JP7264332B2 - マルチアナログデジタル変換の方法 - Google Patents

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Description

本開示はアナログデジタル変換器(ADC)に関し、具体的には、マルチ変換ADCに関する。より詳細には、本開示は、マルチ変換機能を備えたシングルスロープADC(SS ADC)に関する。本開示はまた、静止画(静止画像)又は動画(ビデオ画像)などのデジタル画像を生成するイメージセンサに関する。さらに本開示は、モバイルデバイス又はデジタルカメラなどの、イメージセンサを有する装置に関する。
デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、及びカメラ機能を備えたデバイス(例えば、携帯電話、スマートフォン、無線通信端末、タブレットデバイス、及びパーソナルコンピュータなど)がそれぞれ、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor:相補型金属酸化物半導体)型又はCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)型などのイメージセンサを含む。
イメージセンサは、入射光の強度に対応する信号レベルのアナログ信号を出力する複数の画素セルと、これらの画素セルから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のADCとを含む。
シングルスロープADC(SS ADC)は、ADCの1つのタイプとして知られている。SS ADCは、ランプ波形を有する基準信号(ランプ波基準信号)と画素セルから出力されるアナログ信号とをコンパレータに比較させ、コンパレータの出力に基づいてデジタル信号を出力する。SS ADCは、量子化ノイズ及び入力ノイズなどのテンポラルノイズを減らすことができ、低電力及び小シリコン面積という有利な特徴を有する。
SS ADCに関しては、米国特許第8,816,893号の明細書がマルチ変換機能を有するSS ADC(マルチ変換ADC)を提案している。マルチ変換ADCは、アナログ信号からデジタル信号への変換を複数回行い、ランプ波基準信号の各期間におけるそれぞれの変換結果の平均を出力する。各変換結果を平均することで、量子化ノイズとアナログ信号及びランプ波基準信号のノイズとが減少する。
以下ではさらに、図6及び図7を参照してマルチ変換ADC(ADC90)を説明する。図6は、従来技術によるAD変換器を説明する概略回路図である。図7は、従来技術によるランプ波基準信号の改変を説明するタイミングチャートである。
図6に示すように、ADC90では、アナログ信号がコンデンサC0を介してコンパレータの反転(-)入力端子に入力される。ランプ波基準信号がコンデンサC1及びC2を介してコンパレータの非反転(+)入力端子に入力される。ランプ波基準信号の信号レベルは、スイッチSW1のオン/オフ切り替えによってリセットされる。図6では、リセットの後のランプ波基準信号が「改変されたランプ波基準信号」として示されている。
スイッチSW1のオン/オフ切り替えは、制御回路から出力されるランプ波制御信号によって制御されている。制御回路は、コンパレータの出力に基づいて、スイッチSW1のオン/オフ切り替えを行う。例えば、制御回路は、リセットの後のランプ波基準信号が入力画素信号と等しい又はそれより低い場合、コンパレータから出力されるハイレベルの信号に応答してオン/オフ切り替えを行う。
例えば、図7に示すように、ランプ波基準信号の信号レベルは、長い信号サンプリングの部分で一度リセットされ、その波形は2つののこぎり波を含む波形に改変されている。この部分では、1回のAD変換が行われる。短い信号サンプリングの部分では、ランプ波基準信号の信号レベルは5回リセットされ、その波形は6つののこぎり波を含む波形に改変されている。この部分では、6回のAD変換が行われる。
変換カウンタが、コンパレータの出力に基づいて、ランプ波基準信号の各期間におけるAD変換の回数をカウントする。コンパレータの出力がハイレベルにある間に、累積カウンタがマスタークロックのパルスの数をカウントする。算術演算器が、累積カウンタにより行われたカウントの結果を変換カウンタによるカウントの結果で割り、平均値を計算する。この平均化によって、量子化ノイズ及び入力ノイズが減少する。イメージセンサは、それぞれが同じADC90の構造を有する複数のADCを含み、これらのADCは、ランプ波基準信号を伝達するための共通のランプ波基準ラインを介して、互いに電気的に接続されている。
前述のADC90では、スイッチSW1のオン/オフ切り替えで過渡電流が生成されることにより、スイッチングノイズ電圧が寄生抵抗によって共通のランプ波基準ラインで発生し得る。スイッチングノイズ電圧はランプ波基準信号の波形の障害を引き起こし、その障害によって他のコンパレータが誤った比較結果を出力することになる。さらに、コンパレータ出力の誤りはデジタル信号にノイズ(スイッチングノイズ)を発生させる。ランプ波基準信号の波形の障害は、共通のランプ波基準ラインを介して他のADCに伝搬する。その結果、共通の基準ラインを介して伝搬するスイッチングノイズ(すなわち、クロストークノイズ)は、イメージセンサから最終的に出力されるデジタル画像の劣化を引き起こす。
複数の実施形態によって、AD変換器、イメージセンサ、モバイルデバイス又はデジタルカメラなどの装置、アナログ信号をデジタル信号に変換する方法、及びデジタル画像を生成する方法が提供される。例えば、モバイルデバイスは、携帯電話、スマートフォン、無線通信端末、タブレットデバイス、又はパーソナルコンピュータなどであってもよく、モバイルデバイスは画像及び/又は映像を記録することができる。
前述の目的を実現するために、以下の技術的解決手段が実施形態に用いられる。
一実施形態の第1態様が、マルチアナログデジタル変換を行う方法を提供する。第1態様による方法は、複数のアナログデジタル変換器(ADC)のうちのある1つのADCがランプ波発生器からランプ波基準信号を受信する段階と、受信したランプ波基準信号に基づいてADCの制御回路がローカルランプ波信号を生成する段階と、ADCのコンパレータがADCに入力されるアナログ信号とローカルランプ波信号とを比較する段階と、ADCがコンパレータの出力に基づいてデジタル信号を生成する段階とを含み、ローカルランプ波信号はコンパレータの出力に基づいて、受信したランプ波基準信号の信号レベルを所定の初期レベルにリセットすることにより生成され、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間において、ランプ波発生器から出力されるランプ波基準信号の信号レベルが保持され、ADCがデジタル信号を生成するプロセスが中断される。
第1態様によれば、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間において、ADCがデジタル信号を生成するプロセスが中断されることにより、複数のADCのうちの少なくとも1つのリセットに起因したノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を回避することが可能になる。
具体的には、特定のADCに発生したノイズが共通のランプ波基準ラインを通じて他のADCに伝搬したとしても、ノイズが原因で起こる障害がこれらのADCのいずれにおいてもデジタル信号に生じることはないので、クロストークノイズが原因でデジタル信号に起こる障害も回避され得る。デジタル信号を生成するプロセスが中断される期間では、AD変換が行われない。そのため、AD変換の回数を減らすことが可能になるので、ADCの消費電力を減らすことができる。さらに、マルチAD変換によって、量子化ノイズ及び入力ノイズなどのテンポラルノイズを減らすことができる。
第1態様による方法の第1の実行可能な実装形態では、デジタル信号を生成する段階は、ランプ波基準信号の各期間における変換回数をカウントする段階と、コンパレータの出力が所定レベルにある間にマスタークロックのパルスの数をカウントする段階と、カウントされた変換回数とカウントされたマスタークロックのパルスの数とに基づいてデジタル信号を生成する段階とを含み、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間では、変換回数をカウントする段階とマスタークロックのパルスの数をカウントする段階とが中断される。
第1態様の第1の実行可能な実装形態によれば、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間において、ランプ波基準信号の各期間における変換回数をカウントする段階と、マスタークロックのパルスの数をカウントする段階とは中断される。これにより、受信したランプ波基準信号のリセットに起因したノイズのカウント結果に対する影響を回避することが可能になるので、当該ノイズによってコンパレータが誤った比較結果を出力することになっても、当該ノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を回避することが可能である。さらに、変換回数をカウントする段階とマスタークロックのパルスの数をカウントする段階とが中断される期間では、カウントプロセスが停止するので、処理負荷を減らすことができ、したがって、ADCの消費電力が削減される。
第1態様又は第1態様の第1の実行可能な実装形態による方法の第2の実行可能な実装形態では、本方法はさらに、受信したランプ波基準信号の信号レベルをリセットするために、ランプ波基準信号の期間より短い期間を有するパルストレインをADCが受信する段階を含み、パルストレインの各パルスの幅がリセットの後の所定期間に対応し、受信したランプ波基準信号の信号レベルを所定の初期レベルにリセットすることは、パルストレイン内のパルスの立ち上がりエッジで行われる。
第1態様の第2の実行可能な実装形態によれば、ランプ波基準信号の期間より短い期間を有するパルストレインに基づいて、受信したランプ波基準信号の信号レベルをリセットすることにより、AD変換がランプ波基準信号の各期間で複数回行われる。さらに、パルストレインの各パルスの幅はリセットの後の所定期間に対応し、受信したランプ波基準信号の信号レベルが、パルストレイン内のパルスの立ち上がりエッジで所定の初期レベルにリセットされることにより、ノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を、パルストレインを用いて回避することが可能になる。特に、パルストレインを各ADCに供給することで、各ADCが前述した制御を容易に行うことが可能になる。
第1態様又は第1態様の第1の実行可能な実装形態若しくは第2の実行可能な実装形態による方法の第3の実行可能な実装形態では、受信したランプ波基準信号の信号レベルを所定の初期レベルにリセットする段階は、スイッチング回路による切り替えによって行われ、リセットの後の所定期間はスイッチング回路の切り替えに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される。
第1態様の第3の実行可能な実装形態によれば、リセットの後の所定期間が、スイッチング回路の切り替えに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定されることで、スイッチング回路の切り替えに起因したスイッチングノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を回避することが可能になる。
第1態様又は第1態様の第2の実行可能な実装形態による方法の第4の実行可能な実装形態では、パルストレインは、パルストレイン内の1つのパルスがマスタークロックのN個のパルス(Nは2以上)ごとに現れるように設定される。例えば、AD変換の分解能が10ビットの場合、Nは16、32、又は64に設定される。
第1態様の第4の実行可能な実装形態によれば、パルストレインの個々のパルスがマスタークロックのパルスに基づいて等間隔に設定されるので、AD変換の分解能とランプ波基準信号の各期間で行われ得るAD変換の最大回数とに基づいて、パルストレインを容易に設定することができる。
第1態様又は第1態様の第2の実行可能な実装形態若しくは第4の実行可能な実装形態による方法の第5の実行可能な実装形態では、ランプ波基準信号は、パルストレインのローレベル期間にマスタークロックから抽出されるパルスセットに基づいて生成される。
第1態様の第5の実行可能な実装形態によれば、各ADCは、デジタル信号を生成するプロセスが中断される期間に、パルストレインに基づくランプ波基準信号のランプダウンを停止する制御を容易に行うことができる。
一実施形態の第2態様が、マルチアナログデジタル変換回路を提供する。第2態様による回路は、ランプ波基準信号を生成するように構成されたランプ波発生器と、ランプ波発生器からランプ波基準信号を受信するように構成された複数のアナログデジタル変換器(ADC)とを含み、複数のADCのうちのある1つのADCは、ランプ波発生器からランプ波基準信号を受信し、受信したランプ波基準信号に基づいてローカルランプ波信号を生成するように構成されたコントローラと、当該ADCに入力されるアナログ信号とローカルランプ波信号とを比較するように構成されたコンパレータとを含み、コントローラは、受信したランプ波基準信号の信号レベルをコンパレータの出力に基づいて所定の初期レベルにリセットするデジタル信号を生成し、ランプ波発生器は、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間では、ランプ波基準信号の信号レベルを一定に保持し、ADCはコンパレータの出力に基づいてデジタル信号を生成し、リセットの後の所定期間ではデジタル信号を生成するプロセスを中断する。
第2態様によれば、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間において、ADCがデジタル信号を生成するプロセスが中断されることにより、複数のADCのうちの少なくとも1つのリセットに起因したノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を回避することが可能になる。
具体的には、特定のADCに発生したノイズが共通のランプ波基準ラインを通じて他のADCに伝搬したとしても、ノイズが原因で起こる障害がこれらのADCのいずれにおいてもデジタル信号に生じることはないので、クロストークノイズが原因でデジタル信号に起こる障害も回避され得る。デジタル信号を生成するプロセスが中断される期間では、AD変換が行われない。そのため、AD変換の回数を減らすことが可能になるので、ADCの消費電力を減らすことができる。さらに、マルチAD変換によって、量子化ノイズ及び入力ノイズなどのテンポラルノイズを減らすことができる。
第2態様による回路の第1の実行可能な実装形態では、ADCは、ランプ波基準信号の各期間における変換回数のカウントと、コンパレータの出力が所定レベルにある間の、マスタークロックのパルスの数のカウントと、カウントされた変換回数及びカウントされたマスタークロックのパルスの数に基づくデジタル信号の生成とを行い、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間では、変換回数をカウントすること及びマスタークロックのパルスの数をカウントすることが中断される。
第2態様の第1の実行可能な実装形態によれば、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間において、ランプ波基準信号の各期間における変換回数をカウントすること及びマスタークロックのパルスの数をカウントすることは中断される。これにより、受信したランプ波基準信号のリセットに起因したノイズのカウント結果に対する影響を回避することが可能になるので、当該ノイズによってコンパレータが誤った比較結果を出力することになっても、当該ノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を回避することが可能である。さらに、変換回数をカウントすること及びマスタークロックのパルスの数をカウントすることが中断される期間には、カウントプロセスが停止するので、処理負荷を減らすことができ、したがって、ADCの消費電力が削減される。
第2態様又は第2態様の第1の実行可能な実装形態による回路の第2の実行可能な実装形態では、ADCはさらに、受信したランプ波基準信号の信号レベルをリセットするために、ランプ波基準信号の期間より短い期間を有するパルストレインを受信し、パルストレインの各パルスの幅がリセットの後の所定期間に対応し、受信したランプ波基準信号の信号レベルを所定の初期レベルにリセットすることは、パルストレイン内のパルスの立ち上がりエッジで行われる。
第2態様の第2の実行可能な実装形態によれば、ランプ波基準信号の期間より短い期間を有するパルストレインに基づいて、受信したランプ波基準信号の信号レベルをリセットすることにより、AD変換がランプ波基準信号の各期間で複数回行われる。さらに、パルストレインの各パルスの幅はリセットの後の所定期間に対応し、受信したランプ波基準信号の信号レベルが、パルストレイン内のパルスの立ち上がりエッジで所定の初期レベルにリセットされることにより、ノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を、パルストレインを用いて回避することが可能になる。特に、パルストレインを各ADCに供給することで、各ADCが前述した制御を容易に行うことが可能になる。
第2態様又は第2態様の第1の実行可能な実装形態若しくは第2の実行可能な実装形態による回路の第3の実行可能な実装形態では、コントローラは、スイッチング回路による切り替えによって、受信したランプ波基準信号の信号レベルの所定の初期レベルへのリセットを行い、リセットの後の所定期間は、スイッチング回路の切り替えに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される。
第2態様の第3の実行可能な実装形態によれば、リセットの後の所定期間が、スイッチング回路の切り替えに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定されることで、スイッチング回路の切り替えに起因したスイッチングノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を回避することが可能になる。
第2態様又は第2態様の第2の実行可能な実装形態による回路の第4の実行可能な実装形態では、パルストレインは、パルストレイン内の1つのパルスがマスタークロックのN個のパルス(Nは2以上)ごとに現れるように設定される。例えば、AD変換の分解能が10ビットの場合、Nは16、32、又は64に設定される。
第2態様の第4の実行可能な実装形態によれば、パルストレインの個々のパルスがマスタークロックのパルスに基づいて等間隔に設定されるので、AD変換の分解能とランプ波基準信号の各期間で行われ得るAD変換の最大回数とに基づいて、パルストレインを容易に設定することができる。
第2態様又は第2態様の第2の実行可能な実装形態若しくは第4の実行可能な実装形態による回路の第5の実行可能な実装形態では、ランプ波発生器は、パルストレインのローレベル期間にマスタークロックから抽出されるパルスセットに基づいてランプ波基準信号を生成する。
第2態様の第5の実行可能な実装形態によれば、各ADCは、デジタル信号を生成するプロセスが中断される期間に、パルストレインに基づくランプ波基準信号のランプダウンを停止する制御を容易に行うことができる。
一実施形態の第3態様がイメージセンサを提供する。第3態様によるイメージセンサは、受光量に対応するレベルのアナログ信号を光電変換によって生成するように構成された複数の画素セルと、複数の画素セルのうちの少なくとも1つからアナログ信号として出力されるアナログ信号を受信するように構成されたマルチアナログデジタル変換回路とを含み、当該回路は、ランプ波基準信号を生成するように構成されたランプ波発生器と、ランプ波発生器からランプ波基準信号を受信するように構成された複数のアナログデジタル変換器(ADC)とを含み、複数のADCのうちのある1つのADCは、ランプ波発生器からランプ波基準信号を受信して、受信したランプ波基準信号に基づいてローカルランプ波信号を生成するように構成されたコントローラと、当該ADCに入力されるアナログ信号とローカルランプ波信号とを比較するように構成されたコンパレータとを含み、コントローラは、受信したランプ波基準信号の信号レベルをコンパレータの出力に基づいて所定の初期レベルにリセットすることでデジタル信号を生成し、ランプ波発生器は、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間では、ランプ波基準信号の信号レベルを一定に保持し、ADCはコンパレータの出力に基づいてデジタル信号を生成し、リセットの後の所定期間ではデジタル信号を生成するプロセスを中断する。
第3態様によれば、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間において、ADCがデジタル信号を生成するプロセスが中断されることにより、複数のADCのうちの少なくとも1つのリセットに起因したノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を回避することが可能になる。その結果、イメージセンサから出力されるデジタル信号のノイズが減少するので、出力画像の品質が向上する。
具体的には、特定のADCに発生したノイズが共通のランプ波基準ラインを通じて他のADCに伝搬したとしても、ノイズが原因で起こる障害がこれらのADCのいずれにおいてもデジタル信号に生じることはないので、クロストークノイズが原因でデジタル信号に起こる障害も回避され得る。クロストークノイズが発生するとイメージセンサから出力される画像の全体的な品質を低下させることがあるが、前述の構成を適用すると、クロストークノイズの回避につながるため、大量の画素を備えたイメージセンサから出力される画像の全体的な品質を著しく向上させることができる。
デジタル信号を生成するプロセスが中断される期間では、AD変換が行われない。そのため、AD変換の回数を減らすことが可能になるので、ADCの消費電力を減らすことができる。さらにマルチAD変換は、量子化ノイズ及び入力ノイズなどのテンポラルノイズを減らすことができ、これは出力画像の品質のさらなる改善に寄与する。
第3態様によるイメージセンサの第1の実行可能な実装形態では、イメージセンサは、第2態様の第1から第5の実行可能な実装形態のうちのいずれか1つによる回路を含んでよい。
一実施形態の第4態様が、カメラ機能を有する装置を提供する。第4態様による装置は、望ましくは、静止画(静止画像)又は動画(ビデオ画像)などのデジタル画像を記録できるデジタルカメラ又はモバイルデバイスであってよい。例えば、モバイルデバイスは、携帯電話、スマートフォン、無線通信端末、タブレットデバイス、又はパーソナルコンピュータなどであってもよく、モバイルデバイスは画像及び/又は映像を記録することができる。
第4態様による装置は、受光量に対応するレベルのアナログ信号を光電変換によって生成するように構成された複数の画素セルを含むイメージセンサと、複数の画素セルのうちの少なくとも1つからアナログ信号として出力されるアナログ信号を受信するように構成されたマルチアナログデジタル変換回路とを含み、当該回路は、ランプ波基準信号を生成するように構成されたランプ波発生器と、ランプ波発生器からランプ波基準信号を受信するように構成された複数のアナログデジタル変換器(ADC)とを含み、複数のADCのうちのある1つのADCは、ランプ波発生器からランプ波基準信号を受信して、受信したランプ波基準信号に基づいてローカルランプ波信号を生成するように構成されたコントローラと、当該ADCに入力されるアナログ信号とローカルランプ波信号とを比較するように構成されたコンパレータとを含み、コントローラは、受信したランプ波基準信号の信号レベルをコンパレータの出力に基づいて所定の初期レベルにリセットすることでデジタル信号を生成し、ランプ波発生器は、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間では、ランプ波基準信号の信号レベルを一定に保持し、ADCはコンパレータの出力に基づいてデジタル信号を生成し、リセットの後の所定期間ではデジタル信号を生成するプロセスを中断する。
第4態様によれば、複数のADCのうちの少なくとも1つでリセットを行った後の所定期間において、ADCがデジタル信号を生成するプロセスが中断されることにより、複数のADCのうちの少なくとも1つのリセットに起因したノイズが原因でデジタル信号に起こる障害を回避することが可能になる。その結果、イメージセンサから出力されるデジタル信号のノイズが減少するので、出力画像の品質が向上する。
具体的には、特定のADCに発生したノイズが共通のランプ波基準ラインを通じて他のADCに伝搬したとしても、ノイズが原因で起こる障害がこれらのADCのいずれにおいてもデジタル信号に生じることはないので、クロストークノイズが原因でデジタル信号に起こる障害も回避され得る。クロストークノイズが発生するとイメージセンサから出力される画像の全体的な品質を低下させることがあるが、前述の構成を適用すると、クロストークノイズの回避につながるため、大量の画素セルを備えたイメージセンサから出力される画像の全体的な品質を著しく向上させることができる。
デジタル信号を生成するプロセスが中断される期間では、AD変換が行われない。そのため、AD変換の回数を減らすことが可能になるので、ADCの消費電力を減らすことができる。消費電力の削減によって、デジタルカメラ又はモバイルデバイスなどの小型デバイスのバッテリによる動作時間が延びるので、これは使い勝手の向上に寄与する。さらにマルチAD変換は、量子化ノイズ及び入力ノイズなどのテンポラルノイズを減らすことができ、これは出力画像の品質のさらなる改善に寄与する。
第4態様による装置の第1の実行可能な実装形態では、本装置内のイメージセンサは、第2態様の第1から第5の実行可能な実装形態のうちのいずれか1つによる回路を含んでよい。
本開示の一実施形態による装置を説明する概略ブロック図である。 本開示の上記実施形態によるイメージセンサを説明する概略図である。 本開示の上記実施形態によるマルチAD変換回路を説明する概略回路図である。 本開示の上記実施形態によるマルチAD変換回路におけるコントローラを説明する概略回路図である。 本開示の上記実施形態による読み出し回路における信号及びクロックを説明するタイミングチャートである。 従来技術によるAD変換器を説明する概略回路図である。 従来技術によるランプ波基準信号の改変を説明するタイミングチャートである。
以下では、添付図面を参照して、複数の実施形態の技術的解決手段を説明する。後述する実施形態は、本開示に関する実施形態の全てではなく、ほんの一部にすぎないことが理解されるであろう。後述する実施形態に基づいて、創造的努力をすることなく当業者により導出され得る他の実施形態は全て、本開示の保護範囲に含まれるものとすることに留意されたい。
図1を参照して、カメラ機能を備えた装置10が後述されることになる。図1は、本開示の一実施形態による装置を説明する概略ブロック図である。
装置10は、例えば、モバイルデバイス又はデジタルカメラなどであってもよい。例えば、モバイルデバイスは、画像及び/又は映像を記録できる携帯電話、スマートフォン、無線通信端末、タブレットデバイス、及びパーソナルコンピュータなどであってよい。
図1に示すように、装置10は、レンズ10aと、イメージセンサ10bと、処理回路10cと、記憶装置10dとを含む。以後本明細書では、レンズ10a及びイメージセンサ10bのセットは「撮像ユニット」と呼ばれることがある。装置10は複数の撮像ユニットを備えてよい。
レンズ10aは、入射光をイメージセンサ10bに導く光学系である。イメージセンサ10bは、レンズ10aを介して入力される光を光電変換によって電気信号(アナログ信号)に変換する。イメージセンサ10bはまた、アナログ信号をデジタル信号に変換する。イメージセンサ10bから出力されるデジタル信号が、処理回路10cに入力される。
処理回路10cは、イメージセンサ10bから出力されるデジタル信号を処理して画像データを生成し、生成した画像データを記憶装置10dに格納する。例えば、処理回路10cは、JPEG(Joint Photographic Experts Group)などの標準化団体によって標準化された圧縮/符号化方法に従ってデジタル信号を圧縮/符号化し、当該デジタル信号から画像データを生成する。処理回路10cは、デジタル信号を生データとして記憶装置10dに格納してよい。
次に、イメージセンサ10bはさらに、図2を参照して説明される。図2は、本開示の上記実施形態によるイメージセンサを説明する概略図である。
図2に示すように、イメージセンサ10bは、制御回路11と、画素アレイ12と、マルチAD変換回路13とを含む。
例示を簡略化するために、図2では画素アレイ12は規則的に形成されているが、他の実施形態では、画素アレイ12は規則的な配置であっても、不規則な配置であってもよく、もっと多くの又はもっと少ない画素、行、及び列を含んでもよい。さらに、画素アレイ12は、スペクトルの可視領域で画像を記録するように設計された赤、緑、及び青の画素を含んでもよく、赤外線又は紫外線などのスペクトルの不可視領域で画像を記録する画素を含んでもよい。
例示を簡略化するために、図2は、それぞれ4つの画素セルを有する2つの列12a及び12bしか示していない。しかしながら、実際のイメージセンサは、数百から数千の列を含んでよく、各列は数百から数千の画素を含んでよい。
画素アレイ12の各画素セルは受光した光の強度に対応する信号レベルを有するアナログ信号を出力する。各画素セルから出力されるアナログ信号は、マルチAD変換回路13に入力される。マルチAD変換回路13は、アナログ信号をデジタル信号に変換する複数のADCを含む。各ADCに対応する列の複数の画素セルから出力されるアナログ信号は、例えば、各ADCに入力される。制御回路11は、前述の動作を制御する。
例えば、列12aの個々の画素セルから出力されるアナログ信号(第1画素信号)が、マルチAD変換回路13のADC13aに入力される。列12bの個々の画素セルから出力されるアナログ信号(第2画素信号)が、マルチAD変換回路13のADC13bに入力される。
ADC13aは、第1画素信号に対してAD変換を行い、第1デジタル信号を生成する。ADC13aから出力される第1デジタル信号は、処理回路10cに入力される。ADC13bは、第2画素信号に対してAD変換を行い、第2デジタル信号を生成する。ADC13bから出力される第2デジタル信号は、処理回路10cに入力される。
次に、マルチAD変換回路13はさらに、図3を参照して説明される。図3は、本開示の上記実施形態によるマルチAD変換回路を説明する概略回路図である。
図3に示すように、マルチAD変換回路13は、ランプ波発生器13c、AND回路13d、ADC13a、ADC13bなどといった素子を含む。マルチAD変換回路13は実際には3つ又はそれより多くのADCを含むが、図3には説明のために、ADC13a及び13bしか示されていない。マルチAD変換回路13は、マスタークロックを提供する素子及び制御クロックを提供する素子も含んでよく、これらの素子は後述される。
ADC13aは、コントローラ131、コンパレータ132、DFF(D型フリップフロップ)回路133、NOR回路134、AND回路135、136、変換カウンタ137、カウンタ138、及び平均計算機139を含む。
ADC13bは、コントローラ141、コンパレータ142、DFF回路143、NOR回路144、AND回路145、146、変換カウンタ147、カウンタ148、及び平均計算機149を含む。マルチAD変換回路13に含まれる他のADCは、同じ回路構成を有する。
マスタークロックは、AND回路13d、136、146などに入力される。AND回路13dの出力(ゲーテッドクロックB)がランプ波発生器13cに入力される。ランプ波発生器13cは、ゲーテッドクロックBと同期するランプ波基準信号を生成する。ランプ波発生器13cから出力されるランプ波基準信号は、コントローラ131、141のIN端子に入力される。コントローラ131、141は、ランプ波基準信号に基づいてローカルランプ波信号を生成する。
図4を参照して、コントローラ131の具体的な回路構成が説明される。図4は、本開示の上記実施形態によるマルチAD変換回路のコントローラを説明する概略回路図である。
図4に示すように、コントローラ131は、IN端子と、OUT端子と、スイッチSW1と、コンデンサC1とを含む。以後本明細書では、説明のために、スイッチSW1はスイッチ131aと呼ばれることがある。
スイッチ131aは、コントローラ131のCNT端子に入力される信号(ゲーテッドクロックA1)の信号レベルに従ってオン/オフ切り替えを実行する。
具体的には、ゲーテッドクロックA1がハイレベルにある場合、スイッチ131aはオンになり、反対にゲーテッドクロックA1がローレベルにある場合、スイッチ131aはオフになる。
コントローラ131のIN端子は、コンデンサC1の一端に接続される。コンデンサC1の他端は、スイッチ131aの一端とコントローラ131のOUT端子とに接続される。リセット電圧V_RESETが、スイッチ131aの他端に供給される。コントローラ131は、クランプ回路として動作する。
上記動作によって、ゲーテッドクロックA1がハイレベルになると、コントローラ131は、IN端子に入力されるランプ波基準信号の信号レベルをリセット電圧V_RESETに対応する初期レベルにリセットする。ゲーテッドクロックA1のハイレベル期間では、コントローラ131はOUT端子の信号レベルを初期レベルに保持する。ゲーテッドクロックA1のローレベル期間では、コントローラ131はリセットの後のランプ波基準信号をOUT端子に供給する。
コントローラ131は、前述の方法によってローカルランプ波信号を生成する。図4に示す回路構成は、コントローラ141及び他のADCに含まれるコントローラに適用されてよい。この構成がコントローラ141に適用される場合、例えば、コントローラ141は、コントローラ141のCNT端子に入力される信号(ゲーテッドクロックA2)の信号レベルに従ってスイッチSW1のオン/オフ切り替えを行う。
再度図3を参照すると、コントローラ131から出力されるローカルランプ波信号(RAMP_1)は、コンパレータ132の反転(-)端子に入力される。列12aから出力される第1画素信号は、コンパレータ132の非反転(+)端子に入力される。コンパレータ132は、RAMP_1と第1画素信号とを比較して、その比較結果に対応する信号レベルのイネーブル信号を出力する。
例えば、コンパレータ132は、RAMP_1の信号レベルが第1画素信号の信号レベルと等しい又はそれより低い期間ではハイレベルを保持し、他の期間ではローレベルを保持するイネーブル信号(ハイレベル信号)を出力する。具体的には、コンパレータ132は、RAMP_1信号レベルが第1画素信号と等しい又はそれより低い間はハイレベルを出力し、ローカルランプ波信号をリセットさせるCLK_Aの立ち上がり時間と同期して出力をローレベルに変更する。コンパレータ132から出力されるイネーブル信号は、DFF回路133のCLK端子と、カウンタ138のEN端子(ローアクティブ)とに入力される。
ハイレベル(固定)信号が、DFF回路133のD(入力)端子に入力される。NOR回路134の反転出力が、DFF回路133のR(リセット)端子に入力される。コンパレータ132の出力と、マスタークロックから生成される制御クロック(CLK_A)とが、NOR回路134に入力される。CLK_Aは、マスタークロックのN個のパルスごとに1つのパルスが現れるようなパルス信号である。
ADC13aによって行われるAD変換の分解能が10ビットである場合、CLK_Aは、マルチAD変換の最大回数が「16」に設定されているとすれば、マスタークロックの64個のパルスごとに1つのパルスが現れるように設定される。すなわち、Nは64に設定される(64=1024/16)。NOR回路134は、CLK_Aとコンパレータ132の出力とのNOR演算を行う。NOR回路134で行われる演算の結果は、反転された後に、DFF回路133のR端子に入力される。
DFF回路133のQ(出力)端子から出力される信号が、AND回路135に入力される。DFF回路133の出力とCLK_AとがAND回路135に入力される。AND回路135は、DFF回路133の出力とCLK_AとのAND演算を行う。AND回路135で行われる演算の結果は、ゲーテッドクロックA1として、コントローラ131のCNT端子と変換カウンタ137とに入力される。
変換カウンタ137は、ゲーテッドクロックA1のパルスの数をカウントする。上述したように、ゲーテッドクロックA1がハイレベルの場合、コントローラ131はランプ波基準信号の信号レベルをリセットし、リセットの後のランプ波基準信号をRAMP_1として出力する。変換カウンタ137でリセットが行われる回数はRAMP_1のパルスの数に対応しているため、ゲーテッドクロックA1のパルスの数は、ADC13aで行われるAD変換の回数に対応している。
変換カウンタ137の出力が、平均計算機139に入力される。カウンタ138の出力も、平均計算機139に入力される。カウンタ138は、EN端子に入力される信号のハイレベル期間の間にクロック端子に入力される信号のパルスの数をカウントする。上述したように、コンパレータ132の出力は、カウンタ138のEN端子(ローアクティブ)に入力される。AND回路136から出力される信号(ゲーテッドクロックB)は、カウンタ138のクロック端子に入力される。
マスタークロックと反転CLK_Aとが、AND回路136に入力される。AND回路136は、マスタークロックと反転CLK_AとのAND演算を行い、この演算結果をゲーテッドクロックBとして出力する。換言すれば、ゲーテッドクロックBは、CLK_Aのローレベル期間に抽出されるマスタークロック内のパルスの集合である。
ゲーテッドクロックBは、AND回路13dでも生成されて、ランプ波発生器13cにも供給される。ランプ波発生器13cは、ゲーテッドクロックBに基づいてランプ波基準信号を生成する。したがって、ゲーテッドクロックBのパルスが存在しない期間では、ランプ波基準信号の信号レベルは当該期間の開始時の信号レベルに保持される。すなわち、CLK_Aのハイレベル期間では、ランプ波基準信号の信号レベルは一定になる。この期間では、カウンタ138のカウント数は増加しない。
AND回路135から出力されるゲーテッドクロックA1に留意されたい。上述したように、ゲーテッドクロックA1は、DFF回路133の出力をCLK_Aのパルスでゲーティングすることで得られる信号である。ゲーテッドクロックA1は次に、コントローラ131のCNT端子に入力され、スイッチ131aによるオン/オフ制御に用いられる。換言すれば、スイッチ131aによるオン/オフ制御は、CLK_Aのパルスの立ち上がりエッジで実行される。
上述したように、CLK_Aのハイレベル期間では、ランプ波発生器13cはランプ波基準信号のレベルを一定に保持し、カウンタ138はそのカウントを中断する。すなわち、CLK_Aのハイレベル期間では、ADC13aでのAD変換が中断される。CLK_Aのハイレベル期間では、ADC13bでのAD変換も中断される。したがって、スイッチングノイズがスイッチ131aによるオン/オフ制御で発生しても、スイッチングノイズはADC13a、13bでのAD変換に影響を与えない。すなわち、クロストークノイズは、イメージセンサの各ADCでのAD変換に影響を与えない。
上述したように、変換カウンタ137及びカウンタ138の出力は平均計算機139に入力される。平均計算機139は、カウンタ138の出力を変換カウンタ137の出力で割り、1回のAD変換におけるマスタークロックのパルスの平均数を計算する。平均計算機139は次に、計算したパルスの平均数に対応する一連のビット値を第1デジタル信号として出力する。
マルチAD変換回路13に含まれるADC13b及び他のADCは、ADC13aの構成と同じ構成を有している。
例えば、コントローラ141は、前述のコントローラ131に対応している。コンパレータ142は、前述のコンパレータ132に対応している。DFF回路143は、前述のDFF回路133に対応している。NOR回路144は、前述のNOR回路134に対応している。AND回路145及び146は、前述のAND回路135及び136にそれぞれ対応している。変換カウンタ147は、前述の変換カウンタ137に対応している。カウンタ148は、前述のカウンタ138に対応している。平均計算機149は、前述の平均計算機139に対応している。
しかしながら、列12bから出力される第2画素信号がコンパレータ142の非反転(+)端子に入力されることに留意されたい。その結果、コントローラ141から出力されるローカルランプ波信号(RAMP_2)は、コントローラ131から出力されるRAMP_1と異なる。さらに、AND回路145から出力されて、コントローラ141のCNT端子と変換カウンタ147とに入力される信号(ゲーテッドクロックA2)が、AND回路135から出力されるゲーテッドクロックA1と異なる。さらに、第2デジタル信号が平均計算機149から出力される。
上述したように、ADC13a及び13b並びに他のADCは、同じマスタークロック、ランプ波基準信号、及びCLK_Aに基づいて動作する。したがって、これらのADCのうちのいずれか1つでランプ波基準信号がリセットされると、ランプ波基準信号の共通ラインを通ってスイッチングノイズが伝えられる。しかしながら上述したように、CLK_Aのハイレベル期間では、各ADCは、スイッチングノイズの影響を回避するためにAD変換を中断する。その結果、マルチAD変換回路13ではクロストークノイズも回避される。
次に、ADC13a及び13bの具体的な動作がさらに、図5を参照して説明される。図5は、本開示の上記実施形態による読み出し回路における信号及びクロックを説明するタイミングチャートである。
図5の例では、第1画素信号の信号レベルが第2画素信号の信号レベルより高いものとする。
T0のタイミングで、ランプ波発生器13cは、その出力のランプダウンをゲーテッドクロックBと同期して開始する。カウンタ138、148は、ゲーテッドクロックBのパルスをカウントする動作を開始する。
T1のタイミングで、ランプ波基準信号の信号レベルが第1画素信号の信号レベルに達する。このときに、コンパレータ132の出力がハイレベルになり、DFF回路133の出力がハイレベルになる。次に、カウンタ138によるカウントが中断される。一方、カウンタ148は、第2画素信号のAD変換のカウント動作を継続する。
T2のタイミングで、CLK_Aがハイレベルになる。ゲーテッドクロックA1がハイレベルになることで、変換カウンタ137はカウントを行うことになる。すなわち、AD変換の回数を示すカウンタが「1」だけインクリメントされる。ゲーテッドクロックBはローレベルになる。すなわち、カウンタ138、148へのマスタークロックの供給が中断される。コントローラ131は、RAMP_1の信号レベルを初期レベルにリセットする。ランプ波発生器13cは、その出力のランプダウンを中断する。
上述したように、T2のタイミングで、RAMP_1が次のAD変換のためにリセットされる。次いで、スイッチ131aのオン/オフ切り替えによって共通のランプ波基準ライン上に充電/放電電流が生成されることにより、過渡現象がランプ波基準信号に現れることがある(参照記号「FL」で示される部分を参照)。ランプ波基準信号の障害が大きくなると、例えば、この障害によってRAMP_2が第2画素信号を妨害することになるため、誤った比較結果に基づく信号がコンパレータ142から出力されることがある。
しかしながら上述したように、本実施形態によるマルチAD変換回路13では、カウンタ138、148へのマスタークロックの供給が中断される。したがって、誤った比較結果に基づく信号がコンパレータ142から出力されたとしても、カウンタ148がカウントを行わないので、AD変換の結果はほとんど影響を受けない。そのような効果を得るには、CLK_Aのパルス幅を過渡現象のセトリング時間よりかなり長く設定することが好ましい。
T3のタイミングで、CLK_Aがローレベルになる。ランプ波発生器13cが、その出力のランプダウンを再開する。したがって、RAMP_1は、次のAD変換のために初期レベルからランプダウンする。RAMP_2は、T2のタイミングでランプ波基準信号の信号レベルからランプダウンする。DFF回路133が出力をリセットすることにより、ゲーテッドクロックA1がローレベルになる。カウンタ138、148が、ゲーテッドクロックBとして供給されるパルスのカウントを再開する。
T4のタイミングで、RAMP_2のレベルが第2画素信号の信号レベルに達する。このときに、コンパレータ142の出力がハイレベルになる。DFF回路143の出力がハイレベルになることにより、カウンタ148はカウント動作を中断する。T4のタイミングで、CLK_Aはローレベルにあり、マスタークロックのパルスがゲーテッドクロックBとしてランプ波発生器13cに供給される。その結果、ランプ波発生器13cはランプ波基準信号を生成し続ける。
T5のタイミングで、RAMP_1のレベルが再度、第1画素信号の信号レベルに達する。このときに、コンパレータ132の出力がハイレベルになる。DFF回路133の出力がハイレベルになることにより、カウンタ138はカウント動作を中断する。
T6のタイミングで、CLK_Aがハイレベルになる。ゲーテッドクロックA1及びA2がハイレベルになることにより、変換カウンタ137及び147のそれぞれにおけるカウント数が「1」だけインクリメントされる。RAMP_1及びRAMP_2の信号レベルは初期レベルにリセットされる。
T7のタイミングで、CLK_Aがローレベルになる。ゲーテッドクロックA1及びA2がローレベルになることにより、第1画素信号及び第2画素信号に対する次のAD変換が開始し、カウンタ138及び148がカウント動作を再開する。
T8のタイミングで、RAMP_1の信号レベルが第1画素信号の信号レベルに達する。このときに、コンパレータ132の出力がハイレベルになり、カウンタ138はカウントを中断する。一方、RAMP_2の信号レベルは第2画素信号の信号レベルに達していないので、カウンタ148はカウント動作を継続する。
T9のタイミングで、CLK_Aがハイレベルになる。次に、カウンタ148はカウント動作を中断し、ランプ波発生器13cがランプ波基準信号の出力を中断する。変換カウンタ137は、第1画素信号に対するAD変換の回数を示すカウント数をゲーテッドクロックA1に従って「1」だけインクリメントする。変換カウンタ147は、第1画素信号に対するAD変換の回数を示すカウント数をゲーテッドクロックA2に従って「1」だけインクリメントする。
前述のAD変換を繰り返す動作は、CLK_Aのパルスの数が所定数N(例えば、N=16)に達するまで継続する。この動作が終了した後に、平均計算機139及び149は、変換カウンタ137及び147のカウント数(ランプ波基準信号の1つの期間におけるAD変換の回数)に基づいてカウンタ138及び148のカウント数を平均し、それぞれ、1回のAD変換におけるマスタークロックのパルスの平均数を計算する。この平均計算によって、量子化ノイズ及び入力ノイズなどのテンポラルノイズが減少する。
これまでに説明したマルチAD変換回路13の回路構成及び動作は、単に説明するための例示にすぎず、この例は様々な他の実施形態の形に改変されてもよいことに留意されたい。例えば、AD変換の分解能は10ビット以外の他の値に設定されてもよく、CLK_Aのパルスの数Nは「16」以外の他の数に設定されてもよい。CLK_Aのパルスの配置に関しては、好ましい例として、前述の説明では等間隔に配置されたパルスを含むパルストレインを示しているが、CLK_Aのパルスは不均等間隔に配置されてもよい。こうした改変も、本開示の技術的範囲に包含される。
上述したように、本開示の実施形態によって、スイッチングノイズが各ADCにおけるAD変換の結果に影響するのを回避することが可能になる。具体的には、特定のADCで発生したスイッチングノイズが他のADCにおけるAD変換の結果に影響するのを回避することが可能になり、したがって、イメージセンサに搭載された大量のADCにおけるクロストークノイズの発生を効果的に抑制できる。さらに、マルチAD変換によってテンポラルノイズが減少する。こうした利点によって、イメージセンサから出力されるデジタル信号の品質が向上する。このような画像品質の向上は、装置10で記録される出力画像の品質向上に寄与する。
前述の開示は、例示的な実施形態を単に開示しているだけであり、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。前述の実施形態、並びに本発明の特許請求の範囲に基づいて導出され得る他の実施形態及び改変形態の全部又は一部が、当然ながら、本発明の範囲に含まれることは、当業者によって理解されるであろう。

Claims (28)

  1. マルチアナログデジタル変換の方法であって、前記方法は、
    複数のアナログデジタル変換器(ADC)のうちのある1つのADCがランプ波発生器からランプ波基準信号を受信する段階と、
    前記ADC内の制御回路が、受信した前記ランプ波基準信号に基づいてローカルランプ波信号を生成する段階と、
    前記ADC内のコンパレータが、前記ADCに入力されるアナログ信号と前記ローカルランプ波信号とを比較する段階と、
    前記ADCが、前記コンパレータの出力に基づいてデジタル信号を生成する段階と
    を備え、
    前記ローカルランプ波信号は、受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルを前記コンパレータの前記出力に基づいて所定の初期レベルにリセットすることで生成され、
    前記複数のADCのうちの少なくとも1つで前記リセットを行った後の所定期間において、前記ランプ波発生器から出力される前記ランプ波基準信号の前記信号レベルが保持され、前記ADCがデジタル信号を生成するプロセスが中断され
    前記リセットの後の前記所定期間は、前記リセットに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される、方法。
  2. デジタル信号を前記生成する段階は、
    前記ランプ波基準信号の各期間における変換回数をカウントする段階と、
    前記コンパレータの前記出力が所定レベルにある間に、マスタークロックのパルスの数をカウントする段階と、
    カウントした前記変換回数とカウントした前記マスタークロックの前記パルスの前記数とに基づいて、前記デジタル信号を生成する段階と
    を含み、
    前記複数のADCのうちの少なくとも1つで前記リセットが行われた後の前記所定期間では、変換回数を前記カウントする段階と、マスタークロックのパルスの数を前記カウントする段階とが中断される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法はさらに、
    前記ADCが、前記ランプ波基準信号の期間より短い期間を有するパルストレインを受信して、受信した前記ランプ波基準信号の前記信号レベルをリセットする段階を備え、前記パルストレイン内の各パルスの幅が前記リセットの後の前記所定期間に対応しており、
    受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルを所定の初期レベルに前記リセットすることは、前記パルストレイン内のパルスの立ち上がりエッジで行われる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルを所定の初期レベルに前記リセットすることは、スイッチング回路による切り替えによって行われ、
    前記リセットの後の前記所定期間は、前記スイッチング回路の前記切り替えに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記パルストレインは、前記パルストレイン内の1つのパルスがマスタークロックのN個のパルス(Nは2以上)ごとに現れるように設定される、請求項3に記載の方法。
  6. 前記ランプ波基準信号は、前記パルストレインのローレベル期間にマスタークロックから抽出されるパルスセットに基づいて生成される、請求項3又は5に記載の方法。
  7. 前記Nは16、32、又は64に設定される、請求項5に記載の方法。
  8. ランプ波基準信号を生成するように構成されたランプ波発生器と、
    前記ランプ波発生器から前記ランプ波基準信号を受信するように構成された複数のアナログデジタル変換器(ADC)と
    を備えるマルチアナログデジタル変換回路であって、前記複数のADCのうちのある1つのADCが、
    前記ランプ波発生器から前記ランプ波基準信号を受信し、受信した前記ランプ波基準信号に基づいてローカルランプ波信号を生成するように構成されたコントローラと、
    前記ADCに入力されるアナログ信号と前記ローカルランプ波信号とを比較するように構成されたコンパレータと
    を含み、
    前記コントローラは、受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルを前記コンパレータの出力に基づいて所定の初期レベルにリセットするデジタル信号を生成し、
    前記複数のADCのうちの少なくとも1つで前記リセットを行った後の所定期間では、前記ランプ波発生器が前記ランプ波基準信号の前記信号レベルを一定に保持し、
    前記ADCは前記コンパレータの前記出力に基づいてデジタル信号を生成し、前記リセットの後の前記所定期間ではデジタル信号を生成するプロセスを中断し、
    前記リセットの後の前記所定期間は、前記リセットに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される、回路。
  9. 前記ADCは、
    前記ランプ波基準信号の各期間における変換回数をカウントすることと、
    前記コンパレータの前記出力が所定レベルにある間に、マスタークロックのパルスの数をカウントすることと、
    カウントした前記変換回数とカウントした前記マスタークロックの前記パルスの前記数とに基づいて、前記デジタル信号を生成することと
    を行い、
    前記複数のADCのうちの少なくとも1つで前記リセットが行われた後の前記所定期間では、変換回数を前記カウントすることと、マスタークロックのパルスの数を前記カウントすることとが中断される、請求項8に記載の回路。
  10. 前記ADCはさらに、前記ランプ波基準信号の期間より短い期間を有するパルストレインを受信して、受信した前記ランプ波基準信号の前記信号レベルをリセットし、前記パルストレインの各パルスの幅が前記リセットの後の前記所定期間に対応しており、
    受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルを所定の初期レベルに前記リセットすることは、前記パルストレイン内のパルスの立ち上がりエッジで行われる、請求項8又は9に記載の回路。
  11. 前記コントローラは、スイッチング回路による切り替えによって、受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルの所定の初期レベルへの前記リセットを行い、
    前記リセットの後の前記所定期間は、前記スイッチング回路の前記切り替えに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される、請求項8から10のいずれか一項に記載の回路。
  12. 前記パルストレインは、前記パルストレイン内の1つのパルスがマスタークロックのN個のパルス(Nは2以上)ごとに現れるように設定される、請求項10に記載の回路。
  13. 前記ランプ波発生器は、前記パルストレインのローレベル期間にマスタークロックから抽出されるパルスセットに基づいて前記ランプ波基準信号を生成する、請求項10又は12に記載の回路。
  14. 前記Nは16、32、又は64に設定される、請求項12に記載の回路。
  15. 受光量に対応するレベルのアナログ信号を光電変換によって生成するように構成された複数の画素セルと、
    前記複数の画素セルのうちの少なくとも1つからアナログ信号として出力される前記アナログ信号を受信するように構成されたマルチアナログデジタル変換回路と
    を備えるイメージセンサであって、
    前記マルチアナログデジタル変換回路は、ランプ波基準信号を生成するように構成されたランプ波発生器と、前記ランプ波発生器から前記ランプ波基準信号を受信するように構成された複数のアナログデジタル変換器(ADC)とを含み、前記複数のADCのうちのある1つのADCが、
    前記ランプ波発生器から前記ランプ波基準信号を受信して、受信した前記ランプ波基準信号に基づいてローカルランプ波信号を生成するように構成されたコントローラと、
    前記ADCに入力されるアナログ信号と前記ローカルランプ波信号とを比較するように構成されたコンパレータと
    を含み、
    前記コントローラは、受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルを前記コンパレータの出力に基づいて所定の初期レベルにリセットすることで前記ローカルランプ波信号を生成し、
    前記ランプ波発生器は、前記複数のADCのうちの少なくとも1つで前記リセットを行った後の所定期間では、前記ランプ波基準信号の前記信号レベルを一定に保持し、
    前記ADCは前記コンパレータの前記出力に基づいてデジタル信号を生成し、前記リセットの後の前記所定期間ではデジタル信号を生成するプロセスを中断し、
    前記リセットの後の前記所定期間は、前記リセットに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される、イメージセンサ。
  16. 前記ADCは、
    前記ランプ波基準信号の各期間における変換回数のカウントと、
    前記コンパレータの前記出力が所定レベルにある間の、マスタークロックのパルスの数のカウントと、
    カウントした前記変換回数とカウントした前記マスタークロックの前記パルスの前記数とに基づく前記デジタル信号の生成と
    を行い、
    前記複数のADCのうちの少なくとも1つで前記リセットが行われた後の前記所定期間では、変換回数を前記カウントすることと、マスタークロックのパルスの数を前記カウントすることとが中断される、請求項15に記載のイメージセンサ。
  17. 前記ADCはさらに、前記ランプ波基準信号の期間より短い期間を有するパルストレインを受信して、受信した前記ランプ波基準信号の前記信号レベルをリセットし、前記パルストレインの各パルスの幅が前記リセットの後の前記所定期間に対応しており、
    受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルを所定の初期レベルに前記リセットすることは、前記パルストレイン内のパルスの立ち上がり時間で行われる、請求項15又は16に記載のイメージセンサ。
  18. 前記コントローラは、スイッチング回路による切り替えによって、受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルの所定の初期レベルへの前記リセットを行い、
    前記リセットの後の前記所定期間は、前記スイッチング回路の前記切り替えに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される、請求項15から17のいずれか一項に記載のイメージセンサ。
  19. 前記パルストレインは、前記パルストレイン内の1つのパルスがマスタークロックのN個のパルス(Nは2以上)ごとに現れるように設定される、請求項17に記載のイメージセンサ。
  20. 前記ランプ波発生器は、前記パルストレインのローレベル期間にマスタークロックから抽出されるパルスセットに基づいて前記ランプ波基準信号を生成する、請求項17又は19に記載のイメージセンサ。
  21. 前記Nは16、32、又は64に設定される、請求項19に記載のイメージセンサ。
  22. カメラ機能を備えた装置であって、前記装置は、
    受光量に対応するレベルのアナログ信号を光電変換によって生成するように構成された複数の画素セルを含むイメージセンサと、前記複数の画素セルのうちの少なくとも1つからアナログ信号として出力される前記アナログ信号を受信するように構成されたマルチアナログデジタル変換回路とを備え、
    前記マルチアナログデジタル変換回路は、ランプ波基準信号を生成するように構成されたランプ波発生器と、前記ランプ波発生器から前記ランプ波基準信号を受信するように構成された複数のアナログデジタル変換器(ADC)とを含み、前記複数のADCのうちのある1つのADCが、
    前記ランプ波発生器から前記ランプ波基準信号を受信して、受信した前記ランプ波基準信号に基づいてローカルランプ波信号を生成するように構成されたコントローラと、
    前記ADCに入力されるアナログ信号と前記ローカルランプ波信号とを比較するように構成されたコンパレータと
    を含み、
    前記コントローラは、受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルを前記コンパレータの出力に基づいて所定の初期レベルにリセットすることで前記ローカルランプ波信号を生成し、
    前記ランプ波発生器は、前記複数のADCのうちの少なくとも1つで前記リセットを行った後の所定期間では、前記ランプ波基準信号の前記信号レベルを一定に保持し、
    前記ADCは前記コンパレータの前記出力に基づいてデジタル信号を生成し、前記リセットの後の前記所定期間ではデジタル信号を生成するプロセスを中断し、
    前記リセットの後の前記所定期間は、前記リセットに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される、装置。
  23. 前記ADCは、
    前記ランプ波基準信号の各期間における変換回数のカウントと、
    前記コンパレータの前記出力が所定レベルにある間の、マスタークロックのパルスの数のカウントと、
    カウントした前記変換回数とカウントした前記マスタークロックの前記パルスの前記数とに基づく前記デジタル信号の生成と
    を行い、
    前記複数のADCのうちの少なくとも1つで前記リセットが行われた後の前記所定期間では、変換回数の前記カウントと、マスタークロックのパルスの数の前記カウントとが中断される、請求項22に記載の装置。
  24. 前記ADCはさらに、前記ランプ波基準信号の期間より短い期間を有するパルストレインを受信して、受信した前記ランプ波基準信号の前記信号レベルをリセットし、前記パルストレインの各パルスの幅が前記リセットの後の前記所定期間に対応しており、
    受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルの所定の初期レベルへの前記リセットは、前記パルストレイン内のパルスの立ち上がり時間で行われる、請求項22又は23に記載の装置。
  25. 前記コントローラは、スイッチング回路による切り替えによって、受信した前記ランプ波基準信号の信号レベルの所定の初期レベルへの前記リセットを行い、
    前記リセットの後の前記所定期間は、前記スイッチング回路の前記切り替えに起因した過渡現象のセトリング時間より長い期間に設定される、請求項22から24のいずれか一項に記載の装置。
  26. 前記パルストレインは、前記パルストレイン内の1つのパルスがマスタークロックのN個のパルス(Nは2以上)ごとに現れるように設定される、請求項24に記載の装置。
  27. 前記ランプ波発生器は、前記パルストレインのローレベル期間にマスタークロックから抽出されるパルスセットに基づいて前記ランプ波基準信号を生成する、請求項24又は26に記載の装置。
  28. 前記Nは16、32、又は64に設定される、請求項26に記載の装置。
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