JP7265723B2 - 硬化性樹脂組成物、無機基板積層体、及び、その製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の硬化性樹脂組成物は、複数の機能素子が形成された無機基板の機能素子形成面に、上面が平坦な絶縁層を形成するために使用されるものである。本発明において絶縁層の「上面が平坦」とは、絶縁層の無機基板とは反対側の表面において、表面凹凸の最大高さが、機能素子により生じる無機基板における凹凸の最大高さ(最大深さ)より減少している状態を指し、好ましくは、絶縁層の表面凹凸の最大高さが、5μm以下であり、より好ましくは1μm以下である。
無機基板としては無機物からなる基板として用いることのできる板状のものであればよく、例えば、ガラス板、セラミック板、半導体ウエハ、金属等を主体としているもの、および、これらガラス板、セラミック板、半導体ウエハ、金属の複合体として、これらを積層したもの、これらが分散されているもの、これらの繊維が含有されているものなどが挙げられる。
本発明では、上記の無機基板に複数の機能素子が形成されたものを使用する。機能素子はウエハ等の無機基板にウエハプロセス等によって直接形成されていてもよく、また、別途作成された機能素子や機能素子が形成されたウエハチップ等を、ウエハ等の無機基板に実装することで形成されていてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、シリコーン化合物、及びビニル基を有する化合物(前記シリコーン化合物を除く)を含むものである。シリコーン化合物は、一般的に、1官能のM単位(R3SiO1/2、Rは1価の置換基(Hを含む))、2官能のD単位(R2SiO2/2、Rは1価の置換基(Hを含む))、3官能のT単位(RSiO3/2、Rは1価の置換基(Hを含む))、4官能のQ単位(SiO4/2)の全部又は一部を含んでいる。なお、「1価の置換基」は、シリコーン化合物のSi原子に結合し得る1価の置換基であり、炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ヒドロキシ基、ヒドロジェン基などが挙げられる。
ビニル基を有する化合物としては、ビニル基を複数有する架橋剤(シランカップリング剤を除く)、又はビニル基を有するシランカップリング剤であることが好ましい。ビニル基を複数有する架橋剤としては、ビニル基を分子内に2つ有する架橋剤が好ましく、ジビニル化合物、ジ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ビニル基を有するシランカップリング剤を含有する場合、シランカップリング剤と無機基板の反応性を高める観点から、水を含有させることが好ましい。その場合、水の含有量としては、シランカップリング剤のアルコキシ基に対して、例えば5モル倍~0.05モル倍、好ましくは2モル倍~0.1モル倍、より好ましくは1.2モル倍~0.2モル倍である。
図1A~図1Hは、本発明の無機基板積層体の製造方法の各工程の一例を示す断面図であるが、そのうち図1Cには、本発明の無機基板積層体の一例が示されている。また、図2~図4は本発明の無機基板積層体の他の例を示す断面図である。以下、図面に基づいて、本発明を詳細に説明する。
本実施形態では、図1Aに示すように、機能素子層11aと配線層11bとを有するウエハ11に、複数の半導体チップが実装されることで、複数の機能素子12が形成された無機基板10を用いる例を示す。この例では、ウエハ11の上部に電子回路を構成する機能素子層11aと、これを外部に接続するための配線層11bとが形成されており、配線層11bに対して、バンプ13による接続によって半導体チップが複数実装されている。つまり、無機基板10において、ウエハ11の機能素子層11aとして複数の機能素子12が形成されると共に、実装された半導体チップとして複数の機能素子12が形成されている例が示されている。
絶縁層22は、本発明の硬化性樹脂組成物21が硬化してなるものである。硬化の条件等については、後に詳述する。絶縁層22の上面22aは、平坦に形成されているが、図1Cに示す工程による場合、上面22aの平坦な状態は、積層している耐熱高分子フィルム31の表面粗さ等に応じて決定される。これは、本発明の硬化性樹脂組成物21が硬化収縮しにくい性質を有しているためであり、硬化収縮が大きい場合には、耐熱高分子フィルム31を用いて絶縁層22を形成しても、表面にうねりが生じやすくなる。
図1Cに示すように、本発明の無機基板積層体の絶縁層22の上面には、更に耐熱高分子フィルム31を含むものであってもよい。耐熱高分子フィルム31を使用することにより、耐熱高分子フィルム31上に機能素子を形成する際の熱に耐えることができる。
本発明では、無機基板積層体の絶縁層22と、無機基板10又は耐熱高分子フィルム31との密着性を高めるために、両者の層の間にアンカー層を設けてもよい(図示省略)。アンカー層としては、特に限定されないが、シランカップリング剤を含むことが好ましい。
図1H又は図3~図4に示すように、本発明では、前記絶縁層22の上面22a、又は、前記耐熱高分子フィルム31の上面には、複数の機能素子43が更に形成されていてもよい。更に、耐熱高分子フィルム31の上面に密着した無機基板を介して、その上面に複数の機能素子43を更に形成してもよい。
本発明の無機基板積層体の製造方法は、図1A~図1Cに示すように、複数の機能素子12が形成された無機基板10の機能素子形成面に、前述した硬化性樹脂組成物21を塗布する塗布工程と、前記硬化性樹脂組成物21の上面が平坦な状態で前記硬化性樹脂組成物21を硬化させる硬化工程と、を含むことを特徴とする。以下、各工程について説明する。
塗布工程は、図1Bに示すように、複数の機能素子12が形成された無機基板10の機能素子形成面に、本発明の硬化性樹脂組成物21を塗布するものである。本実施形態では、前述のように、機能素子層11aと配線層11bとを有するウエハ11に、複数の半導体チップが実装されることで、複数の機能素子12が形成された無機基板10を用いる例を示す。
硬化工程は、図1Cに示すように、前記硬化性樹脂組成物21の上面が平坦な状態で前記硬化性樹脂組成物21を硬化させるものである。本発明では、耐熱高分子フィルム31を積層せずに、塗布後の硬化性樹脂組成物21の上面が平坦な状態で硬化させることも可能であるが、図1Cに示すように、この硬化工程が、前記耐熱高分子フィルム31を積層した状態で硬化性樹脂組成物21を硬化させるものであることが好ましい。
本発明の製造方法は、図1D~図1Hに示すように、更に、前記絶縁層22の上面、又は、前記耐熱高分子フィルム31の上面に、複数の機能素子43を形成する素子形成工程を含むことが好ましい。本実施形態では、機能素子43として半導体チップを実装しつつ第1層間接続体41を設けた例を示す。
(1)先の実施形態では、耐熱高分子フィルム31を剥離することなく、耐熱高分子フィルム31の上面に、複数の機能素子43を形成する例を示したが、本発明の無機基板積層体としては、図2に示すように、耐熱高分子フィルム31を剥離するなどし、耐熱高分子フィルム31のない状態の無機基板積層体としてもよい。
ポリマー濃度が0.2g/dlとなるようにN-メチル-2-ピロリドン(又は、N,N-ジメチルアセトアミド)に溶解した溶液をウベローデ型の粘度管により30℃で測定した。ポリアミド酸溶液の調製に使用した溶媒がN,N-ジメチルアセトアミドの場合は、N,N-ジメチルアセトアミドを使用してポリマーを溶解し、測定した。
マイクロメーター(ファインリューフ社製、ミリトロン1245D)を用いてフィルムの厚さをランダムな場所(n=10)で測定し平均値を求めた。また、厚さ斑については、ランダムな場所(n=10)で厚さを測定した際の(最大値-最小値)÷平均値で計算することにより求めた。
測定対象のポリイミドフィルムを、流れ方向(MD方向)および幅方向(TD方向)にそれぞれ100mm×10mmの短冊状に切り出したものを試験片とした。引張試験機(島津製作所製、オートグラフ(R)、機種名AG-5000A)を用い、引張速度50mm/分、チャック間距離40mmの条件で、MD方向、TD方向それぞれについて、引張弾性率、引張破断強度及び引張破断伸度を測定した。
JIS C6471 の180度剥離法に従って、試料の剥離強度は下記条件で90度剥離試験を行うことで求めた。
装置名 ; 島津製作所社製 オートグラフAG-IS
測定温度 ; 室温
剥離速度 ; 100mm/min
雰囲気 ; 大気
測定サンプル幅 ; 2.5cm
その際、初期剥離強度として、積層体作製後に室内保管したものを測定した。
熱重量測定は島津製作所製のTGA-50を使っておこなった。N2フロー下での測定で、Alパンに10mg程度のサンプルを入れて行った。測定条件は、昇温を10℃/minで、400℃にしたのちに90min保持してこの高温保持中の重量減を測った。
段差測定用の基板に硬化性樹脂組成物を塗布して、サンプルを作製したのちに、硬化性樹脂組成物を剥がして、剥離面両面の凹凸をキーエンス製のレーザ顕微鏡VK-9700/9710によって測定した。視野を250μm以上として、段差の低い部分、高い部分共に2つを観察できるようにして両剥離面について、この高低差(μm)を求めた。この高低差から次の式により段差充填率を算出した。
段差充填率=(フィルム側剥離面の高低差)/(無機基板側剥離面の高低差)X100(%)
この値が90%以下になる部分が10%以下の場合に段差充填性の判定を○とし、10%を超える場合に段差充填性の判定を×とした。
段差測定用の基板に硬化性樹脂組成物を塗布して、サンプルを作製したのちに、サンプル表面の凹凸をキーエンス製のレーザ顕微鏡VK-9700/9710によって測定した。この時視野を250μm程度として、高低差(μm)を求め、これをうねりとした。
以下の測定条件にて実施した。
装置:フーリエ変換核磁気共鳴装置(ブルカー・バイオスピン製 AVANCE NEO)
測定溶液:試料50mg程度を0.6mlの重水素化クロロホルムに溶解した。
1H共鳴周波数:600.134MHz
検出パルスのフリップ角:30°
データ取り込み時間:2.75秒
遅延時間:1.0秒
積算回数:128回
測定温度:25℃。
装置:フーリエ変換核磁気共鳴装置(ブルカー・バイオスピン製AVANCE NEO)
測定溶液:試料100~300mg程度を重水素化クロロホルムに溶解し、トリス(2,4-ペンタンジオナト)クロム(III)を溶液に対し約1wt%添加した。
29Si共鳴周波数:119.22MHz
検出パルスのフリップ角:90°
データ取り込み時間:1.8秒
遅延時間:7.0秒
プロトンデカップリング:インバースゲートデカップル。
積算回数:室温
積算回数:1000~2000回程度。
(ポリアミド酸溶液の調製)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後、5-アミノ-2-(p-アミノフェニル)ベンゾオキサゾール(DAMBO)223質量部と、N,N-ジメチルアセトアミド4416質量部とを加えて完全に溶解させ、次いで、ピロメリット酸二無水物(PMDA)217質量部とともに、滑材として前記コロイダルシリカ分散体をシリカ(滑材)がポリアミド酸溶液中のポリマー固形分総量に対して0.12質量%になるように加え、25℃の反応温度で24時間攪拌して、還元粘度3.5ηsp/cを有する褐色で粘調なポリアミド酸溶液V1を得た。
前記で得られたポリアミド酸溶液V1を、スリットダイを用いて幅1050mmの長尺ポリエステルフィルム(東洋紡社製「A-4100」)の平滑面(無滑材面)上に、最終膜厚(イミド化後の膜厚)が25μmとなるように塗布し、105℃にて20分間乾燥した後、ポリエステルフィルムから剥離して、幅920mmの自己支持性のポリアミド酸フィルムを得た。
フィルム製造例1で得られたフィルムF1を250mm幅にスリットした。次に、スリットした250mm幅のロールを真空下で、巻き出した後、再び巻き取ることにより、ガス出しを行った。次に、3×10-6Torr以下になるまで待って、以下の条件でスパッタリング工程を実施し、このポリイミドフィルムF1上に厚さ15nmのITO層を形成させた。
DCマグネトロンスパッタリング法
ガス圧:2×10-3Torr
Ar流量:50SCCM
O2流量:3SCCM
ターゲットのITOの組成:ITOターゲット全体に対して酸化スズ20wt%、(三井金属社製、製品名:ITOターゲット)
ターゲットへの投入電力密度:ITOターゲットに対して2W/cm2
処理時間:フィルム送り速度0.1m/min
ITO層作成時の真空度:2×10-3Torr
このフィルムをF2とする。
剥離強度測定用の無機基板のうち、ガラスについては、100mm×100mmサイズに切断した、厚さ0.7mmのOA10Gガラス(NEG社製)を使用した。剥離強度測定用の無機基板は、純水洗浄、乾燥後にUV/O3照射機(ランテクニカルサービス社製SKR1102N-03)で1min照射によって光洗浄後に使用した。
剥離強度測定用の無機基板のうち、Siウエハとしては、ダミーグレードの4インチウエハを使用した。剥離強度測定用の無機基板は、純水洗浄、乾燥後にUV/O3照射機(ランテクニカルサービス社製SKR1102N-03)で1min照射によって光洗浄後に使用した。
剥離強度測定用の無機基板のうち、SiO系薄膜付きSiウエハについては、無機基板の製造例2と同じSiウエハを、上記無機基板の洗浄法にて洗浄後にスパッタ装置に入れて、SiO系薄膜を堆積させて製造した。スパッタ条件は以下の通りとした。周波数13.56MHz、出力400W、ガス圧0.8Paの条件、SiO2のターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気下にてRFスパッタ法により、3Å/秒のレートで厚さ60ÅのSiO系被膜を形成した。
ビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667A、信越シリコーン社製)100重量部に対してジビニルベンゼン5重量部を加えて、撹拌して硬化性樹脂組成物Aを調製した。なお、NMR測定の結果から、このシリコーン化合物は、全シロキサン単位のうち、Si-H結合を有するシロキサン単位を11%有し、T単位を21%有することが確認できた。数値を追記下さい。
ビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667A、信越シリコーン社製)100重量部に対してスチリルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM-1003」)を0.15重量部、水5重量部を加えて、撹拌して硬化性樹脂組成物Bを調製した。
ビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667A、信越シリコーン社製)100重量部に対してビニルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM-1403」)を0.2重量部、水5重量部を加えて、撹拌して硬化性樹脂組成物Cを調製した。
ビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667A、信越シリコーン社製)100重量部のみを硬化性樹脂組成物Dとした。
ビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667A、信越シリコーン社製)100重量部に対して白金触媒含有シリコーンレジン(商品名X-40-2667B、信越シリコーン社製)3重量部を加えて、撹拌して硬化性樹脂組成物Eを調製した。
ビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667A、信越シリコーン社製)100重量部に対してシリカフィラー(トクヤマ製レオロシール)5重量部を加えて、撹拌して硬化性樹脂組成物Fを調製した。
ビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667A、信越シリコーン社製)100重量部に対して、白金触媒入りビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667B、信越シリコーン社製)100重量部を加えて、撹拌して硬化性樹脂組成物Gを調製した。なお、NMR測定の結果から、このシリコーン化合物は、全シロキサン単位のうち、Si-H結合を有するシロキサン単位を7%有し、T単位を8%有することが確認できた。
ビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667A、信越シリコーン社製)100重量部に対して、白金触媒入りビニル基含有フェニルメチルシリコーンレジン(商品名X-40-2667B、信越シリコーン社製)40重量部と、シリコーンオイル(商品名KR-105、信越シリコーン社製)50重量部を加えて撹拌して硬化性樹脂組成物Hを調製した。なお、NMR測定の結果から、このシリコーン化合物は、全シロキサン単位のうち、Si-H結合を有するシロキサン単位を12%有し、T単位を8%有することが確認できた。
シランカップリング剤としてビニルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM-1003」)をイソプロピルアルコールによって0.5質量%に希釈したシランカップリング剤希釈液SCA1を調製した。
アンカー層材料調製例1において、シランカップリング剤をスチリルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM-1403」)に代えること以外は、同じ条件でSCA2を調製した。
アンカー層材料調製例1において、シランカップリング剤をメタクリロキシトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM-503」)に代えること以外は、同じ条件でSCA3を調製した。
アンカー層材料調製例1において、シランカップリング剤をアミノメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM-903」)に代えること以外は、同じ条件でSCA4を調製した。
アンカー層1の形成はスピンコーターによって行った。アンカー層1はアンカー層材料を無機基板へ塗布して形成されたアンカー層を指す。スピンコーター(ジャパンクリエイト社製MSC-500S)に無機基板をセットした後に、イソプロピルアルコールを滴下させてから、1000rpmにて無機基板を回転させると無機基板全面に広がった後に乾燥するので、これを最終洗浄とした。この後に一旦、アンカー層材料を滴下させてから、500rpmにて無機基板を回転させることで無機基板全面に広げた後、2000回転させることで、アンカー層材料の振り切りと乾燥を行った。その後、ホットプレート上で100℃×1minの加熱を行なった。
アンカー層2はアンカー層材料を耐熱高分子フィルムへ塗布して形成されたアンカー層を指す。フィルムに塗布する場合は、フィルムより50mm程度各辺が長いガラスに、テープで留めて、このガラスをスピンコーターにセットして、アンカー層1の形成例と同様に塗布を行った。
アプリケーターとして(商品名ベーカーフィルムアプリケーター、コーテック社製)を使い、A3サイズ厚さ10mmのガラスに、塗工する無機基板をセロテープ(登録商標)で固定してから、ギャップ15μmで塗工した。アプリケーターの両端にもサンプルと同じ厚さの無機基板を置き、若干の厚さ調整をこの両端の無機基板に薄いフィルムを敷くことで行い、サンプル上に一定の膜厚となるようにした。
バーコーターは、ワイヤバーコーター#3を使い、A3サイズ厚さ10mmのガラスに、塗工する無機基板をセロテープ(登録商標)で固定してから、塗工した。
真空プレスは、プレス装置(井元製作所社製、IMC-1123型)を使い、硬化性樹脂組成物を塗布した無機基板上に120×120mmサイズの耐熱高分子フィルムを重ねてチャンバー内に設置した後、ロータリーポンプにて真空に引き、10+2Pa以下の真空度にて、3MPaの圧力で、150℃で30分、その後に200℃で30分、400℃で60分でのプレスを行なった。昇温時間は機械の昇温速度で、プログラム的には時間を取らずに行った。
ラミネート装置(MCK社製、MRK-1000)を使用して、硬化性樹脂組成物を塗布した無機基板上に120×120mmサイズの耐熱高分子フィルムを重ねて、大気圧雰囲気、室温にて、エアシリンダーによってローラー圧力をかけて、ラミネートを行なった。このときエアー元圧力を0.7MPaの圧力まで昇圧し、雰囲気はクリーンルーム内で、22℃、55%RHであった。ラミネート速度は50mm/secであった。
表2のように、無機基板の製造例1で得られた剥離強度測定用と段差確認用のガラス基板を無機基板として、硬化性樹脂組成物として硬化性樹脂組成物Aを、耐熱高分子フィルムとしてフィルムF1を使用した。これらを用いて硬化性樹脂組成物の塗布例2(バーコーターによる塗布)に従って無機基板に硬化性樹脂組成物を塗布した後、積層体の製造例1(プレス法)に従って無機基板積層体を製造した。得られた無機基板積層体について、前記の方法で、初期剥離強度、重量減、段差充填性、表面うねりを測定した。その結果を表2に併せて示す。
表2~3に示す無機基板、硬化性樹脂組成物、耐熱高分子フィルムを用いて、硬化性樹脂組成物の塗布例1又は2に従って無機基板に硬化性樹脂組成物を塗布した後、積層体の製造例1又は2に従って無機基板積層体を製造した。その際、一部の実施例については、表2~3に示すアンカー層材料を用いて、アンカー層の形成例に従ってアンカー層を形成した。得られた無機基板積層体について、前記の方法で、初期剥離強度、重量減、段差充填性、表面うねりを測定した。その結果を表2~3に併せて示す。
表4に示すように、実施例1において、硬化性樹脂組成物Aを塗布する代わりに、アンカー層1の形成例に従ってアンカー層材料(SCA4)によるアンカー層1を形成したこと以外は、全て実施例1と同じ条件で、無機基板積層体を製造した。得られた無機基板積層体について、前記の方法で、初期剥離強度、重量減、段差充填性、表面うねりを測定した。その結果を表4に併せて示す。
表4に示すように、実施例1において、硬化性樹脂組成物Aを用いる代わりに、硬化性樹脂組成物Dを用いたこと以外は、全て実施例1と同じ条件で、無機基板積層体を製造した。得られた無機基板積層体について、前記の方法で、初期剥離強度、重量減、段差充填性、表面うねりを測定した。その結果を表4に併せて示す。
表4に示すように、実施例1において、硬化性樹脂組成物Aを用いる代わりに、硬化性樹脂組成物Eを用いると共に、アンカー層1の形成例に従ってアンカー層材料(SCA1)によるアンカー層1を形成したこと以外は、全て実施例1と同じ条件で、無機基板積層体を製造した。得られた無機基板積層体について、前記の方法で、初期剥離強度、重量減、段差充填性、表面うねりを測定した。その結果を表4に併せて示す。
表4に示すように、実施例1において、硬化性樹脂組成物Aを用いる代わりに、硬化性樹脂組成物Fを用いると共に、アンカー層1の形成例に従ってアンカー層材料(SCA1)によるアンカー層1を形成したこと以外は、全て実施例1と同じ条件で、無機基板積層体を製造した。得られた無機基板積層体について、前記の方法で、初期剥離強度、重量減、段差充填性、表面うねりを測定した。その結果を表4に併せて示す。
表4に示すように、実施例1において、硬化性樹脂組成物Aを用いる代わりに、硬化性樹脂組成物Gを用いると共に、アンカー層1の形成例に従ってアンカー層材料(SCA1)によるアンカー層1を形成したこと以外は、全て実施例1と同じ条件で、無機基板積層体を製造した。得られた無機基板積層体について、前記の方法で、初期剥離強度、重量減、段差充填性、表面うねりを測定した。その結果を表4に併せて示す。
表4に示すように、実施例1において、硬化性樹脂組成物Aを用いる代わりに、硬化性樹脂組成物Hを用いると共に、アンカー層1の形成例に従ってアンカー層材料(SCA1)によるアンカー層1を形成したこと以外は、全て実施例1と同じ条件で、無機基板積層体を製造した。得られた無機基板積層体について、前記の方法で、初期剥離強度、重量減、段差充填性、表面うねりを測定した。その結果を表4に併せて示す。
11 ウエハ
12 機能素子(半導体チップ)
21 硬化性樹脂組成物
22 絶縁層(硬化性樹脂組成物の硬化物)
31 耐熱高分子フィルム
43 機能素子(半導体チップ)
Claims (8)
- 複数の機能素子が形成された無機基板の機能素子形成面に、上面が平坦な絶縁層を形成するために使用される硬化性樹脂組成物であって、
一種又は複数種のシリコーン化合物であり、ビニル基を有するシロキサン単位を有し、全シロキサン単位のうち、Si-H結合を有するシロキサン単位を10~25%有し、T単位(RSiO3/2、Rは1価の置換基(Hを含む))を10~23%有するシリコーン化合物、及び
ビニル基を複数有する架橋剤、又はビニル基を有するシランカップリング剤(但し、前記シリコーン化合物を除く)
を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - 複数の機能素子が形成された無機基板と、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物が硬化してなる絶縁層と、を含み、
前記絶縁層は、前記機能素子の間の凹部にも充填されると共に、上面が平坦に形成されていることを特徴とする無機基板積層体。 - 前記絶縁層の上面には、更に耐熱高分子フィルムを含む請求項2に記載の無機基板積層体。
- 前記絶縁層の上面、又は、前記耐熱高分子フィルムの上面には、複数の機能素子が形成されている請求項2又は3に記載の無機基板積層体。
- 複数の機能素子が形成された無機基板の機能素子形成面に、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布する塗布工程と、
前記硬化性樹脂組成物の上面が平坦な状態で前記硬化性樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、を含むことを特徴とする無機基板積層体の製造方法。 - 前記塗布工程の後に、耐熱高分子フィルムを積層する工程を含み、
前記硬化工程が、前記耐熱高分子フィルムを積層した状態で前記硬化性樹脂組成物を硬化させるものである請求項5に記載の無機基板積層体の製造方法。 - 更に、前記耐熱高分子フィルムを剥離する剥離工程を含む請求項6に記載の無機基板積層体の製造方法。
- 更に、前記絶縁層の上面、又は、前記耐熱高分子フィルムの上面に、複数の機能素子を形成する素子形成工程を含む請求項6又は7に記載の無機基板積層体の製造方法。
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