以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す概略側面図である。図2は、作業機1の概略側面図である。本実施形態では、作業機1として旋回作業機であるバックホーが例示されている。なお、作業機としては、バックホーに限定されることはなく、トラクタ、ホイルローダ、コンバイン等であってもよい。
図1、図2に示すように、作業機1は、走行体1Aと、走行体1Aに装備された作業装置4とを備えている。走行体1Aは、走行装置3と、走行装置3に搭載された機体(旋回台)2と、機体2に搭載されたキャビン5とを有している。
キャビン5の室内には、オペレータ(運転者)が着座する運転席(座席)6が設けられている。運転席6は機体2に搭載され、キャビン5は運転席6を包囲している。つまり、キャビン5は、運転席保護装置である。運転席保護装置としては、キャノピであってもよい。
本実施形態においては、作業機1の運転席6に着座したオペレータの前側(図1、図2の矢印A1方向)を前方、オペレータの後側(図1、図2の矢印A2方向)を後方、運転者の左側(図1の矢印A3方向)を左方、オペレータの右側(図1の矢印A4方向)を右方として説明する。
また、図1に示すように、前後方向K1に直交する方向である水平方向を機体幅方向K2(機体2の幅方向)として説明する。機体2の幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方(機体幅方向K2の外方)として説明する。つまり、機体外方とは、機体幅方向K2であって機体2の幅方向の中心から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方(機体幅方向K2の内方)として説明する。つまり、機体内方とは、機体幅方向K2であって機体2の幅方向の中心に近づく方向である。
図1、図2に示すように、走行装置3は、機体2を走行可能に支持する装置である。この走行装置3は、走行フレーム3Aと、走行フレーム3Aの左側に設けられた第1走行装置3Lと、走行フレーム3Aの右側に設けられた第2走行装置3Rとを有する。第1走行装置3L及び第2走行装置3Rは、クローラ式の走行装置である。第1走行装置3Lは、第1走行モータMLによって駆動される。第2走行装置3Rは、第2走行モータMRによって駆動される。第1走行モータML及び第2走行モータMRは、油圧モータ(油圧アクチュエータ)によって構成されている。
走行装置3の前部には、ドーザ装置7が装着されている。ドーザ装置7は、ドーザシリンダC1によって駆動される。詳しくは、ドーザシリンダC1は、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)によって構成され、ドーザシリンダC1を伸縮することによりドーザ装置7のブレード7Aが上げ下げされる。
図1に示すように、機体2は、走行フレーム3A上に旋回ベアリング8を介して旋回軸心(縦軸)X1回りに旋回可能に支持されている。旋回軸心X1は、旋回ベアリング8の中心を通る上下方向に延伸する軸心である。
図2に示すように、キャビン5は、機体2の幅方向K2の一側部(左側部)に搭載されている。このキャビン5は、旋回軸心X1を通り且つ前後方向K1に延伸する中央線Y1より機体幅方向K2の一側部(左側部)寄りに配置されている。また、キャビン5は、機体2の前部寄りに設けられている。
図2に示すように、機体2の幅方向K2の他側部(右側部)には、原動機E1が搭載されている。原動機E1は、機体2に縦置きに搭載されている。縦置きとは、原動機E1のクランク軸の軸心が前後方向に延伸する状態に配置されることである。
原動機E1は、中央線Y1より機体幅方向K2の他側部(右側部)寄りに配置されている。原動機E1は、ディーゼルエンジンである。なお、原動機E1は、ガソリンエンジン、電動モータであってもよいし、エンジン及び電動モータを有するハイブリッド型であってもよい。
原動機E1の後部には、圧油供給ユニット18が設けられている。圧油供給ユニット18は、原動機E1の動力によって駆動されて油圧駆動部に使用される作動油を加圧して吐出する。油圧駆動部は、例えば、作業機1に装備された油圧アクチュエータ等である。原動機E1の前方には、ラジエータR1、オイルクーラO1及びコンデンサD1が配置されて機体2に搭載されている。ラジエータR1は、原動機E1の冷却水(流体)を冷却する冷却機器(第1冷却機器)であり、オイルクーラO1は、作動油(流体)を冷却する冷却機器(第2冷却機器)である。また、コンデンサD1は、作業機1に装備された空調装置(エアコンディショナ)の冷媒(流体)を冷却する冷却機器(凝縮器)である。
ラジエータR1と原動機E1との間には、原動機E1を冷却する冷却風を発生させる冷却ファンF1が設けられている。冷却ファンF1は、原動機E1の動力によって駆動されて前方から後方に流れる冷却風を発生させる。
図2に示すように、機体2は、旋回軸心X1回りに旋回する基板(以下、旋回基板という)9を有する。旋回基板9は、鋼板等から形成されており、機体2の底部を構成する。原動機E1は、この旋回基板9に搭載されている。旋回基板9の上面の中央側には、補強部材である縦リブ9L,9Rが前部から後部にわたって設けられている。縦リブ9Lは、機体2の幅方向K2の中央から一側寄りに配置され、縦リブ9Rは他側寄りに配置されている。また、旋回基板9に、縦リブ9L,9Rの他、機体2に搭載される機器等の搭載物を支持する部材等が設けられることにより、機体2の骨格となる旋回フレームが構成される。旋回フレームの水平方向の周囲は、旋回カバーによって覆われる。
機体2の後部には、ウエイト10が設けられている。ウエイト10は、機体2の後部に配置されて下部が旋回基板9に取り付けられている。
図2に示すように、機体2の後部には、機体幅方向K2に沿って並べて配置された燃料タンクT1及び作動油タンクT2が搭載されている。燃料タンクT1は、原動機E1の燃料を貯留するタンクである。作動油タンクT2は、作動油を貯留するタンクである。
図2に示すように、旋回基板9(機体2)の前部且つ機体幅方向K2の中央部には、旋回モータMTが配置され、この旋回モータMTによって旋回基板9が旋回軸心X1回りに旋回駆動される。旋回モータMTは、油圧モータ(油圧アクチュエータ)である。旋回軸心X1位置には、スイベルジョイント(油圧機器)S1が設けられている。スイベルジョイントS1は、作動油を流通させる油圧機器であって、機体2側の油圧機器と走行装置3側の油圧機器との間で作動油を流通させる回転継手(ロータリジョイント)である。スイベルジョイントS1の前方に旋回モータMTが配置されている。スイベルジョイントS1の後方にコントロールバルブ(油圧機器)CVが配置されている。コントロールバルブCVは、上下方向に積み重ねて結合された複数の制御弁(バルブ)を有するセクショナルタイプの複合制御弁(油圧機器)である。キャビン5の下方には、制御装置U1が設けられている。
また、キャビン5内には、作業機1を操縦する操縦装置1Bが設けられている。操縦装置1Bは、運転席6の前方に設置されている。運転席6と操縦装置1Bとで運転部1Cが構成されている。
図2に示すように、機体2は、機体幅方向K2の中央のやや右寄りの前部に支持ブラケット13を有している。支持ブラケット13は、縦リブ9L,9Rの前部に固定され、機体2から前方に突出状に設けられている。
図1、図2に示すように、支持ブラケット13の前部(機体2から突出した部分)には、スイング軸14Aを介してスイングブラケット14が縦軸(上下方向に延伸する軸心)回りに揺動可能に取り付けられている。したがって、スイングブラケット14は、機体幅方向K2に(スイング軸14Aを中心として水平方向に)回動可能である。
図1に示すように、スイングブラケット14は、旋回軸心X1の前方で且つ後述するブーム15が機体正面方向(前方)を向いている状態のときに少なくとも一部が中央線Y1とオーバーラップする位置に配置されている。また、スイング軸14Aの軸心(スイング軸心)X2を通る前後方向の線Y2と、キャビン5の右側面との間(略中央)に中央線Y1が位置している。
図1に示すように、スイングブラケット14(機体2)には、作業装置4がスイング軸心X2回りに回動可能に支持されている。作業装置4は、ブーム15と、アーム16と、作業具(バケット)17とを有している。ブーム15の基部は、枢軸を介してスイングブラケット14の上部に枢支されている。詳しくは、ブーム15の基部は、ブーム15が機体正面方向を向く状態において、スイングブラケット14の上部に横軸心(機体幅方向K2に延伸する軸心)回りに回動可能に枢着されている。これによって、ブーム15が上下方向に揺動可能とされている。また、ブーム15は、図1に示す最上げ位置において、長手方向の中央部が後方に凸となるように屈曲している。
アーム16は、ブーム15の先端側に枢軸を介して枢支されている。詳しくは、アーム16は、ブーム15が機体正面方向を向く状態において、該ブーム15に横軸心回りに回動可能に枢着されている。これによって、アーム16は、前後方向K1或いは上下方向に揺動可能とされている。また、アーム16は、ブーム15に対して近接する方向(クラウド方向)及び離反する方向(ダンプ方向)に揺動可能である。
作業具17は、アーム16の先端側に枢軸を介して枢支されている。詳しくは、作業具17は、ブーム15が機体正面方向を向く状態において、アーム16に横軸心回りに回動可能に枢着されている。これによって、作業具17は、アーム16に対して近接する方向(クラウド方向)及び離反する方向(ダンプ方向)に揺動可能である。また、作業具17としてのバケットは、アーム16に、スクイ動作及びダンプ動作可能に設けられている。スクイ動作とは、作業具17をブーム15に近づける方向に揺動させる動作であり、例えば、土砂等を掬う場合の動作である。また、ダンプ動作とは、作業具17をブーム15から遠ざける方向に揺動させる動作であり、例えば、掬った土砂等を落下(排出)させる場合の動作である。
なお、作業具17として、バケットの代わりに、パレットフォーク、マニアフォーク等の作業具(アタッチメント)や、グラップル、油圧圧砕機、アングルブルーム、アースオーガ、スノウブロア、スイーパー、モアー、油圧ブレーカ等の油圧アクチュエータを有する作業具(油圧アタッチメント)を取り付け可能である。
スイングブラケット14は、機体2内に備えられたスイングシリンダC2の伸縮によって揺動可能である。ブーム15は、ブームシリンダC3の伸縮によって揺動可能である。アーム16は、アームシリンダC4の伸縮によって揺動可能である。作業具17は、作業具シリンダ(バケットシリンダ)C5の伸縮によって揺動可能である。スイングシリンダC2、ブームシリンダC3、アームシリンダC4、作業具シリンダC5は、油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)によって構成されている。
次に、図3~図7を参照して作業機1に装備された各種油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6を作動させるための油圧システムについて説明する。
油圧システムは、図3に示すように、コントロールバルブCVと、圧油供給ユニット18と、流量制御部19とを有する。
前記コントロールバルブCVは、各種油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6を制御する制御バルブV1~V10、圧油取入れ用のインレットブロックB2油排出用の一対のアウトレットブロックB1,B3を一方向に配置して集約してなるものである。
図3に示すように、コントロールバルブCVは、本実施形態では、第1アウトレットブロックB1、作業具シリンダC5を制御する作業具制御バルブV1、ブームシリンダC3を制御するブーム制御バルブV2、ドーザシリンダC1を制御するドーザ用第1制御バルブV3、第2走行装置3Rの走行モータMRを制御する第2走行制御バルブV4、インレットブロックB2、第1走行装置3Lの走行モータMLを制御する第1走行制御バルブV5、ドーザシリンダC1を制御するドーザ用第2制御バルブV6、アームシリンダC4を制御するアーム制御バルブV7、旋回モータMTを制御する旋回制御バルブV8、スイングシリンダC2を制御するスイング制御バルブV9、作業具17として油圧アタッチメントが取り付けられた場合に該油圧アタッチメントに装備された油圧アクチュエータC6を制御するSP制御バルブV10、第2アウトレットブロックB3を、順に配置(図3においては右から順に配置)すると共にこれらを相互に連結してなる。
図4~図7に示すように、各制御バルブV1~V10は、バルブボディ内に方向切換弁DV1~DV10と圧力補償弁(コンペンセータバルブ)V11とを組み込んで構成されている。方向切換弁DV1~DV10は、制御対象となる油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に対して作動油の方向を切り換える弁である。圧力補償弁V11は、方向切換弁DV1~DV10に対する圧油供給下手側で且つ制御対象となる油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に対する圧油供給上手側に配備されている。圧力補償弁V11は、制御バルブV1~V10のうちの複数を使用したときに、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6間の負荷の調整として機能する。
第1アウトレットブロックB1には、第1リリーフ弁V12と第1アンロード弁V13とが組み込まれ、インレットブロックB2には走行独立弁V14が組み込まれている。第1リリーフ弁V12は、後述する第1圧油吐出ポートP1から吐出される作動油の圧力を規定するメインリリーフ弁である。
走行独立弁V14は、直動スプール形切換弁から構成されていると共にパイロット圧によって切換操作されるパイロット操作切換弁によって構成されている。
第2アウトレットブロックB3には、第2リリーフ弁V15と第2アンロード弁V16とが組み込まれている。第2リリーフ弁V15は、後述する第2圧油吐出ポートP2から吐出される作動油の圧力を規定するメインリリーフ弁である。
各方向切換弁DV1~DV10は、直動スプール形切換弁によって構成されている。また、各方向切換弁DV1~DV10は、制御装置U1によって電気的に制御される制御弁である。詳しくは、各方向切換弁DV1~DV10は、例えば、パイロット式の電磁弁が採用される。パイロット式の電磁弁は、ソレノイドによって制御されるパイロット圧によりスプールを動かして作動油の流れを制御する弁である。
図8に示すように、各方向切換弁DV1~DV10のソレノイドは、制御装置U1に接続されており、制御装置U1から送信される指令信号(電流値)に応じたパイロット圧により、各方向切換弁DV1~DV10が切り換え操作される。また、制御装置U1には、各方向切換弁DV1~DV10を操作する操作部材41(第1操作具41A~第7操作具41G)が接続されている。制御装置U1は、操作部材41の操作量に応じた電流値を操作対象の方向切換弁DV1~DV10のソレノイドに送信する。第1操作具41A、第2操作具41B、第3操作具41C及び第7操作具41Gは、例えば、操縦装置1Bに設けられ、運転席6に着座したオペレータが把持して操作するハンドルやレバーによって構成される。また、第4操作具41D、第5操作具41E及び第6操作具41Fは、例えば、運転席6の前方の床部に設けられ、オペレータの踏み操作によって操作されるペダルによって構成される。
第1操作具41Aは、作業機1に装備された2つの操作対象を操作可能であり、例えば、方向切換弁DV8を操作可能(機体2を旋回操作可能)であり且つ方向切換弁DV7を操作可能(アーム16を揺動操作可能)である。また、第1操作具41Aは、操作方向及び操作量を検出するセンサ42(第1センサ42A)を有している。第1センサ42Aは、制御装置U1に接続されている。制御装置U1は、第1センサ42Aからの検出信号に基づいて、旋回制御バルブV8及びアーム制御バルブV7を制御する。
第2操作具41Bも、作業機1に装備された2つの操作対象を操作可能であり、例えば、方向切換弁DV2を操作可能(ブーム15を揺動操作可能)であり且つ方向切換弁DV1を操作可能(作業具17を揺動操作可能)である。また、第2操作具41Bは、操作方向及び操作量を検出するセンサ(操作検出部)42(第2センサ42B)を有している。第2センサ42Bの構成は特に限定されるものではないが、例えば、ポテンショメータ等を用いることができる。第2センサ42Bは、制御装置U1に接続されている。制御装置U1は、第2センサ42Bからの検出信号に基づいて、ブーム制御バルブV2及び作業具制御バルブV1を制御する。
第3操作具41Cは、方向切換弁DV3及び方向切換弁DV6を操作可能(ドーザ装置7を操作可能)である。また、第3操作具41Cは、操作方向及び操作量を検出するセンサ42(第3センサ42C)を有している。第3センサ42Cは、制御装置U1に接続されている。制御装置U1は、第3センサ42Cからの検出信号に基づいて、ドーザ用第1制御バルブV3及びドーザ用第2制御バルブV6を制御する。
第4操作具41Dは、方向切換弁DV9を操作可能(スイングブラケット14を操作可能)である。また、第4操作具41Dは、操作方向及び操作量を検出するセンサ42(第4センサ42D)を有している。第4センサ42Dは、制御装置U1に接続されている。制御装置U1は、第4センサ42Dからの検出信号に基づいて、スイング制御バルブV9を制御する。
第5操作具41Eは、方向切換弁DV5を操作可能(第1走行装置3Lを操作可能)である。また、第5操作具41Eは、操作方向及び操作量を検出するセンサ42(第5センサ42E)を有している。第5センサ42Eは、制御装置U1に接続されている。制御装置U1は、第5センサ42Eからの検出信号に基づいて、第1走行制御バルブV5を制御する。
第6操作具41Fは、方向切換弁DV4を操作可能(第2走行装置3Rを操作可能)である。また、第6操作具41Fは、操作方向及び操作量を検出するセンサ42(第6センサ42F)を有している。第6センサ42Fは、制御装置U1に接続されている。制御装置U1は、第6センサ42Fからの検出信号に基づいて、第2走行制御バルブV4を制御する。
第7操作具41Gは、方向切換弁DV10を操作可能(作業具としての油圧アタッチメントを操作可能)である。また、第7操作具41Gは、操作方向及び操作量を検出するセンサ42(第7センサ42G)を有している。第7センサ42Gは、制御装置U1に接続されている。制御装置U1は、第7センサ42Gからの検出信号に基づいて、SP制御バルブV4を制御する。
第1センサ42A~第7センサ42Gは、例えば、ポジションセンサ等によって構成される。
各方向切換弁DV1~DV10のスプールは、該各方向切換弁DV1~DV10を操作する各操作部材41の操作量に比例して動かされ、各方向切換弁DV1~DV10が動かされた量に比例する量の作動油を制御対象の油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に供給するように構成されており、各操作部材41の操作量に比例して操作対象(制御対象)の作動速度が変速可能とされている。
この油圧システムにおける圧油供給源としての油圧ポンプは、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6を作動させる作動油の供給用の第1ポンプ21と、パイロット圧や検出信号等の信号圧油の供給用の第2ポンプ22とが装備されている。
これら第1ポンプ21と第2ポンプ22とは、前記圧油供給ユニット18に備えられ、原動機E1によって駆動される。
前記第1ポンプ21は、本実施形態では、独立した2つの圧油吐出ポートP1,P2から等しい量の作動油を吐出する等流量ダブルポンプの機能を有する斜板形可変容量アキシャルポンプで構成されている。詳しくは、第1ポンプ21は、1つのピストン・シリンダバレルキットからバルブプレートの内外に形成した吐出溝へ交互に作動油を吐き出す機構をもったスプリットフロー式の油圧ポンプが採用されている。
この第1ポンプ21から吐出される一方の圧油吐出ポートを第1圧油吐出ポートP1といい、他方の圧油吐出ポートを第2圧油吐出ポートP2という。
なお、本実施形態では、2つのポンプ機能を有する油圧ポンプから吐出される圧油吐出ポートを第1・2圧油吐出ポートP1,P2としているが、別個に形成された2つの油圧ポンプの一方の油圧ポンプの圧油吐出ポートを第1圧油吐出ポートとし、他方の油圧ポンプの圧油吐出ポートを第2圧油吐出ポートとしてもよい。
また、圧油供給ユニット18には、第1ポンプ21の斜板を押圧する押圧ピストン23と、第1ポンプ21の斜板を制御する流量補償用ピストン24とが装備されている。
第1ポンプ21は、該第1ポンプ21の自己圧によって押圧ピストン23を介して斜板がポンプ流量を増加する方向に押圧されるよう構成されていると共に、この押圧ピストン23の押圧力に対抗する力を前記流量補償用ピストン24によって斜板に作用させるように構成され、流量補償用ピストン24に作用する圧力を制御することにより、該第1ポンプ21の吐出流量が制御される。
したがって、流量補償用ピストン24に作用する圧力が抜けると、第1ポンプ21は、斜板角がMAXとなって最大流量を吐出する。
前記流量制御部19は第1ポンプ21の斜板制御を行うものであり、該第1ポンプ21の斜板制御は、前記流量補償用ピストン24に作用する圧力を、流量制御部19に装備された流量補償用バルブV17を制御することにより行われる。
また、圧油供給ユニット18には、第1ポンプ21のポンプ馬力(トルク)制御用のバネ25とスプール26とが設けられており、第1ポンプ21の吐出圧が、予め設定していた圧力になると、第1ポンプ21が原動機E1から吸収する馬力(トルク)を制限するよう構成されている。
前記第2ポンプ22は定容量形のギヤポンプによって構成されており、該第2ポンプ22の吐出油は第3圧油吐出ポートP3から吐出される。
第1圧油吐出ポートP1は第1吐出路aを介してインレットブロックB2に接続され、第2圧油吐出ポートP2は第2吐出路bを介してインレットブロックB2に接続されている。
第1吐出路aは第1圧油供給路dに接続され、該第1圧油供給路dは、インレットブロックB2から第2走行制御バルブV4のバルブボディ→ドーザ用第1制御バルブV3のバルブボディ→ブーム制御バルブV2のバルブボディ→作業具制御バルブV1のバルブボディを経て第1アウトレットブロックB1に至るように形成され、該第1アウトレットブロックB1にて(流路終端側にて)分岐されて第1リリーフ弁V12と第1アンロード弁V13とに接続されている。
前記第1圧油供給路dから第2走行制御バルブV4、ドーザ用第1制御バルブV3、ブーム制御バルブV2、作業具制御バルブV1の各方向切換弁DV4,DV3,DV2,DV1に圧油分岐路fを介して作動油が供給可能とされている。
第1リリーフ弁V12と第1アンロード弁V13とはドレン油路gに接続されている。ドレン油路gは、第1アウトレットブロックB1から作業具制御バルブV1のバルブボディ→ブーム制御バルブV2のバルブボディ→ドーザ用第1制御バルブV3のバルブボディ→第2走行制御バルブV4のバルブボディ→インレットブロックB2→第1走行制御バルブV5のバルブボディ→ドーザ用第2制御バルブV6のバルブボディ→アーム制御バルブV7のバルブボディ→旋回制御バルブV8のバルブボディ→スイング制御バルブV9のバルブボディ→SP制御バルブV10のバルブボディを経て第2アウトレットブロックB3に至るように形成されている。ドレン油路gを流れる作動油は、第2アウトレットブロックB3から作動油タンクT2へ排出される。
第2吐出路bは第2圧油供給路eに接続されている。第2圧油供給路eはインレットブロックB2から第1走行制御バルブV5のバルブボディ→ドーザ用第2制御バルブV6のバルブボディ→アーム制御バルブV7のバルブボディ→旋回制御バルブV8のバルブボディ→スイング制御バルブV9のバルブボディ→SP制御バルブV10のバルブボディを経て第2アウトレットブロックB3に至るように形成されると共に、第2アウトレットブロックB3にて(流路終端側にて)分岐されて第2リリーフ弁V15と第2アンロード弁V16とに接続されている。
前記第2圧油供給路eから第1走行制御バルブV5、ドーザ用第2制御バルブV6、アーム制御バルブV7、旋回制御バルブV8、スイング制御バルブV9、SP制御バルブV10の各方向切換弁DV5,DV6,DV7,DV8,DV9,DV10に圧油分岐路hを介して作動油が供給可能とされている。
各制御バルブV1~V10に供給された作動油は、各油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に対して給排される。つまり、油圧システムは、各油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に作動油を給排する油圧回路を有している。
第2リリーフ弁V15と第2アンロード弁V16とはドレン油路gに接続されている。
第1圧油供給路dと第2圧油供給路eとは、インレットブロックB2内において、走行独立弁V14を横切る連通路jを介して相互に接続されている。
走行独立弁V14は、連通路jの圧油流通を遮断する独立位置27と、連通路jの圧油流通を許容する合流位置28とに切換自在とされている。
走行独立弁V14が独立位置27に切り換えられていると、第1圧油吐出ポートP1からの作動油が第2走行制御バルブV4、ドーザ用第1制御バルブV3の各方向切換弁DV4,DV3に供給可能とされると共に、第2圧油吐出ポートP2からの作動油が第1走行制御バルブV5、ドーザ用第2制御バルブV6の各方向切換弁DV5,DV6に供給可能とされ、第1圧油吐出ポートP1からの作動油が第1走行制御バルブV5、ドーザ用第2制御バルブV6には供給されず、また、第2圧油吐出ポートP2からの作動油が第2走行制御バルブV4、ドーザ用第1制御バルブV3には供給されない。
また、走行独立弁V14が合流位置28に切り換えられると、第1圧油吐出ポートP1からの作動油と第2圧油吐出ポートP2からの作動油とが合流されて各制御バルブV1~V10の方向切換弁DV1~DV10に供給可能とされる。
第3圧油吐出ポートP3は第3吐出路mを介してインレットブロックB2に接続され、該第3吐出路mは、途中で第1分岐油路m1と第2分岐油路m2とに分岐されてインレットブロックB2に接続されている。
第1分岐油路m1は第1信号油路n1を介して走行独立弁V14の一側の受圧部14aに接続され、第2分岐油路m2は第2信号油路n2を介して走行独立弁V14の他側の受圧部14bに接続されている。
前記第1信号油路n1には第1検出油路r1が接続され、前記第2信号油路n2には第2検出油路r2が接続されている。
前記第1検出油路r1は、第1信号油路n1からドーザ用第2制御バルブV6の方向切換弁DV6→第1走行制御バルブV5の方向切換弁DV5→第2走行制御バルブV4の方向切換弁DV4→ドーザ用第1制御バルブV3の方向切換弁DV3を経てドレン油路gに接続されている。
前記第2検出油路r2は、第2信号油路n2からSP制御バルブV10の方向切換弁DV10→スイング制御バルブV9の方向切換弁DV9→旋回制御バルブV8の方向切換弁DV8→アーム制御バルブV7の方向切換弁DV7→ドーザ用第2制御バルブV6の方向切換弁DV6→第1走行制御バルブV5の方向切換弁DV5→第2走行制御バルブV4の方向切換弁DV4→ドーザ用第1制御バルブV3の方向切換弁DV3→ブーム制御バルブV2の方向切換弁DV2→作業具制御バルブV1の方向切換弁DV1を経てドレン油路gに接続されている。
前記走行独立弁V14は、各制御バルブV1~V10の方向切換弁DV1~DV10が中立である場合は、バネの力によって合流位置28に保持されている。
そして、第2走行制御バルブV4、第1走行制御バルブV5、ドーザ用第1制御バルブV3、ドーザ用第2制御バルブV6の各方向切換弁DVのいずれかが中立位置から操作されたときに、第1検出油路r1及び第1信号油路n1に圧が立って、走行独立弁V14が合流位置28から独立位置27に切り換えられる。
したがって、走行のみする場合、走行しながらドーザ装置7を使用する場合、又は、ドーザ装置7のみ使用する場合には、第1圧油吐出ポートP1からの作動油が第2走行制御バルブV4、ドーザ用第1制御バルブV3の各方向切換弁DVに供給され、且つ、第2圧油吐出ポートP2からの作動油が第1走行制御バルブV5、ドーザ用第1制御バルブV3の各方向切換弁DVに供給される。
このとき、SP制御バルブV10、スイング制御バルブV9、旋回制御バルブV8、アーム制御バルブV7、ブーム制御バルブV2、作業具制御バルブV1の方向切換弁DV10,DV9,DV8,DV7,DV2,DV1のいずれかが中立位置から操作されたときには、第2検出油路r2及び第2信号油路n2に圧が立って、走行独立弁V14が独立位置27から合流位置28に切り換えられる。
また、各制御バルブV1~V10の方向切換弁DV1~DV10が中立である場合において、SP制御バルブV10、スイング制御バルブV9、旋回制御バルブV8、アーム制御バルブV7、ブーム制御バルブV2、作業具制御バルブV1の方向切換弁DV10,DV9,DV8,DV7,DV2,DV1のいずれかが中立位置から操作されたときにも、走行独立弁V14は合流位置28である。
したがって、非走行時又は走行時において、ブーム15、アーム16、作業具17、スイングブラケット14、機体2、ドーザ装置7の同時操作が可能とされている。
また、この油圧システムにあっては、原動機E1のアクセル装置を自動的に操作するオートアイドリング制御システム(AIシステム)が備えられている。
このAIシステムは、第3吐出路mの第1分岐油路m1と第2分岐油路m2とに感知油路s及びシャトル弁V18を介して接続されたAIスイッチ(圧力スイッチ)29と、原動機E1のガバナを制御する電気アクチュエータと、この電気アクチュエータを制御する制御装置とを備え、前記AIスイッチ29は制御装置に接続されている。
このAIシステムにあっては、各制御バルブV1~V10の方向切換弁DV1~DV10が中立であるときには、第1分岐油路m1と第2分岐油路m2とに圧が立たないので、AIスイッチ29が感圧作動することがなく、この状態では、ガバナが、予め設定されているアイドリング位置にまでアクセルダウンするよう電気アクチュエータ等によって自動制御される。
また、制御バルブV1~V10の方向切換弁DV1~DV10のうちのいずれか一つでも操作されると、第1分岐油路m1又は第2分岐油路m2に圧が立ち、この圧がAIスイッチ29によって感知されて該AIスイッチ29が感圧作動する。すると、制御装置から電気アクチュエータ等に指令信号が出され、該電気アクチュエータ等によってガバナが設定されたアクセル位置までアクセルアップするよう自動制御される。
また、この油圧システムにあってはロードセンシングシステムが採用されている。
本実施形態のロードセンシングシステムは、各制御バルブV1~V10に設けられた圧力補償弁V11、第1ポンプ21の斜板を制御する流量補償用ピストン24、前記流量制御部19に装備された流量補償用バルブV17、前記第1・2リリーフ弁V12,V15、前記第1・2アンロード弁V13,V16を有する。
また、本実施形態のロードセンシングシステムは、圧力補償弁V11が方向切換弁DV1~DV10に対する圧油供給下手側に配備されたアフターオリフィス型のロードセンシングシステムが採用されている。
このロードセンシングシステムにあっては、作業機1に装備された油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6の複数を同時操作したとき、該油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6間の負荷の調整として圧力補償弁V11が機能し、低負荷圧側の制御バルブV1~V10に最高負荷圧との差圧分の圧力損失を発生させ、負荷の大きさによらず、方向切換弁DV1~DV10のスプールの操作量に応じた流量を流す(配分する)ことができる。
また、ロードセンシングシステムは、作業機1に装備された各油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6の負荷圧に応じて第1ポンプ21の吐出量を制御して、負荷に必要とされる油圧動力を第1ポンプ21から吐出させることにより、動力の節約と操作性を向上することができる。
本実施形態のロードセンシングシステムをさらに詳しく説明する。
ロードセンシングシステムは、各制御バルブV1~V10の負荷圧のうちの最高の負荷圧をPLS信号圧として流量補償用バルブV17に伝達するPLS信号油路wと、第1ポンプ21の吐出圧をPPS信号圧として流量補償用バルブV17に伝達するPPS信号油路xとを有する。
PLS信号油路wは、第1アウトレットブロックB1から作業具制御バルブV1のバルブボディ→ブーム制御バルブV2のバルブボディ→ドーザ用第1制御バルブV3のバルブボディ→第2走行制御バルブV4のバルブボディにわたって設けられると共に、走行独立弁V14を横切って第1走行制御バルブV5のバルブボディ→ドーザ用第2制御バルブV6のバルブボディ→アーム制御バルブV7のバルブボディ→旋回制御バルブV8のバルブボディ→スイング制御バルブV9のバルブボディ→SP制御バルブV10のバルブボディ→第2アウトレットブロックB3にわたって設けられており、該PLS信号油路wは各制御バルブにおいて、圧力補償弁V11に負荷伝達ラインyを介して接続されている。
また、このPLS信号油路wは、第2アウトレットブロックB3から流量補償用バルブV17のスプールの一側に接続され、PPS信号圧が流量補償用バルブV17のスプールの一側に作用する。
さらに、PLS信号油路wは、第1アウトレットブロックB1において第1アンロード弁V13とドレン油路gに接続され、第2アウトレットブロックB3において第2アンロード弁V16とドレン油路gに接続されている。
前記走行独立弁V14が合流位置28にあるときには、PLS信号油路wの、走行独立弁V14から第1アウトレットブロックB1に至るラインw1と、走行独立弁V14から第2アウトレットブロックB3に至るラインw2とが連通しており、走行独立弁V14が合流位置28から独立位置27に切り換えられると、該走行独立弁V14にてPLS信号油路wが遮断される。
これによって、PLS信号油路wが、走行独立弁V14を独立位置27にしたときに、第1圧油吐出ポートP1から作動油が供給される側のラインw1と、第2圧油吐出ポートP2から圧油が供給される側のラインw2とに分断される。
PPS信号油路xは、走行独立弁V14から流量補償用バルブV17のスプールの他側にわたって設けられており、該PPS信号油路xは、走行独立弁V14が合流位置28にあるときには第2圧油供給路eに接続油路zを介して連通されていてPPS信号圧(第1ポンプ21の吐出圧)が流量補償用バルブV17のスプールの他側に作用し、走行独立弁V14が独立位置27に切り換えられると、該PPS信号油路xは逃し油路qを介してドレン油路gに連通し、PPS信号圧が零となるよう構成されている。
また、流量補償用バルブV17のスプールの一側には、該流量補償用バルブV17に制御差圧を与えるバネ30と差圧ピストン31とが設けられている。
前記構成の油圧システムにあっては、各制御バルブV1~V10の方向切換弁DV1~DV10が中立位置にあるときには走行独立弁V14が合流位置28であり、このとき、第1圧油供給路dの流路終端側が第1アンロード弁V13によってブロックされ且つ第2圧油供給路eの流路終端側が第2アンロード弁V16によってブロックされるようになっている。したがって、第1ポンプ21の吐出圧(PPS信号圧)が上昇し、このPPS信号圧とPLS信号圧(この時は零である)との差が制御差圧よりも大きくなると、第1ポンプ21が吐出量を減少させる方向に流量制御されると共に第1・第2アンロード弁V16が開いて第1ポンプ21からの吐出油を作動油タンクT2に落とす。
したがって、この状態では、第1ポンプ21の吐出圧は第1・第2アンロード弁V13,V16で設定される圧となり、第1ポンプ21の吐出流量は最小吐出量となる。
次に、ブームシリンダC3、アームシリンダC4、作業具シリンダC5、スイングシリンダC2、旋回モータMT、油圧アタッチメントのうちのいずれか二つ以上を同時操作する場合、又は、これらの一つ以上と、左右走行モータML,MR、ドーザシリンダC1のうちのいずれか一つ以上とを同時操作する場合について説明する。
この場合にあっては、走行独立弁V14は合流位置28であり、操作された油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に作用する最高負荷圧がPLS信号圧となり、PPS信号圧-PLS信号圧が制御差圧となるように(PPS信号圧とPLS信号圧との差を設定値に維持するように)第1ポンプ21の吐出圧(吐出流量)が自動制御される。
すなわち、第1・第2アンロード弁V13,V16を介してのアンロード流量が零になると、第1ポンプ21の吐出流量が増加し始め、操作された制御バルブの操作量に応じて第1ポンプ21の吐出油の全量が操作された油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に流れる。
また、圧力補償弁V11によって、操作された制御バルブV1~V10の方向切換弁DV1~DV10のスプールの前後差圧が一定となり、操作された油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に作用する負荷の大きさの違いにかかわらず、第1ポンプ21の吐出流量が、操作された各油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に対して操作量に応じた量、分流される。
なお、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6の要求流量が第1ポンプ21の最大吐出流量を超える場合は、第1ポンプ21の吐出油は操作された各油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に比例配分される。
前記場合にあっては、効率的なシステムで同時操作(複合操作)が可能となる。
次に、走行しながらドーザ装置7によって土工作業をする場合について説明する。
この場合にあっては、走行独立弁V14が独立位置27に切り換えられ、該走行独立弁V14によって、連通路j及びPLS信号油路wが遮断され、また、PPS信号油路xは逃し油路qを介してドレン油路gに連通し、PPS信号圧が零となる。
したがって、第1圧油吐出ポートP1からの作動油は第2走行制御バルブV4及びドーザ用第1制御バルブV3に流れ、第1走行制御バルブV5及びドーザ用第2制御バルブV6には流れない。また、第2圧油吐出ポートP2からの作動油は第1走行制御バルブV5及びドーザ用第2制御バルブV6に流れ、走行右制御バルブV4及びドーザ用第1制御バルブV3には流れない。さらに、PPS信号圧が零であるので、第1ポンプ21は斜板角がMAXとなって最大流量を吐出する。
本実施形態の油圧システムにあっては、ドーザ用第1制御バルブV3及びドーザ用第2制御バルブV6によって、第1圧油供給路dと第2圧油供給路eとから作動油が均等に抜き取られてドーザシリンダC1に送られるので、作業機1の走行直進性を確保することができる。
また、作業機1を左右一方にターンさせる場合にあっては、圧力補償弁V11が分流制御するため、走行モータML,MRにかかる負荷が高く、ドーザシリンダC1にかかる負荷が低くても、設定流量以上の作動油がドーザシリンダC1に流入しないことから、第1圧油吐出ポートP1からの作動油を第2走行制御バルブV4に、第2圧油吐出ポートP2からの作動油を第1走行制御バルブV5に、それぞれ独立して供給するという独立回路構成を維持でき且つ第1、2圧油吐出ポートP1,P2からの作動油が均等に抜き取られるので、左右の走行モータML,MRへの圧油供給流量が確保され、ターン性能を確保することができる。
例えば、ドーザシリンダを制御するドーザ用制御バルブが1つである場合、該ドーザ用制御バルブは、第1圧油供給路又は第2圧油供給路の一方から作動油が供給されるように設けられるが、この場合、該一方の圧油供給路からドーザシリンダに作動油がとられると、直進走行の場合には斜行するという問題が生じる。また、ターンする場合には、ドーザ用制御バルブを設けた側の圧油供給系統の圧力損失が大きく、動きが遅くなる(具体的には、第1圧油吐出ポートP1からの圧油供給系統にドーザ用制御バルブを設けた場合、ドーザ装置7を操作しながら左ターンする場合では動くが、ドーザ装置7を操作しながら右ターンする場合は、ドーザ装置7を操作した時点で、動きが遅くなる)。
また、ドーザシリンダを制御するドーザ用制御バルブを1つとし、第1圧油供給路、及び第2圧油供給路の両方から均等にドーザ用制御バルブに作動油を送るように構成することが考えられるが、この場合、直進性を確保することは可能ではあるが、ターン性能が大幅に低下する。
すなわち、ターン時にあっては、ドーザシリンダに高圧側の圧油供給路から多くの流量の作動油が流入してしまう為にターン性能が大幅に低下するのである。
また、この場合、第1圧油吐出ポートP1からの作動油か、或いは第2圧油吐出ポートP2からの作動油かのどちらの信号を基準に分流制御するのか、回路構成上決められないので、ロードセンシングシステムの構成が困難になる。
また、走行しながらドーザ装置7によって土工作業をする場合にあっては、走行独立弁V14が独立位置27になると、PLS信号油路wも遮断されるので、第1圧油吐出ポートP1からの圧油供給系統と第2圧油吐出ポートP2からの圧油供給系統との間で、負荷信号の干渉がなく、作動油を走行用制御バルブV4,V5とドーザ用制御バルブV3,V6とに分流し且つ余剰の作動油をアンロード弁V13,V16から作動油タンクT2へ排出させるという制御を、第1圧油吐出ポートP1からの圧油供給系統、第2圧油吐出ポートP2からの圧油供給系統のそれぞれの回路で独立して行うことができ、圧力補償弁V11の機能を確保することができる。
また、走行体1Aのみ或いはドーザ装置7のみ駆動する場合も、前記走行しながらドーザ装置7によって土工作業をする場合と同様、走行独立弁V14が独立位置27に切り換えられ、該走行独立弁V14によって、連通路j及びPLS信号油路wが遮断され、また、PPS信号油路xは逃し油路を介してドレン油路gに連通し、PPS信号圧が零となる。
また、各走行用制御バルブV4,V5を第1ポンプ21の圧油吐出ポートP1,P2からの圧油供給系統の最上流側に配置しているので、第1ポンプ21から走行モータML,MRに至る油圧管路における圧力損失(圧損)の低減を図ることができる。
なお、前記構成の油圧システムにあっては、第1ポンプ21は、スプリットフロー式の油圧ポンプが採用されていて、第1圧油吐出ポートP1からの吐出流量と、第2圧油吐出ポートP2からの吐出流量とを独立して制御できないものであるので、第1圧油供給路dと第2圧油供給路eとを独立させる際(合流させない場合)において、第1ポンプ21の吐出流量が最大となるように構成しているが、2つの油圧ポンプを設け、この2つの油圧ポンプのうちの一方の油圧ポンプの吐出ポートを第1圧油吐出ポートP1とし、他方の油圧ポンプの吐出ポートを第2圧油吐出ポートP2とする場合は、各油圧ポンプは、走行独立弁V14が独立位置27の場合でも、それぞれ独立に制御して、必要流量のみ吐出させるよう構成される(この場合でも、2つの油圧ポンプが合流時に同時に最大流量を吐出するように制御してもよい)。
また、ドーザ装置7のみを操作したときに、走行独立弁V14が合流位置28になるように構成することも考えられるが、そうすると、走行しながらドーザ装置7を操作した場合において、走行独立弁V14を独立位置27に保持するために、ドーザ用制御バルブV3,V6の方向切換弁DV3,DV6を操作したことを検出するための第3の検出油路を設けなければならず、検出回路の回路構成構成が複雑化するが、本実施形態では、第1検出油路r1で走行用制御バルブV4,V5及び/又はドーザ用制御バルブV3,V6を操作したことを検出するよう構成しているので、検出回路の回路構成の簡素化を図ることができる。
また、本実施形態の油圧システムにあっては、走行用制御バルブV4,V5とドーザ用制御バルブV3,V6とを並べて配置し、且つ、一方の走行用制御バルブV4及び一方のドーザ用制御バルブV3と、他方の走行用制御バルブV5及び他方のドーザ用制御バルブV6とを走行独立弁V14を挟んで配置しているので、走行用制御バルブV4,V5及び/又はドーザ用制御バルブV3,V6を操作したことを検出する検出回路の回路構成の簡素化を図ることができる。
なお、制御バルブV1~V10、インレットブロックB2の配列としては、図例の配列に限定されることはなく、2つの独立した圧油吐出ポートP1,P2からの圧油供給系統のうちの一方に、一方の走行用制御バルブV4,V5及び一方のドーザ用制御バルブV3,V6並びに一方のアウトレットブロックB1,B3を設け、他方の圧油供給系統に、他方の走行用制御バルブV4,V5及び他方のドーザ用制御バルブV3,V6並びに他方のアウトレットブロックB1,B3を設けていれば、その他の制御バルブV1,V2,V7~10の配置は特に限定はされない。
また、各制御バルブV1~V10の配列方向の順番も限定されることはない。
図4に示すように、第1リリーフ弁V12及び第2リリーフ弁V15は、電磁式の可変リリーフ弁によって構成されている。第1リリーフ弁V12及び第2リリーフ弁V15(可変リリーフ弁)は、第1ポンプ21(ポンプ)から吐出される作動油の圧力を変更可能に規定する。以下、第1リリーフ弁V12及び第2リリーフ弁V15で規定(設定)される設定圧力であるリリーフセット圧を、メインリリーフ圧という。
図8に示すように、第1リリーフ弁V12のソレノイドV12aと第2リリーフ弁V15のソレノイドV15aは、制御装置U1に接続されている。つまり、第1リリーフ弁V12及び第2リリーフ弁V15は、制御装置U1によって制御される。
図9に示すように、作業機1は、メインリリーフ圧を変更する複数のモードを有している。本実施形態では、複数のモードは、第1モード(ハードモード)、第2モード(ノーマルモード)、第3モード(ソフトモード)である。例えば、ハードモードは、標準作業を行うときのモードであり、ノーマルモードは、軽作業を行うときのモードであり、ソフトモードは、整地作業を行うときのモードである。
図8に示すように、制御装置U1には、モード切換えスイッチ43が接続されている。また、制御装置U1は、モードを切り換えるモード切換え部Uaを有している。モード切換え部Uaは、モード切換えスイッチ43の操作によって、モードをハードモード、ノーマルモード或いはソフトモードに切り換える。
図9は、モードごとのメインリリーフ圧の設定値を表にした図であり、図10は、メインリリーフ圧の変化を、メインリリーフ圧を縦軸にとり、時間を横軸にとって表した図である。図9に示すメインリリーフ圧の設定値は、一例を示したものであり、限定されることはなく種々変更することができる。
以下の説明において、制御装置U1から方向切換弁DV1~DV10のソレノイドへ送信される、操作部材41の操作量に応じた電流値を指令電流値と言う。また、複数の油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6が操作された場合、操作された油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に対応する方向切換弁DV1~DV10に立つパイロット圧のうちで一番高いパイロット圧を最高パイロット圧という。1つの油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6だけが操作された場合は、該操作された油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に対応する方向切換弁DV1~DV10に立つパイロット圧が最高パイロット圧である。
図8に示すように、制御装置U1は、リリーフ制御部Ubを有している。リリーフ制御部Ubは、操作部材41の操作量に応じてメインリリーフ圧(リリーフセット圧)を複数の設定値に変更する。詳しくは、リリーフ制御部Ubは、操作部材41の操作量の増加に応じてリリーフセット圧の設定値を段階的に上げていく。
以下、リリーフ制御部Ubによるリリーフセット圧の制御について、図9、図10を参照して、さらに詳しく説明する。
図9に示すように、各モードは、複数の設定値を有している。複数の設定値は、第1設定値P_A、第2設定値P_B及び第3設定値P_Cを有している。第1設定値P_Aは、操作部材41の非操作時(すべての操作部材41を操作していない場合)のリリーフセット
圧の設定値であり、15.0MPaである。即ち、メインリリーフ圧の初期圧は、15.0MPaである。また、本実施形態では、第1設定値P_Aは、ハードモード、ノーマルモード及びソフトモード共に15.0MPaである。
第2設定値P_Bは、操作部材41の操作量が所定量を超えない範囲での設定値である。詳しくは、第2設定値P_Bは、操作部材41の操作範囲の始端位置(中立位置)と終端位置(フル操作位置)との間の所定位置(中間位置)を超えない範囲で操作部材41が操作されるときの設定値である。始端位置とは、操作部材41を操作していない位置(非操作位置)であり、終端位置とは、操作部材41を最大に操作した位置である。第2設定値P_Bは、ハードモードが一番高く、ノーマルモードがハードモードよりも低く、ソフトモードがノーマルモードよりも低い。具体的には、ハードモードの第2設定値P_Bは24.5MPaであり、ノーマルモードの第2設定値P_Bは20.6MPaであり、ソフトモードの第2設定値P_Bは15.0MPaである。
第3設定値P_Cは、操作部材41の操作量が所定量を超えて操作されたときの設定値である。詳しくは、第3設定値P_Cは、操作部材41の始端位置と終端位置との間の所定位置を超えた範囲で操作部材41が操作されるときの設定値である。第3設定値P_Cは、ハードモードが一番高く、ノーマルモードがハードモードよりも低く、ソフトモードがノーマルモードよりも低い。具体的には、ハードモードの第3設定値P_Cは27.4MPaであり、ノーマルモードの第3設定値P_Cは24.5MPaであり、ソフトモードの第3設定値P_Cは15.0MPaである。本実施形態では、ソフトモードは、第1設定値P_A、第2設定値P_B及び第3設定値P_C共に15.0MPaである。
次に、図10を参照して、操作部材41の操作に応じたメインリリーフ圧の変化について説明する。本実施形態においては、メインリリーフ圧を第3設定値P_Cに変更するか否かの判定の基準となる閾値Ipを有している。閾値Ipは、各方向切換弁DV1~DV10を操作する電流値であって、操作部材41の始端位置と終端位置との間の所定位置(中間位置)における電流値である。下記の説明においては、閾値Ipは、各方向切換弁DV1~DV10を操作するパイロット圧であって、当該閾値Ipに対応するパイロット圧である閾値Ip1で説明する。
図10に示すように、モードをハードモード又はノーマルモードに設定している場合において、いずれかの操作部材41を操作した後、所定時間t1内に、最高パイロット圧が閾値Ip1(指令電流値が閾値Ip)を超えない場合には、メインリリーフ圧は、第1設定値P_Aから第2設定値P_Bへ時間経過に比例して上昇する。
また、メインリリーフ圧が第1設定値P_Aから第2設定値P_Bに変更された後に、最高パイロット圧が閾値Ip1を超えた場合には、メインリリーフ圧は、第2設定値P_Bから第3設定値P_Cに切り換わる。その後、最高パイロット圧が閾値Ip1未満になったときには、メインリリーフ圧は、第3設定値P_Cから第2設定値P_Bに切り換わる。その後、操作された操作部材41のすべてが中立位置に操作されると、メインリリーフ圧は、第2設定値P_Bから第1設定値P_Aに切り換わる。
また、いずれかの操作部材41を操作した後、所定時間t1未満に、最高パイロット圧が閾値Ip1(指令電流値が閾値Ip)を超えた場合には、図11に示すように、メインリリーフ圧は、第1設定値P_Aから第2設定値P_Bへ上昇している途中で第3設定値P_Cに切り換わる。
なお、第2設定値P_Bを第3設定値P_Cの数値と同じ数値にし、閾値Ip1を方向切換弁DV1~DV10に立つ最高パイロット圧以上とすれば、方向切換弁DV1~DV10にどのようなパイロット入力があっても一定時間最高メインリリーフ圧の設定を遅延させることができる。
図9に示すように、所定時間t1は、ハードモードの場合は、所定時間t1=0.5secであり、ノーマルモードの場合は、所定時間t1=1secである。
なお、第2設定値P_Bから第3設定値P_Cに切り換わる際、第3設定値P_Cから第2設定値P_Bに切り換わる際、第2設定値P_Bから第1設定値P_Aに切り換わる際は、急激に切り換わるようにしているが、時間的変化を付けてもよい。また、ハードモードは、27.4MPaで固定であってもよい。即ち、ハードモードの場合、第1設定値P_A、第2設定値P_B、第3設定値P_Cがともに27.4MPaであってもよい。
また、ソフトモードを選択している場合にあっては、第1設定値P_A、第2設定値P_B、第3設定値P_Cがともに15.0MPaである。
操作部材41を操作する際に、メインリリーフ圧を15.0MPaという低いところから立ち上がるようにすることで、例えば、ブーム15を上げ下げする場合や機体2を旋回させる場合や走行装置3を駆動する場合などにおいて、操作部材41を急操作をした場合、動き出しが緩和され(起動ショックが穏やかになり)、起動時のショックを抑制することができる。
また、ハードモードでは、ノーマルモードに比べてメインリリーフ圧の第3設定値P_Cが高いので、メインリリーフ圧が最高圧になるような動作を操作対象にさせる場合に、高い能力を発揮させることができる。また、逆に、ノーマルモードでは、ハードモードに比べてメインリリーフ圧の第3設定値P_Cが低いので、操作対象を構成する部材等に作用する負荷を低減することができ、耐久性を向上させることができる。
また、ハードモード、ノーマルモード共に、メインリリーフ圧の第2設定値P_Bが第3設定値P_Cよりも低いので、操作部材41の操作範囲の中間操作域において、ロードセンシングシステム特有の敏感さを低減させることができ、操作部材41を急操作しても操作対象の作動動作によるショックが穏やかになる。
また、作業機1で整地作業を行う場合がある。整地作業は、例えば、ブーム15やアーム16を揺動させながら作業具17で整地する場合、機体2を旋回させながら作業具17で整地する場合、作業機1を前後進させて走行装置3で整地する場合、作業機1を前進させながらドーザ装置7で整地する場合等がある。
ソフトモードでは、ハードモード、ノーマルモードに比べて、メインリリーフ圧が低いので、ソフトモードを選択することにより、整地作業をする場合に整地を行いやすい。つまり、ロードセンシングシステムは流量制御であるので、従来の場合(メインリリーフ圧が固定で高い圧に設定されている場合)では、操作部材41を微操作した場合でも、操作対象が敏感に動くが、本実施形態では、ソフトモードを選択することにより、ロードセンシングシステム特有の敏感さを低減させることができ、これにより、整地を行いやすい。また、必要以上に力がでないので、整地作業が行いやすい。さらに、操作対象の動きに不具合が発生するのを抑制することができる。
上記の実施形態にあっては、操作部材41の操作をセンサ42で検出し、この検出情報に基づいて方向切換弁DV1~DV10を電気的に制御することで操作対象を作動させる場合について説明したが、操作部材41をパイロット弁で構成し、方向切換弁DV1~DV10を、操作部材41から出力されるパイロット圧によって操作されるパイロット操作切換弁によって構成するようにしてもよい。パイロット弁とは、操作量に応じたパイロット圧を出力し、該出力したパイロット圧で他のバルブを操作する制御弁である。パイロット操作切換弁とは、パイロット弁からのパイロット圧で直接操作される切換弁である。
操作部材41をパイロット弁で構成し、方向切換弁DV1~DV10を、操作部材41パイロット操作切換弁によって構成する場合におけるメインリリーフ圧については、以下のようにする。
方向切換弁DV1~DV10をパイロット操作切換弁によって構成する場合における操作部材41が操作されたことの検出はAIスイッチ29によって行う。
図12に示すように、第1設定値P_Aは、15.0MPaである。操作部材41のいずれか1つ以上が操作されたことがAIスイッチ29で検出されると、所定時間t1後に、メインリリーフ圧を第1設定値P_Aから第2設定値P_Bに変更する。この場合も、図10に示すように、第1設定値P_Aから第2設定値P_Bへ時間経過に比例して上昇する。所定時間t1は、ハードモード、ノーマルモード、ソフトモード共に、0.5secである。また、ハードモードの場合は、第2設定値P_B=第3設定値P_C=27.4MPaである。ノーマルモードの場合は、第2設定値P_B=20.6MPa、第3設定値P_C=24.5MPaである。ソフトモードの場合は、第2設定値P_B=第3設定値P_C=24.5MPaである。
ノーマルモードの場合において、第2設定値P_Bから第3設定値P_Cに変更する場合は、例えば、操作部材(パイロット弁)41から出力される圧力を検出することにより、制御装置U1に操作部材41の操作量を把握させることができる。即ち、操作部材41が
操作範囲の中間域で操作されていることを検出しているときには、メインリリーフ圧を第2設定値P_Bに維持し、操作部材41が操作範囲の終端位置(フル操作位置)に操作されたことを検出した場合は、メインリリーフ圧を第3設定値P_Cに変更する。
なお、ノーマルモードの場合においても、第2設定値P_B=第3設定値P_Cとしてもよい。また、方向切換弁DV1~DV10をパイロット操作切換弁によって構成する場合において、操作部材(パイロット弁)41が操作されたことの検出を操作部材41から出力されるパイロット圧によって検出してもよい。
また、作業機1に装備される方向切換弁DV1~DV10の一部をパイロット式の電磁弁で構成し、他の一部をパイロット操作切換弁によって構成してもよい。例えば、機体2及び作業装置4を操作する方向切換弁DV1,DV2,DV7,DV8は、パイロット式の電磁弁で構成し、その他の操作対象を操作する方向切換弁DV3~DV6,DV9,DV10を、パイロット操作切換弁によって構成してもよい。方向切換弁DV1~DV10の一部をパイロット式の電磁弁で構成し、他の一部をパイロット操作切換弁によって構成する場合において、パイロット式の電磁弁とパイロット操作切換弁との両方を操作する場合は、メインリリーフ圧を、図12に示す設定値を優先する。
また、方向切換弁DV1~DV10の一部をパイロット式の電磁弁で構成し、他の一部をパイロット操作切換弁によって構成する場合、例えば、機体2及び作業装置4を操作する方向切換弁DV1,DV2,DV7,DV8をパイロット式の電磁弁で構成し、走行装置3を操作する方向切換弁DV4,DV5をパイロット操作切換弁で構成し、且つソフトモードを選択した場合において、機体2及び作業装置4を操作して整地する場合は必要以上に力がでないようにすることができ、走行する場合は必要な力をだせるようにすることができる。
図8に示すように、作業機1は、作動油の油温を検出する油温センサ44を有している。油温センサ44は、例えば、第1ポンプ21のサクション側の作動油(例えば、作動油タンクT2内の作動油)の油温を検出するセンサである。油温センサ44は、制御装置U1に接続されている。制御装置U1は、油温センサ44の検出情報を取得可能である。制御装置U1は、作動油の油温に応じてモードを自動的に切り換える自動切換え部Ucを有している。自動切換え部Ucは、油温が第1所定温度以下の低温(例えば、-10°C以下)と判定された場合、モード選択がどこにあっても、つまりノーマルモード又はソフトモードを選択していても自動的にハードモードに切り換える。その後、自動切換え部Ucは、油温が第2所定温度以上の常温(例えば、0°C以上)と判定された場合に、選択されている元のモードに自動的に復帰させる。
低温時にあっては、油圧ホースを流通する作動油の圧力損失などにより油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6を作動させる作動油の作動圧が上昇し、メインリリーフ圧が低いと速度が低下する場合があるので、ノーマルモード、ソフトモードを選択しているままでは、操作対象の速度が低下する。このような場合に、自動的にハードモードに切り換わることにより、オペレータがモードをハードモードに手動で切り換えなくても、低温時での起動後の速度低下を自動回避することができる。
上記作業機1は、操作部材41と、操作部材41の操作量に応じて作動する油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6と、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6を作動させる作動油を吐出するポンプ(第1ポンプ21)と、ポンプ21から吐出される作動油の圧力を変更可能に規定する可変リリーフ弁V12,V15と、可変リリーフ弁V12,V15で規定される圧力であるリリーフセット圧を制御するリリーフ制御部Ubと、を備え、リリーフ制御部Ubは、操作部材41の操作量に応じてリリーフセット圧を変更する。
この構成によれば、操作部材41の非操作時のリリーフセット圧を低く抑えることができる。これにより、操作部材41を急操作した場合に、リリーフセット圧が低いところから立ち上がるので、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6の起動ショックを抑制することができる。
また、リリーフ制御部Ubは、リリーフセット圧を複数の設定値のいずれかに設定し、且つ操作部材41の操作量の増加に応じてリリーフセット圧の設定値を段階的に上げていく。
この構成によっても、操作部材41の非操作時のリリーフセット圧を低く抑えることができ、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6の起動ショックを抑制することができる。
また、リリーフ制御部Ubは、操作部材41の非操作時のリリーフセット圧を第1設定値P_Aに規定し、操作部材41を操作した後、所定時間t1でリリーフセット圧を第1設定値P_Aよりも高い第2設定値P_Bに変更し、操作部材41の操作量が所定量を超えたときに第2設定値P_Bよりも高い第3設定値P_Cに変更する。
この構成によれば、各種作業に必要な力を操作部材41の操作量に応じて設定することができる。
また、リリーフ制御部Ubは、操作部材41を操作した後の所定時間t1内に操作部材41の操作量が所定量を超えた場合は、リリーフセット圧を第3設定値P_Cに変更する。
この構成によれば、応答性を良好にすることができる。
また、リリーフセット圧の異なる設定値を有する複数のモードを備え、複数のモードは、リリーフセット圧の最高圧の設定値が異なる。
この構成によれば、作業種類に応じてモードを切り換えることにより、作業種類に応じた力で作業をすることができる。
また、複数のモードは、リリーフセット圧の最高圧の設定値が最も高い第1モードと、リリーフセット圧の最高圧の設定値が第1モードよりも低い第2モードと、リリーフセット圧の最高圧の設定値が第2モードよりも低い第3モードとを含み、第1モード、第2モード及び第3モードの操作部材41の非操作時のリリーフセット圧が同じ設定値である。
この構成によっても、作業種類に応じた力で作業をすることができる。
また、作動油の油温を検出する油温センサ44と、油温が第1所定温度よりも低い場合に複数のモードのうちのリリーフセット圧の最高圧の設定値が一番高いモードに切り換え、油温が第1所定温度よりも高い第2所定温度よりも高くなると元のモードに復帰させる自動切換え部Ucと、を備えている。
この構成によれば、オペレータがモードを手動で切り換えなくても、低温時での起動後の速度低下を自動回避することができる。
また、作業機1は、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6が複数備えられ、ポンプ21が可変容量型に構成され、ポンプ21の吐出圧から複数の油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6のうちの最高負荷圧を引いた差圧を一定圧にするようにポンプ21を制御するロードセンシングシステムを備えている。
図5、図6、図7に示すように、制御バルブV1,V2,V6,V7,V10には、対応する油圧アクチュエータC1,C3~C6に作用する過負荷を防止するために、該油圧アクチュエータC1,C3~C6に作用する最高圧力(リリーフセット圧)を規定するオーバーロードリリーフ弁(ポートリリーフ弁)V19が組み込まれている。
図6に示すように、作業具シリンダC5(作業具駆動アクチュエータ)のボトム側(クラウド側)のポートC5aに連通するオーバーロードリリーフ弁V19は、リリーフセット圧を変更可能な電磁式の可変オーバーロードリリーフ弁V19Aによって構成されている。
可変オーバーロードリリーフ弁V19Aは、作業具制御バルブV1(アクチュエータ制御バルブ)と作業具シリンダC5のクラウド側のポートC5aとを接続する給排油路51に第1接続油路52を介して接続されている。また、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aは、ドレン油路gに第2接続油路53を介して接続されている。
図8に示すように、可変オーバーロードリリーフ弁V19AのソレノイドV19aは、制御装置U1に接続されている。つまり、制御装置U1は、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aを制御可能である。
図8に示すように、制御装置U1は、旋回検出部Udを有している。旋回検出部Udは、旋回制御バルブV8(方向切換弁DV8)が操作されていること、つまり、機体2を旋回させていることを検出する。詳しくは、第1操作具41Aが旋回モータMTを操作する方向に操作された場合に、第1操作具41Aから送信される操作信号を制御装置U1が取得したことによって検出する。なお、機体2が旋回動作されたことは、機体2の回転又は旋回モータMTの回転を検出する回転センサによって検出するようにしてもよい。この場合、機体2が旋回動作されたことは、前記回転センサを制御装置U1に接続することで、制御装置U1(旋回検出部Ud)に認識させることができる。また、旋回制御バルブV8の方向切換弁DV8がパイロット操作切換弁で構成される場合は、該パイロット操作切換弁に立つパイロット圧を検出することによって機体2が旋回されていることを検出するようにしてもよい。
図8に示すように、制御装置U1には、動作センサ(作業具動作検出部)54が接続されている。動作センサ54は、作業具17が動作しているか否かの検出を行う。動作センサ54は、作業具17の揺動を直接検出するポテンショメータや、作業具シリンダC5の伸縮状態を検出するストロークセンサ等によって構成される。
また、制御装置U1は、作業動作検出部Ueを有している。作業動作検出部Ueは、第2操作具41B(操作部材41)で作業具17を操作し且つ作業具17が動作していないことを動作センサ54が検出することで、作業具17に起因してメインリリーフ弁V12(V15)がリリーフしているリリーフ状態(高負荷作業状態)であることを検出する。高負荷作業状態の一例を挙げると、作業具17がバケットの場合に、作業具17をクラウド方向に操作して該作業具17がワーク(岩等)を掴み且つ動かないままの状態である。このとき、メインリリーフ圧は例えば24.5MPaに制御している。
図8に示すように、制御装置U1は、オーバーロード制御部Ugを有している。オーバーロード制御部Ugは、メインリリーフ弁V12(V15)がリリーフ状態で機体2が旋回した場合に、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させる。例えば、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aで規定される作業具シリンダC5のクラウド側のポートC5aの最高圧を29.4MPaとすると、メインリリーフ圧より低い20.6MPaまで低下させる。この数値は、一例であって限定されることはない。
従来、作業具シリンダC5がリリーフしたままで、機体2を旋回させると、作業具シリンダC5はリリーフ圧で作動し、旋回モータMTは低圧で作動する。すると、ロードセンシングシステムでは、作動油を適正に分流させるために、低圧側である旋回制御バルブV8の圧力補償弁V11で疑似負荷をつくって、油圧アクチュエータ間の負荷を揃える。即ち、負荷が軽いセクションに、負荷が重いセクションに合わせて疑似負荷をつくって負荷を揃える。そうすると、疑似負荷をつくったところが圧損となって作動油の温度をあげてしまい、旋回側のセクションに流れる作動油の油温が高くなる。その結果、旋回モータMTの構成部品(シール部材)を劣化させる場合がある。
このような場合、即ち、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aがリリーフ状態で機体2が旋回した場合に、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させることにより、旋回制御バルブV8の圧力補償弁V11で生成される疑似負荷(疑似圧損)が減少する。これにより、疑似負荷に起因する作動油の油温の上昇を抑制することができる。即ち、旋回モータMTに流れる作動油の油温の上昇を抑えることができる。また、省エネ化を図ることもできる。
本実施形態では、作業具17がバケットである場合を例に挙げて説明したが、作業具17は、バケット以外の作業具であってもよい。例えば、作業具17はグラップルであってもよい。作業具17がグラップルである場合は、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aは、SP制御バルブV10のオーバーロードリリーフ弁V19に採用される。即ち、グラップルに装備された掴み具を開閉して掴み動作または離し動作させるための油圧アクチュエータ(作業具駆動アクチュエータ)C6は、SP制御バルブV10で操作される。したがって、SP制御バルブV10の2つのオーバーロードリリーフ弁V19のうち、油圧アクチュエータC6の掴み側のポートに接続されるオーバーロードリリーフ弁V19に可変オーバーロードリリーフ弁V19Aが採用される。つまり、作業具17がグラップルである場合は、グラップルで木材等のワークを掴みながら機体2が旋回する場合に、油圧アクチュエータC6の掴み側のポートに接続される可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させる。
また、本実施形態では、第2操作具41Bで作業具17を操作し且つ作業具17が動作していないことを動作センサ54が検出した場合に、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させている。そのため、メインリリーフ弁V12(V15)がリリーフ状態である場合であっても、作業具17が動作している場合は、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧は低下させない。例えば、掘削作業として、機体2を旋回させて作業具17を壁等に押し当てながら該作業具17を揺動させて掘削する旋回横当て掘削作業がある。この作業を行うときに可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を落とすと作業具17の力が落ちて掘削力が低下する。したがって、このような旋回横当て掘削作業をする場合は、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させないで、作業具17の力を落とさないようにしている。
図8に示すように、制御装置U1は、ストローク制限部Uhを有している。
ストローク制限部Uhは、オーバーロード制御部Ugが可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させる際に、作業具制御バルブV1のスプールV1aのストロークを所定量までに制限する。SP制御バルブV10の場合は、スプールV10aを所定量までに制限する。これにより、無駄にドレンされる作動油の流量を減少させることができ、省エネ化を図ることができる。
即ち、作業具17などでワークを掴んでいるときは、操作部材41は、フル操作されていて、作業具制御バルブV1からポートC5aへ向けて流れる作動油は、全量が可変オーバーロードリリーフ弁V19Aから無駄にドレンされる。即ち、作業具17などでワークを掴んでいる(可変オーバーロードリリーフ弁V19Aがリリーフ状態である)ときに、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させて作業具17の力を落としているのに、作動油の流量が多いままであるので、スプールV10aを所定量戻すことにより作動油の余分な流量を減らして省エネ化を図っている。
本実施形態では、作業具制御バルブV1(方向切換弁DV1)は、パイロット圧によってスプールV10aのストロークを制御しているので、パイロット圧によってスプールV10aのストローク制限をすることで、該ストローク制限を容易に行える。即ち、ストローク制限部Uhは、閾値を有し、作業具制御バルブV1(方向切換弁DV1のソレノイド)に作用するパイロット圧が閾値よりも高い場合に、閾値まで低下させることでスプールV10aのストロークを制限する。SP制御バルブV10の場合も同様である。
また、上記の作業機1は、機体2と、機体2を旋回駆動する旋回モータMTと、機体2に装備される作業具17と、作業具17を駆動する作業具駆動アクチュエータ(作業具シリンダC5,油圧アクチュエータC6)と、旋回モータMT及び作業具アクチュエータC5,C6に作動油を給排する油圧回路と、前記油圧回路の作動油の圧力が設定圧以上になった際に該作動油をリリーフするメインリリーフ弁V12(V15)と、作業具駆動アクチュエータC5,C6の作動油の圧力が所定以上になった際に該作動油をリリーフする可変オーバーロードリリーフ弁V19Aと、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aを制御するオーバーロード制御部Ugと、を備え、オーバーロード制御部Ugは、メインリリーフ弁V12(V15)がリリーフしているリリーフ状態で機体2が旋回した場合に、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させる。
この構成によれば、メインリリーフ弁V12(V15)がリリーフしている状態で機体2が旋回した場合に、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させることにより、旋回側に流れる作動油の温度上昇を抑制することができる。
また、作業具17を操作する操作部材(第2操作具41B)の動作を検出する操作検出部(第2センサ42B)と、作業具17の動作を検出する作業具動作検出部(動作センサ54)と、を備え、オーバーロード制御部Ugは、操作部材で作業具17を操作し且つ作業具17が動作していない状態で機体2が旋回した場合に、可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させ、前記機体が旋回した場合であっても、操作部材で作業具17を操作していない場合、及び作業具17が動作している場合には可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させない。
この構成によれば、作業具17が動作している場合には可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させないので、作業具17を用いた作業の作業性が低下することを防止できる。
また、作業具駆動アクチュエータC5,C6を制御するアクチュエータ制御バルブ(作業具制御バルブV1,SP制御バルブV10)を備え、オーバーロード制御部Ugが可変オーバーロードリリーフ弁V19Aのリリーフセット圧を低下させる際に、アクチュエータ制御バルブV1,V10のスプールV1a,V10aのストロークを所定量までに制限するストローク制限部Uhを備えている
この構成によれば、無駄にドレンされる作動油の量を減らして省エネ化を図ることができる。
また、アクチュエータ制御バルブV1,V10は、パイロット圧で操作され、ストローク制限部Uhは、アクチュエータ制御バルブV1,V10に作用するパイロット圧が閾値よりも高い場合に、閾値まで低下させることでストロークを制限する。
この構成によれば、ストローク制限部Uhを容易に構成することができる。
また、作業機1は、機体2を旋回する旋回モータMT及び作業具駆動アクチュエータC5,C6を含む複数の油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6と、複数の油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に供給する作動油を吐出するポンプ21と、ポンプ21の吐出圧から複数の油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6のうちの最高負荷圧を引いた差圧を一定圧にするようにポンプ21を制御するロードセンシングシステムとを備えている。
図13、図14は、他の実施形態を示している。図13は、ブーム制御バルブ(第1制御バルブ)V2を示している。図14は、旋回制御バルブ(第2制御バルブ)V8を示している。以下、図13、図14を参照して、他の実施形態について説明する。
上述したように、ロードセンシングシステムは、PPS信号圧とPLS信号圧との圧力差(PPS信号圧-PLS信号圧:第1差圧)が予め定められた圧力となるように(第1差圧が一定となるように)、第1ポンプ21の斜板の角度を変更し、第1ポンプ21の吐出量を調整する。
図13に示すように、ブーム制御バルブV2は、方向切換弁DV2と、圧力補償弁V11(V11A)とを有している。方向切換弁DV2は、ブームシリンダ(高負荷油圧アクチュエータ)C3に向かう作動油の方向を切換可能であって、例えば、第1位置61、第2位置62、第3位置(中立位置)63に切り換わる三位置切換弁である。
方向切換弁DV2が第1位置61である場合には、方向切換弁DV2は、ブームシリンダC3のボトム側に作動油を流す方向に切り換わると共に、ブームシリンダC3のロッド側から戻ってきた作動油(戻り油)をドレン油路g(作動油タンクT2)に排出する方向に切り換わる。また、方向切換弁DV2が第2位置62である場合には、方向切換弁DV2は、ブームシリンダC3のボトム側から戻ってきた作動油(戻り油)をドレン油路g(作動油タンクT2)に排出する方向に切り換わり、ブームシリンダC3のロッド側に作動油を流す方向に切り換わる。方向切換弁DV2が第3位置63である場合には、方向切換弁DV2は、ブームシリンダC3に作動油を供給しない。
方向切換弁DV2のポンプポート64は、第1圧油供給路dから分岐した圧油分岐路fに接続されている。圧油分岐路fによって、第1ポンプ21から吐出した作動油が当該方向切換弁DV2に供給される。方向切換弁DV2と圧力補償弁V11Aとは、接続油路65により接続されている。接続油路65は、第1接続油路65aと、第2接続油路65bとを含む。第1接続油路65aは、方向切換弁DV2の第1出力ポート66と圧力補償弁V11Aの導入ポート67とを接続する油路である。第2接続油路65bは、方向切換弁DV2のポンプポート64と方向切換弁DV2の第1出力ポート66とを接続する油路である。第2接続油路65bは、方向切換弁DV2に形成されている。第2接続油路65bには、絞り(流路絞り)68が設けられている。
圧力補償弁V11AとブームシリンダC3とは接続油路69により接続されている。接続油路69は、第1接続油路69aと、第2接続油路69b、第3接続油路69cと、第4接続油路69dとを含む。第1接続油路69aは、圧力補償弁V11Aの出力ポート70と方向切換弁DV2の第1入力ポート71とを接続する油路である。第2接続油路69bは、圧力補償弁V11Aの出力ポート70と方向切換弁DV2の第2入力ポート72とを接続する油路である。第3接続油路69cは、方向切換弁DV2の第2出力ポート73とブームシリンダC3のボトム側のポートを接続する油路である。第4接続油路69dは、方向切換弁DV2の第3出力ポート74とブームシリンダC3のロッド側のポートを接続する油路である。なお、圧力補償弁V11Aの出力ポート70と負荷伝達ラインyとは、逆止弁75を介して接続されている。
圧力補償弁V11Aは、当該圧力補償弁V11Aに導入された作動油の圧力と当該圧力補償弁V11Aから出力する作動油の圧力との差圧を所定範囲(所定値)に設定する弁である。言い換えれば、圧力補償弁V11Aは、方向切換弁DV2のスプールにおける前後差圧(上流側の作動油の圧力と下流側の作動油の圧力との差圧)を一定とすることで、複合動作時に油圧アクチュエータに作用する負荷の大きさに関わらず、作動油を操作量に応じた量に分流する。詳しくは、圧力補償弁V11Aは、導入ポート67に導入された作動油の圧力を受ける受圧部76aと、出力ポート70から出力する作動油の圧力を受ける受圧部76bとを有している。導入ポート67と受圧部76aとは接続油路77により接続されている。出力ポート70と受圧部76bとは接続油路78により接続されている。
したがって、方向切換弁DV2から圧力補償弁V11Aに向けて出力した作動油の圧力が受圧部76aに作用すると共に、圧力補償弁V11Aの出力ポート70から出力する作動油の圧力が受圧部76bに作用する。そして、両者の作動油の圧力差に応じて圧力補償弁V11Aのスプール98が移動し、圧力補償弁V11Aの開口面積が変化する。
上記ブーム制御バルブV2の圧力補償弁V11Aの構成、圧力補償弁V11Aと方向切換弁DV2との接続構造は、作業具制御バルブV1、ドーザ用第1制御バルブV3、第2走行制御バルブV4、第1走行制御バルブV5、ドーザ用第2制御バルブV6、アーム制御バルブV7、スイング制御バルブV9、SP制御バルブV10に適用される。
さて、油圧システムは、上述したように、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6の作動時の最高負荷圧に応じて第1ポンプ21の吐出量が制御され、上述の圧力補償弁V11によって油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に供給する作動油の圧力を補償している。
しかしながら、制御バルブによっては、油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6に供給する作動油の流量を優先することも必要である。
この他の実施形態では、作業具制御バルブV1、ブーム制御バルブV2、ドーザ用第1制御バルブV3、第2走行制御バルブV4、第1走行制御バルブV5、ドーザ用第2制御バルブV6、アーム制御バルブV7、スイング制御バルブV9、SP制御バルブV10は、作動油の圧力を補償することを有する制御バルブであり、旋回制御バルブV8は、作動油の流量を優先することができる制御バルブである。
図14に示すように、旋回制御バルブV8は、方向切換弁(低負荷側の方向切換弁)DV8と、流量優先弁V11Bとを有している。方向切換弁DV8は、旋回モータ(低負荷油圧アクチュエータ)MTへ向かう作動油の方向を切換可能であって、例えば、第1位置81、第2位置82、第3位置(中立位置)83に切り換わる三位置切換弁である。方向切換弁DV8が第1位置81である場合には、方向切換弁DV8は、旋回モータMTの一方側に作動油を流す方向に切り換わると共に、旋回モータMTの他方側から戻ってきた作動油(戻り油)をドレン油路g(作動油タンクT2)に排出する方向に切り換わる。また、方向切換弁DV8が第2位置82である場合には、方向切換弁DV8は、旋回モータMTの他方側に作動油を流す方向に切り換わると共に、旋回モータMTの一方側から戻ってきた作動油(戻り油)をドレン油路g(作動油タンクT2)に排出する方向に切り換わる。方向切換弁DV8が第3位置83である場合には、方向切換弁DV8は、旋回モータMTに作動油を供給しない。
流量優先弁V11Bは、スプール98を移動することにより油圧アクチュエータに出力する作動油の流量を優先する弁である。流量優先弁V11Bのスプール98は、第1位置84aと、第2位置84bとの間を移動可能である。第1位置84aは、方向切換弁DV8から出力する作動油の流量を増加させる位置である。第2位置84bは、方向切換弁DV8から出力する作動油の流量を低減(減少)させる位置である。即ち、第1位置84aと第2位置84bとの間の中間位置での作動油の流量に比べて、流量優先弁V11Bが第1位置84aの場合の作動油の流量は大きく、第2位置84bの場合の作動油の流量は小さい。
流量優先弁V11Bは、押圧部材85と、第1受圧部86と、第2受圧部87とを有している。押圧部材85は、第1位置84a側に設けられた部材である。押圧部材85は、流量優先弁V11Bのスプール98を第1位置84a、即ち、開放側へ押圧する。押圧部材85は、例えば、スプリングで構成されている。押圧部材85において、スプール98を第1位置84aへ押圧する力、即ち、スプール98がフルストローク(面積最大時)における流量優先弁V11Bの設定圧(第2差圧)は、PPS信号圧-PLS信号圧との差圧である第1差圧以下に設定する。流量優先弁V11Bにおける設定圧(押圧部材85による設定圧)が、第1差圧を超えてしまうと、流量優先弁V11Bから出力する流量が単独操作時よりも多くなってしまうことがある。
なお、スプール98を第1位置84aに向けて押圧する押圧部材85を、スプリングで構成したが、作動油の圧力(パイロット油の圧力)でスプール98を押圧してもよい。例えば、流量優先弁V11Bにスプール98を押圧するための制御ピン等の受圧部を設けて、受圧部にパイロット圧を作用させる。受圧部に向けて作用させるパイロット圧は、操作部材に応じてパイロット圧が変化するリモコン弁の圧力であってもよいし、リモコン弁の圧力を減圧弁で減圧した圧力であってもよい。
第1受圧部86は、方向切換弁DV8から出力した作動油を受圧する部分である。第2受圧部87は、第1ポンプ21から旋回制御バルブV8へ吐出した作動油を受圧する部分である。言い換えれば、第2受圧部87は、方向切換弁DV8のスプール98の上流側の作動油を受圧する部分である。
流量優先弁V11Bと方向切換弁DV8とは、接続油路(第2油路)88により接続されている。接続油路(第2油路)88は、第1接続油路(接続油路)88aと、第2接続油路(接続油路)88bと、第3接続油路(接続油路)88cとを含む。第1接続油路88aは、方向切換弁DV8の第1出力ポート(出力ポート)66と流量優先弁V11Bの導入ポート89とを接続する油路である。第2接続油路88bは、方向切換弁DV8のポンプポート64と方向切換弁DV8の第1出力ポート66とを接続する油路である。第2接続油路88bは、方向切換弁DV8に形成されている。第2接続油路88bには、絞り(流路絞り)90が設けられている。第3接続油路88cは、流量優先弁V11Bの導入ポート89と第1受圧部86とを接続する油路である。
なお、第1位置81側の流路絞り90の圧損と第2位置82側の流路絞り90による圧損は、同じ数値に設定されている。
第1圧油供給路dと流量優先弁V11Bの第2受圧部87とは、接続油路(第3油路)92により接続されている。具体的には、接続油路(第3油路)92は、第1圧油供給路dの圧油分岐路fと第2受圧部87とを接続する油路である。
流量優先弁V11Bと旋回モータMTとは接続油路93により接続されている。接続油路93は、第1接続油路93aと、第2接続油路93b、第3接続油路93cと、第4接続油路93dとを含む。第1接続油路93aは、流量優先弁V11Bの出力ポート91と方向切換弁DV8の第1入力ポート71とを接続する油路である。第2接続油路93bは、流量優先弁V11Bの出力ポート91と方向切換弁DV8の第2入力ポート72とを接続する油路である。第3接続油路93cは、方向切換弁DV8の第2出力ポート73と旋回モータMTの一方側のポートを接続する油路である。第4接続油路93dは、方向切換弁DV8の第3出力ポート74と旋回モータMTの他方側のポートを接続する油路である。なお、流量優先弁V11Bの出力ポート91と負荷伝達ラインyとは、逆止弁94を介して接続されている。
したがって、流量優先弁V11Bのスプール98は、第1受圧部86で受圧した作動油の圧力(方向切換弁DV8の第1出力ポート66から出力した作動油の圧力)及び押圧部材85で第1位置84aに押圧される。また、第2受圧部87で受圧した作動油の圧力(方向切換弁DV8のスプールの上流側における作動油の圧力)で第2位置84bに押圧される。
上記油圧システムによれば、ブームシリンダC3、旋回モータMTを操作した複合操作時において、例えば、ブームシリンダC3の作動時の負荷圧が10MPa、旋回モータMTの作動時の負荷圧が3MPa、流量制御部19の設定圧が1.4MPaであるとする。この場合、作動油の最高負荷圧は10MPaであり、第1ポンプ21から吐出する作動油の圧力は11.4MPaとなる。ここで、流量優先弁V11Bにおける設定圧が1.0MPaであるとすると、設定圧が1.0MPaを維持するように流量優先弁V11Bのスプール98が移動して流量優先弁V11Bの開口面積が変化する。流量優先弁V11Bから出力する流量が一定に設定される。言い換えれば、流量優先弁V11Bによって方向切換弁DV8の前後差圧が1.0MPaに設定され(1.0MPaの圧損が生じるように動作する)、ブームシリンダC3の負荷に関わらず、旋回モータMTに作動油を優先的に流すことができる。
したがって、圧力補償弁V11を備えた作業機1であっても、所定の制御弁から出力する作動油の流量を確保することができ、単独操作時と複合操作時との旋回速度の変化を少なくすることができる。
なお、旋回モータMTを単独操作した単独操作時(他の制御弁は操作していないとき)であっても、流量優先弁V11Bから出力する流量を一定に設定することができる。即ち、方向切換弁DV8から旋回モータMTに向けて優先的に作動油を流すことができる。
しかしながら、上記流量優先弁V11Bは、押圧部材85によってスプール98を制御しているので、例えば、ブーム制御バルブV1と旋回制御バルブV8とを複合操作したときに、ブーム15側の作動圧によって流量優先弁V11Bのスプール98が微妙に動いてしまい、機体2の旋回速度が若干変わる場合が考えられる。つまり、ブームシリンダC3の作動圧が高いのに対して旋回モータMTの作動圧は低いので、その圧力差の分だけ、旋回単独操作のときと旋回(機体2)とブーム15との複合操作のときとで流量優先弁V11Bの制御位置が若干変わり、旋回速度が変わる。
これを抑制すべく、旋回モータMTに対して作動油の方向を切り換える方向切換弁DV8に疑似負荷を形成している。具体的には、図14に示すように、当該他の実施形態の方向切換弁DV8(旋回制御バルブV8)に疑似負荷を形成する疑似負荷形成部97を、旋回モータMTへ向けて作動油を流す流路96に設けている。流路96は、方向切換弁DV8が第1位置81である場合に、旋回モータMTの一方側に作動油を流す流路である第1流通路96aと、方向切換弁DV8が第2位置82である場合に、旋回モータMTの他方側に作動油を流す流路である第2流通路96bとを含む。疑似負荷形成部97は、第1流通路96aと第2流通路96bとのそれぞれに設けられた絞り97a,97bによって構成されている。即ち、疑似負荷形成部97は、第1流通路96aに設けられた第1の絞り97aと、第2流通路96bに設けられた第2の絞り97bとを含む。第1の絞り97aによる圧損と、第2の絞り97bによる圧損とは、同じである。また、第1の絞り97aによる圧損と、第2の絞り97bによる圧損とは、絞り90による圧損よりも大である。
上記構成の旋回制御バルブV8にあっては、第1の絞り97a、第2の絞り97bによって旋回制御バルブV8の方向切換弁DV8に疑似負荷をつくって、最初から旋回モータMTの作動圧を上げておくことで、作動圧の高いブームシリンダC3と、負荷の低い旋回モータMTとを複合操作したときに、作動圧のバランスをとることができる。詳しくは、旋回モータMTの作動時の負荷圧が3MPaで、第1の絞り97aによって立つ圧損と第2の絞り97bによって立つ圧損とがそれぞれ3MPaとすると、負荷圧(旋回モータMTの作動圧)が6MPaになる。そして、該負荷圧に合わせて旋回速度を調整しておけば、複合操作したときの圧力差が減る。これにより、流量優先弁V11Bの制御面積変更量が減少し(流量優先弁V11Bで生成される疑似負荷が減少し)、旋回単独操作のときと機体2(旋回)とブーム15とを複合操作したときとの機体2の旋回速度の速度変化を抑制することができる。また、複合操作したときの流量優先弁V11Bの制御位置を安定させることができる。
上記他の実施形態では、高負荷油圧アクチュエータとしてブームシリンダC3を例示し、低負荷油圧アクチュエータとして旋回モータMTを例示して説明したが、これに限定されることはない。
また、作業機1は、複数の油圧アクチュエータC3,MTと、複数の油圧アクチュエータC3,MTに対応して設けられ、油圧アクチュエータC3,MTに対する作動油の方向を切り換える複数の方向切換弁DV2,DV8と、複数の油圧アクチュエータC3,MTのうちの作動圧の高い高負荷油圧アクチュエータC3と該高負荷油圧アクチュエータC3よりも作動圧の低い低負荷油圧アクチュエータMTとを複合操作したときと、低負荷油圧アクチュエータMTを単独操作したときとの低負荷油圧アクチュエータMTの作動速度の速度変化を抑制すべく、低負荷油圧アクチュエータMTに対して作動油の方向を切り換える低負荷側の方向切換弁DV8に疑似負荷を形成する疑似負荷形成部97と、を備えている。
この構成によれば、疑似負荷形成部97によって、低負荷側の方向切換弁DV8に予め疑似負荷をつくって、低負荷油圧アクチュエータMTの作動圧を上げておくことで、高負荷油圧アクチュエータC3と低負荷油圧アクチュエータMTとを複合操作したときの圧力差を減少させることができる。これにより、高負荷油圧アクチュエータC3と低負荷油圧アクチュエータMTとを複合操作したときと、低負荷油圧アクチュエータMTを単独操作したときとの低負荷油圧アクチュエータMTの作動速度の速度変化を抑制することができる。
また、低負荷側の方向切換弁DV8は、低負荷油圧アクチュエータMTに向けて作動油を流す流路96を有し、疑似負荷形成部97は、流路96に設けられた絞り97a,97bによって構成されている。
この構成によれば、疑似負荷形成部97を低負荷側の方向切換弁DV8に設けることができる。
また、高負荷油圧アクチュエータC3を制御する制御弁であって、導入された作動油の圧力と出力する作動油の圧力との差圧を一定に設定する圧力補償弁V11Aを有する第1制御バルブV2と、低負荷油圧アクチュエータMTを制御する制御弁であって、低負荷側の方向切換弁DV8と、低負荷側の方向切換弁DV8を介して低負荷油圧アクチュエータMTに出力する作動油の流量を優先する流量優先弁V11Bとを有する第2制御バルブV8と、を備えている。
この構成によれば、高負荷油圧アクチュエータC3が圧力補償弁V11Aを備えていても、低負荷油圧アクチュエータMTに対して作動油を優先的に供給することができる。
また、流量優先弁V11Bは、低負荷側の方向切換弁DV8から出力する作動油の流量を増加させる第1位置84aと、低負荷側の方向切換弁DV8から出力する作動油の流量を減少させる第2位置84bとの間を移動可能なスプール98と、スプール98を第1位置84aに向けて押圧する押圧部材85とを含み、低負荷側の方向切換弁DV8は、低負荷油圧アクチュエータMTの一方側に作動油を流す流路96である第1流通路96aと、低負荷油圧アクチュエータMTの他方側に作動油を流す流路96である第2流通路96bとを含み、疑似負荷形成部97は、第1流通路96aに設けられた絞りである第1絞り97aと、第2流通路96bに設けられた絞りである第2絞り97bとを含む。
この構成によれば、高負荷油圧アクチュエータC3と低負荷油圧アクチュエータMTとを複合操作したときに、流量優先弁V11Bから出力される作動油の流量が、押圧部材85のセッティングによって変動してしまうのを抑制し、流量優先弁V11Bの制御位置を安定させることができ、低負荷油圧アクチュエータMTの速度変化を抑制することができる。
また、低負荷側の方向切換弁DV8は、作動油が供給されるポンプポート64と、流量優先弁V11Bに作動油を出力する出力ポート66と、ポンプポート64と出力ポート66とを接続する接続油路88bと、接続油路88bに設けられた流路絞り90とを有し、第1絞り97aよる圧力損失と第2絞り97aによる圧力損失とは、流路絞り90による圧力損失よりも大である。
この構成によれば、低負荷側の方向切換弁DV8に疑似負荷を形成することができる。
また、縦軸回りに旋回可能な機体2と、機体2を旋回させる旋回モータMTと、機体2の前部に上下揺動可能に設けられたブーム15と、ブーム15を上下揺動させるブームシリンダC3と、を備え、高負荷油圧アクチュエータは、ブームシリンダC3で構成され、低負荷油圧アクチュエータは、旋回モータMTで構成される。
この構成によれば、ブームシリンダC3と旋回モータMTとを複合操作したときと、旋回モータMTを単独操作したときとの旋回モータMTの作動速度の速度変化を抑制することができる。
また、複数の油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6を作動させる作動油を吐出する可変容量型のポンプ21と、ポンプ21の吐出圧から複数の油圧アクチュエータML,MR,MT,C1~C6のうちの最高負荷圧を引いた差圧を一定圧にするようにポンプ21を制御するロードセンシングシステムを備えていてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。