JP7262892B2 - 変速比制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変速機の変速比を制御する変速比制御装置に関する。
自動車などの車両に搭載される変速機として、ベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が知られている。
ベルト式の無段変速機は、プライマリプーリとセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻き掛けられた構成を有している。プライマリプーリおよびセカンダリプーリは、いずれも、回転軸に固定的に支持される固定シーブと、回転軸にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持されて、固定シーブにベルトを挟んで対向する可動シーブとを備えている。ベルト式の無段変速機では、エンジンからの動力がプライマリプーリの回転軸に入力されると、プライマリプーリからベルトに動力が伝達され、ベルトからセカンダリプーリに動力が伝達される。また、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各可動シーブの移動により、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するベルトの巻きかけ径が変化し、変速比(プーリ比)が連続的に無段階で変化する。
変速比制御では、まず、変速線図に基づいて、アクセル開度(アクセルペダルの最大操作量に対する操作量の割合)および車速に応じた目標回転数が設定される。目標回転数が設定されると、無段変速機に入力される回転数を目標回転数に一致させる変速比の目標である目標変速比が求められる。そして、目標変速比と実際の変速比である実変速比との偏差に応じて、また、プライマリプーリおよびセカンダリプーリからベルトに付与される挟圧がベルトの滑りを防止できる最低限の挟圧に所定の安全率を乗じた挟圧となるように、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各可動シーブに供給される油圧を制御するためのソレノイドバルブに供給される電流の指示値(ソレノイド指示値)が設定される。
特開平8-296708号公報
従来の変速比制御では、たとえば、車両が走行中の路面の凹凸のためにアクセルペダルの操作量や車速(車輪の回転数)が揺れると、目標変速比が振動的に変動する。その結果、ソレノイド指示値が変動し、ベルトの挟圧に過不足が生じることにより、ベルトの滑りが生じたり、ベルトの挟圧が過大となって、無段変速機のトルク伝達効率が悪化したりするおそれがある。
その対策として、アクセル開度、車速、目標回転数または目標変速比に対するローパスフィルタ処理が考えられるが、ローパスフィルタ処理の安易な設定は、車両のドライバの変速要求、たとえば、アクセルペダルが素早くかつ大きく踏み込まれることによるキックダウン要求に対する応答性の悪化を招くので好ましくない。
本発明の目的は、制御対象の制御量の振動的な変動を抑制でき、かつ、変速要求に対する応答性を確保できる、変速比制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る変速比制御装置は、車両に搭載される変速機の変速比を制御する装置であって、車両に設けられるアクセルの操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、車両の車速を検出する車速検出手段と、アクセル操作量検出手段により検出される操作量および車速検出手段により検出される車速に応じた制御目標を設定する制御目標設定手段と、制御目標設定手段により設定される制御目標をローパスフィルタ処理して出力するフィルタ処理手段と、フィルタ処理手段から出力される制御目標に基づいて制御対象を制御する制御手段とを含み、フィルタ処理手段は、制御目標設定手段により設定される制御目標と制御手段に入力される制御目標との偏差が大きいほど、ローパスフィルタ処理の時定数を小さく設定する。
この構成によれば、アクセルの操作量および車速に応じた制御目標が設定されると、その制御目標がローパスフィルタ処理され、ローパスフィルタ処理後の制御目標に基づいて制御対象が制御される。これにより、制御目標が振動的に変動しても、制御対象の制御量が変動することを抑制できる。
ローパスフィルタ処理では、アクセルの操作量および車速に応じて設定される制御目標と制御手段に入力される制御目標(たとえば、ローパスフィルタ処理後の制御目標がそのまま制御手段に入力される場合には、ローパスフィルタ処理後の制御目標)との偏差が大きいほど、時定数が小さく、言い換えれば、カットオフ周波数が高く設定される。したがって、アクセルが素早くかつ大きく操作されたことにより、制御目標が大きく変化した場合には、そのアクセル操作による変速要求に対して良好な応答性で制御対象の制御量を変化させることができる。
本発明によれば、制御対象の制御量の振動的な変動を抑制することができ、かつ、変速要求に対する応答性を確保することができる。
車両の駆動系の構成を示すスケルトン図である。 車両の制御系の構成を示すブロック図である。 無段変速機の変速比の制御のための構成を示すブロック図である。 ローパスフィルタ処理後の目標変速比の時間変化の一例を示す図であり、ローパスフィルタ処理前の目標変速比の時間変化の一例を二点鎖線で併せて示す。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の駆動系>
図1は、車両1の駆動系の構成を示すスケルトン図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。エンジン2は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンである。
エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。エンジン2の動力は、トルクコンバータ3およびベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission:無段変速機)4を介して、デファレンシャルギヤ5に伝達され、デファレンシャルギヤ5から左右のドライブシャフト6L,6Rを介してそれぞれ左右の駆動輪7L,7Rに伝達される。
トルクコンバータ3は、ロックアップ機構付きのトルクコンバータであり、フロントカバー11、ポンプインペラ12、タービンランナ13およびロックアップクラッチ(ロックアップピストン)14を備えている。フロントカバー11には、エンジン2のクランクシャフトが接続され、フロントカバー11は、クランクシャフトと一体に回転する。ポンプインペラ12は、フロントカバー11に対するエンジン側と反対側に配置されている。ポンプインペラ12は、フロントカバー11と一体回転可能に設けられている。タービンランナ13は、フロントカバー11とポンプインペラ12との間に配置されて、フロントカバー11と共通の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ14は、フロントカバー11とタービンランナ13との間に配置されている。
ロックアップクラッチ14は、ロックアップクラッチ14とフロントカバー11との間の解放側油室15の油圧とロックアップクラッチ14とポンプインペラ12との間の係合側油室16の油圧との差圧により係合/解放される。すなわち、解放側油室15の油圧が係合側油室16の油圧よりも高い状態では、その差圧により、ロックアップクラッチ14がフロントカバー11から離間し、ロックアップクラッチ14が解放された状態(ロックアップオフ)になる。係合側油室16の油圧が解放側油室15の油圧よりも高い状態では、その差圧により、ロックアップクラッチ14がフロントカバー11に押し付けられて、ロックアップクラッチ14が係合された状態(ロックアップオン)になる。
ロックアップオフの状態において、E/G出力軸が回転されると、ポンプインペラ12が回転する。ポンプインペラ12が回転すると、ポンプインペラ12からタービンランナ13に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ13で受けられて、タービンランナ13が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ13には、E/G出力軸のトルクよりも大きなトルクが発生する。
ロックアップオンの状態では、E/G出力軸が回転されると、E/G出力軸、ポンプインペラ12およびタービンランナ13が一体となって回転する。
トルクコンバータ3と無段変速機4との間には、オイルポンプ8が設けられている。オイルポンプ8は、機械式のオイルポンプであり、ポンプ軸は、トルクコンバータ3のポンプインペラ12と一体回転するように設けられている。これにより、エンジン2の動力によりポンプインペラ12が回転すると、オイルポンプ8のポンプ軸が回転し、オイルポンプ8から油圧が発生する。
無段変速機4は、トルクコンバータ3から入力される動力をデファレンシャルギヤ5に伝達する。無段変速機4は、インプット軸(入力軸)21、アウトプット軸(出力軸)22、ベルト伝達機構23および前後進切替機構24を備えている。
インプット軸21は、トルクコンバータ3のタービンランナ13に連結され、タービンランナ13と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸22は、インプット軸21と平行に配置されている。アウトプット軸22には、出力ギヤ25が相対回転不能に支持されている。
ベルト伝達機構23には、プライマリ軸31およびセカンダリ軸32が含まれる。プライマリ軸31およびセカンダリ軸32は、それぞれインプット軸21およびアウトプット軸22と同一軸線上に配置されている。
そして、ベルト伝達機構23は、プライマリ軸31に支持されたプライマリプーリ33とセカンダリ軸32に支持されたセカンダリプーリ34とに、無端状のベルト35が巻き掛けられた構成を有している。
プライマリプーリ33は、プライマリ軸31に固定された固定シーブ41と、固定シーブ41にベルト35を挟んで対向配置され、プライマリ軸31にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ42とを備えている。可動シーブ42に対して固定シーブ41と反対側には、プライマリ軸31に固定されたシリンダ43が設けられ、可動シーブ42とシリンダ43との間に、可動シーブ42に付与される油圧が供給される油圧室44が形成されている。
セカンダリプーリ34は、セカンダリ軸32に対して固定された固定シーブ45と、固定シーブ45にベルト35を挟んで対向配置され、セカンダリ軸32にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ46とを備えている。可動シーブ46に対して固定シーブ45と反対側には、セカンダリ軸32に固定されたピストン47が設けられ、可動シーブ46とピストン47との間に、可動シーブ46に付与される油圧が供給される油圧室48が形成されている。
プライマリプーリ33の可動シーブ42の移動により、固定シーブ41と可動シーブ42との間隔である溝幅が連続的に変化する。セカンダリプーリ34の可動シーブ46の移動により、固定シーブ45と可動シーブ46との間隔である溝幅が連続的に変化する。プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34の各溝幅を連続的に変更することにより、プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34に対するベルト35の巻きかけ径を変更することができ、変速比(プーリ比)を無段階で連続的に変更することができる。
その一方で、ベルト滑りを生じない必要十分な挟圧がベルト35に付与されるよう、プライマリプーリ33の油圧室44およびセカンダリプーリ34の油圧室48に油圧が供給される。
なお、図示されていないが、可動シーブ46とピストン47との間には、ベルト35に初期挟圧(初期推力)を与えるためのバイアススプリングが介在されている。バイアススプリングの弾性力により、可動シーブ46およびピストン47は、互いに離間する方向に付勢されている。
前後進切替機構24は、インプット軸21とベルト伝達機構23のプライマリ軸31との間に介装されている。前後進切替機構24は、遊星歯車機構51、クラッチC1およびブレーキB1を備えている。
遊星歯車機構51には、キャリヤ52、サンギヤ53およびリングギヤ54が含まれる。
キャリヤ52は、インプット軸21に相対回転可能に外嵌されている。キャリヤ52は、複数のピニオンギヤ55を回転可能に支持している。複数のピニオンギヤ55は、円周上に配置されている。
サンギヤ53は、インプット軸21に相対回転不能に支持されて、複数のピニオンギヤ55により取り囲まれる空間に配置されている。サンギヤ53のギヤ歯は、各ピニオンギヤ55のギヤ歯と噛合している。
リングギヤ54は、その回転軸線がプライマリ軸31の軸心と一致するように設けられている。リングギヤ54には、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31が連結されている。リングギヤ54のギヤ歯は、複数のピニオンギヤ55を一括して取り囲むように形成され、各ピニオンギヤ55のギヤ歯と噛合している。
クラッチC1は、油圧により、キャリヤ52とサンギヤ53とを直結(一体回転可能に結合)する係合状態(オン)と、その直結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、キャリヤ52とトルクコンバータ3および無段変速機4を収容するトランスミッションケースとの間に設けられ、油圧により、キャリヤ52を制動する係合状態(オン)と、キャリヤ52の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
車両1の車室内には、運転者が操作可能な位置に、シフトレバー(セレクトレバー)が配設されている。シフトレバーの可動範囲には、たとえば、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジションおよびD(ドライブ)ポジションがこの順に一列に並べて設けられている。
シフトレバーがPポジションに位置する状態では、クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放され、パーキングロックギヤ(図示せず)が固定されることにより、無段変速機4の変速レンジの1つであるPレンジが構成される。また、シフトレバーがNポジションに位置する状態では、クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放されて、パーキングロックギヤが固定されないことにより、無段変速機4の変速レンジの1つであるNレンジが構成される。クラッチC1およびブレーキB1の両方が解放された状態では、インプット軸21およびサンギヤ53が空転し、エンジン2の動力は駆動輪7L,7Rに伝達されない。
シフトレバーがDポジションに位置する状態では、ブレーキB1が係合されて、クラッチC1が解放されることにより、無段変速機4の変速レンジの1つである前進レンジが構成される。前進レンジでは、エンジン2の動力がインプット軸21に入力されると、キャリヤ52が静止した状態で、サンギヤ53がインプット軸21と一体に回転する。そのため、サンギヤ53の回転は、リングギヤ54に逆転かつ減速されて伝達される。これにより、リングギヤ54が回転し、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31およびプライマリプーリ33がリングギヤ54と一体に回転する。プライマリプーリ33の回転は、ベルト35を介して、セカンダリプーリ34に伝達され、セカンダリプーリ34およびセカンダリ軸32を回転させる。そして、セカンダリ軸32と一体に、アウトプット軸22および出力ギヤ25が回転する。出力ギヤ25は、デファレンシャルギヤ5(デファレンシャルギヤ5の入力ギヤ)と噛合している。出力ギヤ25が回転すると、デファレンシャルギヤ5から左右に延びるドライブシャフト6L,6Rが回転して、駆動輪7L,7Rが回転することにより、車両1が前進する。
シフトレバーがRポジションに位置する状態では、ブレーキB1が解放されて、クラッチC1が係合されることにより、無段変速機4の変速レンジの1つであるRレンジが構成される。Rレンジでは、エンジン2の動力がインプット軸21に入力されると、キャリヤ52およびサンギヤ53がインプット軸21と一体に回転する。そのため、サンギヤ53の回転は、リングギヤ54に回転方向が逆転されずに伝達される。これにより、リングギヤ54が回転し、ベルト伝達機構23のプライマリ軸31およびプライマリプーリ33がリングギヤ54と一体に回転する。プライマリプーリ33の回転は、ベルト35を介して、セカンダリプーリ34に伝達され、セカンダリプーリ34およびセカンダリ軸32を回転させる。そして、セカンダリ軸32と一体に、アウトプット軸22および出力ギヤ25が回転する。出力ギヤ25が回転すると、デファレンシャルギヤ5から左右に延びるドライブシャフト6L,6Rが回転して、駆動輪7L,7Rが回転することにより、車両1が後進する。
<車両の制御系>
図2は、車両1の制御系の構成を示すブロック図である。
車両1には、マイコン(マイクロコントローラユニット)を含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が備えられている。マイコンには、たとえば、CPU、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリおよびDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリが内蔵されている。図5には、1つのECU91のみが示されているが、車両1には、各部を制御するため、ECU91と同様の構成を有する複数のECUが搭載されている。ECU91を含む複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
トルクコンバータ3および無段変速機4を含むユニットには、各部に油圧を供給するための油圧回路92が備えられている。ECU91は、無段変速機4の変速比の制御などのため、油圧回路92に含まれる各種のバルブなどを制御する。
ECU91には、制御に必要な各種センサが接続されている。各種センサには、たとえば、アクセルセンサ93および車速センサ94が含まれる。
アクセルセンサ93は、運転者により操作されるアクセルペダル(図示せず)の操作量に応じた検出信号を出力する。ECU91では、アクセルセンサ93の検出信号から、アクセルペダルの最大操作量に対する操作量の割合、つまりアクセルペダルが踏み込まれていないときを0%とし、アクセルペダルが最大に踏み込まれたときを100%とする百分率であるアクセル開度が求められる。
車速センサ94は、たとえば、車両1の走行に伴って回転する磁性体からなるロータと、ロータと非接触に設けられた電磁ピックアップとを備え、ロータが一定角度回転する度に電磁ピックアップから出力されるパルス信号を検出信号として出力する。この検出信号(パルス信号)の周波数は、車両1の実車速に対応している。ECU91では、車速センサ94から入力される検出信号の周波数が求められて、その周波数が車速に換算される。
なお、アクセルセンサ93および車速センサ94は、他のECUに接続されていてもよく、その場合、ECU91は、それらの検出信号から求められる情報を他のECUから通信により取得してもよい。
<変速比制御>
図3は、ECU91による無段変速機4の変速比の制御のための構成を示すブロック図である。
ECU91のメモリには、変速線図101が記憶されている。変速線図101は、アクセル開度および車速とインプット軸21の目標回転数との関係を定めたマップである。ECU91では、変速比を制御するため、変速線図101に基づいて、アクセル開度および車速に応じた目標回転数が設定される。
ECU91は、変速比の制御のための機能処理部として、目標変速比設定部102、フィルタ処理部103および変速コントローラ104を実質的に備えている。これらの機能処理部は、プログラム処理によってソフトウエア的に実現されるか、または、論理回路などのハードウェアにより実現される。
ECU91では、目標回転数が設定されると、目標変速比設定部102の機能により、インプット軸21に入力される回転数、つまりタービン回転数を目標回転数に一致させる変速比の目標である目標変速比が求められる。
図4は、目標変速比(制御目標)の時間変化の一例を示す図である。
フィルタ処理部103は、目標変速比設定部102により設定された目標変速比に対してローパスフィルタ処理を行い、そのローパスフィルタ処理後の目標変速比を出力する。フィルタ処理部103は、目標変速比設定部102により設定された目標変速比とローパスフィルタ処理後の目標変速比との偏差が大きいほど、ローパスフィルタ処理の時定数を小さく(カットオフ周波数を高く)設定し、その偏差が小さいほど、ローパスフィルタ処理の時定数を大きく(カットオフ周波数を低く)設定する。
変速コントローラ104は、フィルタ処理部103から出力される目標変速比と実変速比との偏差に応じて、プライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34に供給される油圧を制御するためのソレノイドバルブに供給される電流の指示値(ソレノイド指示値)を設定する。このソレノイド指示値の電流がソレノイドバルブに供給されることにより、プライマリプーリ33の油圧室44およびセカンダリプーリ34の油圧室48に供給される油圧が変更されて、プライマリプーリ33の可動シーブ42およびセカンダリプーリ34の可動シーブ46が移動して、実変速比が目標変速比と一致するように変速する。
実変速比は、プライマリ回転数およびセカンダリ回転数から求めることができ、プライマリ回転数およびセカンダリ回転数は、それぞれプライマリプーリ33およびセカンダリプーリ34が一定角度回転する度にセンサから出力されるパルス信号の周波数から求めることができる。
<作用効果>
以上のように、アクセル開度および車速に応じた制御目標である目標変速比が設定されると、その目標変速比がローパスフィルタ処理され、ローパスフィルタ処理後の目標変速比に基づいて制御対象の制御量である実変速比が制御される。これにより、目標変速比が振動的に変動しても、実変速比が変動することを抑制できる。その結果、ベルト35の挟圧に過不足が生じることにより、ベルト35の滑りが生じたり、ベルト35の挟圧が過大となって、無段変速機4のトルク伝達効率が悪化したりすることを抑制できる。
ローパスフィルタ処理では、アクセル開度および車速に応じて設定される目標変速比とローパスフィルタ処理後の目標変速比との偏差が大きいほど、時定数が小さく(カットオフ周波数が高く)設定される。したがって、アクセルが素早くかつ大きく操作されたことにより、目標変速比が大きく変化した場合には、そのアクセル操作による変速要求に対して良好な応答性で実変速比を変化させることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、本発明がベルト式の無段変速機4の変速比を制御する装置に適用された場合を例に挙げたが、本発明は、有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)または動力分割式無段変速機など、無段変速機4以外の変速機の変速比を制御する装置に適用されてもよい。動力分割式無段変速機は、たとえば、変速比の変更により動力を無段階に変速するベルト式の無段変速機構を備え、インプット軸とアウトプット軸との間で動力を2つの経路に分岐して伝達可能な変速機である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:車両
4:無段変速機(変速機)
91:ECU(変速比制御装置)
93:アクセルセンサ(アクセル操作量検出手段)
94:車速センサ(車速検出手段)
101:変速線図(制御目標設定手段)
102:目標変速比設定部(制御目標設定手段)
103:フィルタ処理部(フィルタ処理手段)
104:変速コントローラ(制御手段)

Claims (1)

  1. 車両に搭載される変速機の変速比を制御する装置であって、
    前記車両に設けられるアクセルの操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記アクセル操作量検出手段により検出される操作量および前記車速検出手段により検出される車速に応じた制御目標を設定する制御目標設定手段と、
    前記制御目標設定手段により設定される制御目標をローパスフィルタ処理して出力するフィルタ処理手段と、
    前記フィルタ処理手段から出力される制御目標に基づいて制御対象を制御する制御手段とを含み、
    前記フィルタ処理手段は、前記制御目標設定手段により設定される制御目標と前記ローパスフィルタ処理後の制御目標との偏差が大きいほど、前記ローパスフィルタ処理の時定数を小さく設定する、変速比制御装置。
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