JP7238732B2 - 低誘電樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、低誘電樹脂組成物に関する。
近年、携帯電話に代表される移動体通信機器、その基地局装置、サーバー、ルーター等のネットワークインフラ機器、大型コンピュータなどの電子機器では、使用する信号の高速化及び大容量化が年々進んでいる。これに伴い、これらの電子機器に搭載されるプリント配線板には20GHz領域といった高周波化対応が必要となり、伝送損失の低減を可能とする低比誘電率及び低誘電正接の基板材料が求められている。上述した電子機器のほかに、ITS分野(自動車、交通システム関連)及び室内の近距離通信分野でも高周波無線信号を扱う新規システムの実用化及び実用計画が進んでおり、これらの機器に搭載するプリント配線板に対しても、低伝送損失基板材料が要求されている。
低比誘電率及び低誘電正接の材料としては変性ポリフェニレンエーテル樹脂、マレイミド樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、フッ素樹脂、スチレン樹脂、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂などが知られている(特許文献1~6)。しかしながら、これらの材料はいずれも硬く、プリント配線板等の高弾性、高Tg、高融点が求められる用途には適しているが、低硬度化することは困難だった。
特開2019-001965号公報 特開2019-099710号公報 特開2018-028044号公報 特開2018-177931号公報 特開2018-135506号公報 特開2011-032463号公報
従って、本発明は、低比誘電率及び低誘電正接でありながら、低硬度の硬化物を与える、低誘電樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記低誘電樹脂組成物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
<1>
(a)1分子中に少なくとも2個のマレイミド基を有するマレイミド化合物、
(b)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンシロキサン、及び、
(c)ヒドロシリル化触媒
を含む低誘電樹脂組成物。

<2>
(a)成分が下記式(1)又は(1’)で表されるマレイミド化合物である<1>に記載の低誘電樹脂組成物。
Figure 0007238732000001
(式(1)中、Aは独立して環状構造を含む4価の有機基を示す。Bは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアルキレン基である。Qは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアリーレン基である。WはBまたはQで示される基を示す。nは0~100の数を、mは0~100の数を表す。)

Figure 0007238732000002
(式(1’)中、nは2~10の数を表す。)

<3>
式(1)中のAで示される有機基が下記構造式で示される4価の有機基のいずれかである<2>に記載の低誘電樹脂組成物。
Figure 0007238732000003
(上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成するカルボニル炭素と結合するものである。)

<4>
式(1)中のBが独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアルキレン基であり、かつ炭素数5以上の脂肪族環を1個以上有する基である<2>または<3>に記載の低誘電樹脂組成物。

<5>
(b)成分が下記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン
(R1 3SiO1/2r(R1 2SiO2/2s(R1SiO3/2t(SiO4/2u (2)
(式(2)中、R1は互いに独立に、水素原子、炭素数1~12の一価飽和炭化水素基、及び、炭素数6~12の芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、R1のうち少なくとも2個は水素原子である。rは0~100の数、sは0~300の数、tは0~200の数、uは0~200の数であり、2≦r+s+t+u≦800である。)
である<1>~<4>のいずれか1つに記載の低誘電樹脂組成物。

<6>
式(2)中のR1のうち少なくとも1個は炭素数6~12の芳香族炭化水素基である<5>に記載の低誘電樹脂組成物。

<7>
(a)成分中のマレイミド基の合計個数に対して(b)成分中のヒドロシリル基の合計個数が0.4~4.0である<1>~<6>のいずれか1つに記載の低誘電樹脂組成物。
本発明の低誘電樹脂組成物は、低比誘電率及び低誘電正接でありながら、低硬度の硬化物を与えることができる。したがって、本発明の低誘電樹脂組成物は、プリント配線板、カバーレイフィルム、カバーレイフィルム用接着剤、放熱用接着剤、電磁波シールド等として有用である。
以下、本発明の低誘電樹脂組成物について詳細に説明する。
[(a)1分子中に少なくとも2個のマレイミド基を有するマレイミド化合物]
(a)成分のマレイミド化合物は、本発明の低誘電樹脂組成物の主成分となるものであり、1分子中に少なくとも2個のマレイミド基を有するマレイミド化合物である。該マレイミド化合物としては特に制限はないが、下記式(1)又は(1’)で表されるマレイミド化合物が好ましい。
Figure 0007238732000004
(式(1)中、Aは独立して環状構造を含む4価の有機基を示す。Bは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアルキレン基である。Qは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアリーレン基である。WはBまたはQで示される基を示す。nは0~100の数を、mは0~100の数を表す。)

Figure 0007238732000005
(式(1’)中、nは2~10、好ましくは2~5の数を表す。)
ここで、式(1)中のAで示される有機基は独立して環状構造を含む4価の有機基であり、特に下記構造式で示される4価の有機基のいずれかであることが好ましい。
Figure 0007238732000006
(上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成するカルボニル炭素と結合するものである。)
また、式(1)中のBは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上60以下のアルキレン基であり、好ましくはヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上40以下のアルキレン基であり、かつ炭素数5以上の脂肪族環を1個以上有する基である。式(1)中のBとしては、炭素数6以上60以下の、直鎖のアルキレン基、分岐鎖を有するアルキレン基及び脂肪族環を有するアルキレン基等が挙げられる。式(1)中のBで表される直鎖のアルキレン基としては、炭素数6~60のアルキレン基が好ましく、炭素数8~40のアルキレン基がより好ましく、具体的には、-(CH26-、-(CH27-、-(CH28-、-(CH29-、-(CH210-、-(CH211-、-(CH212-、-(CH218-等が挙げられる。式(1)中のBは下記構造式で示される脂肪族環を有するアルキレン基のいずれかであることが更に好ましい。
Figure 0007238732000007
(上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成する窒素原子と結合するものである。)
Qは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上30以下のアリーレン基であり、好ましくは炭素数8以上18以下のアリーレン基であり。式(1)中のQは下記構造式で示される芳香族環を有するアリーレン基のいずれかであることが更に好ましい。
Figure 0007238732000008
(上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成する窒素原子と結合するものである。)
式(1)中のnは0~100の数であり、好ましくは0~70の数である。式(1)中のmは0~100の数であり、好ましくは0~70の数である。
前記マレイミド化合物の重量分子量(Mw)としては特に制限はないが、好ましくは300~50,000、より好ましくは500~30,000、更に好ましくは600~20,000である。この範囲であれば、該マレイミド化合物は、後述する(b)成分のオルガノハイドロジェンシロキサンと好適に反応することができ、さらに本発明の組成物の硬化物が高い強度を有するものとなる。
本明細書中で言及する重量平均分子量(Mw)とは、下記条件で測定したGPCによるポリスチレンを標準物質とした重量平均分子量を指すこととする。
[GPC測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.6mL/min
カラム:TSK Guardcolumn SuperH-L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:20μL(試料濃度:0.5質量%-テトラヒドロフラン溶液)
検出器:示差屈折率計(RI)
マレイミド化合物としては、アミンと酸無水物とから常法によって合成してもよいし、市販品を用いてもよい。市販品としては、BMI-689、BMI-1400、BMI-1500、BMI-2300、BMI-2500、BMI-2560、BMI-3000、BMI-5000、BMI-6000、BMI-6100(以上、Designer Molecules Inc.製)等を挙げることができる。また、マレイミド化合物は1種単独で使用しても複数種のものを併用しても構わない。
本発明の組成物中、(a)成分のマレイミド化合物の配合量は、40~95質量%であることが好ましく、60~90質量%であることがより好ましい。
[(b)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンシロキサン]
(b)成分は、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンシロキサンであり、(a)成分のマレイミドと反応することによって、本発明の組成物の硬化物を低弾性化することができる。
オルガノハイドロジェンシロキサンとしては特に制限はないが、JIS Z 8803:2011に記載の方法に準拠してキャノン-フェンスケ粘度計で測定した25℃における動粘度が1~10,000mm2/sであることが好ましく、5~5,000mm2/sであることが更に好ましい。この範囲であれば樹脂組成物の粘度を十分に下げることができる。
更に、オルガノハイドロジェンシロキサンとしては、下記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンが好ましい。

(R1 3SiO1/2r(R1 2SiO2/2s(R1SiO3/2t(SiO4/2u (2)

(式(2)中、R1は互いに独立に、水素原子、炭素数1~12の一価飽和炭化水素基、及び、炭素数6~12の芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、R1のうち少なくとも2個は水素原子である。rは0~100の数、sは0~300の数、tは0~200の数、uは0~200の数であり、2≦r+s+t+u≦800である。)
1は互いに独立に、水素原子、炭素数1~12の一価飽和炭化水素基、及び、炭素数6~12の芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、好ましくは水素原子、炭素数1~6の脂肪族炭化水素基、及び、炭素数6~10の芳香族炭化水素基であり、より好ましくは水素原子、炭素数1~3の脂肪族炭化水素基、及び、炭素数6~8の芳香族炭化水素基から選ばれる基である。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基、などが挙げられる。これらの中でも、メチル基、及びシクロヘキシル基等が好ましく、メチル基が特に好ましい。
芳香族炭化水素基の例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基、及びビフェニル基等のアリール基や、ベンジル基、フェニルエチル基、及びフェニルプロピル基等のアラルキル基などが挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。
rは0~100の数であり、好ましくは0~75の数であり、さらに好ましくは0~50の数であり、さらにより好ましくはrが2~50の数である。
sは0~300の数であり、好ましくは0~200の数であり、さらに好ましくは0~100の数である。
tは0~200の数であり、好ましくは0~100の数であり、さらに好ましくは0~50の数である。
uは0~200の数であり、好ましくは0~100の数であり、さらに好ましくは0~50の数である。
ただし、r、s、t及びuは2≦r+s+t+u≦800であり、好ましくは2≦r+s+t+u≦600であり、さらに好ましくは2≦r+s+t+u≦400である。この範囲であれば、(b)成分は(a)成分のマレイミド化合物と相溶性が良く、(b)成分を(a)成分のマレイミド基と良好に反応させることができる。
(b)成分の具体的な構造式を下記に例示するが、これらに限定されるものではない。
Figure 0007238732000009
(Meはメチル基、Phはフェニル基を表す。nは0~100、好ましくは1~50の数、mは1~100、好ましくは1~50の数、xは3~30、好ましくは3~10の数、yは1~30、好ましくは1~10の数である。)
(a)成分、(b)成分の配合量としては特に制限はないが、(a)成分中のマレイミド基の合計個数に対して(b)成分中のヒドロシリル基の合計個数が0.4~4.0であることが好ましく、0.6~3.0であることが更に好ましい。この範囲であれば良好な硬化物を得ることができる。
[(c)ヒドロシリル化触媒]
(c)成分はヒドロシリル化触媒である。該触媒は、ヒドロシリル化反応を進行させ得る能力を有するものであればよく、特に限定されるものではない。中でも、白金族金属単体及び白金族金属化合物から選ばれる触媒が好ましい。例えば、白金(白金黒を含む)、塩化白金、塩化白金酸、塩化白金酸-ジビニルシロキサン錯体等の塩化白金酸-オレフィン錯体、白金-ジビニルシロキサン錯体等の白金-オレフィン錯体、白金-カルボニル錯体等の白金触媒、パラジウム触媒、ロジウム触媒などが挙げられる。これらの触媒は、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも特に好ましくは、塩化白金酸、白金-ジビニルシロキサン錯体等の白金-オレフィン錯体である。
(c)成分の配合量は触媒量でよい。触媒量とは、ヒドロシリル化反応を進行できる量であればよく、希望する硬化速度に応じて適宜調整すればよい。例えば、白金族金属触媒である場合には、反応速度の観点から、白金族金属原子に換算した質量基準で、上記(a)及び(b)成分の合計質量に対して1~1,000ppmとなる量が好ましく、更には10~500ppmとなる量がより好ましい。
更に本発明の低誘電樹脂組成物は必要に応じて無機粒子、硬化抑制剤、接着助剤、酸化防止剤、難燃剤等を含有してもよい。以下、各成分について説明する。
[その他の成分]
無機粒子
無機粒子としては特に制限はないが、例えば導電性粒子、熱伝導性粒子、蛍光体、磁性粒子、白色粒子、中空粒子、電磁波吸収粒子などが挙げられる。これらはそれぞれ1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば金属粒子、金属被覆粒子などが挙げられ、中でも金属粒子は電気抵抗が小さく、高温で焼結することもできるため好ましい。
前記金属粒子の例としては、金、銀、銅、パラジウム、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、タングステン、白金、鉛、錫などの金属単体、または半田、鋼、ステンレス鋼などの合金が挙げられ、好ましくは銀、銅、アルミニウム、鉄、亜鉛、半田であり、より好ましくは銀、銅、アルミニウム、半田である。これらはそれぞれ1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記金属被覆粒子の例としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂粒子の表面を金属で被覆したものや、ガラスやセラミック等の無機粒子の表面を金属で被覆したものでもよい。粒子表面の金属被覆方法としては、特に制限はなく、例えば無電解メッキ法、スパッタリング法などが挙げられる。
ここで粒子表面を被覆する金属の例としては、金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウムなどが挙げられる。
前記導電性粒子は、回路電極と電気的接続した際に導電性を有していればよい。例えば、粒子表面に絶縁被膜を施した粒子であっても、電気的に接続した際に粒子が変形し、金属粒子が露出するものであれば、導電性粒子である。
前記導電性粒子の形状としては、特に制限はなく、例えば球状、鱗片状、フレーク状、針状、棒状、楕円状などが挙げられ、中でも球状、鱗片状、楕円状、棒状が好ましく、球状、鱗片状、楕円状が更に好ましい。
前記導電性粒子の一次粒径としては特に制限はないが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として0.05~50μmが好ましく、0.1~40μmがより好ましく、0.5~30μmが更に好ましい。この範囲内であれば、樹脂組成物中に導電性粒子を均一に分散させることが容易であり、経時で導電性粒子が沈降、分離、偏在してしまうこともないため好ましい。
前記熱伝導性粒子としては、特に制限はないが、熱伝導率を考慮すると窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、ダイヤモンド及びグラフェンからなる群から、少なくとも1種を選択することが好ましく、中でも窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、グラフェンが好ましい。これらはそれぞれ1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱伝導性粒子の形状としては、特に制限はなく、例えば球状、鱗片状、フレーク状、針状、棒状、楕円状などが挙げられ、中でも球状、鱗片状、楕円状、棒状が好ましく、球状、鱗片状、楕円状が更に好ましい。
前記熱伝導性粒子の一次粒径としては特に制限はないが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として0.05~50μmが好ましく、0.1~40μmがより好ましく、0.5~30μmが更に好ましい。この範囲内であれば、樹脂組成物中に熱伝導性粒子を均一に分散させることが容易であり、経時で熱伝導性粒子が沈降、分離、偏在してしまうこともないため好ましい。
前記蛍光体としては、例えば、窒化物系半導体を発光層とする半導体発光ダイオードからの光を吸収し、異なる波長の光に波長変換するものを使用することができる。このような蛍光体としては、例えば、Eu、Ce等のランタノイド系元素により主に賦活される窒化物系蛍光体、酸窒化物系蛍光体;Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活されるアルカリ土類金属ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類金属ケイ酸塩蛍光体、アルカリ土類金属硫化物蛍光体、希土類硫化物蛍光体、アルカリ土類金属チオガレート蛍光体、アルカリ土類金属窒化ケイ素蛍光体、ゲルマン酸塩蛍光体;Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類アルミン酸塩蛍光体、希土類ケイ酸塩蛍光体;Eu等のランタノイド系元素で主に賦活されるCa-Al-Si-O-N系オキシ窒化物ガラス蛍光体等を挙げることができる。なお、これらの蛍光体は単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。具体例として、下記の蛍光体を例示できるが、これに限定されない。
Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体としては、M2Si58:Eu、MSi710:Eu、M1.8Si50.28:Eu、M0.9Si70.110:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、及びZnから選ばれる1種以上である)などを例示できる。
Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活されるアルカリ土類金属ハロゲンアパタイト蛍光体としては、M5(PO43X:Z(Mは、Sr、Ca、Ba、及びMgから選ばれる1種以上であり、Xは、F、Cl、Br、及びIから選ばれる1種以上であり、Zは、Eu、及びMnから選ばれる1種以上である)などを例示できる。
Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活されるアルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体としては、SrAl24:Z、Sr4Al1425:Z、CaAl24:Z、BaMg2Al1627:Z、BaMg2Al1612:Z、BaMgAl1017:Z(Zは、Eu、及びMnから選ばれる1種以上である)などを例示できる。
Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活されるアルカリ土類金属ケイ酸塩蛍光体としては、(BaMg)Si25:Eu、(BaSrCa)2SiO4:Euなどを例示できる。
Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活されるアルカリ土類金属硫化物蛍光体としては、(Ba、Sr、Ca)(Al、Ga)24:Euなどを例示できる。
Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活される希土類硫化物蛍光体としては、La22S:Eu、Y22S:Eu、Gd22S:Euなどを例示できる。
Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活されるアルカリ土類金属チオガレート蛍光体としては、MGa24:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる1種以上である)などを例示できる。
Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活されるアルカリ土類金属窒化ケイ素蛍光体としては、(Ca、Sr、Ba)AlSiN3:Eu、(Ca、Sr、Ba)2Si58:Eu、SrAlSi47:Euなどを例示できる。
Eu等のランタノイド系元素、Mn等の遷移金属系元素により主に賦活されるゲルマン酸塩蛍光体としては、Zn2GeO4:Mnなどを例示できる。
Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類アルミン酸塩蛍光体としては、Y3Al512:Ce、(Y0.8Gd0.23Al512:Ce、Y3(Al0.8Ga0.2512:Ce、(Y,Gd)3(Al、Ga)512等のYAG系蛍光体などを例示できる。また、Yの一部もしくは全部をTb、Lu等で置換したTb3Al512:Ce、Lu3Al512:Ceなども使用できる。
Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類ケイ酸塩蛍光体としては、Y2SiO5:Ce、Tbなどを例示できる。
Ca-Al-Si-O-N系オキシ窒化物ガラス蛍光体とは、モル%表示で、CaCO3をCaOに換算して20~50モル%、Al23を0~30モル%、SiOを25~60モル%、AlNを5~50モル%、希土類酸化物又は遷移金属酸化物を0.1~20モル%とし、5成分の合計が100モル%となるオキシ窒化物ガラスを母体材料とした蛍光体である。なお、オキシ窒化物ガラスを母体材料とした蛍光体では、窒素含有量が15質量%以下であることが好ましい。また、希土類酸化物イオンの他に増感剤となる他の希土類元素イオンを希土類酸化物の状態で含むことが好ましく、蛍光体中に0.1~10モル%の範囲の含有量で共賦活剤として含むことが好ましい。
その他の蛍光体としては、ZnS:Euなどを挙げることができる。また、前記以外のシリケート系蛍光体としては、(BaSrMg)3Si27:Pb、(BaMgSrZnCa)3Si27:Pb、Zn2SiO4:Mn、BaSi25:Pbなどが挙げられる。
また、前記蛍光体において、Euに代えて、又はEuに加えて、Tb、Cu、Ag、Au、Cr、Nd、Dy、Co、Ni、及びTiから選択される1種以上を含むものも使用することができる
また、前記蛍光体以外の蛍光体であって、上記のものと同様の性能、効果を有するものであれば、粒子として本発明に使用することができる。
前記蛍光体の性状は、特に限定されるものではなく、例えば粉末状のものを使用することができる。また、蛍光体粉末の形状は、特に限定されるものではなく、例えば球状、鱗片状、フレーク状、針状、棒状、楕円状などが挙げられ、中でも球状、鱗片状、フレーク状が好ましく、球状、フレーク状が更に好ましい。
前記蛍光体の一次粒径としては特に制限はないが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として0.05~50μmが好ましく、0.1~40μmがより好ましく、0.5~30μmが更に好ましい。この範囲内であれば、樹脂組成物中に蛍光体を均一に分散させることが容易であり、経時で蛍光体が沈降、分離、偏在してしまうこともないため好ましい。
前記磁性粒子としては、特に制限はないが、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属単体、ステンレス、Fe-Cr-Al-Si合金、Fe-Si-Al合金、Fe-Ni合金、Fe-Cu-Si合金、Fe-Si合金、Fe-Si―B(-Cu-Nb)合金、Fe-Si-Cr-Ni合金、Fe-Si-Cr合金、Fe-Si-Al-Ni-Cr合金などの磁性金属合金、ヘマタイト(Fe23)、マグネタイト(Fe34)などの金属酸化物、Mn-Zn系フェライト、Ni-Zn系フェライト、Mg-Mn系フェライト、Zr-Mn系フェライト、Ti-Mn系フェライト、Mn-Zn-Cu系フェライト、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライトなどのフェライト類などが好適に使用される。前記磁性粒子を配合することによって、本発明の樹脂組成物に磁性を付与することができ、高周波帯領域での高透磁率低損失の樹脂組成物となる。
前記磁性粒子の形状としては、特に制限はなく、例えば球状、鱗片状、フレーク状、針状、棒状、楕円状、ポーラス状などが挙げられ、中でも球状、鱗片状、楕円状、フレーク状、ポーラス状が好ましく、球状、鱗片状、フレーク状、ポーラス状が更に好ましい。
ポーラス状の磁性粒子を得る場合には、造粒時に、炭酸カルシウム等の空孔調整剤を添加して造粒を行い、焼成することで得ることができる。また、フェライト化反応中の粒子成長を阻害させるような材料を添加することにより、フェライト内部に複雑な空隙を形成することもできる。このような材料としては、酸化タンタル、酸化ジルコニウム等が挙げられる。
前記磁性粒子の一次粒径としては特に制限はないが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として0.05~50μmが好ましく、0.1~40μmがより好ましく、0.5~30μmが更に好ましい。この範囲内であれば、樹脂組成物中に磁性粒子を均一に分散させることが容易であり、経時で磁性粒子が沈降してしまうこともないため好ましい。
前記白色粒子は、リフレクター等の用途向けに必要となる白色度を高めるために配合される。例えば、白色顔料としては、二酸化チタン、酸化イットリウムを代表とする希土類酸化物、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、及び酸化マグネシウム等が挙げられ、これらは単独で又は数種を併用して用いることができる。中でも、白色度をより高めるために二酸化チタンを用いることが好ましい。この二酸化チタンの単位格子は、ルチル型、アナタース型、ブルカイト型があり、いずれも使用できるが、二酸化チタンの白色度や光触媒能の観点からルチル型を用いるのが好ましい。
前記白色粒子の形状として特に制限はないが、例えば球状、鱗片状、フレーク状、針状、棒状、楕円状などが挙げられ、中でも球状、楕円状、フレーク状が好ましく、球状が更に好ましい。
前記白色粒子の一次粒径として特に制限はないが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として平均粒径は0.05~5μmが好ましく、その中でも3μm以下のものがより好ましく、1μm以下のものが更に好ましい。この範囲内であれば、樹脂組成物中に白色粒子を均一に分散させることが容易であり、経時で白色粒子が沈降、分離、偏在してしまうこともないため好ましい。
前記白色粒子は、樹脂との濡れ性や相溶性及び分散性や流動性を高めるため、表面処理されたものであることが好ましく、シリカ、アルミナ、ジルコニア、ポリオール、及び有機ケイ素化合物から選ばれる少なくとも1種以上、特には2種以上の処理剤で表面処理されたものであることがより好ましい。
また、前記白色粒子を配合した樹脂組成物の初期反射率を向上し、流動性を高めるためには、有機ケイ素化合物で処理された二酸化チタンが好ましい。有機ケイ素化合物の例としては、クロロシランやシラザン、エポキシ基やアミノ基などの反応性官能基を有するシランカップリング剤などの単量体有機ケイ素化合物、シリコーンオイルやシリコーンレジンなどのオルガノポリシロキサン等が挙げられる。なお、ステアリン酸のような有機酸など、通常、二酸化チタンの表面処理に用いられる他の処理剤を用いてもよく、上記以外の処理剤で表面処理しても、複数の処理剤で表面処理しても構わない。
前記中空粒子としては、特に制限はなく、例えばシリカバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、アルミノシリケートバルーンなどが挙げられる。
前記中空粒子の形状として特に制限はないが、例えば球状、楕円状、円柱状、角柱状などが挙げられ、中でも球状、楕円状、角柱状が好ましく、球状、角柱状が更に好ましい。前記中空粒子の一次粒径として特に制限はないが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として平均粒径は0.01~5μmが好ましく、その中でも0.03~3μm以下のものがより好ましく、0.05~1μm以下のものが更に好ましい。この範囲内であれば、樹脂組成物中に中空粒子を均一に分散させることが容易であり、経時で中空粒子が沈降、分離、偏在してしまうこともないため好ましい。
前記中空粒子を配合することによって、本発明の樹脂組成物の硬化物を容易に低比重化することができ、軽量化することも可能となる。
前記電磁波吸収粒子としては、特に制限はなく、導電性粒子、カーボン粒子を代表とする誘電損失性電磁波吸収材やフェライト、軟磁性金属粉を代表とする磁性損失性電磁波吸収材などを適用することができる。
前記電磁波吸収粒子を配合することによって、本発明の樹脂組成物に電磁波吸収能を付与することができ、電子機器の筐体など電磁波シールド性を有する樹脂硬化物を容易に得ることができる。
誘電損失性電磁波吸収材としては、上述した金、銀、銅、パラジウム、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、タングステン、白金、鉛、錫などの金属単体、または半田、鋼、ステンレス鋼などの導電性粒子、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンなどのカーボン粒子が挙げられ、中でもカーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンが好ましい。
磁性損失性電磁波吸収材としては、例えば、Mg-Zn系フェライト、Ba2Co2Fe1222、Ba2Ni2Fe1222、Ba2Zn2Fe1222、Ba2Mn2Fe1222、Ba2Mg2Fe1222、Ba2Cu2Fe1222、Ba3Co2Fe2441、BaFe1219、SrFe1219、BaFe1219、SrFe1219等のフェライト粒子、カルボニル鉄、電解鉄、Fe-Cr系合金、Fe-Si系合金、Fe-Ni系合金、Fe-Al系合金、Fe-Co系合金、Fe-Al-Si系合金、Fe-Cr-Si系合金、Fe-Cr-Al系合金、Fe-Si-Ni系合金、Fe-Si-Cr-Ni系合金等の軟磁性合金粒子などが挙げられ、中でもMg-Zn系フェライト、Ba2Co2Fe1222、Ba2Ni2Fe1222、Ba2Zn2Fe1222、Ba2Mn2Fe1222、Ba2Mg2Fe1222、Ba2Cu2Fe1222、Ba3Co2Fe2441、BaFe1219、SrFe1219、BaFe1219、SrFe1219から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
これらの電磁波吸収粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記電磁波吸収粒子の形状としては、特に制限はなく、例えば球状、鱗片状、フレーク状、針状、棒状、楕円状などが挙げられ、中でも球状、鱗片状、楕円状、棒状が好ましく、球状、鱗片状、楕円状が更に好ましい。
前記電磁波吸収粒子の一次粒径としては特に制限はないが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として0.05~50μmが好ましく、0.1~40μmがより好ましく、0.5~30μmが更に好ましい。この範囲内であれば、樹脂組成物中に電磁波吸収粒子を均一に分散させることが容易であり、経時で電磁波吸収粒子が沈降、分離、偏在してしまうこともないため好ましい。
無機粒子の配合量としては特に制限はなく、付与したい無機粒子の機能によって適宜決めればよいが、(a)~(c)成分の合計100質量部に対して5~3,000質量部、好ましくは10~2,000質量部、更に好ましくは15~1,500質量部、更により好ましくは50~800質量部である。この範囲であれば、樹脂組成物の硬化物の強度を保持したまま、無機粒子の機能を十分に発揮することができる。
硬化抑制剤
本発明の樹脂組成物は、反応性を制御して貯蔵安定性を高めるために、硬化抑制剤を含んでもよい。硬化抑制剤としては、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレン系アルコール、そのシラン変性物及びシロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる化合物が挙げられる。硬化抑制剤を配合する場合の配合量は、(c)成分のヒドロシリル化触媒中の触媒有効量に対して、モル比で5~100倍の量が好ましく、より好ましくは5~50倍の量である。
接着性付与剤
本発明の樹脂組成物は、接着性あるいは粘着性(感圧接着性)を付与するため、必要に応じて接着性付与剤を含有してよい。接着性付与剤としては、例えばエポキシ樹脂、スチリル樹脂、アクリル樹脂、テルペン樹脂、シランカップリング剤等が挙げられる。中でも接着性を付与するにはエポキシ樹脂、シランカップリング剤が好ましく、粘着性(感圧接着性)を付与するにはテルペン樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ビフェノール型エポキシ樹脂、又は4,4’-ビフェノール型エポキシ樹脂のようなビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、トリスフェニロールメタン型エポキシ樹脂、テトラキスフェニロールエタン型エポキシ樹脂、及びフェノールジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂の芳香環を水素化したエポキシ樹脂等が挙げられる。必要に応じて、上記以外のエポキシ樹脂を目的に応じて一定量併用することができる。
スチリル樹脂としては、特に制限はないが、例えばスチレン、p-メチルスチレン、p-エチルスチレン、p-ブチルスチレン、2,4,6-トリメチルスチレン、p-メトキシスチレン、α-メチルスチレン等が挙げられる。必要に応じて、上記以外のスチリル樹脂を目的に応じて一定量併用することができる。
アクリル樹脂としては、特に制限はないが、例えばアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニルブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸アリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸イソステアリル、アクリル酸イソボニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸エチルカルビトール、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸ジシクロペンチル、アクリル酸ジシクロヘキシル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジシクロペンチル、メタクリル酸ジシクロヘキシル等が挙げられる。必要に応じて、上記以外のアクリル樹脂を目的に応じて一定量併用することができる。
テルペン樹脂としては、特に制限はないが、例えばα-ピネン、β-ピネン、ジペンテン、及びリモネンなどのモノテルペン類、セドレン、ファネルセン等のセスキテルペン類、アビエチン酸等のジテルペン類のようなテルペン類の単独重合体や、スチレン、α-メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物と前記テルペン類との共重合体である芳香族変性テルペン樹脂、フェノール、クレゾール、ヒドロキノン、ナフトール、ビスフェノールAなどのフェノール類と前記テルペン類との共重合体であるテルペンフェノール樹脂などが挙げられる。また、これらのテルペン樹脂を水素添加した水素添加テルペン樹脂等も使用可能である。
シランカップリング剤としては、特に制限はないが、例えばn-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、n-オクチルトリメトキシシラン、n-オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、2-[メトキシ(ポリエチレンオキシ)プロピル]-トリメトキシシラン、メトキシトリ(エチレンオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。
前記接着性付与剤の含有量としては特に制限はないが、樹脂組成物中の含有量として0.1~20質量%が好ましく、0.5~10質量%がより好ましく、1~5質量%が更に好ましい。この範囲内であれば、前記樹脂組成物の物性を変えることなく、該樹脂組成物の接着力あるいは粘着力をより向上させることができる。
酸化防止剤
酸化防止剤としては、特に制限はないが、例えばn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アセテート、ネオドデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ドデシル-β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、エチル-α-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)イソブチレート、オクタデシル-α-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)イソブチレート、オクタデシル-α-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2-(n-オクチルチオ)エチル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルアセテート、2-(n-オクタデシルチオ)エチル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルアセテート、2-(n-オクタデシルチオ)エチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2-(2-ステアロイルオキシエチルチオ)エチル-7-(3-メチル-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ヘプタノエート、2-ヒドロキシエチル-7-(3-メチル-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系酸化防止剤、ジラウリル-3,3’-チオジプロピオネート、ジミリスチル-3,3’-チオジプロピオネート、ジステアリル-3,3’-チオジプロピオネート、ジトリデシル-3,3’-チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)等の硫黄系酸化防止剤、トリデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、2-エチルヘキシルジフェニルホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2-[[2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン-6-イル]オキシ]-N,N-ビス[2-[[2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン-6-イル]オキシ]-エチル]エタナミン等のリン系酸化防止剤が挙げられる。
前記酸化防止剤の含有量としては特に制限はないが、本発明の樹脂組成物中の含有量として0.00001~5質量%が好ましく、0.0001~4質量%がより好ましく、0.001~3質量%が更に好ましい。この範囲内であれば、前記樹脂組成物の機械物性を変えることなく、該樹脂組成物の酸化を防止できる。
難燃剤
難燃剤としては、特に制限はなく、例えばリン系難燃剤、金属水和物、ハロゲン系難燃剤、グアニジン系難燃剤等が挙げられる。例えば、赤リン、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム、リン酸アミド等の無機系含窒素リン化合物、リン酸、ホスフィンオキシド、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジルジ-2,6-キシレニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、1,3-フェニレンビス(ジ-2,6-キシレニルホスフェート)、ビスフェノールA-ビス(ジフェニルホスフェート)、1,3-フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、フェニルホスホン酸ジビニル、フェニルホスホン酸ジアリル、フェニルホスホン酸ビス(1-ブテニル)、ジフェニルホスフィン酸フェニル、ジフェニルホスフィン酸メチル、ビス(2-アリルフェノキシ)ホスファゼン、ジクレジルホスファゼン等のホスファゼン化合物;リン酸メラミン;ピロリン酸メラミン;ポリリン酸メラミン;ポリリン酸メラム、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド等のリン系難燃剤、水酸化アルミニウム水和物、水酸化マグネシウム水和物等の金属水和物、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、1,2-ジブロモ-4-(1,2-ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレン、2,4,6-トリス(トリブロモフェノキシ)-1,3,5-トリアジン等のハロゲン系難燃剤が挙げられる。
前記難燃剤の含有量としては特に制限はないが、本発明の樹脂組成物中の含有量として0.01~5質量%が好ましく、0.05~4質量%がより好ましく、0.1~3質量%が更に好ましい。この範囲内であれば、前記樹脂組成物の機械物性を変えることなく、該樹脂組成物に難燃性を付与できる。
製造方法
本発明の樹脂組成物の製造方法については、(a)、(b)、(c)成分及び各種の任意成分の配合順序、調製方法等は特に限定されず、各成分は予め所定量を常法に準じて混合すればよい。なお、各成分の混合中に脱泡操作を行ってもかまわない。
硬化物の硬度は、常法により調整することができる。硬化物の硬度はJIS K 6253-3:2012に記載の方法に準拠して測定した硬度がデュロメータタイプA80以下であることが好ましく、タイプE20~タイプA70の範囲であることがより好ましい。硬化物の硬度が前記範囲内であると、接着剤等の用途に好適である。
以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、以下の実施例において、Meはメチル基、Phはフェニル基を示し、Ma価はマレイミド当量、SiH価はヒドロシリル当量、Vi価はビニル当量を表す。
下記実施例に示した分子量はポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した重量平均分子量(Mw)である。以下に測定条件を示す。
[GPC測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.6mL/min
カラム:TSK Guardcolumn SuperH-L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:20μL (試料濃度:0.5質量%-テトラヒドロフラン溶液)
検出器:示差屈折率計(RI)
下記実施例に示したMa(マレイミド)価(mol/100g)、Vi(ビニル)価及びSiH(ヒドロシリル)価(mol/100g)は、化合物の400MHzの1H-NMRスペクトルを測定し、ジメチルスルホキシドを内部標準として得られたマレイミド基、ビニル基又はヒドロシリル基の水素原子の積分値から計算したものである。
[組成物の粘度]
表1に示した配合(質量部又は濃度)で調製した組成物について、JIS Z 8803:2011に準じ、B型粘度計を用いて23℃での樹脂組成物の粘度を測定した。結果を表1に記載した。なお、(c)成分の配合量は、白金族金属原子に換算した質量基準で、下記(a)及び(b)成分の合計質量に対する値(ppm)である。
[硬化物の硬さ]
50mm径×10mm厚のアルミシャーレに、調製した組成物を流し込み、60℃で1時間、100℃で1時間、150℃で4時間の順でステップキュアし、該組成物の硬化物を作製した。得られた硬化物の硬さをJIS K 6253-3:2012に記載の方法に準拠して測定した。測定はまずデュロメータタイプAの硬度計を用いて行い、測定値が90を超える値であれば、デュロメータタイプD硬度計を用いて測定し、その測定値を併記した。また、デュロメータタイプA硬度計での測定値が20以下であれば、デュロメータタイプE硬度計を用いて測定し、その測定値を併記した。結果を表1に記載した。
[硬化物の引張強さ及び切断時伸び]
150mm×200mm×2mm厚のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)でコーティングされた凹型の金型に調製した組成物を流し込み、60℃で1時間、100℃で1時間、150℃で4時間の順でステップキュアし、試験サンプルを作製した。JIS K 6251:2010に準拠して、EZ TEST(EZ-L、株式会社島津製作所製)を用いて、試験速度500mm/min、つかみ具間距離80mm、標点間距離40mmの条件で前記試験サンプルの引張強さと切断時伸びを測定した。結果を表1に記載した。
[比誘電率及び誘電正接測定]
60mm×60mm×0.1mm厚の金型枠を使用し、調製した組成物を挟み、180℃で2時間熱プレスし、試験サンプルを作製した。作製した硬化物をネットワークアナライザ(キーサイト社製 E5063-2D5)とストリップライン(キーコム株式会社製)を接続して、周波数10GHzにおける比誘電率、誘電正接を測定した。結果を表1に記載した。
(a)成分
[マレイミド化合物(a-1)]
N-メチルピロリドン196gに1,12-ジアミノドデカン200g(1.0mol)、ピロメリット酸無水物207g(0.95mol)を添加し、25℃で3時間撹拌し、150℃で3時間撹拌した。得られた溶液に無水マレイン酸196g(2.0mol)、酢酸ナトリウム82g(1.0mol)、無水酢酸204g(2.0mol)を加え、80℃で1時間撹拌した。その後、トルエン500g加え、更に水洗、脱水後、溶剤を減圧留去し、下記式で示されるビスマレイミド化合物(a-1)を得た。(Ma価=0.057mol/100g)(分子量3,500)
Figure 0007238732000010
[マレイミド化合物(a-2)]
下記式で示されるマレイミド化合物(BMI-3000、Designer Molecules Inc.製)(Ma価=0.050mol/100g)(分子量4,000)
Figure 0007238732000011
[マレイミド化合物(a-3)]
下記式で示されるマレイミド化合物(BMI-689、Designer Molecules Inc.製)(Ma価=0.29mol/100g)(分子量690)
Figure 0007238732000012
[マレイミド化合物(a-4)]
下記式で示されるマレイミド化合物(BMI-1500、Designer Molecules Inc.製)(Ma価=0.095mol/100g)(分子量2,100)
Figure 0007238732000013
[マレイミド化合物(a-5)]
N-メチルピロリドン350gにカヤハードAA(日本化薬(株)社製)252g(1.0mol)、ピロメリット酸無水物207g(0.9mol)を添加し、室温で3時間撹拌し、120℃で3時間撹拌した。得られた溶液に無水マレイン酸196g(2.0mol)、酢酸ナトリウム82g(1.0mol)、無水酢酸204g(2.0mol)を加え、80℃で1時間撹拌した。その後、トルエン500gを加え、更に水洗、脱水後、溶剤を減圧留去し、下記式で示されるビスマレイミド化合物(a-5)を得た。(Ma価=0.11mol/100g)(分子量1,800)
Figure 0007238732000014
[マレイミド(a-6)]
下記式で示されるマレイミド化合物(BMI-2300、大和化成(株)製)(Ma価=0.50mol/100g)(分子量400)
Figure 0007238732000015
[ビニル基含有オルガノポリシロキサン(a’-1)](比較例用)
フェニルトリクロロシラン1142.1g(87.1mol)、ClMe2SiO(Me2SiO)33SiMe2Cl 529g(3.2mol)、及びジメチルビニルクロロシラン72.4g(9.7mol)をトルエン溶剤に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤を減圧留去し、下記式で示されるビニル基含有オルガノポリシロキサン(a’-1)を得た。(Vi価=0.016mol/100g)(分子量63,000)
Figure 0007238732000016
(k≒10(平均値)、n≒33(平均値)、m≒3(平均値)、l≒87(平均値))
(式中、ジメチルシロキシ単位は連続したブロック構造を有することを示す)
(b)成分
[オルガノハイドロジェンシロキサン(b-1)]
下記式で表される両末端ヒドロシリル基含有シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、SiH価=0.39mol/100g)
Figure 0007238732000017
[オルガノハイドロジェンシロキサン(b-2)]
下記式で表される側鎖ヒドロシリル基含有シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、SiH価=0.76mol/100g)
Figure 0007238732000018
[オルガノハイドロジェンシロキサン(b-3)]
下記式で表される末端ヒドロシリル基含有シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、SiH価=0.89mol/100g)
Figure 0007238732000019
[オルガノハイドロジェンシロキサン(b-4)]
下記式で表される末端ヒドロシリル基含有シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、SiH価=0.23mol/100g)
Figure 0007238732000020
(c成分)
[ヒドロシリル化触媒(c-1)]
塩化白金酸-ジビニルシロキサン錯体
[硬化触媒(c’-1)](比較例用)
ジクミルパーオキサイド「パークミルD」(日油(株)社製)
(その他の成分)
接着性付与剤
[アクリル樹脂(d-1)]
イソボルニルアクリレート(大阪有機化学(株)社製)(Vi価=0.48mol/100g)
Figure 0007238732000021
[アクリル樹脂(d-2)]
ライトエステル14EG(共栄社(株)社製)(Vi価=0.26mol/100g)
Figure 0007238732000022
[エポキシ樹脂(d-3)]
FOLDI E101(日産化学(株)社製)
Figure 0007238732000023
[テルペン樹脂(d-4)]
YSレジンPX800(ヤスハラケミカル(株)社製)
無機粒子
[シリカ(e-1)]
SFP-30M(デンカ(株)社製、平均粒径0.6μm)
[窒化ホウ素(e-2)]
XGP(デンカ(株)社製、平均粒径30μm)
硬化抑制剤
[アセチレン系アルコール(f-1)]
1-エチニル-1-シクロヘキサノール(東京化成工業(株)社製)
酸化防止剤
[フェノール系酸化防止剤(g-1)]
アデカスタブAO-60(アデカ(株)社製)
[フェノール系酸化防止剤(g-2)]
アデカスタブAO-20(アデカ(株)社製)
難燃剤
[グアニジン系難燃剤(h-1)]
アピノン-303(三和ケミカル(株)社製)
表1に示す配合(質量部又は濃度)で各成分を混合し、攪拌機THINKY CONDITIONING MIXER(シンキー(株)社製)に入れて3分撹拌脱泡し、樹脂組成物を作製した。なお、(c)成分の配合量は、白金族金属原子に換算した質量基準で、下記(a)及び(b)成分の合計質量に対する値(ppm)である。
Figure 0007238732000024
実施例1~12では、低比誘電率、低誘電正接でありながら、低硬度の樹脂組成物を作製することができた。比較例1ではオルガノハイドロジェンシロキサンを含有しないため、硬化物が高硬度になった。比較例2ではマレイミド化合物を含有しないため、比誘電率、誘電正接が高くなった。

Claims (4)

  1. (a)1分子中に少なくとも2個のマレイミド基を有するマレイミド化合物、
    (b)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンシロキサン、及び、
    (c)ヒドロシリル化触媒
    を含み、
    (a)成分が下記式(1)又は(1’)で表されるマレイミド化合物
    Figure 0007238732000025

    (式(1)中、Aは独立して環状構造を含む4価の有機基を示す。Bは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアルキレン基である。Qは独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアリーレン基である。WはBまたはQで示される基を示す。nは0~100の数を、mは0~100の数を表す。)
    Figure 0007238732000026
    (式(1’)中、nは2~10の数を表す。)
    であり、
    (b)成分が下記式(2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン
    (R1 3SiO1/2r(R1 2SiO2/2s(R1SiO3/2t(SiO4/2u (2)
    (式(2)中、R 1 は互いに独立に、水素原子、炭素数1~12の一価飽和炭化水素基、及び、炭素数6~12の芳香族炭化水素基から選ばれる基であり、R 1 のうち少なくとも2個は水素原子である。rは0~100の数、sは0~300の数、tは0~200の数、uは0~200の数であり、2≦r+s+t+u≦800である。)
    であり、
    式(2)中のR 1 のうち少なくとも1個は炭素数6~12の芳香族炭化水素基である
    低誘電樹脂組成物。
  2. 式(1)中のAで示される有機基が下記構造式で示される4価の有機基のいずれかである請求項1に記載の低誘電樹脂組成物。
    Figure 0007238732000027
    (上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成するカルボニル炭素と結合するものである。)
  3. 式(1)中のBが独立してヘテロ原子を含んでもよい炭素数6以上のアルキレン基であり、かつ炭素数5以上の脂肪族環を1個以上有する基である請求項1または2に記載の低誘電樹脂組成物。
  4. (a)成分中のマレイミド基の合計個数に対して(b)成分中のヒドロシリル基の合計個数が0.4~4.0である請求項1~3のいずれか1項に記載の低誘電樹脂組成物。
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