JP7274760B2 - 基板ブレーク装置 - Google Patents
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Description
特許文献1は、例えば、脆性材料基板の一方主面に樹脂または金属からなる異種材料層が付設され、他方主面にスクライブラインが形成されてなる積層脆性材料基板を前記異種材料層の側から前記スクライブラインに沿ってブレイクするブレイク装置が、ブレイクに際して積層脆性材料基板と当接するブレイクバーにブレイクバーを加熱するヒータが付設されてなり、ヒータによってブレイクバーを所定温度に加熱しつつブレイクを行うようにすることとされている。
例えば、ブレーク装置のテーブル上でウェーハが反ることによって、ウェーハに設けられたアライメントマークをカメラで認識する際、焦点が合いにくくなり、正しく認識することができない虞がある。つまり、ウェーハを分断してチップ材を生産する際、ブレードを当てるときにウェーハが反らないように押さえることが必要となる。
しかしながら、図5に示すような従来のブレーク装置100は、リングフレーム3に組まれたウェーハ2を搭載するテーブル400と、ウェーハ2を分断するブレード600と、ブレード600を備えるブレークユニット700と、を有するものであるが、上記の課題を解決することが難しいものであった。
本発明にかかる保持機構は、リングフレームに組まれた状態のウェーハをテーブルに搭載し、スクライブラインと一致するようにブレードを上方に配置し、前記ブレードを下降させて前記スクライブライン上を押圧することで、前記ウェーハを分断するブレーク装置に備えられている保持機構において、前記保持機構は、前記ウェーハを前記ブレードで分断するときに、前記リングフレームに搭載された前記ウェーハを押えて平らな状態に保持することを特徴とする。
好ましくは、前記押圧部材は、所定の重さを備え且つ、前記ウェーハと当接する面については所定の平面度を有しているとよい。
好ましくは、前記保持機構は、メンテナンス時に、前記押圧部材から前記ブレードを下方へ突出させ、当該ブレードの高さを計測することが可能な構成を有しているとよい。
好ましくは、前記押圧部材の前記ウェーハと当接する面には、低摩擦のシート材を配備するとよい。
好ましくは、前記基板が、リングフレームに組まれた状態のウェーハであり、前記基板搭載部がテーブルであり、前記ウェーハの下面にはスクライブラインが形成されており、前記保持機構は、メンテナンス時に、前記押圧部材から前記ブレードを突出させ、当該ブレードの高さを計測することが可能な構成を有していて、前記押圧部材は、剛体で形成されていて、所定の重さを備え且つ、前記ウェーハと当接する面については所定の平面度を有していて、前記押圧部材の前記ウェーハと当接する面には、低摩擦のシート材を配備するとよい。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。また、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向などについては、図面に示す通りである。
さて、前工程のスクライブ工程では、スクライブ装置のテーブル4に粘着シートを下側にして載置し、テーブル4の上方に配備されたスクライブヘッドの先端に設けられたスク
ライビングツールにより、ウェーハ2の表面上にスクライブライン(X軸方向、Y軸方向)が形成される。つまり、ウェーハ2には、裏面が粘着シートに貼り付けられた状態で表面にスクライブラインが格子状に形成される。
そこで、本発明のブレーク装置1には、分断時にウェーハ2を平らな状態で保持する(反りを抑制する)ことができる保持機構16を備えた。
テーブル4は、モータ(図示せず)によって回転するネジ軸10により、レール11に沿ってY軸方向に移動できるようになっている。また、テーブル4は、駆動部(図示せず)により垂直方向の軸回りに回動するようになっている。基台5は、テーブル4を一定の高さで保持して、下方から支持している。
ブレークユニット7は、モータ13によって回転するネジ軸(図示せず)により、レール14に沿ってZ軸方向に移動できるようになっている。ブレークユニット7の先端には、ウェーハ2に形成されたスクライブライン(垂直クラック)に沿って分断するブレード6が設けられている。
図2~図4などに示すように、保持機構16は、ウェーハ2を押える押圧部材17を有している。
課題を回避する。
押圧部材17は、ブレークユニット7の先端側に取り付けられている。押圧部材17は、ウェーハ2を分断するときに、ブレード6の先端が下方に突出可能な構成とされている。
本実施形態においては、押圧部材17は、一枚の板材で形成されていて、その中央にスリット状の孔部20が形成されている。その孔部20の両側が、一対の延設部材19とされている。延設部材19の下方側に、平面部18が設けられている。
なお、押圧部材17(押さえ板)の形状などについては、本実施形態で例示したものに限定されない。
荷重制御部21は、ウェーハ2に対してかかる押圧部材17の全ての重さを回避して、一定の押し付け力を保持するものである。本実施形態の荷重制御部21は、バネ24(コイルバネ)を用いて押圧部材17を浮かせるようにして、押圧部材17の重量を所定分キャンセルする。荷重制御部21は、X方向に一対配備されている。
支持部22は、L字形状の部材であって、荷重吸収部23を介して、ブレークユニット7に取り付けられている。支持部22は、つば部22aに貫通孔が複数設けられている。本実施形態では、貫通孔は、Y軸方向に並べるように3個設けられている。そのうち2つの貫通孔には、荷重吸収部23を構成する締結具25(ボルト)がそれぞれ挿入される。一方、1つの貫通孔には、ブレード調整部26を構成する締結具28(ボルト)が挿入される。なお、支持部22は、押圧部材17と一体に形成されていてもよい。
バネ24(コイルバネ)は、支持部22とブレークユニット7との間に配備されている。本実施形態では、バネ24は、Y軸方向に並べるように、2個配備されている。また、バネ24は、支持部22とブレークユニット7との両方に接するように設けられている。
すなわち、荷重吸収部23は、ウェーハ2の分断時に、ブレークユニット7が下降して、押圧部材17の平面部18がウェーハ2に接触して平らな状態にするとき、反力で支持部22がボルト25の軸上を上昇してバネ24が収縮し、ウェーハ2に対してかかる押圧部材17の荷重を軽減し、所定の押し付け力をウェーハ2に付加する。これにより、押圧部材17がウェーハ2を押す力は、必要な量のみとなる。
ところで、定期的なメンテナンス時には、ブレード6の高さを計測する場合がある。そこで、保持機構16は、定期的なメンテナンス時に、押圧部材17からブレード6を突出させ、当該ブレード6の高さ(上下方向(Z軸方向)の位置)を計測することが可能なブレード調整部26を有している。ブレード調整部26は、X方向に一対配備されている。
バネ27(コイルバネ)は、ブレークユニット7を構成するプレート7aの上側に配備されている。本実施形態では、バネ27は1個配備されている。
組み付けナット29は、2つが重なるように設けられ、締結されている(ダブルナット)。調整ナット30は、組み付けナット29の下側で且つ、バネ27の上側に設けられている。調整ナット30とバネ27は、接するように配備されている。
[作動態様]
次いで、本発明のブレーク装置1の作動態様について説明する。
ウェーハ2に形成されたスクライブラインと一致するように、上側にブレード6(刃)が配置され、ウェーハ2の下側であってブレード6と対向する位置の両側に一組の受け刃が配置される。受け刃は、ウェーハ2の表面側からスクライブラインの両側を直接又は粘着シートを介して支持した状態となる。
このとき、荷重制御部21では、押し付けの反力で支持部22がボルト25の軸上を上
昇して、荷重吸収部23のバネ24が収縮し、ウェーハ2に対してかかる押圧部材17の荷重(全重量)を軽減し、所定の押し付け力をウェーハ2に付加する。
以上、本発明のブレーク装置1の保持機構16によれば、ブレード6でウェーハ2を分断するときに、テーブル4に搭載されたウェーハ2を平らな状態に押えて保持することで、分断時におけるウェーハ2の分離品質を良好とすることができる。
好ましくは、基板2が、リングフレーム3に組まれた状態のウェーハ2であり、基板搭載部4がテーブル4であり、ウェーハ2の下面にはスクライブラインが形成されており、保持機構16は、メンテナンス時に、押圧部材17からブレード6を突出させ、当該ブレード6の高さを計測することが可能な構成を有していて、押圧部材17は、剛体で形成されていて、所定の重さを備え且つ、ウェーハ2と当接する面については所定の平面度を有していて、押圧部材17のウェーハ2と当接する面には、低摩擦のシート材を配備するとよい。
特に、今回開示された実施形態において、明示されていない事項、例えば、作動条件や操作条件、構成物の寸法、重量などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
2 ウェーハ(基板)
3 リングフレーム
4 テーブル
5 基台
6 ブレード(ブレークバー)
7 ブレークユニット
7a プレート
8 ビーム
9 位置調整機構
10 ネジ軸
11 レール
12 支持柱
13 モータ
14 レール
15 カメラ
16 保持機構(押さえ機構)
17 押圧部材(押さえ板)
18 平面部
19 延設部材
20 孔部
21 荷重制御部
22 支持部
23 荷重吸収部
24 バネ
25 締結具
26 ブレード調整部
27 バネ
28 締結具
29 組み付けナット
30 調整ナット
Claims (4)
- 基板搭載部と、
前記基板搭載部の上面に対して上下動可能なブレークユニットと、
前記ブレークユニットの先端に設けられた基板ブレーク用のブレードと、
基板を基板搭載部に押さえて保持するための保持機構と、を備えたブレーク装置であって、
前記保持機構は、
前記ブレークユニットの先端に設けられ、前記基板を押える押圧部材と、
前記押圧部材を支持し、前記ブレークユニットに対して上下方向に移動可能なようにブレークユニットに設けられた支持部と、を含み、
前記押圧部材が、
前記ブレードの両側に位置し、前記ブレードが前記基板搭載部の上面に配置された基板の上面を押圧して前記基板をブレークするときに、前記ブレードが前記基板の上面に接触するよりも前に前記基板の上面に接触して前記基板を押圧し、前記ブレードが前記基板の上面から離隔して上方に移動するとき又はその後に、前記基板の上面から離隔して上方に移動する、
ことを特徴とする基板ブレーク装置。 - 前記保持機構が、前記押圧部材が前記基板を押圧する荷重を制御する荷重制御部を備えた、
ことを特徴とする請求項1に記載の基板ブレーク装置。 - 前記荷重制御部は、前記ブレークユニットと前記支持部との間に設けられ、押圧部材の重量を所定分キャンセルするバネを有している、
ことを特徴とする請求項2に記載の基板ブレーク装置。 - 前記保持機構は、メンテナンス時に、前記押圧部材から前記ブレードを突出させ、当該ブレードの高さを計測することが可能な構成を有してる、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の基板ブレーク装置。
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