JP7267224B2 - 天井構造 - Google Patents

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Description

本発明は、天井面に設けられた下向きに開口する凹部を有する天井構造に関する。
凹部を有する天井構造が知られている(例えば特許文献1参照)。このような凹部は、例えば、特許文献1のように、間接照明用の照明器具を収納するスペースとして用いられる。
特開平8-77810号公報
天井に凹部を設ける場合、凹部に熱だまりが発生し、熱による周辺部材の変形や劣化が起きる危険性があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、天井面に設けられた下向きに開口する凹部を有する天井構造において、当該凹部の熱だまりを解消することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1から図3に示すように、
天井面に設けられた下向きに開口する凹部3を有する天井構造において、
送風機17と、
一端が前記送風機17に接続され、他端が前記凹部3の内部空間と連通する第一ダクト18と、
一端が前記送風機17に接続され、他端が上階床に設けられた通気口1bに接続される第二ダクト19と、を備え
前記凹部3が、下階天井の壁面側端部に沿って下向きに開口するように設けられ、
前記下階天井を構成する天井材2が、前記凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定され、
前記凹部3側に伸長する補助梁13が、前記吊木11に固定され、
前記凹部3の上面を構成する上面部5が、前記補助梁13の伸長方向側端部に固定され、
前記補助梁13は、前記天井材2から離間した位置に設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、送風機17と下階とが第一ダクト18によって繋がっており、当該送風機17と上階とが第二ダクト19によって繋がっている。したがって、上階と下階との間で空気を往来させることができるので、凹部の熱だまりの熱を上階に移動させたり、上階の冷気を凹部に移動させたりして、凹部の熱だまりを解消することができる。このことにより、熱だまりを解消して周辺部材の変形や劣化を抑制することができるだけでなく、上下階の冷暖房効率を向上させることができる。
そして、送風機17と下階とを繋ぐ第一ダクト18は凹部3の内部空間と連通している。すなわち、凹部3の内部に下階側の通気口(給排気口1a)が設けられているので、下階側の通気口が目立たず、天井の美観を損なうことがない。このように、第一ダクト18を凹部3の内部空間と連通することで、凹部3を、照明器具8の収納スペースとしてだけでなく、それ以外の用途(下階側の通気口の目隠し)にも有効活用することができる。
また、下階天井を構成する天井材2が、下階天井の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定されているので、天井材2を支持するための作業が凹部3から離間した位置で行えて、天井材2を吊木11の下端部に固定する作業の施工性がよい。
また、凹部3側に伸長する補助梁13が、吊木11に固定され、凹部3の上面を構成する上面部5が、補助梁13の伸長方向側端部に固定されているので、凹部3の上面部5を補助梁13によって支持できる。したがって、凹部3の上面部5を支持するための他の支持構造を採用する必要がなく、使用される部材の数を抑制しつつ、施工性の向上を図ることができる。
また、凹部3の周囲に吊木11が存在しないため、凹部3と上階床との間に断熱材15の配置スペースを確保することができる。したがって、断熱材15の配置においても、施工性がよい。
請求項2に記載の発明は、例えば図2に示すように、
請求項1に記載の天井構造において、
記吊木11の上下方向中間部に、前記補助梁13が固定され、
記送風機17が、前記補助梁13の前記伸長方向側端部の上に配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、凹部3と上階床との間に送風機17の配置スペースも確保することができるので、送風機17の配置においても、施工性がよい。
請求項3に記載の発明は、例えば図2に示すように、
請求項2に記載の天井構造において、
前記凹部3の上面部5及び側面部4のうち、一方に照明器具8が取り付けられており、他方に前記第一ダクト18の前記他端が接続される給排気口1aが設けられていることを特徴する。
請求項3に記載の発明によれば、凹部3の上面部5及び側面部4のうち、一方に照明器具8が取り付けられており、他方に給排気口1aが設けられているので、照明器具8と給排気口1aを効率よく配置できる。
請求項4に記載の発明は、例えば図2に示すように、
請求項2又は3に記載の天井構造において、
前記天井材2の上面には天井用遮音マット16が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、天井材2の上面に天井用遮音マット16が設けられているので、他階(上階から下階、下階から上階)へ騒音が伝達されることを抑制できる。さらに、送風機17の稼働音が下階へ伝達されることも抑制できる。
請求項5に記載の発明は、例えば図2及び図3に示すように、
請求項1から4のいずれか一項に記載の天井構造において、
前記送風機17は、第一開口部17a及び第二開口部17bを有し、当該第一開口部17aから給気して当該第二開口部17bから排気する第一状態と、当該第二開口部17bから給気して当該第一開口部17aから排気する第二状態と、に切り替え可能であり、
前記第一開口部17aに、前記第一ダクト18の前記一端が接続され、
前記第二開口部17bに、前記第二ダクト19の前記一端が接続されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、送風機17が第一状態の時には、凹部3から下階の空気を吸い込んで上階へと送り出すことができ、送風機17が第二状態の時には、上階の空気を吸い込んで凹部3から下階へと送り出すことができるので、上階及び下階の冷暖房効率が向上する。特に、送風機17が第一状態の時には、熱だまりとなる天井付近の空気を上階へ送風することができるので、上階の暖房効率が向上する。また、送風機17が第二状態の時には、上階から送風することができるので、天井付近の熱だまりが解消し、下階の冷房効率が向上する。
請求項6に記載の発明は、例えば図1から図3に示すように、
請求項1から5のいずれか一項に記載の天井構造において、
前記上階床は、下床部(床パネル20)と上床部(遮音床部30)とにより構成される二重床であり、
前記上床部に、上階側が閉塞した空気層(第一空気層)が設けられており、
前記下床部に、前記通気口1bが設けられており、当該通気口1bは、前記空気層に向けて開口していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、通気口1bが上床部(遮音床部30)によって遮蔽されているので、床の美観を損なうことがなく、また、通気口1bからゴミ等が侵入することを防止できる。さらに、上階床が二重床なので、他階(上階から下階、下階から上階)へ騒音が伝達されることを抑制できる。さらに、送風機17の稼働音が上階へ伝達されることも抑制できる。
請求項7に記載の発明は、例えば図2に示すように、
請求項6に記載の天井構造において、
前記上床部(遮音床部30)は、床用遮音マット326を有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、上階床は、二重床であることに加えて、床用遮音マット326を有しているので、他階へ騒音が伝達されることをより一層抑えることができる。さらに、送風機17の稼働音が上階へ伝達されることもより一層抑えることができる。
本発明によれば、天井面に設けられた下向きに開口する凹部を有する天井構造において、当該凹部の熱だまりを解消することができる。
本発明を適用する家屋を例示した概略縦断面図である。 本発明に係る天井構造の一例を示す縦断面図である。 送風機の送風方向を説明する図である。 補助梁・補助梁受けの取り付けを下方から示した斜視図である。 下地材の取り付けを下方から示した斜視図である。 上面板及び石膏ボードの取り付けを下方から示した斜視図である。 側面板の取り付けを下方から示した斜視図である。 エンド材の取り付けを下方から示した斜視図である。 エンド材に対する側面板の取り付けを下方から示した斜視図である。 荷重の伝達経路を上方から示した斜視図である。 防湿処理の場合を示すもので、下地材と壁間におけるブチルテープの施工を示した端面図(a)、同じく平面図(b)、下地材と上面板間における防湿シートの施工を分解状態で示した端面図(c)、下地材と側面板間における防湿シートの施工を示した端面図(d)、側面板外側への防湿シートの施工とその壁際端部のブチルテープの施工を示した斜視図(e)、天井材下面への防湿シートの施工を示した端面図(f)である。 壁際における防湿処理の納まりを示した斜視図である。 エンド材における防湿処理の納まりを示した斜視図である。 コーナー部における壁材、凹部の側面板及び上面部、下地材の組み付け状態を示した斜視図である。 図14のコーナー部側面板の拡大図である。 コーニス照明とカーテンボックスをL型配置した状態を示す図であって、下階壁側から見た斜視図である。 コーニス照明とカーテンボックスをL型配置した状態を示す図であって、上階側から見た断面図である。 図17のA-A断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は本発明を適用する家屋を例示したもので、図示のように、2階建て家屋において、1階の天井構造は、壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3を有している。さらに、1階の天井構造は、1階(下階)又は2階(上階)に向かって送風する送風機17を備えている。また、2階の床構造は、下床部(床パネル20)と上床部(遮音床部30)とにより構成される二重床とされている。
下階と上階との間には、上階の床を構成する床構造(すなわち、上階床)と、下階の天井を構成する天井構造(すなわち、下階天井)とが構築されている。
床構造は、いわゆる二重床とされており、家屋における躯体として設けられる複数の床パネル20と、複数の床パネル20の上に設けられた遮音床部30と、を備える。なお、図2に示す床パネル20の断面は、当該床パネル20の短手方向に沿った断面となっている。また、複数の床パネル20は、各々の長手方向に沿う側端部が隣接するように並べられている。
このような床構造は、家屋の外周部分においては、床パネル20が、下階壁40と上階壁60との間に挟まれて設けられている。より詳細に説明すると、例えば図2に示すように、床パネル20は、自身の外周側端部が、外周側に半胴差50が設けられた状態で、下階壁40の上端面に載せられ、床パネル20の上面と半胴差50の上面に跨って上階壁60が設けられている。そして、床パネル20の上であって、かつ上階壁60における下端部の高さに、遮音床部30が設けられた状態となっている。図2に示す例では、家屋の外周に最も近い位置に配置された床パネル20の長手方向に沿う側端部が、下階壁40と上階壁60との間に挟まれた状態となっているが、複数の床パネル20における長手方向側端部も下階壁40と上階壁60との間に挟まれた状態となっている。
なお、下階及び上階には、図示された下階壁40及び上階壁60の他にも、壁(外壁、内壁)や柱が適宜設けられており、床構造を支持しているものとする。
床パネル20は、建築用パネルであり、縦横の框材21及び複数の補助桟材22からなる枠体と、枠体の上面に貼設された上面材23と、枠体の下面に貼設された下面材24と、内部中空部に装填された図示しない断熱材と、を備える。
縦横の框材21及び複数の補助桟材22は、下階壁40によって支持される横架材であり、木材が用いられている。
上面材23は、横架材である縦横の框材21及び複数の補助桟材22の上面に固定されて設けられた板材であり、構造用合板が好適に用いられている。
下面材24は、横架材である縦横の框材21及び複数の補助桟材22の下面に設けられた二枚重ねの石膏ボードである。この下面材24は、縦横の框材21及び複数の補助桟材22の下面と、縦横の框材21からなる矩形枠の下面側に補助桟材22と平行して組み付けられた取付下地用桟材25の下面に対して固定されている。
下階壁40も、建築用パネルであり、縦横の框材41及び複数の補助桟材(図示省略)からなる枠体と、枠体の両面に貼設された面材43・44と、内部中空部に装填された断熱材45と、を備える。また、室内側の面材44には石膏ボード46が貼設されている。
また、上階壁60も、建築用パネルであり、縦横の框材61及び複数の補助桟材(図示省略)からなる枠体と、枠体の両面に貼設された面材63・64と、内部中空部に装填された断熱材65と、を備える。また、室内側の面材64には石膏ボード66が貼設されている。
下階壁40における屋外側の面材43の表面と、上階壁60における屋外側の面材63の表面には、図示はしないが、サイディング材などの外壁仕上げ材が胴縁材を介して設けられている。また、下階壁40における石膏ボード46の表面と、上階壁60における石膏ボード66の表面には、図示はしないが、壁クロスなどの内壁仕上げ材が設けられている。
遮音床部30は、床パネル20(上面材23)上に設けられた乾式遮音床であり、複数層のベースパネルと、これら複数層のベースパネル間及びベースパネルと床パネル20との間に介在する空気層と、によって重量床衝撃音に対する遮音性能と、荷重に対する変形性能の二つの性能を向上させている。
このような遮音床部30は、床パネル20の上に設けられた下地部31と、下地部31の上に設けられた遮音部32と、遮音部32の上に設けられた仕上げ部33と、を備える。
下地部31は、床パネル20における上面材23の上面に設けられた構造用合板311と、構造用合板311の上に重ねて設けられた高強度の石膏ボード312と、を有する。高強度の石膏ボードとしては、特に限定されるものではないが、吉野石膏株式会社製の普通硬質せっこうボードが採用されている。
遮音部32は、防振アジャスター321と、縁部用支持脚322と、第一ベースパネル323と、支持台座324と、第二ベースパネル325と、床用遮音マット326と、を有する。
防振アジャスター321は、下地部31上において縦横に一定の間隔をおいて並べられるように複数設けられている。各防振アジャスター321は、第一ベースパネル323を受けるパネル受け321aを備える。
縁部用支持脚322は、遮音床部30の縁部に沿って設けられる支持脚であり、第一ベースパネル323を受ける根太部322aと、根太部322aと上階壁60の石膏ボード66との間の隙間を確保するために部分的に設けられたパッキン322bと、を備える。
第一ベースパネル323は、複数の防振アジャスター321におけるパネル受け321aと、縁部用支持脚322における根太部322aによって支持されるパーティクルボードである。この第一ベースパネル323と、下地部31における高強度の石膏ボード312との間が第一空気層とされている。
支持台座324は、防振アジャスター321及び縁部用支持脚322の上方に対応して複数設けられており、第一ベースパネル323と同様のパーティクルボードによって構成されている。
第二ベースパネル325は、複数の支持台座324によって支持される第一ベースパネル323及び支持台座324と同様のパーティクルボードである。この第二ベースパネル325と第一ベースパネル323との間が第二空気層とされている。
床用遮音マット326は、ゴム製のマットであり、第二ベースパネル325の上に二枚重ねで設けられている。また、ゴム製ではなく、アスファルト製のマットを採用してもよい。
仕上げ部33は、遮音部32における床用遮音マット326の上面に設けられた床下地合板331と、床下地合板331の上に重ねて設けられた例えばフローリング材などの床仕上げ材332と、を有する。
また、床仕上げ材332における上階壁60側の縁部と、上階壁60における石膏ボード66との境目には、巾木333が設けられている。
遮音床部30において、下地部31における高強度の石膏ボード312の上面と遮音部32における第一ベースパネル323の下面との間の第一空気層は、設備配管や配線等の設置状況にもよるが、上下方向の間隔寸法が60mm以上650mm以下とされている。また、第一ベースパネル323の上面と第二ベースパネル325の下面との間の第二空気層は、上下方向の間隔寸法が10mm以上60mm以下とされ、好ましくは12mm以上30mm以下とされる。
以上のように構成された上階の床構造の下方には、下階の天井構造が設けられている。この天井構造は、内部に照明器具8が配置される凹部3を有している。また、この天井構造は、送風機17と、送風機17に接続されたダクト18・19と、を備えている。
具体的には、図2に示すように、壁パネルにより形成された下階壁40の上端部には、天井を構成する天井材2との間に、室内側の内壁面に沿って下向きに開口する凹部3が固定されている。
天井材2は、軸組材による天井野縁2aと、天井野縁2aの上面に取り付けられた野縁受け2bとにより形成されている。野縁受け2bは、凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定されている。
凹部3は、下階壁40と対向する側面部4と、人間が当該凹部3を下から見上げた時に見える上面を構成する上面部5とを備えている。
凹部3の側面部4は、天井材2の端部に固定された合板二枚重ねによる側面板4aと、その側面板4aの凹部3内に面する内側面に貼り付けられた二枚重ねの石膏ボード4bとからなる。
凹部3の上面部5は、合板一枚による上面板5aと、その上面板5a上に固定された軸組材による下地材5bと、上面板5aの下面に貼り付けられた二枚重ねの石膏ボード5cとからなる。
上面板5aとその上の下地材5bは、下階壁40の壁面と側面板4aに固定されている。なお、下階壁40の壁面と上面板5a及び下地材5bとの間には、下階壁40の内壁面に貼り付けられた石膏ボード46が介在している。
さらに、天井材2の下面に二枚重ねの石膏ボード6が貼り付けられるとともに、凹部3内の側面板4a及び上面板5aにも二枚重ねの石膏ボード4b・5cがそれぞれ貼り付けられている。なお、石膏ボード4bは、複数枚重ねではなく、図4から図15に示すように1枚であってもよい。また、石膏ボード5cは、複数枚重ねではなく、図4から図15に示すように1枚であってもよい。また、石膏ボード6は、複数枚重ねではなく、図4から図15に示すように1枚であってもよい。
凹部3においては、天井材2側の開口端部に沿って、内部に収納される照明器具8の光源を下方から隠すための框材7が、石膏ボード4bを介して側面板4aの下端部に固定されている。
この框材7の周囲には石膏ボード9が貼り付けられており、この框材7の上方に照明器具8が配置されている。天井材2の下面に貼り付けられている石膏ボード6は、框材7の側面に貼り付けられた石膏ボード9まで延出している。
このように、天井面の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3は、内部に照明器具8が配置される照明器具収納部として使用される。
したがって、凹部3内において、框材7上に配置された照明器具8の光源からの出射光が、図2に矢印で示したように、上面で反射してから側面で反射して斜め下方(凹部3外)を照射するので、間接照明として使用できる。
天井材2は、図2に示すように、凹部3から離間した位置において、角材による吊木11の下端部に固定されている。
吊木11は、その上端部が、床パネル20の下方に配置された二本の吊梁12に固定されている。
吊梁12は、床パネル20の下方に、当該床パネル20の下面材24から間隔を空けて配置されている。要するに、吊梁12は、床パネル20のいずれの箇所にも接していない状態となっている。このように配置される吊梁12は、長手方向側端部が、下階壁40の表面に固定されている。すなわち、吊梁12は、下階を構成し、かつ互いに平行に配置されて対向する壁同士の間に架け渡されて設けられている。
なお、吊梁12は、床パネル20内に架設されていてもよい。
そして、吊木11の上下方向中間部には、凹部3側に伸長する補助梁13が固定され、凹部3の上面部5を構成する下地材5bが、補助梁13の伸長方向側端部に固定されている。
すなわち、吊木11の上下方向中間部に角材による補助梁13が一端部で固定されており、この補助梁13は、吊木11の上下方向中間部に固定した野縁による補助梁受け14の上面に固定されている。補助梁受け14は、隣り合う吊木11間に架け渡され、これら隣り合う吊木11間を連結している。
補助梁13は、具体的には、吊木11から伸長する他端部側が、凹部3の側面板4a及び下地材5bの上面に固定されて、下階壁40の内壁面に石膏ボード46を介して固定されている。
天井材2上には断熱材15aが敷き込まれている。天井材2と断熱材15aとの間には、複数枚重ね(本実施形態においては二枚重ね)の天井用遮音マット16が設けられている。なお、天井用遮音マット16は、ゴム製でもよいし、アスファルト製でもよいし、その他の材料によって製造されたものでもよい。
また、凹部3の外側、すなわち、側面板4aの外側に断熱材15bが敷き込まれるとともに、下地材5b上に断熱材15cが敷き込まれている。
補助梁13の伸長方向側端部の下面には、凹部3の上面部5が固定されており、補助梁13の伸長方向側端部の上面には、送風機17が固定されている。
送風機17は、第一開口部17a及び第二開口部17bが設けられた筐体と、当該筐体の内部に配置されたファン(図示省略)と、当該ファンを正回転又は逆回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。送風機17は、ファンの回転方向を変更することで、空気を第一開口部17aから取り入れて第二開口部17bから排出する第一モードと、空気を第二開口部17bから取り入れて第一開口部17aから排出する第二モードと、に切り替え可能となっている。
ファンの制御は自動又は手動で行われ、自動の場合には、凹部3に設けられた温度センサー(図示省略)の計測値が一定の条件となったときに、第一モードもしくは第二モードで駆動させる。この条件は、第一モード及び第二モードそれぞれ異なる条件が設定されている。第一モードでは冬場の標準的な室内温度よりも高い温度が条件となっており、第二モードでは夏季の標準的な基準温度よりも高い温度が条件となっている。また、さらに第一空気層(下地部31における高強度の石膏ボード312の上面と遮音部32における第一ベースパネル323の下面との間)にも温度センサー(図示省略)が設けられてもよい。この場合、凹部3に設けられた温度センサーの計測値が一定の条件となったときでも、第一空気層に設けられた温度センサーの計測値よりも低ければ、ファンの制御を行わないようにすることができる。
送風機17の第一開口部17aには、第一ダクト18の一端が接続されており、この第一ダクト18の他端は、凹部3の上面部5に設けられた給排気口1aに接続されている。
また、送風機17の第二開口部17bには、第二ダクト19の一端が接続されており、この第二ダクト19の他端は、床パネル20の上面材23及び遮音床部30の下地部31に設けられた通気口1bに接続されている。
したがって、送風機17は、第一モードに設定されている時には、例えば図3(a)に示すように、凹部3を介して下階部屋の空気を吸い込んで、第一空気層(下地部31における高強度の石膏ボード312の上面と遮音部32における第一ベースパネル323の下面との間)へと送り出す。すなわち、熱だまりとなる天井付近の空気を上階床下へと送風することができるので、冬季において、送風機17を第一モードで稼働させることで、上階の暖房効率が向上する。
また、送風機17は、第二モードに設定されている時には、例えば図3(b)に示すように、第一空気層(下地部31における高強度の石膏ボード312の上面と遮音部32における第一ベースパネル323の下面との間)の空気を吸い込んで、凹部3を介して下階部屋へと送り出す。すなわち、上階床下の空気を下階部屋へと送風することができるので、夏季において、送風機17を第二モードで稼働させることで、天井付近の熱だまりが解消し、下階の冷房効率が向上する。
これらの効果は、凹部3が形成されていれば熱だまりが発生するが、凹部3に照明器具8が設けられている場合には、熱だまりが顕著となるため、より効果が高くなる。
特に、本実施形態の天井構造には、天井用遮音マット16が設けられている。遮音マットは蓄熱性を有しているため、遮音マットが設けられている天井は、遮音マットが設けられていない天井に比べて、熱だまりが発生しやすい。これに対し、送風機17を第二モードで稼働させることで、天井付近の熱だまりを解消することができ、さらには、熱だまりを解消することで天井用遮音マット16からの熱放出を促進することが可能となるので、下階の冷房効率が向上する。また、送風機17を第一モードで稼働させることで、天井用遮音マット16との相乗効果によって、上階の暖房効率をより一層高めることが可能となる。
(施工方法の説明)
次に、図4から図7を用いて吊木11に対する施工手順の一例を説明する。
まず、図4に示すように、吊木11に補助梁受け14を2本のビスb1止めにより固定しておく。
そして、図4に示すように、補助梁13の左端部を、石膏ボード46を介して下階壁40の芯材に2本のビスb2を斜打ちして固定する一方、補助梁13の右端部側を補助梁受け14に載せて2本のビスb3止めにより固定する。
続いて、凹部3の上面部5の下地材5bは、その下階壁40に沿った軸材を、図示しない接着剤とビスで下階壁40の芯材に固定して、その後、補助梁13の左端部側に図示しないビス止めにより固定する。この場合、下地材5bの下階壁40に沿った軸材は、ビスを斜打ちして下階壁40の芯材に固定する。
また、下地材5bの相互の結合部は、図5に示すように、予め、図示しない接着剤と2本のビスb4を斜打ちして固定する。
さらに、下地材5bの端部は、図5に示すように、図示しない接着剤と2本のビスb5を斜打ちして下階壁40の芯材に固定する。
そして、図6に示すように、凹部3の上面板5aを下地材5bに多数のビスb6止めにより固定して、石膏ボード5cを、上面板5aを介して下地材5bに多数のビスb7止めにより固定する。
次に、石膏ボード4bを、凹部3の側面板4aに図示しないビス止めにより固定する。
続いて、図7に示すように、側面板4aの上端を、下地材5bの右端面に沿って塗布した接着剤s1と多数のビスb8止めにより固定する。
次いで、框材7を、石膏ボード4bを介して側面板4aの下端部に図示しないビス止めにより固定して、框材7の周囲に石膏ボード9を図示しないビス止めにより固定する。
続いて、天井材2上に断熱材15aを敷き込んで、凹部3の側面板4aの外側に断熱材15bを敷き込むとともに、下地材5b上に断熱材15cを敷き込む。
その後、図2に示したように、天井材2の下面に石膏ボード6を図示しないビス止めにより固定する。
(エンド材)
図8はエンド材10の取り付けを下方から示したもので、凹部3の端部が壁で納まらない場合には、図示のように、軸組材によるエンド材10を、石膏ボード46・5cに沿って塗布した接着剤s2と、エンド材10の内方から上下及び左右2本ずつのビスb9止めにより、下地材5bの端部及び下階壁40の芯材に固定する。
図9はエンド材10に対する側面板4aの取り付けを下方から示したもので、図示のように、側面板4aの端部を、エンド材10の内側面に塗布した接着剤s3と、上下2本のビスb10止めにより、石膏ボード4bを介してエンド材10に固定する。
(荷重の伝達経路)
図10は荷重の伝達経路を上方から示したもので、凹部3に作用する矢印Aで示した荷重に対して、まず、上面板5a及び下地材5bからビスb2・b11による結合部を経て補助梁13の左端部に伝達されて、石膏ボード46を経て下階壁40に矢印Bで示したように支持される。
一方、側面板4aからビスb12による結合部を経て補助梁13右側に矢印Cで示したように伝達されて、その補助梁13右側からビスb3による結合部を経て補助梁受け14に矢印Dで示したように伝達されて、さらに、その補助梁受け14からビスb1による結合部を経て吊木11に矢印Eで示したように伝達される。
そして、その吊木11から矢印Fで示したように吊梁12に支持される。
(防湿処理)
次に、図11は防湿処理を行う場合を示すものである。例えば、バルコニーの下方に位置する凹部3には防湿処理を行うことが好ましい。
まず、下地材5bと下階壁40間に塗布する接着剤の代わりに、図11(a)及び(b)に示すように、下地材5bと下階壁40間に、ブチルテープ161を施工する。
すなわち、下階壁40の石膏ボード46と下地材5b端部との間にブチルテープ161を貼り付けて施工する。
そして、図11(c)に示すように、下地材5bと上面板5aとの間に、防湿シート160を施工する。
すなわち、下地材5bに上面板5aを固定するのに先立って、図示のように、下地材5bの下面に防湿シート160を多数のステープラー162で止める。
さらに、図11(d)に示すように、下地材5bと側面板4aの上端部との間にも、防湿シート160を施工する。
また、図11(e)に示すように、側面板4aの外側への防湿シート160の施工と、その壁際端部へのブチルテープ161の施工を行う。
すなわち、側面板4aの外側面に防湿シート160を多数のステープラー162で止めて、その側面板4aの壁際端部に沿ってブチルテープ161を貼り付けておく。
なお、框材7を取り付ける場合は、その框材7を施工した後、上述のように、防湿シート160及びブチルテープ161を施工する。
そして、図11(f)に示すように、天井材2の端部下面への防湿シート160の施工を行う。
すなわち、図示のように、天井材2の端部下面に防湿シート160を畳み、その重ね長さ100mmを確保して、余りをカットする。
図12は壁際における防湿処理の納まりを示したもので、図示のように、下階壁40の石膏ボード46と下地材5bとの間及び側面板4aの端部に沿ってブチルテープ161を貼り、防湿シート160で全体を包むように密閉する。
図13はエンド材10における防湿処理の納まりを示したもので、下階壁40の石膏ボード46とエンド材10との間に塗布する接着剤s2の代わりに、図示のように、下階壁40の石膏ボード46とエンド材10との間にブチルテープ161を貼り、防湿シート160で全体を包むように密閉する。
(コーナー部の説明)
次に、図14はコーナー部における下階壁40、凹部3の側面部4及び上面部5の組み付け状態を示したもので、図示のように、下階壁40、凹部3の側面部4及び上面部5が直交する入隅部(コーナー部)内側には、図15にも拡大して示すように、直交するL型形状のコーナー部側面板4Lを用いる。
すなわち、予め合板2枚重ねの側面板4aを互いに直交するL型形状に2枚接合固定しておき、その直交するL型形状をなす2枚の側面板4a・4aの外側面に、石膏ボード4bをそれぞれ貼り付けることで、図示したように、直交するL型形状のコーナー部側面板4Lを作成しておく。
このように、L型形状のコーナー部側面板4Lを用いることで、下階壁40、凹部3の上面部5が直交する入隅部の内側に対し、L型形状のコーナー部側面板4Lを一括して簡単に取り付けることができる。
また、これにより、L型の凹部3を設けることができる。すなわち、互いに直交する一方の凹部3と他方の凹部3とを一体的な状態で設けることができる。この場合、例えば図16から図18に示すように、一方の凹部3を、内部に照明器具8が配置されるコーニス照明用の照明器具収納部とし、他方の凹部3を、内部にカーテンCの上端部が配置されるカーテンボックスとしてもよい。
図16は、コーニス照明とカーテンボックスをL型配置した状態の一例を示す図であって、下階壁40側から見た斜視図である。図16では下階壁40の図示を省略している。
また、図17は、コーニス照明とカーテンボックスをL型配置した状態の一例を示す図であって、上階側から見た断面図であり、図18は、図17のA-A断面図である。
図16から図18に示す例では、給排気口1aは、一方の凹部3(照明器具収納部)のみに設けられており、他方の凹部3(カーテンボックス)には設けられていない。無論、凹部3のうちのカーテンボックスとして使用する部分に給排気口1aを設けることも可能であるが、その場合、カーテンCが邪魔になって、上階から下階への送風や、下階から上階への送風を効率よく行えない可能性がある。したがって、図示のように、凹部3のうちのカーテンボックスとして使用しない部分(例えば照明器具収納部として使用する部分)に給排気口1aを設けて、カーテンボックスとして使用する部分には給排気口1aを設けないことが好ましい。
以上、実施形態によれば、天井面に設けられた下向きに開口する凹部3を有する天井構造において、送風機17と、一端が送風機17に接続され、他端が凹部3の内部空間と連通する第一ダクト18と、一端が送風機17に接続され、他端が上階床に設けられた通気口1bに接続される第二ダクト19と、を備えている。
すなわち、送風機17と下階とが第一ダクト18によって繋がっており、当該送風機17と上階とが第二ダクト19によって繋がっている。したがって、上階と下階との間で空気を往来させることができるので、凹部の熱だまりの熱を上階に移動させたり、上階の冷気を凹部に移動させたりして、凹部の熱だまりを解消することができる。このことにより、熱だまりを解消して周辺部材の変形や劣化を抑制することができるだけでなく、上下階の冷暖房効率を向上させることができる。
そして、送風機17と下階とを繋ぐ第一ダクト18は凹部3の内部空間と連通している。すなわち、凹部3の内部に下階側の通気口(給排気口1a)が設けられているので、下階側の通気口が目立たず、天井の美観を損なうことがない。このように、第一ダクト18を凹部3の内部空間と連通することで、凹部3を、照明器具8の収納スペースとしてだけでなく、それ以外の用途(下階側の通気口の目隠し)にも有効活用することができる。
また、凹部3が、下階天井の壁面側端部に沿って下向きに開口するように設けられ、下階天井を構成する天井材2が、凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定され、吊木11の上下方向中間部に、凹部3側に伸長する補助梁13が固定され、凹部3の上面を構成する上面部5が、補助梁13の伸長方向側端部に固定され、送風機17が、補助梁13の伸長方向側端部の上に配置されている。
したがって、下階天井を構成する天井材2が、下階天井の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定されているので、天井材2を支持するための作業が凹部3から離間した位置で行えて、天井材2を吊木11の下端部に固定する作業の施工性がよい。
そして、吊木11の上下方向中間部に、凹部3側に伸長する補助梁13が固定され、凹部3の上面を構成する上面部5が、補助梁13の伸長方向側端部に固定されているので、凹部3の上面部5を補助梁13によって支持できるため、凹部3の上面部5を支持するための他の支持構造を採用する必要がなく、使用される部材の数を抑制しつつ、施工性の向上を図ることができる。
また、凹部3の周囲に吊木11が存在しないため、凹部3と上階床との間に断熱材15の配置スペースを確保することができる。したがって、断熱材15の配置においても、施工性がよい。さらに、凹部3と上階床との間に送風機17の配置スペースも確保することができるので、送風機17の配置においても、施工性がよい。
なお、凹部3は、天井の壁面側端部に沿って設けられるものに限定されない。例えば、凹部3は、ダウンライト用の凹部であってもよい。すなわち、凹部3は、天井に点在して設けられるものであってもよい。
また、凹部3の上面部5及び側面部4のうち、一方に照明器具8が取り付けられており、他方に第一ダクト18の他端が接続される給排気口1aが設けられている。
したがって、凹部3の上面部5及び側面部4のうち、一方に照明器具8が取り付けられており、他方に給排気口1aが設けられているので、照明器具8と給排気口1aを効率よく配置できる。
なお、実施形態では、側面部4に照明器具8を取り付けて、上面部5に給排気口1aを設けているが、その逆であってもよい。すなわち、上面部5に照明器具8を取り付けて、側面部4に給排気口1aを設けてもよい。
また、凹部3の上面部5に、照明器具8と給排気口1aとの両方を設けてもよい。あるいは、凹部3の側面部4に、照明器具8と給排気口1aとの両方を設けてもよい。
また、天井材2の上面には天井用遮音マット16が設けられている。
したがって、天井材2の上面に天井用遮音マット16が設けられているので、他階(上階から下階、下階から上階)へ騒音が伝達されることを抑制できる。さらに、送風機17の稼働音が下階へ伝達されることも抑制できる。
また、送風機17は、第一開口部17a及び第二開口部17bを有し、当該第一開口部17aから給気して当該第二開口部17bから排気する第一状態(第一モード)と、当該第二開口部17bから給気して当該第一開口部17aから排気する第二状態(第二モード)と、に切り替え可能であり、第一開口部17aに、第一ダクト18の一端が接続され、第二開口部17bに、第二ダクト19の一端が接続されている。
したがって、送風機17が第一状態の時には、凹部3から下階の空気を吸い込んで上階へと送り出すことができ、送風機17が第二状態の時には、上階の空気を吸い込んで凹部3から下階へと送り出すことができるので、上階及び下階の冷暖房効率が向上する。特に、送風機17が第一状態の時には、熱だまりとなる天井付近の空気を上階へ送風することができるので、上階の暖房効率が向上する。また、送風機17が第二状態の時には、上階から送風することができるので、天井付近の熱だまりが解消し、下階の冷房効率が向上する。
なお、送風機17は、第一状態(第一モード)と第二状態(第二モード)とに切り替え不可能なものであってもよい。すなわち、送風機17は、送風方向を切り替え可能な双方向の送風機ではなく、送風方向が固定されている単方向の送風機であってもよい。
また、上階床は、下床部(床パネル20)と上床部(遮音床部30)とにより構成される二重床であり、下床部に、通気口1bが設けられている。
したがって、通気口1bが上床部(遮音床部30)によって遮蔽されている。具体的には、通気口1bは、遮音床部30の遮音部32及び仕上げ部33によって上階にいるユーザから見えないように遮蔽されているので、床の美観を損なうことがなく、また、通気口1bからゴミ等が侵入することを防止できる。さらに、上階床が二重床なので、他階(上階から下階、下階から上階)へ騒音が伝達されることを抑制できる。さらに、送風機17の稼働音が上階へ伝達されることも抑制できる。
なお、通気口1bには、複数の羽板を有する床ガラリが取り付けられていてもよい。また、上階床は、二重床でなくてもよい。
また、上床部(遮音床部30)は、床用遮音マット326を有している。
したがって、上階床は、二重床であることに加えて、床用遮音マット326を有しているので、他階へ騒音が伝達されることをより一層抑えることができる。さらに、送風機17の稼働音が上階へ伝達されることもより一層抑えることができる。
また、上記特許文献1において、天井面の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部は、その内端部に沿った下方への側面板と天井面を形成する石膏ボードとが、吊木の下端部に固定した野縁に固定されて、凹部の上部内面を形成する合板の内端部が、前記吊木の側面に固定した野縁に固定されており、前記合板の外端部が、壁面に固定した野縁に固定されている。
天井面の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部を有する天井構造において、特許文献1のような内端部の側面板に沿った吊木を用い、その吊木の下端部に固定した野縁に、天井面を形成する石膏ボードを固定する構造では、凹部の側面板に沿った狭いスペースでの作業となり、施工性の面で改善の余地がある。
また、天井面を構成する野縁は、複数の吊木によって吊られて支持されるが、凹部を構成する野縁を支持する吊木が別途必要な場合、吊木の本数が通常よりも多くなってしまうこととなる。吊木の本数が多くなれば、その分、作業工程が増えるため、使用される部材の数を抑制することによっても、作業性の向上を図りたいという要望がある。
さらに、特許文献1のような吊木の側面に固定した野縁と壁面に固定した野縁とで、凹部の上部内面を形成する合板を固定する構造では、凹部とその上方の上階床材との間のスペースが狭くなり、断熱材の配置が困難になるという問題がある。
これに対し、実施形態によれば、天井の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3を有する天井構造において、前記天井を構成する天井材2が、凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定され、吊木11の上下方向中間部に、凹部3側に伸長する補助梁13が固定され、凹部3の上面を構成する上面部5が、補助梁13の伸長方向側端部に固定されている。
したがって、天井を構成する天井材2が、天井の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定されているので、天井材2を支持するための作業が凹部3から離間した位置で行えて、天井材2を吊木11下端部に固定する作業の施工性がよい。
そして、吊木11の上下方向中間部に、凹部3側に伸長する補助梁13が固定され、凹部3の上面を構成する上面部が、補助梁13の伸長方向側端部に固定されているので、凹部3の上面部を補助梁13によって支持できるため、凹部3の上面部を支持するための他の支持構造を採用する必要がなく、使用される部材の数を抑制しつつ、施工性の向上を図ることができる。
また、凹部3の周囲に吊木11が存在しないため、凹部3とその上方の上階床材(床パネル20)との間の断熱材15の配置スペースを確保することができる。したがって、断熱材15の配置においても、施工性がよい。
また、凹部3の上面部5は、下地材5bと、この下地材5bの下面に取り付けられた上面板5aと、を有し、下地材5bが、補助梁13の前記伸長方向側端部に固定されている。
したがって、凹部3の上面部5が、下地材5bと、この下地材5bの下面に取り付けられた上面板5aと、を有するので、凹部3の上面部5を堅牢な構造とすることができる。そして、このような構造の上面部5が、補助梁13の伸長方向側端部に固定されることとなるので、補助梁13によって凹部3の上面部5を支持する構造を堅牢なものにすることができる。
また、下地材5bは、軸組材により形成されている。
したがって、凹部3の上面部5を構成する軸組材により形成された強固な下地材5bを、補助梁13の伸長方向側端部に固定することができる。しかも、下地材5bは、軸部材に形成されているので、強固でありながら空間の存在により軽量化でき、つまり、補助梁13の伸長方向側端部により支持しやすいものとなる。
また、天井材2の上面部、凹部3の上面部5及び側面部4に沿って断熱材15a・15b・15cが敷設されている。
したがって、天井材2の上面部、凹部3の上面部5及び側面部4に沿って、断熱材15a・15b・15cを容易に敷き込むことができる。
また、凹部3は、内部に照明器具8が配置される照明器具収納部である。
したがって、天井面の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3を、内部に照明器具8が配置される照明器具収納部として使用することができる。すなわち、照明器具8の光源からの出射光が凹部3内で反射して下方を照射する間接照明として使用することができる。
なお、天井面の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3は、例えば、内部にカーテンCの上端部が配置されるカーテンボックスとして使用してもよい。
(変形例)
以上の実施形態においては、2階建て家屋において、1階を下階とし2階を上階としたが、本発明の天井構造及び床構造は1階と2階との間に設けられる構造に限定されるものではない。例えば、3階建て家屋において、1階と2階との間に本発明の天井構造及び床構造を設けるとともに、2階と3階との間に本発明の天井構造及び床構造を設けるようにしてもよい。
また、図1や図3に示す例では、部屋の外壁側に凹部3を設けているがが、凹部3(コーニス照明)の位置は適宜変更可能であり、例えば、部屋の内壁側に設けてもよいし、部屋の外壁側と内壁側の両方に設けてもよい。また、図1や図3に示す例では、1つの部屋にしか凹部3を設けていないが、複数の部屋に凹部3を設けてもよい。また、凹部3は、コーニス照明用の凹部ではなく、その他の照明(例えばダウンライト)用の凹部であってもよい。
また、実施形態では、温度センサーが凹部3や第一空気層に設けられるとしたが、上階の部屋内と下階の部屋内に設けられてもよい。この場合、温度センサー間で温度差が生じたときに同一温度となるようにファンを駆動させる。夏季であれば、温度が低い階から高い階へ送風するようにファンを駆動させ、冬季であれば、温度が高い階から低い階へ送風するようにファンを駆動させることで、家屋内の温度を一定にすることができる。これにより、家屋内の暖冷房を一括で行うことが可能となるだけでなく、家屋内のヒートショックの危険性を抑制することもできる。
また、実施形態では、凹部に側面板を設けたが、側面板に代えて軸組材でもよい。
さらに、吊木、吊梁、補助梁の寸法等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1a 給排気口
1b 通気口
2 天井材
3 凹部
4 側面部
5 上面部
8 照明器具
11 吊木
13 補助梁
16 天井用遮音マット
17 送風機
17a 第一開口部
17b 第二開口部
18 第一ダクト
19 第二ダクト
20 床パネル(下床部)
30 遮音床部(上床部)
326 床用遮音マット

Claims (7)

  1. 天井面に設けられた下向きに開口する凹部を有する天井構造において、
    送風機と、
    一端が前記送風機に接続され、他端が前記凹部の内部空間と連通する第一ダクトと、
    一端が前記送風機に接続され、他端が上階床に設けられた通気口に接続される第二ダクトと、を備え
    前記凹部が、下階天井の壁面側端部に沿って下向きに開口するように設けられ、
    前記下階天井を構成する天井材が、前記凹部から離間した位置に設けられた吊木の下端部に固定され、
    前記凹部側に伸長する補助梁が、前記吊木に固定され、
    前記凹部の上面を構成する上面部が、前記補助梁の伸長方向側端部に固定され、
    前記補助梁は、前記天井材から離間した位置に設けられていることを特徴とする天井構造。
  2. 請求項1に記載の天井構造において、
    記吊木の上下方向中間部に、前記補助梁が固定され、
    記送風機が、前記補助梁の前記伸長方向側端部の上に配置されていることを特徴とする天井構造。
  3. 請求項2に記載の天井構造において、
    前記凹部の上面部及び側面部のうち、一方に照明器具が取り付けられており、他方に前記第一ダクトの前記他端が接続される給排気口が設けられていることを特徴する天井構造。
  4. 請求項2又は3に記載の天井構造において、
    前記天井材の上面には天井用遮音マットが設けられていることを特徴とする天井構造。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の天井構造において、
    前記送風機は、第一開口部及び第二開口部を有し、当該第一開口部から給気して当該第二開口部から排気する第一状態と、当該第二開口部から給気して当該第一開口部から排気する第二状態と、に切り替え可能であり、
    前記第一開口部に、前記第一ダクトの前記一端が接続され、
    前記第二開口部に、前記第二ダクトの前記一端が接続されていることを特徴とする天井構造。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の天井構造において、
    前記上階床は、下床部と上床部とにより構成される二重床であり、
    前記上床部に、上階側が閉塞した空気層が設けられており、
    前記下床部に、前記通気口が設けられており、当該通気口は、前記空気層に向けて開口していることを特徴とする天井構造。
  7. 請求項6に記載の天井構造において、
    前記上床部は、床用遮音マットを有することを特徴とする天井構造。
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