JP7269721B2 - 感エネルギー性樹脂組成物、硬化物及び硬化物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、感エネルギー性樹脂組成物、該感エネルギー性樹脂組成物の硬化物及び該感エネルギー性樹脂組成物を用いた硬化物の製造方法に関する。
ポリイミド樹脂は、優れた耐熱性、機械的強度、及び絶縁性や、低誘電率等の特性を有するため、種々の素子や、多層配線基板等の電子基板のような電気・電子部品において、絶縁材や保護材として広く使用されている。
一般に、ポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを極性有機溶剤中で重合させて得られるポリアミック酸を、熱処理することによって形成される。このような背景もあり、電子材料用のポリイミド製品は、ポリアミック酸のようなポリイミド前駆体の溶液として供給されることが多い。具体的に、電気・電子部品を製造する際には、ポリイミド前駆体の溶液が、絶縁材や保護材を形成する個所に、塗布や注入等の方法により供給された後、ポリイミド前駆体の溶液を熱処理して、絶縁材や保護材が形成されている。
このようなポリイミド樹脂に関する技術開拓が鋭意なされており、ポリアミック酸等を含む種々の樹脂組成物が開示されている(例えば特許文献1等参照)。
特開2018-58918号公報
しかしながら、より高い弾性係数を有する硬化物(ポリイミド樹脂)が求められている。このため、高い弾性係数を有する硬化物を与える樹脂組成物も望まれている。
本発明は、上記の課題に鑑み、高い弾性係数を有する硬化物を形成できる感エネルギー性樹脂組成物、該感エネルギー性樹脂組成物の硬化物及び該感エネルギー性樹脂組成物を用いた硬化物の製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、下記式(1)で表されるイミダゾール化合物(A)と、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とからなるモノマー成分及びポリアミック酸よりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂前駆体成分(B)と、溶剤(S)とを含有する感エネルギー性樹脂組成物により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の態様は、
下記式(1)で表されるイミダゾール化合物(A)と、
ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とからなるモノマー成分及びポリアミック酸よりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂前駆体成分(B)と、
溶剤(S)とを含有する感エネルギー性樹脂組成物である。
Figure 0007269721000001
(式(1)中、Xm+はm価の対カチオンを表し、Rは置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Rは置換基を有していてもよいアルキレン基を表し、Rは、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン酸エステル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホン酸エステル基、又は有機基を表し、mは1以上の整数を表し、nは0以上3以下の整数を表し、RはRと結合して環状構造を形成していてもよい。)
本発明の第2の態様は、第1の態様の感エネルギー性樹脂組成物を成形して、硬化物前駆体を形成する形成工程と、
前記硬化物前駆体を露光又は加熱することにより前記硬化物前駆体中の前記ポリアミック酸を閉環させて硬化物を得る閉環工程と
を含む、ポリイミドを含む硬化物の製造方法である。
本発明の第3の態様は、第1の態様の感エネルギー性樹脂組成物の硬化物である。
本発明によれば、より高い弾性係数を有する硬化物を得ることができる感エネルギー性樹脂組成物、該感エネルギー性樹脂組成物の硬化物及び該感エネルギー性樹脂組成物を用いた硬化物の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施態様について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施態様に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
≪感エネルギー性樹脂組成物≫
第1の態様に係る感エネルギー性樹脂組成物(以下単に「組成物」とも記載する。)は、下記式(1)で表されるイミダゾール化合物(A)と、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とからなるモノマー成分及びポリアミック酸よりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂前駆体成分(B)と、溶剤(S)とを含有する。このような組成物とすることにより、得られる硬化物の弾性係数を高くすることができる。また、式(1)で表されるイミダゾール化合物は、溶剤(S)に溶解しやすいため、組成物を容易に製造することができる。
Figure 0007269721000002
(式(1)中、Xm+はm価の対カチオンを表し、Rは置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Rは置換基を有していてもよいアルキレン基を表し、Rは、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン酸エステル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホン酸エステル基、又は有機基を表し、mは1以上の整数を表し、nは0以上3以下の整数を表し、RはRと結合して環状構造を形成していてもよい。)
<式(1)で表されるイミダゾール化合物(A)>
上記式(1)で表されるイミダゾール化合物におけるm価の対カチオンXm+としては、非環式の含窒素脂肪族カチオン、環式の含窒素脂肪族カチオン、含窒素芳香族カチオンや、金属カチオンが挙げられる。なお、Hは対カチオンには含まれない。
m価の対カチオンXm+は、環式の含窒素脂肪族カチオン及び含窒素芳香族カチオン等の含窒素複素環を含むカチオンであることが好ましい。含窒素複素環を含むカチオンとしては、1以上(好ましくは1以上5以下、より好ましくは2以上4以下、さらに好ましくは2又は3)の窒素原子を含む炭素原子数2以上30以下(好ましくは2以上20以下、より好ましくは3以上15以下、さらに好ましくは3以上10以下)の含窒素複素環を含むカチオンが挙げられる。含窒素複素環を含むカチオンは、環を構成する原子として窒素原子以外のヘテロ原子(例えば、酸素原子、イオウ原子等)を含んでいてもいなくてもよく、置換基を有していてもいなくてもよい。
mは1以上3以下の整数であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることがさらに好ましい。
m価の対カチオンXm+について、以下に具体例を挙げてさらに詳細に説明する。
対カチオンXm+についての上記非環式の含窒素脂肪族カチオンや環式の含窒素脂肪族カチオンとしては、下記式(2)~(4)で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 0007269721000003
(式(2)中、R11~R14はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよい複素環基を表し、R11~R14から選択される少なくとも2つは連結して環を形成していてもよい。)
式(2)中、置換基を有してもよいアルキル基としては、炭素原子数1以上30以下のアルキル基が好ましい。置換基を有してもよいアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ドデシル基、n-オクダデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、1-エチルペンチル基、トリフルオロメチル基、2-エチルヘキシル基、フェナシル基、1-ナフトイルメチル基、2-ナフトイルメチル基、4-メチルスルファニルフェナシル基、4-フェニルスルファニルフェナシル基、4-ジメチルアミノフェナシル基、4-シアノフェナシル基、4-メチルフェナシル基、2-メチルフェナシル基、3-フルオロフェナシル基、3-トリフルオロメチルフェナシル基、及び3-ニトロフェナシル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいシクロアルキル基としては、炭素原子数5以上30以下のシクロアルキル基が好ましい。置換基を有してもよいシクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルケニル基としては、炭素原子数2以上10以下のアルケニル基が好ましい。置換基を有してもよいアルケニル基の具体例としては、ビニル基、及びアリル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキニル基としては、炭素原子数2以上10以下のアルキニル基が好ましい。置換基を有してもよいアルキニル基の具体例としては、エチニル基、1-プロピニル基、及びプロパルギル基(2-プロピニル基)等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリール基としては、炭素原子数6以上30以下のアリール基が好ましい。置換基を有してもよいアリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、9-アンスリル基、9-フェナントリル基、1-ピレニル基、5-ナフタセニル基、1-インデニル基、2-アズレニル基、9-フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、キシリル基、o-スチリル基、m-スチリル基、p-スチリル基、o-クメニル基、m-クメニル基、p-クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、及びオバレニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアラルキル基としては、炭素原子数7以上20以下のアラルキル基が好ましい。置換基を有してもよいアラルキル基の具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、α-ナフチルメチル基、β-ナフチルメチル基、2-α-ナフチルエチル基、及び2-β-ナフチルエチル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子を含む、芳香族あるいは脂肪族の複素環が好ましい。置換基を有してもよい複素環基の具体例としては、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3-b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H-ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H-インドリル基、インドリル基、1H-インダゾリル基、プリニル基、4H-キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH-カルバゾリル基、カルバゾリル基、β-カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、及びチオキサントリル基等が挙げられる。
前述した置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよい複素環基の水素原子はさらに他の置換基で置換されていてもよい。
そのような置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、及びtert-ブトキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基、及びp-トリルオキシ基等)、オルガノキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、及びアリールオキシカルボニル基等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、及びベンゾイルオキシ基等)、アシル基(アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びメトキサリル基等)、アルキルスルファニル基(メチルスルファニル基、及びtert-ブチルスルファニル基等)、アリールスルファニル基(フェニルスルファニル基、及びp-トリルスルファニル基等)、アルキルアミノ基(メチルアミノ基、及びシクロヘキシルアミノ基等)、ジアルキルアミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、及びピペリジノ基等)、アリールアミノ基(フェニルアミノ基、p-トリルアミノ基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、tert-ブチル基、及びドデシル基等)、アルケニル基(ビニル基、及びアリル基等)、アリール基(フェニル基、p-トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、及びフェナントリル基等)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p-トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロソ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、トリアルキルアンモニウム基、ジメチルスルホニウミル基、及びトリフェニルフェナシルホスホニウミル基等が挙げられる。
式(2)中、R11~R14から選択される少なくとも2つが連結して環を形成する場合、連結基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基又はそれらを連結してなる2価の基が挙げられる。当該連結基の炭素原子数は1以上10以下が好ましい。R11~R14から選択される少なくとも2つから形成される環は、環を構成する原子として酸素原子を含んでいてもよい。
(R21=C(NR22 (3)
(式(3)中、R21はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表し、R22はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、-C(=NR23)-NR23 (3個のR23はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基)、又は、=C(-NR24 (4個のR24はそれぞれ独立に水素原子又は有機基)を表す。)
21~R23についてのアルキル基としては、炭素原子数1以上10以下のアルキル基が好ましい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクダデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、及び1-エチルペンチル基等が挙げられる。
21~R23についてのシクロアルキル基としては、炭素原子数5以上30以下のシクロアルキル基が好ましい。シクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等が挙げられる。
24についての有機基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、及びアリール基等が挙げられる。
式(3)で表されるカチオンとしては、1,2-ジイソプロピル-3-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]グアニジウムカチオン、1-メチルビグアニジウムカチオン、1-n-ブチルビグアニジウムカチオン、1-(2-エチルヘキシル)ビグアニジウムカチオン、1-n-オクタデシルビグアニジウムカチオン、1,1-ジメチルビグアニジウムカチオン、1,1-ジエチルビグアニジウムカチオン、1-シクロヘキシルビグアニジウムカチオン、2-エチル-1,1,3,3-テトラメチルグアニジウムカチオン、1-ベンジルグアニジウムカチオン、1,3-ジベンジルグアニジウムカチオン、1-ベンジル-2,3-ジメチルグアニジウムカチオン、及び1-フェニルグアニジウムカチオン等が挙げられる。これらのカチオンの中では、1,2-ジイソプロピル-3-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]グアニジウムカチオンが好ましい。
Figure 0007269721000004
(式(4)中、R31はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表し、sは2以上6以下の整数を表す。)
31についての有機基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基等が挙げられる。上記アルキル基、上記シクロアルキル基、上記アラルキル基、及び上記アリール基は、それぞれ、置換基を有していてもよい。当該置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、及びtert-ブトキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基、及びp-トリルオキシ基等)、オルガノキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、及びアリールオキシカルボニル基等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、及びベンゾイルオキシ基等)、アシル基(アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びメトキサリル基等)、アルキルスルファニル基(メチルスルファニル基、及びtert-ブチルスルファニル基等)、アリールスルファニル基(フェニルスルファニル基、及びp-トリルスルファニル基等)、アルキルアミノ基(メチルアミノ基、及びシクロヘキシルアミノ基等)、ジアルキルアミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、及びピペリジノ基等)、アリールアミノ基(フェニルアミノ基、及びp-トリルアミノ基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、tert-ブチル基、及びドデシル基等)、アリール基(フェニル基、p-トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、及びフェナントリル基等)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p-トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロソ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、トリアルキルアンモニウム基、ジメチルスルホニウミル基、及びトリフェニルフェナシルホスホニウミル基等が挙げられる。
sは3以上5以下の整数であることが好ましく、3又は4であることがより好ましい。
上記含窒素芳香族カチオンとしては、下記式(5)~(13)のいずれかで表されるカチオンが挙げられる。
Figure 0007269721000005
(式中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。R41、R43、R45、R46、R47、R48、R50、R51及びR52はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表す。R42、R44及びR49はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表す。R41~R52はそれぞれ独立にハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
41及びR42は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR41は互いに結合して環を形成していてもよい。R43及びR44は互いに結合して環を形成していてもよい。2つのR43は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR45は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR46は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR47は互いに結合して環を形成していてもよい。R48及びR49は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR48は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR50は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR51は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR52は互いに結合して環を形成していてもよい。)
41~R52についてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
及びR41~R52についてのアルキル基としては、直鎖アルキル基であっても、分岐鎖アルキル基であってもよい。当該アルキル基の炭素原子数は特に限定されないが、1以上20以下が好ましく、1以上10以下が好ましく、1以上5以下がより好ましい。
及びR41~R52についてのアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、tert-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、2-エチル-n-ヘキシル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-ノナデシル基、及びn-イコシル基が挙げられる。
41~R52についてのシクロアルキル基としては、炭素原子数5以上30以下のシクロアルキル基が好ましい。シクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等が挙げられる。
41~R52についてのアルケニル基としては、炭素原子数2以上10以下のアルケニル基が好ましい。アルケニル基の具体例としては、ビニル基、及びアリル基等が挙げられる。
41~R52についてのアルキニル基としては、炭素原子数2以上10以下のアルキニル基が好ましい。アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1-プロピニル基、及びプロパルギル基(2-プロピニル基)等が挙げられる。
mが2以上の整数である場合、m価の対カチオンXm+についての非環式の含窒素脂肪族カチオン及び環式の含窒素脂肪族カチオンとしては、下記式(14)~(16)のいずれかで表されるカチオンが挙げられる。
Figure 0007269721000006
(上記式中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、R53及びR55は、それぞれ独立にアルキル基又はシクロアルキル基を表し、R54はアルキレン基、シクロアルキレン基又はそれらを連結してなる2価の基を表し、R56はアルキレン基を表し、R53~R56はそれぞれ独立にハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、少なくとも2つのR53は互いに結合して環を形成していてもよく、R53及びR54は互いに結合して環を形成していてもよく、2つのR55は互いに結合して環を形成していてもよい。)
の具体例及び好ましい例としては、上述した具体例及び好ましい例と同様のものが挙げられる。
及びR53、及びR55についてのアルキル基としてはR及びR41~R52についてのアルキル基として上述した具体例及び好ましい例と同様の基が挙げられる。
53、及びR55についてのシクロアルキル基としてはR41~R52についてのシクロアルキル基として上述した具体例及び好ましい例と同様の基が挙げられる。
54についてのアルキレン基、及びシクロアルキレン基の炭素原子数は1以上10以下が好ましい。アルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ペンチレン基、及びへキシレン基等が挙げられる。シクロアルキレン基の具体例としては、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、及びシクロへプチレン着等が挙げられる。
56についてのアルキレン基としては、炭素原子数1以上5以下のアルキレン基が挙げられる。アルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。
mが2以上の整数である場合、m価の対カチオンXm+についての含窒素芳香族カチオンとしては、分子中に2,2-ビピリジニウム骨格、3,3-ビピリジニウム骨格、4,4-ビピリジニウム骨格、2,2-ビピラジニウム骨格、4,4-ビキノリニウム骨格、4,4-ビイソキノリニウム骨格、4-[2-(4-ピリジニウム)ビニル]ピリジニウム骨格又は4-[4-(4-ピリジニウム)フェニル]ピリジニウム骨格を有する2価以上のカチオンが挙げられる。
対カチオンXm+についての金属カチオンとしては、典型金属元素、遷移金属元素及び半金属元素からなる群より選択される金属原子のカチオン又は上記金属原子を含む原子団のカチオンが挙げられる。
上記典型金属元素としては、アルカリ金属元素(周期表1族のうち水素を除く元素からなる金属元素、例えば、ナトリウム、及びカリウム)、アルカリ土類金属元素(周期表2族の元素からなる金属元素、例えば、マグネシウム)、周期表12族の元素からなる金属元素(例えば、亜鉛)、周期表13族のうちホウ素を除く元素からなる金属元素(例えば、アルミニウム)、周期表14族のうち炭素、ケイ素を除く元素からなる金属元素(例えば、スズ)、周期表15族のうち窒素、リン、及びヒ素を除く元素からなる金属元素(例えば、アンチモン)、並びに周期表16族のうち酸素、硫黄、セレン、及びテルルを除く元素からなる金属元素(例えば、ポロニウム)が挙げられる。
上記遷移金属元素としては、周期表3~11族の元素からなる金属元素(例えば、ハフニウム)が挙げられる。
上記半金属元素としては、ホウ素、ケイ素、砒素、セレン、及びテルル等が挙げられる。
上記金属原子を含む原子団のカチオンとしては、金属原子と非金属原子の両方を含む原子団等が挙げられ、具体的には、[ZrO]2+、[(CO)Al]2+、及び[(n-CSn-O-Sn(n-C2+等が挙げられる。
対カチオンXm+は、リン、硫黄又はヨウ素を含む原子団のカチオンでもよい。
式(1)中、Rは、置換基を有していてもよい芳香族基を表す。置換基を有していてもよい芳香族基は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基でもよく、置換基を有していてもよい芳香族複素環基でもよい。
芳香族炭化水素基の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。芳香族炭化水素基は、単環式の芳香族基であってもよく、2以上の芳香族炭化水素基が縮合して形成されていてもよく、2以上の芳香族炭化水素基が単結合により結合して形成されていてもよい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アンスリル基、及びフェナンスレニル基が好ましい。
芳香族複素環基の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。芳香族複素環基は、単環式基であってもよく、多環式基であってもよい。芳香族複素環基としては、ピリジル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、及びベンゾイミダゾリル基が好ましい。
芳香族基が有してもよい置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルフィノ基、スルホ基、スルホン酸エステル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホノ基、ホスホン酸エステル基、アミノ基、アンモニオ基、及び有機基が挙げられる。芳香族基が複数の置換基を有する場合、当該複数の置換基は、同一であっても異なっていてもよい。
芳香族基が有する置換基が有機基である場合、当該有機基としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、及びアラルキル基等が挙げられる。この有機基は、該有機基中にヘテロ原子等の炭化水素基以外の結合や置換基を含んでいてもよい。また、この有機基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。この有機基は、通常は1価であるが、環状構造を形成する場合等には、2価以上の有機基となり得る。
芳香族基が隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、隣接する炭素原子上に結合する2つの置換基はそれが結合して環状構造を形成してもよい。環状構造としては、脂肪族炭化水素環や、ヘテロ原子を含む脂肪族環が挙げられる。
芳香族基が有する置換基が有機基である場合に、当該有機基に含まれる結合は本発明の効果が損なわれない限り特に限定されず、有機基は、酸素原子、窒素原子、珪素原子等のヘテロ原子を含む結合を含んでいてもよい。ヘテロ原子を含む結合の具体例としては、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、エステル結合、アミド結合、アミノ結合(-NR-:Rは水素原子又は1価の有機基を示す)ウレタン結合、イミノ結合(-N=C(-R)-、-C(=NR)-:Rは水素原子又は1価の有機基を示す)、カーボネート結合、スルホニル結合、スルフィニル結合、及びアゾ結合等が挙げられる。
有機基が有してもよいヘテロ原子を含む結合としては、式(1)で表されるイミダゾール化合物の耐熱性の観点から、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、エステル結合、アミド結合、アミノ結合(-NR-:Rは水素原子又は1価の有機基を示す)ウレタン結合、イミノ結合(-N=C(-R)-、-C(=NR)-:Rは水素原子又は1価の有機基を示す)、カーボネート結合、スルホニル結合、及びスルフィニル結合が好ましい。
有機基が炭化水素基以外の置換基である場合、炭化水素基以外の置換基の種類は本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。炭化水素基以外の置換基の具体例としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シアノ基、イソシアノ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、シリル基、シラノール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアルミ基、モノアリールアミノ基、ジアリールアミノ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、カルボキシラート基、アシル基、アシルオキシ基、スルフィノ基、スルホン酸エステル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホン酸エステル基、アルキルエーテル基、アルケニルエーテル基、アルキルチオエーテル基、アルケニルチオエーテル基、アリールエーテル基、及びアリールチオエーテル基等が挙げられる。上記置換基に含まれる水素原子は、炭化水素基によって置換されていてもよい。また、上記置換基に含まれる炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、及び環状のいずれでもよい。
芳香族基が有する置換基としては、炭素原子数1以上12以下のアルキル基、炭素原子数1以上12以下のアリール基、炭素原子数1以上12以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上12以下のアリールオキシ基、炭素原子数1以上12以下のアリールアミノ基、及びハロゲン原子が好ましい。
としては、式(1)で表されるイミダゾール化合物を安価且つ容易に合成でき、上記化合物の水や有機溶剤に対する溶解性が良好であることから、それぞれ置換基を有してもよいフェニル基、フリル基、及びチエニル基が好ましい。
式(1)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキレン基である。アルキレン基が有していてもよい置換基は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。アルキレン基が有していてもよい置換基の具体例としては、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、及びハロゲン原子等が挙げられる。アルキレン基は、直鎖アルキレン基であっても、分岐鎖アルキレン基であってもよく、直鎖アルキレン基が好ましい。アルキレン基の炭素原子数は特に限定されないが、1以上20以下が好ましく、1以上10以下が好ましく、1以上5以下がより好ましい。なお、アルキレン基の炭素原子数には、アルキレン基に結合する置換基の炭素原子を含まない。
アルキレン基に結合する置換基としてのアルコキシ基は、直鎖アルコキシ基であっても、分岐鎖アルコキシ基であってもよい。置換基としてのアルコキシ基の炭素原子数は特に限定されないが、1以上10以下が好ましく、1以上6以下がより好ましく、1以上3以下が特に好ましい。
アルキレン基に結合する置換基としてのアミノ基は、モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基であってもよい。モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基に含まれるアルキル基は、直鎖アルキル基であっても分岐鎖アルキル基であってもよい。モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基に含まれるアルキル基の炭素原子数は特に限定されないが、1以上10以下が好ましく、1以上6以下がより好ましく、1以上3以下が特に好ましい。
として好適なアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エタン-1,2-ジイル基、n-プロパン-1,3-ジイル基、n-プロパン-2,2-ジイル基、n-ブタン-1,4-ジイル基、n-ペンタン-1,5-ジイル基、n-ヘキサン-1,6-ジイル基、n-ヘプタン-1,7-ジイル基、n-オクタン-1,8-ジイル基、n-ノナン-1,9-ジイル基、n-デカン-1,10-ジイル基、n-ウンデカン-1,11-ジイル基、n-ドデカン-1,12-ジイル基、n-トリデカン-1,13-ジイル基、n-テトラデカン-1,14-ジイル基、n-ペンタデカン-1,15-ジイル基、n-ヘキサデカン-1,16-ジイル基、n-ヘプタデカン-1,17-ジイル基、n-オクタデカン-1,18-ジイル基、n-ノナデカン-1,19-ジイル基、及びn-イコサン-1,20-ジイル基が挙げられる。
は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン酸エステル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホン酸エステル基、又は有機基であり、nは0以上3以下の整数である。nが2以上3以下の整数である場合、複数のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
が有機基である場合、当該有機基は、Rについて、芳香族基が置換基として有していてもよい有機基と同様である。
が有機基である場合、有機基としては、アルキル基、芳香族炭化水素基、及び芳香族複素環基が好ましい。アルキル基としては、炭素原子数1以上8以下の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n-プロピル基、及びイソプロピル基がより好ましい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アンスリル基、及びフェナンスレニル基が好ましく、フェニル基、及びナフチル基がより好ましく、フェニル基が特に好ましい。芳香族複素環基としては、ピリジル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、及びベンゾイミダゾリル基が好ましく、フリル基、及びチエニル基がより好ましい。
がアルキル基である場合、アルキル基のイミダゾール環上での結合位置は、2位、4位、及び5位のいずれも好ましく、2位がより好ましい。Rが芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基である場合、これらの基のイミダゾール上での結合位置は、2位が好ましい。
上記式(1)で表されるイミダゾール化合物の中では、安価且つ容易に合成可能であり、水や有機溶剤に対する溶解性に優れる点から、下記式(1-1)で表される化合物が好ましく、式(1-1)で表され、Rがメチレン基である化合物がより好ましい。
Figure 0007269721000007
(式(1-1)中、Xm+、R、R、m及びnは、式(1)と同義であり、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルフィノ基、スルホ基、スルホン酸エステル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホノ基、ホスホン酸エステル基、アミノ基、アンモニオ基、又は有機基であり、ただし、R、R、R、R、及びRのうち少なくとも1つは水素原子以外の基である。R、R、R、R、及びRのうち少なくとも2つが結合して環状構造を形成してもよい。RはRと結合して環状構造を形成してもよい。)
、R、R、R、及びRが有機基である場合、当該有機基は、式(1)におけるRが置換基として有する有機基と同様である。R、R、R、及びRは、上記化合物の溶媒に対する溶解性の点から水素原子であるのが好ましい。
中でも、R、R、R、R、及びRのうち少なくとも1つは、下記置換基であることが好ましく、Rが下記置換基であるのが特に好ましい。Rが下記置換基である場合、R、R、R、及びRは水素原子であるのが好ましい。
-O-R
(Rは水素原子又は有機基である。)
が有機基である場合、当該有機基は、式(1)におけるRが置換基として有する有機基と同様である。Rとしては、アルキル基が好ましく、炭素原子数1以上8以下のアルキル基がより好ましく、炭素原子数1以上3以下のアルキル基が特に好ましく、メチル基が最も好ましい。
上記式(1-1)で表される化合物の中では、下記式(1-1-1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007269721000008
(式(1-1-1)において、Xm+、R、R、R、R、R、及びR、m及びnは、R、R、R、R、及びRのうち少なくとも1つが水素原子以外の基であること以外は、式(1-1)と同義である。)
式(1-1-1)で表される化合物の中でも、R、R、R、R、及びRのうち少なくとも1つが、前述の-O-Rで表される基であることが好ましく、Rが-O-Rで表される基であるのが特に好ましい。Rが-O-Rで表される基である場合、R、R、R、及びRは水素原子であることが好ましい。
式(1)で表されるイミダゾール化合物の好適な具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0007269721000009
Figure 0007269721000010
Figure 0007269721000011
上記式(1)で表されるイミダゾール化合物の製造方法としては特に制限はないが、例えば、下記式(17)で表される化合物と、m価の対カチオンXm+を形成し得る塩基とを溶媒の存在下、又は不存在下に中和反応させることにより上記式(1)で表されるイミダゾール化合物を製造することができる。
Figure 0007269721000012
(式(17)中、R、R、R及びnは、式(1)と同義であり、具体例及び好ましい例も同様である。)
m価の対カチオンXm+を形成し得る塩基としては、例えば、非環式の含窒素脂肪族化合物若しくは環式の含窒素脂肪族化合物、含窒素芳香族化合物又は金属原子若しくは上記金属原子を含むが挙げられる。
m価の対カチオンXm+を形成し得る塩基としては、上記式(2)~(4)のいずれかで表される非環式の含窒素脂肪族カチオン若しくは環式の含窒素脂肪族カチオン、上記式(5)~(13)のいずれかで表される含窒素芳香族カチオン、上記式(14)~(16)のいずれかで表される含窒素脂肪族カチオン、又は典型金属元素、遷移金属元素及び半金属元素からなる群より選択される金属原子のカチオン若しくは上記金属原子を含む原子団のカチオンを形成し得る塩基であることがより好ましい。
上記式(17)で表される化合物と、上記塩基とを溶媒中にて中和反応させる方法としては、加熱下ないし非加熱下において、例えば、極性溶媒中、上記式(17)で表される化合物と、上記塩基とを混合する方法等が挙げられる。
上記極性溶媒としては、アルコールが挙げられ、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、及びtert-ブタノール等が挙げられる。
加熱下において、上記式(17)で表される化合物と、上記塩基とを上記溶媒に溶解して混合することができる。加熱温度は、例えば、40℃以上、好ましくは50℃以上、より好ましくは55℃以上である。加熱時の温度の上限としては特に制限はないが、上記溶媒の沸点以下であることが好ましい。
非加熱下では、上記式(17)で表される化合物又は上記塩基が溶媒に溶解し難い場合がある。この場合、塩形成が進行するに従い、反応液中の不溶物の量が低減し得る。
上記式(17)で表される化合物と、上記塩基とを溶媒の不存在下に中和反応させる方法は、上記式(17)で表される化合物と、上記塩基とを接触させることができる方法であれば特に限定されない。具体的な方法としては、例えば、常温において、個体である上記式(17)で表される化合物と、個体若しくは液体である上記塩基とを、乳鉢等を用いて粉砕ないしすりつぶしながら混合する方法等が挙げられる。
また、上記式(17)で表される化合物と上記塩基との割合(モル比)としては特に制限はないが、式(17)で表される化合物のモル数をM1とし、m価の対カチオンXm+を与える上記塩基のモル数をM2とする場合に、M1/(M2/m)の値として、20/80~80/20であることが好ましく、30/70~70/30であることがより好ましい。
また、Xm+がナトリウムカチオン、カリウムカチオンである上記式(1)で表されるイミダゾール化合物と、ナトリウムカチオン及びカリウムカチオン以外のm価の対カチオンXm+を形成し得る塩基とを混合して塩交換を行うことにより、Xm+がナトリウムカチオン及びカリウムカチオン以外の上記式(1)で表されるイミダゾール化合物を製造することもできる。
第1の態様に係る組成物中、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物は、1種単独又は2種以上を含んでいてもよい。
また、第1の態様に係る組成物における、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物の含有量としては特に制限はないが、第1の態様に係る組成物全体に対して、0.01質量%以上80質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上40質量%以下であることがさらに好ましく、1質量%以上20質量%以下であることが特に好ましい。また、第1の態様に係る組成物全体(溶剤を除く)に対して、式(1)で表されるイミダゾール化合物の含有量は、1質量%以上80質量%以下であることが好ましく、3質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上30質量%以下であることがさらに好ましい。
また、第1の態様に係る組成物は、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物の含有量が、下記ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とからなるモノマー成分及びポリアミック酸よりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂前駆体100質量部に対して、0.1質量部以上60質量部以下であることが好ましく、1質量部以上50質量部以下であることがより好ましく、5質量部以上40質量部以下であることがより好ましい。第1の態様に係る組成物においては、式(1)で表されるイミダゾール化合物に対する樹脂前駆体の質量を多くすることができる。
<ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とからなるモノマー成分及びポリアミック酸よりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂前駆体成分(B)>
第1の態様に係る組成物は、ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とからなるモノマー成分及びポリアミック酸(D)よりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂前駆体成分(B)含む。
ポリアミック酸(D)は、組成物を硬化させた際に生成するポリイミドの樹脂前駆体である。ポリアミック酸(D)は、通常、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とからなるモノマー成分を縮合することにより得ることができる。
ポリアミック酸は、下記式(d1)で表される構造単位を有し得る。
Figure 0007269721000013
(式(d1)中、Dは炭素原子数6以上50以下の4価の有機基であり、Bは2価の有機基である。)
以下、ポリアミック酸(D)の製造に用いられる、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物と、ポリアミック酸(D)の製造方法とについて以下説明する。
〔テトラカルボン酸二無水物〕
式(d1)で表される構造単位を生成させるテトラカルボン酸二無水物は、下記式(d1-1)で表される。
式(d1-1)で表されるテトラカルボン酸二無水物は、後述のジアミン化合物と反応して、式(d1)で表される構造単位を有するポリアミック酸(D)を与える。かかるテトラカルボン酸二無水物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 0007269721000014
(式(d1-1)中、Dは炭素原子数6以上50以下の4価の有機基である。)
式(d1-1)中、Dは、炭素原子数6以上50以下の4価の有機基であり、式(d1-1)における2個の-CO-O-CO-で表される酸無水物基の他に、1又は複数の置換基を有していてもよい。
置換基の好適な例としては、フッ素原子、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上6以下のフッ素化アルキル基、炭素原子数1以上6以下のフッ素化アルコキシ基が好ましく、また、式(d1-1)に表される酸無水物基の他にカルボキシ基、カルボン酸エステル基を含んでいてもよい。
置換基がフッ素化アルキル基又はフッ素化アルコキシ基である場合、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基であるのが好ましい。
以上の置換基については、後述の芳香族基が芳香環上に有していてもよい1又は複数の置換基についても同様のことがいえる。
式(d1-1)中、Dは4価の有機基であり、その炭素原子数の下限値は6であり、上限値は50である。
Dを構成する炭素原子数は8以上がより好ましく、12以上がさらに好ましい。また、Dを構成する炭素原子数は40以下がより好ましく、30がさらに好ましい。Dは、脂肪族基であっても、芳香族基であっても、これらの構造を組合せた基であってもよい。Dは、炭素原子、及び水素原子の他に、ハロゲン原子、酸素原子、及び硫黄原子を含んでいてもよい。Dが酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子を含む場合、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子は、含窒素複素環基、-CONH-、-NH-、-N=N-、-CH=N-、-COO-、-O-、-CO-、-SO-、-SO-、-S-、及び-S-S-から選択される基として、Dに含まれてもよく、-O-、-CO-、-SO-、-SO-、-S-、及び-S-S-から選択される基として、Dに含まれることがより好ましい。
テトラカルボン酸二無水物は、従来からポリアミック酸の合成原料として使用されているテトラカルボン酸二無水物から適宜選択することができる。テトラカルボン酸二無水物は、脂肪族テトラカルボン酸二無水物であっても、芳香族テトラカルボン酸二無水物であってもよい。
脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシ)プロパン二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシ)メタン二無水物等が挙げられる。また、脂肪族テトラカルボン酸二無水物は、脂環式構造を含有してもよい。該脂環式構造は多環式であってもよい。多環式の脂環式構造としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等の橋かけ脂環式構造等が挙げられる。例えば、橋かけ脂環式構造は、他の橋かけ脂環式構造及び/又は非橋かけ脂環式構造と縮合していてもよいし、橋かけ脂環式構造が他の橋かけ脂環式構造及び/又は非橋かけ脂環式構造とスピロ結合により連結していてもよい。脂肪族テトラカルボン酸二無水物を用いる場合、組成物を用いて透明性に優れる硬化物を得やすい傾向がある。
また、式(d1-1)におけるDを構成する脂肪族基としては、例えば、以下の式(d2)で示される4価の基を採用することができる。このような基を用いた場合、透明性のあるポリイミド膜を得やすい傾向がある。
なお、原料化合物の精製が容易である点から、式(d2)中のdは5以下が好ましく、3以下がより好ましい。また、式(d1)で表される構造単位を与える原料化合物の化学的安定性が優れることから、dは1以上が好ましく、2以上がより好ましい。
式(d2)中のdは、2又は3が特に好ましい。
Figure 0007269721000015
(式(d2)中、Rd11、Rd12、及びRd13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1以上5以下のアルキル基及びフッ素原子からなる群より選択される1種であり、dは0以上12以下の整数である。)
芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、3,3’,4,4’-オキシビスフタル酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、また、例えば、下記一般式(d1-2)~(d1-4)で表される化合物であってもよい。
Figure 0007269721000016
上記式(d1-2)及び(d1-3)において、Rd1、Rd2及びRd3は、それぞれ、ハロゲンで置換されていてもよい脂肪族基、酸素原子、硫黄原子、1つ以上の2価元素を介した芳香族基のいずれかであるか、又はそれらの組み合わせによって構成される2価の基を示す。Rd2及びRd3は、同一であっても異なっていてもよい。
すなわち、Rd1、Rd2及びRd3は、炭素-炭素の一重結合、炭素-酸素-炭素のエーテル結合又はハロゲン元素(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を含んでいてもよく、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)プロパン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物等が挙げられる。
また、上記式(d1-4)において、Rd4、Rd5はハロゲンで置換されていてもよい脂肪族基、1つ以上の2価元素を介した芳香族基、ハロゲンのいずれかであるか、又はそれらの組み合わせによって構成される1価の置換基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、ジフルオロピロメリット酸二無水物、ジクロロピロメリット酸二無水物等も用いることができる。
分子構造内にフッ素を含有する含フッ素ポリイミドを得るためのテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(ヘプタフルオロプロピル)ピロメリット酸二無水物、ペンタフルオロエチルピロメリット酸二無水物、ビス{3,5-ジ(トリフルオロメチル)フェノキシ}ピロメリット酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、5,5’-ビス(トリフルオロメチル)-3,3’,4,4’-テトラカルボキシビフェニル二無水物、2,2’,5,5’-テトラキス(トリフルオロメチル)-3,3’,4,4’-テトラカルボキシビフェニル二無水物、5,5’-ビス(トリフルオロメチル)-3,3’,4,4’-テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、5,5’-ビス(トリフルオロメチル)-3,3’,4,4’-テトラカルボキシベンゾフェノン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、2,2-ビス{4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ジフェニルエーテル二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物、ジフルオロピロメリット酸二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン二無水物、1,4-ビス(3,4-ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)オクタフルオロビフェニル二無水物等が挙げられる。
テトラカルボン酸二無水物としては、得られる膜又は成形体の耐熱性、引張伸度及び耐薬品性等を考慮した場合、芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いることが好ましく、価格、入手容易性等から、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、及びピロメリット酸二無水物を用いることが好ましい。
なお、これらと同じ基本骨格を有するテトラカルボン酸の酸塩化物、エステル化物等も、用いることができる。
本実施形態において、テトラカルボン酸二無水物は、ジカルボン酸無水物と併用してもよい。これらのカルボン酸無水物を併用すると、得られるポリイミド樹脂等のイミド環含有ポリマーの特性がさらに良好となる場合がある。ジカルボン酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸、cis-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
〔ジアミン化合物〕
ジアミン化合物は、下記式(d3-1)で表される化合物を典型的に用いることができる。ジアミン化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
N-B-NH・・・(d3-1)
(式(d3-1)中、Bは2価の有機基を表す。)
式(d3-1)中、Bは、2価の有機基であり、式(d3-1)における2つのアミノ基の他に、1又は複数の置換基を有していてもよい。
置換基の好適な例としては、フッ素原子、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上6以下のフッ素化アルキル基、炭素原子数1以上6以下のフッ素化アルコキシ基又は水酸基が好ましい。
置換基がフッ素化アルキル基又はフッ素化アルコキシ基である場合、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルコキシ基であるのが好ましい。
式(d3-1)中、Bとしての有機基の炭素原子数の下限値は2が好ましく、6がより好ましく、上限値として50が好ましく、30がより好ましい。
Bは、脂肪族基であってもよいが、1以上の芳香環を含む有機基であることが好ましい。
Bが1以上の芳香環を含む有機基である場合、当該有機基は、1の芳香族基そのものであってもよく、2以上の芳香族基が、脂肪族炭化水素基及びハロゲン化脂肪族炭化水素基や、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子等のヘテロ原子を含む結合を介して結合された基であってもよい。Bに含まれる、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子等のヘテロ原子を含む結合としては、-CONH-、-NH-、-N=N-、-CH=N-、-COO-、-O-、-CO-、-SO-、-SO-、-S-、及び-S-S-等が挙げられ、-O-、-CO-、-SO-、-SO-、-S-、及び-S-S-が好ましい。
B中のアミノ基と結合する芳香環はベンゼン環であることが好ましい。B中のアミノ基と結合する環が2以上の環を含む縮合環である場合、当該縮合環中のアミノ基と結合する環はベンゼン環であることが好ましい。
また、Bに含まれる芳香環は、芳香族複素環であってもよい。
Bが芳香族環を含む有機基である場合、樹脂組成物を用いて形成される硬化物の耐熱性の点から、当該有機基は下記式(21)~(24)で表される基のうちの少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0007269721000017
(式(21)~(24)中、R111は、水素原子、フッ素原子、水酸基、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、及び炭素原子数1以上4以下のハロゲン化アルキル基よりなる群から選択される1種を示す。式(24)中、Qは、9,9’-フルオレニリデン基、又は、式:-C-、-CONH-C-NHCO-、-NHCO-C-CONH-、-O-C-CO-C-O-、-OCO-C-COO-、-OCO-C-C-COO-、-OCO-、-O-、-S-、-CO-、-CONH-、-SO-、-C(CF-、-C(CH-、-CH-、-O-C-C(CH-C-O-、-O-C-C(CF-C-O-、-O-C-SO-C-O-、-C(CH-C-C(CH-、-O-C10-O-、-O-C-C-O-、及び-O-C-O-で表される基よりなる群から選択される1種を示す。
Qの例示における、-C-はフェニレン基であり、m-フェニレン基、及びp-フェニレン基が好ましく、p-フェニレン基がより好ましい。また、-C10-は、ナフタレンジイル基であり、ナフタレン-1,2-ジイル基、ナフタレン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,3-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、及びナフタレン-2,7-ジイル基が好ましく、ナフタレン-1,4-ジイル基、及びナフタレン-2,6-ジイル基がより好ましい。)
式(21)~(24)中のR111としては、形成される硬化物の耐熱性の観点から、水素原子、水酸基、フッ素原子、メチル基、エチル基、又はトリフルオロメチル基がより好ましく、水素原子、水酸基、又はトリフルオロメチル基が特に好ましい。
式(24)中のQとしては、形成される硬化物の耐熱性の点から、9,9’-フルオレニリデン基、-O-C-O-、-C(CF-、-O-、-C(CH-、-CH-、又は-O-C-C(CH-C-O-、-CONH-が好ましく、-O-C-O-、-C(CF-又は-O-が特に好ましい。
式(d3-1)で表されるジアミン化合物として芳香族ジアミンを用いる場合、例えば、以下に示される芳香族ジアミンを好適に用いることができる。
すなわち、芳香族ジアミンとしては、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノトルエン、4,4’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノ-2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、3,3’-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アミノ-3-メチルフェニル)フルオレン、及び4,4’-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエタン-1,1-ジイル)]ジアニリン等が挙げられる。これらの中では、価格、入手容易性等から、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノトルエン、及び4,4’-ジアミノジフェニルエーテルが好ましい。
また、Bとしては、鎖状の脂肪族基及び/又は芳香族環を有していてもよいケイ素原子含有基を採用することができる。このようなケイ素原子含有基としては、典型的には、以下に示される基を用いることができる。
Figure 0007269721000018
また、得られる硬化物の機械特性をさらに向上させる観点から、Bとして、以下の式(Si-1)で表される基も好ましく用いることができる。
Figure 0007269721000019
(式(Si-1)中、R112及びR113は、それぞれ独立に、単結合又はメチレン基、炭素原子数2以上20以下のアルキレン基、炭素原子数3以上20以下のシクロアルキレン基、又は炭素原子数6以上20以下のアリーレン基等であり、R114、R115、R116、及びR117は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上20以下のアルキル基、炭素原子数3以上20以下のシクロアルキル基、炭素原子数6以上20以下のアリール基、炭素原子数20以下のアミノ基を含む基、-O-R118で表される基(R118は炭素原子数1以上20以下の炭化水素基)、炭素原子数2以上20以下の1以上のエポキシ基を含む有機基であり、lは、3以上50以下の整数である。)
式(Si-1)中のR112及びR113における、炭素原子数2以上20以下のアルキレン基としては、耐熱性、残留応力の観点から炭素原子数2以上10以下のアルキレン基が好ましく、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。
式(Si-1)中のR112及びR113における、炭素原子数3以上20以下のシクロアルキレン基としては、耐熱性、残留応力の観点から炭素原子数3以上10以下のシクロアルキレン基が好ましく、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基等が挙げられる。
式(Si-1)中のR112及びR113における、炭素原子数6以上20以下のアリーレン基としては、耐熱性、残留応力の観点から炭素原子数6以上20以下の芳香族基が好ましく、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
式(Si-1)中のR114、R115、R116、及びR117における炭素原子数1以上20以下のアルキル基としては、耐熱性と残留応力の観点から炭素原子数1以上10以下のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
式(Si-1)中のR114、R115、R116、及びR117における炭素原子数3以上20以下のシクロアルキル基としては、耐熱性、残留応力の観点から炭素原子数3以上10以下のシクロアルキル基が好ましく、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
式(Si-1)中のR114、R115、R116、及びR117における炭素原子数6以上20以下のアリール基としては、耐熱性、残留応力の観点から炭素原子数6以上12以下のアリール基が好ましく、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。
式(Si-1)中のR114、R115、R116、及びR117における炭素原子数20以下のアミノ基を含む基としては、アミノ基、置換したアミノ基(例えば、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基)等が挙げられる。
式(Si-1)中のR114、R115、R116、及びR117における-O-R118で表される基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフチルオキシ基、プロペニルオキシ基(例えば、アリルオキシ基)、及びシクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
中でも、R114、R115、R116、及びR117として、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基である。
式(Si-1)で表される基は、両末端にアミノ基を有するケイ素含有化合物を酸無水物に対して作用させることで導くことができる。このようなケイ素含有化合物の具体例としては、両末端アミノ変性メチルフェニルシリコーン(例えば信越化学社製の、X-22-1660B-3(数平均分子量4,400程度)及びX-22-9409(数平均分子量1,300程度))、両末端アミノ変性ジメチルシリコーン(例えば信越化学社製の、X-22-161A(数平均分子量1,600程度)、X-22-161B(数平均分子量3,000程度)及びKF8012(数平均分子量4,400程度);東レダウコーニング製のBY16-835U(数平均分子量900程度);並びにJNC社製のサイラプレーンFM3311(数平均分子量1000程度))等が挙げられる。
〔ポリアミック酸(D)の製造方法〕
式(d1)で表される構造単位を有するポリアミック酸(D)は、典型的には、上述の式(d1-1)で表されるテトラカルボン酸二無水物と、上述の式(d3-1)で表されるジアミン化合物とを溶剤中で反応させて得られるポリマーであり、ジアミン化合物及び/又はテトラカルボン酸二無水物をそれぞれ1種又は2種類以上を用いて得られるポリマーであってもよい。例えば、ジアミン化合物と2種類以上のテトラカルボン酸二無水物を含む混合物とを重縮合して得られるポリマーであってもよい。また、ポリアミック酸(D)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
ポリアミック酸(D)を合成する際の、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物の使用量は特に限定されないが、テトラカルボン酸二無水物1モルに対して、ジアミン化合物を0.50モル以上1.50モル以下用いることが好ましく、0.60モル以上1.30モル以下用いることがより好ましく、0.70モル以上1.20モル以下用いることが特に好ましい。
また、得られるポリミック酸(D)の重量平均分子量は、その用途にあわせて適宜設定すればよいが、例えば5000以上であり、7500以上が好ましく、10000以上がより好ましい。一方、得られるポリミック酸(D)の重量平均分子量は、例えば100000以下であり、80000以下が好ましく、75000以下がより好ましい。
この重量平均分子量は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の配合量や、溶媒や反応温度等の反応条件を調整して、上述の値とすればよい。
テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との反応は、通常、有機溶剤中で行われる。テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との反応に使用される有機溶剤は、テトラカルボン酸二酸無水物及びジアミン化合物を溶解させることができ、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物と反応しない有機溶剤であれば特に限定されない。有機溶剤は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との反応に用いる有機溶剤の例としては、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N-メチルカプロラクタム、及びN,N,N’,N’-テトラメチルウレア等の含窒素極性溶剤;ジメチルスルホキシド;アセトニトリル;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサン、及びテトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。
これらの有機溶剤の中では、生成するポリアミック酸(D)やポリイミド樹脂の溶解性から、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N-メチルカプロラクタム、及びN,N,N’,N’-テトラメチルウレア等の含窒素極性溶剤が好ましい。
テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを反応させる際の温度は、反応が良好に進行する限り特に限定されない。典型的には、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物との反応温度は、-5℃以上150℃以下が好ましく、0℃以上120℃以下がより好ましく、0℃以上70℃以下が特に好ましい。テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを反応させる時間は、反応温度によっても異なるが、典型的には、1時間以上50時間以下が好ましく、2時間以上40時間以下がより好ましく、5時間以上30時間以下が特に好ましい。
以上説明した方法により、ポリアミック酸(D)を含む溶液が得られる。
上記のようにポリアミック酸(D)を含む溶液をそのまま組成物の調製に用いることもできるし、減圧下に、ポリアミック酸のポリイミド樹脂への変換が生じない程度の低温で、ポリアミック酸(D)の溶液から溶剤の少なくとも一部を除去して得られる、ポリアミック酸のペースト又は固体を樹脂組成物の調製に用いることもできる。
なお、以上説明したポリアミック酸(D)についてのジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物は、それぞれ、樹脂前駆体成分(B)のモノマー成分であるジアミン成分及びテトラカルボン酸二無水物成分として用いることができる。
第1の態様に係る組成物は、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物に該当しない、分子内に-CO-O-結合を有するカルボニルオキシ化合物(B1)を含んでいてもよい。カルボニルオキシ化合物(B1)として具体的には、特開2018-58918号公報に記載されている、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸無水物、カーボネート等が挙げられる。
第1の態様に係る組成物がカルボニルオキシ化合物(B1)を含有する場合、カルボニルオキシ化合物(B1)の含有量としては、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、組成物の固形分合計量(溶剤を除く。)に対し、0.01質量%以上30質量%以下が好ましく、0.05質量%以上25質量%以下がより好ましく、0.2質量%以上20質量%以下が特に好ましい。
(溶剤(S))
第1の態様に係る組成物は、溶剤(S)を含有する。組成物は、固体を含むペーストであってもよく、溶液であってもよいが、溶液であることが好ましい。溶剤(S)は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
溶剤(S)の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で、特に限定されず、水、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、及びジエチレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコールモノエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、及びジエチレングリコールジプロピルエーテル等のグリコールジエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールモノアセテート;ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、2-メトキシブチルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、4-メトキシブチルアセテート、2-メチル-3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、3-エチル-3-メトキシブチルアセテート、2-エトキシブチルアセテート、4-エトキシブチルアセテート、4-プロポキシブチルアセテート、2-メトキシペンチルアセテート、3-メトキシペンチルアセテート、4-メトキシペンチルアセテート、2-メチル-3-メトキシペンチルアセテート、3-メチル-3-メトキシペンチルアセテート、3-メチル-4-メトキシペンチルアセテート、及び4-メチル-4-メトキシペンチルアセテート等のジオール類のモノエーテルモノアセテート;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルシソブチルケトン、エチルイソブチルケトン、及びシクロヘキサノン等のケトン類;プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、2-ヒドロキシプロピオン酸メチル、2-ヒドロキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-2-メチル、メチル-3-メトキシプロピオネート、エチル-3-メトキシプロピオネート、エチル-3-エトキシプロピオネート、エチル-3-プロポキシプロピオネート、プロピル-3-メトキシプロピオネート、イソプロピル-3-メトキシプロピオネート、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、炭酸メチル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、ピルビン酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、及びγ-ブチロラクトン等のエステル類;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ベンジルメチルエーテル、ベンジルエチルエーテル、及びテトラヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クレゾール、及びクロロベンゼン等の芳香族類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、n-ヘキサノール、及びシクロヘキサノール等の脂肪族アルコール類;ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコール等のグリコール類;グリセリン;等が挙げられる。
また、上述のテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との反応に用いられる溶剤も同様に挙げられ、ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とからなるモノマー成分、ポリアミック酸(D)及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂前駆体ないしは樹脂をさらに含む場合の、第1の態様に係る組成物における溶媒として、好適に用いることができる。
溶剤(S)は、また、下式(25)で表される化合物(S1)を含む溶剤を用いてもよい。
Figure 0007269721000020
(式(25)中、RS1及びRS2は、それぞれ独立に炭素原子数1以上3以下のアルキル基であり、RS3は下式(25-1)又は下式(25-2):
Figure 0007269721000021
で表される基である。式(25-1)中、RS4は、水素原子又は水酸基であり、RS5及びRS6は、それぞれ独立に炭素原子数1以上3以下のアルキル基である。式(25-2)中、RS7及びRS8は、それぞれ独立に水素原子、又は炭素原子数1以上3以下のアルキル基である。)
式(25)で表される化合物(S1)のうち、RS3が式(25-1)で表される基である場合の具体例としては、N,N,2-トリメチルプロピオン酸アミド、N-エチル-N,2-ジメチルプロピオン酸アミド、N,N-ジエチル-2-メチルプロピオン酸アミド、N,N,2-トリメチル-2-ヒドロキシプロピオン酸アミド、N-エチル-N,2-ジメチル-2-ヒドロキシプロピオン酸アミド、及びN,N-ジエチル-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸アミド等が挙げられる。
式(25)で表される化合物(S1)のうち、RS3が式(25-2)で表される基である場合の具体例としては、N,N,N’,N’-テトラメチルウレア、N,N,N’,N’-テトラエチルウレア等が挙げられる。
上記の化合物(S1)の例のうち、N,N,2-トリメチルプロピオンアミド、及びN,N,N’,N’-テトラメチルウレアが特に好ましい。
溶剤(S)中の、前述の化合物(S1)の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。第1の態様に係る組成物の溶剤(S)の質量に対する化合物(S1)の比率は、典型的には、溶剤(S)全量に対して0~100質量%であり、30~100質量%が好ましい。
化合物(S1)とともに使用することができる有機溶剤としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等の含窒素極性溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、及びイソホロン等のケトン類;ジオキサン、及びテトラヒドロフラン等の環状エーテル類;トルエン、及びキシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類が挙げられる。
組成物中の溶剤(S)の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。組成物中の溶剤(S)の含有量は、組成物中の固形分含有量に応じて適宜調整される。樹脂組成物中の固形分含有量は、例えば5質量%以上99.9質量%以下の範囲であり、5質量%以上70質量%以下が好ましく、10質量%以上60質量%以下がより好ましい。
(その他成分)
第1の態様に係る組成物は、必要に応じて、各種の樹脂又は添加剤を含有していてもよい。樹脂としては、アルカリ可溶性樹脂又は露光若しくは加熱されることで現像液(アルカリ現像液又は溶剤現像液)に対する溶解性が高まる樹脂等が挙げられる。また、樹脂は、エチレン性不飽和基を有してもよく、エチレン性不飽和基を有さなくてもよい。添加剤としては、着色剤、分散剤、増感剤、硬化促進剤、充填剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、熱重合禁止剤、消泡剤、界面活性剤等が挙げられる。
樹脂の含有量は、溶媒を除く組成物全体に対して、例えば、10質量%以上90質量%以下の範囲で適宜調整すればよく、好ましくは20質量%以上80質量%以下である。
各種添加剤の添加量は、第1の態様に係る溶剤を除く組成物全体に対して、例えば、0.001質量%以上60質量%以下の範囲で適宜調整すればよく、好ましくは0.05質量%以上5質量%以下である。
第1の態様に係る組成物は、加熱により硬化する熱硬化性組成物であってもよいし、熱硬化性組成物でなくてもよい。
第1の態様に係る組成物が熱硬化性組成物である場合、第1の態様に係る組成物は、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤、脱水縮合剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、可塑剤、充填材、及び強化材等の添加剤や強化材を含んでいてもよい。
また、第1の態様に係る組成物は感放射線性組成物であってもよいし、感放射線性組成物でなくてもよく、第1の態様に係る組成物が感放射線性組成物である場合、露光により現像液に対して不溶化するネガ型の感放射線性組成物であってもよく、露光により現像液に対して可溶化するポジ型の感放射線性組成物であってもよい。
また、第1の態様に係る組成物は種々の処理液として用いてもよい。各種の処理液としては、保護膜形成用の処理液、塗料、表面改質用の被膜形成用の処理液等が挙げられる。これらの処理液は処理対象の表面に塗布された後、加熱、露光等の方法により硬化され、処理対象の表面上に、保護膜、塗膜、表面改質膜等の種々の膜を与える。処理液用組成物は、任意に、pH調整剤、界面活性剤、防腐剤、粘度調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、又は着色剤等の添加剤をこれらが通常使用される範囲の量において含んでいてもよい。
(第1の態様に係る組成物の調製方法)
第1の態様に係る組成物は、上記の各成分を撹拌機で混合することにより調製される。なお、調製され第1の態様に係る組成物が均一となるよう、メンブランフィルタ等を用いて濾過してもよい。
(用途)
第1の態様に係る組成物は、表示素子、集積回路素子、固体撮像素子等の電子部品用の保護膜、層間絶縁膜、平坦膜、絶縁膜を形成するための組成物や、これらの電子部品の製造過程における犠牲膜用組成物として用いることができる。
<ポリイミドを含む硬化物の製造方法>
第2の態様に係るポリイミドを含む硬化物の製造方法は、第1の態様の組成物を成形して、硬化物前駆体を形成する形成工程と、硬化物前駆体を露光又は加熱することにより硬化物前駆体中のポリアミック酸を閉環させて硬化物を得る閉環工程とを含む。これにより、高い弾性係数(例えば、1.0GPa以上)を有するポリイミドを含む硬化物を得ることができる。なお、第1の態様の組成物中に含まれる式(1)で表されるイミダゾール化合物は、触媒として作用しているものと推測される。
(形成工程)
形成工程では、第1の態様の組成物を成形して、硬化物前駆体を形成する。形成する硬化物前駆体の形状は、例えば膜状である。
硬化物前駆体を形成する方法としては特に制限はないが、例えば、ロールコータ、リバースコータ、バーコータ等の接触転写型塗布装置やスピンナー(回転式塗布装置)、カーテンフローコータ等の非接触型塗布装置を用いて塗布する方法が挙げられる。組成物を基材上に塗布することが好ましい。
塗膜等の硬化物前駆体は乾燥(プリベーク)して溶剤の除去等をすることが好ましい。乾燥方法は、特に限定されず、例えば、(1)ホットプレートにて70℃以上120℃以下、好ましくは80℃以上100℃以下の温度にて、例えば60秒間以上20分間以下乾燥させる方法、(2)室温にて数時間以上数日以下の間放置する方法、(3)温風ヒータや赤外線ヒータ中に数十分以上数時間以内の間入れて溶剤を除去する方法等が挙げられる。
硬化物前駆体からの脱気や、溶剤(S)の除去を促す目的で、硬化物前駆体を減圧雰囲気においてもよい。減圧雰囲気の真空度は特に限定されないが、300Pa以下が好ましく、150Pa以下がより好ましく、100Pa以下がさらに好ましい。
塗膜等の硬化物前駆体の厚さは、特に限定されない。典型的には、硬化物前駆体の厚さは、2μm以上100μm以下が好ましく、3μm以上50μm以下がより好ましい。硬化物前駆体の厚さは、塗布方法や組成物の固形分濃度や粘度を調節することにより、適宜制御することができる。
基材の材質は、硬化物前駆体を加熱等する際に、熱劣化や変形が生じない材質であれば特に限定されない。基材の形状も、組成物を塗布可能であれば特に限定されない。基材の例としては、絶縁されるべき電極や配線が形成された、半導体素子等の電子素子や多層配線基板等の中間製品や、種々の基板が挙げられる。基体が基板である場合の、好適な基板の材質としては、ガラス;シリコン;アルミニウム(Al);アルミニウム-ケイ素(Al-Si)、アルミニウム-銅(Al-Cu)、アルミニウム-ケイ素-銅(Al-Si-Cu)等のアルミニウム合金;チタン(Ti);チタン-タングステン(Ti-W)等のチタン合金;窒化チタン(TiN);タンタル(Ta);窒化タンタル(TaN);タングステン(W);窒化タングステン(WN);銅が挙げられる。
また、硬化物前駆体の加熱を低温で行う場合には、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂からなる耐熱性の低い基材を用いることもできる。
(閉環工程)
閉環工程では、形成工程で形成した硬化物前駆体を露光又は加熱することにより硬化物前駆体中のポリアミック酸を閉環させて硬化物を得る。樹脂前駆体成分(B)としてポリアミック酸が含まれる場合には、ポリアミック酸をそのまま閉環させればよく、樹脂前駆体成分としてモノマー成分が含まれる場合には、まずモノマー成分からポリアミック酸を生成させた後にポリアミック酸を閉環させればよい。
閉環工程では、露光及び加熱のいずれか一方によりポリアミック酸を閉環してもよく、露光及び熱の両者によりポリアミック酸を閉環してもよい。
硬化物前駆体を加熱する場合、加熱温度は、例えば、70℃以上550℃以下、好ましくは120℃以上500℃以下、より好ましくは150℃以上450℃以下、さらに好ましくは150℃以上400℃以下に設定される。このような範囲の温度で硬化物前駆体を加熱することにより、生成するポリイミドの熱劣化や熱分解を抑制しつつ、安定的に硬化物を生成させることができる。
また、硬化物前駆体の加熱を高温で行う場合、多量のエネルギーの消費や、高温での処理設備の経時劣化が促進される場合があるため、硬化物前駆体の加熱をこれより低い温度で行うことも好ましい態様である。
加熱時間は、組成物の組成や、硬化物前駆体の厚さ等にもよるが、下限値として、例えば5分間、好ましくは10分間、より好ましくは20分間、上限値として、例えば4時間、好ましくは3時間、より好ましくは2.5時間とすることができる。
また、ポリイミドの黄色度を低減させる観点や、より円滑にポリアミック酸からポリイミドに変換する観点から、加熱時の雰囲気(酸素濃度等のガス組成)を調整したり、加熱時あるいは加熱前後に減圧工程を組み合わせることもできる。
硬化物前駆体を露光する場合、露光に用いられる放射線としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線ステッパー、i線ステッパー等から放射される紫外線、電子線、レーザー光線等が挙げられる。露光量は、使用する光源や硬化物前駆体の厚さ等によっても異なるが、通常、1mJ/cm以上1000mJ/cm以下、好ましくは10mJ/cm以上500mJ/cm以下である。
閉環工程は、硬化物前駆体を位置選択的に露光して硬化物前駆体中のポリアミック酸を閉環させることにより硬化物を得る露光工程を含み、さらに、該露光工程で露光されなかった未露光部を現像液と接触させて未露光部を除去することによりパターニングされた硬化物を得る現像工程と、パターニングされた硬化物を加熱する加熱工程とを含んでいてもよい。これにより、弾性係数が高い、パターニングされた硬化物が得られる。
硬化物前駆体を位置選択的に露光して硬化物前駆体中のポリアミック酸を閉環させることにより硬化物を得る露光工程では、例えば、所定のパターンを有するマスクを用いて露光する。露光に用いられる放射線や露光量は、上記閉環工程において硬化物前駆体を露光する場合について、説明したことと同様である。
現像工程では、通常、現像液としてアルカリ現像液を用い、未露光部をアルカリ現像液に溶解させて除去する。現像方法としては、例えば、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法等が挙げられる。アルカリ現像液としては、無機アルカリ化合物及び有機アルカリ化合物から選択される1種以上のアルカリ化合物を含有する水溶液を用いることができる。現像液中のアルカリ化合物の濃度は、良好に現像できる限り特に限定されない。典型的には、現像液中のアルカリ化合物の濃度は、1質量%以上10質量%以下が好ましい。
無機アルカリ化合物の例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、及びアンモニア等が挙げられる。有機アルカリ化合物の例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n-プロピルアミン、ジ-n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、及びトリエタノールアミン等が挙げられる。
さらに、現像液には、必要に応じて、メタノール、エタノール、プロパノール、又はエチレングリコール等の水溶性有機溶剤、界面活性剤、保存安定剤、及び樹脂の溶解抑止剤等を適量添加することができる。
パターニングされた硬化物を加熱する加熱工程では、現像工程において未露光部が除去されることによって所定のパターンに現像された硬化物を加熱する。これにより、残存していたポリアミック酸からポリイミドへの変換がさらに促進される。加熱温度等の加熱条件は、上記閉環工程において硬化物前駆体を加熱する場合について、説明したことと同様である。
<硬化物>
第3の態様に係る硬化物は、第1の態様の組成物の硬化物である。
第3の態様に係る硬化物は、液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子等の電子部品用の保護膜、層間絶縁膜、平坦膜、絶縁膜として用いることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<イミダゾール化合物の合成>
〔合成例1〕
Figure 0007269721000022
50ml三つ口フラスコに化合物A(2.00g,8.12mmol)とメタノール(20g)とを加えた。フラスコ内を窒素置換した後、ウォーターバスにて60℃にて加温し、化合物Aをメタノールに溶解させた。次に、上記スキームに従いジアザビシクロウンデセン(DBU;1.24g,8.12mmol)を滴下し、化合物AとDBUとを60℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を室温(25℃)まで冷却した。その後、反応液から、ロータリーエバポレーターを用いて溶剤を留去することにより、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物(化合物1)を得た。(収量=3.27g,収率=95%,黄色粘調液体)
H-NMR(重DMSO,400MHz):カチオンδ(ppm)=3.48(CH,2H),3.40(CH,2H),3.15(CH,2H),2.65(CH,2H),1.82(CH,2H),1.70-1.45(CH,6H)、
アニオンδ(ppm)=7.70(CH,1H),7.22(Ph,2H),7.15(CH,1H),6.85(Ph,2H),6.80(CH,1H),5.63(CH,1H),3.70(CH,3H),2.85-2.65(CH,2H)
〔合成例2〕
Figure 0007269721000023
50ml三つ口フラスコに化合物A(2.00g,8.12mmol)とメタノール(20g)とを加えた。フラスコ内を窒素置換した後、ウォーターバスにて60℃にて加温し、化合物Aをメタノールに溶解させた。次に、上記スキームに従いジアザビシクロノネン(DBN;1.11g,8.12mmol)を滴下し、化合物AとDBNとを60℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却した。その後、反応液から、ロータリーエバポレーターを用いて溶剤を留去することにより、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物(化合物2)を得た。(収量=2.91g,収率=90%,黄色粘調液体)
H-NMR(重DMSO,400MHz):カチオンδ(ppm)=3.55(CH,2H),3.40-3.25(CH,4H),2.81(CH,2H),2.00(CH,2H),1.88(CH,2H)
アニオンδ(ppm)=7.70(CH,1H),7.22(Ph,2H),7.15(CH,1H),6.85(Ph, 2H),6.80(CH,1H),5.63(CH,1H),3.70(CH,3H),2.85-2.65(CH,2H)
〔合成例3〕
Figure 0007269721000024
50ml三つ口フラスコに化合物A(2.00g,8.12mmol)とメタノール(20g)とを加えた。フラスコ内を窒素置換した後、ウォーターバスにて60℃にて加温し、化合物Aをメタノールに溶解させた。次に、イミダゾール(IM;0.55g,8.12mmol)を加え、化合物AとIMとを60℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却した。その後、反応液から、ロータリーエバポレーターを用いて溶剤を留去することにより、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物(化合物3)を得た。(収量=2.43g,収率=95%,白色固体)
H-NMR(重DMSO,400MHz):カチオンδ(ppm)=7.03(CH,2H),7.65(CH,1H)
アニオンδ(ppm)=7.86(CH,1H),7.35(3H),6.99(3H),5.70(CH,1H),3.71(CH,3H),3.35-3.16(CH,2H)
原料の化合物A単体、イミダゾール単体、及び得られた化合物3について、それぞれ、X線回折測定装置((株)リガク社製;商品名「全自動水平型多目的X線回折測定装置SmartLab」)を用いて、以下の条件下に、X線回折パターンの測定を行った。得られた化合物3は、原料の各単体のいずれとも異なる反射パターンを示したことから、単なる混合物ではなく、塩(式(1)で表されるイミダゾール化合物)であると判断される。
使用X線:回転対陰極型X線発生源由来CuKα線、45kV-200mA
走査速度(2θ):4.0°/min
発散スリット:(2/3)°
散乱スリット:(2/3)°
その他の条件は、パッケージ測定「汎用測定>汎用(集中法)」の標準条件設定による。
〔合成例4〕
Figure 0007269721000025
20mlナスフラスコに化合物A(1.60g,6.50mmol)とテトラヒドロフラン(3g)とを加えた。ナスフラスコ内を窒素置換した後、オイルバスにて60℃にて加温し、テトラヒドロフランに化合物Aを溶解させた。次に、上記スキームに従い7-メチル-1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(MTBD;1.00g,6.50mmol)を滴下し、化合物AとMTBDとを60℃で30分反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却した。その後、反応液から、ロータリーエバポレーターを用いて溶剤を留去することにより、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物(化合物4)を得た。(収量=2.5g,収率=95%,黄色粘調液体)
H-NMR(重DMSO,500MHz):カチオンδ(ppm)=9.20(NH,1H),3.27-3.22(6H),3.17-3.15(2H),2.90(CH3,3H),1.92-1.89(2H),1.81-1.79(2H)
アニオンδ(ppm)=7.67(CH,1H),7.21(2H),7.12(1H),6.84(2H),6.79(1H),5.62(CH,1H),3.71(CH,3H),2.73-2.61(CH,2H)
〔合成例5〕
Figure 0007269721000026
20mlナスフラスコに化合物A(1.50g,6.09mmol)とメタノール(9g)とを加えた。ナスフラスコ内を窒素置換した後、オイルバスにて60℃にて加温し、化合物Aをメタノールに溶解させた。次に、上記スキームに従い1,5,7-トリアザビシクロ[4,4,0]デカ-5-エン(TBD;0.85g,6.09mmol)を滴下し、化合物AとTBDとを60℃で30分反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却した。その後、反応液から、ロータリーエバポレーターを用いて溶剤を留去することにより、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物(化合物5)を得た。(収量=2.2g,収率=95%,黄色固体)
H-NMR(重DMSO,500MHz):カチオンδ(ppm)=10.48(NH,2H),3.22-3.17(4H),3.10-3.07(4H),1.86-1.81(4H)
アニオンδ(ppm)=7.71(CH,1H),7.25(2H),7.17(1H),6.86(2H),6.80(1H),5.65(CH,1H),3.71(CH,3H),2.87-2.73(CH,2H)
〔合成例6〕
Figure 0007269721000027
20mlナスフラスコに化合物A(1.50g,6.09mmol)とメタノール(9g)とを加えた。ナスフラスコ内を窒素置換した後、オイルバスにて60℃にて加温し、化合物Aをメタノールに溶解させた。次に、上記スキームに従い1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(TMG;0.7g,6.09mmol)を滴下し、化合物AとTMGとを60℃で30分反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却した。その後、反応液から、ロータリーエバポレーターを用いて溶剤を留去することにより、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物(化合物6)を得た。(収量=2.2g,収率=100%,黄色固体)
H-NMR(重DMSO,500MHz):カチオンδ(ppm)=2.84(6H)
アニオンδ(ppm)=7.67(CH,1H),7.21(2H),7.12(1H),6.85(2H),6.79(1H),5.62(CH,1H),3.71(CH,3H),2.28-2.64(CH,2H)
〔合成例7〕
Figure 0007269721000028
20mlナスフラスコに化合物A(1.00g,4.06mmol)とメタノール(9g)とを加えた。ナスフラスコ内を窒素置換した後、オイルバスにて60℃にて加温し、化合物Aをメタノールに溶解させた。次に、上記スキームに従いイミノ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホラン(0.72g,4.06mmol)を滴下し、化合物Aとイミノ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホランとを60℃で30分反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却した。その後、反応液から、ロータリーエバポレーターを用いて溶剤を留去することにより、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物(化合物7)を得た。(収量=1.7g,収率=98%,黄色固体)
H-NMR(重DMSO,500MHz):カチオンδ(ppm)=2.63(9H),2.61(9H),
アニオンδ(ppm)=7.65(CH,1H),7.18(2H),7.10(1H),6.84(2H),6.84(1H),5.61(CH,1H),3.71(CH,3H),2.28-2.64(CH,2H)
〔合成例8〕
まず、下記式の構造の桂皮酸誘導体(化合物B)30gをメタノール200gに溶解させた後、メタノール中に水酸化カリウム7gを添加した。次いで、メタノール溶液を40℃で撹拌した。メタノールを留去し、残渣を水200gに懸濁させた。得られた懸濁液にテトラヒドロフラン200gを混合、撹拌し、水相を分液した。氷冷下、塩酸4gを添加、撹拌した後に酢酸エチル100gを混合、撹拌した。混合液を静置した後、油相を分取した。油相から目的物を晶析させ、析出物を回収して、イミダゾール化合物(化合物8(化合物A))を得た。
Figure 0007269721000029
化合物8のH-NMRの測定結果は以下のとおりである。
H-NMR(DMSO):11.724(s,1H),7.838(s,1H),7.340(d,2H,J=4.3Hz),7.321(d,1H,J=7.2Hz),6.893(d,2H,J=4.3Hz),6.876(d,1H,J=6.1Hz),5.695(dd,1H,J=4.3Hz,3.2Hz),3.720(s,3H),3.250(m,2H)
<ポリアミック酸の調整>
30mlの三口フラスコをヒートガンで加熱して十分に乾燥させた。次に、三口フラスコ内の雰囲気ガスを窒素で置換し、三口フラスコ内を窒素雰囲気とした。三口フラスコ内に、4,4’-ジアミノベンズアニリド0.2045g(0.90mmol:DABAN)を添加した後、N,N,N’,N’-テトラメチルウレア(TMU)を3.12g添加した。三口フラスコの内容物を撹拌して、TMU中に芳香族ジアミン(DABAN)が分散したスラリー液を得た。
次に、三口フラスコ内に下記式のテトラカルボン酸二無水物0.3459g(0.90mmol)を添加した後、窒素雰囲気下に、室温(25℃)で12時間フラスコの内容物を撹拌してポリアミック酸を含む溶液(ポリアミック酸が15質量%(TMU溶剤:85質量%))を得た。
なお、以下に示される構造のテトラカルボン酸二無水物は、国際公開第2011/099518号の合成例1、実施例1及び実施例2に記載された方法に従って調製した。
Figure 0007269721000030
〔実施例1〕
<ポリアミック酸の調整>で得られたポリアミック酸、合成例3で得られた粉末(化合物3)、及び、TMUを、ポリアミック酸が15質量部、化合物3が3質量部、TMUが85質量部となるように配合し、撹拌することにより化合物3を溶解させて、実施例1の組成物(感エネルギー性樹脂組成物)を調製した。
なお、実施例1では、後述する比較例1よりも、撹拌によるイミダゾール化合物の溶解が早かった。
〔比較例1〕
イミダゾール化合物として上記化合物3の代わりに化合物8を用い、化合物8の塩基(イミダゾール骨格)のモル量が実施例1における化合物3の塩基(イミダゾール骨格)のモル量と同じになる量の化合物8を用い、イミダゾール化合物とポリアミック酸の合計質量が実施例1と同じになるように配合すること以外は実施例1と同様の手法により比較例1の組成物を調製した。
(硬化物の弾性係数の評価)
まず、各組成物を100mm×100mmのガラス基材上にスピンコートし、大気圧から50Paまで減圧乾燥(VCD)した。いったん大気圧に戻した後、大気圧条件下80℃においてホットプレート上にて10分間プリベークし、次いで、窒素雰囲気下360℃にて30分間ポストベーク(焼成)して膜厚15μmの硬化物(ポリイミド膜)を得た。
このようにして得られたポリイミド膜について、「DCM-SA2」(製品名、MTSシステムズ・コーポレーション製)を用いて、25℃において、硬化膜(膜厚15μm)の弾性係数を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0007269721000031
表1に示した結果から明らかなように、式(1)で表されるイミダゾール化合物と、樹脂前駆体成分(ポリアミック酸)と溶剤とを含む実施例1の組成物から得られる硬化膜は、塩ではないイミダゾール化合物を含む比較例1の組成物から得られる硬化膜よりも、弾性係数が高かった。
なお、硬化物について熱物性(熱膨張率CTE)や光学特性(透過率:波長450nm及び550nm)についても測定したところ、実施例1の組成物から得られる硬化物と比較例1の組成物から得られる硬化物とで、ほぼ同じであった。

Claims (7)

  1. 下記式(1-1)で表されるイミダゾール化合物(A)と、
    ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とからなるモノマー成分及びポリアミック酸よりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂前駆体成分(B)と、
    溶剤(S)とを含有する感エネルギー性樹脂組成物。
    Figure 0007269721000032
    (式(1-1)中、Xm+はm価の対カチオンを表し、前記対カチオンXm+は、非環式の含窒素脂肪族カチオン、環式の含窒素脂肪族カチオン、又は含窒素芳香族カチオンであり、
    は炭素原子数1以上5以下のアルキレン基を表し、
    は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン酸エステル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホン酸エステル基、又は有機基を表し、mは1以上の整数を表し、nは0を表し、
    は-O-Rであり、Rは炭素原子数1以上3以下のアルキル基であり、R、R、R、及びRは水素原子である。)
  2. m価の対カチオンXm+が含窒素複素環を含むカチオンである、請求項1に記載の感エネルギー性樹脂組成物。
  3. 前記含窒素複素環を含むカチオンが下記式(4)~(13)のいずれかで表されるカチオンである、請求項2に記載の感エネルギー性樹脂組成物。
    Figure 0007269721000033
    (式(4)中、R31はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表し、sは2以上6以下の整数を表す。)
    Figure 0007269721000034
    (式中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。R41、R43、R45、R46、R47、R48、R50、R51及びR52はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表す。R42、R44及びR49はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表す。R41~R52はそれぞれ独立にハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
    41及びR42は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR41は互いに結合して環を形成していてもよい。R43及びR44は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR45は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR46は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR47は互いに結合して環を形成していてもよい。R48及びR49は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR48は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR50は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR51は互いに結合して環を形成していてもよい。少なくとも2つのR52は互いに結合して環を形成していてもよい。)
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の感エネルギー性樹脂組成物を成形して、硬化物前駆体を形成する形成工程と、
    前記硬化物前駆体を露光又は加熱することにより前記硬化物前駆体中の前記ポリアミック酸を閉環させて硬化物を得る閉環工程と
    を含む、ポリイミドを含む硬化物の製造方法。
  5. 前記閉環工程は、前記硬化物前駆体を位置選択的に露光して前記硬化物前駆体中の前記ポリアミック酸を閉環させることにより前記硬化物を得る露光工程を含み、
    さらに、該露光工程で露光されなかった未露光部を現像液と接触させて前記未露光部を除去することによりパターニングされた前記硬化物を得る現像工程と、
    パターニングされた前記硬化物を加熱する加熱工程とを含む、請求項4に記載の硬化物の製造方法。
  6. 前記硬化物前駆体の形状が、膜状である、請求項4又は5に記載の硬化物の製造方法。
  7. 請求項1~3のいずれか1項に記載の感エネルギー性樹脂組成物の硬化物。
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