JP7272284B2 - 低誘電樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、低誘電樹脂組成物に関する。
近年、携帯電話に代表される移動体通信機器、その基地局装置、サーバー、ルーター等のネットワークインフラ機器、大型コンピュータ等の電子機器では、使用する信号の高速化及び大容量化が年々進んでいる。これに伴い、これらの電子機器に搭載されるプリント配線板には20GHz領域といった高周波化対応が必要となり、伝送損失の低減を可能とする低比誘電率及び低誘電正接の基板材料が求められている。上述した電子機器のほかに、ITS分野(自動車、交通システム関連)及び室内の近距離通信分野でも高周波無線信号を扱う新規システムの実用化及び実用計画が進んでおり、これらの機器に搭載するプリント配線板に対しても、低伝送損失基板材料が要求されている。
低比誘電率及び低誘電正接の材料としては、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、マレイミド樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、フッ素樹脂、スチレン樹脂、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂等が知られている(特許文献1~6)。しかしながら、これらの材料はいずれも硬く、プリント配線板等の高弾性、高Tg、高融点が求められる用途には適しているが、応力緩和材として使用することは困難であった。
特開2019-1965号公報 特開2019-99710号公報 特開2018-28044号公報 特開2018-177931号公報 特開2018-135506号公報 特開2011-32463号公報
従って、本発明は、低比誘電率及び低誘電正接でありながら、低硬度の硬化物となる樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究した結果、下記低誘電樹脂組成物が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
<1>
(a)下記式(1)で表されるマレイミド化合物
Figure 0007272284000001
(式(1)中、Aは独立して環状構造を含む4価の有機基を示す。Bは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアルキレン基である。Qは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアリーレン基である。WはB又はQで示される基を示す。nは0~100であり、mは0~100である。ただし、n=m=0の場合、WはBで示される基である。)
及び
(b)アミノ基又はチオール基を1分子中に少なくとも2個有する化合物
を含有する低誘電樹脂組成物。
<2>
式(1)中のAで示される有機基が下記構造式で示される4価の有機基のいずれかである<1>に記載の低誘電樹脂組成物。
Figure 0007272284000002
(上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成するカルボニル炭素と結合するものである。)
<3>
前記(b)成分が脂肪族アミン又は脂肪族チオールである<1>又は<2>に記載の低誘電樹脂組成物。
<4>
更に(c)(メタ)アクリル基を有する化合物を含有する<1>~<3>のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
<5>
(c)(メタ)アクリル基を有する化合物が炭素数10以上の(メタ)アクリレートである<4>に記載の低誘電樹脂組成物。
<6>
前記(a)成分中のマレイミド基のモル数na、前記(b)成分中のアミノ基nb1及びチオール基のモル数nb2、並びに前記(c)成分中の(メタ)アクリル基のモル数ncが、0.05≦(nb1+nb2)/(na+nc)≦1である<4>又は<5>に記載の低誘電樹脂組成物。
<7>
更に、前記(a)成分と(b)成分との付加反応物を含有する<1>~<6>のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
<8>
更に、前記(a)~(c)成分の付加反応物を含有する<4>~<6>のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
<9>
更に(d)硬化触媒を含有する<1>~<8>のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
<10>
更に(e)無機粒子を含有する<1>~<9>のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
本発明の低誘電樹脂組成物は、低比誘電率及び低誘電正接でありながら、低硬度の硬化物となる。したがって、本発明の低誘電樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線板、カバーレイフィルム、カバーレイフィルム用接着剤、放熱用接着剤、電磁波シールド、半導体封止材等の用途に有用である。
以下、本発明の低誘電樹脂組成物について詳細に説明する。
[(a)マレイミド化合物]
(a)成分のマレイミド化合物は、本発明の低誘電樹脂組成物の主成分となるものであり、下記式(1)で表されるマレイミド化合物である。
Figure 0007272284000003
式(1)中、Aは独立して環状構造を含む4価の有機基を示す。Bは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアルキレン基である。Qは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアリーレン基である。WはB又はQで示される基を示す。nは0~100の数を、mは0~100の数を表す。ただし、n=m=0の場合、WはBで示される基である。
ここで、式(1)中のAで示される有機基は独立して環状構造を含む4価の有機基であり、特に下記構造式で示される4価の有機基のいずれかであることが好ましい。
Figure 0007272284000004
上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成するカルボニル炭素と結合するものである。
また、式(1)中のBは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上60以下のアルキレン基であり、好ましくはヘテロ原子を含んでもよい炭素数8以上40以下のアルキレン基である。更に好ましくはヘテロ原子を含んでもよい炭素数8以上40以下のアルキレン基であり、かつ炭素数5以上の脂肪族環を1個以上有する基である。式(1)中のBとしては、炭素数6以上60以下の、直鎖のアルキレン基、分岐鎖を有するアルキレン基及び脂肪族環を有するアルキレン基等が挙げられる。式(1)中のBで表される直鎖のアルキレン基としては、炭素数6~60のアルキレン基が好ましく、炭素数8~40のアルキレン基がより好ましく、具体的には、-(CH26-、-(CH27-、-(CH28-、-(CH29-、-(CH210-、-(CH211-、-(CH212-、-(CH218-等が挙げられる。式(1)中のBは下記構造式で示される脂肪族環を有するアルキレン基のいずれかであることが更に好ましい。
Figure 0007272284000005
上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成する窒素原子と結合するものである。
Qは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上30以下のアリーレン基であり、好ましくは炭素数8以上18以下のアリーレン基である。該アリーレン基は、芳香族炭化水素から芳香環を構成する炭素原子に結合した水素原子2個を除去した2価の基である。該芳香族炭化水素は、下記の化合物を含むものである。
・単環式又は多環式の芳香族炭化水素
・独立した2以上の単環式又は多環式の芳香族炭化水素が単結合又は2価の有機基を介して結合した化合物
式(1)中のQは、下記構造式で示される芳香族環を有するアリーレン基のいずれかであることが更に好ましい。
Figure 0007272284000006
上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成する窒素原子と結合するものである。
式(1)中のnは0~100の数であり、好ましくは0~70の数である。式(1)中のmは0~100の数であり、好ましくは0~70の数である。ただし、n=m=0の場合、WはBで示される基である。
上記マレイミド化合物の重量平均分子量(Mw)としては特に制限はないが、好ましくは500~50,000、より好ましくは700~30,000、更に好ましくは1,000~20,000である。この範囲であれば、本発明の樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎず、さらに該樹脂組成物の硬化物が高い強度を有する。
本明細書中で言及する重量平均分子量(Mw)とは、下記条件で測定したGPCによるポリスチレンを標準物質とした重量平均分子量を指すこととする。
[GPC測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.6mL/min
カラム:TSK Guardcolumn SuperH-L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:20μL(試料濃度:0.5質量%-テトラヒドロフラン溶液)
検出器:示差屈折率計(RI)
マレイミド化合物としては、ジアミンと酸無水物とから常法によって合成してもよいし、市販品を用いてもよい。市販品としては、BMI-689、BMI-1400、BMI-1500、BMI-2500、BMI-2560、BMI-3000、BMI-5000、BMI-6000、BMI-6100(以上、Designer Molecules Inc.製)等を挙げることができる。また、マレイミド化合物は1種単独で使用しても複数種のものを併用しても構わない。
上記マレイミド化合物のマレイミド当量としては、特に制限はないが、0.4mol/100g以下であることが好ましく、0.3mol/100g以下であることがより好ましく、0.0001mol/100g以上0.2mol/100g以下であることが更に好ましい。この範囲であれば、硬化物の比誘電率、誘電正接をより小さくすることができる。
本発明の組成物中、(a)成分のマレイミド化合物の配合量は、(e)無機粒子を除く有機樹脂100質量%に対して30~90質量%であることが好ましく、40~80質量%であることがより好ましい。
[(b)1分子中に少なくとも2個のアミノ基又はチオール基を有する化合物]
(b)成分は1分子中に少なくとも2個のアミノ基又はチオール基を有する化合物である。(b)成分の1分子中のアミノ基又はチオール基の数が2個又は3個であることが好ましく、2個であることが更に好ましい。(b)成分の1分子中のアミノ基又はチオール基の数がこの範囲内であれば、(a)成分のマレイミド基との架橋点の数を抑えることができ、組成物がゲル化することなく分子量を大きくすることができ、その硬化物を強靭化、低弾性化することができる。
1分子中に少なくとも2個のアミノ基を有する化合物としては、特に制限はないが、例えば、1,3-ジアミノプロパン、2-メチル-1,3-プロパンジアミン、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、ジエチレントリアミン、3,7-ジアザ-1,9-ノナンジアミン等の鎖状脂肪族アミン;1,2-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,2-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、2,2-ビス(4-アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、Priamine1073、Priamine1074、Priamine1075(クローダジャパン社製)、VERSAMINE551(BASFジャパン社製)等の環状脂肪族アミン;1,4-ジアミノベンゼン、1,3-ジアミノベンゼン、1,2-ジアミノベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、1,8-ジアミノナフタレン、2,3-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノトルエン、3,4-ジアミノトルエン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノ-1,2-ジフェニルエタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、ビス(3-アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4-(4-アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジエチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’-テトラメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’-テトラメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、KAYAHARD A-A(日本化薬社製)等の芳香族アミン;ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ジメチルポリシロキサン等のアミノ基変性シロキサン等が挙げられる。
これらの中でも、樹脂組成物の硬化物を低弾性化するために鎖状脂肪族アミン又は環状脂肪族アミン等の脂肪族アミンが好ましく、炭素数6~60の鎖状脂肪族アミン又は環状脂肪族アミンがより好ましく、炭素数8以上40以下であり、かつ炭素数5以上の脂肪族環を1個以上含む環状脂肪族アミンが更に好ましい。
1分子中に少なくとも2個のチオール基を有する化合物としては、特に制限はないが、以下の脂肪族チオール及び芳香族チオールが挙げられる。脂肪族チオールとしては、例えば、1,2-エタンジチオール、1,3-プロパンジチオール、1,4-ブタンジチオール、2,3-ブタンジチオール、1,5-ペンタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,8-オクタンジチオール、1,9-ノナンジチオール、2,3-ジメルカプト-1-プロパノール、ジチオエリスリトール等のアルキレンジチオール;2,3-ジメルカプトサクシン酸、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,4-ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、1,2,6-ヘキサントリオールトリチオグリコレート、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトール テトラキス(3-メルカプトブチレート)等のカルボキシ基又はエステル結合含有ジチオール;1,2-ベンゼンジメタンチオール、1,3-ベンゼンジメタンチオール、1,4-ベンゼンジメタンチオール、2,4,6-トリメチル-1,3-ベンゼンジメタンチオールなどのアラルキル基変性ジチオール;2,2’-(エチレンジチオ)ジエタンチオール等のチオアルキレンジチオール類等が挙げられる。また、芳香族チオールとしては、例えば、1,2-ベンゼンジチオール、1,3-ベンゼンジチオール、1-メチル-3,4-ベンゼンジチオール、4-クロロ-1,3-ベンゼンジチオール等のベンゼンジチオール類;2,2-ビス(2-ヒドロキシ-3-メルカプトプロポキシフェニルプロパン)等のビスフェノール系ジチオール類;2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾール等の複素環式化合物系ジチオール類;1,3,5-トリチオシアヌル酸、2-ヘキシルアミノ-4,6-ジメルカプト-1,3,5-トリアジン、2-ジエチルアミノ-4,6-ジメルカプト-1,3,5-トリアジン、2-シクロヘキシルアミノ-4,6-ジメルカプト-1,3,5-トリアジン、2-ジ-n-ブチルアミノ-4,6-ジメルカプト-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(2-(3-スルファニルブタノイルオキシ)エチル)-1,3,5-トリアジナン-2,4,6-トリオン等のトリアジン環含有ジチオール等が挙げられる。
これらの中でも、本発明の樹脂組成物の硬化物を低弾性化することのできる脂肪族チオールが好ましく、中でもカルボキシ基又はエステル結合含有ジチオールがより好ましく、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトール テトラキス(3-メルカプトブチレート)が特に好ましい。
本発明の組成物中、(b)成分の配合量は、(e)無機粒子を除く有機樹脂100質量%に対して1~50質量%であることが好ましく、3~30質量%であることがより好ましい。
また、本発明の組成物は、前記(a)成分と(b)成分とを部分的に付加反応させ、Bステージといわれる半硬化状態の付加反応物を配合してもよい。組成物がBステージ状態の(a)成分と(b)成分との付加反応物を含有することによって、組成物を完全硬化した場合に硬化物中の未反応のアミノ基又はチオール基の数を減らすことができ、高分子量化するため、高強度の硬化物を得ることができる。Bステージ状態の(a)成分と(b)成分との付加反応物を得るためには、(a)成分及び(b)成分を60~120℃で30分間~3時間、好ましくは80~100℃で1~2時間加熱すればよい。
[その他の成分]
[(c)(メタ)アクリル基を有する化合物]
(c)成分は(a)成分、(b)成分と良好に反応し、さらに樹脂組成物の接着力を向上させるものである。
(c)成分の(メタ)アクリル基を有する化合物としては特に制限はないが、好ましくは炭素数10以上の(メタ)アクリレートであり、より好ましくは炭素数12以上の(メタ)アクリレートであり、更に好ましくは炭素数14~40の(メタ)アクリレートである。(メタ)アクリレートの炭素数が10以上であれば、樹脂組成物の硬化物を低弾性化することができる。
(c)成分の1分子中の(メタ)アクリル基の数としては特に制限はないが、1~3個、好ましくは1又は2個である。(c)成分の1分子中の(メタ)アクリル基の数が1~3個であれば、樹脂組成物の硬化時の収縮が小さく、接着力が低減することもないため好ましい。
(c)成分の具体例として、例えば下記構造式で表される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0007272284000007
(上記式中、xはそれぞれ1~30の範囲である)
Figure 0007272284000008
(上記式中、xは1~30の範囲である)
Figure 0007272284000009
本発明の組成物中、(c)成分の配合量は、(e)無機粒子を除く有機樹脂100質量%に対して20~90質量%であることが好ましく、40~80質量%であることがより好ましい。
また、本発明の(a)~(c)成分の官能基当量として、前記(a)成分中のマレイミド基のモル数na、前記(b)成分中のアミノ基nb1及びチオール基のモル数nb2、並びに前記(c)成分中の(メタ)アクリル基のモル数ncが、0.05≦(nb1+nb2)/(na+nc)≦1であることが好ましく、0.1≦(nb1+nb2)/(na+nc)≦0.9であることがより好ましく、0.3≦(nb1+nb2)/(na+nc)≦0.8であることが更に好ましい。この範囲であれば、(b)成分中のアミノ基やチオール基が未反応のまま硬化物に残存する可能性が低く、樹脂組成物の硬化物の比誘電率、誘電正接を下げることができる。
また、本発明の組成物は、前記(a)~(c)成分を部分的に付加反応させ、Bステージと言われる半硬化状態の付加反応物を配合してもよい。組成物がBステージ状態の付加反応物を含有することによって、組成物を完全硬化した場合に硬化物中の未反応のアミノ基又はチオール基の数を減らすことができ、高分子量化するため、高強度の硬化物を得ることができる。Bステージ状態の(a)~(c)成分の付加反応物を得るためには、(a)~(c)成分を60~120℃で30分間~3時間、好ましくは80~100℃で1~2時間加熱すればよい。
[(d)硬化触媒]
(d)成分の硬化触媒は、樹脂組成物を硬化させるための触媒である。硬化触媒としては、特に制限はないが、熱ラジカル重合開始剤、熱アニオン重合開始剤、光重合開始剤等が挙げられる。
熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ビス(t-ヘキシルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バレレート、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-2-メチルシクロヘキサン、t-ブチルハイドロパーオキサイド、p-メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t-ヘキシルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、α、α’-ビス(t-ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、桂皮酸パーオキサイド、m-トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ-3-メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ-sec-ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3-メチル-3-メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α、α’-ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1-シクロヘキシル-1-メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t-ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ヘキシルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシピバレート、2,5-ジメチル-2,5-ビス(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルへキサノエート、1-シクロヘキシル-1-メチルエチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシマレイックアシッド、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート、2,5-ジメチル-2,5-ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキシアセテート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシ-m-トルオイルベンゾエート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t-ブチルパーオキシ)イソフタレート、t-ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物;2,2’-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス(N-シクロヘキシル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス[N-(2-メチルプロピル)-2-メチルプロピオンアミド]、2,2’-アゾビス[N-(2-メチルエチル)-2-メチルプロピオンアミド]、2,2’-アゾビス(N-ヘキシル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス(N-プロピル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス(N-エチル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’-アゾビス[N-(2-プロペニル)-2-メチルプロピオンアミド]、2,2’-アゾビス{2-メチル-N-[1,1-ビス(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’-アゾビス[N-(2-プロペニル)-2-メチルプロピオンアミド]、ジメチル-1,1’-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボキシレート)等のアゾ化合物が挙げられ、好ましくはジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、2,2’-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス[N-(2-メチルエチル)-2-メチルプロピオンアミド]であり、更に好ましくはジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイドである。
熱アニオン重合開始剤としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8-ジアザ-ビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン等のアミン類;トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のホスフィン類が挙げられ、好ましくは2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、1,8-ジアザ-ビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンであり、更に好ましくは2-エチル-4-メチルイミダゾール、1,8-ジアザ-ビシクロ[5,4,0]ウンデセン-7、トリフェニルホスフィンである。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン等のベンゾイル化合物(又はフェニルケトン化合物)、特に、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン等のカルボニル基のα-位の炭素原子上にヒドロキシ基を有するベンゾイル化合物(又はフェニルケトン化合物);2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-1-ブタノン、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン等のα-アルキルアミノフェノン化合物;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビスアシルモノオルガノホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;イソブチルベンゾインエーテル等のベンゾインエーテル化合物;アセトフェノンジエチルケタール等のケタール化合物;チオキサントン系化合物;アセトフェノン系化合物等が挙げられる。
特にUV-LEDから発生する放射線は単一波長であるので、UV-LEDを光源として用いる場合、340~400nmの領域に吸収スペクトルのピークを有するα-アルキルアミノフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物の光重合開始剤を使用するのが有効である。
これら(d)成分は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。(d)成分の配合量は特に限定されないが、本発明の組成物中、(e)無機粒子を除く有機樹脂100質量%に対して0.01~10質量%であることが好ましく、0.05~8質量%であることがより好ましく、0.1~5質量%であることが更により好ましい。この範囲であれば樹脂組成物を十分に硬化させることができる。
[(e)無機粒子]
(e)成分の無機粒子としては、例えば、シリカ、二酸化チタン、酸化イットリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ベリリウム等の金属酸化物;窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の金属窒化物;炭化ケイ素、ダイヤモンド、グラフェン等の炭素含有粒子;シリカバルーン(中空シリカ)、カーボンバルーン、アルミナバルーン、アルミノシリケートバルーン等の中空粒子;金、銀、銅、パラジウム、アルミニウム、ニッケル、鉄、コバルト、チタン、マンガン、亜鉛、タングステン、白金、鉛、錫等の金属単体;半田、鋼、ステンレス鋼等の合金;ステンレス、Fe-Cr-Al-Si合金、Fe-Si-Al合金、Fe-Ni合金、Fe-Cu-Si合金、Fe-Si合金、Fe-Si―B(-Cu-Nb)合金、Fe-Si-Cr-Ni合金、Fe-Si-Cr合金、Fe-Si-Al-Ni-Cr合金等の磁性金属合金;ヘマタイト(Fe23)、マグネタイト(Fe34)、Mn-Zn系フェライト、Ni-Zn系フェライト、Mg-Mn系フェライト、Zr-Mn系フェライト、Ti-Mn系フェライト、Mn-Zn-Cu系フェライト、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等のフェライト類が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
金属酸化物、金属窒化物、炭素含有粒子を加えることによって樹脂組成物の硬化物の線膨張係数を下げ、熱伝導率を上げることができ、中空粒子を加えることによって樹脂組成物の硬化物の比誘電率、誘電正接、密度等を下げることができ、金属、合金を加えることによって樹脂組成物の硬化物の電気伝導率、熱伝導率等を上げることができ、フェライト類を加えることによって樹脂組成物の硬化物に電磁波吸収能を付与することができる。
(e)成分の無機粒子の形状としては、特に制限はなく、例えば球状、鱗片状、フレーク状、針状、棒状、楕円状等が挙げられ、中でも球状、鱗片状、フレーク状、楕円状、棒状が好ましく、球状、鱗片状、フレーク状、楕円状が更に好ましい。
(e)成分の無機粒子の一次粒径としては特に制限はないが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として0.05~500μmが好ましく、0.1~300μmがより好ましく、1~100μmが更に好ましい。この範囲内であれば、樹脂組成物中に前記無機粒子を均一に分散させることが容易であり、経時で該無機粒子が沈降、分離、偏在してしまうこともないため好ましい。
(e)成分の無機粒子の配合量としては特に制限はないが、本発明の組成物中の(e)成分の無機粒子を除く有機樹脂100質量%に対して5~3000質量%であることが好ましく、10~2500質量%であることがより好ましく、50~2000質量%であることが更に好ましい。この範囲であれば樹脂組成物の強度を保持したまま、無機粒子の機能を十分に発揮することができる。
本発明の樹脂組成物は上記成分の他にその他の添加剤を加えてもよい。以下に詳細に説明する。
[接着性付与剤]
本発明の樹脂組成物は、接着性あるいは粘着性(感圧接着性)を付与するため、必要に応じて接着性付与剤を含有してよい。接着性付与剤としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、テルペン樹脂、シランカップリング剤等が挙げられる。中でも接着性を付与するにはエポキシ樹脂、シランカップリング剤が好ましく、粘着性(感圧接着性)を付与するにはテルペン樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ビフェノール型エポキシ樹脂及び4,4’-ビフェノール型エポキシ樹脂等のビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、トリスフェニロールメタン型エポキシ樹脂、テトラキスフェニロールエタン型エポキシ樹脂、並びにフェノールジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂の芳香環を水素化したエポキシ樹脂等が挙げられる。必要に応じて、上記以外のエポキシ樹脂を目的に応じて一定量併用することができる。
テルペン樹脂としては、特に制限はないが、例えば、α-ピネン、β-ピネン、ジペンテン、及びリモネン等のモノテルペン類、セドレン、ファネルセン等のセスキテルペン類、アビエチン酸等のジテルペン類のようなテルペン類の単独重合体や、スチレン、α-メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物と前記テルペン類との共重合体である芳香族変性テルペン樹脂、フェノール、クレゾール、ヒドロキノン、ナフトール、ビスフェノールA等のフェノール類と前記テルペン類との共重合体であるテルペンフェノール樹脂等が挙げられる。また、これらのテルペン樹脂を水素添加した水素添加テルペン樹脂等も使用可能である。
シランカップリング剤としては、特に制限はないが、例えば、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、n-オクチルトリメトキシシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、2-[メトキシ(ポリエチレンオキシ)プロピル]-トリメトキシシラン、メトキシトリ(エチレンオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。
前記接着性付与剤の含有量としては特に制限はないが、本発明の組成物中、(e)無機粒子を除く有機樹脂100質量%に対して0.1~20質量%が好ましく、0.5~10質量%がより好ましく、1~5質量%が更に好ましい。この範囲内であれば、前記樹脂組成物の物性を変えることなく、該樹脂組成物の接着力あるいは粘着力をより向上させることができる。
[酸化防止剤]
酸化防止剤としては、特に制限はないが、例えば、n-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アセテート、ネオドデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ドデシル-β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、エチル-α-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)イソブチレート、オクタデシル-α-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)イソブチレート、オクタデシル-α-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2-(n-オクチルチオ)エチル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルアセテート、2-(n-オクタデシルチオ)エチル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルアセテート、2-(n-オクタデシルチオ)エチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2-(2-ステアロイルオキシエチルチオ)エチル-7-(3-メチル-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ヘプタノエート、2-ヒドロキシエチル-7-(3-メチル-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等のフェノール系酸化防止剤;ジラウリル-3,3’-チオジプロピオネート、ジミリスチル-3,3’-チオジプロピオネート、ジステアリル-3,3’-チオジプロピオネート、ジトリデシル-3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)等の硫黄系酸化防止剤;トリデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、2-エチルヘキシルジフェニルホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2-[[2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン-6-イル]オキシ]-N,N-ビス[2-[[2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン-6-イル]オキシ]-エチル]エタナミン等のリン系酸化防止剤が挙げられる。
前記酸化防止剤の含有量としては特に制限はないが、本発明の組成物中、(e)無機粒子を除く有機樹脂100質量%に対して0.00001~5質量%が好ましく、0.0001~4質量%がより好ましく、0.001~3質量%が更に好ましい。この範囲内であれば、前記樹脂組成物の機械物性を変えることなく、該樹脂組成物の酸化を防止できる。
[難燃剤]
難燃剤としては、特に制限はないが、例えば、リン系難燃剤、金属水和物、ハロゲン系難燃剤等が挙げられる。リン系難燃剤としては、例えば、赤リン、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム、リン酸グアニジン、リン酸アミド等の無機系含窒素リン化合物、リン酸、ホスフィンオキシド、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジルジ-2,6-キシレニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、1,3-フェニレンビス(ジ-2,6-キシレニルホスフェート)、ビスフェノールA-ビス(ジフェニルホスフェート)、1,3-フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、フェニルホスホン酸ジビニル、フェニルホスホン酸ジアリル、フェニルホスホン酸ビス(1-ブテニル)、ジフェニルホスフィン酸フェニル、ジフェニルホスフィン酸メチル、ビス(2-アリルフェノキシ)ホスファゼン、ジクレジルホスファゼン等のホスファゼン化合物、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド等が挙げられる。金属水和物としては、例えば、水酸化アルミニウム水和物、水酸化マグネシウム水和物等が挙げられる。ハロゲン系難燃剤としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、1,2-ジブロモ-4-(1,2-ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレン、2,4,6-トリス(トリブロモフェノキシ)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
前記難燃剤の含有量としては特に制限はないが、本発明の組成物中、(e)無機粒子を除く有機樹脂100質量%に対して0.01~5質量%が好ましく、0.05~4質量%がより好ましく、0.1~3質量%が更に好ましい。この範囲内であれば、前記樹脂組成物の機械物性を変えることなく、該樹脂組成物に難燃性を付与できる。
製造方法
本発明の樹脂組成物の製造方法は、(a)成分、(b)成分並びに必要に応じて加えられる(c)~(e)成分及びその他の添加剤を、例えば、プラネタリーミキサー(井上製作所(株)製)や、攪拌機THINKY CONDITIONING MIXER(シンキー(株)製)を使用して混合する方法が挙げられる。また、(a)成分と(b)成分を先に混合し、80℃で1時間等の条件で加熱してBステージ化した付加反応物を得て、その後、該付加反応物に残りの成分を加えてもよい。また、(a)~(c)成分を先に混合し、80℃で1時間の条件等で加熱してBステージ化した付加反応物を得て、その後、該付加反応物に残りの成分を加えてもよい。
また、本発明の樹脂組成物の硬化物の硬さに関し、本発明の樹脂組成物が(e)成分の無機粒子を含有しない場合は、JIS K 6253-3:2012に記載の方法に準拠して測定した硬さがデュロメータTypeA80以下であることが好ましく、TypeA60以下であることがより好ましく、TypeE5~TypeA40であることが更に好ましい。
また、本発明の樹脂組成物が(e)成分の無機粒子を含有する場合は、JIS K 6253-3:2012に記載の方法に準拠して測定した硬さがデュロメータTypeD60以下であることが好ましく、デュロメータTypeD50以下であることがより好ましく、デュロメータTypeE20以上TypeD40以下であることが更に好ましい。
硬化物の硬度がこの範囲であれば、本発明の樹脂組成物は応力緩和材や接着剤等の用途に好適に使用できる。硬化物の硬度を上記範囲とするには、(a)成分及び(b)成分の配合量を上述した範囲内とすればよい。さらに、(c)成分及び/又は(d)成分を配合する場合には、(c)成分及び/又は(d)成分の配合量を上述した範囲内とすればよく、(nb1+nb2)/(na+nc)の値についても上述した範囲内、特に0.1以上とすればよい。
また、本発明の樹脂組成物の硬化物は、10GHzでの誘電正接が0.01以下であることが好ましい。このような硬化物であれば、伝送損失を低減することができる。ここで、誘電正接は樹脂組成物を180℃で2時間の条件で完全に硬化させ、その硬化物を縦30mm×横40mm及び厚さ100μmの試験片とし、ネットワークアナライザ(キーサイト社製 E5063-2D5)とストリップライン(キーコム株式会社製)を接続して測定した値を指すものとする。硬化物の誘電正接を0.01以下とするには、(a)成分及び(b)成分の配合量を上述した範囲内とすればよい。さらに、(c)成分及び/又は(d)成分を配合する場合には、(c)成分及び/又は(d)成分の配合量を上述した範囲内とすればよく、(nb1+nb2)/(na+nc)の値についても上述した範囲内、特に1.0以下とすればよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、以下の実施例において、Ma価はマレイミド当量、NH価はアミン当量、SH価はチオール当量、Vi価はアクリル当量を表す。
下記実施例に示した分子量はポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した重量平均分子量(Mw)である。以下に測定条件を示す。
[GPC測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.6mL/min
カラム:TSK Guardcolumn SuperH-L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:20μL (試料濃度:0.5質量%-テトラヒドロフラン溶液)
検出器:示差屈折率計(RI)
(a)マレイミド化合物
(a-1)マレイミド化合物
N-メチルピロリドン196gに1,12-ジアミノドデカン200g(1.0mol)及びピロメリット酸無水物207g(0.95mol)を添加し、25℃で3時間撹拌し、更に150℃で3時間撹拌した。得られた溶液に無水マレイン酸196g(2.0mol)、酢酸ナトリウム82g(1.0mol)及び無水酢酸204g(2.0mol)を加え、80℃で1時間撹拌した。その後、トルエン500gを加え、更に水洗、脱水後、溶剤を減圧留去し、下記式で示される(a-1)マレイミド化合物を得た。(Ma価=0.057mol/100g)(重量平均分子量3,500)
Figure 0007272284000010
(a-2)マレイミド化合物
下記式で示されるマレイミド化合物(商品名:BMI-2500、Designer Molecules Inc.製)(Ma価=0.057mol/100g)(重量平均分子量3,500)
Figure 0007272284000011
(a-3)マレイミド化合物
下記式で示されるマレイミド化合物(商品名:BMI-1500、Designer Molecules Inc.製)(Ma価=0.095mol/100g)(重量平均分子量2,100)
Figure 0007272284000012
(a-4)マレイミド化合物
N-メチルピロリドン350gに3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン(商品名:カヤハードA-A(日本化薬(株)製))252g(1.0mol)及びピロメリット酸無水物207g(0.9mol)を添加し、室温で3時間撹拌し、更に120℃で3時間撹拌した。得られた溶液に無水マレイン酸196g(2.0mol)、酢酸ナトリウム82g(1.0mol)及び無水酢酸204g(2.0mol)を加え、80℃で1時間撹拌した。その後、トルエン500gを加え、更に水洗、脱水後、溶剤を減圧留去し、下記式で示される(a-4)マレイミドを得た。(Ma価=0.11mol/100g)(重量平均分子量1,800)
Figure 0007272284000013
(a-5)マレイミド化合物
下記式で示されるマレイミド化合物(商品名:BMI-689、Designer Molecules Inc.製)(Ma価=0.29mol/100g)(重量平均分子量690)
Figure 0007272284000014
(a-1’)マレイミド化合物(比較例用)
下記式で示されるマレイミド化合物(商品名:BMI-2300、大和化成(株)製)(Ma価=0.50mol/100g)(重量平均分子量400)
Figure 0007272284000015
(a-2’)マレイミド化合物(比較例用)
4,4’-ビスマレイミドジフェニルメタン(東京化成(株)製)(Ma価=0.56mol/100g)
(b)アミノ基又はチオール基を有する化合物
(b-1)1,12-ジアミノドデカン(NH価=1.0mol/100g)(東京化成(株)製、2官能アミン)
(b-2)イソホロンジアミン(NH価=1.2mol/100g)(東京化成(株)製、2官能アミン)
(b-3)Priamine1075(NH価=0.39mol/100g)(クローダジャパン(株)製、2官能アミン)
(b-4)カヤハードA-A(NH価=0.79mol/100g)(日本化薬(株)製、2官能アミン)
(b-5)カレンズMTPE1(SH価=0.73mol/100g)(昭和電工(株)製、4官能チオール)
(b-6)カレンズMTBD1(SH価=0.68mol/100g)(昭和電工(株)製、2官能チオール)
(c)(メタ)アクリル基を有する化合物
(c-1)下記式で表されるアクリレート(Vi価=0.59mol/100g)(商品名:KAYARAD R-684(日本化薬(株)製))
Figure 0007272284000016
(c-2)イソボルニルアクリレート(Vi価=0.48mol/100g)(大阪有機化学(株)製)
Figure 0007272284000017
(c-3)ステアリルアクリレート(Vi価=0.31mol/100g)(東京化成(株)製)
(c-4)ドデシルアクリレート(Vi価=0.42mol/100g)(東京化成(株)製)
(d)硬化触媒
(d-1)ジクミルパーオキサイド(商品名:「パークミルD」(日油(株)製))
(d-2)トリフェニルホスフィン(キシダ化学(株)製)
(e)無機粒子
(e-1)シリカ「SFP-130MC」(一次粒径のメジアン径0.6μm)(デンカ(株)製)
(e-2)アルミナ「AO-41R」(一次粒径のメジアン径6μm)(アドマテックス(株)製)
(e-3)窒化ホウ素「XGP」(一次粒径のメジアン径30μm)(デンカ(株)製)
(e-4)中空シリカ「シリナックス」(一次粒径のメジアン径0.1μm)(日鉄鉱業(株)製)
(f)接着付与剤
(f-1)シランカップリング剤「KBM-403」(信越化学工業(株)製)
(g)酸化防止剤
(g-1)アデカスタブAO-60(アデカ(株)製)
(h)難燃剤
(h-1)アピノン-303(三和ケミカル(株)製)
[樹脂組成物の調製方法]
実施例1、3、5、7、9、11、13、15、17及び比較例1、2については、表1に示す配合(質量部)で各成分を混合し、プラネタリーミキサー(井上製作所(株)製)を使用して60℃で10分混練し、その後25℃まで冷却し、攪拌機THINKY CONDITIONING MIXER(シンキー(株)製)に入れて3分撹拌脱泡し、樹脂組成物を作製した。
実施例2、4、6、8、10、12、14、16、18及び比較例3、4については、表1に示す配合(質量部)でまず(a)成分及び(b)成分又は(a)~(c)成分を混合し、プラネタリーミキサー(井上製作所(株)製)を使用して100℃で1時間混練して(a)~(c)成分の混合物をBステージ化させ(a)~(c)成分の付加反応物を得た。その後該付加反応物を60℃まで冷却し、(d)~(h)成分を添加混合し、更に10分混練し、その後25℃まで冷却し、攪拌機THINKY CONDITIONING MIXER(シンキー(株)製)に入れて3分撹拌脱泡し、樹脂組成物を作製した。
[組成物の粘度]
表1に示す配合(質量部)で調製した組成物について、JIS Z 8803:2011に準じ、B型粘度計を用いて23℃での樹脂組成物の粘度を測定した。結果を表1に記載した。
[硬化物の硬さ]
50mm径×10mm厚のアルミシャーレに、調製した樹脂組成物を流し込み、100℃で1時間、180℃で2時間の順でステップキュアし、該組成物の硬化物を作製した。得られた硬化物の硬さをJIS K 6253-3:2012に記載の方法に準拠して測定した。測定はまずデュロメータタイプAの硬度計を用いて行い、測定値が90を超える値であれば、デュロメータタイプD硬度計を用いて測定し、その測定値を記載した。また、デュロメータタイプA硬度計での測定値が20以下であれば、デュロメータタイプE硬度計を用いて測定し、その測定値を記載した。結果を表1に記載した。
[硬化物の引張強さ及び切断時伸び]
150mm×200mm×2mm厚のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)でコーティングされた凹型の金型に調製した組成物を流し込み、100℃で1時間、180℃で2時間の順でステップキュアし、該組成物の硬化物を作製した。JIS K 6251:2010に準拠して、EZ TEST(EZ-L、株式会社島津製作所製)を用いて、試験速度500mm/min、つかみ具間距離80mm、標点間距離40mmの条件で前記試験サンプルの引張強さと切断時伸びを測定した。結果を表1に記載した。
[比誘電率及び誘電正接]
30mm×40mm×100μm厚の金型枠に、調製した樹脂組成物を挟み、180℃で2時間熱プレスし、試験サンプルを作製した。作製した試験サンプルにネットワークアナライザ(キーサイト社製 E5063-2D5)とストリップライン(キーコム株式会社製)を接続して、周波数10GHzにおける比誘電率、誘電正接を測定した。結果を表1に記載した。
Figure 0007272284000018
実施例1~18では、硬化物は低比誘電率、低誘電正接でありながら、低硬度であった。
比較例1、2では、アミノ基又はチオール基を有する化合物を含有しないため、硬化物の硬度が高かった。
比較例3、4では、マレイミド化合物の構造が剛直であるため、硬化物の硬度が高くなり、更に比較例3、4で使用したマレイミド化合物のマレイミド当量が高くマレイミド基が多いために、硬化物の比誘電率、誘電正接の値が高かった。

Claims (6)

  1. (a)下記式(1)で表されるマレイミド化合物
    Figure 0007272284000019

    (式(1)中、Aは独立して下記構造式
    Figure 0007272284000020
    (上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成するカルボニル炭素と結合するものである。)
    で示される環状構造を含む4価の有機基を示す。Bは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアルキレン基である。Qは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアリーレン基である。WはB又はQで示される基を示す。nは0~100であり、mは0~100である。ただし、n=m=0の場合、WはBで示される基である。)
    (b)アミノ基又はチオール基を1分子中に少なくとも2個有する化合物
    及び
    (c)(メタ)アクリル基を有する化合物
    を含有し、
    前記(a)成分中のマレイミド基のモル数n a 、前記(b)成分中のアミノ基n b1 及びチオール基のモル数n b2 、並びに前記(c)成分中の(メタ)アクリル基のモル数n c が、0.05≦(n b1 +n b2 )/(n a +n c )≦1である低誘電樹脂組成物。
  2. 前記(b)成分が脂肪族アミン又は脂肪族チオールである請求項1に記載の低誘電樹脂組成物。
  3. (c)(メタ)アクリル基を有する化合物が炭素数10以上の(メタ)アクリレートである請求項1又は2に記載の低誘電樹脂組成物。
  4. 更に、前記(a)~(c)成分の付加反応物を含有する請求項1~3のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
  5. 更に(d)硬化触媒を含有する請求項1~のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
  6. 更に(e)無機粒子を含有する請求項1~のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
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