JP7271394B2 - 車両前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ラジエータサポートアッパ(以下、ラジサポUPRともいう)の上側にラジエータサポートアッパカバー(以下、ラジサポUPRカバーともいう)が配置される車両前部構造に関する。
図8は、従来の車両前部構造1を示している。従来の車両前部構造1では、ラジサポUPR2にフードロック3が固定して取付けられており、該フードロック3が、ラジサポUPR2の上側にあるラジサポUPRカバー4の逃がし孔4aを通して、フード5に設けられるストライカ6と係合可能とされている。ラジサポUPRカバー4とフード5との間はシールゴム7を用いてシールされており、グリル8から入った走行風(埃、水等を含む風)Wが逃がし孔4aを通ってラジサポUPRカバー4より上側へ流れること(風漏れ)が抑制されている。
しかし、上記従来の車両前部構造には、つぎの問題点がある。
(i)シールゴム7が設けられているため、部品点数が多い。
(ii)フード5の意匠が高くなると、ラジサポUPRカバー4とフード5との上下方向間隔が大になり、シールゴム7の高さも大にする必要がある。その場合、シールゴム7の剛性が弱くなり、隙間が発生し、シールゴム7によるシール機能を果たすことが困難になるおそれがある。
登録実用新案第2511429号公報
本発明の目的は、シールゴムが不要で、グリルから入った走行風が逃がし孔を通ってラジサポUPRカバーの上側に流れることを抑制できる、車両前部構造を提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) ラジサポUPRと、
逃がし孔が設けられており前記ラジサポUPRの上側に配置されるラジサポUPRカバーと、
前記ラジサポUPRに取付けられる取付け部品と、
を有し、
前記ラジサポUPRは、前記ラジサポUPRカバーと当接する上壁部と、該上壁部の車両前側端部から下方向に延びる前壁部と、該前壁部の車両前側で該前壁部と協働して上方に開放する収容部を形成するケース部と、を有しており、
前記ラジサポUPRカバーの逃がし孔は、前記収容部の真上に設けられており、
前記取付け部品は、前記収容部に少なくとも下端部が収容されるようにして前記前壁部に車両前側から取付けられており、
前記ケース部の上端部は、前記ラジサポUPRカバーの前記逃がし孔の周囲部に当接している、車両前部構造。
(2) 前記ケース部は、前記取付け部品の車両前側にあるケース前壁部と、前記取付け部品の車幅方向両側にあるケース側壁部と、前記取付け部品の下側にあるケース下壁部と、を有する、(1)記載の車両前部構造。
(3) 前記ケース前壁部の上下方向中間部にはインテグラルヒンジが設けられており、前記ケース前壁部のうち前記インテグラルヒンジよりも上側にあるケース前壁部上部は、前記ケース前壁部のうち前記インテグラルヒンジよりも下側にあるケース前壁部下部に対して、前記インテグラルヒンジにより車両前方に回動可能とされている、(2)記載の車両前部構造。
(4) 前記ケース側壁部は、前記ケース前壁部上部に連なる第1のケース側壁部要素と、前記ケース前壁部下部に連なる第2のケース側壁部要素と、を有しており、
前記第1のケース側壁部要素と前記第2のケース側壁部要素とは、互いに車幅方向に重なり合う重合部を有する、(3)記載の車両前部構造。
(5) 前記ケース部は、前記ケース前壁部と前記ケース側壁部の両方で、前記ラジサポUPRカバーに当接している、(2)~(4)のいずれか1つに記載の車両前部構造。
(6) 前記ラジサポUPRは樹脂製である、(1)~(5)のいずれか1つに記載の車両前部構造。
(7) 前記取付け部品は、フードロックであり、
前記ラジサポUPRカバーの上側には、ストライカが取付けられるフードが配設されており、
前記ストライカと前記フードロックは、前記ラジサポUPRカバーの逃がし孔を通して互いに係合可能とされている、(1)~(6)のいずれか1つに記載の車両前部構造。
(8) 前記ラジサポUPRの車両前側には、グリルが設けられるフロントバンパが配設されており、
前記ラジサポUPRカバーは、前記ラジサポUPRと前記フロントバンパとの隙間を塞いでいる、(1)~(7)のいずれか1つに記載の車両前部構造。
上記(1)の車両前部構造では、ケース部の上端部が、ラジサポUPRカバーの逃がし孔の周囲部に当接しているため、グリルを通ってエンジンルーム内に流入してきた走行風がケース部とラジサポUPRカバーとの間を通ることを抑制することで、走行風がラジサポUPRカバーの逃がし孔を通ってラジサポUPRカバーの上側に流れることを抑制できる。この構造では、シールゴムを用いることなく走行風の流れを抑制できるため、シールゴムを要する場合に比べてコスト低減できる。
また、ラジサポUPRのケース部をラジサポUPRカバーに当接させて走行風の流れを抑制しているため、フードの意匠(高さ)に影響を受けずに走行風の流れを抑制できる。よって、フードの高さによらず確実に走行風の流れを抑制できる。
上記(2)の車両前部構造では、ケース部が、ケース前壁部、ケース側壁部およびケース下壁部を有するため、ラジサポUPRの前壁部と協働して上方に開放する収容部を形成することができる。
上記(3)の車両前部構造では、ケース前壁部上部がケース前壁部下部に対してインテグラルヒンジにより車両前方に回動可能とされているため、ケース前壁部上部をケース前壁部下部に対して車両前方に回動させることで、上方に開放している収容部を車両前方にも開放させることができる。そのため、ケース部が設けられている場合であっても、取付け部品を、収容部に配置してラジサポUPRの前壁部に車両前側から工具を用いて取付けることができる。
上記(4)の車両前部構造では、ケース側壁部が、ケース前壁部上部に連なる第1のケース側壁部要素と、ケース前壁部下部に連なる第2のケース側壁部要素と、を有するため、ケース側壁部を第1、第2のケース側壁部要素からなる分割体とすることができる。そのため、ケース前壁部上部をケース前壁部下部に対してインテグラルヒンジにより車両前方に回動させる際に、ケース側壁部が回動を阻害することを抑制できる。
また、第1のケース側壁部要素と第2のケース側壁部要素とが互いに車幅方向に重なり合う重合部を有するため、第1のケース側壁部要素と第2のケース側壁部要素との隙間(通路)をクランク状に曲がるラビリンス形状にすることができる。よって、第1のケース側壁部要素と第2のケース側壁部要素との間から走行風がケース部の内部(収容部)に進入することを抑制できる。
上記(5)の車両前部構造では、ケース部が、ケース前壁部とケース側壁部の両方でラジサポUPRカバーに当接しているため、走行風が、ケース前壁部とラジサポUPRカバーとの間と、ケース側壁部とラジサポUPRカバーとの間と、の両方を通ることを抑制できる。よって、走行風がケース部の車両前側および車幅方向の両側からケース部の内部(収容部)に進入することを抑制できる。
上記(6)の車両前部構造では、ラジサポUPRが樹脂製であるため、ラジサポUPRにケース部を一体成形できる。そのため、ケース部がラジサポUPRと別体に形成されてラジサポUPRに固定して取付けられる場合に比べて、ラジサポUPRの製造コストを削減できる。
上記(7)の車両前部構造では、取付け部品がフードロックの場合であっても、上記(1)~(6)で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
上記(8)の車両前部構造では、ラジサポUPRカバーが、ラジサポUPRとフロントバンパとの隙間を塞いでいるため、グリルを通ってエンジンルーム内に流入してきた走行風が、ラジサポUPRとフロントバンパとの間を通ってラジサポUPRカバーの上側に流れることを抑制できる。
本発明実施例の車両前部構造における、ラジサポUPR、ラジサポUPRカバーおよび取付け部品の斜視図である。 図1において、ラジサポUPRカバーを省略した斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 図2のB-B線断面図である。 図2において、インテグラルヒンジによってケース前壁部上部がケース前壁部下部に対して車両前方に回動された状態を示す斜視図である。 図2のC-C線拡大断面図である。 本発明実施例の車両前部構造の概略断面図である。 従来の車両前部構造の概略断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明実施例の車両前部構造を説明する。なお、図中、FRは車両前側を示し、UPは車両上側を示している。
本発明実施例の車両前部構造10は、図1に示すように、ラジサポUPR20と、逃がし孔31が設けられるラジサポUPRカバー30と、取付け部品40と、を有する。
ラジサポUPR20は、図7に示すように、エンジンルームE内に設けられている。エンジンルームEは、車両のフード60により開閉可能とされており、フード60が開状態にあるときエンジンルームEは上方に開放しており、フード60が閉状態にあるときエンジンルームEは上方から閉ざされる。フード60は、フード60の外板を構成するフードアウタ61と、フードアウタ61の下側(裏側)に配置されておりフードアウタ61と固定されるフードインナ62と、を有する。フード60の車両前側端部かつ車幅方向中央部には、ストライカ63が取付けられている。
ラジサポUPR20の車両前側には、フロントバンパ70が配設されている。フロントバンパ70は、たとえば樹脂製である。フロントバンパ70は、車両幅方向および車両上下方向に延びて設けられており、車両の前端部を構成している。フロントバンパ70には、走行風(埃、水等を含む風)WをエンジンルームE内に取り入れ可能なグリル71が設けられている。グリル71は、フロントバンパ70に一体に形成されていてもよく、フロントバンパ70と別体に形成されて固定して取付けられていてもよい。グリル71は、グリル71の車両後方にある図示略のラジエータに走行風Wを送り込むために、網状または格子状とされている。
ラジサポUPR20は、図示略のラジエータが支持されるラジサポ(ラジエータサポート)のアッパメンバである。ラジサポUPR20は、図示略のラジエータの上側で車幅方向に延びて設けられている。ラジエータの下側にはラジサポUPR20と平行に車幅方向に延びる図示略のラジサポロアが設けられている。ラジサポUPR20の車幅方向中央部と図示略のラジサポロアの車幅方向中央部とは、上下方向に延びるセンタブレース50(図1)でつながれている。センタブレース50は、上端部でラジサポUPR20に固定されており、下端部でラジサポロアに固定されている。
ラジサポUPR20は、樹脂製であり、型成形品である。ラジサポUPR20は、図2に示すように、ラジサポUPRカバー30と当接する上壁部21と、上壁部21の車両前側端部21aから下方向に折れ曲がって延びる前壁部22と、前壁部22の車両前側で前壁部22と協働して上方に開放する収容部Sを形成するケース部23と、を有する。ラジサポUPR20は、さらに、上壁部21の車両後側端部21bから下方向に折れ曲がって延びる後壁部24と、ラジサポUPR20の剛性を高めるために上壁部21の車両前後方向中間部から下方に延びる少なくとも1個のリブ25と、を有する。
上壁部21は、ラジサポUPR20の車幅方向の全域にわたって連続して設けられている。なお、前壁部22および後壁部24も、ラジサポUPR20の車幅方向の全域にわたって連続して設けられている。リブ25は、ラジサポUPR20の車幅方向の全域にわたって連続して設けられていてもよく設けられていなくてもよい。
上壁部21は、上壁部21の車両前側端部21aとその近傍のみで、ラジサポUPRカバー30と当接している。上壁部21は、上壁部21の車幅方向の全域(略全域を含む)にわたって連続してラジサポUPRカバー30と当接している。上壁部21は、ラジサポUPRカバー30の逃がし孔31の車両後側で、ラジサポUPRカバー30に当接している。上壁部21がラジサポUPRカバー30と当接しているため、上壁部21とラジサポUPRカバー30との間を走行風Wが流れることが抑制されている。
前壁部22の車幅方向中央部には、車両後側に凹む凹部22aが設けられており、取付け部品40の一部を受け入れ可能となっている。
ケース部23は、ラジサポUPR20の車幅方向の中央部のみに設けられている。ケース部23は、取付け部品40の車両前側にあるケース前壁部23aと、取付け部品40の車幅方向両側にある一対のケース側壁部23bと、取付け部品40の下側にあるケース下壁部23cと、を有する。
ケース前壁部23aの上下方向中間部には、車幅方向に延びてケース前壁部23aの全域にわたって連続してインテグラルヒンジ23a1が設けられている。そのため、ケース前壁部23aは、インテグラルヒンジ23a1よりも上側にあるケース前壁部上部23a2と、インテグラルヒンジ23a1よりも下側にあるケース前壁部下部23a3と、を有しており、これらケース前壁部上部23a2とケース前壁部下部23a3とがインテグラルヒンジ23a1を介して連結される構造となっている。図4、図5に示すように、インテグラルヒンジ23a1により、ケース前壁部上部23a2は、ケース前壁部下部23a3に対して車両前方に回動可能とされている。
図2に戻って、ケース側壁部23bは、ケース前壁部23aの車幅方向両端部から車両後方に、ラジサポUPR20の前壁部22まで延びて設けられている。ケース側壁部23bは、第1のケース側壁部要素23b1と、第2のケース側壁部要素23b2と、を有する。
第1のケース側壁部要素23b1は、ケース前壁部上部23a2に連なっており、ケース前壁部上部23a2の車幅方向の両端部から車両後方に延びて設けられている。第2のケース側壁部要素23b2は、ケース前壁部下部23a3に連なっており、ケース前壁部下部23a3の車幅方向の両端部から車両後方に延びて設けられている。そのため、ケース側壁部23bは、第1、第2のケース側壁部要素23b1,23b2からなる分割体となっている。
図6に示すように、第1のケース側壁部要素23b1と第2のケース側壁部要素23b2とは、互いに車幅方向に重なり合う重合部23b3を有している。重合部23b3は、第1のケース側壁部要素23b1と第2のケース側壁部要素23b2との間の隙間(通路)Pをクランク状に曲がるラビリンス形状にして、走行風Wが隙間Pを通ることを抑制するために設けられる。なお、走行風Wが隙間Pを通ることを効果的に抑制するために、第1のケース側壁部要素23b1と第2のケース側壁部要素23b2の一方に図示略のリップを設け、該リップを他方に弾性変形させた状態で当接させていてもよい。
図4、図5に示すように、ケース下壁部23cは、ケース前壁部下部23a3の下端部から車両後方に、ラジサポUPR20の前壁部22の下端部まで延びて設けられている。ケース下壁部23cは、第2のケース側壁部要素23b2にも連なっている。ケース下壁部23cには、車両前後方向中間部に、車両後側部23c2が車両前側部23c1に比べて上側となる段差部23c3が設けられている。
図2に示すように、ケース部23がケース前壁部23a、ケース側壁部23bおよびケース下壁部23cを有するため、ケース部23は、前壁部22の車両前側に前壁部22と協働して上方に開放する収容部Sを形成している。
ケース部23の上端部23d、すなわち、ケース前壁部23aの上端部23a4とケース側壁部23bの上端部23b4との両方は、ラジサポUPRカバー30の逃がし孔31の周囲部31aに当接している。これは、走行風Wがケース部23とラジサポUPRカバー30との間を通って逃がし孔31に達することを抑制するためである。
ケース前壁部23aの上端部23a4は、逃がし孔31の車両前側で、ラジサポUPRカバー30の逃がし孔31の周囲部31aに当接している。ケース側壁部23bの上端部23b4は、逃がし孔31の車幅方向両外側で、ラジサポUPRカバー30の逃がし孔31の周囲部31aに当接している。ケース前壁部23aの上端部23a4は、該上端部23a4の車幅方向の全域にわたって連続して、ラジサポUPRカバー30と当接している。また、ケース側壁部23bの上端部23b4は、該上端部23b4の車両前後方向の全域にわたって連続して、ラジサポUPRカバー30と当接している。そして、ケース前壁部23aの上端部23a4とケース側壁部23bの上端部23b4とは、連続して、ラジサポUPRカバー30と当接している。
なお、ケース側壁部23bの上端部23b4は、ケース前壁部23aの上端部23a4のみならず、ラジサポUPR20の上壁部21とも、連続して、ラジサポUPRカバー30と当接している。したがって、ケース前壁部23a、ケース側壁部23bおよび上壁部21とで、ラジサポUPRカバー30の逃がし孔31の周囲部31aを全周にわたって連続してシールすることができる。
ケース前壁部23aの上端部23a4は、ケース前壁部上部23a2に設けられている。また、ケース側壁部23bの上端部23b4は、第1のケース側壁部要素23b1に設けられている。
ケース前壁部23aの上端部23a4は、ラジサポUPRカバー30と面接触するように、車両前側に折れ曲がって延びるフランジ形状となっている。また、ケース側壁部23bの上端部23b4も、ラジサポUPRカバー30と面接触するように、車幅方向に折れ曲がって延びるフランジ形状となっている。
ケース前壁部23aの上端部23a4とラジサポUPRカバー30は、(i)互いに固定されず単に当接し合うだけであってもよく、(ii)クリップ、ボルト等の別部品を用いた結合や爪嵌合等により互いに固定されていてもよい。なお、単に当接し合うだけである場合(上記(i)の場合)、ケース前壁部23aとラジサポUPRカバー30とのシール性を高めるために、ケース前壁部23aとラジサポUPRカバー30との一方に図示略のリップを設け、該リップを他方に弾性変形させた状態で当接させてもよい。上記は、ケース側壁部23bの上端部23b4とラジサポUPRカバー30とにおいても、同様である。
なお、ケース前壁部23aとケース側壁部23bの両方で上記(i)の場合、すなわち、ケース前壁部23aの上端部23a4とケース側壁部23bの上端部23b4のいずれもがラジサポUPRカバー30に固定されておらず当接するだけである場合、ケース前壁部上部23a2と第1のケース側壁部要素23b1とがインテグラルヒンジ23a1まわりに車両前方に回転してしまうおそれがある。そこで、ケース前壁部23aとケース側壁部23bの両方で上記(i)の場合には、この車両前方への回転を防止するために、ケース前壁部上部23a2および/または第1のケース側壁部要素23b1が、その他のラジサポUPR20部分に、クリップ、ボルト等の別部品を用いた結合や爪嵌合等により固定されていることが望ましい。
ラジサポUPRカバー30は、樹脂製であり、型成形品である。ラジサポUPRカバー30は、図1に示すように、車幅方向に延びて設けられている。ラジサポUPRカバー30の車幅方向長さは、ラジサポUPR20の車幅方向長さよりも大とされており、ラジサポUPRカバー30の車幅方向両端部はラジサポUPR20よりも車幅方向外側にある。
図7に示すように、ラジサポUPRカバー30は、ラジサポUPR20の上側でフード60の下側に配置されている。ラジサポUPRカバー30の車幅方向中央部に、ラジサポUPRカバー30を上下方向に貫通する逃がし孔31が設けられている。逃がし孔31は、ラジサポUPR20の収容部Sの真上位置にあり、収容部Sの少なくとも一部を上方に開放させている。
ラジサポUPRカバー30は、下面で、ラジサポUPR20の上壁部21およびケース部23の上端部23dと当接している。また、ラジサポUPRカバー30は、ラジサポUPR20との当接部よりも車両前側で、フロントバンパ70にも当接している。フロントバンパ70には、フロントバンパ70の上端部に車両後方に延びるバンパ後方延び部72が設けられており、ラジサポUPRカバー30は、このバンパ後方延び部72の車両後側端部(その近傍を含む)に上方から当接している。すなわち、ラジサポUPRカバー30は、ラジサポUPR20とフロントバンパ70のバンパ後方延び部72との隙間Gを上方から塞いでいる(シールしている)。
取付け部品40は、逃がし孔31の下側位置に配置されており、図2に示すようにラジサポUPR20にボルト41を用いて固定して取付けられている。取付け部品40は、ラジサポUPR20の収容部Sに少なくとも下端部が収容されるようにして、ラジサポUPR20の前壁部22に車両前側から取付けられている。
取付け部品40は、図7に示すように、フード60が閉状態にあるときにフード60のストライカ63が係脱可能なフードロックである。ストライカ63と取付け部品40は、ラジサポUPRカバー30の逃がし孔31を通して互いに係合可能とされている。
つぎに、本発明実施例の作用、効果を説明する。
(A)ケース部23の上端部23dが、ラジサポUPRカバー30の逃がし孔31の周囲部31aに当接しているため、グリル71を通ってエンジンルームE内に流入してきた走行風Wがケース部23とラジサポUPRカバー30との間を通ることを抑制することで、走行風WがラジサポUPRカバー30の逃がし孔31を通ってラジサポUPRカバー30の上側に流れることを抑制できる。この構造では、シールゴムを用いることなく走行風Wの流れを抑制できるため、シールゴムを要する場合に比べてコスト低減できる。
(B)ラジサポUPR20のケース部23をラジサポUPRカバー30に当接させて走行風Wの流れを抑制しているため、フード60の意匠(高さ)に影響を受けずに走行風Wの流れを抑制できる。よって、フード60の高さによらず確実に走行風Wの流れを抑制できる(シール性を確保できる)。
(C)従来必要であったラジサポUPRカバーの上側のシールゴムが不要となるため、シールゴムを要する場合に比べて、ラジサポUPRカバー30の上側かつフード60の下側のスペースS1に部品を配設したり該スペースS1を吸気ダクトの一部として利用するなど、該スペースS1を有効利用できる。なお、図7は、スペースS1の一部を吸気ダクトとして利用した例を示しており、ラジサポUPR20の上壁部21に下方に凹むダクト下側部21cを形成するとともに、該ダクト下側部21cを上方から覆うようにして上壁部21にダクト形成部材80を固定して設ける場合を示している。なお、ダクト形成部材80は、ラジサポUPRカバー30と別体に形成されていてもよく、ラジサポUPRカバー30と一体に形成されていてもよい。
(D)取付け部品40の少なくとも下端部が収容部Sに収容されており、ケース部23の上端部23dがラジサポUPRカバー30に当接しているため、グリル71を通ってエンジンルームE内に流入してきた走行風Wが取付け部品40に当たることを抑制でき、取付け部品40の円滑な作動を長期にわたって確保することができる。また、フード60が閉状態にあるときに、他人によるグリル71からの取付け部品40へのアクセスを防止できる。
(E)図2に示すように、ケース部23が、ケース前壁部23a、ケース側壁部23bおよびケース下壁部23cを有するため、ラジサポUPR20の前壁部22と協働して上方に開放する収容部Sを形成することができる。
(F)ケース前壁部上部23a2がケース前壁部下部23a3に対してインテグラルヒンジ23a1により車両前方に回動可能とされているため、ケース前壁部上部23a2をケース前壁部下部23b3に対して車両前方に回動させることで、上方に開放している収容部Sを車両前方にも開放させることができる。そのため、ケース部23が設けられている場合であっても、取付け部品40の組付時に、取付け部品40を、収容部Sに配置してラジサポUPR20の前壁部22に車両前側から工具を用いて取付けることができる。
(G)ケース前壁部下部23a3があるため、ケース前壁部23aにインテグラルヒンジ23a1が設けられている場合であっても、ケース前壁部下部23a3にラジエータサポートのセンタブレース50を取付けることができ、センタブレース50をラジサポUPR20に取付けることができる。なお、ケース前壁部下部23a3の剛性不足が懸念される場合には、ケース前壁部下部23a3の剛性を高める図示略のリブ等が設定されていてもよい。
(H)ケース側壁部23bが、ケース前壁部上部23a2に連なる第1のケース側壁部要素23b1と、ケース前壁部下部23a3に連なる第2のケース側壁部要素23b2と、を有するため、ケース側壁部23bを第1、第2のケース側壁部要素23b1,23b2からなる分割体とすることができる。そのため、ケース前壁部上部23a2をケース前壁部下部23a3に対してインテグラルヒンジ23a1により車両前方に回動させる際に、ケース側壁部23bが回動を阻害することを抑制できる。
(I)図6に示すように、第1のケース側壁部要素23b1と第2のケース側壁部要素23b2とが互いに車幅方向に重なり合う重合部23b3を有する(重合構造を採っている)ため、第1のケース側壁部要素23b1と第2のケース側壁部要素23b2との間の隙間(通路)Pをクランク状に曲がるラビリンス形状にすることができる。よって、第1のケース側壁部要素23b1と第2のケース側壁部要素23b2との間から走行風Wがケース部23の内部(収容部S)に進入することを抑制できる。
(J)ケース部23が、ケース前壁部23aとケース側壁部23bの両方でラジサポUPRカバー30に当接しているため、走行風Wが、ケース前壁部23aとラジサポUPRカバー30との間と、ケース側壁部23bとラジサポUPRカバー30との間と、の両方を通ることを抑制できる。よって、走行風Wがケース部23の車両前側および車幅方向の両側からケース部23の内部(収容部S)に進入することを抑制できる。
(K)ラジサポUPR20が樹脂製であるため、ラジサポUPR20にケース部23を一体成形できる。そのため、ケース部23がラジサポUPR20と別体に形成されてラジサポUPR20に固定して取付けられる場合に比べて、ラジサポUPR20の製造コストを削減できる。
(L)図7に示すように、ラジサポUPRカバー30が、ラジサポUPR20とフロントバンパ70との隙間Gを塞いでいるため、グリル71を通ってエンジンルームE内に流入してきた走行風Wが、ラジサポUPR20とフロントバンパ70との隙間Gを通ってラジサポUPRカバー30の上側に流れることを抑制できる。
本発明実施例では、取付け部品40がフードロックからなる場合を説明したが、取付け部品40は、フードロック以外であってもよく、たとえば、ラジサポUPR20に取付けられるセンサ等であってもよい。
10 車両前部構造
20 ラジサポUPR
21 上壁部
21a 上壁部の車両前側端部
21b 上壁部の車両後側端部
22 前壁部
23 ケース部
23a ケース前壁部
23a1 インテグラルヒンジ
23a2 ケース前壁部上部
23a3 ケース前壁部下部
23a4 ケース前壁部の上端部
23b ケース側壁部
23b1 第1のケース側壁部要素
23b2 第2のケース側壁部要素
23b3 重合部
23b4 ケース側壁部の上端部
23c ケース下壁部
23c3 段差部
23d ケース部の上端部
24 後壁部
25 リブ
30 ラジサポUPRカバー
31 逃がし孔
31a 逃がし孔の周囲部
40 取付け部品
41 ボルト
50 センタブレース
60 フード
61 フードアウタ
62 フードインナ
63 ストライカ
70 フロントバンパ
71 グリル
72 バンパ後方延び部
80 ダクト形成部材
E エンジンルーム
G 隙間
P 隙間
S 収容部
S1 ラジサポUPRカバーの上側かつフードの下側のスペース
W 走行風

Claims (8)

  1. ラジサポUPRと、
    逃がし孔が設けられており前記ラジサポUPRの上側に配置されるラジサポUPRカバーと、
    前記ラジサポUPRに取付けられる取付け部品と、
    を有し、
    前記ラジサポUPRは、前記ラジサポUPRカバーと当接する上壁部と、該上壁部の車両前側端部から下方向に延びる前壁部と、該前壁部の車両前側で該前壁部と協働して上方に開放する収容部を形成するケース部と、を有しており、
    前記ラジサポUPRカバーの逃がし孔は、前記収容部の真上に設けられており、
    前記取付け部品は、前記収容部に少なくとも下端部が収容されるようにして前記前壁部に車両前側から取付けられており、
    前記ケース部の上端部は、前記ラジサポUPRカバーの前記逃がし孔の周囲部に当接している、車両前部構造。
  2. 前記ケース部は、前記取付け部品の車両前側にあるケース前壁部と、前記取付け部品の車幅方向両側にあるケース側壁部と、前記取付け部品の下側にあるケース下壁部と、を有する、請求項1記載の車両前部構造。
  3. 前記ケース前壁部の上下方向中間部にはインテグラルヒンジが設けられており、前記ケース前壁部のうち前記インテグラルヒンジよりも上側にあるケース前壁部上部は、前記ケース前壁部のうち前記インテグラルヒンジよりも下側にあるケース前壁部下部に対して、前記インテグラルヒンジにより車両前方に回動可能とされている、請求項2記載の車両前部構造。
  4. 前記ケース側壁部は、前記ケース前壁部上部に連なる第1のケース側壁部要素と、前記ケース前壁部下部に連なる第2のケース側壁部要素と、を有しており、
    前記第1のケース側壁部要素と前記第2のケース側壁部要素とは、互いに車幅方向に重なり合う重合部を有する、請求項3記載の車両前部構造。
  5. 前記ケース部は、前記ケース前壁部と前記ケース側壁部の両方で、前記ラジサポUPRカバーに当接している、請求項2~請求項4のいずれか1項に記載の車両前部構造。
  6. 前記ラジサポUPRは樹脂製である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の車両前部構造。
  7. 前記取付け部品は、フードロックであり、
    前記ラジサポUPRカバーの上側には、ストライカが取付けられるフードが配設されており、
    前記ストライカと前記フードロックは、前記ラジサポUPRカバーの逃がし孔を通して互いに係合可能とされている、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の車両前部構造。
  8. 前記ラジサポUPRの車両前側には、グリルが設けられるフロントバンパが配設されており、
    前記ラジサポUPRカバーは、前記ラジサポUPRと前記フロントバンパとの隙間を塞いでいる、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の車両前部構造。
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