JP7271184B2 - 表皮一体発泡成形品と、その製造方法 - Google Patents

表皮一体発泡成形品と、その製造方法 Download PDF

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本発明は、 表皮一体発泡成形品と、その製造方法に関する。
ソファークッションや枕、自動車等に用いられるシートクッションやヘッドレスト(図1)等は、樹脂発泡体のコア材を、袋状に縫製された表皮材で覆われたものが使用されている。従来のヘッドレスト等は、袋状に縫製された表皮材を作製し、発泡成形後のコア材に前記表皮層を被せることで製造されていた。このためコア材に表皮材を被せることに手間がかかっていた。
前記ヘッドレスト等の製造方法を効率化のため、袋状に縫製された表皮材の内部に樹脂発泡体の原料を充填、発泡させて、コア材と表皮材と一体成形する所謂、表皮一体発泡成形が提案されている(特許文献1の段落0014、0015、図6、図7等)。
前記ヘッドレスト等の表皮材は、風合い、伸縮性などの観点から織布、不織布、編布、合成皮革などの表生地が用いられ、表生地の裏面に軟質ポリウレタンフォーム等を接着して用いられる。このような表皮材を立体縫製したのち、その内部に液状の樹脂発泡体原料を充填すると、樹脂発泡体原料が、軟質ポリウレタンフォームに浸透し、硬化したり、表生地まで浸出して硬化し、風合いや外観を悪化させることがあった。
この様な課題の改善方法として、特許文献2には、前記軟質ポリウレタンフォームのコア材側に、コア材となる発泡ウレタンとは硬さのことなる、独立気泡の樹脂発泡シート又は予め樹脂フィルムを接着した連続気泡シートを装着させることが提案されている。一般的には、軟質ポリウレタンフォームの裏面には、熱可塑性ポリウレタン(TPU)フィルムを接着して、液状の発泡樹脂の浸透を防止することが行なわれている。
特開平07-290466号公報 特開平04-314507号公報
特許文献2に開示されている発明では、TPUフィルムは、接着剤又はフレームラミネートによる接着を行うことが必要であり、製造効率が悪い。さらにTPUフィルムは、コア材の原材料が発泡する際にコア材と接着するが、一般のTPUフィルムは伸縮性が十分ではないため、コア材の収縮や、外力により、表皮がずれ、コア材との間に生じる剥がれにより、アバタが生じるおそれがある。
従って、本発明の目的は、コア材の収縮や、外力により、表皮がずれ、コア材との間に生じる剥がれを防止することで、表皮の浮き(アバタ等)を抑えることが可能な表皮一体発泡成形品及びその製造方法の提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を行い、縫製された多層表皮材と、前記多層表皮材の内部に発泡樹脂からなるコア材と、を含む表皮一体発泡成形品であって、前記多層表皮材は、表皮層と、表皮層に積層された緩衝層と、緩衝層に積層された遮蔽層と、を含み、遮蔽層を特定のホットメルトフィルムとすることで、前記課題を解決可能なことを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は下記の通りである。
本発明(1)は、
袋状の多層表皮材と、前記多層表皮材に内包される樹脂発泡体を含むコア材と、を含む、多層表皮材とコア材の表皮一体発泡成形品であって、
前記多層表皮材は、表皮層と、表皮層のコア材側に積層された緩衝層と、緩衝層のコア材側に積層された遮蔽層と、を含み、
前記遮蔽層の厚さは、5μm~30μmであり、
前記遮蔽層は、軟化点が60℃~120℃であるホットメルトフィルムであることを特徴とする、表皮一体発泡成形品である。
本発明(2)は、
前記遮蔽層は、EVA(エチレン-酢酸ビニル共重合体)樹脂、TPU(熱可塑性ポリウレタン)樹脂、スチレン系合成ゴム、熱可塑性ポリエステル樹脂の少なくとも1つを含むホットメルトフィルムであることを特徴とする、前記発明(1)の表皮一体発泡成形品である。
本発明(3)は、
袋状の多層表皮材と、前記多層表皮材に内包される樹脂発泡体を含むコア材と、を含む、多層表皮材とコア材の表皮一体発泡成形品の製造方法であって、
前記製造方法は、
表皮層と緩衝層を直接又は他の層を介して積層する第1の積層工程と、前記緩衝層の表皮層と接触する表面と対向する裏面に遮蔽層を直接又は他の層を介して積層する第2の積層工程と、を含む多層表皮材積層工程と、
前記多層表皮材を袋状に縫製する縫製工程と、
前記袋状に縫製された多層表皮材に、樹脂発泡体の原材料を充填する工程と、
前記充填した樹脂発泡体の原材料を発泡させ、コア材を成形する工程と、を含み
前記緩衝層の表皮層と対向する裏面に遮蔽層を積層する第2の積層工程は、遮蔽層が緩衝層の表皮層側と対向する裏面に、ホットメルト樹脂の溶融物が非接触式のダイコーターにより塗工される工程を含み、
前記コア材を発泡成形する工程において、前記樹脂発泡体の原材料が発泡する際の発泡熱により、前記ホットメルトフィルムである遮蔽層が軟化し、コア材と遮蔽層とが接着することを特徴とする、表皮一体発泡成形品の製造方法である。
本発明によれば、緩衝層と、コア材の間に、ホットメルトフィルムを含ませて、発泡成形させることで、樹脂発泡体原料が、緩衝層に浸透し、硬化したり、表皮層まで浸出して硬化し、風合いや外観を悪化させたりすることがなく、コア材と、表皮の浮き(アバタ等)を抑えることが可能な表皮一体発泡成形品及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の好適例であるヘッドレストを示す斜方上面図である。 図2は、本発明の好適例であるヘッドレストの断面図である。 図3は、本発明のコア材の原材料を充填する工程の説明図である。 図4は、本発明のコア材を発泡成形する工程の説明図である。
<<<表皮一体発泡成形品>>>
以下、本発明の表皮一体発泡成形品について詳述する。本発明の表皮一体発泡成形品は、袋状の多層表皮材とコア材とを一体成形する表皮一体発泡成形品であり、前記多層表皮材は、表皮層と、緩衝層と、遮蔽層とを含み、前記遮蔽層の厚さは、5μm~30μmであり、軟化点が60℃~120℃であるホットメルトフィルムであることを特徴とする。以下では、袋状に縫製された多層表皮材について例示する。
本発明の表皮一体発泡成形品とは、袋状に縫製された多層表皮材の内部に、コア材である樹脂発泡体の原材料を充填したのち、コア材の発泡と成形を同時に行うことで得られる成形品である。
本発明の表皮一体発泡成形品について、図1及び図2に基づいて、自動車用シートのヘッドレストを例に説明する。図2は自動車用シートのヘッドレスト10を示している。本発明の多層表皮材20は、表皮層21と、緩衝層22と、遮蔽層23を含む積層体である。複数の多層表皮材が、袋状に縫製される。縫製による縫合部12は各多層表皮材を縫合してできる。図2の例では、3か所である。ここで、縫合部12の数は特に限定されず、表皮一体発泡成形品の形状や大きさ、また製造時のコア材原料の充填箇所などによって決めることができる。
袋状に縫製した多層表皮材20の内部には、発泡成形されたコア材30が内包されている。また、ステイ11がコア材30の内部に埋設され、一部が外部に表出している。ステイ11は図1の様にシートとの組みつけに用いられる。
<<多層表皮材>>
本発明の多層表皮層は、表皮層と、表皮層に積層された緩衝層と、緩衝層に積層された遮蔽層と、を含む。
多層表皮材の厚さは、一般に、この種の表皮材に使用されるフィルムと同程度であればよい。この厚さは30μm~120μm、特に30μm~80μmの範囲が好ましい。そして緩衝層と遮蔽層との厚さの比は、1:1~3程度の範囲であって、緩衝層をフィルム層の1/3~1倍程度の厚さとすることが好ましい。また、緩衝層が比較的硬い材料からなる場合は、遮蔽層を相対的に厚くすることが好ましい。
<表皮層>
本発明の表皮層は、材質などは特に限定されず、公知のものを用いることができる。表皮層は、多層表皮材の最外層であり、ソファークッション、枕、シートクッション、ヘッドレスト等の外観や使用者との接触に寄与する部分である。従って、表皮材の表生地は、風合い、伸縮性、触感などの観点から織布、不織布、編布、合成皮革等のファブリックを用いることができる。前記ファブリックは、市販品を用いることができる。
表皮層は、具体的に、皮革、ポリ塩化ビニル製等の合成皮革、及び布等からなる。布としては、織物、ニット、モケット、ダブルラッセル等を使用することができる。また、布は通常バッキング材によって裏打ちされているが、この裏打ちは施されていない場合もある。バッキング材としては、通常、アクリル酸ポリエステルやアクリル酸ポリエステルとブタジエンゴムとの混合物などが用いられる。バッキング材は布の毛が抜け落ちないように接合でき、その角度を固定できるものであれば、上記のものに限定はされない。
表皮層は、表皮一体発泡成形品のクッション性や触感を高めるため、表生地である表皮層の裏面に緩衝層が、直接又は他の層を介して積層される。
表皮層の厚さは、特に限定されず、例えば、50μm~5000μmとすることができる。
表皮層と、緩衝層との接着は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、溶剤系、水系、ホットメルト等の接着剤による接着、ラミネートによる接着、加熱ラミネートによる接着、表皮層への緩衝層の塗工の後、発泡や硬化させる方法等が挙げられる。
<緩衝層>
本発明の緩衝層は、上述した様に、表皮層の裏面に接着して用いられる。緩衝層は、表皮一体発泡成形品のクッション性や触感を高めるため以外にも、コア材を発泡成形する際に発生・残留する歪を吸収し、風合いを向上させる。
本発明の緩衝層の材質は、表皮層のクッション性や触感を高め、コア材の発泡成形時の歪を吸収できる材質であれば、特に限定されない。緩衝層の材質としては、例えば、樹脂発泡体や硬度の低い柔軟な熱可塑性樹脂等を用いることができ、表皮層のクッション性や触感に応じて自由に材質の選択を行えばよい。具体的には、ポリウレタンフォーム;ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等のポリオレフィンフォーム;エチレン・酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂フォーム等の軟質フォームや、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸共重合体及びエチレン-エチルアクリレート共重合体(EEA)等の柔軟な熱可塑性樹脂が挙げられる。軟質フォームは、スラブフォーム及びモールドフォームのどちらも用いることができるが、一般には、低コストを理由にスラブフォームが用いられる。
ここで、軟質フォームとしては、一般に軟質フォームとされているものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、発泡倍率が10倍~60倍、見かけの密度が16kg/m~100kg/mの樹脂フォームとすることができる。
ここで、発泡倍率は、見かけの密度の逆数として測定できる。なお見かけの密度は、JIS K7222:2005「発泡プラスチック及びゴム―見掛け密度の求め方」に準拠して求めることができる。
緩衝層の厚さは、特に限定されず、例えば、1mm~10mmとすることができる。
緩衝層は、袋状に縫製した多層表皮材の内部にコア材の原材料が充填される際、液体の原材料が緩衝層に浸透し、硬化したり、表生地まで浸出して硬化し、風合いや外観を悪化させたりすることを防止するために、遮蔽層と直接又は他の層を介して積層される。遮蔽層は、緩衝層の表生地とは反対側の表面に接着される。
<遮蔽層>
本発明の遮蔽層は、上述した様に、緩衝層の裏面に接着して用いられる。本発明の遮蔽層は、コア材の原材料が、充填される際、緩衝層に浸透し、硬化したり、表生地まで浸出して硬化し、風合いや外観を悪化させたりすることを防止するため以外にも、コア材との接着強度を向上させる効果を有する。
また、ホットメルトフィルムは、伸縮性に優れることから、表皮とコア材のずれ方向の応力に対する密着性、追従性が優れるという特徴を有する。
本発明の遮蔽層であるホットメルトフィルムは、60℃~120℃の温度範囲で軟化する熱可塑性樹脂を主体とする樹脂フィルムである。本発明のホットメルトフィルムの軟化点が、かかる範囲にある場合には、コア材を発泡成形させる際の反応熱により、ホットメルトフィルムが軟化し、コア材及び緩衝層と強固に密着する。このため、冷却後において、コア材との接着強度及び緩衝層との接着強度を高くすることができる。
また、自動車のヘッドレストやシートクッションなどの用途に用いる場合は、夏場の車内温度が高温化するため、ホットメルトフィルムの軟化点は、80℃~120℃とすることが好ましい。本発明のホットメルトフィルムの軟化点が、かかる範囲にある場合には、高温環境下においても、風合いの低下を防止することが可能となる。
遮蔽層とコア材との接着強度、及び、遮蔽層と緩衝層との接着強度とが高くなると、コア材と多層表皮材とが、強く接着されるため、コア材からの多層表皮材の浮き(アバタ等)を抑えることが可能となり、風合いの低下を防止することができる。
軟化点の測定方法は、公知の方法で行うことができ、特に限定されない。軟化点の測定方法としては、例えば、JIS K6863-1994「ホットメルト接着剤の軟化点試験方法」に準じた方法で測定することができる。
ホットメルトフィルムの材質は、軟化点が60℃~120℃である公知の熱可塑性樹脂を用いることができる。例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)樹脂、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA)樹脂、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)樹脂、エチレンとメタクリル酸との共重合体(EMAA)等のエチレン系樹脂;ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;スチレン-イソプレンブロック共重合体(SI)ゴム、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)ゴム、ポリスチレン-ポリブタジエン系ブロック共重合体樹脂等のスチレン系合成ゴム;ポリアミド(ナイロン)樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;熱可塑性ポリウレタン(TPU)樹脂;が挙げられる。これらは、単独又は、複数の混合物、共重合体及びポリマーアロイを用いることができる。これらのうち、EVA樹脂、TPU樹脂、スチレン系合成ゴムの少なくとも1つを含むホットメルトフィルムが、コア材(例えば、コア材の好適例である軟質ポリウレタンフォーム)や緩衝層との剥離強度及び風合いに優れるため好ましい。
ホットメルトフィルムの材質を選択する際には、コア材の反応熱による到達温度に合った軟化点を有し、コア材及び緩衝層とホットメルトフィルムの濡れ性の優れたものを選ぶことがきる。
本発明のホットメルトフィルムは、厚さが5μm~30μmであり、より好ましくは10μm~25μmである。ホットメルトフィルムの厚さが、かかる範囲にある場合には、折れジワやアバタといった風合いの低下を防止することが可能であるとともに、ごわつきなどの触感の低下も防止することができる。ここで、ホットメルトフィルムの厚さとは、ホットメルトフィルム上の任意点を10か所選択し、厚さを測定した平均値とする。
<その他の層>
本発明の多層表皮材は、上述した各層の間にその他の層を含んでもよい。その他の層としては、特に限定されないが、粘着剤層、接着剤層等である。
<<コア材>>
本発明のコア材は、樹脂発泡体である。コア材は、袋状に縫製された多層表皮材に、コア材の原材料を充填し、発泡成形することで形成される。
コア材を発泡成形する際の発熱反応により、ホットメルトフィルムが溶融する。その後、樹脂発泡体であるコア材が形成されたのち、コア材の温度が低下する際にホットメルトフィルムも固化し、ホットメルトフィルム(遮蔽層)は、コア材及び緩衝層に強固に接着される。
コア材は、樹脂発泡体であればよく、樹脂の発泡成形時に、樹脂の反応発熱温度の上昇により、遮蔽層であるホットメルトフィルムを、その軟化点以上の温度に加熱することができるものであれば、特に限定されない。樹脂発泡体の材質としては、軟質ポリウレタンフォーム、粘弾性フォーム、HRフォーム、半硬質ポリウレタンフォーム、熱圧成形可能なポリウレタンフォーム、インテグラルフォームであってもよい。特に、軟質や半硬質といったポリウレタンフォームが好ましい。なかでも軟質ポリウレタンが好ましい。コア材が、かかる材質である場合には、クッション材としての十分な柔軟性を有し、ホットメルトフィルムとの剥離強度にも優れている。また、軟質フォームは、圧縮力により圧縮変形されたのち、圧縮力を取り除いた際に、圧縮変形前の形状に対し、その元の形状の95%以上復元することができるポリウレタンとすることができる。
軟質フォーム、又は、半硬質フォームは、発泡成形時の樹脂発泡体原料の発泡圧は特に限定はされず、0.5kg/cm~2.0kg/cmの発泡圧となる樹脂発泡体原料を使用することが好ましい。発泡圧がかかる範囲にあることで、発泡成形時に、発泡ガスとともにコア材原料が成形品表面に漏出するといった問題を防止することが容易となる。
<<<表皮一体発泡成形品の製造方法>>>
<<多層表皮材積層工程-多層表皮材の製造方法>>
本発明の多層表皮材は、表皮層の裏面に緩衝層を直接又は他の層を介して積層する第1の積層工程と、前記緩衝層の表皮層とは反対側の表面に遮蔽層を直接又は他の層を介して積層する第2の積層工程と、を含む多層表皮材積層工程により製造される。また各層の間には、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、粘着剤や接着剤層等のその他の層を設ける工程を含んでもよい。
各層の積層方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、各層を先に形成したのち積層する方法、任意の層を形成したのち、他の層を前記任意の層の表面に形成して積層する方法、又は、前記二つの積層方法を組み合せた方法を用いることができる。
各層を先に形成したのち積層する方法としては、公知の方法を用いることができるが、例えば、ロールによるドライラミネート法、加熱ラミネート法、フレームラミネート法などが挙げられる。
緩衝層として樹脂発泡体を用い、表皮層と積層する場合には、フレームラミネート法による積層方法が好ましい。フレームラミネート法を用いた場合には、樹脂発泡体が溶融することで粘着剤等を介することなく、直接表皮層と樹脂発泡体を接着することができるため、強固な接着性を得られるとともに、接着剤を積層する工程等を少なくすることが可能となる。
フレームラミネート法は、樹脂発泡体等の表面を都市ガスやプロパンガス等を用いるガスバーナーの火炎であぶって溶融状態とし、前記溶融状態の樹脂発泡体の表面に表皮材を積層して接着する方法であり、樹脂発泡体に表皮材を積層接着する方法として従来から用いられている。
緩衝層(表皮層との積層体を含む)と、ホットメルトフィルムである遮蔽層を積層する場合には、加熱ラミネート法による積層方法が好ましい。加熱ラミネート法は、ローラーを所定の温度に加熱するなどして、積層物を加熱し、積層する方法である。この場合において、例えば、遮蔽層をホットメルトフィルムの軟化点以下に加熱することで、ホットメルトフィルムがフィルム状を維持しながら軟化し、緩衝層とホットメルトフィルムの密着性が高まることから、冷却後の剥離強度を高くすることが可能となる。
任意の層を形成したのち、他の層を前記任意の層の表面に形成して積層する方法としては、公知の方法を用いることができるが、例えば、液状の樹脂又は樹脂組成物を塗布することで成膜し、その後硬化等を行う方法が挙げられる。
塗布方法としては、例えば、エアドクターコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、ディップコーティング、ダイコーティング、ダイコーティング等を挙げることができる。なかでも、ダイコーティングが好ましく、被覆物と塗布ノズルとの間に距離を設け、塗布される溶融樹脂が延伸される非接触溶融樹脂延伸方式のダイコーターを用いるダイコーティングが特に好ましい。
硬化方法としては、例えば、冷却による固化、熱硬化、光硬化等を挙げることができる。
例えば、緩衝層(表皮層との積層体を含む)を樹脂発泡体とし、ホットメルトフィルムである遮蔽層を積層する場合には、非接触式のダイコーティングによる積層方法が好ましい。ダイコーティングによる積層方法によれば、薄膜を形成し易く、また薄膜を形成した場合にピンホールが発生しにくく、多孔質なフォーム材表面に塗工し易く、接着強度も十分となる。ここで、ダイコーティングとは、特許第4814481号に開示された非接触被覆方法に用いられる成膜装置を用いた成膜方法である。すなわち、この成膜装置を用いた成膜方法によれば、膜の形成を非常に低い温度にて行うことができる。この成膜方法では、より高い被覆温度を使用し、かつ被覆装置と被覆されるべき基体(緩衝層)との間の間隔を広げて、基体(緩衝層)を十分に冷却させることによって、熱反応型の材料を容易に被覆することが可能となる。従来の被覆方法では機械的および/または熱的に神経を使う基体に対して、熱反応型の材料を使用することはかなり制限を受けていたが、この成膜方法を用いることで、上記材料に熱反応型の材料を容易に被覆することができる。また、この成膜方法によれば、熱融解物を、被膜重量の非常に小さな、ほぼ連続する被膜層に形成できる。
<<多層表皮材を袋状に縫製する縫製工程>>
多層表皮材を、所定の形状及び大きさに裁断して成形する。裁断方法としては、公知の方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、トマソン型等を用いた型抜きによる方法や自動裁断機等を用いた方法等を挙げることができる。
なお、型抜きによる裁断方法を用いる場合には、表皮層側から抜型を押し当てる方法が好ましい。このような方法を用いた場合には、型抜き後に生じる裁断端面の反りが、表皮層側から遮蔽層側(発泡成形時のコア材側)に向かってできる。このような反りは、袋状に縫製した多層表皮材にコア材の原材料を充填し、発泡成形する際に、コア材の原材料側に向かって開く。その為、このような反りは、発泡成形時には、発泡圧により縫合面を閉じる働きをする。従って、発泡ガスとともにコア材原料が成形品表面に漏出するといった問題を防止することができる。
裁断された多層表皮材は、裁断された複数の多層表皮材における裏側の端部を重ね合わせて縫製し、袋状の表皮を形成する。縫製方法は、公知の方法を用いることができ、特に限定されない。縫製方法としては、例えば、特開2014-110833に開示されている縫製方法などを用いることができる。このような縫製方法を用いることで、発泡成形時に発生する発泡ガスが表皮片の境界部分から過剰に抜け、発泡倍率が目標に達せずにコア部が小さくなるという問題を防止することができる。
<<コア材(樹脂発泡体)の原材料を充填する工程>>
コア材である樹脂発泡体の原料を調製する。下記には好適例である軟質ポリウレタンフォームの原材料の調製方法について説明する。
軟質ポリウレタンフォームの原材料の調製方法は、公知のものを用いることができ、例えば、ポリオール、ポリイソシアネートを主剤とし、触媒、発泡剤、架橋剤、界面活性剤、難燃剤等を適宜選択し混合して行う。混合方法は、公知の混合方法を持ちることができ、例えば、原材料毎に独立し、高圧で循環している循環装置と、全ての原料を混合するミキシングヘッドを備えた高圧注入機を用いて行うことができる。ミキシングヘッド内では、各原材料が高圧で衝突することによって、全ての原材料を撹拌・混合することができる。
軟質ポリウレタンフォームの原材料は、公知のものを用いることができ、特に限定されないが、後述するコア材の発泡成形工程における発泡圧が、0.5kg/cm~2.0kg/cmとなるように調製することが好ましい。
コア材の原材料の充填方法は、特に限定されないが、縫製された多層表皮材を、所望の形状に成形可能な金型(図3及び4の40)に配置し、この金型内に配置された袋状の多層表皮材内に、調製された充填ノズル(図3の50)によって樹脂発泡体原料を充填する。充填方法は特に限定されないが、上述の高圧注入機を用いると混合と同時に充填が可能であり、効率がよい。
<<コア材を発泡成形する工程>>
コア材の発泡成形方法は、特に限定されず、金型内に配置された多層表皮層の内部で、充填されたコア材の原材料が、発泡、硬化して成形されればよい(図4)。必要に応じて加熱等を行って、発泡反応を促してもよい。発泡成形時の発泡熱により、ホットメルトフィルムである遮蔽層が溶融し、硬化したコア材と強固に接着することができる。
硬化が完了したのち、脱型し表皮一体発泡成形品を得ることができる。
<<<表皮一体発泡成形品の用途>>
本発明の表皮一体発泡成形品は、ソファーや枕等の家庭で用いるインテリア製品や、自動車、鉄道、航空機等の乗り物用のシートにおける、乗員が着座するシートクッション、乗員が着座した際の背もたれとなるシートバック、着座した際の頭たれとなるヘッドレスト(図1)、及び、着座した際の腕休めとなるアームレスト等として用いることができる。
(多層表皮材の作製及び縫製)
表皮層として、ポリエステル繊維からなる編み物(400g/m)を用い、緩衝層として、厚み8mm、密度20kg/mのポリエーテル系ウレタンフォームを用いた。緩衝層を、表皮層の裏面側にフレームラミネート法により積層した。
続いて、表1に記載した各実施例及び比較例の遮蔽層となるホットメルト剤を加熱して溶解し、それぞれの前記緩衝層の表皮層とは反対側の表面に塗工して成膜・積層してホットメルトフィルムとし、各実施例及び比較例の多層表皮材を得た。各実施例の塗工は、非接触式延伸ダイコーターを用いて行った。
(多層表皮層の裁断と縫製)
得られた多層表皮材は、所定の形状に作製されたトマソン型を用いて、型抜きを行った。裁断された多層表皮材を所定の形状に縫製して、各実施例及び比較例の袋状に縫製された多層表皮層を得た。
(コア材の原材料調製と充填)
コア材の原料には、重量平均分子量3000、3官能、末端エチレンオキサイドからなるポリオールと、前記エチレンオキサイドの合計質量に対して5~15質量%のポリプロピレグリコールを含むポリオール混合組成物に、発泡剤として水を2.0質量%、樹脂化触媒と泡化触媒とを含む三級アミン触媒混合物を0.5質量%、有機変性ポリシロキサン系整泡剤を0.5質量%及び難燃剤等の添加剤10質量%とを配合した。この配合組成物を攪拌して得られた主原料(X)と、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(Y)をコア材の原材料とした。
各実施例及び比較例の縫製された多層表皮層を所定の温度に加温した金型に配置し、前記コア材の主原料(X)とポリメチレンポリフェニルイソシアネート(Y)を混合し充填し、発泡・成形した。脱型して、各実施例及び比較例の表皮一体発泡成形品を得た。
(評価方法)
各実施例及び比較例の評価は、下記に従って行い、その結果を表1に示した。
・風合い
各実施例及び比較例の表皮一体発泡成形品を目視にて観察し、その風合いを評価した。表皮一体発泡成形品の表面に、折れジワ、ごわつき、アバタ等が存在した場合を×とし、それらが存在しないものを○とした。
・剥離強度の測定
各実施例及び比較例の表皮一体発泡成形品を、その表皮に幅25mm、長さ150mmの切れ込みを入れ、JIS K6854-1:1999「接着剤-はく離接着強さ試験方法-第1部:90度はく離」の試験サンプルとして、測定を行った。表1中の「材破」とは、剥離試験において、多層表皮材と、コア材との界面で剥離せず、コア材が破断した結果である。
(評価結果)
評価結果から本発明にかかる表皮一体発泡成形品が、コア材の収縮や、外力により、表皮がずれ、コア材との間に生じる剥がれを防止することで、表皮の浮き(アバタ等)を抑えることが可能であるとする本発明の効果が理解できる。
Figure 0007271184000001
1 自動車用シート
10 ヘッドレスト
11 ステイ
12 縫合部
20 多層表皮材
21 表皮層
22 緩衝層
23 遮蔽層
30 コア材
31 コア材の原材料
40 成形金型
41,42,43,44 金型構成部品

Claims (3)

  1. 袋状の多層表皮材と、前記多層表皮材に内包される樹脂発泡体を含むコア材と、を含む、多層表皮材とコア材の表皮一体発泡成形品であって、
    前記多層表皮材は、表皮層と、表皮層のコア材側に積層された緩衝層と、緩衝層のコア材側に積層された遮蔽層と、を含み、
    前記遮蔽層の厚さは、5μm~30μmであり、
    前記遮蔽層は、軟化点が60℃~120℃であるホットメルトフィルムであることを特徴とする、表皮一体発泡成形品。
  2. 前記遮蔽層は、EVA(エチレン-酢酸ビニル共重合体)樹脂、TPU(熱可塑性ポリウレタン)樹脂、スチレン系合成ゴム、熱可塑性ポリエステル樹脂の少なくとも1つを含むホットメルトフィルムであることを特徴とする、請求項1に記載の表皮一体発泡成形品。
  3. 袋状の多層表皮材と、前記多層表皮材に内包される樹脂発泡体を含むコア材と、を含む、多層表皮材とコア材の表皮一体発泡成形品の製造方法であって、
    前記製造方法は、
    表皮層と緩衝層を直接又は他の層を介して積層する第1の積層工程と、前記緩衝層の表皮層と接触する表面と対向する裏面に遮蔽層を直接又は他の層を介して積層する第2の積層工程と、を含む多層表皮材積層工程と、
    前記多層表皮材を袋状に縫製する縫製工程と、
    前記袋状に縫製された多層表皮材に、樹脂発泡体の原材料を充填する工程と、
    前記充填した樹脂発泡体の原材料は、化学反応により発泡硬化し、コア材を形成する工程と、を含み、
    前記緩衝層の表皮層と対向する裏面に遮蔽層を積層する第2の積層工程は、遮蔽層が緩衝層の表皮層側と対向する裏面に、ホットメルト樹脂の溶融物が非接触式のダイコーターにより塗工される工程を含み、
    前記コア材を発泡成形する工程において、前記樹脂発泡体の原材料が発泡する際の発泡熱により、前記ホットメルトフィルムである遮蔽層が軟化し、コア材と遮蔽層とが接着することを特徴とする、表皮一体発泡成形品の製造方法。
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