JP2013162042A - 封止材積層複合体、封止後半導体素子搭載ウエハ、封止後半導体素子形成ウエハ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

封止材積層複合体、封止後半導体素子搭載ウエハ、封止後半導体素子形成ウエハ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、非常に汎用性が高く、大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハの反り、半導体素子の剥離を抑制でき、半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面、又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面をウエハーレベルで一括封止でき、かつ封止後には耐熱性や耐湿性に優れる封止材積層複合体を提供することを目的とする。
【解決手段】 半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を一括封止するための封止材積層複合体であって、支持ウエハと該支持ウエハの片面上に形成された未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層とからなるものであることを特徴とする封止材積層複合体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウエハーレベルで一括封止が可能な封止材積層複合体、封止後半導体素子搭載ウエハ、封止後半導体素子形成ウエハ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法に関する。
従来から半導体素子を搭載した基板の半導体素子搭載面、又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面のウエハーレベルの封止は種々の方式が提案、検討されており、スピンコ−ティングによる封止、スクリ−ン印刷による封止(特許文献1)、フィルム支持体に熱溶融性エポキシ樹脂をコ−ティングさせた複合シ−トを用いた方法が例示される(特許文献2及び3)。
なかでも、半導体素子を搭載した基板の半導体素子搭載面のウエハーレベルの封止方法としては、金属、シリコンウエハ、又はガラス基板等の上部に両面接着層を有するフィルムを貼り付け、又は接着剤をスピンコート等で塗布した後、該基板上に半導体素子を配列し接着、搭載させ半導体素子搭載面とし、その後、液状エポキシ樹脂やエポキシモールディングコンパウンド等で加熱下、加圧成形し封止することで、該半導体素子搭載面を封止する方法が最近量産化されつつある(特許文献4)。また、同様に、半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面のウエハーレベルの封止方法としても、液状エポキシ樹脂やエポキシモールディングコンパウンド等で加熱下、加圧成形し封止することで、該半導体素子形成面を封止する方法が最近量産化されつつある。
しかしながら、以上のような方法では、200mm(8インチ)程度の小径ウエハや金属等の小径基板を使用した場合は現状でも大きな問題もなく封止できるが、300mm(12インチ)以上の半導体素子を搭載した大径基板や半導体素子を形成した大径ウエハを封止した場合では、封止硬化時のエポキシ樹脂等の収縮応力により基板やウエハに反りが生じることが大きな問題であった。また、半導体素子を搭載した大径基板の半導体素子搭載面をウエハーレベルで封止する場合には、封止硬化時のエポキシ樹脂等の収縮応力により半導体素子が金属等の基板から剥離するといった問題が発生するため量産化できないことが大きな問題であった。
このような半導体素子を搭載した基板や半導体素子を形成したウエハの大径化に伴う問題を解決する方法として、フィラーを封止用樹脂組成物に90wt%近く充填することや、封止用樹脂組成物の低弾性化で硬化時の収縮応力を小さくすることが挙げられる(特許文献1、2、3)。
しかし、フィラーを90wt%近く充填すると封止用樹脂組成物の粘度が上昇し、封止用樹脂組成物を流し込み成型、封止する時に基板に搭載された半導体素子に力が加わり、半導体素子が基板から剥離するといった問題が新たに発生する。また、封止用樹脂を低弾性化すると、封止された半導体素子を搭載した基板や半導体素子を形成したウエハの反りは改善されるが耐熱性や耐湿性等の封止性能の低下が新たに発生する。そのため、これらの解決方法では根本的な解決に至っていなかった。以上より、大径ウエハや金属等の大径基板を封止した場合であっても、基板やウエハに反りが生じたり、半導体素子が金属等の基板から剥離したりすることなく、半導体素子を搭載した基板の半導体素子搭載面、又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面をウエハーレベルで一括封止でき、かつ封止後には耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れる封止材が求められていた。
特開2002−179885号公報 特開2009−60146号公報 特開2007−001266号公報 特表2004−504723号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハの反り、半導体素子の剥離を抑制でき、半導体素子を搭載或いは形成したウエハの半導体素子搭載面或いは形成面をウエハーレベルで一括封止でき、かつ封止後には耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れ、非常に汎用性が高い封止材積層複合体を提供することを目的とする。
また、該封止材積層複合体により封止された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハ、該封止後半導体素子搭載ウエハ及び該封止後半導体素子形成ウエハを個片化した半導体装置、及び前記封止材積層複合体を用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を一括封止するための封止材積層複合体であって、支持ウエハと、該支持ウエハの片面上に形成された未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層とからなるものであることを特徴とする封止材積層複合体を提供する。
このような封止材積層複合体であれば、支持ウエハが封止硬化時の未硬化樹脂層の収縮応力を抑制することができるため、大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハの反り、半導体素子の剥離を抑制でき、半導体素子を搭載又は形成したウエハ面をウエハーレベルで一括封止でき、かつ封止後には耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れ、非常に汎用性が高い封止材積層複合体となる。
また、前記支持ウエハは、前記半導体素子を搭載したウエハ又は前記半導体素子を形成したウエハとの膨張係数の差が3ppm以下のものであることが好ましい。
このように、膨張係数差が3ppm以下であれば、支持ウエハと半導体素子を搭載又は形成したウエハとの膨張係数の差をなくすことで封止されるウエハの反り、半導体素子の剥離をより確実に抑制することができるため好ましい。
また、前記未硬化樹脂層の厚みはウエハ上に搭載或いは形成される半導体素子の厚みに依存する。高度な信頼性を確保するためには、半導体素子表面上からの(垂直方向の)封止樹脂層の厚みは、10〜2000ミクロン(μm)である。このことから前記未硬化樹脂層の厚みが20ミクロン以上2000ミクロン以下であることが好ましい。前記未硬化樹脂層の厚みが20ミクロン以上であれば半導体素子上に必要な封止樹脂層の厚みを確保し、薄すぎることによる充填性の不良や膜厚の不均一が生じることを抑制できるため好ましく、2000ミクロン以下であれば封止された封止後のウエハ及び半導体装置の厚みが厚くなり過ぎて高密度での実装が困難となることを抑制できるため好ましい。
さらに、前記未硬化樹脂層が、50℃未満で固形化し、かつ50℃以上150℃以下で溶融するエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、及びエポキシシリコーン混成樹脂のいずれかを含むものであることが好ましい。
このような前記未硬化樹脂層であれば、取扱が容易で、封止材としての特性も優れている上に、膨張係数差の非常に小さな支持ウエハがこれら樹脂を含む未硬化樹脂層の硬化時の収縮応力を抑制することができるため、大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハの反り、半導体素子の剥離をより確実に抑制でき、半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面をウエハーレベルで一括封止できる封止材積層複合体となり、かつこれら樹脂を含む未硬化樹脂層を有する封止材積層複合体であれば、特に封止後には耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れる封止材積層複合体となる。
さらに、本発明では、封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハであって、前記封止材積層複合体の未硬化樹脂層により半導体素子を搭載又は形成したウエハの半導体素子搭載面又は半導体素子形成面を被覆し、該未硬化樹脂層を加熱、硬化することで、前記封止材積層複合体により一括封止された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハを提供する。
このような封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハであれば、ウエハの反りが生じたり、半導体素子が剥離したりすることが抑制された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハとなる。
また、本発明では、半導体装置であって、前記封止後半導体素子搭載ウエハ、又は封止後半導体素子形成ウエハをダイシングして、個片化した半導体装置を提供する。
このような半導体装置であれば、耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れる封止材積層複合体により封止され、かつ反りが抑制されたウエハから半導体装置を製造できるため、残留応力の少ない高品質な半導体装置となる。
また、本発明では半導体装置を製造する方法であって、前記封止材積層複合体の未硬化樹脂層により半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面、又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を被覆する被覆工程、該未硬化樹脂層を加熱、硬化することで、前記半導体素子搭載面又は前記半導体素子形成面を一括封止し、封止後半導体素子搭載ウエハ又は封止後半導体素子形成ウエハとする封止工程、及び該封止後半導体素子搭載ウエハ又は該封止後半導体素子形成ウエハをダイシングし、個片化することで、半導体装置を製造する個片化工程を有する半導体装置の製造方法を提供する。
このような半導体装置の製造方法であれば、被覆工程においては前記封止材積層複合体の未硬化樹脂層により簡便に、充填不良なく半導体素子搭載面又は半導体素子形成面を被覆することができる。また、前記封止材積層複合体を使用するので、支持ウエハが未硬化樹脂層の硬化時の収縮応力を抑制できるため、封止工程においては該半導体素子搭載面又は該半導体素子形成面を一括封止することができ、大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハの反り、半導体素子の剥離が抑制された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハを得ることができる。さらに、個片化工程においては耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れる封止材積層複合体により封止され、かつ反りが抑制された該封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハから半導体装置をダイシングし、個片化することができるため、高品質な半導体装置を製造することができる半導体装置の製造方法となる。
以上説明したように、本発明の封止材積層複合体であれば、支持ウエハが硬化封止時の未硬化樹脂層の収縮応力を抑制することができるので、大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハに反りが生じたり、半導体素子が剥離したりすることを抑制でき、半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面をウエハーレベルで一括封止でき、かつ封止後には耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れ、非常に汎用性が高い封止材積層複合体となる。また、該封止材積層複合体により封止された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハは、ウエハに反りが生じたり、半導体素子が剥離したりすることが抑制されたものとなる。さらに、耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れる封止材積層複合体により封止され、かつ反りが抑制された該封止後半導体素子搭載ウエハ及び該封止後半導体素子形成ウエハを個片化した半導体装置は高品質なものとなる。また、前記封止材積層複合体を用いた半導体装置の製造方法により、高品質な半導体装置を製造することができる。
本発明の封止材積層複合体の断面図の一例である。 本発明の封止材積層複合体により封止された(a)封止後半導体素子搭載ウエハ及び(b)封止後半導体素子形成ウエハの断面図の一例である。 (a)封止後半導体素子搭載ウエハから作製された本発明の半導体装置、及び(b)封止後半導体素子形成ウエハから作製された本発明の半導体装置の断面図の一例である。 本発明の封止材積層複合体を用いて半導体素子を搭載したウエハから半導体装置を製造する方法のフロー図の一例である。
以下、本発明の封止材積層複合体、封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前述のように、半導体素子を形成した大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハに反りが生じたり、半導体素子が剥離したりすることを抑制でき、半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面をウエハーレベルで一括封止でき、かつ封止後には耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れる汎用性の高い封止材が求められていた。
本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意検討を重ねた結果、支持ウエハと該支持ウエハの片面上に積層形成された未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層とを有する封止材積層複合体であれば、支持ウエハにより樹脂硬化時の収縮応力を抑制できるし、該支持ウエハと半導体素子を形成したウエハとの膨張係数の差をなくすことで、未硬化樹脂層の硬化時の収縮応力を一層抑制できることを見出し、この収縮応力の抑制作用により、大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハの反り、半導体素子の剥離を抑制できることを見出した。本発明の封止材積層複合体を用いれば半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面をウエハーレベルで一括封止でき、かつ封止後には耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れ、非常に汎用性が高い封止材となることを見出して、本発明の封止材積層複合体を完成させた。
また、本発明者らは、前記封止材積層複合体により一括封止された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハであれば、ウエハの反りが生じたり、半導体素子が剥離したりすることが抑制された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハとなることを見出し、さらに、このように反りや半導体素子の剥離が抑制された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハを個片化することで、高品質の半導体装置が得られることを見出し、本発明の封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハ、及び半導体装置を完成させた。
さらに、本発明者らは、前記封止材積層複合体を用いることで簡便に半導体素子搭載面又は半導体素子形成面を被覆することができることを見出し、前記封止材積層複合体の未硬化樹脂層を加熱、硬化することで該半導体素子搭載面又は半導体素子形成面を一括封止することができることを見出し、さらに、このように封止性能に優れる封止材積層複合体により封止され、反り、半導体素子の剥離が抑制された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハをダイシングし、個片化することで、高品質な半導体装置を製造することができることを見出して、本発明の半導体装置の製造方法を完成させた。
本発明の封止材積層複合体は、半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を一括封止するための封止材積層複合体であって、支持ウエハと該支持ウエハの片面上に形成された未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層とからなるものである。
<支持ウエハ>
本発明の支持ウエハは口径、厚み、材質等に特に制約は無く、封止する対象となる半導体素子を搭載又は形成したウエハに応じて選択することができる。また支持ウエハは、前記半導体素子を搭載又は形成したウエハとの膨張係数差が3ppm以下のものであることが好ましい。より具体的には、室温(25℃±10℃)〜200℃における線膨張係数の差が3ppm/℃以下(即ち、0〜3ppm/℃)のものであることが好ましい。膨張係数の差を3ppm以下とすることで、後に詳述する未硬化樹脂層を硬化させた時の収縮応力を支持ウエハによって十分に抑制することができるため、本発明の封止材積層複合体により大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハの反り、半導体素子の剥離をより確実に抑制できる。
支持ウエハとしては、シリコン(Si)ウエハ、SiCウエハなどが適用でき、特に制限されないが、シリコンウエハを用いることが好ましい。一般的に半導体素子が搭載又は形成されるウエハはシリコンウエハであるため、これと同じシリコンウエハを支持ウエハとして用いることで未硬化樹脂層を硬化させた時の収縮応力をより抑制することができる。
<未硬化樹脂層>
本発明の封止材積層複合体は未硬化樹脂層を有する。該未硬化樹脂層は、前記支持ウエハの片面上に形成された未硬化の熱硬化性樹脂からなるものである。未硬化樹脂層は、封止するための樹脂層となる。
また、前記未硬化樹脂層の厚みはウエハ上に搭載或いは形成される半導体素子の厚みに依存する。高度な信頼性を確保するためには、半導体素子表面上からの(垂直方向の)封止樹脂層の厚みは、10〜2000ミクロン(μm)である。このことから通常、前記未硬化樹脂層の厚みは20ミクロン以上2000ミクロン以下であることが好ましい。前記未硬化樹脂層の厚みが20ミクロン以上であれば半導体素子上に必要な封止樹脂層の厚みを確保し、薄すぎることによる充填性の不良や膜厚の不均一が生じることを抑制できるため好ましく、2000ミクロン以下であれば封止された封止後のウエハ及び半導体装置の厚みが厚くなり過ぎて高密度での実装が困難となることを抑制できるため好ましい。
前記未硬化樹脂層は、特に制限はされないが、通常半導体素子の封止に使用される液状エポキシ樹脂や固形のエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、又はエポキシ樹脂とシリコーン樹脂からなる混成樹脂からなる未硬化樹脂層であることが好ましい。特に、前記未硬化樹脂層は、50℃未満で固形化し、かつ50℃以上150℃以下で溶融するエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、及びエポキシシリコーン混成樹脂のいずれかを含むものであることが好ましい。このようなものであれば、ハンドリングが容易であり、製造するのにも封止材として使用するのにも都合がよい。
[エポキシ樹脂]
前記エポキシ樹脂としては、特に制限はされないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂又は4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂のようなビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、トリスフェニロールメタン型エポキシ樹脂、テトラキスフェニロールエタン型エポキシ樹脂、及びフェノールジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂の芳香環を水素化したエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂など室温で液状や固体の公知のエポキシ樹脂が挙げられる。また、必要に応じて、上記以外のエポキシ樹脂を一定量併用することができる。
前記エポキシ樹脂からなる未硬化樹脂層は、半導体素子を封止する樹脂層となることから塩素等のハロゲンイオン、またナトリウム等のアルカリイオンは極力減らしたものであることが好ましい。イオン交換水50mlに試料10gを添加し、密封して120℃のオーブン中に20時間静置した後、加熱抽出する120℃での抽出でいずれのイオンも10ppm以下であることが望ましい。
エポキシ樹脂からなる未硬化樹脂層にはエポキシ樹脂の硬化剤を含めることができる。該硬化剤としてはフェノールノボラック樹脂、各種アミン誘導体、酸無水物や酸無水物基を一部開環させカルボン酸を生成させたものなどを使用することができる。なかでも本発明の封止材積層複合体を用いて製造される半導体装置の信頼性を確保するためにフェノールノボラック樹脂が望ましい。特に、前記エポキシ樹脂と該フェノールノボラック樹脂の混合比をエポキシ基とフェノール性水酸基の比率が1:0.8〜1.3となるように混合することが好ましい。
更に、前記エポキシ樹脂と前記硬化剤の反応を促進するため、反応促進剤としてイミダゾール誘導体、フォスフィン誘導体、アミン誘導体、有機アルミニウム化合物などの金属化合物等を使用しても良い。
エポキシ樹脂からなる未硬化樹脂層には、更に必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。例えば、樹脂の性質を改善する目的で種々の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、シリコーン系等の低応力剤、ワックス類、ハロゲントラップ剤等の添加剤を添加配合することができる。
[シリコーン樹脂]
前記シリコーン樹脂としては、熱硬化性のシリコーン樹脂等が使用可能である。特に、シリコーン樹脂からなる未硬化樹脂層は付加硬化型シリコーン樹脂組成物を含むことが望ましい。該付加硬化型シリコーン樹脂組成物としては、(A)非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び(C)白金系触媒を必須成分とするものが特に好ましい。以下、これら(A)〜(C)成分について説明する。
(A)成分:非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物
前記(A)非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物としては、
一般式(1):RSiO−(RSiO)−(RSiO)−SiR
(式中、Rは非共役二重結合含有一価炭化水素基を示し、R〜Rはそれぞれ同一又は異種の一価炭化水素基を示し、a及びbは0≦a≦500、0≦b≦250、かつ0≦a+b≦500を満たす整数である。)
で示されるオルガノポリシロキサンが例示される。
上記一般式(1)中、Rは非共役二重結合含有一価炭化水素基であり、好ましくは炭素数2〜8、特に好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基で代表される脂肪族不飽和結合を有する非共役二重結合含有一価炭化水素基である。
上記一般式(1)中、R〜Rはそれぞれ同一又は異種の一価炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。また、このうちR〜Rは、より好ましくは脂肪族不飽和結合を除く一価炭化水素基であり、特に好ましくはアルケニル基等の脂肪族不飽和結合を持たないアルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。さらに、このうちR、Rは芳香族一価炭化水素基であることが好ましく、フェニル基やトリル基等の炭素数6〜12のアリール基等であることが特に好ましい。
上記一般式(1)中、a及びbは0≦a≦500、0≦b≦250、かつ0≦a+b≦500を満たす整数であり、aは10≦a≦500であることが好ましく、bは0≦b≦150であることが好ましく、またa+bは10≦a+b≦500を満たすことが好ましい。
上記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンは、例えば、環状ジフェニルポリシロキサン、環状メチルフェニルポリシロキサン等の環状ジオルガノポリシロキサンと、末端基を構成するジフェニルテトラビニルジシロキサン、ジビニルテトラフェニルジシロキサン等のジシロキサンとのアルカリ平衡化反応によって得ることができるが、この場合、アルカリ触媒(特にKOH等の強アルカリ)による平衡化反応においては、少量の触媒で不可逆反応で重合が進行するため、定量的に開環重合のみが進行し、末端封鎖率も高いため、通常、シラノール基及びクロル分は含有されない。
上記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンとしては、具体的に下記のものが例示される。
Figure 2013162042
(上記式において、k、mは、0≦k≦500、0≦m≦250、かつ0≦k+m≦500を満足する整数であり、好ましくは5≦k+m≦250、かつ0≦m/(k+m)≦0.5を満足する整数である。)
(A)成分としては、上記一般式(1)で示される直鎖構造を有するオルガノポリシロキサンの他、必要に応じて、3官能性シロキサン単位、4官能性シロキサン単位等を含む三次元網目構造を有するオルガノポリシロキサンを併用することもできる。(A)非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物は1種単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
(A)非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物中の非共役二重結合を有する基(Si原子に結合する二重結合を有する一価炭化水素基)の量は、全一価炭化水素基(Si原子に結合する全ての一価炭化水素基)のうち1〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは2〜40モル%、特に好ましくは5〜30モル%である。非共役二重結合を有する基の量が1モル%以上であれば硬化させたときに良好な硬化物を得ることができ、50モル%以下であれば硬化させたときの機械的特性が良いため好ましい。
また、(A)非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物は芳香族一価炭化水素基(Si原子に結合する芳香族一価炭化水素基)を有することが好ましく、芳香族一価炭化水素基の含有量は、全一価炭化水素基(Si原子に結合する全ての一価炭化水素基)の0〜95モル%であることが好ましく、より好ましくは10〜90モル%、特に好ましくは20〜80モル%である。芳香族一価炭化水素基は樹脂中に適量含まれた方が、硬化させたときの機械的特性が良く製造もしやすいという利点がある。
(B)成分:オルガノハイドロジェンポリシロキサン
前記(B)成分としては、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであれば、架橋剤として作用し、(B)成分中のSiH基と(A)成分のビニル基、アルケニル基等の非共役二重結合含有基とが付加反応することにより、硬化物を形成することができる。
また、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、芳香族一価炭化水素基を有することが好ましい。このように、芳香族一価炭化水素基を有する(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンであれば、前記(A)成分との相溶性を高めることができる。(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンは1種単独で用いても2種以上を混合して用いてもよく、例えば、芳香族炭化水素基を有する(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンを(B)成分の一部又は全部として含ませることができる。
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、これに限られるものではないが、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、1−グリシドキシプロピル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−グリシドキシプロピル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−グリシドキシプロピル−5−トリメトキシシリルエチル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、トリメトキシシラン重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C)SiO3/2単位とからなる共重合体等が挙げられる。
また、下記構造で示される単位を使用して得られるオルガノハイドロジェンポリシロキサンも用いることができる。
Figure 2013162042
また、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては下記のものが挙げられる。
Figure 2013162042
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、一分子中のケイ素原子の数(又は重合体の場合は重合度)は2以上が好ましく、より好ましくは2〜1,000、特に好ましくは2〜300程度のものを使用することができる。
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分のアルケニル基等の非共役二重結合を有する基1個当たり(B)成分中のケイ素原子結合水素原子(SiH基)が0.7〜3.0個となる量であることが好ましい。
(C)成分:白金系触媒
前記(C)成分には、白金系触媒が用いられる。(C)白金系触媒としては、例えば塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、キレート構造を有する白金錯体等が挙げられる。これらは1種単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。
(C)白金系触媒の配合量は、硬化有効量であり所謂触媒量でよく、通常、前記(A)成分及び(B)成分の総質量100質量部あたり、白金族金属の質量換算で0.1〜500ppmであることが好ましく、特に0.5〜100ppmの範囲であることが好ましい。
前記シリコーン樹脂からなる未硬化樹脂層は、半導体素子を封止する樹脂層となることから塩素等のハロゲンイオン、またナトリウム等のアルカリイオンは極力減らしたものであることが好ましい。通常、120℃での抽出でいずれのイオンも10ppm以下であることが望ましい。
[エポキシ樹脂とシリコーン樹脂からなる混成樹脂]
前記混成樹脂に含まれるエポキシ樹脂とシリコーン樹脂としては、前述のエポキシ樹脂と前述のシリコーン樹脂が挙げられる。
前記混成樹脂からなる未硬化樹脂層は、半導体素子を封止する樹脂層となることから塩素等のハロゲンイオン、またナトリウム等のアルカリイオンは極力減らしたものであることが好ましい。通常、120℃での抽出でいずれのイオンも10ppm以下であることが望ましい。
[無機充填剤]
本発明に係る未硬化樹脂層には無機充填剤を配合することができる。配合される無機充填剤としては、例えば、溶融シリカ、結晶性シリカ等のシリカ類、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミノシリケート、ボロンナイトライド、ガラス繊維、三酸化アンチモン等が挙げられる。これら無機充填剤の平均粒径や形状は特に限定されない。
特にエポキシ樹脂からなる未硬化樹脂層に添加する前記無機充填剤としては、エポキシ樹脂と無機充填剤との結合強度を強くするため、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤で予め表面処理したものを配合してもよい。
このようなカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシラン等を用いることが好ましい。なお、表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については特に制限されるものではない。
前記シリコーン樹脂組成物からなる未硬化樹脂層に添加する場合も、前記無機質充填材の表面を上記のようなカップリング材で処理したものを配合しても良い。
前記無機充填剤の配合量は、エポキシ樹脂組成物やシリコーン樹脂組成物中の樹脂の総質量100質量部に対し、100〜1300質量部が好ましく、特に200〜1000質量部が好ましい。100質量部以上であれば十分な強度を得ることができ、1300質量部以下であれば増粘による流動性の低下が抑制され、流動性低下による充填性の不良が抑制され、結果としてウエハに形成された半導体素子及び基板上に配列・搭載された半導体素子を良好に封止することができる。なお、この無機充填剤は、未硬化樹脂層を構成する組成物全体の50〜95質量%、特に60〜90質量%の範囲で含有することが好ましい。
<封止材積層複合体>
本発明の封止材積層複合体の断面図の一例を図1に示す。本発明の封止材積層複合体10は、前述の支持ウエハ1と、該支持ウエハの片面上に形成された未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層2とを有するものである。
[封止材積層複合体の作製方法]
本発明の封止材積層複合体を作製する方法として、支持ウエハの片面上に減圧又は真空下で、印刷やディスペンス等で液状エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を塗布し、加熱することで、50℃以下で固形の未硬化樹脂層を形成することができる。
さらに、支持ウエハの片面上に未硬化の熱硬化性樹脂をプレス成形、印刷するなど、従来のエポキシ熱硬化性樹脂やシリコーン熱硬化性樹脂等で用いられてきた各種の方法で未硬化樹脂層を形成することができる。
その他前記支持ウエハの片面上に未硬化の熱硬化性樹脂層を形成する方法としては、室温で固体のエポキシ熱硬化性樹脂やシリコーン熱硬化性樹脂等を加熱しながら加圧する方法やエポキシ樹脂組成物にアセトン等の極性溶剤を適量添加することで液状化し印刷などで薄膜を形成し、溶剤を減圧下で加熱するなどの方法で除去することで均一に支持ウエハの片面上に未硬化樹脂層を形成することができる。
いずれの方法でも支持ウエハの片面上に、ボイドや揮発成分のない、厚みが20〜2000ミクロン程度の未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層を形成することができる。
[半導体素子を搭載或いは形成したウエハ]
本発明の封止材積層複合体は半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面、及び半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を一括封止するための封止材積層複合体である。ここで用いられるウエハとしては、シリコン(Si)ウエハ、SiCウエハ等が一般的であり、特にシリコンウエハが好適である。半導体素子を搭載したウエハとしては、例えば図2(a)中の一個以上の半導体素子3を接着剤4でウエハ5上に搭載したものが挙げられる。また、半導体素子を形成したウエハとしては、例えば図2(b)中のウエハ7上に半導体素子6が形成されたウエハが挙げられる。なお、前記半導体素子を搭載したウエハとは、半導体素子を多層に搭載し配列等したウエハを含むものである。
<封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハ>
本発明の封止材積層複合体により封止された封止後半導体素子搭載ウエハ及び封止後半導体素子形成ウエハの断面図の一例を図2(a)及び(b)に示す。本発明の封止後半導体素子搭載ウエハ11は、前記封止材積層複合体10の未硬化樹脂層2(図1参照)により半導体素子3を搭載したウエハ5の半導体素子搭載面を被覆し、該未硬化樹脂層2(図1参照)を加熱、硬化することで硬化後の樹脂層2’とし、前記封止材積層複合体10により一括封止されたものである(図2(a))。また、本発明の封止後半導体素子形成ウエハ12は、前記封止材積層複合体10の未硬化樹脂層2(図1参照)により半導体素子6を形成したウエハ7の半導体素子形成面を被覆し、該未硬化樹脂層2(図1参照)を加熱、硬化することで硬化後の樹脂層2’とし、前記封止材積層複合体10により一括封止されたものである(図2(b))。
このような封止後半導体素子搭載ウエハ又は封止後半導体素子形成ウエハであれば、ウエハの反りが生じたり、半導体素子が剥離したりすることが抑制された封止後半導体素子搭載ウエハ又は封止後半導体素子形成ウエハとなる。
<半導体装置>
本発明の半導体装置の一例を図3(a)、(b)に示す。本発明の半導体装置13は前記封止後半導体素子搭載ウエハ11(図2参照)又は前記封止後半導体素子形成ウエハ12(図2参照)をダイシングして、個片化したものである。このように、耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れる封止材積層複合体により封止され、かつウエハの反り、半導体素子3の剥離が抑制された封止後半導体素子搭載ウエハ11(図2参照)又は封止後半導体素子形成ウエハ12(図2参照)をダイシングし、個片化して作製された半導体装置13、14は高品質な半導体装置となる。前記封止後半導体素子搭載ウエハ11(図2(a)参照)をダイシングして個片化した場合、半導体装置13はウエハ5上に接着剤4を介して半導体素子3が搭載され、その上から硬化後の樹脂層2’と支持ウエハ1からなる封止材積層複合体10により封止された半導体装置となる(図3(a))。また、前記封止後半導体素子形成ウエハ12(図2(b)参照)をダイシングして個片化した場合、半導体装置14はウエハ7に半導体素子6が形成され、その上から硬化後の樹脂層2’と支持ウエハ1からなる封止材積層複合体10により封止された半導体装置となる(図3(b))。
<半導体装置の製造方法>
本発明の半導体装置の製造方法は、前記封止材積層複合体の未硬化樹脂層により半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面、又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を被覆する被覆工程、該未硬化樹脂層を加熱、硬化することで、前記半導体素子搭載面又は前記半導体素子形成面を一括封止し、封止後半導体素子搭載ウエハ又は封止後半導体素子形成ウエハとする封止工程、及び該封止後半導体素子搭載ウエハ又は該封止後半導体素子形成ウエハをダイシングし、個片化することで、半導体装置を製造する個片化工程を有する。以下、図4を用いて本発明の半導体装置の製造方法について説明する。
[被覆工程]
本発明の半導体装置の製造方法に係る被覆工程は、支持ウエハ1と未硬化樹脂層2を有する封止材積層複合体10の未硬化樹脂層2により、接着剤4を介して半導体素子3を搭載したウエハ5の半導体素子搭載面、又は半導体素子(不図示)を形成したウエハ(不図示)の半導体素子形成面を被覆する工程である(図4(A))。
[封止工程]
本発明の半導体装置の製造方法に係る封止工程は、前記封止材積層複合体10の未硬化樹脂層2を加熱、硬化して硬化後の樹脂層2’とすることで、前記半導体素子3を搭載したウエハ5の半導体素子搭載面又は前記半導体素子(不図示)を形成したウエハ(不図示)の半導体素子形成面を一括封止し、封止後半導体素子搭載ウエハ11又は封止後半導体素子形成ウエハ(不図示)とする工程である(図4(B))。
[個片化工程]
本発明の半導体装置の製造方法に係る個片化工程は、前記封止後半導体素子搭載ウエハ11又は前記封止後半導体素子形成ウエハ(不図示)をダイシングし、個片化することで、半導体装置13、14(図3(b)参照)を製造する工程である(図4(C)、(D))。
以下、より具体的に説明する。前記被覆工程、封止工程においては、ソルダーレジストフィルムや各種絶縁フィルム等のラミネーションに使用されている真空ラミネータ装置等を使用することで、ボイドも反りもない被覆、封止を行うことができる。ラミネーションの方式としてはロールラミネーションやダイアフラム式真空ラミネーション、エアー加圧式ラミネーション等いずれの方式も使用することができる。なかでも、真空ラミネーションとエアー加圧式の併用が好ましい。
このほかに圧縮成形などの成形によっても製造することができる。圧縮成形などの成形においても真空成形などの減圧条件化で成形することでボイドや未充填などの不具合発生を防止することが出来る。
ここでは例として、ニチゴーモートン社製の真空ラミネーション装置を用いて、厚み150ミクロン、直径300mm(12インチ)のシリコンウエハの片面に厚み200ミクロンの未硬化の熱硬化性シリコーン樹脂からなる未硬化樹脂層を有する封止材積層複合体で、厚み200ミクロン、直径300mm(12インチ)の、半導体を形成したシリコンウエハを封止する場合について説明する。
上下にヒーターが内蔵され150℃に設定されたプレートのうち、上側プレートにはダイアフラムラバーが減圧された状態でヒーターと密着している。下側プレート上に厚み200ミクロン、300mm(12インチ)のシリコンウエハをセットし、その上に前記封止材積層複合体を未硬化樹脂層面をシリコンウエハの半導体形成面に合わせてセットする。その後、下側プレートが上昇し、下側プレート上にセットされた該シリコンウエハを囲むように設置されたOリングにより上下のプレートが密着して真空チャンバーが形成され、該真空チャンバー内が減圧される。真空チャンバー内が十分に減圧されたら、上側プレートのダイアフラムラバーとヒーターの間から真空ポンプにつながる配管の弁を閉じ、圧縮空気を送り込む。それにより、上側のダイアフラムラバーが膨張し該半導体形成シリコンウエハと該封止材積層複合体を上側のダイアフラムラバーと下側のプレートで挟み、真空ラミネーションを行うと同時に熱硬化性シリコーン樹脂の硬化が進行し、封止が完了する。硬化時間としては3〜20分程度あれば十分である。真空ラミネーションが完了したら真空チャンバー内を常圧に戻し、下側プレートを下降させ、封止したシリコンウエハ積層体を取り出す。上記工程によりボイドや反りのないウエハの封止を行うことができる。取り出したシリコンウエハ積層体は通常、150〜180℃の温度で1〜4時間ポストキュアすることで電気特性や機械特性を安定化させることができる。
上記の真空ラミネーション装置を用いた被覆、封止工程は例示したシリコーン樹脂に限らず、エポキシ樹脂やエポキシとシリコーンの混成樹脂の場合にも用いることができる。
このような半導体装置の製造方法であれば、被覆工程においては前記封止材積層複合体の未硬化樹脂層により簡便に、充填不良なく半導体素子搭載面又は半導体素子形成面を被覆することができる。また、前記積層体を使用するので、支持ウエハが未硬化樹脂層の硬化時の収縮応力を抑制できるため、封止工程においては該半導体素子搭載面又は半導体素子形成面を一括封止することができ、大径や薄型のウエハを封止した場合であっても、ウエハの反り、半導体素子の剥離が抑制された封止後半導体素子搭載ウエハ又は封止後半導体素子形成ウエハを得ることができる。さらに、個片化工程においては耐熱性や耐湿性等の封止性能に優れる封止材積層複合体により封止され、かつ反りが抑制された該封止後半導体素子搭載ウエハ又は該封止後半導体素子形成ウエハから半導体装置をダイシングし、個片化することができるため、高品質な半導体装置を製造することができる半導体装置の製造方法となる。
以下、本発明の封止材積層複合体の未硬化樹脂層として用いるシリコーン樹脂の合成例と、本発明の封止材積層複合体を用いた半導体装置の製造方法について実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物の合成]
<合成例1>
−非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物(A1)−
PhSiClで示されるオルガノシラン:27mol、ClMeSiO(MeSiO)33SiMeCl:1mol、MeViSiCl:3molをトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物(A1)を合成した。この化合物は、構成する単位の構成比が式:[PhSiO3/20.27[−SiMeO−(MeSiO)33−SiMeO−]0.01[MeViSiO2/20.03で示される。この化合物の重量平均分子量は62,000、融点は60℃であった。なお、ここで組成式中のViは(−CH=CH)で示されるビニル基を示し、Me、Phはそれぞれメチル基、フェニル基を示す(以下、同様)。
[オルガノハイドロジェンポリシロキサンの合成]
<合成例2>
−オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)−
PhSiClで示されるオルガノシラン:27mol、ClMeSiO(MeSiO)33SiMeCl:1mol、MeHSiCl:3molをトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)を合成した。この樹脂は、構成する単位の構成比が式:[PhSiO3/20.27[−SiMeO−(MeSiO)33−SiMeO−]0.01[MeHSiO2/20.03で示される。この樹脂の重量平均分子量は58,000、融点は58℃であった。
[実施例1]
[未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層を形成するための組成物の作製]
前述の非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物(A1):50質量部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1):50質量部、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルシクロヘキサノール:0.2質量部、塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液:0.1質量部を加えた組成物に対して、さらに平均粒径5μmの球状シリカを350質量部加え60℃に加温したプラネタリーミキサーでよく撹拌して、シリコーン樹脂組成物(I−a)を調製した。この組成物は、室温(25℃)で固体であった。
[封止材積層複合体の作製]
該シリコーン樹脂組成物(I−a)を、直径300mm(12インチ)のシリコンウエハ(支持ウエハ)とフッ素樹脂コートしたPETフィルム(剥離フィルム)との間に挟み、熱プレス機を用いて80℃で5tの圧力下で5分間圧縮成型を行い、厚さ50μmの未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層をシリコンウエハ(支持ウエハ)の片面上に形成した封止材積層複合体(I−b)を作製した。
[半導体素子が形成されたウエハの被覆及び封止]
次に、ニチゴーモートン社製のプレート温度を130℃に設定した真空ラミネーション装置を用いて被覆、封止した。まず、下側プレートに直径300mm(12インチ)で厚みが125ミクロンの、半導体素子を形成したシリコンウエハをセットし、その上に剥離フィルムを除去した封止材積層複合体(I−b)の未硬化樹脂層であるシリコーン樹脂組成物(I−a)面をシリコンウエハ面に合わせて被覆した。その後、プレートを閉じ5分間真空圧縮成形することで硬化封止した。硬化封止後、封止材積層複合体(I−b)により封止されたシリコンウエハを更に150℃で2時間ポストキュアして、封止後半導体素子形成ウエハ(I−c)を得た。
[実施例2]
[半導体素子が搭載されたウエハ]
直径300mm(12インチ)で厚みが200ミクロンのシリコンウエハ上に、高温で接着力が低下する接着剤を介して、個片化した半導体素子である400個のシリコンチップ(形状:5mm×7mm 厚み125ミクロン)を整列し搭載した。
[未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層を形成するための組成物の作製]
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(EOCN1020 日本化薬製)60質量部、フェノールノボラック樹脂(H−4 群栄化学製)30質量部、球状シリカ(龍森製平均粒径7ミクロン)400質量部、触媒TPP(トリフェニルホスフィン 北興化学工業製)0.2質量部、シランカップリング材(KBM403 信越化学工業製)0.5質量部を高速混合装置で十分混合した後、連続混練装置で加熱混練してシート化し冷却した。シートを粉砕し顆粒状の粉末としてエポキシ樹脂組成物(II−a)を得た。
[封止材積層複合体の作製]
直径300mm(12インチ)のシリコンウエハ(支持ウエハ)を減圧下で加熱圧縮できる圧縮成形装置の下金型上にセットし、その上にエポキシ樹脂組成物(II−a)の顆粒粉末を均一に分散させた。上下の金型温度を80℃にし、上金型にはフッ素樹脂コートしたPETフィルム(剥離フィルム)をセットして金型内を真空レベルまで減圧し、シリコンウエハ(支持ウエハ)に樹脂厚みが300ミクロンになるように3分間圧縮成形して封止材積層複合体(II−b)を作製した。
[半導体素子が搭載されたウエハの被覆及び封止]
次に、ニチゴーモートン社製のプレート温度を170℃に設定した真空ラミネーション装置を用いて被覆、封止した。まず、下側プレートに上記半導体素子が搭載されたウエハをセットし、その上に剥離フィルムを除去した封止材積層複合体(II−b)の未硬化樹脂層であるエポキシ樹脂組成物(II−a)面を半導体素子搭載シリコンウエハ上の半導体素子搭載面に合わせて被覆した。その後、プレートを閉じ5分間真空圧縮成形することで硬化封止した。硬化封止後、170℃で4時間ポストキュアして、封止後半導体素子搭載ウエハ(II−c)を得た。
[比較例1]
[封止用シートの作製]
実施例1と同様にして調製したシリコーン樹脂組成物(I−a)を、PETフィルム(加圧用ベースフィルム)とフッ素樹脂コートしたPETフィルム(剥離フィルム)との間に挟み、熱プレス機を用いて80℃で5tの圧力下で5分間圧縮成型を行い、厚さ50μmのフィルム状に成形し、シリコーン樹脂組成物(I−a)のみからなる封止用シート(III−b)を作製した。成形後、直径300mm(12インチ)の円板状に切断した。
[半導体素子が形成されたウエハの被覆及び封止]
次に、ニチゴーモートン社製のプレート温度を130℃に設定した真空ラミネーション装置を用いて被覆、封止した。まず、下側プレートに300mm(12インチ)で厚みが125ミクロンの、半導体素子を形成したシリコンウエハをセットし、その上に剥離フィルムを除去したシリコーン樹脂組成物(I−a)のみからなる封止用シート(III−b)を積層した。その後、PETフィルム(加圧用ベースフィルム)も剥離した後、プレートを閉じ5分間真空圧縮成形することで硬化封止した。硬化封止後、150℃で2時間ポストキュアして、封止後半導体素子形成ウエハ(III−c)を得た。
[比較例2]
[半導体素子が搭載されたウエハ]
直径300mm(12インチ)で厚みが200ミクロンのシリコンウエハ上に、高温で接着力が低下する接着剤を介して、個片化した半導体素子である400個のシリコンチップ(形状:5mm×7mm 厚み125ミクロン)を整列し搭載した。
[半導体素子が搭載されたウエハの被覆及び封止]
この半導体素子が搭載されたウエハを減圧下で加熱圧縮できる圧縮成形装置の下金型上にセットし、その上に実施例2と同様にして作製したエポキシ樹脂組成物(II−a)の顆粒粉末を均一に分散させた。上下の金型温度を170℃にし、上金型にはフッ素樹脂コートしたPETフィルム(剥離フィルム)をセットして金型内を真空レベルまで減圧し、樹脂厚みが300ミクロンになるように3分間圧縮成形し、硬化封止した。硬化封止後、170℃で4時間ポストキュアして、封止後半導体素子搭載ウエハ(IV−c)を得た。
以上、実施例1と比較例1において封止された封止後半導体素子形成ウエハ(I−c)、(III−c)及び実施例2と比較例2において封止された封止後半導体素子搭載ウエハ(II−c)、(IV−c)の反り、外観、樹脂と基板の接着状態、ウエハからの半導体素子の剥離の有無を調査した。その結果を表1に示す。ここで、外観についてはボイド、未充填の有無をしらべ、これらがなければ良好とした。また、接着状態については成型時に剥離がなければ良好とした。
Figure 2013162042
以上より、本発明に係る支持ウエハを用いない比較例1〜2において示されるように、これら比較例において半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面、又は半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面を一括封止した場合には、作製される封止後半導体素子形成ウエハ(III−c)、及び封止後半導体素子搭載ウエハ(IV−c)の反りは大きく、またウエハからの半導体素子の剥離があることが明らかとなった(表1)。一方で、実施例において示されるように、本発明の封止材積層複合体を用いて封止された、封止後半導体素子形成ウエハ(I−c)及び封止後半導体素子搭載ウエハ(II−c)は、ウエハの反りが著しく抑制されており、外観、接着状態が良好でボイドや未充填なども生じないことが明らかとなった。以上により、本発明の封止材積層複合体は未硬化樹脂層を硬化させた時の収縮応力を抑制することができ、それによりウエハの反り、半導体素子の剥離が抑制されることが示された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…支持ウエハ、 2…未硬化樹脂層、 2’…硬化後の樹脂層、 3,6…半導体素子、 4…接着剤、 5、7…ウエハ、 10…封止材積層複合体、 11…封止後半導体素子搭載ウエハ、 12…封止後半導体素子形成ウエハ、 13、14…半導体装置

Claims (8)

  1. 半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を一括封止するための封止材積層複合体であって、
    支持ウエハと、該支持ウエハの片面上に形成された未硬化の熱硬化性樹脂からなる未硬化樹脂層とからなるものであることを特徴とする封止材積層複合体。
  2. 前記支持ウエハは、前記半導体素子を搭載したウエハ又は前記半導体素子を形成したウエハとの膨張係数の差が3ppm以下のものであることを特徴とする請求項1に記載の封止材積層複合体。
  3. 前記未硬化樹脂層の厚みが20ミクロン以上2000ミクロン以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の封止材積層複合体。
  4. 前記未硬化樹脂層が、50℃未満で固形化し、かつ50℃以上150℃以下で溶融するエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、及びエポキシシリコーン混成樹脂のいずれかを含むものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の封止材積層複合体。
  5. 封止後半導体素子搭載ウエハであって、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の封止材積層複合体の未硬化樹脂層により半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面を被覆し、該未硬化樹脂層を加熱、硬化することで、前記封止材積層複合体により一括封止されたものであることを特徴とする封止後半導体素子搭載ウエハ。
  6. 封止後半導体素子形成ウエハであって、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の封止材積層複合体の未硬化樹脂層により半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を被覆し、該未硬化樹脂層を加熱、硬化することで、前記封止材積層複合体により一括封止されたものであることを特徴とする封止後半導体素子形成ウエハ。
  7. 半導体装置であって、
    請求項5に記載の封止後半導体素子搭載ウエハ、又は請求項6に記載の封止後半導体素子形成ウエハをダイシングして、個片化したものであることを特徴とする半導体装置。
  8. 半導体装置を製造する方法であって、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の封止材積層複合体の未硬化樹脂層により半導体素子を搭載したウエハの半導体素子搭載面、又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を被覆する被覆工程、
    該未硬化樹脂層を加熱、硬化することで、前記半導体素子搭載面又は前記半導体素子形成面を一括封止し、封止後半導体素子搭載ウエハ又は封止後半導体素子形成ウエハとする封止工程、及び
    該封止後半導体素子搭載ウエハ又は該封止後半導体素子形成ウエハをダイシングし、個片化することで、半導体装置を製造する個片化工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。

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