JP7272639B2 - ワーク貼合装置 - Google Patents
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Description
第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備えるワーク貼合装置であって、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記ワーク貼合装置は、前記貼合シートが膨張する前に、前記駆動部を介して前記ダイヤフラムチャンバを前記ワーク設置面の面方向に移動させることにより、前記貼合シートに装着された前記第2ワークを前記第1ワークに対して位置合わせする制御部をさらに備え、
前記ダイヤフラムユニットは、前記ダイヤフラムチャンバと前記駆動部の間に接続され、前記第1チャンバに形成される軸通孔を通過し、前記駆動部により前記軸通孔内を前記面方向に沿って移動させられる駆動軸をさらに備え、
前記制御部は、前記貼合シートが膨張する前に、前記駆動部を介して前記ダイヤフラムチャンバを前記面方向に移動させることにより、曲面状に形成される前記ワーク設置面の頂点に前記貼合シートに装着された前記第2ワークの中心が対向するように前記第2ワークを前記第1ワークに対して位置合わせする。
(2)上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るワーク貼合装置は、
第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記ワーク設置面は傾斜面を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、前記第2ワークを前記第1ワークのうち前記傾斜面に設置される部位に押し付け、
前記貼合シートは、貼り合わせ前の前記第2ワークが装着され、前記第2ワークと前記第1ワークの間の距離の差が小さくなるように、前記貼合シートが弾性変形していない状態で前記傾斜面に沿う向きに設けられる。
(3)上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るワーク貼合装置は、
第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは前記ワーク設置面の面方向に沿って並ぶように複数設けられ、複数の前記ダイヤフラムユニットはそれぞれ異なる前記第2ワークを前記第1ワークに押し付ける。
(4)上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るワーク貼合装置は、
第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記貼合シートは、ダイヤフラム膜と、前記ダイヤフラム膜と前記ワーク設置面の間に位置するワークステージと、を有し、
前記ワークステージは、前記第2ワークが装着されるステージ部と、前記ステージ部を弾性的に前記ダイヤフラムチャンバに対して支持するステージ支持部と、を備え、
前記ステージ部は、前記ダイヤフラム膜よりも弾性率が大きい材質により形成される。
(5)上記目的を達成するため、本発明の第5の観点に係るワーク貼合装置は、
第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記ワーク設置面は、前記貼合シートに向かって凸状の曲面であり、
前記第1ワークは、前記曲面に沿った曲率を有する曲板状である。
本発明に係るワーク貼合装置の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、ワーク貼合装置10は、第2ワークW2を第1ワークW1に貼り付ける2層真空チャンバ方式の装置である。ワーク貼合装置10は、上チャンバ21と、下チャンバ31と、ダイヤフラムユニット20と、制御部40と、位置合わせカメラ60と、真空ポンプ41と、チャンバ駆動部42と、切替弁43a,43bと、開放弁43cと、を備える。
ダイヤフラムチャンバ26は、チャンバ内空間31aに位置し、ワーク支持台32に向けて開口する箱状をなす。ダイヤフラムチャンバ26は、上チャンバ21よりも小さいサイズで形成されている。
図2に示すように、ダイヤフラムチャンバ26の開口側の端面にはダイヤフラム膜22の外周縁部が固定されている。ダイヤフラム膜22によりダイヤフラムチャンバ26内のダイヤフラム閉空間26aが密閉される。ダイヤフラム膜22は、ダイヤフラムチャンバ26のダイヤフラム閉空間26aが加圧されることにより弾性変形する弾性体、例えばゴム等の超弾性体からなる。
ステージ部25aは、第2ワークW2よりも広い面積の板状に形成される。ステージ部25aは、ダイヤフラム膜22よりも外力に対して弾性変形しづらく、かつ、第1ワークW1の曲面に沿って弾性変形可能な材質又は形状で形成されている。例えば、ステージ部25aは、ダイヤフラム膜22よりも弾性率が大きい塩化ビニル等の樹脂、又は金属により形成される。ステージ部25aの下面には第2ワークW2が装着される。ステージ部25aと第2ワークW2は剥離可能に粘着する図示しない微粘着層により接着されていてもよい。また、ステージ部25aの内部に図示しない真空室が形成され、この真空室が図示しない真空源により真空とされることにより第2ワークW2はステージ部25aに吸着されてもよい。
ステージ支持部25bはダイヤフラムチャンバ26の開口側の端面とステージ部25aの間に位置する。ステージ支持部25bの外周縁部は、図示しない金具によりダイヤフラムチャンバ26の開口側の端面に固定される。ステージ支持部25bは、弾性体であって、ステージ部25aよりも外力に対して変形しやすい材質又は形状で形成されている。例えば、ステージ支持部25bは例えばゴム等の超弾性体又は塩化ビニル等の樹脂からなる。ステージ支持部25bはダイヤフラム膜22により押されることでステージ部25aよりも大きく弾性変形する。ステージ部25aは、ボルト又は接着剤等を介してステージ支持部25bに固定されてもよいし、ステージ支持部25bにインサート成形されてもよい。
なお、本例に限らず、ステージ支持部25bは、ステージ部25aと同一の材質で、かつ、ステージ部25aよりも厚さが薄く形成されていてもよい。
詳しくは、軸駆動部27は、駆動部支持板28bの上面に設置される。軸駆動部27は、ダイヤフラムチャンバ26をX方向に移動させるX方向移動部27xと、ダイヤフラムチャンバ26をY方向に移動させるY方向移動部27yと、ダイヤフラムチャンバ26をZ方向に移動させるZ方向移動部27zと、ダイヤフラムチャンバ26をθ方向に回転させる回転駆動部27θと、を備える。X方向移動部27x、Y方向移動部27y及びZ方向移動部27zは、それぞれ、例えば、何れも図示しない、モータと、モータにより軸回転するボールねじと、ボールねじの軸回転により移動するスライダと、を備える。回転駆動部27θは、例えば、駆動軸29を軸回転させるモータを備える。
切替弁43aは、真空ポンプ41とダイヤフラムチャンバ26のダイヤフラム閉空間26aの間を接続する流路45aに設けられる。切替弁43aは、制御部40による制御のもと、流路45aを導通させた導通状態、流路45aを遮断させた遮断状態、及び流路45aを大気に開放する開放状態の間で切り替わる。
切替弁43bは、真空ポンプ41とチャンバ内空間31aの間を接続する流路45bに設けられる。切替弁43bは、制御部40による制御のもと、流路45bを流体的に導通させた導通状態と流路45bを流体的に遮断させた遮断状態の間で切り替わる。
真空ポンプ41は、制御部40による制御のもと動作し、ダイヤフラム閉空間26a及びチャンバ内空間31aの少なくとも何れかを真空状態とする。
位置合わせカメラ60は、第1ワークW1と第2ワークW2を撮影し、その撮影データを制御部40に出力する。位置合わせカメラ60は、例えば、第1ワークW1と第2ワークW2のそれぞれの対角線上に位置する角部を撮影するために4つのカメラを備える。
制御部40は、位置合わせカメラ60からの撮影データを解析することにより、第1ワークW1と第2ワークW2のX方向とY方向の位置ずれ量、及びθ方向のずれ角度を測定する。
一方、制御部40は、位置ずれが解消している旨判別すると(ステップS104:YES)、図3(b)に示すように、チャンバ駆動部42を介して上チャンバ21を下チャンバ31に対して閉じる(ステップS105)。
第2ワークW2が第1ワークW1に貼り合わされる際、上記ステップS101~S104の処理により、第1ワークW1と第2ワークW2の位置ずれが解消されているため、第1ワークW1と第2ワークW2の貼り合わせの精度が高まる。すなわち、図4に示すように、ダイヤフラム膜22は中心位置Cから外側に向かって順に第2ワークW2に接触する。よって、第2ワークW2の中央部が第2ワークW2の外周側よりも先に第1ワークW1に密着する。このため、第1ワークW1と第2ワークW2の間に空気が入り込むことが抑制される。ダイヤフラム膜22の膨張が完了すると、ワークステージ25のステージ部25aは第1ワークW1の上面に沿って湾曲した状態となる。これにより、第2ワークW2の全域が第1ワークW1に押し付けられる。
また、図4に示すように、ダイヤフラム膜22が膨張する過程で、ダイヤフラム膜22が波打った状態となっても、ワークステージ25のステージ部25aは波打った状態とならず、平板状を保つ。これによっても、第1ワークW1と第2ワークW2の間に空気が入り込むことが抑制される。
以上で、ワーク貼り合わせ処理が終了となる。
なお、第1ワークW1は、例えば、液晶基板、プラズマディスプレイ基板又は太陽電池モジュール基板等である。第2ワークW2は、例えば、静電防止用、反射防止用等の各種機能性フィルムである。
以上、説明した第1の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ワーク貼合装置10は、第1チャンバの一例である上チャンバ21と、第1ワークW1が設置されるワーク設置面32aを有し、上チャンバ21と対向する位置に設けられる第2チャンバの一例である下チャンバ31と、第2ワークW2を第1ワークW1に貼り合わせるため、第2ワークW2を第1ワークW1に向けて押すダイヤフラムユニット20と、を備える。ダイヤフラムユニット20は、下チャンバ31に対して上チャンバ21が閉じたときに上チャンバ21と下チャンバ31の間に形成されるチャンバ内空間31aに位置し、ワーク設置面32aに向けて開口するダイヤフラム閉空間26aを有するダイヤフラムチャンバ26と、ダイヤフラムチャンバ26のダイヤフラム閉空間26aを閉じるように、ダイヤフラムチャンバ26に装着され、弾性材料により形成され、ダイヤフラム閉空間26aの加圧に伴い膨張することにより第2ワークW2を第1ワークW1に向けて押す貼合シート23と、ダイヤフラムチャンバ26をチャンバ内空間31a内で移動させる駆動部の一例である軸駆動部27と、を備える。
従来の上チャンバにダイヤフラム膜を装着する構成においては、ダイヤフラム膜の面積が大きくなりやすい。よって、従来の構成で、第1ワークの一部に第2ワークを貼り合わせる場合、ダイヤフラム膜の面積に対して小さいサイズの第2ワークがダイヤフラム膜に装着される。この場合に、膨張するダイヤフラム膜の動きをコントロールして、小さいサイズの第2ワークを精度高く第1ワークに貼り合わせることは困難であった。
上記構成によれば、ダイヤフラムチャンバ26は、チャンバ内空間31aに収まるように上チャンバ21又は下チャンバ31よりも小型に形成される。これにより、従来の構成に比べて、貼合シート23の面積を小さくすることができる。このため、貼合シート23の動きをコントロールしやすい。貼合シート23の面積を小さくすることで、例えば、膨張する貼合シート23、特にダイヤフラム膜22が波打った場合の振幅を小さくすることができ、貼合シート23及びダイヤフラムチャンバ26の形状誤差や熱変形の影響も小さくすることができる。よって、貼り合わされた第1ワークW1と第2ワークW2の位置ずれや第1ワークW1と第2ワークW2の間に空気が入り込むことが抑制され、これにより、第1ワークW1と第2ワークW2の貼り合わせの精度を向上させることができる。
従来では、ダイヤフラム膜が装着された上チャンバがXY面方向に移動することにより、第1ワークと第2ワークの位置合わせが行われていた。上記構成によれば、ダイヤフラムチャンバ26をXY面方向に移動させるだけで、上チャンバ21を移動させることなく、第1ワークW1と第2ワークW2の位置合わせを行うことができる。よって、位置合わせに要する構成を小型化できる。また、ダイヤフラムチャンバ26を移動させるために必要な電力は、上チャンバ21を移動させるために必要な電力に比べて少なくて済む。
この構成によれば、貼合シート23が膨張する前に、第2ワークW2のうち中央部を最も第1ワークW1に近づけるように位置合わせされる。よって、貼合シート23が膨張すると、第2ワークW2をその中央部から外周側に向けて順に第1ワークW1に貼り合わせることができ、第1ワークW1と第2ワークW2の間に空気が入り込むことを抑制できる。
この構成によれば、第2ワークW2を第1ワークW1に対して高精度で位置合わせしたうえで、第2ワークW2をその中央部から外周側に向けて順に第1ワークW1に貼り合わせることができる。よって、第1ワークW1と第2ワークW2の間に空気が入り込むことを抑制できる。
本発明に係るワーク貼合装置の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、複数のダイヤフラムユニットが設けられている点が上記第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
ワーク設置面32aは正弦波状に形成され、第1ワークW1はワーク設置面32aに沿った正弦波板状に形成されている。
図6(a)に示すように、第1ダイヤフラムユニット20aはワーク設置面32aにおける高さが最も高い上頂点P1に対向して位置する。第2ダイヤフラムユニット20bはワーク設置面32aにおける高さが最も低い下頂点P2に対向して位置する。
制御部40は、図5に示すワーク貼り合わせ処理においては、位置合わせカメラ60aにより第1ダイヤフラムユニット20aに装着される第2ワークW2Aと第1ワークW1のうち第2ワークW2Aが貼り合わされる部分を撮影し、位置合わせカメラ60bにより第2ダイヤフラムユニット20bに装着される第2ワークW2Bと第1ワークW1のうち第2ワークW2Bが貼り合わされる部分を撮影する(ステップS101)。そして、制御部40は、第1ワークW1に対する第2ワークW2A,W2Bのそれぞれの位置ずれを測定し(ステップS102)、各ダイヤフラムユニット20a,20bを介して第2ワークW2A,W2Bの位置ずれが解消するようにダイヤフラムチャンバ26をX方向及びY方向に移動又はθ方向に回転させる(ステップS103)。この際、第1ダイヤフラムユニット20aと第2ダイヤフラムユニット20bが独立してX方向及びY方向に移動可能又はθ方向に回転可能であるため、より高精度の第2ワークW2A,W2Bの位置合わせが可能である。なお、第2ワークW2Aは第2ワークW2Bに対してX方向及びY方向に異なる位置に位置合わせされてもよいし、第2ワークW2Aは第2ワークW2Bに対してθ方向に傾いた状態に位置合わせされてもよい。
具体的には、図6(b)に示すように、上チャンバ21が下チャンバ31に対して閉じられ、その後、チャンバ内空間31aと各ダイヤフラムユニット20a,20bのダイヤフラム閉空間26aが真空状態とされ、図6(c)に示すように、各ダイヤフラムユニット20a,20bのダイヤフラムチャンバ26が第1ワークW1に近づけられ、各ダイヤフラム閉空間26aが大気圧まで加圧される。これにより、ダイヤフラム膜22が膨張し、第1ダイヤフラムユニット20aは第2ワークW2Aを第1ワークW1のうち上頂点P1を中心とした範囲に貼り合わせ、第2ダイヤフラムユニット20bは第2ワークW2Bを第1ワークW1のうち下頂点P2を中心とした範囲に貼り合わせる。そして、図6(d)に示すように、チャンバ内空間31aが大気圧とされて、上チャンバ21が下チャンバ31に対して開かれる。
また、本例では、第1ダイヤフラムユニット20aのダイヤフラムチャンバ26のZ方向の高さは、第2ダイヤフラムユニット20bのダイヤフラムチャンバ26のZ方向の高さよりも低く形成されている。これにより、各ダイヤフラムユニット20a,20bの間で第2ワークW2A,W2Bを第1ワークW1に貼り合わせる際の駆動軸29のZ方向のストローク量の差を小さくすることができる。
以上、説明した第2の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)第1ダイヤフラムユニット20a及び第2ダイヤフラムユニット20bはX方向に沿って並ぶように設けられる。第1ダイヤフラムユニット20a及び第2ダイヤフラムユニット20bはそれぞれ異なる第2ワークW2A,W2Bを第1ワークW1に押し付ける。
比較例として、例えば、1つの貼合シートに2つの第2ワークW2A,W2Bが装着される場合、一方の第2ワークW2Aが第1ワークW1に対して位置合わせされると、他方の第2ワークW2Bが第1ワークW1に対して位置ずれするおそれがある。よって、比較例では、高い位置精度で第2ワークW2A,W2Bを第1ワークW1に貼り合わせることが困難であった。また、比較例として、第2ワークW2A,W2Bが時間的に順番に第1ワークW1に貼り合わされる場合には、貼り合わせの位置精度を高めることができるが、貼り合わせに要する時間が長くなる。
上記構成によれば、各ダイヤフラムユニット20a,20bは、それぞれの貼合シート23を独立して移動させることで、第1ワークW1に対する第2ワークW2A,W2Bの位置合わせが同時にできる。このため、より高い位置精度で、かつ短時間で、第2ワークW2A,W2Bを第1ワークW1に貼り合わせることができる。
この構成によれば、第1ダイヤフラムユニット20a及び第2ダイヤフラムユニット20bは、第1ワークW1の異なる2つの頂点P1,P2を中心に異なる2つの第2ワークW2A,W2Bを同時に貼り合わせることができる。よって、より高い位置精度で、かつ短時間で、第2ワークW2A,W2Bを第1ワークW1に貼り合わせることができる。
本発明に係るワーク貼合装置の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、貼合シートが第1ワークの傾斜部に沿って傾斜している点が上記第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図8(a)に示すように、ダイヤフラムチャンバ26の開口端面は傾斜面32kに沿うようにX方向に対して傾斜している。貼合シート23(ダイヤフラム膜22及びワークステージ25)は、弾性変形していない状態で、傾斜面32kに沿うようにX方向に対して傾斜している。これにより、第1ワークW1と第2ワークW2の間の距離Dの差を小さくすることができる。すなわち、第2ワークW2のX方向の一端部における第1ワークW1と間の距離Dと第2ワークW2のX方向の他端部における第1ワークW1と間の距離Dの差が小さくなる。距離Dは、貼合シート23に直交する方向に沿う方向の第1ワークW1と第2ワークW2の間の距離である。
本実施形態のワーク貼合装置10におけるワーク貼り合わせ処理は、図7(a)~(d)に示すように、上記第1の実施形態の図3(a)~(d)と同様に行われる。特に、第1ワークW1の傾斜部に第2ワークW2が貼り合わされる場合でも、貼合シート23が第1ワークW1の傾斜部に沿う向きに設けられることにより、図7(c)に示すように、第2ワークW2の中央部から外周側に向かって順に第1ワークW1に貼り合わされる。よって、第1ワークW1と第2ワークW2の間に空気が入り込むことを抑制できる。
以上、説明した第3の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ワーク設置面32aは傾斜面32kを備える。ダイヤフラムユニット20は、第2ワークW2を第1ワークW1のうち傾斜面32kに設置される部位に押し付ける。貼合シート23は、貼り合わせ前の第2ワークW2が装着され、第1ワークW1と第2ワークW2の間の距離Dの差が小さくなるように、貼合シート23が弾性変形していない状態で傾斜面32kに沿う向きに設けられる。
この構成によれば、第1ワークW1の傾斜部に第2ワークW2が貼り合わされる場合でも、第1ワークW1と第2ワークW2の間の距離Dの差が小さくなる向きに貼合シート23が設けられることにより、第2ワークW2の中央部から外周側に向かって順に第1ワークW1に貼り合わされる。よって、第1ワークW1と第2ワークW2の間に空気が入り込むことを抑制できる。
本発明に係るワーク貼合装置の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態では、図9(a)~(d)に示すように、上記第2の実施形態のように複数のダイヤフラムユニット20a,20bが設けられ、各ダイヤフラムユニット20a,20bにおいて上記第3の実施形態のように貼合シート23が第1ワークW1に沿って傾斜している。
図9(a)に示すように、ワーク設置面32aは凸状に湾曲した曲面を有する。ワーク設置面32aの頂点P3のX方向の両側の傾斜面32o,32pには、それぞれ湾曲板状の第1ワークW1A,W1Bが設置されている。
ダイヤフラムユニット20aの貼合シート23には第2ワークW2Aが装着される。この貼合シート23は、第1ワークW1Aが設置される傾斜面32oに沿う向きに設けられる。ダイヤフラムユニット20bの貼合シート23には第2ワークW2Bが装着される。この貼合シート23は、第1ワークW1Bが設置される傾斜面32pに沿う向きに設けられる。
本実施形態のワーク貼合装置10におけるワーク貼り合わせ処理は、図9(a)~(d)に示すように、上記第2の実施形態の図6(a)~(d)と同様に行われる。本実施形態のワーク貼合装置10は、1回のワーク貼り合わせ処理により、2つの第1ワークW1A,W1Bそれぞれに第2ワークW2A,W2Bを貼り合わせることができる。
以上、説明した第4の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ワーク貼合装置10は複数のダイヤフラムユニット20a,20bを備え、各ダイヤフラムユニット20a,20bの貼合シート23は、第1ワークW1A,W1Bに沿って傾斜し、第2ワークW2A,W2Bが装着され、膨張することにより第2ワークW2A,W2Bを2つの第1ワークW1A,W1Bそれぞれに貼り合わせる。
この構成によれば、上記第2の実施形態と同様に、貼り合わせの位置精度を高めつつ貼り合わせに要する時間を短縮し、かつ、上記第3の実施形態と同様に、第2ワークW2A,W2Bが貼り合わされる第1ワークW1A,W1Bが傾斜している場合でも、第1ワークW1A,W1Bと第2ワークW2A,W2Bの間に空気が入り込むことを抑制できる。
上記各実施形態においては、チャンバ駆動部42は上チャンバ21を移動させていたが、これに限らず、下チャンバ31を移動させてもよい。
Claims (5)
- 第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備えるワーク貼合装置であって、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記ワーク貼合装置は、前記貼合シートが膨張する前に、前記駆動部を介して前記ダイヤフラムチャンバを前記ワーク設置面の面方向に移動させることにより、前記貼合シートに装着された前記第2ワークを前記第1ワークに対して位置合わせする制御部をさらに備え、
前記ダイヤフラムユニットは、前記ダイヤフラムチャンバと前記駆動部の間に接続され、前記第1チャンバに形成される軸通孔を通過し、前記駆動部により前記軸通孔内を前記面方向に沿って移動させられる駆動軸をさらに備え、
前記制御部は、前記貼合シートが膨張する前に、前記駆動部を介して前記ダイヤフラムチャンバを前記面方向に移動させることにより、曲面状に形成される前記ワーク設置面の頂点に前記貼合シートに装着された前記第2ワークの中心が対向するように前記第2ワークを前記第1ワークに対して位置合わせする、
ワーク貼合装置。 - 第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記ワーク設置面は傾斜面を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、前記第2ワークを前記第1ワークのうち前記傾斜面に設置される部位に押し付け、
前記貼合シートは、貼り合わせ前の前記第2ワークが装着され、前記第2ワークと前記第1ワークの間の距離の差が小さくなるように、前記貼合シートが弾性変形していない状態で前記傾斜面に沿う向きに設けられる、
ワーク貼合装置。 - 第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは前記ワーク設置面の面方向に沿って並ぶように複数設けられ、複数の前記ダイヤフラムユニットはそれぞれ異なる前記第2ワークを前記第1ワークに押し付ける、
ワーク貼合装置。 - 第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記貼合シートは、ダイヤフラム膜と、前記ダイヤフラム膜と前記ワーク設置面の間に位置するワークステージと、を有し、
前記ワークステージは、前記第2ワークが装着されるステージ部と、前記ステージ部を弾性的に前記ダイヤフラムチャンバに対して支持するステージ支持部と、を備え、
前記ステージ部は、前記ダイヤフラム膜よりも弾性率が大きい材質により形成される、
ワーク貼合装置。 - 第1チャンバと、
第1ワークが設置されるワーク設置面を有し、前記第1チャンバと対向する位置に設けられる第2チャンバと、
第2ワークを前記第1ワークに貼り合わせるため、前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押すダイヤフラムユニットと、を備え、
前記ダイヤフラムユニットは、
前記第2チャンバに対して前記第1チャンバが閉じたときに前記第1チャンバと前記第2チャンバの間に形成されるチャンバ内空間に位置し、前記ワーク設置面に向けて開口するダイヤフラム閉空間を有するダイヤフラムチャンバと、
前記ダイヤフラムチャンバの前記ダイヤフラム閉空間を閉じるように、前記ダイヤフラムチャンバに装着され、弾性材料により形成され、前記ダイヤフラム閉空間の加圧に伴い膨張することにより前記第2ワークを前記第1ワークに向けて押す貼合シートと、
前記ダイヤフラムチャンバを前記チャンバ内空間で移動させる駆動部と、を備え、
前記ワーク設置面は、前記貼合シートに向かって凸状の曲面であり、
前記第1ワークは、前記曲面に沿った曲率を有する曲板状である、
ワーク貼合装置。
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JP2009294551A (ja) | 2008-06-06 | 2009-12-17 | Kuraimu Prod Kk | ワーク貼合装置 |
JP2010221611A (ja) | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Toshiba Corp | ラミネート装置及び封止構造体の製造方法 |
JP2018018010A (ja) | 2016-07-29 | 2018-02-01 | 大日本印刷株式会社 | 積層装置及び調光フィルムの製造方法 |
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