JP6788543B2 - 背凭れ - Google Patents
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例えば、特許文献1および2に開示された背凭れは、着座者の荷重を受ける面材を支持する枠材にオプション部材が取り付けられている。オプション部材は、枠材に取り付けられる取付部を有している。特許文献1および2に開示された取付部は、2つの部材が枠材を挟持した状態でボルト接合されるように構成されている。
枠材には、面材を支持する面材支持部が形成されているため、取付部には、面材支持部と干渉しないように面材支持部が配置される開口部が形成されている。
また、特許文献2に開示された背凭れは、取付部に形成された凸部が枠材に形成された溝部に挿入された状態で枠材に取り付けられるように構成されている。
また、特許文献2に開示された背凭れのように、取付部に形成された凸部が枠材に形成された溝部に挿入されていても、取付部の凸部の突出方向が作用するモーメントの方向と逆方向となってしまう。このため、オプション部材にかかる荷重によって生じるモーメントに起因して凸部が溝部から外れてしまい、オプション部材が枠材から外れることをより確実に防止する構造が望まれている。
取付部は、それぞれ枠材に取り付けられる2つの部材で構成されているため、枠材に対して容易に取り付けることができる。例えば、枠材に対して一方側に第1取付部材を配置して、他方側に第2取付部材を配置し、第1取付部材と第2取付部材とを連結すればよいため、1つの部材を変形させながら枠材に取り付ける場合と比べて枠材に取付部を容易に取り付けることができる。
このような構成とすることにより、第1被係止部を第1係止部に容易かつ確実に係止させることができる。
図1に示す椅子11は、床面12の上に設置される脚部13と、脚部13の上部に設置されたボックス状の支基14と、支基14の上部に取り付けられた座受け部材15と、座受け部材15にスライド可能に支持され着座者が着座可能な座体16と、支基14から延び座体16に着座した着座者の背中を支持可能な背凭れ1と、を有している。この椅子11の背凭れ1が本発明の実施形態に係る背凭れとなっている。
座体16に着座した着座者が前を向く側を前側とし、その反対側を後側とし、前側と後側とを結ぶ方向を前後方向とする。前後方向に直交する水平方向を幅方向とし、上下を結ぶ方向を上下方向とする。
脚柱132の下部を構成する外筒133は、多岐脚131に回転不能に嵌合して支持されている。脚柱132の上部を構成する内筒134は、上端部に支基14を固定して支持するとともに、下部が外筒133に水平方向で回転可能に支持されている。
座受け部材15は、支基14の上部に取り付けられた4本のリンクアーム(不図示)と、リンクアームどうしを連結する左右一対の固定フレーム(不図示)と、を有している。
座体16は、座フレーム161と、座フレーム161に張設された面材162と、を有している。
ランバーサポート4は、椅子11に着座した着座者の腰にあたる位置に配置されている。本実施形態では、ランバーサポート4は、前後方向(面直方向)の前側(一方側)から後側(他方側)に向かう着座者の荷重を受けるように構成されている。
側辺部212は、2つの下辺部211部の上端部それぞれに連続して形成されて2つ設けられている。側辺部212は、それぞれ上方に向かうに従って漸次幅方向の外側(互いに離間する側)に向かうように傾斜している。
側辺部212の下部側は、上方に向かうに従って漸次前方に向かうように傾斜している。側辺部212の上部側は、上方に向かうに従って漸次後方に向かうように傾斜している。2つの側辺部212の上部どうしは、上辺部213によって連結されている。
図2に示すように、一対の縦枠材221それぞれの上部と下部には、それぞれ、後方に向かって延びる上部連結部225および下部連結部226が一体に形成されている。上部連結部225および下部連結部226の先端部(後端部)は、それぞれ背凭れ支持部材21の側辺部212に連結されている。
図1に示すように、上枠材222は、幅方向に延びていて幅方向の両端部が一対の縦枠材221の上端部と連結されている。上枠材222は、幅方向の中央部が両端部よりも上側に突出するように湾曲している。
図3および図4に示すように、下枠材223は、下部側に配置され溝部224が形成された基部23と、基部23の後縁部から上方に向かうに従って漸次前方に向かうように突出する突出部24と、基部23と突出部24に囲まれた凹状の凹部25と、を有している。基部23、突出部24および凹部25は、それぞれ下枠材223の長さ方向(幅方向)全体にわたって形成されている。
基部23は、幅方向の両端部がそれぞれ縦枠材221の基部221aの下端部と連続していて一体に形成されている。
板状部26の前側かつ下側を向く面を前面26aとし、後側かつ上側を向く面を後面26bとする。板状部26の前面26aは、基部23の上面23aと連続している。
膨出部27の前面は、前側に突出するように湾曲している。
突出部24は、幅方向の両端部がそれぞれ縦枠材221の突出部221bの下端部と連続していて一体に形成されている。
突出部24のうちの下枠材223の幅方向の中間部に形成された部分に、後述する第1被係止部63が係止されている。突出部24のうちの幅方向の中間部で第1被係止部63が係止される部分を第1係止部24aとする。
凹部25のうちの下枠材223の幅方向の中間部に形成された部分に、後述する第2被係止部512が係止されている。凹部25のうちの幅方向の中間部で第2被係止部512が係止される部分を第2係止部25aとする。
壁部25bは、板面が略幅方向を向く板状に形成されていて、前縁部以外が凹部25の内面と連続している。壁部25bは、基部23および突出部24と一体に形成されている。
なお、ランバーサポート本体部41の形状や構造については、上記の形態に限らず、適宜変更することが可能である。
第1取付部材5と、第2取付部材6とは、互いの幅方向の中心が一致するように前後方向に重なって配置されている。
第1延出部51は、突出部24の膨出部27の前面および下面と当接するように配置される第1当接部511と、第1当接部511から下側に向かって漸次に後側に向かうように延びて凹部25の内部に配置される第2被係止部512と、を有している。
回動拘束面28は、凹部25の内部に配置された第2被係止部512が膨出部27を中心として前側に回動した際の第2被係止部512の軌跡L1と交差するように形成されている。
第1基部52には、背面カバー43と係合される背面カバー係合部(不図示)が適宜形成されている。
図8に示すように、スリット53およびガイド壁54の前方には、ランバーサポート本体部41のアーム部413が配置され、スリット53およびガイド壁54の後方には高さ調整部7が配置されるように構成されている。ランバーサポート本体部41のアーム部413と、高さ調整部7とは、スリット53を介して連結されている。
第2当接部611およびフック部612は、それぞれの上端部が第2基部62と接続されている。第2当接部611とフック部612とは直接連結されていない。
第1被係止部63には、膨出部27が嵌合する後側に開口する凹部631が形成されている。
なお、第2当接部611は、幅方向の両端部分それぞれを除いた幅方向の中央部近傍では、突出部24の板状部26の後面26bとは当接しているが、突出部24の膨出部27とは当接していない。
第2基部62の前面には、幅方向の略中央部に後側に凹んだ溝部621が高さ方向全体にわたって形成されている。溝部621は、第1基部52のスリット53およびガイド壁54の後側に配置される。
第2基部62には、第1基部52と第2基部62とを連結するボルト522が挿通されるボルト孔622が形成されている。第2基部62の前面には、第1取付部材5の第1基部52の後面に形成された第1基部側当接部523と当接する第2基部側当接部623が形成されている。なお、第1基部側当接部523と第2基部側当接部623とは、互いに平面状に形成されていてもよいし、互いに嵌合する形状に形成されていてもよい。
第2基部62には、背面カバー43と係合される背面カバー係合部(不図示)が適宜形成されている。
図5、図8および図9に示すように、高さ調整部7は、スライドプレート71(図5および図8参照)と、スライドプレート71の前後方向から見た外周部に接合されるポジショナー72と、を有している。
ポジショナー72には、幅方向の両側に前側に突出する突起部722が形成されている。ポジショナー72は、一対のノッチ面543に沿って上下方向にスライド可能に構成され、突起部722がノッチ面543の複数のノッチ542にそれぞれ係合可能に構成されている。
高さ調整部7のポジショナー72の突起部722が所望の高さのノッチ542に係合することで、アーム部413および高さ調整部7がスリット53に沿った複数段階の所望の高さ位置に固定される。このようにして、ランバーサポート本体部41を所望の高さに配置することができる。
まず、第1取付部材5および第2取付部材6を下枠材223に取り付ける。
第1取付部材5を、下枠材223の前側に配置し、第1当接部511を下枠材223の突出部24の膨出部27に当接させるとともに、第2被係止部512を下枠材223の凹部25に挿入する。
第1取付部材5の設置と前後して、図14および図15に示すように、第2取付部材6を下枠材223の後側に配置し、第2当接部611を下枠材223の突出部24の板状部26の後面26bに当接させる。なお、図14および図15では第1取付部材5の図示を省略している。
また、第2取付部材6のフック部612を下枠材223の突出部24の膨出部27に前側から引っ掛けて、第1取付部材5のフック部用開口部553の内部に配置する。
そして、第1基部52の第1基部側当接部523と第2基部62の第2基部側当接部623とを前後方向に当接させ、第1基部52と第2基部62とボルト522で締結する。
このように第1取付部材5と第2取付部材6とが接合されると、第1取付部材5および第2取付部材6の位置が固定され、第1取付部材5および第2取付部材6が下枠材223に取り付けられた状態となる。このとき、第2被係止部512の先端部分は、基部23の上面23a(回動拘束面28)と当接している。
第1基部52のスリット53の前側にランバーサポート本体部41を配置し、第1基部52のスリット53の後側に、高さ調整部7を配置する。そして、スリット53を介してランバーサポート本体部41のアーム部413と高さ調整部7とをボルト711で接合する。高さ調整部7のポジショナー72の突起部722をガイド壁54のノッチ542と係合させる。
このようにしてランバーサポート4が下枠材223に取り付けられる。
上述した本実施形態による背凭れ1では、椅子11に着座した着座者が背凭れ1に寄りかかると、ランバーサポート本体部41に後側に向かう荷重が作用し、ランバーサポート本体部41から取付部42に後側に向かう荷重が作用する。
取付部42の第1被係止部63は、下枠材223の第1係止部24aの突出部24を挟持していて突出部24に係止されているため、後側への変位が拘束される。このため、取付部42には、突出部24の膨出部27を軸として回動する方向のモーメントが作用することになる。このモーメントによって生じる力は、取付部42における突出部24の膨出部27よりもランバーサポート本体部41と連結されている側(上側)には後側に向かうように作用するため、その反対側となる第2被係止部512には、前側に向かうように作用することになる。これにより、第2被係止部512は、突出部24の膨出部27を軸として前側に向かうよう(凹部25から離間するように)に回動しようとする。
また、第1被係止部63は、後側に向かって開口し突出部24に前側から嵌合する凹部631を有することにより、第1被係止部63を突出部24に容易かつ確実に係止させることができる。
例えば、上記の実施形態では、取付部42は、第1取付部材5と第2取付部材6とを有しているが、第1被係止部63および第2被係止部512を有する1つの部材で構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、オプション部材のランバーサポート4が下枠材223に取り付けられる構成であるが、ランバーサポート4以外のヘッドレストやハンガーなどのオプション部材が背凭れ1の枠材に取り付けられる場合に、上記の取付部42と同様の構成の取付部を用いてもよい。
また、上記の実施形態では、オプション部材は、下枠材223に取り付けられているが、縦枠材221や上枠材222に取り付けられていてもよく、縦枠材221や上枠材222に突出部24および凹部25が形成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、第1係止部24aおよび第2係止部25aは、下枠材223の幅方向の中間部に形成されているが、下枠材223の幅方向の全体に形成されていてもよいし、下枠材223の幅方向の所望の位置に形成されていてもよい。
3 面材
4 ランバーサポート(オプション部材)
5 第1取付部材
6 第2取付部材
11 椅子
23 基部
24a 第1係止部
25a 第2係止部
27 膨出部
28 回動拘束面
41 ランバーサポート本体部(本体部)
42 取付部
63 第1被係止部
223 下枠材(枠材)
512 第2被係止部
631 凹部
L1 軌跡
Claims (3)
- 着座者の荷重を受ける面材と、
前記面材の外周端部を支持する枠材と、
前記枠材に取り付けられ前記面材の面直方向の一方側から他方側に向かう荷重を受けるオプション部材と、を有する背凭れにおいて、
前記枠材は、前記面材を支持する基部と、
前記基部から前記面直方向の一方側に向かって突出し先端部に基端側よりも膨出する膨出部が形成された第1係止部と、
前記基部と前記第1係止部とに囲まれ前記面直方向の一方側に開口する凹状の第2係止部と、を有し、
前記オプション部材は、前記面直方向の一方側から他方側に向かう荷重を受ける本体部と、
前記枠材に取り付けられて前記本体部を支持する取付部と、を有し、
前記取付部は、前記膨出部に前記面直方向の一方側から嵌合し前記第1係止部を前記面直方向に直交する方向から挟持する第1被係止部と、
前記第1被係止部に対して前記本体部と離間する側に前記第1被係止部と連続して形成されるとともに前記第2係止部の内部に前記面直方向の一方側か挿入される第2被係止部と、を有し、
前記第2係止部の内面には、前記第2係止部に挿入された前記第2被係止部が前記膨出部を軸として前記第2係止部から離間する側に回動した際の軌跡と交差する回動拘束面が形成されていることを特徴とする背凭れ。 - 前記取付部は、互いに連結される第1取付部材と第2取付部材とを有し、
前記第1被係止部は、第1取付部材および第2取付部材に設けられて、前記第1取付部材と前記第2取付部材とが第1係止部を挟持していて、
前記第2被係止部は、前記第1取付部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の背凭れ。 - 前記第1被係止部は、前記面直方向の他方側に向かって開口し前記第1係止部に前記面直方向の一方側から嵌合する凹部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の背凭れ。
Priority Applications (5)
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