以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ構成には同じ符号を付している。また、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一もしくは同等の部分又は部材を示す。また、各部材は、硬化の前後において、また、切断の前後等において、状態や形状等が異なる場合であっても同じ名称を用いるものとする。
さらに以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光モジュールを例示するものであって、本発明を以下に限定するものではない。また、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また、一の実施の形態において説明する内容は、他の実施の形態にも適用可能である。また、図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。また、断面図は、切断面を見たときにその後方に見える部分を省略し、切断面の形態のみを示す端面図を用いる場合がある。
本発明の実施形態の発光モジュールの製造方法は、中間体を準備する工程を備える。
図1Aおよび図1Bは、本発明の実施形態の中間体111の模式平面図である。
図2は、本発明の実施形態の中間体111の模式断面図である。
中間体111は、導光体10と、複数の光源20と、配線層52とを含む。導光体10は、第1主面11と、第1主面11の反対側の第2主面12とを含む。第1主面11は、発光モジュールの発光面となる。光源20は、導光体10の第2主面12側に配置されている。配線層52は、導光体10の第2主面12側に配置され、光源20と電気的に接続されている。
図1Aに示すように、複数の光源20は第1主面11に平行な面内で縦方向及び横方向に等間隔で並ぶように配置されている。複数の光源20は、縦方向又は横方向において、一定の間隔で配置することができる。光源20の間隔は、発光モジュールの大きさや、目的とする明るさ等に応じて適宜選択することができる。または、図1Bに示すように、複数の光源20は一方向のみ線状に配置されていてもよい。
光源20が発する光は、導光体10に入射し、導光体10内を導光される。導光体10は光源20が発する光に対する透光性を有する。光源20は、後述するように発光素子を有する。光源20が発する光とは、発光素子が発する光を表す。また、光源20が蛍光体を含む場合には、光源20が発する光には蛍光体が発する光も含まれる。光源20が発する光に対する導光体10の透過率は、例えば、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
導光体10の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂、又は、ガラスなどを用いることができる。
導光体10の厚さは、例えば、200μm以上800μm以下が好ましい。導光体10は、その厚さ方向に、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
図3A~図3Cは、導光体の構成の一例を示す模式断面図である。
図3Aに示す中間体111Aでは、配線層52は絶縁基材51を含む配線基板50の一部として備えられる。配線基板50は、導光体10Aの第2主面12側に配置される。導光体10Aは、第1主面11から第2主面12まで貫通する複数の第1孔部13を含む。光源20は第1孔部13内の配線基板50と電気的に接合される。光源20は、第1孔部13内において、第2主面12側に配置される。光源20は、断面視において少なくとも一部が第1孔部13内に配置される。図3Aに示す例では、光源20の全てが第1孔部13に配置されている。
図3Bに示す中間体111Bの導光体10Bは、第2主面12側に開口する凹部15を含む。光源20は、断面視において少なくとも一部が凹部15内に配置される。図3Bに示す例では、光源20の全てが凹部15内に配置されている。
図3Aおよび図3Bに示す中間体では、あらかじめ板状またはシート状に成形された導光体10A、10Bが、光源20と組み合わされる。これに対して、図3Cに示す中間体111Cでは、導光体10Cとなる材料が流動性をもつ状態で光源20の上面および側面を覆うように配置され、その後硬化されることで光源20と組み合わされる。
図2などに示す導光体10は、図3A~図3Cに示す各導光体10A、10B、10Cを包含して表すものである。また、図2などに示す中間体111は、図3A~図3Cに示す各中間体111A、111B、111Cを包含して表すものである。
なお、中間体としては、図3A~図3Cに例示した中間体だけでなく、後述の各実施形態において光学特性を補正する構成要素が形成された発光モジュールを、新たな中間体として用いることができる。例えば、第1実施形態において例示されている区画溝14が形成された発光モジュールを中間体として準備し、この中間体の光学特性を測定した後、他の実施形態に例示されている光学特性を補正する構成要素を形成することができる。このように、光学特性を測定する前のものを広義に中間体として定義し、その後、光学特性を補正する構成要素が形成されたものを発光モジュールと定義することができる。また、光学特性を補正する構成要素を形成した後に光学特性を測定し、必要に応じてさらに同じ構成要素または異なる構成要素を形成することができる。
次に、図4A~図4Qを参照して、光源について説明する。図2などに示す光源20は、図4A~図4Qに示す各光源20A~20Pを包含して表すものである。
図4Aに示す光源20Aは、発光素子21と、透光性部材25とを含む。光源20Aはさらに、被覆部材24および光調整部材26の少なくとも1つを含んでもよい。
発光素子21は、半導体積層体22と、正負一対の電極23とを含む。電極23は、導光体10の第2主面12側に配置された配線層52と接続される。発光素子21は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光素子21は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。半導体積層体22は、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。
半導体積層体22は、上述のような発光色を発光可能な発光層を、少なくとも1つ備えることができる。例えば、半導体積層体22は、n型半導体層と、p型半導体層との間に1つの発光色を発光可能な発光層を含むことができる。なお、前記発光層は、ダブルヘテロ接合や単一量子井戸構造(SQW)などの単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。また、半導体積層体22は、複数の発光層を含むこともできる。例えば、半導体積層体22は、n型半導体層とp型半導体層との間に複数の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。複数の発光層には、発光色が異なる活性層を含んでいてもよいし、発光色が同じ活性層を含んでいてもよい。なお、同じ発光色とは、使用上同じ発光色とみなせる範囲、例えば、主波長で数nm程度のばらつきがあってもよい。発光色の組み合わせとしては適宜選択することができる。例えば、半導体積層体22に2つの活性層を含む場合、発光色の組み合わせとしては、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光などが挙げられる。
透光性部材25は、発光素子21の上面、下面、および側面の少なくとも1つを覆うことができる。図4Aに示す光源20Aでは、透光性部材25は発光素子21の上面及び側面を覆っている例を示している。透光性部材25の材料として、例えば、シリコーン、エポキシ等の透光性樹脂や、ガラスを用いることができる。また、透光性部材25は、これらの透光性の材料と母体とし、その母体中に蛍光体を含有していてもよい。蛍光体は、発光素子21が発する光によって励起され、発光素子21が発する光の波長とは異なる波長の光を発する波長変換物質である。
光源20Aは、発光素子21の下面側に配置される被覆部材24を備えることができる。被覆部材24は、光源20Aが発する光に対する反射性を有する。例えば、被覆部材24は、発光素子21からの光に対する反射率が70%以上とすることができる。被覆部材24は、例えば、光拡散剤を含む白色の樹脂部材である。光拡散剤としては、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子が挙げられる。
被覆部材24は、電極23の表面(図4Aにおける下面)の少なくとも一部が被覆部材24から露出するように配置される。被覆部材24は、発光素子21の半導体積層体22の下面と接して、あるいは、透光性部材を介して配置される。発光素子21の側面を覆う
透光性部材25の下面にも配置することができる。
図4Aに示す例では、被覆部材24は、半導体積層体22の下面と接して被覆している。また、被覆部材24は、電極23の側面と接して被覆している。さらに、被覆部材24は、透光性部材25の下面と接して被覆している。
光源20Aは、発光素子21の上面側に配置される光調整部材26を備えることができる。光調整部材26は、発光素子21および蛍光体が発する光の一部を反射し、他の一部を透過させる。例えば、光調整部材26は、発光素子21からの光に対する反射率が90%以上とすることができる。光調整部材26は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に分散して含まれる光拡散剤とを有することができる。透光性樹脂は、例えば、シリコーン、エポキシが挙げられる。光拡散剤としては、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子が挙げられる。光調整部材26は、例えば、Al、Agなどの光反射性の金属部材、またはDBR(Distributed Bragg Reflector)であってもよい。さらに、光調整部材26は、これらを組み合わせて用いてもよい。
図4Bに示す光源20Bは、発光素子21の半導体積層体22の側面および下面を被覆部材24が覆っている。半導体積層体22の上面上に透光性部材25が配置されている。半導体積層体22の側面を覆う被覆部材24上にも透光性部材25が配置されている。透光性部材25上に光調整部材26が配置されている。
図4Cに示す光源は、前述した透光性部材25と被覆部材24を含まず、発光素子21と、発光素子21の上面に配置された光調整部材26とを含む。
図4Dに示す光源20Dは、発光素子21のみからなる。光源20Dの第1面(下面)20aは、発光素子21の下面である。光源20Dの第2面(上面)20bは、発光素子21の上面である。光源20Dの側面20cは、発光素子21の側面である。
図4E~図4Iに示す光源20E~20Iは、発光素子21の半導体積層体22の側面が、透光性部材25で被覆されている光源である。発光素子21の側方において、透光性部材25が光源20E~20Iの側面20cの全て又は一部を構成する。このような構造の光源20E~20Iとすることで、発光素子21の側方から出射される光を、光源20E~20Iの側方に向けて出射し易くすることができる。
さらに、光源20E~20Hでは、発光素子21の上面も透光性部材25で被覆されている。さらに、光源20H及び20Lの透光性部材25は、第1透光性部材251と、その上に配置される第2透光性部材252の2層構造を含む。また、光源20Mの透光性部材25は、第2透光性部材252と、その上に積層される第1透光性部材251の2層構造を含む。例えば、第1透光性部材251が波長変換物質を含み、第2透光性部材252が実質的に波長変換物質を含まない層とすることができる。また、第1透光性部材251と第2透光性部材252は、それぞれ異なる波長変換物質、又は、同じ波長変換物質を含む層であってもよい。透光性部材25は3層以上の構造であってもよい。さらに、半導体積層体22の側面を覆う透光性部材25と、半導体積層体22の上面を覆う透光性部材25は、一体でもよく、別体でもよい。別体の場合は、それぞれ同じ部材の透光性部材25でもよく、波長変換物質の種類や濃度等が異なる透光性部材25を用いてもよい。
光源20E及び20Fでは、発光素子21の半導体積層体22の下面と電極23が透光性部材25から露出されている。このような場合、発光素子21の電極23の厚みは薄くすることが好ましい。電極23の厚みは、例えば、0.5μm以上100μm以下とすることができる。このような構造とすることで、光源の厚みを小さくすることができる。そのため、発光モジュールを薄型にすることができる。
図4J~図4Qに示す光源20J~20Pは、発光素子21の側方に、光反射性の被覆部材24が配置されている光源である。被覆部材24は、発光素子21の半導体積層体22の側面を直接又は間接的に被覆している。光源20J~20Oでは、被覆部材24は、発光素子21の半導体積層体22の側面を被覆する透光性接着部材27を介して発光素子21の半導体積層体22の側面を被覆している。ただし、これに限らず、光源20Pのように、被覆部材24が発光素子21の半導体積層体22の側面と接していてもよい。
光源20Nでは、被覆部材24は透光性部材25の側面を被覆している。このような構造とすることで、透光性部材25の上面に光調整部材が位置する場合、光調整部材で光を制御し易くすることができる。また、光源20Oでは、被覆部材24は透光性部材25のうち、下層側の第1透光性部材251の側面を被覆し、上層側の第2透光性部材252の側面を被覆していない。このような構造とすることで、第2透光性部材252の上に配置された光調整部材26で光を制御し易くことができる。
光源20J~20Oでは、透光性部材25と発光素子21とは、透光性接着部材27で接着されている。透光性接着部材27は、発光素子21の半導体積層体22の側面を被覆している。透光性接着部材27は、発光素子21と透光性部材25の間にあってもよい。また、透光性接着部材27は、光源20Pのように省略してもよい。透光性接着部材27としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、これらを混合した樹脂等を用いることができる。
図4P及び図4Qに示す光源20Pは、複数の発光素子21を備える。ここでは、2列2行に配列した4つの発光素子21を備える例を示す。発光素子21の数は、これに限らない。複数の発光素子21の発光波長は、同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、図4Pにおいて上側の列には、左から赤色発光素子、緑色発光素子を並べ、下側の列には、左から青色発光素子、赤色発光素子を並べることができる。このように光の三原色である3色の発光素子を備える場合は、これらの上に配置される透光性部材25には波長変換物質を備えなくてもよい。
光源20G~20Pは、発光素子21の半導体積層体22の下面と電極23の側面とを被覆する光反射性の被覆部材24を含む。つまり、光源の第1面20aは、被覆部材24と、発光素子21の電極23とで構成される。これにより、発光素子21からの光が配線基板等によって吸収されることを抑制することができる。
光源20F、20H、20I、20K、20L、20M、20O、及び20Pは、発光素子21の上方に、光調整部材26を備える。光源20Iは、発光素子21の上面と光調整部材26とが接している。これらの各光源の第2面20bは、光調整部材26で構成される。光調整部材26は、光反射性の部材を含む。光調整部材26を備えることで、光源から上方に出射される光の量を調整することができる。これにより、発光モジュールの光取り出し面となる導光体10の第1主面11側から視認した際の輝度ムラを低減し、均一性の優れた発光モジュール及び面状光源とすることができる。
発光素子21の半導体積層体22の下面及び電極23の側面が、被覆部材24又は透光性部材25で被覆される光源は、電極23を覆うめっき層やスパッタ膜などの金属膜を含んでもよい。金属膜の材料は、例えば、Ag、Ni、Au、Ru、Ti,Pt等を、単一の層で、あるいは積層させて用いることができる。積層構造としては、例えば、Ag/Cu、Ni/Au、Ni/Ru/Au、Ti/Pt/Au、Cu/Ni/Auの順に積層させた積層構造とすることができる。金属膜は、一対の電極23の側面を被覆する被覆部材24や透光性部材25の一部と、電極23とを連続して覆うように配置されていてもよい。
本発明の実施形態の発光モジュールの製造方法は、中間体111を準備した後、図5Aに示すように、中間体111における複数の光源20を発光させ、出射された光の光学特性を測定する工程をさらに備える。
複数の光源20のそれぞれには配線層52を通じて電力が供給され、それぞれの光源20は発光する。複数の光源20のすべてを発光させてもよいし、複数の光源20の中から選択された光源20のみを発光させてもよい。
光源20が発した光は、導光体10内を導光され、第1主面11から出射される。各実施形態において、光学特性の測定は、第1主面11から出射された光の光学特性を、第1主面11に対して垂直な真上から、または第1主面11に対して傾いた斜め上から測定する。
なお、光源20が、励起されてから発光するまでの応答速度が比較的遅い蛍光体(例えば、KSF蛍光体等)を含む場合には、光源20が点灯した後、しばらく経ってから測定することで、安定した光学特性を測定することができる。
光学特性は、例えば、導光体10の第1主面(発光面)11内における輝度分布、または色度分布、または輝度分布と色度分布の両方である。
また、図5Bに示すように、第1主面11から出射された光を、例えば、カラーフィルター、拡散シート、プリズムシートなどの光学部材200を通して測定してもよい。
本発明の実施形態の発光モジュールの製造方法は、中間体111の光学特性を測定した後、その測定結果に基づいて、中間体111に、光学特性を補正する要素を形成する工程を備える。各実施形態において、光学特性の補正は、例えば、第1主面(発光面)11内における輝度分布及び/又は色度分布のムラを低減することを含む。また、光学特性の補正は、第1主面(発光面)11内における特定領域の輝度及び/又は色度を補正前と変えることを含む。
[第1実施形態]
図6Aは、第1実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式平面図である。図6Aは、導光体10の第1主面11を見た平面視を表す。
図6Bは、図6AのVIB-VIB線における模式断面図である。
第1実施形態の光学特性を補正する要素を形成する工程は、導光体10における少なくとも1つの光源20を含む領域を区画する区画溝14を導光体10に形成する工程を含む。
区画溝14を形成する方法としては、回転刃、超音波カッター、ヒートカッター等を用いて、導光体10の一部を除去する方法が挙げられる。あるいは、レーザ光照射や、ブラスト等の方法が挙げられる。
区画溝14は、発光モジュールの一部の光源20を発光させることでローカルディミングを行う際に、発光領域と非発光領域とのコントラストを高めるための仕切りとなる部分である。例えば、図6Aに示すように、区画溝14で囲まれた四角形の領域を1つの発光領域9とすると、1つの発光領域9は、ローカルディミングの駆動単位とすることができる。区画溝14は、各発光領域9が、平面視において四角形となるように、格子状に形成することが好ましい。ただし、これに限らず、発光領域が平面視において三角形となるように三角格子状の区画溝としてもよく、発光領域が平面視において六角形となるように六角格子状の区画溝としてもよい。
各発光領域9の輝度又は色度は、ムラがないことが好ましい。特に、隣接する発光領域9との輝度差や色度差は小さいことが好ましい。そのため、区画溝14を備えない導光体10と光源20とを備える中間体111を発光させ、各光源20の発光特性に応じて区画溝14の位置や幅等を調整することで、各発光領域9間の輝度ムラや色度ムラを低減し、面状に発光させた発光モジュールにおいて輝度分布や色度分布のムラを低減することができる。
例えば、図6Aに示す発光モジュールにおいて、区画溝14は、それぞれの1つの光源20を囲むように配置されている。これに限らず、1つの発光領域9には2以上の光源20が配置されるように、区画溝14を配置してもよい。
中間体111の光学特性の測定結果に基づいて、例えば、区画溝14と光源20との間の距離、区画溝14の幅、深さなどを調整することで、光学特性を補正する。これにより、各発光領域9を所望の光学特性の発光領域とすることができる。例えば、複数の光源20の中で、相対的に明るい光源20と区画溝14との距離を、相対的に暗い光源20と区画溝14との距離よりも大きくする。
図6Bには、第1主面11側に開口を有し、底が第2主面12に達しない有底の区画溝14を例示している。区画溝14は、第2主面12側に開口を有し、底が第1主面11に達しない有底の溝であってもよい。または、区画溝14は第1主面11から第2主面12まで貫通していてもよい。また、このような区画溝14を形成した後に光学特性を測定し、その光学特性の測定結果に基づいて、区画溝14内に導光体10の屈折よりも低い屈折率の部材または空気を配置して、光学特性を補正することができる。また、光学特性の測定結果に基づいて、区画溝14内に光反射性部材を配置し、その配置する位置や、透過率を調整することで、光学特性を補正することができる。光反射性部材がフィラーを含む樹脂の場合は、フィラーの濃度を変えることで透過率を調整することができる。
このように、区画溝14を備えない中間体111の光学特性に応じて区画溝14を形成することで、発光モジュールの輝度分布ムラ、または、色度分布ムラを低減することができる。特に、導光体10の面積が大きい場合は、製造工程時に生じる熱に応じて、導光体10の熱収縮による影響を受けやすい。そのため、例えば、あらかじめ区画溝14を形成した導光体10を用いたとしても、最終的に出来上がった発光モジュールにおいて発光領域9の面積等に差が生じる場合がある。つまり、あらかじめ発光特性を測定して選別した光源20を用いたとしても、工程を経て導光体10が熱収縮すると、発光領域9の光学特性が所望の光学特性からずれてしまい、輝度分布や色度分布にムラがある発光モジュールが得られる場合がある。そのため、上述のように光学特性を測定した後に、区画溝14を形成することで、工程での熱履歴に影響を受けにくくし、所望の輝度分布や色度分布を備えた発光モジュールとすることができる。
[第2実施形態]
図7Aは、第2実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
第2実施形態では、中間体112として第1実施形態で得られた発光モジュールを用いる場合を例に挙げて説明する。つまり、中間体112の導光体10は、図5Aに示す中間体111の構成に加えて、第1実施形態において説明した区画溝14を含む。尚、中間体として、他の実施形態における構成要素が形成された中間体を用いることが可能である。例えば、第2実施形態における中間体は、区画溝14を備える中間体に限られず、区画溝14を備えない中間体を用いることができる。
第2実施形態の発光モジュールの製造工程は、区画溝14を有する中間体112を準備する工程と、図7Aに示すように、中間体112における複数の光源20を発光させ、第1主面11から出射された光の光学特性を測定する工程と、を含む。
そして、第2実施形態の発光モジュールの製造工程は、光学特性を測定した後、その測定結果に基づいて、中間体112に、光学特性を補正する要素として光調整孔17を形成する工程を含む。
図7Bは、第2実施形態における光学特性を補正する要素を形成する工程を示す模式断面図である。
図8A~図8Cは、第2実施形態における光学特性を補正する要素を形成する工程を示す模式平面図である。
第2実施形態では、光学特性を補正する要素を形成する工程は、図8A~図8Cに示すように、区画溝14と光源20との間の導光体10に光調整孔17を形成する工程を含む。
光調整孔17を形成する方法としては、回転刃、超音波カッター、ヒートカッター等を用いて、導光体10の一部を除去する方法が挙げられる。あるいは、レーザ光照射や、ブラスト等の方法が挙げられる。また、熱プレスにより導光体10の一部を変形させる方法も用いることができる。
光調整孔17は、光源近傍の輝度分布ムラを低減することが可能な溝である。例えば、区画溝14を備える中間体であって、区画溝14に囲まれた発光領域9が平面視において四角形である場合は、光調整孔17は、発光領域9内の輝度分布ムラを低減することが可能な溝とすることができる。
光調整孔17としては、主として光源20からの光を反射して光の進行方向を変更させる側面を備える場合と、主として光源20からの光を屈折させて光の進行方向を変更させる側面を備える場合と、が挙げられる。そして、光調整孔17による光の反射又は屈折を利用することで、暗くなりやすい領域に向けて光が進行し易いようにし、輝度分布ムラを低減させることができる。
例えば、区画溝14によって囲まれた発光領域9が平面視において四角形であり、光源20が発光領域9の中心近傍に位置する場合、光源20から発光領域9の各辺の中心までの距離に比べて、光源20から発光領域9の各角部までの距離は長くなる。そのため、発光領域9の角部近傍が他所に比べて暗くなりやすい。光調整孔17は、そのような暗くなりやすい角部に、光源20からの光が伝搬し易いように調整することが可能である。
図8A~図8Cに示す例では、発光領域9は平面視において略正方形であり、その中心に光源20が位置している。そして、発光領域9の4つの辺又は4つの角部に対応するように4つの光調整孔17を配置している。ここで示す例では、各図面において光調整孔17は同じ形状である。ただし、光源20の位置や光学特性等に応じて、光調整孔17は1~3つとすることができる。
このような光調整孔17は、区画溝14を備えない中間体においても有効である。例えば、図6Aに示すように縦方向及び横方向に配置された光源20を備える中間体において、区画溝14を有しない場合を想定する。この場合、縦方向又は横方向に配置される光源20同士の間隔は、斜め方向に配置された光源20同士の間隔よりも小さくなる。つまり、斜め方向に配置された光源20同士の間隔が大きいため、区画溝14を備える場合の角部に相当する部分は光源20からの距離が遠く、光源20からの光が伝搬しにくいため暗くなりやすい。そのため、区画溝14を備えない場合においても、光源20から斜め方向に光が伝搬し易くなるように光調整孔17を形成することで、光源20間において暗くなりやすい部分に光を伝搬し易くすることが可能となる。これにより、発光モジュールの輝度分布のムラを低減することができる。
図7Bに示すように、例えば、光調整孔17は、第1主面11側に開口を有する有底の孔である。または、光調整孔17は、第2主面12側に開口を有する有底の孔であってもよい。または、光調整孔17は、第1主面11から第2主面12まで貫通していてもよい。
光調整孔17内は空気層のままにすることができる。または、光調整孔17を形成した後に光学特性を測定し、その光学特性の測定結果に基づいて、光調整孔17内に、導光体10の屈折よりも低い屈折率の部材、または光反射性部材を配置して、光学特性を補正することができる。
図8A~図8Cに示すように、光調整孔17は、区画溝14によって囲まれる1つの発光領域9内に複数形成することができる。ここでは、それぞれ発光領域9は平面視において四角形であり、四角形の中心に光源20が位置する場合を例に挙げて説明する。
図8Aに示す光調整孔17は、光源20からの光を、光源20と対向する側の側面(内側面)で反射させる機能を有する。図8Aにおいて、説明の便宜上、発光領域9内に、仮想的な第1直線L1及び第2直線L2を設定する。第1直線L1は、発光領域9の上面視において、光源20の中心と、区画溝14における光源20の中心から最も遠い部分とを結ぶ直線である。第2直線L2は、発光領域9の上面視において、光源20の中心と、区画溝14における光源20の中心から最も近い部分とを結ぶ直線である。
発光領域9の形状が四角形であり、光源20が四角形の中心に位置する場合、区画溝14における光源20の中心から最も遠い部分は、発光領域9の角部である。上面視で、発光領域9の形状が四角形であり、光源20の中心が発光領域9の中心と一致する場合は、第1直線L1及び第2直線L2は、それぞれ4本ずつ存在する。
図8Aに示す上面視において、発光領域9の4辺のそれぞれと光源20との間に、光調整孔17が形成されている。つまり、光調整孔17は、第2直線L2と交差する位置に形成される。さらに、光調整孔17は、第1直線L1上には配置されないように形成される。
図8Aに示す例では、光調整孔17の平面視における形状はV字形である。詳細には、傾斜した二つの直線状の溝が繋がる屈曲部分が、光源20の1つの辺と対向するように配置される。このような光調整孔17により、光源20の1つの辺から出射された光が、光調整孔17の二つの内側面によって反射され、反射された光は発光領域9の角部の方向に向けて進行する。なお、光調整孔17の内部が空気等の場合は、二つの内側面が接する部分に照射される光は反射されずにそのまま光調整孔17内を通過する。
図8Aに示す例では、光調整孔17は線対称となるV字状を例示している。ただし、これに限らず、一方の溝が他方の溝よりも長いV字状や、中心線に対する角度が異なる2つの溝で構成されるV字状など、光源20の位置と角部との位置関係に応じて、光調整孔17の形状を適宜調整することができる。
さらに、光調整孔17は、上述のような二つの直線状又は曲線状の溝の組み合わせから構成される形状ではなく、1つの直線状又は直線状の溝であってもよい。V字状のように角度の異なる二つの溝から構成される光調整孔が、二つの角部に向けて光を反射させるのに対し、1つの溝で構成される光調整孔は、1つの角部に向けて光を反射させることができる。
図8Bは、光調整孔17の変形例である。図8Bにおいても、説明の便宜上、図8Aと同様の仮想的な第1直線L1及び第2直線L2を設定する。
図8Bに示す上面視において、発光領域9の4辺のそれぞれと光源20との間に、光調整孔17が配置されている点において、図8Aに示す例と同じである。図8Bに示す光調整孔17は、光源20と対向する側の側面(内側面)から光調整孔17内に入射された光を、発光領域9の辺側に位置する側の側面(外側面)において屈折させる機能を有する。
図8Bにおいて光調整孔17は、光源20と対向する側の側面(内側面)は、光源20の1つの辺に対して平行である。そして、発光領域9の辺と対向する側の側面(外側面)は、発光領域9の辺に対して傾斜している。光源20からの光はこの光調整孔17の内側面を通過し、光調整孔17内に入射された後、外側面によって屈折されて角部方向に向けて進行する。これにより、角部近傍を明るくすることができ、輝度分布ムラを低減することができる。
図8Bに示す例では、光調整孔17の平面視形状は三角形であり、例えば、直角三角形、正三角形、二等辺三角形等の三角形である。また、三角錘台形であってもよい。光調整孔17は、第1直線L1上には配置されず、第2直線L2と交差している。光調整孔17の外側面は、図8Bに示すように平面視において直線状のほか、曲線としてもより。つまり、光調整孔17の平面視形状は、半円状や半楕円状であってもよい。
図8Bに示すような光調整孔17を形成することで、光源20から出射し、第2直線L2の近傍を伝播していた光の一部が、光調整孔17によって屈折して進行方向を変えられつつ光調整孔17を通過して第1直線L1の近傍に向かうことができる。これにより、発光領域9の角部が明るくなり、発光領域9内の輝度分布のムラを低減することができる。
図8Cは、光調整孔17のさらに別の変形例である。図8Cにおいても、説明の便宜上、図8Aと同様の仮想的な第1直線L1及び第2直線L2を設定する。
図8Cに示す上面視において、発光領域9の4つの角部のそれぞれと光源20との間に、光調整孔17が配置されている。光調整孔17は、光源20と対向する側の側面(内側面)から光調整孔17内に入射された光を、発光領域9の角部側に位置する側の側面(外側面)において屈折させる機能を有する。
図8Cにおいて光調整孔17は、光源20と対向する側の側面(内側面)は、平面視において直線状である。そして、発光領域9の角部と対向する側の側面(外側面)は、平面視において凹曲線状である。光源20からの光はこの光調整孔17の内側面を通過し、光調整孔17内に入射された後、外側面によって屈折されて角部に向けて集光するように進行する。これにより、角部近傍を明るくすることができ、発光領域9内の輝度分布ムラを低減することができる。
図8Cに示す光調整孔17の平面視形状は、平凹型の凹レンズ状である。光調整孔17の凹面は、発光領域9の角部に向いている。光調整孔17は第1直線L1と交差する位置に配置され、第2直線L2上には配置されていない。
光調整孔17の内部の屈折率は導光体10の屈折率よりも低く、光調整孔17の形状は凹レンズ状であるため、光調整孔17においては通常の凸レンズに類似した光学的作用が生じ、光調整孔17を通過した光は集光される。光調整孔17を透過した光は、第1直線L1に近づく方向に屈折し、発光領域9の角部付近に集光される。これにより、発光領域9の角部が明るくなり、発光領域9内の輝度分布のムラを低減することができる。
[第3実施形態]
図9A~図9Cは、本発明の第3実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
第3実施形態では中間体111を準備する工程と、中間体111における複数の光源20を発光させ、第1主面11から出射された光の光学特性を測定する工程と、を含む点において他の実施形態と同様である。第3実施形態では、その測定結果に基づいて、光学特性を補正する要素を形成する工程として、光源20の上方及び/又は光源20の上方以外の領域に、光学特性を補正する要素として、光源20が発する光の少なくとも一部を反射する光調整部材80を形成する工程を含む。これにより、光学特性を補正することができる。
光調整部材80を形成する方法としては、印刷、ポッティング、スプレー、スパッタ、蒸着、あらかじめ成形された光調整部材80の貼付け、塗工等の方法が挙げられる。
図9Aに示すように、導光体10の凹部15に光源20を配置した中間体を準備する場合、光源20の上方及び/又は光源20の上方以外の領域に位置する導光体10の第1主面11上に、光学特性を補正する要素として光調整部材80を配置することができる。
光調整部材80は、光源20が発する光に対する反射性および透光性を有する。光調整部材80は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に分散して含まれる光拡散剤とを有することができる。透光性樹脂は、例えば、シリコーン、エポキシである。光拡散剤は、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子が挙げられる。
光源20の直上に配置された光調整部材80は、光源20の真上方向へ出射された光の一部を拡散反射させ、他の一部を透過させることができる。これにより、光源20の直上領域の輝度が、光源20の直上ではない領域の輝度に比べて極端に高くなることを抑制できる。
例えば、複数の光源20の複数の直上領域の中で、輝度が相対的に明るい領域に、相対的に光透過率が低い光調整部材80を配置することで、第1主面11内における輝度分布のムラを低減することが可能となる。
図3Cに示すように、光源20を導光体10Cで封止した中間体111Cを用いる場合においても、導光体10Cの第1主面11上における光源20の上方に、光学特性を補正する要素として光調整部材80を配置することができる。光調整部材80は、光源20の直上領域において、全面に配置することができる。あるいは、光調整部材80は、光源20の直上領域において、ドット状、又はストライプ状など、部分的に配置することができる。
光源20の直上以外に配置された光調整部材80は、例えば、隣接する光源20の間に位置する導光体10の第1主面11に配置することができる。このような位置に配置される光調整部材80は、光源20間の距離や、光源20の配置に応じて、配置する位置を適宜調整することができる。
光調整部材80は、光源20の直上と、光源20の直上以外の領域の両方に配置することができる。
図9Bは、中間体として、導光体10と、導光体10の第1孔部13内に光源20及び透光性部材70が配置された中間体を準備し、光学特性を補正する要素として、光調整部材80を光源20の上方に位置する透光性部材70上に配置する例を示す。透光性部材70は、第1孔部13内で光源20の上面および側面を覆っている。光調整部材80の一部は、導光体10の第1主面11上に配置されていてもよい。
透光性部材70は、光源20が発する光に対する透光性を有し、例えば、導光体10の材料と同じ樹脂、または導光体10の材料との屈折率差が小さい樹脂を用いることができる。光源20が発する光に対して、光調整部材80の透過率は、透光性部材70の透過率よりも低い。
図9Cに示すように、中間体として、第1孔部13を備える導光体10と、第1孔部13内に配置された光源20とを備える中間体を用いることができる。この中間体は、第1孔部13内に透光性部材を備えていない。そして、第1孔部13内に配置された光源20の上面に、光学特性を補正する要素として光調整部材80を配置することもできる。この後、第1孔部13内に透光性部材を形成してもよいし、第1孔部13内を空気層のままとしてもよい。また、第1孔部13内に、光源20及び光源20上の光調整部材80を被覆する透光性部材を形成したものを中間体とし、さらに、光学特性を補正す要素として透光性部材上に図9Bと同様の光調整部材を配置してもよい。
[第4実施形態]
図10A~図10Cは、本発明の第4実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
第4実施形態では、中間体111を準備する工程と、中間体における複数の光源20を発光させ、第1主面11から出射された光の光学特性を測定する工程と、を含む点において他の実施形態と同様である。その測定結果に基づいて、光学特性を補正する要素を形成する工程として、光源20の上方又は光源20の近傍に、蛍光体層を形成する工程を含む。これにより、光学特性を補正することができる。
蛍光体層を形成する方法としては、印刷、ポッティング、スプレー、スパッタ、蒸着、あらかじめ成形された蛍光体層の貼付け等の方法が挙げられる。
図10Aに示すように、導光体10の凹部15に光源20を配置した中間体を準備する場合、光源20の上方に位置する導光体10の第1主面11上に、光学特性を補正する要素として蛍光体層90を配置することができる。
図3Cに示すように、光源20を導光体10Cで封止した中間体111Cを準備する場合においても、光源20の上方に位置する導光体10Cの第1主面11上に、光学特性を補正する要素として蛍光体層90を配置することができる。
第4実施形態においては、例えば、蛍光体を含む光源20または蛍光体を含まない光源20を発光させて、光学特性として色度分布を測定する。その測定結果に基づいて、例えば、蛍光体の色味が相対的に不足している領域に、光学特性を補正する要素として蛍光体層90を配置する。これにより、第1主面11内における色度分布のムラを低減することが可能となる。
図10Bは、中間体として、導光体10と、導光体10の第1孔部13内に光源20及び透光性部材70が配置された中間体を準備し、光学特性を補正する要素として蛍光体層90を光源20の上方に位置する透光性部材70上に配置する例を示す。
図10Cに示す例では、光学特性を補正する要素として、蛍光体91を含む液状の透光性樹脂を第1孔部13内に供給した後、硬化させる。これにより、第1孔部13内に透光性部材70を形成する。このとき、光学特性(色度分布)の測定結果に基づいて、液状(未硬化)の透光性樹脂中に含有させる蛍光体91の組成、含有量等を調整することで、色度補正をすることができ、色度分布ムラを低減することが可能である。
[第5実施形態]
図11Aは、本発明の第5実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。第5実施形態において準備する中間体は、導光体10の第1孔部13に光源20が配置された構成を有する。
図19は、第1孔部13、および第1孔部13に配置された光源20を導光体10の第1主面11側から見た模式平面図である。
第5実施形態においては、中間体111を準備する工程と、中間体における複数の光源20を発光させ、第1主面11から出射された光の光学特性を測定する工程と、を含む点において他の実施形態と同様である。その測定結果に基づいて、光学特性を補正する要素を形成する工程として、光反射性部材43を、図19に示すように、第1孔部13の内側面と光源20の側面との間の配線基板50上に形成する。これにより、光学特性を補正することができる。
光反射性部材43を形成する方法としては、ポッティング、スプレー、スパッタ、蒸着、あらかじめ成形された光反射性部材43の貼付け等の方法が挙げられる。
光反射性部材43は、第1孔部13内の光源20の周辺の配線基板50上に配置される。光反射性部材43は、光源20が発する光に対する反射性を有する。光反射性部材43は、例えば、透光性の樹脂材料に光拡散剤としてTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子を含む白色の樹脂部材である。
光学特性の測定の結果、光源20の周辺の輝度が低い場合に、光源20の周辺の輝度を高めるために光反射性部材43を配置することができる。
導光体10の第1孔部13に光源20を配置した中間体において、第1孔部13内での光源20の面方向の位置のばらつきが発生する場合があり得る。例えば、図11Bの断面において左側に示す光源20は、第1孔部13内において中心よりも左側に偏って位置している。そのため、その光源20の側面と第1孔部13の内側面との間の距離が、光源20の周方向において不均一になっている。
すなわち、第1孔部13は、第1孔部13の内側面と光源20の側面との間の距離が第1距離である第1領域a1と、第1孔部13の内側面と光源20の側面との間の距離が第1距離よりも大きい第2領域a2とを含む。この場合、第1領域a1の輝度が、第2領域a2の輝度よりも高くなりやすい。
このような場合に、光反射性部材43を第1領域a1の配線基板50上に配置し、第2領域a2の配線基板50上には配置しないことで、第1領域a1の光を光反射性部材43で散らして、第1領域a1の輝度が第2領域a2の輝度に比べて高くなりすぎるのを抑制することが可能となる。すなわち、第1孔部13内の光源20の位置のばらつきによる、光源20の周方向における輝度の不均一分布を補正することが可能となる。
また、導光体10の第1孔部13に光源20を配置した中間体において、第1孔部13自体の位置のばらつきが発生する場合があり得る。第1孔部13の位置のばらつきは、隣り合う第1孔部13間の距離のばらつきを発生させる。この場合、光源20が第1孔部13内において中心に配置されていたとしても、隣り合う光源20間の距離のばらつきが発生する。
例えば、図11Dに示す例では、第1孔部13の位置のばらつきにより、導光体10は、光源20間の距離が第3距離d3である第3領域a3と、光源20間の距離が第3距離d3よりも大きい第4距離d4である第4領域a4とを有する。この場合、第3領域a3の輝度が、第4領域a4の輝度よりも高くなりやすい。
このような場合、光反射性部材43を、第3領域a3の第1孔部13内の配線基板50上に形成することで、第3領域a3の光を光反射性部材43で散らして、第3領域a3の輝度が第4領域a4の輝度に比べて高くなりすぎるのを抑制することが可能となる。
[第6実施形態]
図11Cは、本発明の第6実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
図11Cに示す中間体において、例えば、左側の第1孔部13に配置された光源20は、第1孔部13内において中心よりも左側に偏って位置している。そのため、その光源20の側面と第1孔部13の内側面との間の距離が、光源20の周方向において不均一になっている。
第6実施形態においては、導光体10における、第1領域a1と、第2領域a2と、第1領域a1と第2領域a2との間の光源20とを含む図11Cに示す断面における、第1領域a1側の部分に、光学特性を補正する要素として溝を形成する。さらに、その溝内に光反射性の壁部47を形成する。または、溝内は空気層であってもよい。これにより、光学特性を補正することができる。
壁部47を形成する方法としては、レーザ光照射等により溝を形成した後、溝内にポッティング、スプレー、印刷等の方法で光反射性の部材を配置する方法が挙げられる。
壁部47(または溝)は、図11Cに示すように、その底部が光源20の上面よりも上側に位置する深さとすることができる。但し、これに限らず、壁部47の深さは光学特性に応じて適宜調整することができる。また、上面視において、壁部47の幅は、光源20の幅と同じか、それよりも広い幅とすることができる。あるいは、上面視において第1孔部13の幅よりも大きい幅とすることができる。また、断面視における壁部47の角度は、図11Cに示すように導光体10の厚み方向に平行な角度とすることができる。あるいは、導光体10の厚み方向に対して傾斜した側面を備える壁部47とすることができる。また、壁部47と第1孔部13との距離は、例えば、第1孔部13の内側面と光源20の側面までの距離と、等しくなるような距離とすることができる。
例えば、壁部47は導光体10の第1領域a1側の部分の第1主面11側から形成された溝内に形成された白色の樹脂部材である。白色の樹脂部材は、例えば、透光性の樹脂材料に光拡散剤としてTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子を含む。
第1主面11に平行な方向において、壁部47と第1領域a1との距離は、壁部47と第2領域a2との距離よりも小さい。壁部47の一部は、光源20の第1領域a1側の側面に対向していてもよい。
光源20の第1領域a1側の側面から斜め上方に出射した光は、壁部47で反射し、第2領域a2側に向かうことができる。これにより、第1領域a1の輝度が第2領域a2の輝度に比べて高くなりすぎるのを抑制することが可能となる。すなわち、第1孔部13内の光源20の位置のばらつきによる、光源20の周方向における輝度の不均一分布を補正することが可能となる。
図11Eに示す例では、第1孔部13の位置のばらつきにより、導光体10は、光源20間の距離が第3距離d3である第3領域a3と、光源20間の距離が第3距離d3よりも大きい第4距離d4である第4領域a4とを有する。
このような場合に、第3領域a3の導光体10に、溝または前述したような光反射性の壁部47を形成することで、光源20の第3領域a3側の側面から斜め上方に出射した光は、壁部47(または溝)で反射し、第4領域a4側に向かうことができる。これにより、第3領域a3の輝度が第4領域a4の輝度に比べて高くなりすぎるのを抑制することが可能となる。第3領域a3に配置する壁部47は、第4領域a4に隣接する側の光源20(図11Eにおいて中央の光源20)の近傍のみ、または第4領域a4に隣接しない側の光源20(図11Eにおいて左側の光源20)の近傍のみに配置することでもよい。壁部47(または溝)は、第3距離d3を隔てて配置された2つの光源20間の中点よりも光源20に近い位置に配置される。また、第3領域a3の導光体10に前述した区画溝14が形成される場合には、壁部47(または溝)は、区画溝14よりも光源20に近い位置に配置される。
[第7実施形態]
図12Aおよび図12Bは、本発明の第7実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
第7実施形態における光学特性を補正する要素を形成する工程は、要素として透光性部材70を第1孔部13内に配置する工程を含む。
第1孔部13内に光源20が配置された中間体の輝度及び/又は色度を測定する。その測定結果に基づいて、光学特性を補正する要素として透光性部材70の屈折率を光源20に応じて選択して配置する。これにより、第1主面11内における輝度分布及び/又は色度分布のムラを低減することができる。例えば、透光性部材70の屈折率を、光源20の母材(例えば、図4Aに示す透光性部材25)と同じ屈折率、光源20の母材よりも高い屈折率、光源20の母材よりも低い屈折率の3つの中から選択することができる。
また、図12Aに示すように、例えば、左側の第1孔部13に配置された光源20が第1孔部13内において中心よりも左側に偏って位置している。そのため、その光源20の側面と第1孔部13の内側面との間の距離が、光源20の周方向において不均一になっている。このような場合に、透光性部材70の上面に、光学特性を補正する要素として第1主面11に対して傾斜した傾斜面71を形成する。これにより、光源20の配置ばらつきによる光学特性のばらつきを補正することができる。
傾斜面71は、透光性部材70よりも屈折率が低い部材または空気に接している。そのため、光源20から出射した光を傾斜面71で全反射させることができる。傾斜面71は、第2領域a2側よりも第1領域a1側の方が下方に位置するように傾斜している。詳細には、透光性部材70の上面が、断面視において一つの傾斜面71で構成されている。換言すると、透光性部材70の傾斜面71の最も低い部分は、第1孔部13の内側面と接する部分に位置している。このように、光源20の直上において1つの傾斜面71とすることで、光源20からの光を1つの傾斜面71で反射させることができる。ここでは、光源20からの光は、第1領域a1側よりも第2領域a2側に向かって反射されやすい。そのため、第1領域a1の輝度が第2領域a2の輝度に比べて高くなりすぎるのを抑制することが可能となる。すなわち、第1孔部13内の光源20の位置のばらつきによる、光源20の周方向における輝度の不均一分布を補正することが可能となる。
図12Bに示す例では、透光性部材70の上面に、例えば断面視においてV字状の凹部74を形成する。その凹部74の内面は、断面視において第1主面11に対して傾斜した第1傾斜面72と第2傾斜面73を含む。凹部74としては、三角錐状、四角錘状、円錐状等の錘状の凹部74が挙げられる。あるいは、三角錘台状、四角錘台状、円錐台状等の錘台状の凹部74が挙げられる。
凹部74が円錐状の場合、断面視において、第1傾斜面72は、第2領域a2側よりも第1領域a1側の方が低くなるように傾斜している。第2傾斜面73は、第1領域a1側よりも第2領域a2側の方が低くなるように傾斜している。第1傾斜面72の下端と、第2傾斜面73の下端は、第2領域a2よりも第1領域a1に近い側の光源20の上方に位置し、凹部74の底を形成している。
図12Bに示す例によれば、第2傾斜面73が形成されているため、図12Aに示す例に比べて、第1領域a1側に向かって反射する成分を多くすることができる。つまり、図12Aに示す透光性部材70の凹部は、光源20の上方には断面視において1つの傾斜面71を有するため、光源20の上方からの光を1方向に向けて反射することができる。これに対し、図12Bに示す凹部74は、光源20の上方には断面視において2つの傾斜面72、73を有するため、光源20の上方からの光は2方向に向けて反射することができる。光源20の位置のずれ量に応じて、傾斜面71~73の最も低くなる位置を調整することで、輝度のバラツキを低減することができる。
例えば、第1孔部13内に透光性部材70の材料を配置した後、傾斜面を備える凸状型を配置し、硬化させることで傾斜面71~73を有する凹部を形成することができる。あるいは、導光体10の第1主面11と面一となる上面を有する透光性部材70を形成した後、リューター等によって透光性部材70の一部を削り出すなどにより除去することで、傾斜面71~73を形成することができる。
[第8実施形態]
図13Aは、本発明の第8実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
第8実施形態における光学特性を補正する要素を形成する工程は、要素として透光性部材70に溝75を形成する工程を含む。
図13Aに示すように、例えば、左側の第1孔部13に配置された光源20が、第1孔部13内において中心よりも左側に偏って位置する。そのため、その光源20の側面と第1孔部13の内側面との間の距離が、光源20の周方向において不均一になっている。このような場合に、透光性部材70における第1領域a1側の部分に、光学特性を補正する要素として溝75を形成することで、光源20の配置ばらつきによる光学特性のばらつきを補正することができる。
例えば、溝75内には、透光性部材70よりも屈折率が低い部材または空気層が配置することができる。これにより、光源20から出射した光は、溝75と透光性部材70との界面で全反射させることができる。
光源20から溝75に向かって斜め上方に出射した光は、溝75と透光性部材70との界面で反射し、第2領域a2側に向かうことができる。これにより、第1領域a1の輝度が第2領域a2の輝度に比べて高くなりすぎるのを抑制することが可能となる。すなわち、第1孔部13内の光源20の位置のばらつきによる、光源20の周方向における輝度の不均一分布を補正することが可能となる。
図13Bに示すように、溝75内に光反射性部材76を形成してもよい。光源20から光反射性部材76に向かって斜め上方に出射した光は、光反射性部材76で反射し、第2領域a2側に向かうことができる。これにより、第1領域a1の輝度が第2領域a2の輝度に比べて高くなりすぎるのを抑制することが可能となる。
光反射性部材76としては、例えば、図9A~図9Cに示す光調整部材80と同じ材料のものを用いることができる。光反射性部材76は、透光性部材70の上面に配置してもよい。透光性部材70の上面に配置した光反射性部材76は、前述した光調整部材80と同様に機能することができる。
溝75を形成する方法としては、レーザ光照射等が挙げられる。また、光反射性部材76を形成する方法としは、ポッティング、スプレー、印刷等の方法が挙げられる。
溝75は、図13Aに示すように、その底部が光源20の上面よりも上側に位置する深さとすることができる。また、上面視において、溝75の幅は、光源20の幅と同じか、それよりも広い幅とすることができる。また、断面視における溝75の角度は、図13Aに示すように導光体10の厚み方向に平行な角度とすることができる。あるいは、導光体10の厚み方向に対して傾斜した側面を備える溝75とすることができる。また、断面視において、溝75は光源20の上面の端部上、又は、上面の直上よりも外側に配置することが好ましい。
[第9実施形態]
図14A~図14Cは、本発明の第9実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
第9実施形態では、図14Aに示すように、配線基板50と、配線基板50上に配置された導光体10と、導光体10の第1孔部13に配置された複数の光源20とを含む中間体を準備する。第1孔部13内に透光性部材は形成されていない。各光源20の前述した電極23は、例えば、はんだを介して、配線層52に接続されている。
その中間体における複数の光源20のすべて、または選択された光源20を発光させ、第1主面11から出射された光の光学特性を測定する。
第9実施形態では、光学特性の測定結果に基づいて、配線基板50上の光源20を別の光源20に交換して配線基板50上に再配置することで、光学特性を補正する。
図14Aにおいて、例えば右側に示す光源20-1の輝度及び/又は色度が、他の光源20の輝度及び/又は色度からずれている場合、この光源20-1を交換対象とする。
中間体に熱を加えて、はんだを溶融させ、光源20-1を配線基板50から取り外す(図14B)。そして、図14Cに示すように、別の光源20-2を、配線基板50上における光源20-1が取り外された位置に再配置する。はんだを溶融させ、光源20-2の電極23を配線層52に接合させる。配線基板50に対する光源20-1の取り外し、および光源20-2の再配置は、導光体10の第1孔部13を通じて行われる。
また、第9実施形態において、光源20を発光させて光学特性を測定する工程の他に、配線基板50上における光源20の位置を測定し、その光源20の位置の測定結果に基づいて、配線基板50上の光源20-1を別の光源20-2に交換して配線基板50上に再配置することもできる。
[第10実施形態]
図15A~図15Dは、本発明の第10実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
第10実施形態では、図15Aに示すように、配線基板50と、配線基板50上に配置された複数の光源20とを含む中間体を準備する。この中間体は、導光体10を含まない。各光源20の電極23は、例えば、はんだを介して、配線層52に接続されている。この中間体における複数の光源20のすべて、または選択された光源20を発光させ、出射された光の光学特性を測定する。
図15Aにおいて、例えば右側に示す光源20-1の輝度及び/又は色度が、他の光源20の輝度及び/又は色度からずれている場合、この光源20-1を交換対象とする。
中間体に熱を加えて、はんだを溶融させ、光源20-1を配線基板50から取り外す(図15B)。そして、図15Cに示すように、別の光源20-2を、配線基板50上における光源20-1が取り外された位置に再配置する。はんだを溶融させ、光源20-2の電極23を配線層52に接合させる。
光源20-2を配線基板50上に再配置した後、図15Dに示すように、導光体10を配線基板50上に配置する。導光体10は第1孔部13を有し、その第1孔部13内に光源20が配置される。この後、導光体10が配置された状態で光源20を発光させて光学特性の測定を行い、上記各実施形態における光学特性を補正する要素を形成する工程を続けることもできる。
第10実施形態によれば、導光体10がない状態で、熱を加えてはんだを溶融させ、光源20-1を取り外したり、光源20-2を配線層52に接合させたりすることができる。そのため、導光体10として、耐熱性の低い材料の使用も可能となる。
また、第10実施形態において、光源20を発光させて光学特性を測定する工程の他に、導光体10を配線基板50上に配置する前に、配線基板50上における光源20の位置を測定し、この光源20の位置の測定結果に基づいて、配線基板50上の光源20-1を別の光源20-2に交換して配線基板50上に再配置することもできる。
[第11実施形態]
図16A~図16Cは、本発明の第11実施形態の発光モジュールの製造工程を示す模式断面図である。
第11実施形態では、図16Aに示すように、導光体10と、複数の光源20と、光源20と電気的に接続された配線層52とを含む中間体を準備する。導光体10は、光源20の上面および側面を覆うように光源20を封止し、光源20と一体になっている。または、導光体10には、例えば、図3Bに示すように凹部15が形成され、その凹部15に光源20が配置されている。配線層52は、導光体10の第2主面12に配置され、光源20の前述した電極23と接続されている。
その中間体における複数の光源20のすべて、または選択された光源20を発光させ、第1主面11から出射された光の光学特性を測定する。第11実施形態では、光学特性の測定結果に基づいて、光源20を導光体10の一部ごと、別の光源20に交換して再配置する工程をさらに備える。
図16Aにおいて、例えば右側に示す光源20-1の輝度及び/又は色度が、他の光源20の輝度及び/又は色度からずれている場合、この光源20-1を交換対象とする。
光源20-1を導光体10の一部(光源20-1の上の部分および光源20-1の周辺部分)ごと、中間体から取り外す(図16B)。第2主面12に配置され、光源20-1と接続された配線層52も光源20-1とともに取り外される。
そして、図16Cに示すように、別の光源20-2を導光体10の一部(光源20-2の上の部分および光源20-2の周辺部分)ごと、中間体における光源20-1が取り外された部分に再配置する。光源20-2に接続する配線層52は、導光体10の一部とともに光源20-2を再配置した後に、導光体10の第2主面12に配置される。または、光源20-2と、導光体10の一部とともに、配線層52も一体的に再配置することもできる。
以上説明した各実施形態において、例えば、製品サイズよりも大きなサイズの導光体10に対して複数の光源20が組み合わされた状態で発光モジュールの製造は進められ、最終的には、少なくとも1つの光源20を含む任意の領域で導光体10は分割され、それぞれの製品サイズにされる。
本発明の各実施形態によれば、発光モジュールの製造途中の中間体において複数の光源を発光させ、出射された光の光学特性を測定する工程と、光学特性の測定結果に基づいて、中間体に光学特性を補正する要素を形成する工程、及び/又は光源を交換して再配置する工程とを備える。これにより、製造ばらつきや、各光源の特性ばらつきなどにより、発光面内における輝度分布や色度分布のムラが生じても、それを補正することができる。この結果、発光モジュールの製品間の個体差(光学特性のばらつき)を低減し、安定した光学特性の発光モジュールを製造することができる。なお、前述した各実施形態のうち、2以上の実施形態を組み合わせて実施することも可能である。
次に、本発明の実施形態の製造方法により製造された発光モジュールおよび面状光源の一例について説明する。
[第12実施形態]
図17は、本発明の第12実施形態の面状光源1の模式平面図である。
面状光源1は、1又は複数の光源20を備えることができる。面状光源1が複数の光源20を備える場合、各光源20の間は区画溝14で区画されている。この区画された1つの領域を、発光領域9とも称する。また、1つの光源20を備える面状光源の場合は、1つの面状光源が1つの発光領域9を備える。
1つの発光領域9は、例えばローカルディミングの駆動単位とすることができる。図17には、2行3列に区画された6つの発光領域9を備える面状光源1を例示している。なお、面状光源1を構成する光源20の数および発光領域9の数は図17に示す数に限らない。また、複数の面状光源1を並べることで、より面積の大きい面状光源装置とすることもできる。
図17において、面状光源1の発光面に対して平行であり、且つ互いに直交する2方向をX方向およびY方向とする。面状光源1は、例えば、X方向に沿って延びる2辺と、Y方向に沿って延びる2辺とをもつ四角形の外形を有する。
図18は、図17のXVIII-XVIII線における模式断面図であり、1つの光源20を含む部分の模式断面を表す。面状光源1は、発光モジュール100と、配線基板50とを備える。
発光モジュール100は、積層構造体120と光源20とを備える。積層構造体120は、導光体10と、導光体10の第2主面12に配置された光反射性部材41とを備える。
導光体10は第1孔部13を含む。光反射性部材41は、第1孔部13と重なる位置に第2孔部41aを含む。すなわち、積層構造体120は、第1孔部13と第2孔部41aとを含む貫通孔Hを備える。第1孔部13と第2孔部41aとは、同じ幅(直径)とすることができる。あるいは、第1孔部13の幅(直径)は、第2孔部41aの幅(直径)よりも大きく、又は、小さくすることができる。第1孔部13と第2孔部41aは、平面視において円形、楕円形とすることができる。第1孔部13と第2孔部41aは、平面視において三角形、四角形、六角形、八角形等の角形とすることができる。第1孔部13と第2孔部41aは、平面視において、それぞれの中心が一致していることが好ましい。
区画溝14内に光反射性部材42を配置することができる。光反射性部材42は、光源20が発する光に対する反射性を有することが好ましい。光反射性部材42として、例えば、透光性の樹脂材料に光拡散剤を含む白色の樹脂部材を用いることができる。光拡散剤としては、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子が挙げられる。また、光反射性部材42として、Al、Agなどの光反射性の金属部材を用いてもよい。また、区画溝14内に、導光体10の屈折よりも低屈折率の部材、または空気層を配置してもよい。
光源20は、積層構造体120の貫通孔H内における配線基板50上に配置されている。光源20は、例えば、前述した図4Aに示す構成を有する。または、光源20は、図4B~図4Qに示す構成の光源であってもよい。
積層構造体120は配線基板50上に配置されている。導光体10の第2主面12が配線基板50と対向し、光反射性部材41が第2主面12と配線基板50との間に配置されている。
光反射性部材41は、光源20が発する光に対する反射性を有する。例えば、光反射性部材41としては、シート状の樹脂部材を用いることができる。光反射性部材41として、透光性の樹脂材料に多数の気泡を含む白色の樹脂部材を用いることができる。または、光反射性部材41として、透光性の樹脂材料に光拡散剤を含む白色の樹脂部材を用いることができる。光拡散剤としては、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子が挙げられる。光反射性部材41に含まれる樹脂材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂などを用いることができる。
光反射性部材41は、接着層62を介して配線基板50に接着されている。接着層62は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂などの樹脂層である。すなわち、導光体10は、接着層62および光反射性部材41を介して、配線基板50上に配置されている。
貫通孔H内における光源20の周辺の配線基板50上に、光反射性部材43が配置されている。光反射性部材43は、光源20が発する光に対する反射性を有する。光反射性部材43は、例えば、透光性の樹脂材料に光拡散剤としてTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子を含む白色の樹脂部材である。
光反射性部材43は、図19に示す平面視において、貫通孔Hの内側面Haと、光源20の側面20aとの間の配線基板50上に配置されている。
貫通孔H内に前述した透光性部材70が配置されている。透光性部材70は、光源20の側面20aと、貫通孔Hの内側面Haとの間に配置されている。光源20の側面20aと透光性部材70との間、および貫通孔Hの内側面Haと透光性部材70との間には、空気層等の空間が形成されないように配置することができる。
透光性部材70は、光反射性部材43の上、および光源20の上に配置され、光反射性部材43および光源20を覆っている。透光性部材70の上面は、平坦な面とすることができる。あるいは、透光性部材70の上面は、凹状又は凸状の曲面とすることができる。透光性部材70は、貫通孔Hの内側面Haの全面と接することができる。あるいは、透光性部材70は、導光体10の第1孔部13の内側面の一部が露出するように配置することができる。また、透光性部材70は、貫通孔H内から導光体10の第1主面11の上に延在する部分を備えていてもよい。
配線基板50は、絶縁基材51と、絶縁基材51上に配置された配線層52を備える。配線基板50は、さらに配線層52を被覆する絶縁性の被覆層53を備えることができる。また、配線基板50は、配線層52と電気的に接続される導電部54を備えることができる。絶縁基材51および被覆層53は、例えば、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂を含むことができる。配線層52および導電部54は、例えば銅、アルミ等の金属材料を含むことができる。
光源20の電極23は、導電性の接合部材61を介して導電部54に接合される。接合部材61は、例えばAu-Sn、Au-Ag-Cu、Au-Bi等のはんだ、又は、金属ペースト等を用いることができる。
透光性部材70は、光源20と配線基板50との間、および接合部材61のまわりに配置されていてもよい。
透光性部材70上に、前述した光調整部材80が配置されている。光調整部材80は、透光性部材70の上面の全部または一部を覆うように配置することができる。光調整部材80は、図17に示すように、平面視において光源20と重なる位置に配置されることが好ましい。例えば、光調整部材80は、図17に示すように、平面視が四角形の光源20よりも大きい四角形である。光調整部材80は、平面視において、円形、三角形、六角形、八角形等の形状とすることができる。また、光調整部材80は、透光性部材70の上面と、その周辺の導光体10の第1主面11の上にまで延伸させてもよい。
光源20の上面の光調整部材26と、透光性部材70の上面の光調整部材80との間に、透光性部材70の一部が配置されている。透光性部材70は、光調整部材26および光調整部材80よりも光源20が発する光に対する透過率が高い。光源20が発する光に対する透光性部材70の透過率は、光調整部材26および光調整部材80の透過率の2倍~100倍とすることができる。
光調整部材26は、光源20の真上方向へ出射された光の一部を拡散反射させ、他の一部を透過させる。これにより、面状光源1の各発光領域9において、光源20の直上領域の輝度が他の領域の輝度に比べて極端に高くなることを抑制できる。つまり、区画溝14で区画された1つの発光領域9から出射される光の輝度ムラを低減することができる。
また、光調整部材26から離隔するように、透光性部材70上に光調整部材80が配置されている。光調整部材26と光調整部材80との間に、光調整部材26および光調整部材80よりも透過率が高い透光性部材70の一部が介在している。光調整部材26と光調整部材80との間の透光性部材70には、光源20から出射した光や、光源20の周辺の光反射性部材43で反射された光などが導光される。透光性部材70に導光された光の一部は光調整部材80で拡散反射され、他の一部は光調整部材80を透過する。これにより、光源20の直上領域が明るくなりすぎず、且つ暗くなりすぎず、結果として、発光領域9の発光面内における輝度ムラを低減することができる。
貫通孔H内における光源20の周辺の配線基板50上に配置された光反射性部材43により、光源20の周辺領域の光吸収を低減することができる。
導光体10の第2主面12に配置された光反射性部材41は、導光体10内を導光され、第2主面12に向かった光を、面状光源1の発光面である第1主面11側に反射させ、第1主面11から取り出される光の輝度を向上させる。
光反射性部材41と第1主面11との間の領域においては、光反射性部材41と第1主面11での全反射が繰り返されつつ、光源20からの光が区画溝14に向かって導光体10内を導光される。第1主面11に向かった光の一部は第1主面11から導光体10の外部に取り出される。
[第13実施形態]
図20は、本発明の第13実施形態の面状光源の模式断面図である。図20は、面状光源における光源20が配置された部分およびその周辺部分の断面を表す。
導光体10は、前述した図3Bに示す構成のように、第2主面12側に開口する凹部15を含む。光源20は凹部15に配置されている。凹部15の内側面と、光源20の側面との間には、光反射性部材45が配置されている。光反射性部材45は、例えば、透光性の樹脂材料に光拡散剤を含む白色の樹脂部材である。光源20は、光反射性部材45を介して、導光体10に対して固定されている。
導光体10の第1主面11において凹部15に対向する位置には凹部16が形成され、その凹部16に光調整部材46が配置されている。光調整部材46は、前述した光調整部材80と同様に構成される。
第12実施形態と同様、導光体10の第2主面12に光反射性部材41が配置されている。光反射性部材41は、配線基板50と、導光体10の第2主面12との間に配置されている。発光素子21の電極23は、配線基板50の配線層52に接続されている。
導光体10の第2主面12における光源20の周辺領域、および光反射性部材45の下面には光反射性部材44が配置されている。光反射性部材44は、例えば、透光性の樹脂材料に光拡散剤を含む白色の樹脂部材である。
[第14実施形態]
図21A~図21Eは、本発明の第14実施形態における光調整部材81、82の模式平面図である。
導光体10は、少なくとも1つの光源20を含む領域(発光領域)を区画する区画溝14を含む。光学特性の測定結果に基づいて、光学特性を補正する要素を形成する工程として、区画溝14の周辺に第2光調整部材82を配置する工程を備える。図21A~図21Eでは、光源20の上に第1光調整部材81を配置した例を示している。光源20上の第1光調整部材81と、区画溝14の周辺の第2光調整部材82とは、同じ工程で形成してもよく、あるいは、別の工程で形成してもよい。また、あらかじめ第1光調整部材81又は第2光調整部材82のいずれか一方を備える中間体を準備し、光学特性を測定した後に、第1光調整部材81と第2光調整部材82のいずれか一方又は両方を形成してもよい。
第1光調整部材81及び第2光調整部材82は、導光体10の第1主面11に、例えば、光反射性の樹脂を用いて所定の位置に開口部を有するマスクを使った印刷法、またはインクジェット法により所定の位置に第2光調整部材82となる樹脂材料を配置した後に硬化することで形成される。
このようにマスクを使って第1光調整部材81及び第2光調整部材82を形成する方法は、光学特性を測定する前に、以下のような準備が必要である。まず、光学特性のうち、特に輝度特性について、いくつかの輝度特性パターンを想定しておく。例えば、光源近傍の明るさと、区画溝部分の明るさとの差が、10%より大きい場合と、5%以上10%以下の場合と、5%より小さい場合と、の3つの輝度特性パターンを想定し、それを補正するための第2光調整部材82の大きさ、位置及び形状を決めて、3つのマスクを準備する。そして、光学特性を測定した後、いずれに当てはまるかを判断して適切なマスクを用いて第2光調整部材82を配置する。このように、どのように補正をするのかを判断する時間を短くし、タクトを向上させることができる。マスクを用いることで、例えば、ドット状の第2光調整部材82を1つ1つ個別に配置する場合に比して、作業にかかる時間を短縮することができる。あらかじめ設定する輝度特性パターンは、上記のような3つのほか、さらに多くの数の輝度特性パターンを設定することができる。輝度特性パターン及びそれに対応するマスク開口部のパターンの数が多いほど、補正後の光学特性のバラツキを抑制し易くなる。なお、このようなマスクを使わずに、光源ごとに又は発光領域ごとに異なる要素を個別に形成してもよい。
このように、あらかじめ輝度特性パターンを設定する場合、上記のようなマスクに換えて、例えば、転写シート上に、所定のパターンとなるように樹脂材料を形成して硬化して得られる第1光調整部材81又は第2光調整部材82を用いてもよい。つまり、導光体10上で硬化させて第1光調整部材81又は第2光調整部材82とする方法とは異なり、あらかじめ硬化された第1光調整部材81又は第2光調整部材82を、転写することで要素を形成してもよい。
第1光調整部材81及び第2光調整部材82は、前述した光調整部材80と同様、光源20が発する光に対する反射性および透光性を有する。第1光調整部材81及び第2光調整部材82は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に分散して含まれる光拡散剤とを有することができる。透光性樹脂は、例えば、シリコーン、エポキシである。光拡散剤は、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等の微粒子が挙げられる。
光学特性として、例えば、光源20上の輝度と区画溝14上の輝度との比に基づいて、光源20上の輝度と区画溝14上の輝度との差が小さくなるように、第1光調整部材81及び第2光調整部材82の光透過率が選択される。例えば、光調整部材81、82の厚さや光拡散剤の濃度などによって、光調整部材81、82の光透過率を変えることができる。
第1光調整部材81は、光源20の上面の全面を覆い、さらに光源20の周辺(光源20と孔部13の内側面との間の領域)を覆っている。
第2光調整部材82は、1つの発光領域において、1又は複数個配置することができる。各第2光調整部材82の形状は、ドット状やストライプ状とすることができる。ドット状の具体的な形状としては、例えば、円形、楕円形、トラック形状、さらに、これらの形状を変形した形状、一部が欠けた形状又はこれらの一部が結合した形状等をあげることができる。複数の第2光調整部材82は、それぞれの大きさ及び形状は、一部又は全部が同じ形状とすることができる。図21A~図21Dに示す例では、第2光調整部材82は、複数のドットを含む。光学特性の測定結果に基づいて、ドット状の複数の第2光調整部材82による第1主面11の単位面積当たりの被覆率(またはドット状の第2光調整部材82が配置されない領域の率(開口率))を変えることで、区画溝14上及び区画溝14の周辺領域の透過率(輝度)を調整することができる。
図21A及び図21Bに示す例では、ドット状の第2光調整部材82が、区画溝14の長手方向に沿って配置されている。図21Bに示す例では、図21Aに示す例よりも、区画溝14の長手方向の中央部のドット状の第2光調整部材82の数(または密度)を大きくしている。これにより、区画溝14で区画された領域の角部に比べて明るくなりやすい区画溝14の長手方向の中央部の明るさと角部の明るさとの差を小さくすることができる。尚、図21A~図21Dでは、中央に図示する発光領域と隣り合う発光領域において、第2光調整部材82は、同じパターンで形成されている例を示している。ただし、これに限らず、各発光領域の光学特性に応じて、隣り合う発光領域において異なる形状又はパターンの第1光調整部材81又は第2光調整部材82を形成することができる。
図21C及び図21Dに示す例では、区画溝14を幅方向にまたがるように、トラック形状の第2光調整部材82が配置されている。区画溝14が、例えば図6Bに示すような有底の溝の場合、第2光調整部材82は、導光体10の上面から区画溝14を規定する導光体10の側面上に連続して配置することができる。
また、第2光調整部材82として、あらかじめ硬化された第2光調整部材82を用いる場合や、第2光調整部材82となる樹脂材料として粘度の高い樹脂材料を用いる場合は、区画溝14を規定する導光体10の側面とは接しないように第2光調整部材82を形成することができる。
図21Dに示す例では、区画溝14の長手方向の中央部に配置される第2光調整部材82ほど区画溝14の幅方向に沿った長さを長くすることで、区画溝14の長手方向の中央部の明るさと角部の明るさとの差を小さくすることができる。
図21Eに示す例では、区画溝14の長手方向に沿って連続して第2光調整部材82が配置されている。この第2光調整部材82における幅を長手方向の中央部ほど大きくすることで、区画溝14の長手方向の中央部の明るさと角部の明るさとの差を小さくすることができる。この場合も、第2光調整部材82は、上述の図21C、図21Dに示す第2光調整部材82と同様に、導光体10の上面のみと接するように形成してもよく、また、導光体10の上面から区画溝14を規定する導光板10の側面上に連続するように形成してもよい。
第1光調整部材81の、光源20上及び孔部13上を覆う部分に加え、その周辺にドット状の複数の部分を形成してもよい。ドット状の複数の部分により、光源20の周辺が明るくなりすぎるのを抑制することができる。
図21A~図21Eに示す第1光調整部材81及び第2光調整部材82は、前述した図5Bに示す、導光体10の第1主面11に対向して配置される光学部材(例えば、拡散シート)200に配置してもよい。
例えば、図21A~図21Eのそれぞれに示す第2光調整部材82のパターンごとに複数のマスクを用意しておき、光学測定の結果に基づいて、適切なマスクを選択し、そのマスクを使って導光体10または拡散シートに第2光調整部材82を印刷等により配置する。または、図21A~図21Eに示す第2光調整部材82のパターンをそれぞれ印刷等により配置した複数の拡散シートを用意し、光学測定の結果に基づいて、導光体10と組み合わせる適切な拡散シートを選択する。拡散シートは、中間体とは別に準備することができる。その結果、発光モジュールの製造に係る期間を短縮することができる。
第14実施形態における第1の例として、第1光調整部材81及び第2光調整部材82を配置していない導光体10の輝度測定結果から、光源20上に配置する第1光調整部材81と、区画溝14の周辺に配置する第2光調整部材82との組み合わせを選択する。
第14実施形態における第2の例として、導光体10の光源20上に第1光調整部材81を配置し、拡散シートにおける区画溝14に対応する位置に第2光調整部材82を配置しておき、第1光調整部材81を配置した導光体10の輝度測定結果から、その導光体10に組み合わせる拡散シートの第2光調整部材82のパターンを選ぶ。
第14実施形態における第3の例として、光源20上に第1光調整部材81を配置した導光体10と拡散シートとを組み合わせて輝度測定を行い、その測定結果から、導光体10の第1主面11における区画溝14の周辺に配置する第2光調整部材82のパターンを選ぶ。
第14実施形態における第4の例として、導光体10の区画溝14の周辺に第2光調整部材82を配置し、拡散シートにおける光源20上に対応する位置に第1光調整部材81を配置しておき、第2光調整部材82を配置した導光体10の輝度測定結果から、その導光体10に組み合わせる拡散シートの第1光調整部材81を選ぶ。
第14実施形態における第5の例として、第1光調整部材81及び第2光調整部材82を配置していない導光体10と、区画溝14に対応する位置に第2光調整部材82を配置した拡散シートとを組み合わせて輝度測定を行い、その測定結果から、導光体10の光源20上に配置する第1光調整部材81を選ぶ。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。