。
しかし、粘着剤層の粘着力を増大させるだけでは、積層体から粘着シートを剥離する際に、粘着シートを剥離するために強い力が必要になる結果、粘着シートが強くカールしてしまい、これが原因で、被着体に貼付した後、粘着シートが自然に剥がれて被着体から脱落する問題を解決することができない。
[1] 剥離剤層、基材層、コート層、及び粘着剤層がこの順に積層された粘着シートが複数積層された積層構造を有する積層体であって、
前記剥離剤層が、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)を含む剥離剤組成物から形成された層であり、
前記粘着剤層が、球状粘着剤を含む粘着剤組成物から形成された層である、積層体。
[2] 前記剥離剤組成物中の前記デンプン(D)と前記ポリビニルアルコール(P)との含有比率(D/P)が、質量比で、5/95~95/5である、上記[1]に記載の積層体。
[3] 前記剥離剤組成物中の前記フッ素化合物(F)の含有量が、前記デンプン(D)及び前記ポリビニルアルコール(P)の合計含有量100質量部に対し、5~30質量部である、上記[1]又は[2]に記載の積層体。
[4] 前記粘着シートをロール状に積層することで積層構造が構成されている上記[1]~[3]のいずれか一つに記載の積層体。
また、本明細書において、好ましい数値範囲(例えば、含有量等の範囲)について、段階的に記載された下限値及び上限値は、それぞれ独立して組み合わせることができる。例えば、「好ましくは10~90、より好ましくは30~60」という記載から、「好ましい下限値(10)」と「より好ましい上限値(60)」とを組み合わせて、「10~60」とすることもできる。
本発明の積層体は、剥離剤層、基材層、コート剤層、及び、粘着剤層がこの順に積層された粘着シートが複数積層された積層構造を有する。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層体10Aの断面模式図ある。図1に示すように、積層体10Aには、剥離剤層1、基材層2、コート剤層3、及び、粘着剤層4がこの順で積層された粘着シートS1が含まれる。積層体10Aには、更に、粘着シートS1と同様の構成を備える他の粘着シートS2、S3含まれる。粘着シートS1、S2、及びS3は、この順に、かつ、粘着シートS1の粘着剤層4が粘着シートS2の剥離剤層1に接するように、粘着シートS2の粘着剤層4が粘着シートS3の剥離剤層1に接するように積層され、積層構造を構成している。
図1の積層体10Aは、3つの粘着シートS1、S2、S3がこの順に積層された積層構造を有しているが、これに限られるものではなく、更に多くの数の粘着シートが、上述したのと同様の順序で積層されていてもよいし、2つの粘着シートが同様の順序で積層されていてもよい。
基材層2と剥離剤層1との間には、図示しない易接着層、帯電防止層等の他の層が設けられていてもよい。また、基材層2とコート剤層3との間、コート剤層3と粘着剤層4との間にも、図示しない易接着層、帯電防止層等の他の層が設けられていてもよい。
図2に示すように、ロール状積層体10Bは、図1に示す粘着シートS1と同様に、剥離剤層1、基材層2、コート剤層3、及び、粘着剤層4がこの順で積層された粘着シートを備えている。そして、この粘着シートを、巻き芯11を中心にして、内側に位置する粘着シート部分(図2では符号Sn+1で示す。nは整数である)の剥離剤層1上に、外側に位置する粘着シート部分Snの粘着剤層4が来るように積層しながら巻き取られて巻き取り部10B1を形成している。この巻き取り部10B1から、粘着シートの先端を剥離して、巻き取り部10B1から引き出して引き出し部10B2とし、適宜の長さで切断して付箋として用いることができる。
これらの傾向は、粘着剤層の粘着力が大きい場合により顕著となる。
したがって、積層体からの剥離によってカールが生じた粘着シートを被着体に貼付した場合、上述したカールに起因して、端部が被着体から剥がれようとする力が作用しやすくなる。このため、図3に示すように、積層体からの剥離によってカールが生じた粘着シートS1aを被着体200に貼付した場合、粘着シートS1aの端部が被着体200から剥離剤層側に持ち上がり、被着体200から剥離して、浮きを生じてしまう。なお、図3においては、粘着シートS1aの、浮きを生じた部分が、被着体200から最も離れた位置の高さを符号kで示している。
こうして、粘着剤層の粘着力を高くしたにもかかわらず、被着体の種類によっては、粘着シートが被着体から脱落してしまう恐れがある。
このような問題は、ロール状積層体に限られるものではなく、所定サイズ及び所定形状を備える枚葉状の粘着シートが上下に積層された積層体においても生じ得る。
<剥離剤層>
本発明の積層体に含まれる粘着シートを構成する剥離剤層は、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)を含む剥離剤組成物から形成することができる。
本発明者は、剥離剤層を、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)を含む剥離剤組成物から形成することで、水性ペンに対しても筆記性が良好であり、粘着剤層が適度な剥離性を有していること、そして、粘着剤層として粘着力の高いものを用いたとしても、積層体から剥離した後の粘着シートを被着体に貼付しても被着体から浮きを生じにくいことを見出し、本発明に至った。
なお、上記特許文献1~3には、デンプンとポリビニルアルコールとフッ素化合物とを用いて剥離剤層を形成することは記載されていない。
なお、以降の記載において、「剥離剤組成物中の有効成分の全量に対する各成分の含有量」は、「当該剥離剤組成物から形成された剥離層中の各成分の含有量」とみなすこともできる。
剥離剤組成物は、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)を含む。なお、本発明の一態様において、剥離剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)以外の添加剤を含んでいてもよい。
以下、剥離剤組成物に含まれる各成分について説明する。
デンプン(D)としては、特に制限はなく各種のものを利用できる。具体的には、タピオカ、トウモロコシ、馬鈴薯等の各種の植物由来のデンプンや、それらを、α化、酸化、エステル化、エーテル化、アセチル化、陽性化等によって変性した変性デンプンが用いられる。具体的には、タピオカデンプン、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、アセチル化タピオカデンプン、α化タピオカデンプン、酸化アセチル化タピオカデンプン、カチオン化タピオカデンプン、ヒドロキシプロピル化コーンスターチ、両性コーンスターチ、カチオン化酸化コーンスターチ、α化馬鈴薯デンプン、α化カチオン化馬鈴薯デンプン、酸化コーンスターチ、デキストリン等が挙げられる。
添加割合に関わらず、良好な筆記性と適度な剥離力を付与させやすいという観点から、酸化デンプンを用いることが好ましい。また、剥離力を適度に小さく設定しやすいという観点から、アセチル化デンプンを用いることが好ましい。
なお、デンプン(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリビニルアルコール(P)としては、特に制限はなく、例えば、重合度が200~4000程度、鹸化度が80モル%以上の汎用の市販品を用いることができる。部分鹸化ポリビニルアルコール及び完全鹸化ポリビニルアルコールのいずれも用いることができるが、剥離力を適度に小さく設定させやすくする観点から、完全鹸化ポリビニルアルコールが好ましい。また、カルボキシル基等を導入することにより変性した、変性ポリビニルアルコールを用いることもできる。
フッ素化合物(F)は、表面に適度にフルオロ基が存在するように配向し得る骨格を有するものであれば、特に制限なく各種のものを用いることができる。好ましいフッ素化合物としては、下記一般式(1)に示される化合物が挙げられる。
Rf-Rc-X・・・(1)
一般式(1)において、Rfは、少なくともフッ素原子と炭素原子とを有する撥水撥油性基を表す。なお、Rfは、フッ素原子や炭素原子の他に、例えば、酸素原子を有していてもよい。Rfで表される撥水撥油性基の具体例として、パーフロロアルキル基、パーフロロポリエーテル基等が挙げられる。
一般式(1)において、Rcは、親油性基を表す。Rcで表される親油性基の具体例として、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン等のポリオキシアルキレン基やアルキレン基等が挙げられる。
一般式(1)において、Xは、極性官能基である。Xで表される極性官能基の具体例として、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基等が挙げられる。
また、水溶性の有機フッ素化合物である、パーフルオロアルキルりん酸エステル若しくはパーフルオロアルキルスルフォンアマイドりん酸エステルなどの水溶性塩;パーフルオロアルコキシアルキルカルバメート、パーフルオロアルキルモノカルボン酸誘導体、パーフルオロアルキルアミンなどの水溶性化合物;炭素数6~12のフルオロカーボン基を持つアクリル酸又はメタクリル酸、ビニルアルコール、エポキシ化合物、フマル酸などを骨格とするポリマー等を用いることもできる。
本発明の一態様において、剥離後の粘着シートの被着体からの浮きを防止し、剥離剤層の良好な筆記性及び適度な剥離力を付与する観点から、剥離剤組成物中におけるデンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)の合計含有量は、剥離剤組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上である。
本発明の一態様において、剥離後の粘着シートの被着体からの浮きを防止し、剥離剤層の良好な筆記性及び適度な剥離力を付与する観点から、デンプン(D)及びポリビニルアルコール(P)の含有比率(D/P)は、質量比で、好ましくは5/95~95/5であり、より好ましくは10/90~90/10、更に好ましくは25/75~85/15、特に好ましくは50/50~80/20である。
本発明の一態様において、剥離後の粘着シートの被着体からの浮きを防止し、剥離剤層の良好な筆記性及び適度な剥離力を付与する観点から、フッ素化合物(F)の含有量は、デンプン(D)及びポリビニルアルコール(P)の合計100質量部に対して、好ましくは5~30質量部、より好ましくは5~25質量部、更に好ましくは5~20質量部、特に好ましくは5~15質量部である。
本発明の一態様において、剥離剤組成物は、必要に応じて、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及び、フッ素化合物(F)以外の添加剤を含んでいてもよい。
このような添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、無機または有機フィラー、帯電防止剤、界面活性剤、光重合開始剤、光安定剤等の各種添加剤が挙げられる。
本発明の一態様において、剥離剤組成物は、シリコーン化合物を実質的に含有しないことが好ましい。
剥離剤層にシリコーン化合物を含むと、剥離剤層から粘着シートを剥離する剥離力が著しく低下することがある。そのため、剥離剤層にシリコーン剥離剤層を含み、かつ、粘着剤層が球状粘着剤からなると、使用中のわずかな取扱いミスで積層体が意図せず剥離することが発生しやすくなる。更に、剥離剤層にシリコーン化合物を含むと、水性ペンや油性ペンの筆記性の低下を招くことがある。
本発明の一態様において、剥離剤組成物中のシリコーン化合物の含有量としては、剥離剤組成物の全量(100質量%)基準で、好ましくは5.0質量%未満、より好ましくは2.0質量%未満、更に好ましくは1.0質量%未満、より更に好ましくは0.1質量%未満、より更に好ましくは0.01質量%未満である。
本発明の一態様において、基材への塗布性を向上させる観点から、剥離剤組成物は、上述した各種有効成分に希釈溶媒を加えて、溶液の形態としてもよい。
希釈溶媒は、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)の溶解性が良好である水系溶剤の中から選択される。
このような水系溶剤としては、例えば、水、メタノール、及びエタノール等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、希釈溶媒として使用する水系溶剤は、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)の合成時に使用された水系溶剤をそのまま用いてもよいし、剥離剤組成物を均一に塗布できるように、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)の合成時に使用された水系溶剤及び/又はそれ以外の1種以上の水系溶剤を加えてもよい。
具体的には、剥離剤組成物の溶液に含まれる有効成分(固形分)濃度は、好ましくは0.1~15質量%、より好ましくは0.2~10質量%、更に好ましくは0.5~8質量%の範囲となるように調整される。
剥離剤層の塗布量は、特に制限はないが、通常0.05~5.0g/m2であればよく、好ましくは0.5~3.0g/m2である。剥離層の塗布量が0.05g/m2以上であれば、塗布量のバラつきによる剥離力のバラつきを抑制することができる。また、剥離層の塗布量が5.0g/m2以下であれば、剥離剤組成物の塗布膜の硬化性を良好にすることができる。
剥離剤層の塗布量は、例えば、後述する実施例に記載の方法により測定される。
本発明の積層体に含まれる粘着シートを構成する基材層としては、例えば、上質紙、クレーコート紙、キャストコート紙、クラフト紙等の紙類、これらの紙類にポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、合成紙等の紙材シート、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;アセテート樹脂;ポリスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂等の合成樹脂のシート等が挙げられる。
基材層は、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
基材層の厚さは、特に制限はないが、通常10~300μmであればよく、好ましくは20~200μmである。基材層の厚さが10~300μmであれば、粘着剤層を備える粘着シートに、積層体からの剥離、被着体への貼付、及び貼付した被着体からの剥離を容易にするとともに、良好な筆記性等を付与し得るコシや強度を与えることができる。
酸化法としては、例えば、コロナ放電表面処理、クロム酸表面処理(湿式)、火炎表面処理、熱風表面処理、オゾン・紫外線照射表面処理等が挙げられる。また、凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理法は、基材の種類に応じて適宜選定されるが、一般には、コロナ放電表面処理法が効果及び操作性の観点から、好ましく用いられる。また、プライマー処理を施すこともできる。
本発明の積層体に含まれる粘着シートを構成するコート剤層は、基材層、特に紙材シートからなる基材層に対する十分な密着性と投錨性を確保するために設けられるものである。
コート剤層を形成するためのコート剤としては、例えば、カオリン、重質炭酸カリウム、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、焼成クレー、ベントナイト、ゼオライト、タルク、珪藻土等を用いたり、これらを充填剤として、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィンなどに分散させたプライマー等を用いたりすることができる。
コート剤層の塗布量は、好ましくは0.05g/m2以上、より好ましくは0.1g/m2以上、更に好ましくは0.5g/m2以上であり、また、好ましくは15g/m2以下、より好ましくは10g/m2以下、更に好ましくは5g/m2以下である。当該塗布量が0.05g/m2以上であることで、コート剤層の効果を良好に得やすくなる。また、当該塗布量が15g/m2以下であることで、基材層と粘着剤層との密着性を確保しやすくなる。
本発明の積層体に含まれる粘着シートを構成する粘着剤層は、球状粘着剤を含む粘着剤組成物から形成された粘着剤層を用いる。このような粘着剤層は、粘着剤組成物に含まれている球状粘着剤に由来する粘着性微球粒子の一部が粘着剤層の表面に露出している。したがって、被着体を粘着剤層と接触させたときに、被着体と粘着剤層との接触面積が抑えられる。そのため、被着体に対する粘着剤層の適度な粘着性と剥離性とが両立される。
以下、粘着剤組成物に含有される各成分について説明する。
球状粘着剤は、球状の微小な粒子からなる粘着剤であれば、特に限定されず、再剥離性の粘着シートの粘着剤層を形成する際に通常用いられる公知の球状粘着剤を用いることができる。
球状粘着剤の具体例としては、アクリル系重合体の球状粒子を粘着剤成分とするアクリル系球状粘着剤、及び、ゴム質重合体の球状微粒子を粘着剤成分とするゴム系球状粘着剤等が挙げられる。
球状粘着剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、被着体に対する適度な粘着性や剥離性を制御し易くする観点から、アクリル系球状粘着剤を用いることが好ましい。
アクリル系球状粘着剤において、アクリル系重合体及びアクリル系共重合体は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」と「メタクリル酸」の双方を指し、他の類似の用語についても同様である。
内部架橋剤とは、重合時に、重合体分子内に架橋構造を導入し得る反応性単量体をいう。
外部架橋剤とは、重合体分子内に存在する架橋性官能基と反応して架橋構造を導入し得る化合物をいう。
内部架橋剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
内部架橋剤を用いる場合、内部架橋剤を単量体混合物中に配合する。内部架橋剤の配合量は、単量体成分100質量部に対して、5質量部以下が好ましい。
外部架橋剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
外部架橋剤を用いる場合、外部架橋剤を、得られた重合反応溶液または分散液に配合する。外部架橋剤の配合量は、重合体100質量部に対して5質量部以下が好ましい。
粘着剤組成物は、球状粘着剤とともに、バインダー粘着剤を含んでいてもよい。
バインダー粘着剤は、球状粘着剤を粘着シート用基材に固定することができる粘着剤であれば特に限定されない。
バインダー粘着剤の具体例としては、(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含有するエマルションを主成分とする粘着剤等(以下、「アクリル系エマルション型粘着剤」ともいう)が挙げられる。
ここで、「主成分」とは、バインダー粘着剤中で含有量(質量比)が最も大きい成分を意味し、好ましくはバインダー粘着剤の全量(100質量%)基準で50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上を占める成分を意味している。
このような(メタ)アクリル酸エステル系重合体の具体例としては、アクリル酸エステル系単量体1種以上を重合させることで得られる単独重合体若しくは共重合体、またはアクリル酸エステル系単量体とアクリル酸エステル系単量体以外の単量体を重合させることで得られる共重合体が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体を製造する際に用いる単量体の具体例としては、アクリル系球状粘着剤の中で示したものと同様のものが挙げられる。
内部架橋剤や外部架橋剤の具体例としては、球状粘着剤の説明の中で例示したものと同様のものが挙げられる。
例えば、乳化剤を含む水性媒体中に、所定の単量体を加えて乳化処理を行い、重合開始剤の存在下に乳化重合を行うことで、アクリル系エマルション型粘着剤を製造することができる。
アクリル系エマルション型粘着剤中のミセルの平均粒径は特に制限されない。平均粒径の範囲は、通常、100~2000nm、好ましくは120~1500nm、特に好ましくは150~500nmである。
粘着剤組成物は、必要に応じて、粘着剤用添加剤を含んでいてもよい。
粘着剤用添加剤としては、例えば、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤、染料、顔料、香料等が挙げられる。
これら添加剤の含有量は、粘着剤組成物の全量(100質量部)に対して、通常、10質量部以下、好ましくは、1~5質量部である。
本発明の一態様において、粘着剤組成物に含まれる球状粘着剤とアクリル系エマルション型粘着剤の有効成分の質量比(球状粘着剤:アクリル系エマルション型粘着剤)は、好ましくは100:75~100:250、より好ましくは100:80~100:220である。
粘着剤組成物に含まれる球状粘着剤とアクリル系エマルション型粘着剤の有効成分の質量比を上記範囲とすることで、粘着シート用基材と粘着剤層との密着性を良好なものとし易い。また、被着体に対する再貼付性を良好なものとし易い。
粘着剤組成物は、例えば水で希釈して水溶液の形態で用いられる。
具体的には、球状粘着剤の水懸濁液、アクリル系エマルション型粘着剤、及び上記の添加剤等を混合することで、粘着剤組成物の水溶液を得ることができる。
水の量は、粘着剤組成物が塗布時に適度な粘度を有する量となるように適宜選定すればよい。
粘着剤層の塗布量は、好ましくは5g/m2以上、より好ましくは8g/m2以上、更に好ましくは10g/m2以上であり、また、好ましくは100g/m2以下、より好ましくは60g/m2以下、更に好ましくは40g/m2以下である。当該塗布量が5g/m2以上であることで、所望の粘着力及び剥離力を得ることができる。また、当該塗布量が100g/m2以下であることで、被着体から剥離した後に糊残りすることを低減することができる。
<積層体から粘着シートを剥離する際の剥離力>
本発明の積層体を構成する粘着シートの剥離力の好ましい値は、使用者がスムーズに積層体から剥離できるようにするとともに、剥離するまでは積層体から粘着シートが意図せず剥がれることがないようにする観点から、剥離速度300mm/minで、好ましくは100mN/25mm~250mN/25mm、より好ましくは110mN/25mm~230mN/25mm、更に好ましくは120mN/25mm~220mN/25mmである。
本願明細書において、積層体から粘着シートを剥離する際の剥離力は、後述する実施例に記載の方法により測定されるものである。
本発明の一態様の積層体に含まれる粘着シートは、積層体から剥離して、被着体に貼付した後、被着体から自然に脱落してしまうことをできるだけ防ぐ観点から、カールが小さいことが好ましい。
積層体から剥離した後の粘着シートのカールの大きさとしては、10mm以下であることが好ましい。
積層体から剥離した後の粘着シートのカールの大きさは、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の一態様の積層体に含まれる粘着シートの粘着力は、様々な材質の被着体に対して高い粘着力を与える観点から、JIS Z 0237に準拠して測定したときの、ステンレス板に対する接着力が、好ましくは200~5000mN/25mm、より好ましくは500~3000mN/25mm、更に好ましくは1000~2000mN/25mmである。また、同じ手順で測定したときの、ポリエチレンシートに対する粘着シートの接着力が、好ましくは30~5000mN/25mm、より好ましくは250~3000mN/25mm、更に好ましくは500~2000mN/25mmである。
本発明の一態様の積層体に含まれる粘着シートについては、付箋として使用されたときに、最表面となる剥離剤層上に、筆記具を用いて筆記することができる。
特に、水性ペンで筆記できる特性を備えていることが好ましい。一般的に、油性ペンは多様な素材を筆記対象として筆記することができるが、筆記対象の素材の撥水性が高くなると水性筆記剤をはじいてしまうので、水性インクを用いたボールペンやマーカー等の水性ペンによる筆記が難しくなるためである。
本発明の積層体は、オフィスや家庭等のパーソナルな用途で用いられる付箋用の積層体として、あるいは、倉庫や工場等における産業用途で用いられる付箋用の積層体として用いることができる。特に、ポリオレフィン系樹脂からなる被着体や、表面粗さが大きい被着体など、高い粘着力が必要とされる付箋用の積層体として好適に用いることができる。
本発明の積層体に含まれる粘着シートは、例えば、下記[工程1]~[工程4]の手順で製造することができる。
[工程1]デンプン(D)/ポリビニルアルコール(P)/フッ素化合物(F)を、常温常圧下で水系溶剤に添加して混合して、剥離剤組成物を含む均一な塗液を調製する。
[工程2]基材の一方の面上に、剥離剤組成物含む塗液を塗工し、加熱乾燥して剥離剤層を形成する。
[工程3]基材の他方の面上に、コート剤を塗工し、加熱乾燥してコート剤層を形成する。
[工程4]コート剤層の上に粘着剤層を塗工し、加熱乾燥して粘着剤層を形成する。
矩形状や短冊状等の所望の形状を持つ付箋用の積層体の場合、一端のみに粘着剤層が設けられ、他の部位には粘着剤層を有していない態様とすることもできる。
また、得られた粘着シートを、必要に応じて巻き芯を用い、内側に位置する粘着シートの剥離剤層上に、外側に位置する粘着シートの粘着剤層が来るように巻き取りながら積層することで、更に必要に応じて細幅に裁断することで、図2に示したロール状の付箋用積層体を得ることができる。
また、ロール状積層体の幅、ロール径、巻き数、ロール状積層体を構成する粘着シートの長さ等も用途に合わせて適宜の値に決められるが、ロール状積層体の幅は好ましくは10~70mm、ロール状積層体のロール径は好ましくは30~100mm、ロール状積層体の巻き数は好ましくは10~1000、ロール状積層体を構成する粘着シートの長さは好ましくは3~100mである。
実施例・比較例で作製したロール状積層体の最表層の1枚の粘着シートを、被着体(ステンレス、及び、ポリエチレン)に対して2kgローラーで押圧して貼付した。貼付してから30分後に、被着体に対する角度180°、剥離速度300mm/minで粘着シートを剥離したときの力を測定し、これを粘着力とした。
実施例・比較例で作製したロール状積層体から最表層の1枚の粘着シートを、ロールの外形の接線方向に対する角度60~120°、剥離速度300mm/minで下層の粘着シートの剥離剤層から剥離したときの力を測定し、得られた値を積層体からの粘着シートの剥離力とした。
実施例・比較例で作製したロール状積層体の最表面の粘着シートの剥離剤層面に、2種の水性ペン(ZEBRA社製SEE SIGN、Pentel社製Sign Pen)で筆記した際のインクのハジキの有無を目視にて評価し、粘着シートの筆記性とした。
A:2種のペンでインクのハジキが観察されない。
B:1種のペンでインクのハジキが観察され、もう1種のペンでインクのハジキが観察されない。
C:2種のペンでハジキが観察される。
図4を用いてカールの測定手順を説明する。図4(A)は、カールした粘着シートS1aを平板100に載置した状態を示す外観図であり、図4(B)は、カールした粘着シートS1aの一方の側縁側から見た図である。
まず、実施例・比較例で作製したロール状積層体から、上述の「積層体からの粘着シートの剥離力」と同様の手順で取り出した粘着シートを、長さ150mmに切り出した。そして、図4(A)に示すように、カールした粘着シートS1aの一方の側縁Sw1が底となるように、目盛を有する平板100上に載置して、カールした粘着シートS1aを平板100に対して垂直に立てた。この粘着シートS1aを上方(反対側の側縁Sw2側)から目視観察して、カールの量を平板100の目盛で読み取った。その際、粘着シートS1aの長手方向Nの中心付近を原点Pとし、この原点Pが平板100上のいずれかの基準線に接するように粘着シートS1aを配置し、当該基準線に沿って原点Pの両側3cmの距離(図4(B)の距離Δd)における粘着シートS1aの位置(図4(B)の位置h1、h2)を平板100の目盛から読み取り、2つの値の平均値((h1+h2)/2)を、その粘着シートS1aのカールとした。なお、カールの発生量が小さい場合は、補助具を用いて粘着シートを平板100上に立て、上述したのと同様の手順でカールを測定した。明らかにカールが発生していないことが確認できる場合は、上記の手順を行うことなく、粘着シートのカールをゼロとみなした。
実施例・比較例で作製した積層体から、積層体の粘着シートの剥離力と同様にして取り出した粘着シートを、長さ100mmに切り出し、ポリエチレン板に2kgローラーで貼付した。70℃dry条件下で30分間保管した後の粘着シートの端部の、ポリエチレン板からの浮き(高さ)を、以下の基準で評価した。
A:粘着シートの浮きが、最大の箇所で5mm未満である。
B:粘着シートの浮きが、最大の箇所で5mm以上10mm未満である。
C:粘着シートの浮きが、最大の箇所で10mm以上である。
剥離剤層、コート層、及び粘着剤層の塗布量は、それぞれ、塗工前の単位面積当たりの質量と、塗工後(乾燥後)の単位面積当たりの質量とを測定し、両者の差から算出した。
実施例1~7及び比較例1~6の粘着シートを、以下の手順で作製した。なお、各実施例及び比較例で用いた各層の材料は以下のとおりである。
(剥離剤層)
・デンプン(D):日本食品化工株式会社製 MS#3800
・ポリビニルアルコール(P):株式会社クラレ製 クラレポバールポリビニルアルコール-103(完全鹸化ポリビニルアルコール)
・フッ素化合物(F):旭硝子株式会社製 AG-E500D
(基材層)
・上質紙:(リンテック株式会社製 ケイコウTAMヨウシ レモン 72g 坪量:72g/m2、厚さ100μm)
(粘着剤層)
・粘着剤A:リンテック株式会社製 アクリル系球状粘着剤(粘着力大)
・粘着剤B:リンテック株式会社製 アクリル系球状粘着剤(粘着力小)
(コート層)
・カオリン(BASFジャパン株式会社製 HTカオリン)
・重質炭酸カリウム(三共精粉株式会社製 エスカロン#2000)
デンプン(D)/ポリビニルアルコール(P)/フッ素化合物(F)を、90質量部/10質量部/10質量部(それぞれ固形分換算した量比)で配合して剥離剤組成物を調製し、1500質量部の水で希釈して塗工液を得た。この塗工液を、基材層となる上質紙に塗工し、150℃で30秒、加熱乾燥して塗布量1.0g/m2の剥離剤層を形成した。また、基材層の他方の面に、コート剤を塗工し、150℃で30秒、加熱乾燥して塗布量2.5g/m2のコート剤層を形成し、更にコート剤層の上に粘着剤Aを塗工し、100℃で2分、加熱乾燥して塗布量10g/m2粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。この粘着シートを裁断機により幅25mmに裁断し、長さ10mの小巻に巻き取り、ロール状の積層体を得た。
デンプン(D)/ポリビニルアルコール(P)/フッ素化合物(F)を、80質量部/20質量部/10質量部で配合して剥離剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様の手順でロール状の積層体を得た。
デンプン(D)/ポリビニルアルコール(P)/フッ素化合物(F)を、50質量部/50質量部/10質量部で配合して剥離剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様の手順でロール状の積層体を得た。
デンプン(D)/ポリビニルアルコール(P)/フッ素化合物(F)を、10質量部/90質量部/10質量部で配合して剥離剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様の手順でロール状の積層体を得た。
デンプン(D)/ポリビニルアルコール(P)/フッ素化合物(F)を、50質量部/50質量部/20質量部で配合して剥離剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様の手順でロール状の積層体を得た。
デンプンの種類を変更して、アセチル化デンプン(昭和産業株式会社製 MC3000)を使用したこと以外は、実施例3と同様の手順でロール状の積層体を得た。
ポリビニルアルコールの種類を変更して、部分鹸化ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製 クラレポバールPVA-203)を使用したこと以外は、実施例3と同様の手順でロール状の積層体を得た。
デンプン(D)/フッ素化合物(F)を100質量部/10質量部で配合して剥離剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様の手順でロール状の積層体を得た。
ポリビニルアルコール(P)/フッ素化合物(F)を100質量部/10質量部で配合して剥離剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様の手順でロール状の積層体を得た。
100質量部のシリコーン系剥離剤(信越化学工業株式会社製 KS-847)を、170質量部のトルエンで希釈して塗工液を調製した。この塗工液を、基材層である上質紙に塗工し、150℃で30秒、加熱乾燥して塗布量0.85g/m2の剥離剤層を形成した。基材層の他方の面に、実施例1で用いたのと同じコート剤を塗工し、150℃で30秒、加熱乾燥して塗布量2.5g/m2のコート剤層を形成し、更にコート剤層の上に粘着剤Aを塗工し、100℃で2分、加熱乾燥して塗布量10g/m2の粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。この粘着シートは、剥離力が低すぎて小巻に巻き取ることができなかった。
デンプン(D)/ポリビニルアルコール(P)/ペインタブル性シリコーン(信越化学工業株式会社製 KM-9739)を50質量部/50質量部/50質量部で配合して剥離剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様の手順でロール状の積層体を得た。
デンプン(D)/ポリエチレングリコール(三洋化成工業株式会社製 PEG-600)/フッ素化合物(F)を50質量部/50質量部/10質量部で配合して剥離剤組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様の手順でロール状の積層体を得た。
粘着剤Aに代えて、粘着剤Aよりも粘着力の低い粘着剤Bを用いたこと以外は、実施例3と同様の手順でロール状の積層体を得た。
剥離剤層が、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及び、フッ素化合物(F)を含んでいる実施例1~7の粘着シートは、筆記性に優れており、上記三成分の配合割合によって若干の変動はあるものの、剥離力も適度な値を示している。また、実施例1~7の粘着シートは、粘着力の高い粘着剤Aを用いて粘着剤層を構成していても、積層体から粘着シートを剥離した後に、カールが生じにくく、被着体に貼付したときの被着体からの浮きが生じにくい。したがって、積層体から粘着シートを剥離して、被着体に貼付したときに、被着体が剥がれ落ちたりすることが効果的に防止される。
また、剥離剤層にデンプン(D)を含まない比較例2は、剥離剤層の剥離力が小さく、カールや被着体からの浮きは小さかったが、筆記性が実施例1~7よりも劣っている。
更に、シリコーンのみを用いて剥離剤層を形成している比較例3は、粘着剤層が他の剥離剤層に粘着しないため、ロール状の積層体を作製することができない。よって、比較例3の粘着シートのカール及び被着体からの浮きを評価することができない。また、筆記性も実施例1~7より劣っている。
更に、粘着剤層として粘着力の小さな粘着剤Bを使用した比較例6においては、ステンレス板及びポリエチレン板のいずれに対しても、十分な粘着力を確保することができない。
2 基材層
3 コート剤層
4 粘着剤層
10A 積層体
10B ロール状積層体
10B1 巻き取り部
10B2 引き出し部
11 巻き芯
S1、S2、S3・・・Sn、Sn+1・・・ 粘着シート
200 被着体
Claims (3)
- 剥離剤層、基材層、コート層、及び粘着剤層がこの順に積層された粘着シートが複数積層された積層構造を有する積層体であって、
前記剥離剤層が、デンプン(D)、ポリビニルアルコール(P)、及びフッ素化合物(F)を含む剥離剤組成物から形成された層であり、
前記粘着剤層が、球状粘着剤を含む粘着剤組成物から形成された層であり、
JIS Z 0237に準拠して測定したときの、ステンレス板に対する前記粘着シートの接着力が500~3000mN/25mmであり、ポリエチレンシートに対する前記粘着シートの接着力が250~3000mN/25mmであり、
前記粘着シートをロール状に積層することで積層構造が構成されている、積層体。 - 前記剥離剤組成物中の前記デンプン(D)と前記ポリビニルアルコール(P)との含有比率(D/P)が、質量比で、5/95~95/5である、請求項1に記載の積層体。
- 前記剥離剤組成物中の前記フッ素化合物(F)の含有量が、前記デンプン(D)及び前記ポリビニルアルコール(P)の合計含有量100質量部に対し、5~30質量部である、請求項1又は2に記載の積層体。
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