JP6668148B2 - 作業機の油圧システム - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された作業機の油圧システムは、ドーザ装置を駆動するドーザシリンダを有する。この油圧システムにおいては、ドーザシリンダは、同時に操作される2つのパイロット切換弁によって制御される。この2つのパイロット切換弁は1つの操作装置から出力されるパイロット油によって同時にパイロット操作される。
このため、パイロット切換弁には、エア抜き回路が設けられている。このエア抜き回路は、パイロット切換弁に供給されるパイロット油の一部をタンクに戻すことにより、パイロットホース内の油に存在するエアを排出する回路である。また、従来、エア抜き回路は、パイロット切換弁の各々に対して設けられている。
そこで、本発明は、パイロット操作される複数のパイロット切換弁によって同一対象の油圧アクチュエータを制御する油圧システムにおいて油圧アクチュエータの動作を安定させることを目的とする。
図8は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す概略側面図である。本実施形態では、作業機1として旋回作業機であるバックホーが例示されている。
<作業機の全体構成>
先ず、作業機1の全体構成を説明する。
本発明の実施形態において、作業機1の運転席6に着座した運転者の前側(図8の左側)を前方、運転者の後側(図8の右側)を後方、運転者の左側(図8の手前側)を左方、運転者の右側(図8の奥側)を右方として説明する。また、前後方向K1に直交する方向である水平方向を機体幅方向として説明する。
機体2は、走行装置3のフレーム上に旋回ベアリング8を介して縦軸(上下方向に延伸する軸心)回りに旋回自在に支持されている。機体2は、油圧モータ(油圧アクチュエータ)からなる旋回モータM3によって旋回駆動される。機体2は、縦軸回りに旋回する基板(以下、旋回基板という)9と、ウエイト10とを有している。旋回基板9は、鋼板等から形成されており、旋回ベアリング8に連結されている。ウエイト10は、機体2の後部に設けられている。機体2の後部には、エンジンE1が搭載されている。
図8に示すように、作業装置4は、ブーム15と、アーム16と、バケット(作業具)17とを有している。ブーム15の基部は、スイングブラケット14に横軸(機体幅方向の軸心)回りに回動自在に枢着されている。これによって、ブーム15が上下に揺動自在とされている。アーム16は、ブーム15の先端側に横軸回りに回動自在に枢着されている。これによって、アーム16が前後或いは上下に揺動自在とされている。バケット17は、アーム16の先端側にスクイ動作及びダンプ動作可能に設けられている。作業機1は、バケット17に代えて或いは加えて、油圧アクチュエータにより駆動可能な他の作業具(油圧アタッチメント)を装着することが可能である。他の作業具としては、油圧ブレーカ、油圧圧砕機、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等が例示できる。
<油圧システム>
次に、図1〜図7を参照して作業機1に装備された各種油圧アクチュエータM1〜3,C1〜5及び別途装備される油圧アクチュエータを作動させるための油圧システム(作業機の油圧システム)について説明する。
油圧システムは、ロードセンシングシステムが採用されている。
コントロールバルブCV1は、複数の制御弁V1〜V11、複数のエンドブロックB1,B2、複数のバルブブロックB3,B4を一方向に並べて配置して集約したバルブユニットである。また、コントロールバルブCV1は、バルブブロックB4に設けられたバルブブロックB5を有する。
制御弁V1は、ドーザシリンダC1を制御する第1ドーザ弁である。制御弁V2は、第1走行モータM1を制御する第1走行弁である。制御弁V3は、第2走行モータM2を制御する第2走行弁である。制御弁V4は、ドーザシリンダC1を制御するバルブであって、制御弁V1とは異なる第2ドーザ弁である。制御弁V5は、別途装着される油圧アタッチメントを制御する第1予備弁である。制御弁V6は、アームシリンダC4を制御するアーム弁である。制御弁V7は、バケットシリンダC5を制御するバケット弁(作業具弁)である。制御弁V8は、ブームシリンダC3を制御するブーム弁である。制御弁V9は、旋回モータM3を制御する旋回弁である。制御弁V10は、別途装着される油圧アタッチメントを制御するバルブであって、制御弁V5とは異なる第2予備弁である。制御弁V11は、スイングシリンダC2を制御するスイング弁である。
制御弁V3〜V11は、第2制御弁を構成する。即ち、第2制御弁は、油圧アクチュエータ(第2走行モータM2、ドーザシリンダC1、油圧アタッチメント、アームシリンダC4、バケットシリンダC5、ブームシリンダC3、旋回モータM3、スイングシリンダC2)を制御するバルブである。また、第2制御弁は、少なくとも第2走行弁V3を含み、本実施形態では、第2ドーザ弁V4、第1予備弁V5、アーム弁V6、バケット弁V7、ブーム弁V8、旋回弁V9、第2予備弁V10、スイング弁V11をも含む。
コントロールバルブCV1は、入力ポート18〜22、出力ポート23,24を有する。入力ポート18及び入力ポート19は、後述の第1ポンプ27から吐出された作動油が入力されるポートであって、バルブブロックB5に設けられている。入力ポート20は、エンドブロックB1に設けられている。入力ポート21は、エンドブロックB2に設けられている。入力ポート22は、バルブブロックB4に設けられている。出力ポート23及び出力ポート24は、バルブブロックB3に設けられている。出力ポート23は、各種油圧アクチュエータM1〜3,C1〜5の内の最高負荷圧であるPLS信号圧(PLS:Pressure of Load Sensing)を出力するポートである。出力ポート24は、第1ポンプ27の吐出圧であるPPS信号圧(PPS:Pressure of Pump Sensing)を出力するポートである。
<圧油供給ユニット>
圧油供給ユニットSU1は、ユニットボディ26と、第1ポンプ27と、第2ポンプ28と、制御部29とを有する。第1ポンプ27、第2ポンプ28、制御部29はユニットボディ26内に組み込まれている。
第1ポンプ27は、独立した2つの吐出ポートから等しい量の圧油(作動油)を吐出する等流量ダブルポンプの機能を有する油圧ポンプであって、吐出容量を可変できる斜板形可変容量アキシャルポンプで構成されている。詳しくは、第1ポンプ27は、1つのピストン・シリンダバレルキットからバルブプレートの内外に形成した吐出溝へ交互に圧油を吐き出す機構をもったスプリットフロー式の油圧ポンプが採用されている。
ユニットボディ26には、出力ポート30〜32、入力ポート33〜35が設けられている。出力ポート30は、第1ポンプポートP1から吐出される作動油を出力する。この出力ポート30は、入力ポート18に供給油路36を介して接続されている。出力ポート31は、第2ポンプポートP2から吐出される作動油を出力する。出力ポート31は、供給油路37を介して入力ポート19に接続されている。出力ポート32は、第2ポンプ28から吐出される作動油を出力する。この出力ポート32は、供給油路38、供給油路39を介して入力ポート20に接続されている。また、出力ポート32は、供給油路38、供給油路40、供給油路41を介して入力ポート21に接続されている。また、出力ポート32は、供給油路38、供給油路39、供給油路58を介して入力ポート22に接続されている。また、出力ポート32は、供給油路38、供給油路40、供給油路42を介して入力ポート35に接続されている。入力ポート33は、信号油路(PPS信号油路)47を介して出力ポート24に接続されている。即ち、入力ポート33にPPS信号圧が入力される。入力ポート34は、信号油路(PLS信号油路)48を介して出力ポート23に接続されている。即ち、入力ポート34にPLS信号圧が入力される。
制御部29は、第1ポンプ27の斜板を押圧する押圧装置43と、第1ポンプ27の斜板を制御する流量補償用の斜板制御装置44とを有する。第1ポンプ27は、該第1ポンプ27の自己圧によって押圧装置43を介して斜板がポンプ流量を増加する方向に押圧されるよう構成されている。また、この押圧装置43の押圧力に対抗する力を斜板制御装置44によって斜板に作用させるように構成されている。この斜板制御装置44に作用する圧力を制御することにより、該第1ポンプ27の吐出流量が制御される。
また、制御部29は、流量補償用の制御弁V12を有する。この制御弁V12によって斜板制御装置44に作用する圧力を制御することにより、第1ポンプ27の斜板制御が行われる。
即ち、油圧システム(ロードセンシングシステム)は、第1ポンプ27(第1ポンプポートP1又は第2ポンプポートP2)の吐出圧と油圧アクチュエータの負荷圧に基づいて第1ポンプポートP1及び第2ポンプポートP2から吐出する作動油の流量を制御する制御部29を有する。
次にコントロールバルブCV1の詳細を説明する。
方向切換弁D1〜D11は、制御対象となる油圧アクチュエータM1〜M3,C1〜C5に対して圧油の方向を切り換えるバルブである。方向切換弁D1〜D11は、直動スプール形の3位置切換弁である。また、方向切換弁D1〜D11は、パイロット圧(パイロット油)によって切換操作されるパイロット(操作)切換弁である。方向切換弁D1〜D11のスプールは、制御弁V1〜V11のメインスプールを構成している。したがって、制御弁V1〜V11は、パイロット圧によって切換操作されるパイロット(操作)切換弁と言える。また、方向切換弁D1〜D11は、当該方向切換弁D1〜D11を操作する操作装置の操作量に比例してスプールが動かされる。そして、該スプールの動かされた量に比例する量の圧油を制御対象の油圧アクチュエータM1〜M3,C1〜C5に供給するように構成されている(各操作装置の操作量に比例して操作対象の油圧アクチュエータM1〜M3,C1〜C5の作動速度が変速可能とされている)。
<ドーザ弁のパイロット油路のエア抜き回路>
図3に示すように、油圧システムは、ドーザ装置7を操作するリモコン弁(操作装置)56を備えている。このリモコン弁56は、ドーザレバー(操作部材)56Aを有する。また、リモコン弁56は、運転席6の近傍に設けられている。また、リモコン弁56は、ドーザレバー56Aを操作することにより、制御弁V1(第1ドーザ弁)と制御弁V4(第2ドーザ弁)とをパイロット操作するパイロット弁である。また、リモコン弁56は、ドーザレバー56Aを操作することによって、方向切換弁D1と方向切換弁D4とにパイロット油を同時に出力する。これによって、方向切換弁D1と方向切換弁D4とが同時に作動する(同時に操作される)。以下、説明の便宜上、方向切換弁D1のことを、「第1パイロット切換弁」といい、方向切換弁D4のことを「第2パイロット切換弁」ということがある。
第1パイロット油路54Aは、一端がリモコン弁56に接続され、他端が方向切換弁D1の受圧部(第1受圧部)57Aに接続されている。第2パイロット油路54Bは、一端がリモコン弁56に接続され、他端が方向切換弁D1の受圧部(第2受圧部)57Bに接続されている。第3パイロット油路55Aは、一端が第1パイロット油路54Aに接続され、他端が方向切換弁D4の受圧部(第3受圧部)57Cに接続されている。第4パイロット油路55Bは、一端が第2パイロット油路54Bに接続され、他端が方向切換弁D4の受圧部(第4受圧部)57Dに接続されている。本実施形態では、第1供給回路54は、リモコン弁56(操作装置)から第1パイロット切換弁D1にパイロット油を供給する回路である。また、第2供給回路55は、第1供給回路54から第2パイロット切換弁D4にパイロット油を供給する回路である。なお、第1供給回路54がリモコン弁56から第2パイロット切換弁D4にパイロット油を供給する回路で、第2供給回路55が第1供給回路55から第1パイロット切換弁D1にパイロット油を供給する回路であってもよい。即ち、パイロット回路53は、操作装置56から第1パイロット切換弁D1又は第2パイロット切換弁D4の一方にパイロット油を供給する第1供給回路54と、第1供給回路54から第1パイロット切換弁D1又は第2パイロット切換弁D4の他方にパイロット油を供給する第2供給回路55とを有する。
パイロット油路54A、54B、55A、55Bを構成する油圧ホース等の油圧配策部材を組み付けるときにパイロット油路54A、54B、55A、55B内にエアが混入する場合がある。また、制御弁V1,V2の不使用時等にパイロット油路54A、54B、55A、55B内で油(作動油)が停滞すると、油に含有する気体が微細な泡となって析出する場合がある。パイロット油路54A、54B、55A、55B内にエアがあるとドーザシリンダC1(油圧アクチュエータ)の動きが悪くなる。エア抜き回路59は、パイロット油路54A、54B、55A、55B内のパイロット油をタンクT1に戻すことにより、パイロット油路54A、54B、55A、55B内のエア(気泡)を抜く回路である。
ドレン油路60は、コントロールバルブCV1に設けられ、エンドブロックB3から制御弁V11〜V1及びバルブブロックB4,B3内を通ってエンドブロックB1に至る。ドレン油路60はエンドブロックB1にてリリーフ弁V22を介してタンクT1に連通している。また、ドレン油路60は、制御バルブV8にて油路61を介してタンクT1に連通している。
制御弁V1(第1パイロット切換弁D1)と、制御弁V4(第2パイロット切換弁D2)との両方にエア抜き回路を設けると、パイロット油の漏れ量が多くなることからパイロット油路54A、54B、55A、55Bが昇圧しにくくなる場合がある。パイロット油路54A、54B、55A、55Bが十分に昇圧しないと、方向切換弁のD1,D4のスプールを押し切れずに、ドーザ装置7の動作速度が遅くなる。制御弁V1(第1ドーザ弁)と、制御弁V4(第2ドーザ弁)との一方に、エア抜き回路59を設けることにより、パイロット油路54A、54B、55A、55B内のエアを適切に抜くとともに、パイロット油路54、54B、55A、55Bを十分に昇圧させ、ドーザ装置7の動作速度を適正にすることができる。
<ロードセンシングシステムの負荷圧の戻し回路>
図2、図3、図4に示すように、エンドブロックB1には、第1リリーフ弁V21が組み込まれている。バルブブロックB3には、第1シャトル弁V14、第2シャトル弁V15、第1アンロード弁V18、第2アンロード弁V19が組み込まれている。バルブブロックB4には、第1切換弁V13、第2切換弁V20、第2リリーフ弁V17、第1戻し回路66が組み込まれている。バルブブロックB5には、バイパス弁V16が組み込まれている。エンドブロックB2には、第2戻し回路67が組み込まれている。
図2、図3、図4に示すように、第1作動油路68は、方向切換弁D1,D2にそれぞれ油路によって接続されており、第1作動油路68から方向切換弁D1,D2に作動油が供給可能とされている。
また、第1作動油路68は、信号油路79によって第1シャトル弁V14の一方の入力ポートに接続され、第1作動油路68の作動油が第1シャトル弁V14に入力される。第2作動油路69は、第2連結油路72及び信号油路80を介して第1シャトル弁V14の他方の入力ポートに接続され、第2作動油路69の作動油が第1シャトル弁V14に入力される。第1シャトル弁V14は入力ポートから入力された作動油のうち圧力が高い方の作動油を出力ポートから出力する(同圧の場合は、開いている側の入力ポートからの作動油が出力される)。第1シャトル弁V14の出力ポートは、出力ポート24に接続されている。これによって、出力ポート24からPPS信号圧(第1ポンプポートP1、第2ポンプポートP2の吐出圧)が出力される。
図5、図6に示すように、第1切換弁V13は、6つのポート73a〜73fを有する。ポート73aに第1連結油路71が接続されている。ポート73bに第2連結油路72が接続されている。ポート73cには、第1伝達油路74の一端が接続されている。ポート73dには、第2伝達油路75の一端が接続されている。ポート73eには、リリーフ油路76の一端が接続されている。ポート73fには、排油路77の一端が接続されている。
また、第1伝達油路74は、信号油路81を介して第2シャトル弁V15の一方の入力ポートに接続され、第1伝達油路74の圧油が第2シャトル弁V15に入力される。第2伝達油路75は、信号油路82を介して第2シャトル弁V15の他方の入力ポートに接続され、第2伝達油路75の圧油が第2シャトル弁V15に入力される。第2シャトル弁V15は入力ポートから入力された作動油のうち圧力が高い方の作動油を出力ポートから出力する(同圧の場合は、開いている側の入力ポートからの作動油が出力される)。第2シャトル弁V15の出力ポートは出力ポート23に接続されている。これによって、出力ポート23からPLS信号圧(油圧アクチュエータの最高負荷圧)が出力される。
第1切換弁V13が合流位置83であると(図5参照)、第1連結油路71と第2連結油路72とが接続される。即ち、第1作動油路68と第2作動油路69とが第1連結油路71と第2連結油路72とを介して連通(接続)される。これによって、第1ポンプポートP1の吐出油と第2ポンプポートP2の吐出油とが合流されて各制御弁V1〜V11の方向切換弁D1〜D11に供給可能とされる。また、合流位置83では、第1伝達油路74と第2伝達油路75とが接続される。即ち、第1切換弁V13は、合流位置83では、第1ポンプポートP1と第2ポンプポートP2からの作動油を合流して第1制御弁及び第2制御弁に供給可能とし且つ第1伝達油路74と第2伝達油路75とを接続する。
図5、図6に示すように、第1切換弁V13は、連通油路88と、第1戻し回路66とを有する。連通油路88は、独立位置84でポート73bとポート73eとを連結する。これによって、独立位置84で第2連結油路72(第2作動油路69)とリリーフ油路76とが接続される。また、合流位置83では、連通油路88は、ポート73bとポート73eとから外れる(第2連結油路72とリリーフ油路76とから外れる)。これによって、連通油路88によるポート73bとポート73eとの連結は解除され、第2連結油路72(第2作動油路69)とリリーフ油路76との接続が解除される。
第1接続油路66Aは、第1切換弁V13のスプールに設けられ、例えば、第スプールに形成された溝や穴等に構成される。
また、第2戻し回路67は、合流位置83及び独立位置84で第2伝達油路75の圧油をタンクT1に戻す回路である。
図3、図5、図6に示すように、第1切換弁V13は、第2切換弁V20によって切り換えられる。第2切換弁V20は、直動スプール形2位置切換弁から構成されている。また、第2切換弁V20は、パイロット圧によって切換操作されるパイロット操作切換弁によって構成されている。
第2切換弁V20は、受圧部96と受圧部97とを有する。受圧部96には、パイロット油路98の一端が接続され、受圧部97には、パイロット油路99の一端が接続されている。図3に示すように、パイロット油路98の他端は、エンドブロックB1にて、第1検知油路100に接続されている。第1検知油路100の一端は、入力ポート20に接続されている。また、第1検知油路100は、エンドブロックB1から制御弁V4にわたって設けられている。また、第1検知油路100は、方向切換弁D1、方向切換弁D2、方向切換弁D3、方向切換弁D4を通過して設けられている。第1検知油路100の他端は、制御弁V4にて油路102を介してドレン油路60に接続されている。
この状態から方向切換弁D1〜D4(ドーザ装置7、第1走行装置3L、第2走行装置3R)のいずれか一つ以上が操作されると、第1検知油路100の中途部が遮断される。これにより、パイロット油路98にパイロット圧が発生し、第2切換弁V20が切換位置90に切り換えられる。すると、受圧部95にパイロット圧が作用し、第1切換弁V13が独立位置84に切り換えられる(図6参照)。
以上のように、油圧システムは、作業装置4を駆動させるときには、第1切換弁V13は、合流位置である。また、作業装置4を駆動させないで走行装置3を駆動する際であって、第1走行装置3L又は第2走行装置3Rの少なくとも1つを作動させるときには独立位置84に切り換えられる。
<リリーフ弁の設定圧力の切換え>
図3、図5、図6に示すように、パイロット油路94には、切換油路103の一端が接続されている。切換油路103の他端は、第1リリーフ弁V21の受圧部64に接続されている。パイロット油路94にパイロット圧が作用しない場合には、切換油路103及び受圧部64にパイロット圧が作用しないので、第1リリーフ弁V21の設定圧力は、第1設定圧力である。パイロット油路94にパイロット圧が作用すると、切換油路103及び受圧部64にパイロット圧が作用し、第2設定圧力に変更される。即ち、第1リリーフ弁V21は、第2切換弁V20から出力された切換圧によって第2設定圧力に切り換えられる可変リリーフ弁である。
また、第2リリーフ弁V17は、独立位置84で第2作動油路69の回路圧を第2設定圧力と同じ設定圧力に設定するリリーフ弁であって、合流位置83では第2作動油路69の回路圧の設定を解除するリリーフ弁である。
<油圧アクチュエータの戻り油の戻り経路>
図7に示すように、油圧システムは、ライン切換弁V23を有する。このライン切換弁V23は、第1切換位置109と、第2切換位置110とに切換自在な2位置切換弁である。第1切換位置109は、制御弁V5に接続される油圧アクチュエータから戻る戻り油を制御弁V5に戻す位置である。第1切換位置109は、制御弁V5に接続される油圧アクチュエータから戻る戻り油を制御弁V5を通さずにタンクT1に戻すことを可能とする位置である。
従来は、油圧アクチュエータからの戻り油を制御弁V5を通さずにタンクT1に戻す場合、直接タンクT1に戻るようにしている。そうすると、ヒートバランスが悪くなる場合がある。そこで、油圧アクチュエータからの戻り油を制御弁V5を通さずにタンクT1に戻す場合に、オイルクーラ117を通してタンクT1に戻すことにより、ヒートバランスの悪化を防止することができる。
《旋回ブレーキのブレーキ解除回路》
図7に示すように、油圧システムは、ブレーキ解除回路121を有する。このブレーキ解除回路121は旋回モータM3に設けられた旋回ブレーキ122を解除するパイロット圧をブレーキ切換弁V28に出力する回路である。
ブレーキ解除回路121は、1つの出力ポート135と、5つの入力ポート136〜140と、4つのシャトル弁V30〜33とを有する。出力ポート135はパイロット油路140を介して受圧ポート134に接続されている。入力ポート136〜139には、リモコン弁(操作装置)141からのパイロット圧が入力される。入力ポート140には、リモコン弁(操作装置)152からのパイロット圧が入力される。
リモコン弁152は、制御弁V11(スイングブラケット14)を操作する装置である。リモコン弁152は操作レバー152Aを有する。操作レバー152Aを右に揺動するとスイングブラケット14が右に揺動するようにパイロット油路148を介して制御弁V11にパイロット圧が出力される。操作レバー152Aを左に揺動するとスイングブラケット142が左に揺動するようにパイロット油路150を介して制御弁V11にパイロット圧が出力される。
シャトル弁V30〜V33は、2つの入力ポートと1つの出力ポートとを有し、入力ポートから入力されたパイロット圧のうち、高い側のパイロット圧を出力ポートから出力する(同圧の場合は、開いている側の入力ポートからの作動油が出力される)。
旋回ベアリング8は、走行装置3のフレームに固定されたアウターレースと、旋回台2に固定されたインナーレースを有し、インナーレースの内周面に内歯歯車が形成されている。旋回モータM3は、旋回ベアリング8の内歯歯車に噛み合うピニオンを有し、ピニオンを駆動することにより、旋回台2を旋回させる。
<作用効果>
本実施形態の作業機の油圧システムは、油圧アクチュエータを制御する第1制御弁V1,V2と、油圧アクチュエータを制御する第2制御弁V3〜V11と、作動油を貯留するタンクT1と、作動油を第1制御弁V1,V2に供給可能とする第1作動油路68と、作動油を第2制御弁V3〜V11に供給可能とする第2作動油路69と、第1制御弁V1,V2で制御される油圧アクチュエータの負荷圧が伝達される第1伝達油路74と、第2制御弁V3〜V11で制御される油圧アクチュエータの負荷圧が伝達される第2伝達油路75と、第1作動油路68と第2作動油路69とを連通し且つ第1伝達油路74と第2伝達油路75とを連通する合流位置83と、第1作動油路68と第2作動油路69との連通を解除し且つ第1伝達油路74と第2伝達油路75との連通を解除する独立位置84とに切り換え自在な第1切換弁V13と、独立位置84で第1伝達油路74に接続して第1伝達油路74の作動油をタンクT1に戻す回路であって、合流位置83で第1伝達油路74との接続が解除される第1戻し回路66と、合流位置83及び独立位置84で第2伝達油路75の作動油をタンクT1に戻す第2戻し回路67と、を備えている。
また、タンクT1に連通する排油路77を備え、第1戻し回路66は、独立位置84において第1伝達油路74と排油路77とを接続し、且つ合流位置83において第1伝達油路74と排油路77との接続を解除する接続油路66Aと、接続油路66Aに介装された絞り66Bとを有する。これにより、第1戻し回路66を簡単に構成でき、油圧システム(油圧回路)を簡素化することができる。
また、複数のパイロット圧切換弁D1,D4は、第1パイロット圧切換弁D1と、第2パイロット圧切換弁D4とを含み、エア抜き回路59は、第1パイロット圧切換弁D1又は第2パイロット圧切換弁D4の一方側に設けられている。これによって、エア抜き回路59からのパイロット油の漏れ量を適正にすることができ、第1パイロット圧切換弁D1及び第2パイロット切換弁D4に対して作動油を供給するパイロット回路53を十分に昇圧することができる。その結果、油圧アクチュエータC1の動作の安定性を向上させることができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
53 パイロット回路
54 第1供給回路
55 第2供給回路
56 操作装置
59 エア抜き回路
C1 油圧アクチュエータ(ドーザシリンダ)
D1 第1パイロット切換弁
D4 第2パイロット切換弁
T1 タンク
Claims (3)
- 作動油を貯留するタンクと、
作動油によって駆動される油圧アクチュエータと、
前記油圧アクチュエータを制御する複数のパイロット切換弁と、
前記複数のパイロット切換弁を作動油によって操作可能な操作装置と、
前記操作装置からの作動油を前記複数のパイロット切換弁に供給するパイロット回路と、
前記複数のパイロット切換弁を操作する作動油の一部を前記タンクに戻す回路であって、前記複数のパイロット切換弁に対して共通のエア抜き回路と、
を備え、
前記複数のパイロット切換弁は、前記操作装置からの作動油が作用する第1受圧部及び第2受圧部を有する第1パイロット切換弁と、前記操作装置からの作動油が作用する第3受圧部及び第4受圧部を有する第2パイロット切換弁とを含み、
前記第1パイロット切換弁及び前記第2パイロット切換弁は、前記第1受圧部及び前記第3受圧部に作用する作動油によって前記油圧アクチュエータを一方に作動させる方向に切り換えられ、前記第2受圧部及び前記第4受圧部に作用する作動油によって前記油圧アクチュエータを他方に作動させる方向に切り換えられ、
前記パイロット回路は、前記操作装置からの作動油を前記第1受圧部及び前記第3受圧部に作用させる第1回路と、前記操作装置からの作動油を前記第2受圧部及び前記第4受圧部に作用させる第2回路とを含み、
前記エア抜き回路は、前記第1回路を流れる作動油を前記タンクに戻す第1逃がし路と、前記第1逃がし路と前記第2回路とを接続する第2逃がし路と、前記第1逃がし路における前記第2逃がし路の接続部よりも前記第1回路との接続部側に設けられた第1絞りと、前記第2逃がし路に設けられた第2絞りとを有している作業機の油圧システム。 - 前記タンクに連通するドレン油路を備え、
前記第1回路は、前記操作装置と前記第1受圧部とを接続する第1パイロット油路と、前記第1パイロット油路と前記第3受圧部とを接続する第3パイロット油路とを含み、
前記第2回路は、前記操作装置と前記第2受圧部とを接続する第2パイロット油路と、前記第2パイロット油路と前記第4受圧部とを接続する第4パイロット油路とを含み、
前記第1逃がし路は、一端が前記第3パイロット油路に接続され、他端が前記ドレン油路に接続されており、
前記第2逃がし路は、一端が前記第4パイロット油路に接続され、他端が前記第1逃がし路に接続されている請求項1に記載の作業機の油圧システム。 - ドーザ装置を備え、
前記油圧アクチュエータは、前記ドーザ装置を駆動するドーザシリンダである請求項1又は2に記載の作業機の油圧システム。
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