JP7240226B2 - 異方性フィルム - Google Patents
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Description
以下、本発明の異方性導電フィルム10の各成分について詳述する。
本発明に使用される絶縁性樹脂1としては、特に制限はなく、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂などの熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン・エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、フェノール樹脂、パーフルオロポリエーテル樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げられるが、耐熱性、耐光性を考慮すると、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂などの熱硬化性樹脂が好ましい。
本発明において絶縁性樹脂として用いることができるシリコーン樹脂としては、特に限定されないが、例えば、付加硬化型シリコーン樹脂、縮合硬化型シリコーン樹脂などが挙げられる。
(A)成分の非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物としては、下記一般式(1)で示される、分子鎖両末端が脂肪族不飽和基含有トリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状ジオルガノポリシロキサンなどの、オルガノポリシロキサンが例示される。
(B)成分としては、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子(以下、「SiH基」と称する)を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。1分子中にSiH基を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであれば、架橋剤として作用し、(B)成分中のSiH基と(A)成分のビニル基、その他のアルケニル基等の非共役二重結合含有基とが付加反応することにより、硬化物を形成することができる。
(C)成分の白金系触媒としては、例えば塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、キレート構造を有する白金錯体等が挙げられる。これらは1種単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。
で表される、ポリスチレン換算の重量平均分子量の最大値が1×104以上であるオルガノポリシロキサン、
及び(A-2)硬化剤として縮合触媒
を含有する組成物を挙げることができる。以下、該好適組成物について詳細に説明する。
(A-1)成分は、上記平均組成式(3)で表される、ポリスチレン換算の重量平均分子量の最大値が1×104以上であるオルガノポリシロキサンである。
で表されるシラン化合物を、加水分解縮合させることにより、あるいは上記一般式(4)または(5)で表されるシラン化合物と下記一般式(6)または(7):
で表されるアルキルシリケート及び/もしくは該アルキルシリケートの縮重合物(アルキルポリシリケート)(両者を合わせて、以下、「アルキル(ポリ)シリケート」ともいう)とを、共加水分解縮合させることにより得られる。これらのシラン化合物およびアルキル(ポリ)シリケートは、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。また、本成分のオルガノポリシロキサンの合成法はこれに限定されない。
[測定条件]
・展開溶媒:THF
・流量:0.6mL/min
・検出器:示差屈折率検出器(RI)
・カラム:TSK GuardcolomnSuperH-L
・TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
・TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
・TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
・カラム温度:40℃
・試料注入量:20μL(濃度0.5重量%のTHF溶液)
(A-2)成分の縮合触媒は、前記(A-1)成分のオルガノポリシロキサンを硬化させるために必要とされる成分である。縮合触媒としては、特に限定されないが、該オルガノポリシロキサンの安定性、得られる硬化物の硬度、無黄変性等に優れることから、通常、有機金属系触媒が用いられる。この有機金属系触媒としては、例えば、亜鉛、アルミニウム、チタン、錫、コバルト等の原子を含有するものが挙げられ、好ましくは亜鉛、アルミニウム、チタン原子を含有するものであり、具体的には、有機酸亜鉛、ルイス酸触媒、アルミニウム化合物、有機チタニウム化合物等が好適に用いられ、具体的にはオクチル酸亜鉛、安息香酸亜鉛、p-tert-ブチル安息香酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、塩化アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、リン酸アルミニウム,アルミニウムトリイソプロポキシド,アルミニウムアセチルアセトナート,アルミニウムブトキシビスエチルアセトアセテート、テトラブチルチタネート,テトライソプロピルチタネート、オクチル酸錫、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸錫等が例示され、中でも具体的には、アルミニウムアセチルアセトナート、アセトープ(Acetope)Al-MX3(ホ-プ製薬(株)製)が好ましく使用される。これらの縮合触媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
本発明において絶縁性樹脂として用いることができるエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ビフェノール型エポキシ樹脂、又は4,4’-ビフェノール型エポキシ樹脂のようなビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、トリスフェニロールメタン型エポキシ樹脂、テトラキスフェニロールエタン型エポキシ樹脂、及びフェノールジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂の芳香環を水素化したエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂など室温で液状や固体の公知のエポキシ樹脂が挙げられる。また、必要に応じて、上記以外のエポキシ樹脂を目的に応じて一定量併用することができる。
開始剤成分の含有量は特に限定されないが、マレイミド樹脂成分100質量部に対して0.01~10質量部、好ましくは0.05~8質量部、更に好ましくは0.1~5質量部である。この範囲であれば、絶縁性樹脂組成物を十分に硬化させることができる。
白色顔料は、リフレクター等の用途向けに必要となる白色度を高めるために配合される。例えば、白色顔料としては、二酸化チタン、酸化イットリウムを代表とする希土類酸化物、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、及び酸化マグネシウム等が挙げられ、これらは単独で又は数種を併用して用いることができる。
中空粒子としては、無機中空粒子又は熱により膨張可能な未膨張の、あるいは既膨張の有機樹脂製微小中空粒子、既膨張中空粒子や熱膨張性マイクロカプセルなどが挙げられる。無機中空粒子としては、シリカバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、アルミノシリケートバルーン及びジルコニアバルーンなどが挙げられ、熱により膨張可能な未膨張の、あるいは既膨張の有機樹脂製微小中空粒子、既膨張中空粒子としては、フェノール樹脂バルーン及びプラスチックバルーンなどが挙げられ、熱膨張性マイクロカプセルとしては、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれるモノマーの重合体又は上記モノマーの2種以上の共重合体により形成された有機樹脂からなる外殻を有し、イソブタン、イソペンタン等の炭化水素系溶剤のような揮発性物質または低沸点物質を内包して構成されるものが例示される。
本発明の導電性粒子群2とは、導電性粒子4がバインダー3で結着された集合体であり、2個以上の導電性粒子4が接触した状態にある部分である(図1)。
導電性粒子4としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば金属粒子、金属被覆粒子、導電性高分子粒子などが挙げられる。
導電性粒子群2は、導電性粒子4を60~98質量%に、導電性粒子4に合わせてバインダー3を2~40質量%加え、市販の攪拌機(THINKY CONDITIONING MIXER(シンキー(株)製)等)に入れて、1~5分間程度撹拌することや、3本ロールミル(井上製作所(株)製等)を用いて均一に混合することによって調製が可能である。
熱伝導粒子としては、特に制限はないが、熱伝導率を考慮すると金属粒子、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウムから少なくとも1種を選択することが好ましく、中でも金属粒子、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムが好ましい。
蛍光体としては、無機蛍光体、有機蛍光体のどちらも使用することができ、有機蛍光体としては錯形成した有機蛍光体を使用することもできる。なお、蛍光体の耐熱性など信頼性の観点から、無機蛍光体が好ましい。
磁性粒子としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属単体、ステンレス、磁性ステンレス(Fe-Cr-Al-Si合金)、センダスト(Fe-Si-Al合金)、パーマロイ(Fe-Ni合金)、ケイ素銅(Fe-Cu-Si合金)、Fe-Si合金、Fe-Si―B(-Cu-Nb)合金、Fe-Si-Cr-Ni合金、Fe-Si-Cr合金、Fe-Si-Al-Ni-Cr合金などの磁性金属合金、ヘマタイト(Fe2O3)、マグネタイト(Fe3O4)などの金属酸化物、Mn-Zn系フェライト、Ni-Zn系フェライト、Mg-Mn系フェライト、Zr-Mn系フェライト、Ti-Mn系フェライト、Mn-Zn-Cu系フェライト、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライトなどのフェライト類などが好適に使用される。
針状、棒状、楕円状、ポーラス状などが挙げられ、中でも球状、鱗片状、楕円状、フレーク状、ポーラス状が好ましく、球状、鱗片状、フレーク状、ポーラス状が更に好ましい。
電磁波吸収性充填剤としては、導電性粒子、カーボン粒子を代表とする誘電損失性電磁波吸収材やフェライト、軟磁性金属粉を代表とする磁性損失性電磁波吸収材などを適用することができる。
また、本発明の異方性フィルムは、上述のように、粒子群に含まれる粒子の種類を選択することにより、例えば、導電フィルム、熱伝導フィルム、蛍光体フィルム、磁性フィルム、電磁波吸収フィルム、リフレクターフィルム、及び中空フィルムとすることができる。以下、本発明の異方性フィルムを、異方性導電フィルムとした態様について詳細に説明するが、本態様は、熱伝導フィルム、蛍光体フィルム、磁性フィルム、電磁波吸収フィルム、リフレクターフィルム、及び中空フィルム等にも適用することができる。
本発明の異方性導電フィルム10は、導電性粒子群2が規則的に配列されており、その間隔Aが1μm~1,000μm、好ましくは3~800μm、より好ましくは5~500μm、さらに好ましくは10~100μmであることを特徴とするものである。この範囲の間隔Aで配列されていないと、厚さ方向Tの導電性を確保しながら、面方向の絶縁性を不良なく確保することが困難になる。
展開溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
流量:0.6mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSK Guardcolomn SuperH-L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:20μL(濃度0.5質量%のTHF溶液)
[合成例1]
アルケニル基含有オルガノポリシロキサンの合成
フェニルトリクロロシラン1142.1g(87.1mol%)、ClMe2SiO(Me2SiO)33SiMe2Cl 529g(3.2mol%)、及びジメチルビニルクロロシラン72.4g(9.7mol%)をトルエン溶剤に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤を減圧留去し、25℃で固体状、軟化点45℃のフェニル基含有ビニルシリコーンレジンA1を得た。重量平均分子量は63,000であった。得られたシリコーンレジンA1を分析した結果、下記構造式
で示されるシリコーンレジンであることがわかった。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの合成
フェニルトリクロロシラン1142.1g(87.1mol%)、ClMe2SiO(Me2SiO)33SiMe2Cl 529g(3.2mol%)、及びメチルジクロロシラン69g(9.7mol%)をトルエン溶剤に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤を減圧留去し、25℃で固体状、軟化点40℃のフェニル基含有ハイドロジェンシリコーンレジンA2を得た。重量平均分子量は58,000であった。得られたシリコーンレジンA2を分析した結果、下記構造式
で示されるシリコーンレジンであることがわかった。
ビスマレイミドの合成
アセトン196gに1,8-ジアミノオクタン144g(1.0mol)、無水マレイン酸196g(2.0mol)を添加し、室温で3時間撹拌した。得られた溶液から50℃でアセトンを減圧留去し、酢酸ナトリウム82g(1.0mol)、無水酢酸204g(2.0mol)を加え、80℃で1時間撹拌した。その後、トルエン500g加え、更に水洗、脱水後、溶剤を減圧留去し、25℃で固体状、軟化点80℃のα,ω-ビスマレイミドオクタンA3を得た。
[調製例1]
合成例1で合成したビニルシリコーンレジンA1を10g、合成例2で合成したハイドロジェンシリコーンレジンA2を10g、白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(白金濃度1質量%)0.2mg、エチニルシクロヘキサノール60mg、トルエン10g、銀フィラー(平均粒径1.5μm)120gを混合し、銀ペースト1を調製した。
合成例3で合成したα,ω-ビスマレイミドオクタンA3を10g、トルエン5g、銅フィラー(平均粒径1.5μm)100gを混合し、銅ペーストを調製した。
エポキシ樹脂(jER-1256、三菱ケミカル(株)製)10g、シクロヘキサノン20g、銀ナノフィラー(平均粒径20nm)30gを混合し、銀ペースト2を調製した。
エポキシ樹脂(jER-1256、三菱ケミカル(株)製)10g、シクロヘキサノン20g、銀フィラー(平均粒径5μm)80g、銀ナノフィラー(平均粒径20nm)10gを混合し、銀ペースト3を調製した。
BMI-1500(Designer Molecules Inc.社製)10g、トルエン5g、窒化アルミニウム(平均粒径2μm)80gを混合し、熱伝導粒子ペーストを調製した。
合成例1で合成したビニルシリコーンレジンA1を10g、合成例2で合成したハイドロジェンシリコーンレジンA2を10g、白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(白金濃度1質量%)0.2mg、エチニルシクロヘキサノール60mg、トルエン10g、黄色蛍光体YAG(三菱化学社製、平均粒径2μm)20gを混合し、黄色蛍光体ペーストを調製した。
合成例1で合成したビニルシリコーンレジンA1を10g、合成例2で合成したハイドロジェンシリコーンレジンA2を10g、白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(白金濃度1質量%)0.2mg、エチニルシクロヘキサノール60mg、トルエン10g、赤色蛍光体CASN(三菱化学社製、平均粒径2μm)20gを混合し、赤色蛍光体ペーストを調製した。更にCASNを緑色蛍光体β-SIALON(三菱化学社製、平均粒径3μm)に変更することで緑色蛍光体ペーストを調製した。更にCASNを青色蛍光体SBCA(三菱化学社製、平均粒径2μm)に変更することで青色蛍光体ペーストを調製した。
BMI-3000(Designer Molecules Inc.社製)10g、トルエン5g、Fe-Cr-Al-Si合金(平均粒径4μm)80gを混合し、磁性粒子ペーストを調製した。
BMI-5000(Designer Molecules Inc.社製)10g、トルエン5g、Ba2Co2Fe12O22フェライト(平均粒径6μm)80gを混合し、電磁波吸収粒子ペーストを調製した。
[実施例1]
合成例1で合成したビニルシリコーンレジンA1を100g、合成例2で合成したハイドロジェンシリコーンレジンA2を100g、白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(白金濃度1質量%)2mg、エチニルシクロヘキサノール600mg、トルエン100gを混合しオルガノポリシロキサン組成物を作製した。自動塗工装置PI-1210(テスター産業(株)製)を用いて、ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレン)フィルムの上に前記オルガノポリシロキサン組成物を塗布し、縦150mm×横150mm及び厚さ40μmを有する膜状に成形した。その後、100℃×30分加熱することでトルエンを揮発させ、縦150mm×横150mm及び厚さ30μmの25℃で固体状の未硬化シリコーン樹脂フィルムを作製した。また、シリコンウエハー基材に酸化膜を形成し、公知のフォトリソグラフィー法を用いて、正方形で凸パターンの1辺の長さ30μm、高さ30μm、間隔30μmの凹凸パターンを作製し、縮合硬化タイプの型取り用シリコーンゴムKE-12(信越化学工業(株)製)を流し込んで硬化し、シリコンウエハー基材とは逆の凹パターンの1辺の長さ30μm、高さ30μm、間隔30μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例1で調製した銀ペースト1をシリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、60℃で前記未硬化シリコーン樹脂フィルムの上に転写した(図3)。その後、未硬化シリコーン樹脂フィルムを100℃×5分間熱プレスして前記銀粒子群を未硬化シリコーン樹脂フィルムの中に押し込み(図4)、フィルムの厚さ30μm、銀粒子群が1辺の長さ30μm、厚さ30μm、間隔30μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図2)。理論平均粒子数は約1900個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。尚、図4-2は、図4を拡大したものであるが、製造した異方性導電フィルムは、導電性粒子群がその形状を維持したまま、絶縁性フィルムに埋設されていることが分かる。
実施例1と同様の方法で、前記オルガノポリシロキサン組成物を縦150mm×横150mm及び厚さ300μmの膜状に成形した。その後、100℃×30分間加熱することでトルエンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ200μmの25℃で固体状の未硬化シリコーン樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ80μm、高さ100μm、間隔80μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例2で調製した銅ペーストを前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銅粒子群を形成し、60℃で前記未硬化シリコーン樹脂フィルムの上に転写した。その後、未硬化シリコーン樹脂フィルムを100℃×5分間熱プレスして前記銅粒子群を未硬化シリコーン樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ200μm、銅粒子群が1辺の長さ80μm、厚さ100μm、間隔80μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図5)。理論平均粒子数は約45000個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
合成例3で合成したα,ω-ビスマレイミドオクタンA3を100g、t-ブチルベンゾイルパーオキシド1g、キシレン100gを混合し、マレイミド樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で、前記マレイミド樹脂組成物を縦150mm×横150mm×厚さ20μmの膜状に成形した。その後、110℃×30分間加熱することでキシレンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ10μmの25℃で固体状の未硬化マレイミド樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ5μm、高さ5μm、間隔5μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例3で調製した銀ペースト2を前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写した。その後、未硬化マレイミド樹脂フィルムを100℃×5分間熱プレスすることで、前記銀粒子群を未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ10μm、銀粒子群が1辺の長さ5μm、厚さ5μm、間隔5μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図6)。理論平均粒子数は約4×106個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
エポキシ樹脂jER-1256B40(三菱ケミカル(株)製、40質量%メチルエチルケトン[MEK]溶液)100g、jER-828EL(三菱ケミカル(株)製)40g、2-エチル-4-メチルイミダゾール0.8g、MEK40gを混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で前記エポキシ樹脂組成物を縦150mm×横150mm×厚さ200μmを有する膜状に成形した。その後、40℃×30分間加熱してMEKを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ100μmの25℃で固体状の未硬化エポキシ樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ80μm、高さ80μm、間隔80μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例4で調製した銀ペースト3を前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、30℃で前記未硬化エポキシ樹脂フィルムの上に転写した。その後、未硬化エポキシ樹脂フィルムを50℃×5分間熱プレスすることで、銀粒子群を前記未硬化エポキシ樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ100μm、銀粒子群が1辺の長さ80μm、厚さ80μm、間隔80μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図7)。理論平均粒子数は約1000個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
エポキシ樹脂jER-1256B40(三菱ケミカル(株)製、40質量%メチルエチルケトン[MEK]溶液)100g、jER-828EL(三菱ケミカル(株)製)40g、2-エチル-4-メチルイミダゾール0.8g、MEK100gを混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で前記エポキシ樹脂組成物を縦150mm×横150mm×厚さ10μmを有する膜状に成形した。その後、40℃×30分間加熱してMEKを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ3μmの25℃で固体状の未硬化エポキシ樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ1μm、高さ2μm、間隔1.5μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例3で調製した銀ペースト2を前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、30℃で前記未硬化エポキシ樹脂フィルムの上に転写した。その後、未硬化エポキシ樹脂フィルムを50℃×5分間熱プレスすることで、銀粒子群を前記未硬化エポキシ樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ3μm、銀粒子群が1辺の長さ1μm、厚さ2μm、間隔1.5μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図8)。理論平均粒子数は約60000個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
合成例3で合成したα,ω-ビスマレイミドオクタンA3を100gとt-ブチルベンゾイルパーオキシド1gを50℃で加熱しながら混合し、マレイミド樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で、前記マレイミド樹脂組成物を50℃で加熱しながら縦150mm×横150mm×厚さ500μmの膜状に成形し、冷却することで、25℃で固体状の未硬化マレイミド樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ1,000μm、高さ500μm、間隔1,000μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例2で調製した銅ペーストを前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銅粒子群を形成し、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写した。その後、未硬化マレイミド樹脂フィルムを100℃×5分間熱プレスすることで、前記銅粒子群を未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ500μm、銅粒子群が1辺の長さ1,000μm、厚さ500μm、間隔1,000μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図9)。理論平均粒子数は約3×107個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
実施例1と同様の方法で、前記オルガノポリシロキサン組成物を縦150mm×横150mm及び厚さ900μmの膜状に成形した。その後、100℃×30分間加熱することでトルエンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ600μmの25℃で固体状の未硬化シリコーン樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ500μm、高さ500μm、間隔500μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例1で調製した銀ペースト1を前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、60℃で前記未硬化シリコーン樹脂フィルムの上に転写した。その後、未硬化シリコーン樹脂フィルムを100℃×5分間熱プレスして前記銀粒子群を未硬化シリコーン樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ600μm、銀粒子群が1辺の長さ500μm、厚さ500μm、間隔500μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図10)。理論平均粒子数は約9×106個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
合成例3で合成したα,ω-ビスマレイミドオクタンA3を80g、t-ブチルベンゾイルパーオキシド1g、キシレン100gを混合し、マレイミド樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で、前記マレイミド樹脂組成物を縦150mm×横150mm×厚さ50μmの膜状に成形した。その後、110℃×30分間加熱することでキシレンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ20μmの25℃で固体状の未硬化マレイミド樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ5μm、高さ5μm、間隔5μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例3で調製した銀ペースト2を前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写した。その後、前記フィルムを100℃×5分間熱プレスすることで、前記銀粒子群を未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ20μm、銀粒子群が1辺の長さ5μm、厚さ5μm、間隔5μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図11)。理論平均粒子数は約4×106個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
BMI-3000J(Designer Molecules Inc.社製)100g、ジクミルパーオキシド1g、キシレン100gを混合し、マレイミド樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で、前記マレイミド樹脂組成物を縦150mm×横150mm×厚さ600μmの膜状に成形した。その後、110℃×30分間加熱することでキシレンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ500μmの25℃で固体状の未硬化マレイミド樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で六角形凹パターンの最長の対角線の長さ500μm、高さ500μm、間隔50μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例5で調製した熱伝導粒子ペーストを前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて熱伝導粒子群を形成し、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写した。その後、前記フィルムを100℃×5分間熱プレスすることで、前記熱伝導粒子群を未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ500μm、六角形の熱伝導粒子群の最長の粒子間距離が長さ500μm、厚さ500μm、間隔50μmで規則的に配列された未硬化の異方性熱伝導フィルムを製造した(図12)。理論平均粒子数は約2×106個、粒子群は六角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
合成例1で合成したビニルシリコーンレジンA1を100g、合成例2で合成したハイドロジェンシリコーンレジンA2を100g、二酸化チタンPF-691(石原産業(株)社製)200g、白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(白金濃度1質量%)2mg、エチニルシクロヘキサノール600mg、トルエン100gを混合しオルガノポリシロキサン組成物を作製した。実施例1と同様の方法で、前記オルガノポリシロキサン組成物を縦150mm×横150mm及び厚さ50μmの膜状に成形した。その後、100℃×30分間加熱することでトルエンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ40μmの25℃で固体状の未硬化シリコーン樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ40μm、高さ40μm、間隔40μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例6で調製した黄色蛍光体ペーストを前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて蛍光体粒子群を形成し、60℃で前記未硬化シリコーン樹脂フィルムの上に転写した。その後、未硬化シリコーン樹脂フィルムを100℃×5分間熱プレスして前記蛍光体粒子群を未硬化シリコーン樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ40μm、蛍光体粒子群の1辺の長さ40μm、厚さ40μm、間隔40μmで規則的に配列された未硬化のリフレクター付き異方性蛍光体フィルムを製造した(図13)。理論平均粒子数は約1900個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
BMI-3000J(Designer Molecules Inc.社製)100g、ジクミルパーオキシド1g、キシレン100gを混合し、マレイミド樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で、前記マレイミド樹脂組成物を縦150mm×横150mm×厚さ40μmの膜状に成形した。その後、110℃×30分間加熱することでキシレンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ30μmの25℃で固体状の未硬化マレイミド樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ30μm、高さ30μm、間隔150μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例7で調製した赤色蛍光体ペーストを前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて赤色蛍光体粒子群を形成し、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写した。その後、前記フィルムを100℃×5分間熱プレスすることで、前記赤色蛍光体粒子群を未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込んだ。次いで調製例7で調製した緑色蛍光体ペーストを前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて緑色蛍光体粒子群を形成し、赤色蛍光体粒子群から30μmずらし、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写した。その後、前記フィルムを100℃×5分間熱プレスすることで、前記緑色蛍光体粒子群を未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込んだ。同様に調製例7で調製した青色蛍光体ペーストも30μmずらして転写し、未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込んみ、フィルムの厚さ30μm、蛍光体粒子群の1辺の長さ30μm、厚さ30μm、蛍光体粒子群の間隔30μmで規則的に配列された未硬化の異方性RGB蛍光体フィルムを製造した(図14)。理論平均粒子数は約450個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
BMI-3000J(Designer Molecules Inc.社製)100g、ジクミルパーオキシド1gを混合し、マレイミド樹脂組成物を調製した。自動塗工装置PI-1210(テスター産業(株)製)を用いて、100℃に加熱しながらETFE(エチレン-テトラフルオロエチレン)フィルムの上に前記マレイミド樹脂組成物を塗布し、縦150mm×横150mm及び厚さ2000μmの25℃で固体状の未硬化マレイミド樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で円形凹パターンの直径の長さ800μm、高さ1500μm、間隔100μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例8で調製した磁性粒子ペーストを前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて磁性粒子群を形成し、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写した。その後、前記フィルムを100℃×5分間熱プレスすることで、前記磁性粒子群を未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ2000μm、磁性粒子群の直径が長さ800μm、厚さ1500μm、間隔100μmで規則的に配列された未硬化の異方性磁性フィルムを製造した(図15)。理論平均粒子数は約3×106個、粒子群は円柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
BMI-3000J(Designer Molecules Inc.社製)100g、ジクミルパーオキシド1g、中空粒子シリナックス(日鉄鉱業(株)社製、粒径80~130nm)50g、キシレン100gを混合し、マレイミド樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で、前記マレイミド樹脂組成物を縦150mm×横150mm×厚さ120μmの膜状に成形した。その後、110℃×30分間加熱することでキシレンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ100μmの25℃で固体状の未硬化マレイミド樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で六角形凹パターンの最長の対角線の長さ200μm、高さ100μm、間隔40μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例9で調製した電磁波吸収粒子ペーストを前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて電磁波吸収粒子群を形成し、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写した。その後、前記フィルムを100℃×5分間熱プレスすることで、前記電磁波吸収粒子群を未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ100μm、電磁波吸収粒子群の最長の粒子間距離が長さ200μm、厚さ100μm、間隔40μmで規則的に配列された未硬化の中空粒子含有異方性電磁波吸収フィルムを製造した(図16)。理論平均粒子数は約2900個、粒子群は六角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
合成例1で合成したビニルシリコーンレジンA1を20g、合成例2で合成したハイドロジェンシリコーンレジンA2を20g、白金(0)-1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(白金濃度1質量%)0.2mg、エチニルシクロヘキサノール60mg、トルエン10g、金メッキ処理された導電性微粒子(商品名:ミクロパールAU、積水化学(株)製、平均粒径7.25μm)1gを混合しオルガノポリシロキサン組成物を作製した。実施例1と同様の方法で前記オルガノポリシロキサン組成物を縦150mm×横150mm×厚さ10μmを有する膜状に成形した。その後、100℃×30分間加熱してトルエンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ8μm、25℃で未硬化の固体状であり、導電性粒子が導電性粒子群を形成せず、まばらに存在する未硬化の導電フィルムを製造した(図17)。
銀フィラー(平均粒径3μm)10g、シクロペンタノン3gを混合し、バインダーを含まない銀ペーストを調製した。実施例3と同様の方法で、縦150mm×横150mm×厚さ30μmの25℃で未硬化の固体状のマレイミド樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ30μm、高さ30μm、間隔30μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。前記銀ペーストをシリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、80℃で前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの上に転写したところ、前記銀粒子群が崩れた状態で転写された。その後、未硬化マレイミド樹脂フィルムを100℃×5分間熱プレスして、前記銀粒子群を前記未硬化マレイミド樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ30μm、銀粒子群がまばらに存在する未硬化の導電フィルムを製造した(図18)。
エポキシ樹脂jER-1256B40(三菱ケミカル(株)製、40質量%メチルエチルケトン[MEK]溶液)100g、jER-828EL(三菱ケミカル(株)製)40g、2-エチル-4-メチルイミダゾール0.8g、MEK200gを混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。実施例1と同様の方法で前記エポキシ樹脂組成物を縦150mm×横150mm×厚さ5μmを有する膜状に成形した。その後、40℃×30分間加熱してMEKを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ2μmの25℃で固体状の未硬化エポキシ樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ1μm、高さ1μm、間隔0.5μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例4で調製した銀ペースト3を前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、30℃で前記未硬化エポキシ樹脂フィルムの上に転写したが、隣接する銀ナノ粒子がくっついてしまった(図19)。
実施例1と同様の方法で、前記オルガノポリシロキサン組成物を縦150mm×横150mm及び厚さ300μmの膜状に成形した。その後、100℃×30分間加熱することでトルエンを揮発させ、縦150mm×横150mm×厚さ200μmの25℃で固体状の未硬化シリコーン樹脂フィルムを作製した。実施例1と同様の方法で凹パターンの1辺の長さ1,200μm、高さ200μm、間隔1,200μmの凹凸パターンのついたシリコーン型を作製した。調製例1で調製した銀ペースト1を前記シリコーン型の凹部にスキージし、乾燥させて銀粒子群を形成し、60℃で前記未硬化シリコーン樹脂フィルムの上に転写した。その後、未硬化シリコーン樹脂フィルムを100℃×5分間熱プレスして前記銀粒子群を未硬化シリコーン樹脂フィルムの中に押し込み、フィルムの厚さ200μm、銀粒子群が1辺の長さ1,200μm、厚さ200μm、間隔1,200μmで規則的に配列された未硬化の異方性導電フィルムを製造した(図20)。理論平均粒子数は約2×107個、粒子群は四角柱状であり、上面の面積に対する下面の面積比は約1であった。
基板の電極上に、実施例1~8、比較例1~4で製造した未硬化の異方性導電フィルムを貼り付け、その上に実施例1,2,4及び比較例1,2では200μm×200μm及び厚さ50μmのフリップチップLEDを、実施例3,5,8及び比較例3では20μm×50μm及び厚さ10μmのフリップチップLEDを、実施例6,7及び比較例4では2,000μm×3,000μm及び厚さ300μmのフリップチップLEDをピックアンドプレイスで押し付け、それぞれ180℃×2時間で本硬化し、試験体を作製した。前記試験体に通電して、点灯した数を計測した。結果を表1に示す。
前記通電試験後の該試験体の20個について、-40℃~120℃、1,000回の熱衝撃試験を行い、その後、再び前記通電試験を行って点灯した数を計測した。結果を表1に記載する。
以上のことから、上記特徴を備える本発明の異方性導電フィルムであれば、非常に微細なパターンを有する回路電極同士を電気的に接続でき、信頼性が高いことが明らかになった。
更に粒子群による微細なパターンを有する異方性フィルムであることから、実施例9~13に示した通り、異方性熱伝導フィルム、異方性蛍光体フィルム、異方性磁性フィルム、異方性電磁波吸収フィルムなど、種々の用途に適用可能であることがわかる。
1a…未硬化シリコーンフィルム、2a…銀粒子群、
5…ETFE(エチレン-テトラフルオロエチレン)フィルム
10…異方性導電フィルム、 A…隣接する導電性粒子群の間隔、
T…異方性導電フィルムの厚さ。
Claims (27)
- 絶縁性樹脂と粒子群を含有する異方性フィルムであって、前記粒子群は複数の粒子同士がバインダーで結着された粒子の群であり、かつ、前記粒子群は規則的に配列されており、その間隔が1μm~1,000μmであり、かつ、
前記粒子が蛍光体であり、前記粒子群が蛍光体粒子群であることを特徴とする異方性フィルム。 - 絶縁性樹脂と粒子群を含有する異方性フィルムであって、前記粒子群は複数の粒子同士がバインダーで結着された粒子の群であり、かつ、前記粒子群は規則的に配列されており、その間隔が1μm~1,000μmであり、かつ、
前記絶縁性樹脂が絶縁性無機粒子を含有することを特徴とする異方性フィルム。 - 前記絶縁性無機粒子が、白色顔料であることを特徴とする請求項2に記載の異方性フィルム。
- 前記絶縁性樹脂が中空粒子を含有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の異方性フィルム。
- 絶縁性樹脂と粒子群を含有する異方性フィルムであって、前記粒子群は複数の粒子同士がバインダーで結着された粒子の群であり、かつ、前記粒子群は規則的に配列されており、その間隔が1μm~1,000μmであり、かつ、
前記絶縁性樹脂が中空粒子を含有することを特徴とする異方性フィルム。 - 前記粒子が導電性粒子であり、前記粒子群が導電性粒子群であることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子が熱伝導性粒子であり、前記粒子群が熱伝導性粒子群であることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子が蛍光体であり、前記粒子群が蛍光体粒子群であることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子が磁性粒子であり、前記粒子群が磁性粒子群であることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子が電磁波吸収フィラーであり、前記粒子群が電磁波吸収フィラー粒子群であることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記絶縁性樹脂と前記粒子群の-50℃~200℃の範囲における線膨張係数の差が1~200ppm/Kのものであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記バインダーが、前記絶縁性樹脂と同じ組成の樹脂組成物であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記バインダーが、前記絶縁性樹脂とは異なる組成の樹脂組成物であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記異方性フィルムの厚さが、1μm~2000μmであることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子の平均粒径がレーザー回折式粒度分布測定装置で測定されたメジアン径として0.01~100μmのものであることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子群が1~1000μmの幅を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子群の幅が、前記粒子の平均粒径の5倍以上のものであることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子群の理論平均粒子数が、50~1×109個のものであることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子群の形状が、円柱状又は角柱状のものであることを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子群の上面の面積に対する下面の面積の比が、0.5~10のものであることを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子群の厚さが、前記異方性フィルムの厚さの50%以上であることを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子群が前記異方性フィルムの少なくとも一方の表面で露出していることを特徴とする請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記少なくとも一方の表面における露出している前記粒子群の面積割合が、20~90%であることを特徴とする請求項22に記載の異方性フィルム。
- 前記絶縁性樹脂が、未硬化状態で25℃において可塑性の固体または半固体状であることを特徴とする請求項1から請求項23のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記粒子が金属粒子を含むものであることを特徴とする請求項1から請求項24のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記絶縁性樹脂の硬化物が、10GHzでの比誘電率が3.5以下であることを特徴とする請求項1から請求項25のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
- 前記異方性フィルムが、導電フィルム、熱伝導フィルム、蛍光体フィルム、磁性フィルム、電磁波吸収フィルム、リフレクターフィルム、及び中空フィルムのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項26のいずれか一項に記載の異方性フィルム。
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