JP7269860B2 - 埋設物探査システム - Google Patents

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Description

本開示は、水道管などの探査対象物となる埋設物を探査する埋設物探査システム及び埋設物探査方法に関し、特に掘削前、掘削中において掘削領域内の探査対象物の埋設位置、形状、深度などの埋設状態が特定可能な埋設物探査システム及び埋設物探査方法に関するものである。
バックホーなどの掘削用建設機器を用いて道路を掘削する掘削工事を行う場合、掘削領域下にはガス管、水道管、電線管のような埋設物が埋設されていることが多く、埋設物の損傷・破壊を未然に防止するために埋設物の位置を正確に把握することが不可欠である。そのため、一般的には、事前に埋設物を管理する管理事業者から提供される埋設図面(工事現場付近の埋設物の埋設状態が表記された図)などで確認しながら工事が進められている。
しかし、提供される埋設図面には埋設物の埋設状態が正しく反映されていないこともある。そのため、掘削工事中に想定外の埋設物が発見されたり、図面とは異なる位置に埋設物が埋設されていたりすることもあり、掘削工事中に埋設物を損傷・破損してしまう危険性があった。
そこで、このような事故を未然に防止する方法として、事前調査として埋設図面を活用しつつ、下記特許文献1、2に開示される発明を用いて埋設物の位置を探査する方法をとっている。
特開平9―288187号公報 特開2014-238350号公報
しかし、特許文献1の発明では、掘削前、掘削中に拘わらず掘削領域内の埋設物を探査することは可能であるが、掘削領域内には、埋設物として探査対象物となる金属製の配管以外に鉄くずのような異物も含まれていることもあり、埋設物の位置、形状などを正確に特定することは困難であった。
また、特許文献2の発明では、埋設物の位置、形状を特定し易いが、反射波から得られた画像データを判読して埋設物を特定しなければならず、熟練した技能が必要となる。さらに、この種の探査装置は、掘削前に掘削領域を走査するように筐体に車輪が設けられたカート式が主流であるため、掘削中に埋設物を随時探査するには都度地面を均す作業が必要となり、使い勝手が悪い。
さらに、特許文献1、2の発明では、埋設物探査作業において掘削領域内を何往復も走査しなければならず、特に掘削領域が比較的大きい場合では、埋設物探査作業の手間と時間がかかるという問題がある。
本発明の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、具体的には、埋設物探査作業の簡便化を図りつつ、掘削領域内に埋設される探査対象物の埋設位置、形状などの埋設状態を精度よく検出することができる埋設物探査システム及び埋設物探査方法を提供することにある。
本発明の埋設物探査システムは、掘削領域内に存在する探査対象物を含む埋設物から発せられる磁界を検出する埋設物検出部を備えた探査装置を用いて掘削領域内の埋設物探査作業を行う埋設物探査システムにおいて、前記掘削領域内における前記埋設物検出部の探査位置情報を検出する位置検出部と、前記埋設物検出部で検出された検出信号に基づく埋設物検出情報と、前記探査位置情報と、予め設定された判定用情報と、に基づいて前記埋設物が前記探査対象物か否かを判定し、前記埋設物が前記探査対象物であるときには、前記埋設物検出情報と前記探査位置情報を探査対象物情報として出力する埋設物判定部と、
を備え、前記埋設物検出部は、前記探査装置に対して前記掘削領域の走査方向と交差する方向に所定の走査ピッチを空けて並列して複数設けられる。
好適には、前記埋設物探査システムにおいて、前記探査装置は、前記埋設物検出部が取り付けられて前記走査方向と交差する方向に伸縮して走査ピッチが調整可能な取付機構を備える構成としてよい。
好適には、前記埋設物探査システムにおいて、前記判定用情報は、前記埋設物検出部で検出された前記検出信号の検出回数と、前記検出信号の振幅強度の少なくとも一方の判定要素を含んでもよい。
好適には、前記埋設物探査システムにおいて、予め設定される前記掘削領域に関する領域設定情報を元に作成された掘削領域データに、前記探査対象物情報を反映させて、前記掘削領域内に埋設される前記探査対象物の埋設状態を可視化するための画像データとなる埋設状態情報を作成する埋設状態情報作成部を備える構成としてもよい。
好適には、前記埋設物探査システムにおいて、前記埋設状態情報を探査履歴情報として記憶する記憶部を備え、前記探査装置は、前記埋設状態情報を表示する表示部を備える構成としてもよい。
好適には、前記埋設物探査システムにおいて、前記探査履歴情報に基づいて前記掘削領域で前記埋設物探査作業が実行されたか否かを判定する実行判定部を備える構成としてもよい。
好適には、前記埋設物探査システムにおいて、前記判定部の判定結果として、前記掘削領域に対する前記埋設物探査作業が実行されていないと判定されたときに、その旨を通知先に通知する報知部を備える構成としてもよい。
本発明に係る埋設物探査方法は、掘削領域内に存在する探査対象物を含む埋設物から発せられる磁界を検出する埋設物検出部が、前記掘削領域の走査方向と交差する方向に所定の走査ピッチを空けて並列して複数設けられた探査装置を用いて前記掘削領域内の埋設物探査作業を行う埋設物探査方法であって、前記掘削領域内における前記埋設物検出部の探査位置情報を検出する処理と、前記埋設物検出部で検出された検出信号に基づく埋設物検出情報と、前記探査位置情報と、に基づいて前記埋設物が前記探査対象物か否かを判定し、前記埋設物が前記探査対象物であるときには、前記埋設物検出情報と前記探査位置情報を探査対象物情報として出力する処理と、を含む。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、埋設物探査作業の簡便化を図りつつ、掘削領域内に埋設される探査対象物の埋設位置、形状などの埋設状態を精度よく検出することができる。
本実施形態に係る埋設物探査システムを説明するための図である。 本システムの機能的構成例を示すブロック図である。 (a)は探査装置を模式的に示した図であり、(b)は本システムにおける走査方法の一例を示した図である。 本システムにおける埋設物判定部による判定例を示した図である。 本システムにおける埋設物判定部による他の判定例を示した図である。 本システムにおける一連の処理動作を示すフローチャートである。 本システムにおける埋設物判定処理の処理動作を示すフローチャートである。 本システムにおける探査実行判定処理の処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
ここで示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために例示するものであって、本発明を限定するものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者などにより考え得る実施可能な他の形態、実施例及び運用技術などは全て本発明の範囲、要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
さらに、本明細書に添付する図面は、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺、縦横の寸法比、形状などについて、実物から変更し模式的に表現される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
本発明の一実施形態である埋設物探査システム1は、図1に示すように、バックホーなどの掘削用建設機器Cを用いて道路Rを掘削する際に、例えば道路Rに沿って埋設されるガス本支管と住宅Hの敷地内に埋設されるガス内管を連結させるガス供給管が埋設される掘削領域E内に存在する埋設物である探査対象物(例えば水道管、電線管、光ファイバ導管などの埋設管P)の有無に加えて、埋設管の位置、形状、埋設深度などの埋設物情報を、掘削前又は掘削中に取得することを目的としている。
本システムにおける探査対象物としては、地球の磁界が存在する状態で発生する磁性体(例えば鋳鉄、鋼などの鉄を含む鉄材料)からなる水道管、電線管、光ファイバ導管などの、掘削領域E内を横切るように埋設された「埋設管P」である。本実施形態では、埋設管Pとして「給水管P2」を例に説明する。
また、探査対象物となる埋設管Pが掘削領域Eを「横切る」状態とは、掘削領域Eを平面視したときに、掘削領域Eを成す一辺から他辺に向かって延びるように所定距離埋設された状態を指す。なお、埋設管Pの埋設方向は、掘削領域Eを平面視したときに縦方向、横方向、斜め方向を問わず、また掘削領域Eを3次元的に捉えたときは上記方向の他に高さ方向の要素(上下(鉛直)方向)も含まれてよい。
<システムの構成>
以下、本実施形態に係る埋設物探査システム1について説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る埋設物探査システム1は、埋設物検出部10と、位置検出部20と、制御部30と、記憶部40と、表示部50と、操作設定部60と、報知部70とで構成され、例えば検出方式として電磁誘導方式を採用した作業員が持ち運び可能な探査装置100に具備される。また、探査装置100は、各部への電源供給を行うため、例えば一次電池又は充電可能な二次電池により実現される電源部80を備えている。
なお、埋設物探査システム1を構成する各部が全て探査装置100に具備される必要はなく、例えば表示部50は別体の表示装置又は工事関係者(作業員、管理者など)が所有する端末機器(スマートフォン、タブレット端末など)で代用し、記憶部40は、上記端末機器のメモリ、外部サーバなどを利用してもよい。この場合、探査装置100は、ネットワークを介して外部と通信するための通信部90(通信I/F)を介して、表示装置、端末機器、外部サーバなどの外部機器との間で有線又は無線通信をして各種情報を通信する構成とすればよい。
探査装置100は、図3(a)に示すように、本体部101の一端側を作業員が把持する把持部102を有し、他端側に埋設物検出部10が複数取り付けられている。詳細には、埋設物検出部10は、探査装置100の先端側に、掘削領域E内を走査する際の走査方向と交差する方向に複数(図例では3つ)並列して取り付けられている。なお、図3(a)には、探査装置100の取付機構103に埋設物検出部10の取付箇所が3つ設けられた例を示しているが、取付箇所の個数はこれに限定されない。
探査装置100には、掘削領域Eの大きさによって適宜増減可能なように埋設物検出部10を取り付けるための取付機構103が設けられており、掘削領域Eの幅方向の長さに合わせて埋設物検出部10の設置数が決定される。この取付機構103は、幅方向(埋設物検出部10の並列方向)に伸縮可能であり、掘削領域Eの掘削幅方向に応じて走査ピッチを設定する際の長さ調整が可能となっている。また、埋設物検出部10の設置間隔は、検出感度などの機器性能にもよるが、埋設物検出部10単独で走査する際の走査ピッチ(1つの埋設物検出部10で探査可能な検出幅)に応じた間隔(一例として、約20~50cm前後)に設定される。
図3(b)は、掘削領域E内の埋設物探査作業を実行したときの走査方法の一例を示す図である。図3(b)において、探査対象物となる埋設管Pは、道路Rに沿って図中の左右方向に埋設される配水管P1から住宅Hに向かって掘削領域Eを図中の上下方向に横切るように埋設された給水管P2となる。また、掘削領域Eは矩形状とし、掘削領域Eにおける長手方向を「第1の方向」とし、第1の方向と交差する短手方向(掘削幅方向)を「第2の方向」とする。
図3(b)に示すような掘削領域Eの場合、探査装置100には、埋設物検出部10が第2の方向に沿って所定の間隔を空けて複数取り付けられているため、第1の方向に沿って一度の走査で埋設物探査作業が可能となる。図3(b)に示す掘削領域Eの掘削幅を約60cm、走査ピッチを約20cmとすると、探査装置100に取り付けられる適切な埋設物検出部10の設置数は「3つ」となる。
このような構成の探査装置100を用いて埋設物探査作業を行うことで、作業員は、探査装置100の埋設物検出部10側を掘削領域Eの地表に向けた状態で掘削領域Eの第1の方向に沿って走査するだけで、掘削領域E全体を一度に走査することが可能となり、埋設物探査作業にかかる探査時間が大幅に削減でき、効率良く作業を行うことができる。
また、掘削領域E内の埋設管Pのより詳細な埋設状態を知得する場合には、図3(b)に示すように、第1の方向に沿って掘削領域Eを全域に亘って走査させる第1の走査経路S1で探査装置100を移動させつつ、第2の方向に沿って掘削領域E内を所定の走査ピッチを空けながら往復移動させて掘削領域Eを全域に亘って走査させる第2の走査経路S2で探査装置100を移動させてよい。
このように、探査装置100を第1の走査経路S1に沿って移動させながら掘削領域Eを全域に亘って走査しつつ、第2の走査経路S2に沿って移動させながら掘削領域Eを全域に亘って走査することで、掘削領域Eを格子状に走査することができる。このため、掘削領域E内に存在する埋設物の有無、探査対象物である埋設管Pの埋設位置、形状、深度などを精度よく検出することが可能となる。
埋設物検出部10は、掘削領域E内に埋設される埋設物を検出する。埋設物検出部10は、一例として、検出部として検出コイルと、磁界共振回路と、電源などの電磁誘導方式による埋設物の探査が可能な構成を備え、例えば探査装置100の取付機構103に取り付けられる。埋設物検出部10は、検出コイルより高周波磁界が発生し、この磁界に探査対象物となる検出物体(埋設物)が近づくと電磁誘導により検出物体に誘導電流が流れ、誘導電流により発生した電圧を検出して磁気を検出する。
なお、埋設物検出部10は、掘削領域E内に埋設される埋設物が検出可能な構成であれば特に限定されない。そのため、埋設物検出部10は、上記のような「電磁誘導方式」の構成のほか、例えば地球の磁界が存在する状態で発生する磁性体(鉄素材、磁石、電場など)からの磁界を検出する「地磁気検出方式」を採用してもよい。
埋設物検出部10が埋設物を検出する際は、埋設物のサイズが大きい程、検出信号の出力が大きくなり、埋設物検出部10から近い程、検出信号の出力が大きくなる傾向となる。つまり、埋設物検出部10で検出された検出信号の出力状態を解析することで、掘削領域E内における磁性体を含む埋設物の有無、埋設物のサイズ、埋設物が存在する深度を大まかに特定することが可能となる。
また、埋設物検出部10は、操作設定部60を所定操作することで検出感度の調整が可能となっており、感度調整を行った状態の検出信号を解析することで、探査対象物となる埋設管Pの形状、埋設深度などの情報を正確に知得することができる。
埋設物検出部10は、掘削領域Eの地表を所定方向に走査されることで掘削領域E内に存在する埋設物を検出し、その埋設物の有無を示す検出信号を埋設物検出情報として制御部30に出力する。
なお、埋設物検出部10は、探査装置100の取付機構103に対して着脱可能な構成としているが、これに限定されず、予め掘削領域Eの掘削幅に応じた数だけ固設又は本体部101に一体に設けた構成としてもよい。
位置検出部20は、掘削領域E内における埋設物検出部10の探査位置を経時的に検出する。位置検出部20は、例えば加速度センサ(例えば、X軸及びY軸の2方向の直線加速度が測定可能な2軸加速度センサ、X軸、Y軸及びZ軸の3方向の直線加速度が測定可能な3軸加速度センサ)、角速度センサ(例えば、X軸及びY軸の2方向の回転角速度が測定可能な2軸ジャイロセンサ、X軸、Y軸及びZ軸の3方向の回転角速度が測定可能な3軸ジャイロセンサ)、GPS(Global Positioning System)のような、少なくとも埋設物検出部10の移動距離及び移動方向を含む探査位置情報が検出可能なセンサである。また、位置検出部20は、高度計を具備させ、埋設物検出部10の掘削前の地表面からの深度を検出する機能を追加してよい。
位置検出部20は、掘削領域Eを走査した際の埋設物検出部10の探査位置情報を経時的に検出して制御部30に出力する。位置検出部20の検出タイミングは、探査開始位置から探査終了位置まで所定の走査経路を辿って埋設物探査作業を行う際に、常時又は所定の時間間隔毎に設定される。このため、探査位置情報には、埋設物検出部10の移動速度と、探査位置情報を検出したときの時刻情報(検出時刻情報)も付加される。
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの各種プロセッサからなり、各種情報に基づき埋設物探査システム1で実行される各処理を実行する。制御部30は、所定のプログラムを実行することで実現される機能の構成として、埋設物判定部31と、埋設状態情報作成部32と、実行判定部33を備えている。
また、制御部30には、現在の日時(年月日を含む)を計測する計時部34を備えている。計時部34は、具体的には、リアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)などであるが、どのような態様であってもよい。
埋設物判定部31は、埋設物検出部10で検出された埋設物検出情報と、位置検出部20で検出された探査位置情報と、予め設定された判定用情報とに基づき、検出された埋設物が探査対象物となる埋設管P又は異物かの判定をする。埋設物判定部31は、埋設物が探査対象物であると判定した判定結果として、掘削領域E内に埋設される埋設管Pの検出位置に対応する埋設物検出情報と探査位置情報を、探査対象物情報として埋設状態情報作成部32に出力する。また、埋設物判定部31は、判定した結果、掘削領域E内に埋設管Pが埋設されていないと判定した場合は、掘削領域E内に埋設管Pが埋設されていない旨の通知を埋設状態情報作成部32に出力する。
埋設物判定部31による探査対象物の有無の判定は、例えば掘削領域E内で検出された検出信号の「検出回数」、「振幅の大小」で判定可能であり、これら判定要素のうち少なくとも一方の要素を判定用情報として用いる。
判定用情報として、「検出信号の検出回数」が設定された場合、埋設物判定部31は、検出された埋設物検出情報と、探査位置情報と、上記判定用情報とに基づき、掘削領域E内を横切るように埋設物検出情報が複数回検出されたときに埋設物が「埋設管P」であると判定し、これ以外の埋設物を「異物」として判定する。
判定用情報として、「検出信号の振幅の大小」が設定された場合、埋設物判定部31は、埋設管Pを検出したときに想定し得る検出信号の振幅強度の範囲(判定用振幅範囲)が予め設定され、検出された埋設物検出情報と、探査位置情報と、上記判定用情報とに基づき、検出信号がこの判定用振幅範囲内のときに埋設物が「埋設管P」であると判定し、これ以外の埋設物を「異物」として判定する。
図4は、埋設物判定部31の判定要素を「検出信号の検出回数」としたときの検出信号の出力例であり、第1の走査経路S1で走査したときの検出信号の状態を示している。
図4に示すように、作業員は、掘削領域E内における図中左側の探査開始位置から、図中右側の探査終了位置まで移動したとする。このとき、探査装置100は、3つの埋設物検出部10で給水管P2を検出し、掘削領域E内の異物は中央の埋設物検出部10のみで検出するため、給水管P2と異物の検出信号の回数が異なる。
埋設物判定部31は、掘削領域E内に埋設物が埋設されているか否かを判定するため、埋設物検出情報と、探査位置情報と、判定要素として「検出信号の検出回数」が設定された判定用情報に基づいて埋設物が埋設管Pか異物かを判定し、埋設管Pとして判定したときに、埋設管Pが検出された位置に応じた探査対象物情報を埋設状態情報作成部32に出力する。
図5は、埋設物判定部31の判定要素を「検出信号の振幅の大小」としたときの検出信号の出力例であり、第1の走査経路S1で走査したときの検出信号の状態を示している。
図5に示すように、作業員は、掘削領域E内における図中左側の探査開始位置から、図中右側の探査終了位置まで移動したとする。このとき、探査装置100は、3つの埋設物検出部10で給水管P2検出し、比較的大きい異物を、給水管P2と同様3つの埋設物検出部10で検出するが、給水管P2と異物とで検出信号の振幅が異なる。
埋設物判定部31は、掘削領域E内に埋設物が埋設されているか否かを判定するため、埋設物検出情報と、探査位置情報と、判定要素として「検出信号の振幅の大小」が設定された判定用情報に基づいて埋設物が埋設管Pか異物かを判定し、埋設管Pとして判定したときに、埋設管Pが検出された位置に応じた探査対象物情報を埋設状態情報作成部32に出力する。
なお、埋設物判定部31の判定要素として上記した「検出信号の検出回数」、「検出信号の振幅の大小」の2つの要素を組み合わせることで、より正確に埋設管Pを特定することができる。例えば、掘削領域Eを横切るように長尺な鉄骨が埋設されている場合、検出信号の検出回数を満たしてしまうが、埋設管Pの直径と鉄骨の幅サイズが異なる場合は、検出信号の振幅の大小に基づいて埋設管Pか鉄骨かの判断が可能となる。
埋設状態情報作成部32は、埋設物判定部31からの探査対象物情報と、操作設定部60で設定された領域設定情報により作成される掘削領域データに基づいて、掘削領域E内に埋設される埋設管Pの埋設状態を可視化するための画像データとなる埋設状態情報を作成する。
埋設状態情報を2次元データとして作成する場合は、少なくとも平面視した掘削領域E内における埋設管Pの埋設状態(埋設方向、埋設管Pの形状、埋設管Pの太さなど)が2次元データとして作成された掘削領域データに反映される。また、埋設状態情報を3次元データとして作成する場合は、埋設管Pの埋設状態としてさらに埋設管Pの埋設深度の情報が付加されるため、この情報を3次元データとして作成された掘削領域データに反映させることで、埋設管Pの埋設状態を立体的に俯瞰することが可能となり、より詳細に知得することができる。
埋設状態情報に反映される埋設管Pの形状については、埋設状態情報作成部32において、埋設物検出情報の信号強度を解析することで埋設管Pの断面形状が円形(楕円形を含む)、矩形、多角形かを特定することが可能である。
また、埋設状態情報に反映される埋設深度情報については、埋設状態情報作成部32において、埋設物検出情報である検出信号の信号強度が所定の解析処理に基づき解析されることで取得される。つまり、掘削前であれば、掘削領域E走査後の探査対象物情報に基づいて得られる埋設深度情報を利用することができる。なお、埋設深度情報は、掘削中であれば、上記のような埋設状態情報作成部32の信号解析処理に基づいて知得する方法のほか、掘削開始時の地表からの掘削深度を測定した実測値を操作設定部60から入力してもよい。
さらに、埋設状態情報作成部32は、埋設物判定部31から掘削領域E内に埋設管Pが埋設されていない旨の通知を受けると、そのことを埋設状態情報に反映させる。つまり、この通知を受けたときに作成された埋設状態情報には、埋設管Pが表示されない状態となる。
実行判定部33は、記憶部40に記憶された埋設状態情報のような埋設物探査作業が行われたことを示す探査履歴情報の有無に基づいて、掘削領域E内の埋設物探査作業が行われたか否かの判定を行う。実行判定部33は、埋設物探査作業が行われていないと判定したときは、この判定結果を報知するための報知指示を報知部70に出力する。これにより、作業員が埋設物探査作業をし忘れたとしても、管理者は報知部70からの報知内容に基づいて作業員に埋設物探査作業を行うように促すことができる。
なお、実行判定部33は、必ずしも報知部70を介して報知させる必要はなく、例えば表示部50に報知内容を通知させる表示情報を出力して表示部50に表示させてもよいし、通信部90介して通知先となる外部機器(管理サーバ、工事関係者が所有する端末装置など)に対して通知してもよい。
また、実行判定部33は、埋設物探査作業後に行われる各種処理が全て終了したか否かの判定も行っており、全ての処理が終了していないと判定した場合は、未終了の処理を特定してその処理を対応する各部に実行させる。
記憶部40は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの記憶装置で構成され、埋設物探査システム1で使用される所定のプログラムなどを記憶する。また、記憶部40は、埋設物探査作業で得られた各種情報(例えば、埋設物検出部10で検出された埋設物検出情報、位置検出部20で検出された探査位置情報、埋設物判定部31で取得された探査対象物情報、埋設状態情報作成部32で作成された埋設状態情報、実行判定部33で判定された判定結果など)を記憶する。記憶部40に記憶される埋設状態情報は、掘削工事時に掘削領域E内を走査したことを示す探査履歴情報として利用される。
さらに、記憶部40には、埋設物判定部31で掘削領域E内に埋設された埋設物が埋設管Pであるか否かを判定するために設定された判定用情報が記憶される。
判定用情報は、埋設物検出部10で検出された埋設物が探査対象物(例えば埋設管P)であることを判定するための情報であり、一例として掘削領域E内で検出された検出信号の「検出回数」、「振幅の大小」などが設定される。判定用情報が「検出信号の検出回数」の場合は、埋設物検出情報と探査位置情報に基づき、掘削領域E内を横切るように埋設された埋設物が埋設管Pであることが判定可能な検出回数が設定される。また、判定用情報が「検出信号の振幅の大小」の場合は、埋設管Pとして想定され得る振幅強度の範囲内で所定の振幅強度が設定される。
表示部50は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機物又は無機物の発光体に電圧を流して発光する効果を利用したEL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの表示装置で構成される。表示部50は、埋設状態情報のほか、探査装置100の設定・操作に関する各種表示をデータ種別に応じて作業員が視認可能な形式で表示する。また、表示部50は、タッチパネルのようなタッチ入力機能を備えたディスプレイ装置で構成することもできる。この場合は、タッチパネル上に操作設定部60を設けることができ、スイッチ機構のようなハード構成を省略することもできる。
操作設定部60は、操作キー、テンキーのようなスイッチ機構、タッチパネルの位置入力装置のような入力デバイスであり、作業員が所定操作したときの操作信号が制御部30に出力される。操作設定部60は、探査開始位置から埋設物探査作業を開始する際に所定操作され、作業員が掘削領域Eを走査しながら移動して探査終了位置で埋設物探査作業が終了した際に所定操作される。これにより、埋設物探査作業における探査開始時刻と探査終了時刻が規定される。
また、操作設定部60は、埋設物検出部10の感度調整を行う際に所定操作される。例えば、埋設物検出部10の感度をデフォルト値のまま埋設物探査作業を行った場合、埋設管Pの深度によっては埋設管Pが検出されないこともあり得る。そのため、埋設物検出部10の感度を適切に調整することで、埋設管Pの検出が精度よく行えると共に、感度調整により得られる信号強度の強弱の度合いを解析することで、埋設管Pの埋設深度を知得することができる。
さらに、操作設定部60では、埋設物探査作業を行う際に操作され、表示部50に表示可能な2次元又は3次元の画像データである掘削領域データを作成するための各種情報(掘削領域Eの形状、領域端の長さ、探査開始位置、探査終了位置などの情報)が設定される。
掘削領域データの一例として、図3(b)に示すように掘削領域Eが矩形状の場合、設定される領域設定情報としては、掘削領域Eの領域端となる長辺(給水管P2の埋設方向と交差する方向の辺)の長さと短辺(給水管P2の埋設方向と平行な辺)の長さ、掘削領域Eにおける探査開始位置及び探査終了位置の位置情報が挙げられる。埋設状態情報作成部32では、操作設定部60で設定されたこれら領域設定情報に基づいて表示部50に表示可能な掘削領域データを作成する。なお、掘削領域Eの形状、領域端の長さは、作業現場毎に異なるため、現場に応じた掘削領域データが掘削工事前に設定される。
報知部70は、LED機器などの表示機器、ブザー音のような警告音を出力する鳴動機器、バイブレーション機能を有する振動機器などを単独又は複数組み合わせて構成される。報知部70は、例えば埋設物探査作業が行われていないときに、実行判定部33からの報知指示に基づいて所定の報知を行う。報知部70による報知形態としては、例えばLED表示機器であれば点灯・点滅、色別表示を行い、鳴動機器であれば警告音(ブザー音)の強弱、振動機器であればバイブレーションの強弱によって報知内容を的確に報知する。
<システムの処理動作>
次に、図6~図8を参照しながら本実施形態に係る埋設物探査システム1の処理動作について説明する。
なお、以下に説明する動作については、例示的な順序でステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。よって、図6~図8に示すフローチャートについて処理結果に矛盾が生じない限り、順序を入れ替えてもよい。
図6に示すように、まず探査装置100の電源が投入され(ST1)、操作設定部60が操作されて掘削領域Eに応じた領域設定情報が入力設定される(ST2)。そして、領域設定情報の入力が終わると、作業員によって埋設物探査作業が開始される(ST3)。埋設物探査作業では、探査開始位置から探査終了位置に向かって探査装置100を用いて掘削領域E内の全域が走査される。
次に、制御部30は、埋設物探査作業が終了したか否かを判定し(ST4)、埋設物探査作業が終了したと判断した場合は(ST4-Yes)、設定された領域設定情報に基づいて掘削領域データを作成する(ST5)。
一方、制御部30は、埋設物探査作業が終了していないと判断した場合は(ST4-No)、ST4の処理をループして埋設物探査作業が終了するまで繰り返し行われる。
ST5において掘削領域データが作成されると、次に、制御部30は、埋設物検出部10で検出された埋設物検出情報と、位置検出部20で検出された探査位置情報と、予め設定された判定用情報とに基づいて、検出された埋設物が埋設管Pか否かを判定する埋設物判定処理を行う(ST6)。なお、埋設物判定処理の詳細については、図7を用いて後述する。
次に、制御部30は、ST6の埋設物判定処理で取得された探査対象物情報に基づいて、掘削領域E内に埋設される埋設管Pの埋設状態を可視化した埋設状態情報を作成する埋設状態情報作成処理を行う(ST7)。
埋設状態情報作成処理では、探査対象物情報と掘削領域データに基づき、掘削領域データ内に埋設管Pの埋設状態が反映された2次元又は3次元データとなる埋設状態情報が作成される。
次に、制御部30は、記憶部40に記憶された探査履歴情報の有無に基づいて掘削領域E内の埋設物探査作業が行われたか否かの判定する探査実行判定処理を行う(ST8)。なお、探査実行判定処理の詳細については、図8を用いて後述する。
その後、制御部30は、埋設物探査作業で取得された各種情報に基づく所定の処理が全て終了したか否かを判断する(ST9)。
ST9において、制御部30は、所定の処理が全て終了していると判断した場合は(ST9-Yes)、処理を終了する。
一方、制御部30は、所定の処理が全て終了していないと判断した場合は(ST9-No)、終了していない処理を特定し(ST10)、特定された処理を実行させるために、再度ST5に戻り、終了していない処理のみを実行させる。
次に、図7を参照しながら埋設物判定処理について説明する。埋設物判定処理は、主に制御部30が備える埋設物判定部31で実行される。
図7に示すように、埋設物判定部31は、埋設物検出部10で検出された埋設物検出情報と、位置検出部20で検出された探査位置情報と、予め設定された判定用情報とに基づき、検出された埋設物が埋設管Pか否かを判定する(ST61)。
ST61において、埋設物判定部31は、掘削領域E内に埋設管Pが埋設されていると判定した場合は(ST61-Yes)、掘削領域E内に埋設される埋設管Pの検出位置に応じた埋設物情報と探査位置情報を探査対象物情報として埋設状態情報作成部32に出力し(ST62)、埋設物判定処理を終了してST7に移行させる。
一方、埋設物判定部31は、掘削領域E内に埋設物に該当する検出信号が検出されず埋設管Pが埋設されていないと判定した場合は(ST61-No)、掘削領域E内に埋設管Pが埋設されていない旨の通知を通知先に出力し(ST63)、埋設物判定処理を終了してST7に移行させる。
次に、図8を参照しながら、探査実行判定処理について説明する。探査実行判定処理は、主に制御部30が備える実行判定部33で実行される。
図8に示すように、実行判定部33は、記憶部40に記憶された埋設状態情報のような探査履歴情報の有無に基づいて、掘削領域E内の埋設物探査作業が行われたか否かの判定を行う(ST81)。
ST81において、実行判定部33は、埋設物探査作業が行われていると判定した場合は(ST81-Yes)、探査実行判定処理を終了してST9に移行させる。
一方、実行判定部33は、埋設物探査作業が行われていないと判定した場合は(ST81-No)、この判定結果を報知するための報知指示を報知部70に出力して所定の報知を実行させ(ST82)、探査実行判定処理を終了してST9に移行させる。
<作用効果>
以上のように、本実施形態に係る埋設物探査システム1は、掘削領域E内に存在する探査対象物を含む埋設物から発せられる磁界を検出する埋設物検出部10を備えた探査装置100を用いて掘削領域E内の埋設物探査作業を行うシステムであり、掘削領域E内における埋設物検出部10の探査位置情報を検出する位置検出部20と、埋設物検出部10で検出された検出信号に基づく埋設物検出情報と、探査位置情報と、予め設定された判定用情報と、に基づいて埋設物が探査対象物か否かを判定し、埋設物が探査対象物であるときには、埋設物検出情報と探査位置情報を探査対象物情報として出力する埋設物判定部31と、を備え、埋設物検出部10は、探査装置100に対して掘削領域Eの走査方向と交差する方向に所定の走査ピッチを空けて並列して複数設けられている。
これにより、掘削領域E内の走査回数を減らして簡便に埋設物探査作業を行うことができると共に、掘削領域E内に埋設される探査対象物である埋設管Pの位置、形状などを掘削前、掘削中に把握することが可能となるため、掘削時の埋設管Pの損傷・破損を未然に防止させることができる。
また、本実施形態に係る埋設物探査システム1において、探査装置100は、埋設物検出部10が取り付けられて走査方向と交差する方向に伸縮して走査ピッチが調整可能な取付機構103を備える
これにより、取付機構103を伸縮させるだけで掘削領域Eの掘削幅に応じて適切な走査ピッチとなるように埋設物検出部10の位置を容易に設定することができる。
また、本実施形態に係る埋設物探査システム1において、埋設物判定部32で用いられる判定用情報は、埋設物検出部10で検出された検出信号の検出回数と、検出信号の振幅強度の少なくとも一方の判定要素を含んでいる。
これにより、掘削領域E内に存在する埋設物のうち、探査対象物となる埋設管Pとそれ以外の異物との区別を容易に行うことができる。
また、本実施形態に係る埋設物探査システム1は、予め設定される掘削領域Eに関する領域設定情報を元に作成された掘削領域データに、探査対象物情報を反映させて、掘削領域E内に埋設される探査対象物の埋設状態を可視化するための画像データとなる埋設状態情報を作成する埋設状態情報作成部32と、を備えている。
これにより、埋設状態情報を視認することで、掘削領域E内に埋設される探査対象物である埋設管Pの位置、形状などを掘削前、掘削中に把握することが可能となるため、掘削時の埋設管Pの損傷・破損を未然に防止させることができる。
また、本実施形態に係る埋設物探査システム1は、埋設状態情報を探査履歴情報として記憶する記憶部40を備え、探査装置100は、埋設状態情報を表示する表示部50を備えている。
これにより、探査装置100に搭載された表示部50に表示された埋設状態情報を視認することで、掘削領域E内に存在する探査対象物となる埋設管Pの埋設状態を掘削前、掘削中に容易に確認することができる。よって、掘削工事時に埋設状態情報などを視認しながら作業を進めることで、掘削時の埋設管Pの損傷・破損を未然に防止することができる。
また、本実施形態に係る埋設物探査システム1は、探査履歴情報に基づいて掘削領域E内で埋設物探査作業が実行されたか否かを判定する実行判定部33を備えている。
これにより、掘削領域E内の埋設物探査作業が実行されたか否かを判定することができるため、埋設物探査作業が実行されていないときは、作業員に対し埋設物探査作業を実行させるように促すことができる。
また、本実施形態に係る埋設物探査システム1は、実行判定部33の判定結果として、掘削領域Eに対する埋設物探査作業が実行されていないと判定されたときに、その旨を通知先に通知する報知部70を備えている。
これにより、報知部70から埋設物探査作業が実行されていないことを示す報知が行われるため、掘削領域E内の埋設物探査作業を確実に実行させることができる。
また、本実施形態に係る埋設物探査方法は、掘削領域E内に存在する探査対象物を含む埋設物から発せられる磁界を検出する埋設物検出部10が、掘削領域Eの走査方向と交差する方向に所定の走査ピッチを空けて並列して複数設けられた探査装置100を用いて掘削領域E内の埋設物探査作業を行う方法であって、掘削領域E内における埋設物検出部10の探査位置情報を検出する処理と、埋設物検出部10で検出された検出信号に基づく埋設物検出情報と、探査位置情報と、予め設定された判定用情報と、に基づいて埋設物が探査対象物か否かを判定し、埋設物が探査対象物であるときには、埋設物検出情報と探査位置情報を探査対象物情報として出力する処理と、を含む。
これにより、掘削領域E内の走査回数を減らして簡便に埋設物探査作業を行うことができる。また、掘削領域E内に埋設される探査対象物である埋設管Pの位置、形状などを掘削前、掘削中に把握することができるため、掘削時の埋設管Pの破損を未然に防止させることができる。
1 埋設物探査システム
10 埋設物検出部
20 位置検出部
30 制御部
31 埋設物判定部
32 埋設状態情報作成部
33 実行判定部
34 計時部
40 記憶部
50 表示部
60 操作設定部
70 報知部
80 電源部
90 通信部
100 探査装置
101 本体部
102 把持部
103 取付機構
C 掘削用建設機器
E 掘削領域
H 住宅
P1 配水管
P2 給水管
R 道路
S1 第1の走査経路
S2 第2の走査経路

Claims (6)

  1. 掘削領域内に存在する探査対象物を含む埋設物から発せられる磁界を検出する埋設物検出部を備えた探査装置を用いて掘削領域内の埋設物探査作業を行う埋設物探査システムにおいて、
    前記掘削領域内における前記埋設物検出部の探査位置情報を検出する位置検出部と、
    前記埋設物検出部で検出された検出信号に基づく埋設物検出情報と、前記探査位置情報と、予め設定された判定用情報と、に基づいて前記埋設物が前記探査対象物か否かを判定し、前記埋設物が前記探査対象物であるときには、前記埋設物検出情報と前記探査位置情報を探査対象物情報として出力する埋設物判定部と、
    を備え、
    前記埋設物検出部は、前記探査装置に対して前記掘削領域の走査方向と交差する方向に所定の走査ピッチを空けて並列して複数設けられ
    前記探査装置は、前記埋設物検出部が取り付けられて前記走査方向と交差する方向に伸縮して走査ピッチが調整可能な取付機構を備える、
    埋設物探査システム。
  2. 前記判定用情報は、前記埋設物検出部で検出された前記検出信号の検出回数と、前記検出信号の振幅強度の少なくとも一方の判定要素を含む、
    請求項1記載の埋設物探査システム。
  3. 予め設定される前記掘削領域に関する領域設定情報を元に作成された掘削領域データに、前記探査対象物情報を反映させて、前記掘削領域内に埋設される前記探査対象物の埋設状態を可視化するための画像データとなる埋設状態情報を作成する埋設状態情報作成部を備える、
    請求項1または2に記載の埋設物探査システム。
  4. 前記埋設状態情報を探査履歴情報として記憶する記憶部を備え、
    前記探査装置は、前記埋設状態情報を表示する表示部を備える、
    請求項に記載の埋設物探査システム。
  5. 前記探査履歴情報に基づいて前記掘削領域で前記埋設物探査作業が実行されたか否かを判定する実行判定部を備える、
    請求項に記載の埋設物探査システム。
  6. 前記実行判定部の判定結果として、前記掘削領域に対する前記埋設物探査作業が実行されてないと判定されたときに、その旨を通知先に通知する報知部を備える、
    請求項に記載の埋設物探査システム。
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