JP7268296B2 - パウチ - Google Patents

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Description

本発明は、パウチに関する。
従来から、食品等の内容物を収容可能な四面体型のパウチが広く利用に供されている。このようなパウチには、電子レンジ内での加熱に伴って発生する蒸気を自動的にパウチの外部へ逃がすための蒸気抜き機構を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-165480号公報
このような蒸気抜き機構を備える四面体型のパウチにおいては、電子レンジでの加熱調理後にパウチから内容物を皿に移し替えて、内容物を食している。しかしながら、現在、パウチ内の内容物を加熱調理した後に、パウチから内容物を皿に移し替えずに、パウチをそのまま容器として用いて、内容物を食することが要望されている。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。すなわち、蒸気抜きをすることができ、かつ加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい四面体型のパウチを提供することを目的とする。
本発明の一の態様によれば、少なくとも基材層およびシーラント層を備える包装材料により形成され、第1側面、第2側面、第3側面および底面を有し、内容物を収容可能な収容空間を有する四面体型のパウチであって、前記第1側面の端部と前記底面の端部を互いに接合した第1端部シール部と、前記第2側面の端部と前記第3側面の端部を互いに接合し、かつ前記第1端部シール部に対し捩れの位置にある第2端部シール部と、前記第1端部シール部から前記底面および前記第2側面または前記第3側面に沿って前記第2端部シール部まで形成された合掌シール部と、内容物の加熱調理時に前記収容空間内の蒸気を前記第2端部シール部と前記合掌シール部の基部との間から自動的に抜く蒸気抜き機構と、を備え、前記合掌シール部の上縁が前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の長さの半分の位置となる中間位置よりも上側に位置しており、前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の上縁と前記合掌シール部の上縁との間の領域内の前記合掌シール部側の部分である合掌シール部側部分内のみに開封開始手段が設けられ、または少なくとも前記合掌シール部側部分に開封開始手段が設けられているとともに前記合掌シール部側部分内のみに開封開始表示が設けられている、パウチが提供される。
上記パウチにおいて、前記蒸気抜き機構が、前記基材層と前記シーラント層の間に部分的に積層された熱軟化性樹脂層を備え、前記熱軟化性樹脂層が、少なくとも前記第2端部シール部における前記合掌シール部の基部との接合部分を含み、かつ前記第2端部シール部の外縁から内縁に亘るように形成されていてもよい。
本発明の他の態様によれば、少なくとも基材層およびシーラント層を備える包装材料により形成され、第1側面、第2側面、第3側面および底面を有し、内容物を収容可能な収容空間を有する四面体型のパウチであって、前記第1側面の端部と前記底面の端部を互いに接合した第1端部シール部と、前記第2側面の端部と前記第3側面の端部を互いに接合し、かつ前記第1端部シール部に対し捩れの位置にある第2端部シール部と、前記第1端部シール部から前記底面および前記第2側面または前記第3側面に沿って前記第2端部シール部まで形成された合掌シール部と、内容物の加熱調理時に前記収容空間内の蒸気を前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の上縁と前記合掌シール部の上縁の間の領域から自動的に抜く蒸気抜き機構と、を備え、前記合掌シール部の上縁が前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の長さの半分の位置となる中間位置よりも下側に位置しており、前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の上縁と前記中間位置の間の領域のうち前記中間位置側の部分である中間位置側部分内のみに開封開始手段が設けられ、または少なくとも前記中間位置側部分内に開封開始手段が設けられているとともに前記中間位置側部分内のみに開封開始表示が設けられている、パウチが提供される。
上記パウチにおいて、前記蒸気抜き機構が、前記基材層と前記シーラント層の間に部分的に積層された熱軟化性樹脂層を備え、前記熱軟化性樹脂層が、前記第2端部シール部の外縁から内縁に亘るように形成されていてもよい。
本発明の他の態様によれば、少なくとも基材層およびシーラント層を備える包装材料により形成され、第1側面、第2側面、第3側面および底面を有し、内容物を収容可能な収容空間を有する四面体型のパウチであって、前記第1側面の端部と前記底面の端部を互いに接合した第1端部シール部と、前記第2側面の端部と前記第3側面の端部を互いに接合し、かつ前記第1端部シール部に対し捩れの位置にある第2端部シール部と、前記第1端部シール部から前記第1側面および前記第2側面または前記第3側面に沿って前記第2端部シール部まで形成された合掌シール部と、内容物の加熱調理時に前記収容空間内の蒸気を前記合掌シール部から自動的に抜く蒸気抜き機構とを備える、パウチが提供される。
上記パウチにおいて、前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の上縁と前記第2端部シール部の長さの半分の位置となる中間位置の間の領域のうち前記中間位置側の部分である中間位置側部分内のみに開封開始手段が設けられ、または少なくとも前記中間位置側部分内に開封開始手段が設けられているとともに前記中間位置側部分内のみに開封開始表示が設けられていてもよい。
上記パウチにおいて、前記蒸気抜き機構が、前記基材層と前記シーラント層の間に部分的に積層された熱軟化性樹脂層を備え、前記熱軟化性樹脂層が、前記合掌シール部の外縁から内縁に亘るように形成されていてもよい。
上記パウチにおいて、前記収容空間に内容物が配置されていてもよい。
本発明の一および他の態様によれば、蒸気抜きをすることができ、かつ加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい四面体型のパウチを提供することができる。
第1実施形態に係るパウチの斜視図である。 図1に示されるパウチの各構成要素の寸法を説明するための正面図および側面図である。 第1実施形態に係る他のパウチの斜視図である。 図1に示されるパウチに用いられる包装材料の断面図である。 図1に示されるパウチを開封したときの図である。 図1に示されるパウチの製造工程を模式的に示す図である。 図1に示されるパウチの製造工程を模式的に示す図である。 図1に示されるパウチの製造工程を模式的に示す図である。 図1に示されるパウチの製造工程を模式的に示す図である。 第2実施形態に係るパウチの斜視図である。 第2実施形態に係る他の蒸気抜き機構を示す図である。 第2実施形態に係る他のパウチの斜視図である。 図10に示されるパウチを開封したときの図である。 第3実施形態に係るパウチの斜視図である。 第3実施形態に係る他のパウチの斜視図である。 第3実施形態に係る他のパウチの斜視図である。 図14に示されるパウチを開封したときの図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るパウチについて、図面を参照しながら説明する。本明細書において、「フィルム」、「シート」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「フィルム」はシートとも呼ばれるような部材も含む意味で用いられる。図1は本実施形態に係るパウチの斜視図であり、図2は図1に示されるパウチの各構成要素の寸法を説明するための正面図および側面図であり、図3は第1実施形態に係る他のパウチの斜視図である。図4は図1に示されるパウチに用いられる包装材料の断面図であり、図5は図1に示されるパウチを開封したときの図である。図6~図9は図1に示されるパウチの製造工程を模式的に示す図である。
<<パウチ>>
図1に示されるパウチ10-1は、四面体型のパウチであり、内容物を収容する収容空間を有している。内容物としては、特に限定されないが、食品等が挙げられる。具体的な内容物としては、冷凍食品、惣菜やスナック菓子等が挙げられる。ただし、内容物は、これらのものに限定されない。
冷凍食品としては、冷凍麺類(冷凍パスタ、冷凍焼きそば、冷凍うどん、冷凍ラーメン、冷凍春雨等)、例えば、冷凍惣菜類(例えば、冷凍ヒジキ煮、冷凍切り干し大根煮、冷凍肉ジャガ、冷凍フキ煮、冷凍筑前煮、冷凍お浸し、冷凍野菜のゴマ和え等)、冷凍米飯(冷凍炒飯、冷凍ピラフ、冷凍チキンライス、冷凍ドライカレー、冷凍餡かけ御飯、冷凍餡かけ焼き飯、冷凍粥等)等が挙げられる。
惣菜としては、例えば、たこ焼き、フライドポテト、フライドチキン、中華まん、ハンバーグ、ミートボール、メンチカツ、コロッケ、チキンナゲット、シュウマイ、ギョウザ、ソーセージ、トンカツ、カラアゲ、肉団子、天ぷら、枝豆等が挙げられる。
スナック菓子としては、煎餅やあられ等の米菓類、ダイレクトパフスナック、ポテトチップス、コーンチップ、ナッツ類、プレッツェル、ポップコーン等の、主原料として、馬鈴薯、小麦粉、とうもろこし、米などの澱粉質農産物からなる菓子が挙げられる。なお、これらの原料から成型されるスナック菓子は、油揚げする場合と、油揚げしない場合がある。
パウチ10-1は、第1側面11、第2側面12、第3側面13および底面14を有している。パウチは、第1側面~第3側面のうち、いずれかの側面が正面となっていてもよい。パウチ10-1は、第1側面11が正面となっている。
第1側面11、第2側面12、第3側面13、および底面14は、三角形状となっている。第1側面11、第2側面12、第3側面13、および底面14は、二等辺三角形状となっているが、正三角形状になっていてもよい。
パウチ10-1の幅W1(図2(A)参照)に対するパウチ10-1の高さH(図2(A)参照)の比(H/W1)は、0.4以上1以下であることが好ましい。H/W1が0.4以上であれば、より多くの内容物を収容でき、またH/W1が1以下であれば、電子レンジでの加熱調理後であって、パウチ10を安定して自立させることができる。パウチ10-1の幅W1とは、パウチ10-1の横方向DR1の長さである。また、パウチ10の高さHとは、パウチ10の高さ方向DR2の長さである。上記H/W1の下限は、0.5以上であることがより好ましく、また上記H/W1の上限は、0.9以下であることがより好ましい。
パウチ10-1の幅W1は、50mm以上300mm以下となっていてもよく、パウチ10の高さHは、20mm以上300mm以下となっていてもよい。
パウチ10-1は、第1側面11の端部11Aと底面14の端部14Aからなる第1端部10Aと、第2側面12の端部12Aと第3側面13の端部13Aからなる第2端部10Bとを有している。
パウチ10-1は、図1に示されるように第1端部シール部15と、第2端部シール部16と、合掌シール部17と、蒸気抜き機構18と、開封開始手段20とを備えている。パウチ10-1は、開封開始手段20から開封したときに、開封を所定の方向に誘導する開封誘導部(図示せず)をさらに備えていてもよい。この場合、開封誘導部は、基材層を貫通しているとともに、シーラント層を貫通していない連続線状のハーフカット線となっている。開封誘導部は、連続線状ではなく、断続線状となっていてもよい。開封誘導部は、例えば、レーザーや刃物で形成することが可能である。
<第1、第2端部シール部>
第1端部シール部15は、第1側面11の端部11Aと底面14の端部14Aを接合している部分であり、第1端部10Aに形成されている。また、第2端部シール部16は、第2側面12の端部12Aと第3側面13の端部13Aを接合している部分であり、第2端部10Bに形成されている。第1端部シール部15および第2端部シール部16は、後述する包装材料30同士を熱融着することによって形成されている。
第1端部シール部15は、第1端部10Aの一方の側縁10Dから他方の側縁10Eまで形成されている。第2端部シール部16は、第2端部10Bの上縁10Fから下縁10Gまで形成されている。
第1端部シール部15の幅W2(図2(B)参照)および第2端部シール部16の幅W3(図2(B)参照)は、例えば、それぞれ5mm以上15mm以下となっていることが好ましい。第1端部シール部15の幅W2および第2端部シール部16の幅W3がそれぞれ5mm以上であれば、第1端部シール部15および第2端部シール部16において確実にシールすることができ、また15mm以下であれば、収容空間をより広く確保することができる。本明細書において、各シール部における「幅」とは、シール部の延びる方向に直交する方向の長さを意味する。なお、シール部の幅が一定でない場合には、シール部の幅は、シール部の延びる方向に直交する方向の長さのうち最も短い値とする。
第1端部シール部15の長さL1(図2(A)参照)および第2端部シール部16の長さL2(図2(B)参照)は、例えば、それぞれ50mm以上300mm以下となっていてもよい。
<合掌シール部>
合掌シール部17は、パウチ10を構成する包装材料30の端部同士の間をシールしている部分であり、合掌部10Cに設けられている。合掌シール部17は、包装材料30の端部同士を熱融着することによって形成されている。
合掌シール部17は、第1端部シール部15から第2端部シール部16に跨って形成されている。図1に示される合掌シール部17は、第1端部シール部15と第2端部シール部16との間においては、底面14および第2側面12に沿って形成されている。なお、合掌シール部17は、底面14および第3側面13に沿って形成されていてもよい。
合掌シール部17は、図1に示されるように第1端部シール部15の外縁15Aから第2端部シール部16の外縁16Aまで形成されている。合掌シール部17の幅W4(図2(B)参照)は、例えば、5mm以上15mm以下となっていることが好ましい。合掌シール部17の幅W4が、5mm以上であれば、合掌シール部17において確実にシールすることができ、また15mm以下であれば、収容空間をより広く確保することができる。
合掌シール部17の上縁17Aは、第2端部シール部16における第2端部シール部16の長さL2の半分の位置となる中間位置MPよりも上側に位置している。「合掌シール部の上縁」とは、合掌シール部の先端縁または基端縁のうち上側に位置している縁を意味するものとする。
<蒸気抜き機構>
蒸気抜き機構18は、内容物の加熱調理時に収容空間内の蒸気を第2端部シール部16と合掌シール部17の基部17Bとの間から自動的に抜く機能を有する。
蒸気抜き機構18は、熱軟化性樹脂層19から構成されている。熱軟化性樹脂層19は、後述する基材層31とシーラント層32の間に部分的に積層されている。具体的には、第2端部シール部16と合掌シール部17の基部17Bとの間は、接合強度が弱いため、加熱時に容易に蒸気を抜くことができる観点から、熱軟化性樹脂層19は、少なくとも第2端部シール部16における合掌シール部17の基部17Bとの接合部分を含むように設けられている。加熱調理時には、熱軟化性樹脂層19が軟化するので、熱軟化性樹脂層19の強度低下が契機となり、熱軟化性樹脂層19とシーラント層32の一部が部分的に破壊され、これによりパウチ10-1の収容空間が外部と繋がるので、パウチ10-1内の蒸気を抜くことができる。
熱軟化性樹脂層19は少なくとも第2端部シール部16の外縁16Aから内縁16Bに亘っている。熱軟化性樹脂層19が第2端部シール部16の外縁16Aから内縁16Bまで亘ることにより、加熱調理時の熱軟化性樹脂層19の軟化によってパウチ10の収容空間が確実に外部と繋がるので、パウチ10-1内の蒸気を確実に抜くことができる。
熱軟化性樹脂層19の幅W5(図2(B)参照)は、第2端部シール部16の幅W3よりも大きくなるように設けられている。すなわち、熱軟化性樹脂層19は第2端部シール部16からはみ出している。熱軟化性樹脂層19の幅W5をこのような幅にすることによって、第2端部シール部16のシール位置が若干ずれた場合であっても、確実に第2端部シール部16の外縁16Aから内縁16Bに亘って熱軟化性樹脂層19を配置することができる。熱軟化性樹脂層19の幅W5は、例えば、6mm以上50mm以下となっていることが好ましい。
<開封開始手段>
開封開始手段20は、第2端部シール部16における第2端部シール部16の上縁16Cと合掌シール部17の上縁17Aとの間の領域R1内の合掌シール部17側の部分である合掌シール部側部分16D内のみに設けられている。開封開始手段20がこのような位置に設けられていることにより、開封時に大きな開口を得ることができるので内容物を食しやすく、また合掌シール部17と重ならないので、容易にパウチ10を開封することができる。本明細書における「第2端部シール部における第2端部シール部の上縁と合掌シール部の上縁との間の領域内の合掌シール部側の部分」とは、第2端部シール部の前記領域を第2端部シール部の長さ方向の長さが等しくなるように2つに分割したときの合掌シール部側の部分(下側部分)を意味するものとする。開封開始手段20は、合掌シール部17の上縁17Aから第2端部シール部16の上縁16C側に1mm以上5mm以下離れた位置に設けられていてもよい。
開封開始手段20はV型の切欠きとなっている。切欠きとしては、U型の切欠き等が挙げられる。開封開始手段20は、切欠きに限らず、切込みやギザギザカットであってもよい。
開封開始手段20は、合掌シール部側部分16D内のみに設けられているが、図3に示されるパウチ10-2のように、開封開始手段20は、合掌シール部側部分16D内のみならず、合掌シール部側部分16D外にも設けられていてもよい。例えば、開封開始手段20は、第2端部シール部16の上縁16Cから下縁16Eまで設けられていてもよい。この場合、図3に示されるパウチ10-2においては、開封開始手段20はギザギザカットとなっている。ただし、この場合には、開封者に合掌シール部側部分16D内の開封開始手段20から開封させるために、合掌シール部側部分16D内のみに開封開始表示21を設けることが必要である。図3に示されるパウチ10-2の開封開始表示21は、「△開け口」という表示になっている。開封開始表示21としては、開封者が合掌シール部側部分16Dから開封する認識できるような表示であれば、特に限定されない。
パウチ10-1は、図4に示されるように、少なくとも基材層31およびシーラント層32をこの順に備える包装材料30から構成されている。図4に示される包装材料30は、さらに、基材層31とシーラント層32との間に、印刷層33、熱軟化性樹脂層19および接合層34を備えている。
<基材層>
パウチ10-1は、電子レンジで加熱されるので、基材層31としては、耐熱性を有する材料からなることが好ましい。基材層31として、例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリカ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミナ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、またはポリプロピレン/エチレン-ビニルアルコール共重合体共押共延伸フィルム、またはこれらの2以上のフィルムを積層した複合フィルムを用いることができる。
基材層31は、二軸延伸処理されることが好ましい。これにより、基材層31を構成する分子が、延伸処理によって延伸方向に並び、基材層31が優れた寸法安定性を発揮するようになる。
基材層31の厚みは、例えば10μm以上30μm以下とすることができる。基材層31の厚みが10μm以上であれば、パウチ10に要求される耐熱性を満たすことができ、また30μm以下であれば、製品コストを抑えることができる。基材層31の厚みは、光学顕微鏡を用いて撮影された基材層の断面写真からランダムに10箇所厚みを測定し、測定された厚みの算術平均値として求めるものとする。なお、パウチにおいては、基材層31は、最も外側となるように配置される。
<シーラント層>
シーラント層32は、2枚の包装材料30同士を重ね合わせて端部同士を熱融着することでパウチ10の収容空間を密封するために設けられている。このため、パウチ10においては、シーラント層32が最も収容空間側となるように配置されている。
シーラント層32として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂からなる耐熱性のあるフィルム、およびイージーピールフィルムなどを用いることができる。シーラント層32は、単層構造であってもよく、または多層構造であってもよい。パウチ10は電子レンジで加熱されるので、シーラント層32としては、主として、低密度ポリエチレン(LDPE)を含む低密度ポリエチレン層(LDPE層)が好ましい。
シーラント層32の厚みは、20μm以上80μm以下であることが好ましい。シーラント層32の厚みが20μm以上であれば、パウチ10-1の流通過程において生じ得る落下に対する耐衝撃強度に優れ、また80μm以下であれば、内容物の充填し易さといった取扱性にも優れる。シーラント層32の厚みは、基材層31の厚みと同様の方法によって測定できる。
<印刷層>
印刷層33は、複数のインキ層から構成することが可能である。具体的には、例えば、印刷層は、基材層からシーラント層に向けて、墨色インキ層/藍色インキ層/紅色インキ層/黄色インキ層/白色インキ層の順で形成されている。印刷層33は、グラビア印刷等の印刷によって形成することができる。
<熱軟化性樹脂層>
熱軟化性樹脂層19は、樹脂を含み、かつ加熱により軟化する層である。熱軟化性樹脂層19は、60~110℃の融点を有する樹脂材料、例えば、エチレン-酢酸ビニル系共重合体樹脂、ポリアミドおよび硝化綿を含有する樹脂、またはポリアミド、硝化綿、およびポリエチレンワックスを含有する樹脂を用いて形成することができる。ポリアミドと硝化綿とポリエチレンワックスを含有する樹脂としては、DICグラフィックス株式会社製のMWOPニス(軟化点:105℃)などを用いることができる。
熱軟化性樹脂層19の厚みは、1μm以上5μm以下であることが好ましい。熱軟化性樹脂層19の厚みが1μm以上であれば、電子レンジで加熱したときに、熱軟化性樹脂層19とシーラント層32の間で破壊を起こすことができる。また熱軟化性樹脂層の厚みが厚すぎると、熱軟化性樹脂層のパターンによっては、得られたフィルム状の包装材料をロール状に巻回したときに、一部が盛り上がり、その部分の包装材料が伸びてしまうおそれがあるが、熱軟化性樹脂層19の厚みが5μm以下であれば、そのような包装材料30の伸びを抑制できる。熱軟化性樹脂層19の厚みは、基材層31の厚みと同様の方法によって測定できる。
<接合層>
接合層34としては、例えばそれ自体既知のドライラミネート法にて一般に用いられる接着剤を用いることができ、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、アミノ樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤等を用いることができる。ポリウレタン系接着剤とは、ポリオール化合物とイソシアネート化合物との硬化物のことである。
本実施形態によれば、蒸気抜き機構18が、少なくとも第2端部シール部16における合掌シール部17の基部17Bとの接合部分を含むように設けられた熱軟化性樹脂層19を備えているので、電子レンジでの加熱調理時に収容空間内の蒸気を第2端部シール部16と合掌シール部17の基部17Bとの間から自動的に抜くことができる。
また、本実施形態によれば、開封開始手段20が合掌シール部側部分16D内のみに設けられているので、パウチ10-1を開封開始手段20から開封すると、図5に示されるように大きい開口が得られる。これにより、四面体型のパウチ10-1において、加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい。また、少なくとも合掌シール部側部分16Dに開封開始手段20が設けられているとともに合掌シール部側部分16D内のみに開封開始表示21が設けられている四面体型のパウチ10-2においても、開封開始表示21が示している位置の開封開始手段20から開封した場合には、上記と同様に、大きい開口が得られるので、加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい。
<<パウチの製造方法>>
このようなパウチ10-1は、以下のようにして製造することができる。以下では、複数のパウチ10-1を連続的に製造する例を示す。
まず、包装材料30を巻いた原反ロール41を用意する(図6(A)参照)。包装材料30には、予め、第2端部シール部16の形成予定領域における合掌シール部17との接合予定部分に、熱軟化性樹脂層19の幅が第2端部シール部16の幅よりも大きくなるように熱軟化性樹脂層19を形成しておく。ここで、熱軟化性樹脂層19の幅が第2端部シール部16の幅よりも大きくなるように形成するとしたのは、複数のパウチ10-1を連続的に形成する場合には、2つのパウチ10-1の第2端部シール部16は一度の工程で作製され、また位置ずれがあったとしても、確実に第2端部シール部16に蒸気抜き機構18を設けるためである。また、包装材料30には、レーザーや刃物によって包装材料の所定位置に開封誘導部を形成していてもよい。
原反ロール41を用意した後、原反ロール41から包装材料30を巻き出して、第1シール用ロール51を用いて、包装材料30の流れ方向DR3に延びた第1端部30Aおよび第2端部30Bをシーラント層32が内側となるように熱融着して、流れ方向DR3に延びる所定幅の第1シール部42を形成し、筒体43を得る(図6(B)参照)。第1シール部42は、パウチ10-1の合掌シール部17となる部分である。
筒体43を得た後、第2シール用ロール52を用いて、第1シール部42が中央部に位置するように包装材料30同士を包装材料30の幅方向DR4に熱融着して、幅方向DR4に延びる所定幅の第2シール部44を形成して、開口部を有する袋体45を得る(図7(A)参照)。第2シール部44は、パウチ10-1の第2端部シール部16となる部分である。
袋体45を得た後、開口部から袋体45に内容物を充填する(図7(B)参照)。次いで、内容物よりも上流側の所定位置で前後方向DR5に包装材料30を重ね合わせる。その後、包装材料30を重ね合わせた状態で、第3シール用ロール53を用いて、包装材料30を前後方向DR5に熱融着して、前後方向DR5に延びる所定幅の第3シール部46を形成して、袋体45を密封する(図8(A)参照)。第3シール部46は、パウチ10-1の第1端部シール部15となる部分である。
袋体45を密封した後、第2シール部44に貫通孔47を形成する(図8(B)参照)。貫通孔に代えて、切込みを形成してもよい。貫通孔47は、パウチ10-1の開封開始手段20となる部分である。
最後に、切断装置54によって第2シール部44の貫通孔47を2つに分断する位置で幅方向DR4に沿って第2シール部44を切断するとともに、切断装置55によって前後方向DR5に沿って第3端部シール部46を切断して、個片化する(図9参照)。これにより、第1端部シール部15、第2端部シール部16、合掌シール部17および開封開始手段20が形成され、図1に示されるパウチ10-1が得られる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係るパウチについて、図面を参照しながら説明する。図10は本実施形態に係るパウチの斜視図であり、図11は本実施形態に係る他の蒸気抜き機構を示す図であり、図12は本実施形態に係る他のパウチの斜視図であり、図13は図10に示されるパウチを開封したときの図である。
<<パウチ>>
図10に示されるパウチ10-3は、パウチ10-1と同様に、第1端部シール部15と、第2端部シール部16と、合掌シール部17と、蒸気抜き機構18と、開封開始手段20とを備えている。パウチ10-3は、開封開始手段20から開封したときに、開封を所定の方向に誘導する開封誘導部(図示せず)をさらに備えていてもよい。なお、下記以外は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略するものとする。
<合掌シール部>
パウチ10-3の合掌シール部17においては、合掌シール部17の上縁17Aが第2端部シール部16における第2端部シール部16の長さL2の半分の位置となる中間位置MPよりも下側に位置している。
<蒸気抜き機構>
蒸気抜き機構18は、内容物の加熱調理時に収容空間内の蒸気を第2端部シール部16における第2端部シール部16の上縁16Cと合掌シール部17の上縁17Aの間の領域R1から自動的に抜く機能を有する。
蒸気抜き機構18は、熱軟化性樹脂層19から構成されている。熱軟化性樹脂層19は、第2端部シール部16における領域R1に設けられている。例えば、熱軟化性樹脂層19は、第2端部シール部16の中間位置MPを含むように設けられていてもよい。
図10に示される蒸気抜き機構18は、熱軟化性樹脂層19から構成されているが、第2端部シール部の形状を変えることによって構成することも可能である。この場合、熱軟化性樹脂層は設ける必要がない。蒸気抜き機構18を第2端部シール部16から構成する場合、図11(A)に示されるように第2端部シール部16の内縁16B側に一部が突出した突出部16Fを有する第2端部シール部16を用いてもよい。この場合、突出部16Fの幅と第2端部シール部16における突出部16F以外の部分の幅はほぼ均一となっている。突出部16Fが第2端部シール部16の他の部分よりも収容空間側に突出しているので、電子レンジによる加熱に伴ってパウチ10-3内の圧力が高まった際に、突出部16Fに応力が集中しやすくなる。これにより、突出部16Fからシール後退が進行し、蒸気を抜くことができる。
図11(B)に示されるように第2端部シール部16の外縁16A側に切欠き16Gを設けてもよい。このような切欠き16Gが設けられた第2端部シール部16においては、切欠き16Gが設けられた部分は他の部分よりもシール幅が小さいので、電子レンジによる加熱に伴ってパウチ10-2内の圧力が高まった際に、第2端部シール部16の内縁16B側から第2端部シール部16がシール後退し、切欠き16Gに到達したときに切欠き16Gから蒸気を抜くことができる。
図11(C)に示されるように第2端部シール部16に貫通孔16Hを設けてもよい。このような貫通孔16Hが設けられた第2端部シール部16においては、貫通孔16Hが設けられた部分は他の部分よりもシール幅が小さいので、電子レンジによる加熱に伴ってパウチ10-3内の圧力が高まった際に、第2端部シール部16の内縁16B側から合掌シール部17がシール後退し、貫通孔16Hに到達したときに貫通孔16Hから蒸気を抜くことができる。
<開封開始手段>
また、パウチ10-3の開封開始手段20は、第2端部シール部16における第2端部シール部16の上縁16Cと中間位置MPの間の領域R2のうち中間位置MP側の部分である中間位置側部分16Iのみに設けられている。開封開始手段20がこのような位置に設けられていることにより、開封したときに大きな開口を得ることができるので、内容物を食しやすく、また合掌シール部17と重ならないので、容易にパウチ10-3を開封することができる。本明細書における「第2端部シール部における第2端部シール部の上縁と中間位置の間の領域のうち中間位置側の部分」とは、第2端部シール部の前記領域を第2端部シール部の長さ方向の長さが等しくなるように2つに分割したときの中間位置側の部分(下側部分)を意味するものとする。開封開始手段20は、中間位置MPから第2端部シール部16の上縁16C側に5mm以上50mm以下離れた位置に設けられていてもよい。
開封開始手段20は、中間位置側部分16I内のみに設けられているが、図12に示されるパウチ10-4ように、開封開始手段20は、中間位置側部分16I内のみならず、合掌シール部側部分16H外にも設けられていてもよい。例えば、開封開始手段20は、第2端部シール部16の上縁16Cから下縁16Eまで設けられていてもよい。この場合、図12においては、開封開始手段20はギザギザカットとなっている。ただし、この場合には、開封者に中間位置側部分16Iから開封させるために、中間位置側部分16I内のみに開封開始表示21を設けることが必要である。
本実施形態によれば、蒸気抜き機構18が、第2端部シール部16における領域R1に設けられた熱軟化性樹脂層19を備えているので、電子レンジでの加熱調理時に収容空間内の蒸気を第2端部シール部16の領域R1から自動的に抜くことができる。
また、本実施形態によれば、開封開始手段20が中間位置側部分16Iに設けられているので、パウチ10-3を開封開始手段20から開封すると、図13に示されるように大きい開口が得られる。これにより、四面体型のパウチ10-2において、加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい。また、少なくとも中間位置側部分16Iに開封開始手段20が設けられているとともに中間位置側部分16I内のみに開封開始表示21が設けられている四面体型のパウチ10-4においても、開封開始表示21が示している位置の開封開始手段20から開封した場合には、上記と同様に、大きい開口が得られるので、加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい。
<<パウチの製造方法>>
このようなパウチ10-3は、以下のようにして製造することができる。以下では、複数のパウチ10-3を連続的に製造する例を示す。
まず、包装材料30を巻いた原反ロールを用意する。包装材料30には、予め、第2端部シール部16の形成予定領域の一部に熱軟化性樹脂層19の幅が第2端部シール部16の幅よりも大きくなるように熱軟化性樹脂層19を形成しておく。また、包装材料30には、レーザーや刃物によって包装材料の所定位置に開封誘導部を形成していてもよい。
原反ロール41を用意した後、第1実施形態と同様にして、第1シール用ロール51を用いて、包装材料30の流れ方向DR3に延びる所定幅の第1シール部42を形成し、筒体43を得る。第1シール部42は、パウチ10-3の合掌シール部17となる部分である。
筒体43を得た後、第2シール用ロール52を用いて、第1シール部42が中央部に位置するように包装材料30同士を包装材料30の幅方向DR4に熱融着して、幅方向DR4に延びる所定幅の第2シール部44を形成して、開口部を有する袋体45を得る。第2シール部44は、パウチ10-3の第1端部シール部15となる部分である。
袋体45を得た後、開口部から袋体45に内容物を充填する。次いで、内容物よりも上流側の所定位置で前後方向DR5に包装材料30を重ね合わせて、第1実施形態と同様にして、前後方向DR5に延びる所定幅の第3シール部46を形成して、袋体45を密封する。第3シール部46は、パウチ10-3の第2端部シール部16となる部分である。
袋体45を密封した後、第3シール部46に貫通孔47を形成する。貫通孔に代えて、切込みを形成してもよい。貫通孔47は、パウチ10-3の開封開始手段20となる部分である。
最後に、切断装置54によって第3シール部46の貫通孔47を2つに分断する位置で前後方向DR5に沿って袋体45を切断して、個片化する。これにより、第1端部シール部15、第2端部シール部16、合掌シール部17および開封開始手段20が形成され、図10に示されるパウチ10-3が得られる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係るパウチについて、図面を参照しながら説明する。図14は本実施形態に係るパウチの斜視図であり、図15および図16は本実施形態に係る他のパウチの斜視図であり、図17は図14に示されるパウチを開封したときの図である。
<<パウチ>>
図14に示されるパウチ10-5は、パウチ10-1と同様に、第1端部シール部15と、第2端部シール部16と、合掌シール部17と、蒸気抜き機構18とを備えているが、開封開始手段を備えていない。なお、下記以外は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略するものとする。
<合掌シール部>
パウチ10-5の合掌シール部17は、第1端部シール部15から第2端部シール部16に跨って形成されているが、合掌シール部17は、第1端部シール部15と第2端部シール部16との間においては、第1側面11および第2側面12に沿って形成されている。なお、合掌シール部17は、第1側面11および第3側面13に沿って形成されていてもよい。
<蒸気抜き機構>
蒸気抜き機構18は、内容物の加熱調理時に収容空間内の蒸気を合掌シール部17から自動的に抜く機能を有する。
蒸気抜き機構18は、熱軟化性樹脂層19から構成されている。熱軟化性樹脂層19は、合掌シール部17に設けられている。例えば、熱軟化性樹脂層19は、合掌シール部17の中央部を含むように設けられていてもよい。
図14に示される蒸気抜き機構18は、熱軟化性樹脂層19から構成されているが、第合掌シール部の形状を変えることによって構成することも可能である。この場合、熱軟化性樹脂層は設ける必要がない。蒸気抜き機構を合掌シール部から構成する場合、合掌シール部は、合掌部の基部側に一部が突出した突出部を有してもよく、合掌シール部における合掌部の先端部側に切欠きを設けてもよく、または合掌シール部に貫通孔を設けてもよい。
図14に示されるパウチ10-5は、開封開始手段を備えていないが、図15に示されるパウチ10-6のように開封開始手段を備えていてもよい。
<開封開始手段>
パウチ10-6の開封開始手段20は、パウチ10-3の開封開始手段20の欄に記載した理由と同様の理由から、第2端部シール部16における第2端部シール部16の上縁16Cと中間位置MPの間の領域R2のうち中間位置MP側の部分である中間位置側部分16Iに設けられている。開封開始手段20は、中間位置MPから第2端部シール部16の上縁16C側に5mm以上50mm以下離れた位置に設けられていてもよい。
開封開始手段20は、中間位置側部分16I内のみに設けられているが、図16に示されるパウチ10-7ように、開封開始手段20は、中間位置側部分16I内のみならず、中間位置側部分16I外にも設けられていてもよい。例えば、パウチ10-7の開封開始手段20は、第2端部シール部16の上縁16Cから下縁16Eまで設けられていてもよい。この場合、開封開始手段20はギザギザカットとなっている。ただし、この場合には、開封者に中間位置側部分16Iから開封させるために、中間位置側部分16I内のみに開封開始表示21を設けることが必要である。
本実施形態によれば、蒸気抜き機構18が、合掌シール部17に設けられた熱軟化性樹脂層19を備えているので、電子レンジでの加熱調理時に収容空間内の蒸気を合掌シール部17から自動的に抜くことができる。
また、本実施形態によれば、図14に示されるパウチ10-5においては、蒸気抜き機構18の両側の包装材料30を摘んで合掌シール部17を引き剥がすことによって蒸気抜き機構18によって形成された開口を起点として開封することができるので、図17に示されるように大きい開口が得られる。これにより、四面体型のパウチ10-5において、加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい。大きな開口を得ることができる。
図15に示されるパウチ10-6においては、開封開始手段20が中間位置側部分16Iに設けられているので、パウチ10-6を開封開始手段20から開封すると、パウチ10-2と同様に、大きい開口が得られる。これにより、四面体型のパウチ10-6において、加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい。また、図16に示されるパウチ10-7においては、少なくとも中間位置側部分16Iに開封開始手段20が設けられているとともに中間位置側部分16I内のみに開封開始表示21が設けられているので、開封開始表示21が示している位置の開封開始手段20から開封した場合には、上記と同様に、大きい開口が得られる。これにより、四面体型のパウチ10-7においても、加熱調理後に皿に移し替えることなく内容物を食する場合に食しやすい。
<<パウチの製造方法>>
このようなパウチ10-5は、第1端部30Aや第2端部30Bの少なくとも一部に熱軟化性樹脂層19を形成した包装材料30を巻いた原反ロールを用い、また開封開始手段を形成しないこと以外は、第1実施形態と同様にして、製造することができる。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの記載に限定されない。
<実施例1>
実施例1においては、図1に示されるパウチを作製した。具体的には、まず、ロール状に巻回された幅310mmの包装材料を用意した。
包装材料は、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材層、厚さ3μmのポリウレタン系接着剤からなる接合層、および未延伸ポリエチレンフィルムからなる厚さ40μmのシーラント層をこの順で備えるものであった。なお、包装材料には、基材層と接合層の間の第2端部シール部の形成予定領域における合掌シール部との接合予定部分に、縦20mm、横35mm、厚さ2μmのDICグラフィックス株式会社製のMWOPニスからなる熱軟化性樹脂層を設けた。
原反ロールを用意した後、原反ロールから包装材料を巻き出して、包装材料の流れ方向に延びた両端部同士をシーラント層が内側とした状態で、第1シール用ロールを用いて、熱融着して、流れ方向に延びる所定幅の第1シール部を形成し、筒体を得た。
筒体を得た後、第2シール用ロールを用いて、第1シール部が中央に位置するように包装材料同士を包装材料の幅方向に熱融着して、幅方向に延びる所定幅の第2シール部を形成して、開口部を有する袋体を得た。
袋体を得た後、開口部から袋体に内容物としてのチャーハン200gを充填した。次いで、内容物よりも上流側の所定位置で前後方向に包装材料を重ね合わせた。その後、包装材料を重ね合わせた状態で、第3シール用ロールを用いて、包装材料を前後方向に熱融着して、前後方向に延びる所定幅の第3シール部を形成して、袋体を密封した。
密封された袋体を得た後、第2シール部に貫通孔を形成した。その後、切断装置によって第2シール部の貫通孔を2つに分断する位置で前後方向に沿って袋体を切断して、個片化した。これにより、図1に示されるパウチと同様の構造の四面体型のパウチを作製した。
作製されたパウチにおいては、合掌シール部の上縁が第2端部シール部における第2端部シール部の長さの半分の位置となる中間位置よりも上側に位置しており、第2端部シール部における合掌シール部側部分内のみに開封開始手段であるV型のノッチが設けられていた。
作製されたパウチは、幅W1が155mmであり、高さHが130mmであった。また、第1端部シール部の幅W2、第2端部シール部の幅W3、および合掌シール部の幅W4は、それぞれ10mmであった。第1端部シール部の長さL1は155mmであり、第2端部シール部の長さL2は145mmであった。なお、H、W1~W4、L1、L2等の寸法は、図2の示す通りである。
そして、得られたパウチを、電子レンジ(型番「RE-T3」、SHARPE株式会社製)に、底面を下側した状態で入れて、600Wで3分間加熱したところ、加熱中に第2端部シール部と合掌シール部の基部との間から自動的に蒸気が抜けた。また、加熱後に電子レンジからパウチを取り出し、底面が下側となるようにパウチを台の上に置いて、ノッチからパウチを開封したところ、開口が大きく、チャーハンを食しやすかった。
<実施例2>
実施例2においては、実施例1と同様の製造工程で、図10に示されるパウチを作製した。
作製されたパウチにおいては、合掌シール部の上縁が第2端部シール部における第2端部シール部の長さの半分の位置となる中間位置よりも下側に位置しており、第2端部シール部における中間位置側部分内のみに開封開始手段であるV型のノッチが設けられていた。なお、作製されたパウチの大きさおよび各寸法は、実施例1で得られたパウチと同様の大きさであった。
そして、得られたパウチを、電子レンジ(型番「RE-T3」、SHARPE株式会社製)に、底面を下側した状態で入れて、600Wで3分間加熱したところ、加熱中に第2端部シール部から自動的に蒸気が抜けた。また、加熱後に電子レンジからパウチを取り出し、底面が下側となるようにパウチを台の上に置いて、ノッチからパウチを開封したところ、開口が大きく、チャーハンを食しやすかった。
<実施例3>
実施例3においては、実施例1と同様の製造工程で、図14に示されるパウチを作製した。ただし、包装材料としては、包装材料の長さ方向に延びる一方の端部に部分的に熱軟化性樹脂層が設けられた包装材料を用い、また開封開始手段は形成しなかった。
作製されたパウチにおいては、合掌シール部に熱軟化性樹脂層が設けられており、第2端部シール部には開封開始手段が設けられていなかった。なお、作製されたパウチの大きさおよび各寸法は、実施例1で得られたパウチと同様の大きさであった。
そして、得られたパウチを、電子レンジ(型番「RE-T3」、SHARPE株式会社製)に、底面を下側した状態で入れて、600Wで3分間加熱したところ、加熱中に合掌シール部から自動的に蒸気が抜けた。また、加熱後に電子レンジからパウチを取り出し、底面が下側となるようにパウチを台の上に置いて、蒸気が抜けた孔の両側の包装材料を摘み、引き剥がすようにパウチを開封したところ、開口が大きく、チャーハンを食しやすかった。
10-1、10-2、10-3、10-4、10-5、10-6、10-7…パウチ
11…第1側面
12…第2側面
13…第3側面
14…底面
11A、12A、13A、14A…端部
15…第1端部シール部
16…第2端部シール部
17…合掌シール部
18…蒸気抜き機構
19…熱軟化性樹脂層
20…開封開始手段
21…開封開始表示
30…包装材料
31…基材層
32…シーラント層

Claims (3)

  1. 少なくとも基材層およびシーラント層を備える包装材料により形成され、第1側面、第2側面、第3側面および底面を有し、内容物を収容可能な収容空間を有する四面体型のパウチであって、
    前記第1側面の端部と前記底面の端部を互いに接合した第1端部シール部と、
    前記第2側面の端部と前記第3側面の端部を互いに接合し、かつ前記第1端部シール部に対し捩れの位置にある第2端部シール部と、
    前記第1端部シール部から前記底面および前記第2側面または前記第3側面に沿って前記第2端部シール部まで形成された合掌シール部と、
    内容物の加熱調理時に前記収容空間内の蒸気を前記第2端部シール部と前記合掌シール部の基部との間から自動的に抜く蒸気抜き機構と、を備え、
    前記合掌シール部の上縁が前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の長さの半分の位置となる中間位置よりも上側に位置しており、
    前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の上縁と前記合掌シール部の上縁との間の領域内の前記合掌シール部側の部分である合掌シール部側部分内のみに開封開始手段が設けられ、または少なくとも前記合掌シール部側部分に開封開始手段が設けられているとともに前記合掌シール部側部分内のみに開封開始表示が設けられており、
    前記蒸気抜き機構が、前記基材層と前記シーラント層の間に部分的に積層された熱軟化性樹脂層を備え、
    前記熱軟化性樹脂層が、少なくとも前記第2端部シール部における前記合掌シール部の基部との接合部分を含み、かつ前記第2端部シール部の外縁から内縁に亘るように形成されている、パウチ。
  2. 少なくとも基材層およびシーラント層を備える包装材料により形成され、第1側面、第2側面、第3側面および底面を有し、内容物を収容可能な収容空間を有する四面体型のパウチであって、
    前記第1側面の端部と前記底面の端部を互いに接合した第1端部シール部と、
    前記第2側面の端部と前記第3側面の端部を互いに接合し、かつ前記第1端部シール部に対し捩れの位置にある第2端部シール部と、
    前記第1端部シール部から前記第1側面および前記第2側面または前記第3側面に沿って前記第2端部シール部まで形成された合掌シール部と、
    内容物の加熱調理時に前記収容空間内の蒸気を前記合掌シール部から自動的に抜く蒸気抜き機構と、を備え、
    前記蒸気抜き機構が、前記基材層と前記シーラント層の間に部分的に積層された熱軟化性樹脂層を備え、
    前記熱軟化性樹脂層が、前記合掌シール部の外縁から内縁に亘るように形成されており、
    前記熱軟化性樹脂層が、前記合掌シール部の中央部を含み、かつ前記合掌シール部のうち前記第1側面に沿った部分に設けられており、
    前記第2端部シール部における前記第2端部シール部の上縁と前記第2端部シール部の長さの半分の位置となる中間位置の間の領域のうち前記中間位置側の部分である中間位置側部分内のみに開封開始手段が設けられ、または少なくとも前記中間位置側部分内に開封開始手段が設けられているとともに前記中間位置側部分内のみに開封開始表示が設けられている、パウチ。
  3. 前記収容空間に内容物が配置されている、請求項1または2に記載のパウチ。
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