JP7260977B2 - 椅子の背もたれ - Google Patents

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本願発明は、椅子の背もたれに関するものである。
椅子の背もたれとして、合成樹脂製の背板にクッション材を張った構造のものが多用されている。このようなクッションタイプの背もたれとして、クッション材をインサート成型によって背板に一体化したものがあり、その例が特許文献1に開示されている。
特許文献1では、クッション材は、基本的には背板の前面に形成されているが、背板の裏面もクッション材で全体的に覆われている場合ある。この場合は、背板に、発泡樹脂が通過する連通穴を多数空けており、樹脂が固まった後は、連通穴に充満した部分のアンカー効果により、背板の前面に重なったクッション材と後面に重なったクッション材とは、背板に対して強固に取付けられている。
他方、背板の前面又は後面に補強板を配置することがあり、その例が特許文献2に開示されている。
特許第3528460号公報 特許第5888771号公報
さて、背板の後面又は前面に補強板を重ね配置しつつ、補強板を覆う状態にクッション材をインサート成型することが有り得る。このように構成すると、補強板が表皮材から透けて見えることはないため、美観に優れている利点がある。
他方、インサート成型に際して、発泡樹脂が背板と補強板との間に入り込むと、発泡樹脂の圧力によって補強板に浮きが発生するおそれがある。そして、補強板に浮きが発生すると、補強板の取付け精度が低下して品質不良を招来するおそれがある。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明は様々な構成を含んでおり、その典型を各請求項で特定している。このうち請求項1の発明は、
「合成樹脂製の背板とその前後両面のうち一方の面に重ね配置された左右横長の補強板、及び、前記背板の前後両面と補強板とを覆うようにインサート成型によって一体成型されたクッション材を備えており、
前記インサート成型時に、発泡樹脂は連通穴を背板の他方の面から一方の面に流れるようになっている」
という基本構成において、
前記背板の一方の面に左右横長の補強リブが上下に並んだ状態に多数形成されていて、これら多数の補強リブのうち上下に隣り合った一対の補強リブが前記補強板を上下から挟む上下のメインリブに設定されており、
前記補強板に、前記インサート成型に際して発泡樹脂が通過する筒状のボス体を貫通させている」
という特徴を有している。
請求項2の発明は請求項1の具体化したもので、
記背板の一方の面に、前記上下メインリブの間の溝状空間を左右複数個に仕切る補助リブの群が形成されており、前記上下メインリブと補助リブとで囲われた複数の空間は前記補強板で塞がれていてクッション材は存在していない」
という構成になっている。
請求項3の発明は請求項1又は2において、
記上下メインリブのうち少なくとも片方の箇所に、前記補強板を前記上下メインリブの間に押し込むと弾性変形してから係合して当該補強板を離反しないように保持する係止片を設けている」
という構成になっている。
請求項4の発明は、請求項1~3のうちのいずれかにおいて、
「前記背板の左右両側部に、当該背板を左右の背支柱に後傾動可能に連結するための金属製受け部材が配置されており、前記補強板の左右両側部と背板と受け部材とがビスで共締めされている」
という構成になっている。
本願発明では、インサート成型によって背板の前後両面にクッション材を一体成型するにおいて、クッション材となる発泡樹脂の一部が、背板の他方の面の側から筒状のボス体を通過して補強板の側に回り込んでいき、補強板は、回り込んできた発泡樹脂の圧力により、背板の一方の面に押さえられる。従って、補強板に浮きが発生することはなくて、品質を安定させることができる。
補強板は用途によって形状等が相違するが、補強板が左右横長である場合は、浮きが発生しやすくなるといえる。この点、浮きの発生を防止するために多数箇所をビスで締結したらよいと云えるが、これでは取付け作業の手間とコストが嵩むことになる。
この点、請求項では、左右の締結部の間にボス体が配置されていて、ボス体が補強板の位置決め機能を発揮するため、補強板のずれを防止した状態で成型可能になる。また、合成樹脂の背板では、剛性を高めるために、後面又は前面に多数のリブを設けることが行われているが、請求項の構成では、補強機能を有する上下のメインリブによって補強板が挟まれているため、補強板の位置決め機能を更に向上できる。従って、補強板は、少ない本数のビスによってガタ付きのない状態で背板に締結できる。
求項2では、上下のメインリブで挟まれた溝状空間は補助リブの群で左右に分断されているため、補強効果は更に向上する。加えて、左右に分断された溝状空間にはクッション材は存在しないため、クッション材によって補強板を背板の一方の面に押す機能が高くなっている。従って、補強板の浮き防止効果を更に確実化できる。また、クッション材が不必要に使用されることを防止できるため、コスト抑制にも貢献できる。
請求項3の構成を採用すると、補強板を係止片によって上下メインリブの間の溝状空間に保持できるため、インサート成型の前に予め補強板を背板にビスで締結しておく必要はなく、ビスによる締結は成型後に行うことができる。従って、補強板と背板と他の部材とをビスによって共締めする場合に、有益である(他の部材と補強板とを共締めする場合は、予め補強板を背板に固定していると、他の部材を締結するためには、いったんビスを抜き外さなければならないため、手間がかかる。)。
さて、背もたれを後傾動可能な構成にすることは広く行われており、背もたれを左右の背支柱に後傾動可能に連結すると、椅子をできるだけシンプルな構造にしつつ、背もたれにロッキング機能を持たせて品質を向上できる利点がある。
しかし、背もたれを左右の背支柱に後傾動可能に連結すると、背板の左右側部の連結部の狭い部位に負荷が集中的に掛かるため、背板の連結部を何らかの手段で補強する必要がある。この点、本願請求項4の構成を採用すると、背板に設けた左右の連結部が金属製の受け部材と補強板とで補強されるため、シンプルな構造の椅子にロッキング機能を持たせることを容易に実現できる。
実施形態の外観図で、(A)は肘掛けを設けた状態での斜視図、(B)は肘掛けを設けていない状態での斜視図、(C)は後面斜視図、(D)は座を分離した状態の斜視図である。 (A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図、(D)は後面図である。 (A)は背もたれの一部破断斜視図、(B)は表皮材を省略して背もたれを後ろから見た一部破断斜視図、(C)は背もたれの部分的な分離側面図である。 背もたれの連結構造を示す図で、(A)は前から見た分離斜視図、(B)は背用傾動ユニットの分離斜視図である。 (A)は背もたれの連結手段を示す分離斜視図、(B)(C)は、背支柱とカバーとの関係を示す分離斜視図である。 (A)は補強板を取り付けた状態での背板の後方斜視図、(B)は補強板を取り付けた状態での背板の後面図である。 背板と補強板との分離斜視図である。 図6(B)の VIII-VIII視断面図である。
(1).概要
次に、本願発明の実施形態を説明する。本願発明は、オフィス等で使用されている回転椅子に適用している。まず、図1,2を参照して、椅子の概要を説明する。椅子は、座1と背もたれ2と脚装置3とを備えている。脚装置3は、5本の枝杆とガスシリンダよりなる脚支柱4とを備えており、各枝杆の先端にキャスタを設けている一方、脚支柱4の上端にベース(図示せず)を嵌着している。
図示していないが、ベースは平面視四角形(横長長方形) のブロック状の形態であり、ベースに、左右のフロントフレーム(座支柱)6と左右の背支柱(リアフレーム)7とを固定して、フロントフレーム6に座1を前後傾動可能に取付けて、背支柱7の上端部に背もたれ2を後傾動可能に取り付けている。
図1(B)に示すように、フロントフレーム6の上端には前後長手の受け部8が形成されており、座1は、この受け部8に後傾動可能に連結されている。図1(A)、図2(C)に示すように、背支柱7の上端部には、オプション品として肘掛け9を取り付けることができる。
図2(B)(C)に明示するように、左右の背支柱7は、側面視では上に行くに従って前にずれるように傾斜しており、正面視では、上に行くに従って互いの間隔が広がるように傾斜している。
背支柱7は、図2(B)に明示するように、側面視では、ベース5から後傾姿勢で立ち上がって、概ね座1の高さ位置で前傾姿勢に変わるように屈曲したく字形になっており、正面視では、図2(D)に明示するように、概ね座1の高さまでは上に向けて外広がりに傾斜して、概ね座1よりも上の範囲ではほぼ直立している。
背支柱7の上部は背もたれ2の下部の左右外側に位置しており、背もたれ2は、その下部を支点にして後傾動するように背支柱7の上端部に取付けられている。従って、図2(B)に示すように、背もたれ2の回動支点O1(回動中心)は背もたれ2の肉厚部内に位置している。図2(B)に示すように、座1の回動支点O2も、座1の肉厚部内に位置している。
左右のフロントフレーム6はアルミダイキャスト品又は樹脂成型品であり、平面視略角形(横長長方形)のフロント基体6aが一体に形成されている。他方、左右の背支柱7は互いに分離しており、それぞれ平面視略四角形のリア基体7aが一体に形成されている。
(2).背もたれの概要
次に、背もたれ2を、図3~5を参照して説明する。図3(A)に示すように、背もたれ2は、樹脂製の背板(背インナーシェル)10の前後両面にクッション材11を重ね配置した基本構造であり、背板10の左右側部が、背用傾動ユニット12を介して背支柱7の上端部に後傾動可能に取付けられている。クッション材11は、袋状の表皮材で覆われている。
例えば図4に示すように、背用傾動ユニット12は、背板10と一体に動くアウターブラケット13と、アウターブラケット13の内部に配置されていて背支柱7に固定されたインナーブラケット14と、アウターブラケット13の外側面に重ね配置されたサイドブラケット15とを備えており、これらは、背板10の曲がりに合わせて、側面視で略く字形になっている。本実施形態では、アウターブラケット13が請求項に記載した受け部材になっている。
背板10の屈曲部には、アウターブラケット13が嵌まり込む凹所16を形成している。サイドブラケット15の下半部には外向き凸部15aが形成されており、図3(C)に示すように、サイドブラケット15は、外向き凸部15aのみが背板10の外側にはみ出ており、外向き凸部15aが、背支柱7の内側面に当接又は密接している。
アウターブラケット13とインナーブラケット14とは、左右横長の枢支ピン17によって連結されており、かつ、アウターブラケット13とインナーブラケット14との間には、枢支ピン17よりも上の位置においてばね(図示せず)が配置されている。図4(B)に示すように、アウターブラケット13とインナーブラケット14とには、ばねを位置決めするバーリング部19が形成されている。
アウターブラケット13とインナーブラケット14とは、それぞれ側板13a,14aを備えている。また、アウターブラケット13は、前面板13bと後面板13cも有していて全体として筒状に形成されており、インナーブラケット14は樋状に形成されている。
(2).補強板
図3(B)に示すように、背板10の後面のうち屈曲部の箇所には、左右横長の補強板20が重ね配置されており、図4(A)から理解できるように、補強板20の左右端部と、背板10と、アウターブラケット13の後面板13cの上部及び下部とが、上下のビス21で共締めされている。
更に正確に述べると、補強板20の左右両端には、アウターブラケット13の下端まで延びる下向き張り出し部20aが形成されており、下向き張り出し部20aの下端部は、下部部のビス21によって背板10とアウターブラケット13とに共締めされている。着座した人が背もたれ2にもたれ掛かると、背もたれ2の下端部には大きなモーメントが掛かるが、補強板20が存在するため、モーメントに抵抗する強度を確保できる。
補強板20には、剛性を高めるため、後ろ向きに突出したリブ22を膨出形成している。リブ22は、左右長手の部分では上下2本形成しており、下向き張り出し部20aの箇所では1本だけ形成している。
図3(B)のとおり、背板10の後面には、補強板20を上下ずれ不能に保持する左右長手の上下メインリブ23が突設されており、上下のメインリブ23で挟まれた溝状空間には、当該溝状空間を左右複数の小空間群に分断する多数の補助リブ24が形成されている。補助リブ24は、メインリブ23よりも低い高さであって上下メインリブ23に繋がっており、補強板20は、補助リブ24の群に後ろから重なっている。
また、図3(B)に示すように、背板10のうち上下メインリブ23の間の部位には、前後に開口した筒状のボス体25が左右方向に並んで複数個(4個)形成されている一方、補強板20には、図4(A)に明示すように、ボス体25がきっちり貫通する取付け穴26を形成している。
従って、補強板20は、ボス体25によっても位置決めされている。背板10のうち上下のメインリブ23の間の部位には、各補助リブ24及びボス体25に繋がった横長内部リブ27が形成されている。横長内部リブ27は補助リブ24と同じ高さになっている。背板10の後面のうち上下メインリブ23の上及び下のエリアには、左右横長及び縦長の補強リブ28が上下方向と左右方向に並んだ状態に多数形成されている。従って、上下メインリブ23は、他の横長補強リブ28と一緒に横長補強リブ群を構成している。
図6,7に示すように、上下のメインリブ23には、当該メインリブ23を部分的に分断した状態で、補強板20を押さえ保持する係止手段の一例として、左右一対の係止片23aを形成している。係止片23aは上下方向に変形可能であると共に、補強板20に後ろから当たる爪部を有しており、爪部は、補強板20を後ろから押し込むことをガイドする傾斜面になっている。
従って、補強板20を上下メインリブ23の間に後ろから押し込むと、上下の係止片23aが弾性に抗していったん上下方向に逃げ回動し,次いで元の姿勢に戻ることにより、補強板20は、補助リブ24に当たった状態で後ろ向き移動不能に保持される。従って、補強板20は、ビス21で締結していなくても、背板10に保持することができる。左右の係止片23aは、それぞれボス体25の左右外側においてボス体25に近づけて配置しているが、例えば、中間部と左右2カ所との3箇所に設けるなど、個数や位置は任意に設定できる。
クッション材11は、背板10を金型にセットして発泡樹脂を注入するインサート成型により、背板10の前後両面に一体成型されている。そして、背板10には、インサート成型時に発泡樹脂が通過する連通穴29が多数形成されている。インサート成型については、後述する。
(3).背もたれの連結構造
例えば図4(B)に示すように、アウターブラケット13の後面板13cには、後ろ向きに開口した透かし穴31が形成されており、ビス21による締結は、透かし穴31を挟んだ上と下との上下2か所において行われている。枢支ピン17は、アウターブラケット13とインナーブラケット14とにきっちり挿通している。
また、枢支ピン17は、サイドブラケット15における外向き凸部15aの外側にはみ出た露出部を備えており、この露出部が、背支柱7に形成した軸受け溝32に落とし込みによって嵌め込まれている。図5(B)に示すように、軸受け溝32は、手前と左右両側とに開口しつつ、下方に入り込んで背もたれ2に向けて内向きに開口した深溝部32aを有しており、枢支ピン17の露出部は深溝部32aによって安定的に支持されている。
敢えて述べるまでもないが、背用傾動ユニット12を先に背板10の凹所16にセットしておく一方、背支柱7は予め所定の状態に取り付けておいて、枢支ピン17の露出部を手前から軸受け溝32に嵌め入れて深溝部32aに落とし込むことにより、背もたれ2は、背支柱7の上端部に回動可能に取付けられる。
既述のとおり、枢支ピン17は、インナーブラケット14にも貫通している。そして、図4に明示するように、背支柱7のうち軸受け溝32よりも下方の部位に外側から横向きボルト33が挿通されていて、横向きボルト33が、インナーブラケット14の内側板14aにねじ込まれている。
横向きボルト33はカラー付き又は段付きボルトであり、インナーブラケット14にねじ込みきると、インナーブラケット14は、アウターブラケット13の外側板13aとの間に僅かのクリアランスを保持した状態で、背支柱7に連結されている。従って、インナーブラケット14は、アウターブラケット13の内部に配置されているものの、横向きボルト33によって前後動不能及び上下動に保持されて背支柱7と一体化しており、結果として、枢支ピン17も軸受け溝32から抜け不能に保持されている。また、アウターブラケット13は、圧縮させて後傾可能になっている。
図4(B)から理解できるように、サイドブラケット15の上端部と下端部とには、アウターブラケット13に向けて突出した上下の係合爪34が形成されている一方、アウターブラケット13の外側の側板13aには、係合爪34が係合する係合穴35を形成している。
従って、サイドブラケット15は、アウターブラケット13と一体に回動する。そして、横向きボルト33は、サイドブラケット15及びアウターブラケット13に貫通しているので、サイドブラケット15及びアウターブラケット13が背もたれ2と一体に回動することを許容するため、サイドブラケット15とアウターブラケット13とには、枢支ピン17を曲率半径の中心とした円弧穴36が空いている。
図1(A)のとおり、背支柱7の上端部に肘掛け9を取り付けることができるが、肘掛け9を取付けない状態では、例えば図5に示すように、背支柱7の上部は上カバー37で覆われている。上カバー37は、係合部材38を介して背支柱7に取付けられており、背支柱7の前後両面には、係合部材38の爪体38aが嵌まり係合する切り開き溝39を形成している。
(4).インサート成型
背板10と補強板20とは図6~7でも表示している。また、図8では、クッション材11をインサート成型する状態を示している。図3~図5との対比から明らかように、図6~7の例では、補強板20には左右長手のリブ22は備えていない。また、図3~図5の例ではボス体25は4個形成していたが、図6~7の例では、ボス体25は、左右中間部を挟んで左右2箇所のみに形成している。また、図6~7の例では、横長内部リブ27は、上下2本形成されている。
従って、図6~7の例では、補強板20も背板10もシンプルになっている。いずれにしても、両者の相違は細部の微差であり、両者は本質的には共通している。
クッション材11のインサート成型は、図8に示すように、背板10を一対の金型41,42の間に配置して、両金型の間に形成された空間に発泡樹脂43を注入することによって行われる。本例では、背板10の前面と対向した金型41がゲートを有する固定型(キャビ)になって、背板10の後面と対向した金型42が可動型(コア)になっており、発泡樹脂43は、多数の連通穴29を通って、背板10の表面側から後面側に流れていく。
背板10には、補強板20が、ボス体25で位置決めされた状態で係止片23aによって離反不能に保持されている。そして、背板10の左右の凹所16にはクッション材が侵入しないように治具が嵌合しており、左右の治具によって背板が移動不能に保持されている。背板10の外周外側にも空間が広がっており、発泡樹脂43は、背板10の外周部からも後ろ側に回り込む。従って、クッション材11のうち背板10の前に位置した部分と後ろに位置した部分とは、各連通穴29に充満したアンカー部によって繋がっていると共に、外周部によっても一体に繋がっている。
そして、ボス体25は前後に開口しているため、インサート成型に際しては、図8に矢印で示すように、発泡樹脂43はボス体25を前から後ろに通過して、補強板20の後ろに回り込む。このため、補強板20は、回り込んだ発泡樹脂によって後ろから押されている。従って、補強板20の左右両端部のみが背板10にビス21で締結されているだけであっても、補強板20と背板10との間に浮きが発生することはない。
この場合、補強板20は上下のメインリブ23で挟まれているため、発泡樹脂が補強板20の前側に入り込むことはない。従って、発泡樹脂43の押圧力を補強板20にフルに作用させて、補強板20を背板10のリブ24,27に密着した状態に保持できる。
インサート成型に際しては、補強板20はビス21で固定されてはおらず、係止片23aによって離脱不能に保持されているだけであるため、アウターブラケット13へのビス21のねじ込みは、インサート成型後に行ったらよい。従って、ビス21をいったん取り外して再びねじ込むような作業は不要で、組み立ての手間を抑制できる。なお、補強板20を固定するための専用のビスを設ける場合は、係止片23aは必要ない。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、補強板は背板の前面に配置することも可能である。また、本願発明は、複数枚の補強板を取り付ける場合にも適用できる。本願発明の適用対象は回転椅子には限らず、会議用などに多用されている固定脚式椅子にも適用できる。更に、本願発明は、背もたれがロッキングしないタイプの椅子にも適用できる。
ボス体は、複数個形成することには限らず、例えば左右中間部に1個のみ形成すると云ったことも可能である。また、ボス体の形状は円形である必然性はないのであり、角筒状や楕円形状なども採用可能である。
本願発明は、椅子の背もたれに具体化できる。従って、産業上利用できる。
2 背もたれ
7 背支柱
10 背板
11 クッション材
12 背用傾動ユニット
13 受け部材の一例としてのアウターブラケット
20 補強板
20a 下向き張り出し部
21 締結用のビス
23 メインリブ
23a 係止片
24 補助リブ
25 ボス体
26 取付け穴
27 横長内部リブ
28 補強リブ
29 連通穴
41,42 金型
43 発泡樹脂

Claims (1)

  1. 合成樹脂製の背板とその前後両面のうち一方の面に重ね配置された左右横長の補強板、及び、前記背板の前後両面と補強板とを覆うようにインサート成型によって一体成型されたクッション材を備えており、
    前記インサート成型時に、発泡樹脂は連通穴を背板の他方の面から一方の面に流れるようになっている構成であって、
    前記背板の一方の面に左右横長の補強リブが上下に並んだ状態に多数形成されていて、これら多数の補強リブのうち上下に隣り合った一対の補強リブが前記補強板を上下から挟む上下のメインリブに設定されており、
    前記補強板に、前記インサート成型に際して発泡樹脂が通過する筒状のボス体を貫通させている、
    椅子の背もたれ。
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