JP6198319B2 - 椅子 - Google Patents

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この発明は、背凭れ部や座体等の荷重支持構造体を備えた椅子に関するものである。
事務用等として用いられる椅子として、着座者の背部の荷重を受け止める荷重受体が、椅子本体部に連結された荷重支持体の前面側に支持される構造のものがある。また、この種の椅子として、荷重支持体が、樹脂材料によって枠状に形成されたものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1に記載の椅子は、荷重支持体の左右の縦梁が前後方向の略中央が側方に膨出する断面形状に形成され、前方側の荷重受体から入力される荷重を高い剛性をもって受け止められるようになっている。
また、特許文献2,3に記載の椅子は、荷重支持体の左右の縦梁が、一定厚みの梁本体部と、その梁本端部を補強する補強リブを有している。梁本体部は略左右方向に延出幅を有し、その前面側で荷重受体を支持するようになっている。また、補強リブは、梁本体部の適所の前面から前方側に突出し、梁本体部の曲げ剛性や捩れ剛性を高められるようになっている。
特許第5005167号公報 特開2011−092537号公報 特開2011−131019号公報
しかしながら、特許文献1に記載の椅子は、荷重支持体の縦梁が前後方向の略中央で側方に膨出する断面形状とされているため、縦梁を型成形する際に、成形樹脂の冷却収縮によって膨出部分の製品面にヒケが生じ易い。
これに対し、特許文献2,3に記載の椅子は、縦梁の梁本体部が一定厚みであることから、特許文献1に記載の形状のものに比較すればヒケは生じにくくなる。しかし、梁本体部の前面側には補強リブが部分的に突設されている部位があり、その補強リブの突設された部位の後面側にはヒケが生じる可能性が残る。特に、梁本体部の後面が椅子の外側から見える面である場合には、僅かなヒケの発生が製品の見栄えを低下させる原因となり易い。
そこでこの発明は、成形時に荷重支持体の梁にヒケが生じても外部からの見栄えの低下を招くことのない椅子を提供しようとするものである。
この発明に係る椅子は、着座者の身体の荷重を受け止める荷重受体と、該荷重受体の背面側に配置されて当該荷重受体を支持する左右一対の梁を有する荷重支持体と、を有し、前記梁が樹脂材料によって成形されている荷重支持構造体を備える椅子において、前記梁は、略左右方向に延出幅を持つ梁本体部と、該梁本体部の幅方向の一端から前記荷重受体側に向かって突出する補強リブと、を有し、前記梁本体部は、前記補強リブが形成される幅方向の一側から他側に向かって厚みが漸減する断面形状に形成されていることを特徴とするものである。
この発明の場合、梁の成形時に、梁本体部の補強リブの突設部分の背面側にヒケが生じることがあっても、梁本体部の補強リブの突設部分の近傍はその突設部分に向かって肉厚となっていることから、急激に深くなるヒケは生じにくい。また、梁本体部は、補強リブが形成される幅方向の一側から他側に向かって厚みが漸減する断面形状に形成されていることから、高い剛性を要求されるために補強リブを設ける必要のある梁本体部の一側寄りの肉厚が充分に厚くなる。一方、梁本体部の他側寄りの肉厚が薄くなっても、梁本体部の他側は高い剛性を要求されないため、梁本体部の強度上の不都合は生じない。
前記梁本体部の背面は、背部側に向かって凸となる湾曲形状に形成されていることが望ましい。
この場合、梁本体部の背面側にヒケが生じても、その背面が、面方向が連続的に変化する湾曲形状であることから、平面である場合に比較してヒケによる外面形状の変化が目立ちにくくなる。また、梁本体部の背面が後方側に向かって凸となる湾曲形状に形成されていることから、その背面の凸となる方向とヒケによる凹となる向きが逆向きとなり、両者の凹凸が相殺されてより目立ちにくくなる。
前記荷重支持構造体は、上下方向に延出する背凭れ部であり、前記梁は、下端部側で椅子本体に支持されるとともに、前記梁本体部の下部領域側の幅が上部領域側の幅よりも広く、かつ、前記補強リブの下部領域側の突出高さが上部領域側の突出高さよりも高く形成されていることが望ましい。
この場合、梁本体部の下部領域側の幅が上部領域側の幅よりも広く、かつ、前記補強リブの下部領域側の突出高さが上部領域側の突出高さよりも高く形成されているため、椅子本体に支持される梁の下部領域の剛性が高くなり、梁全体の強度が効率良く高められる。
前記梁は、上下方向の中央よりも下方の領域において、前方側に凸に湾曲、若しくは屈曲する前方突出部を有する形状としても良い。
この場合、前方突出部による前後方向の曲げ補強機能も相俟って、梁の下部領域の剛性がより高まる。
この発明によれば、梁本体部が、補強リブが形成される幅方向の一側から他側に向かって厚みが漸減する断面形状に形成されていることから、梁本体部の背面の補強リブの突設部分に対応する部分にヒケが生じても、そのヒケが急激に深くなることがない。このため、外部からの見栄えの低下を防止することができる。
この発明の一実施形態の椅子の側面図である。 この発明の一実施形態の椅子の平面図である。 この発明の一実施形態の椅子の背面図である。 この発明の一実施形態の椅子の背面側斜視図である。 この発明の一実施形態の椅子の背凭れ部を後部下方から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の椅子の背板を後部下方から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の椅子の背板支持枠を前部下方から見た斜視図である。 この発明の一実施形態の椅子の図5のVIII−VIII断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の椅子の図5のIX−IX断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の椅子の図5のX−X断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態の椅子の図5のXI−XI断面に対応する断面図である。 比較例の成形金型と成形体の断面を示す図(A)と、この発明の一実施形態の成形金型と成形体の断面を示す図(B)を併せて記載した図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、椅子に正規姿勢で着座した人の正面が向く図中矢印FRの指す向きを「前」と呼び、それと逆側の向きを「後」と呼ぶものとする。また、「上」,「下」と「左」,「右」については、椅子に正規姿勢で着座した人の上方の図中矢印UPの指す向きを「上」、それと逆側の向きを「下」と呼び、椅子に正規姿勢で着座した人の左側の図中矢印LHの指す向きを「左」、それと逆側の向きを「右」と呼ぶものとする。
図1,図2は、この実施形態の椅子1の側面図と平面図であり、図3,図4は、この実施形態の椅子1の背面図と背面側斜視図である。
これらの図に示すように、この実施形態の椅子1は、フロア上に載置される脚部2と、脚部2の上端に設置されるボックス状の支基3と、着座者が着座する座体4と、支基3の上面に取り付けられ座体4を支持する座受部材5と、支基3から後部上方側に延出して座体4に着座した着座者の背部を支持する背凭れ部50と、を備えている。この実施形態においては、脚部2、支基3、座受部材5、及び、座体4が椅子本体を構成している。
脚部2は、キャスタ9a付きの多岐脚9と、多岐脚9の中央部より起立し昇降機構であるガススプリングを内蔵する脚柱10と、を備え、脚柱10の上端部に支基3が水平方向に回転可能に取り付けられている。支基3には、脚柱10の昇降調整機構と背凭れ部50の傾動調整機構が内蔵されている。
座体4は、骨格部を成す座板13と、座板13の上部に取り付けられる座本体14と、を備えている。座本体14は、詳細な図示は省略するが、座板13の外周縁部に取り付けられる座枠(図示せず)と、座板13の上面に設置されるウレタン等から成るクッション材(図示せず)と、座枠に張設されてクッション材の上方側を覆う合成樹脂製の張材15と、を備えている。
背凭れ部50は、前端部が支基3内の傾動調整機構に連結され、支基3の後端部から斜め後部上方側に向かって延出する連結ステー17と、連結ステー17の後端部に連結され、連結ステー17から上方に立ち上がるように延出する矩形枠状の背受支持体7(荷重支持体)と、背受支持体7の前面側に支持されて座体4に着座した着座者の背部を支持する背受体6(荷重受体)と、を備えている。背受支持体7は、背受体6に入力された着座者の背部の荷重を、連結ステー17を介して椅子本体部側に支持させるための強度部品であるため、剛性及び強度の充分に高い合成樹脂によって形成されている。この実施形態においては、背凭れ部50が荷重支持構造体を構成している。
なお、図1中、符号11は、支基3上における背凭れ部50の枢支軸であり、符号12は、支基3の側面に突設された傾動調整機構の操作ノブである。
背凭れ部50の背受体6は、縦長の矩形枠状の背板枠18と、その背板枠18に、背板枠18の内側の開口18dを覆うように張設された張材19と、を備えている。背板枠18は、弾性を有する合成樹脂によって一体に形成され、張材19は、伸縮性を有する合成樹脂製繊維がメッシュ状に編まれて形成されている。張材19は比較的高い張力をもって背板枠18に張設され、座体4に着座した着座者の背部と接触して着座者の背部の荷重を直接受け止めるようになっている。なお、張材19の外周端部は、背板枠18の外周端面に形成された図示しない保持溝内に適宜手段によって係止固定されている。
図5は、背凭れ部50の上半部を示す図であり、図6は、背受体6の単体の上半部を示す図である。また、図7は、背受支持体7の単体の上半部を示す図であり、図8は、図5の背凭れ部50のVIII−VIII断面に対応する断面を示す図である。なお、図5,図6,図8においては、背受体6の背板枠18に取り付けられる張材19は図示都合上省略されている。
これらの図にも示すように、背受体6の背板枠18は、正面視では四隅が丸みを帯びた縦長の略矩形状に形成され、側面視では、高さ方向の下から3分の1程度の高さ位置が前方側に最も膨出するように湾曲して形成されている。背板枠18の上辺18aは上部後方側に向かって水平方向に近づくように大きく傾斜している。また、背板枠18は、図2に示すように、平面視では左右方向の中央領域が後方側に若干窪むように湾曲している。背板枠18の前方側に最も膨出する領域は、座体4に着座した着座者のほぼ腰部付近を支持する領域に設定されている。以下、背板枠18の前方側に最も膨出する部位を「前方突出部20」と呼ぶものとする。
また、背板枠18の周縁部のほぼ全域の前面は、開口18dの内側から外側に向かって後部側に滑らかに傾斜している。
一方、背受支持体7は、背面視(正面視)では下方側が若干窄まった縦長の略矩形枠状に形成されている。より正確には、図3に示すように左右の側辺7c(縦梁部)の上半部は相互に略平行になるように上下方向に延出し、左右の側辺7c(縦梁部)の下半部は、下方に向かって次第に離間幅が狭まるように傾斜している。そして、左右の側辺7cの上端部同士は、左右方向に略水平に延出する上辺7aによって連結され、左右の側辺7cの下端部同士は、上辺7aよりも延出長さの短い下辺7bによって連結されている。背受支持体7の上辺7aと下辺7bは肉厚のブロック状に形成され、左右両側の側辺7cは薄肉の板状に形成されている。この実施形態においては、両側の側辺7cが背受支持体7(荷重支持体)の左右一対の張を構成している。
背受体6の背板枠18は、上辺18aの左右方向に離間した3箇所と下辺18bの中央の1箇所で背受支持体7に固定されている。具体的には、図3に示すように、背板枠18の上辺18aは、後述する係合突起22による係止によって背受支持体7の上辺7aに固定され、背板枠18の下辺18bは、ボルト23による締結によって背受支持体7の下辺7bに固定されている。
背受支持体7は、側面視では、側辺7cの高さ方向の下から3分の1程度の高さ位置が前方側に最も膨出するように前方側に凸に湾曲、若しくは屈曲して形成されている。この最も前方に膨出する前方突出部21は、背板枠18の前方突出部20とほぼ対応した位置に設定されている。ただし、背受支持体7の前方突出部21の膨出高さは、背板枠18の前方突出部20の膨出高さよりも低く設定されている。
背受支持体7の左右の側辺7cの前方突出部21と背板枠18の前方突出部20の間には、背板枠18の前方突出部20の膨出高さを変えることによって背受体6の側縁の湾曲形状を変更する形状変更機構24が介装されている。なお、図中符号24aは、形状変更機構24の操作レバーである。
ところで、背板枠18の上辺18aの後面18a−1には、図6に示すように、3つの係合突起22が左右方向に等間隔に離間して突設され、背受支持体7の上辺7aの前面7a−1のうちの、背板枠18の各係合突起22に対応する位置には、図7に示すように、係合突起22が挿入される3つの挿入孔25が形成されている。
背板枠18に突設される各係合突起22は、図8にも示すように、上下方向の厚みに対し突出方向の長さと左右方向の幅が広い矩形板状の挿入板部22aと、挿入板部22aの先端部に接続されて左右方向に張り出す張り出し係止部22bと、を備えている。張り出し係止部22bは、挿入板部22aと同厚みの板状に形成されている。張り出し係止部22bと挿入板部22aの幅方向の中央位置には、長孔状の肉抜き孔30が連続して形成されている。
背受支持体7の上辺7aの下面には、図5に示すように上方側に向かって凹状に窪む3つの開口部31が設けられている。これらの開口部31は、各挿入孔25に対応して設けられ、各底部内に対応する挿入孔25が連通するようになっている。開口部31の底部は挿入孔25の左右方向の幅よりも広く形成され、係合突起22が背受支持体7の前方側から挿入孔25に挿入されたときに、係合突起22の張り出し係止部22bが開口部31の底部内に収容されるようになっている。開口部31の底部前方側に開口する挿入孔25の開口縁は、挿入孔25から突出した張り出し係止部22bと係合して係合突起22の抜けを規制する抜け規制部29を構成している。
背受体6(背板枠18)の上辺18aと背受支持体7の上辺7aとは、係合突起22が挿入孔25内に挿入され、係合突起22の張り出し係止部22bが抜け規制部29と係合することによって相互に連結されている。
また、背受支持体7の上辺7aの下面のうちの幅方向の中央領域には、背受支持体7の上辺7aの中央部を後方から把手として把持するときに、指先を掛けるための窪み部32が形成されている。また、背受支持体7の上辺7aの下面のうちの、窪み部32の前方側には、窪み部32の開口縁に対して上方側に窪む段差部33が形成されている。
なお、背受支持体7の上辺7aの後面には、ヘッドレスト等の追加機能部品を係止固定するための係止凹部35が形成されている。この係止凹部35は、追加機能部品を取り付けない場合には、図2〜図4に示すように閉塞キャップ40によって塞がれる。
ところで、背受支持体7の略上下方向に延出する左右の梁である側辺7cは、図5,図7に示すように、略左右方向に延出幅を持つ側辺本体部7c−1(梁本体部)と、側辺本体部7c−1の幅方向内側の端部から前方側に向かって(背受体6側に向かって)突出する補強リブ7c−2と、を有している。
図9,図10,図11は、図5のIX−IX,X−X,XI−XI断面に対応する断面を示す図である。
これらの図に示すように、側辺本体部7c−1は、前方側に向かって突出する補強リブ7c−2と鋭角を成すように椅子幅方向の内側から外側に向かって前方側に傾斜している。そして、側辺本体部7c−1は、補強リブ7c−2が形成される椅子幅方向の内側(一側)から外側(他側)に向かって前後方向の厚みが漸減する断面形状に形成されている。即ち、側辺本体部7c−1は、椅子幅方向の内側の肉厚が最も厚く、外側に向かうにしたがって肉厚が次第に薄くなっている。また、側辺本体部7c−1の後面は、椅子幅方向の内側の端部から外側の端部に向かって後方側が凸となる湾曲形状とされている。
図9,図10,図11に示すように、側辺本体部7c−1の斜め前方側への延出幅(L1,L2,L3)は、上下方向の全域で一定ではなく、上方から下方に向かって広がっている(L1<L2<L3)。同様に、補強リブ7c−2の前方側への突出高さ(H1,H2,H3)は、上方から下方に向かって高くなっている。このように上方から下方に向かって断面形状が次第に拡大する背受支持体7の左右の側辺7cは、図3,図4に示すように、これらの下端部が肉厚ブロック状の下辺7bで相互に連結され、その下辺7bが連結ステー17(図1参照)を介して椅子本体に支持されるようになっている。
ところで、背受支持体7の左右の各側辺7cは、前述のように上下方向の中央よりも下方の領域(側辺7cの高さ方向の下から3分の1程度の高さ位置)に前方側に凸に突出する前方突出部21を有している。この前方突出部21には、図4に示すように、形状変更機構24が取り付けられるため、前方突出部21に位置される補強リブ7c−2には、形状変更機構24の保持するための保持片7c−3がさらに前方側に膨出するように一体成形されている。
以上のように、この実施形態の椅子1は、背受支持体7の略上下方向に延出する左右の側辺7cが、補強リブ7c−2の形成される椅子幅方向の内側から外側に向かって前後方向の厚みが漸減する断面形状に形成されているため、背受支持体7の型成形時に、側辺本体部7c−1の後面の補強リブ7c−2の突設部分に対応する部分にヒケが生じても、そのヒケは局部的に急激に深くなることはなく、外部からは目立たない。
以下、このヒケが局部的に急激に深くならない原理について説明する。
図12は、背受支持体7の側辺7c部分の型成形時の様子を比較例と併せて示した図であり、図12(A)は、比較例の型成形時の様子を示し、図12(B)は、この実施形態の場合における型成形時の様子を示している。なお、比較例の背受支持体7Aの側壁7Acは、この実施形態と同様に側辺本体部7Ac−1の一端側に補強リブ7Ac−2が突設されているが、側辺本体部7Ac−1の肉厚は一側から他側に向かって漸減せずに一定厚みとなっている。
図12(A)に示す比較例の場合、金型60AのキャビティC内に射出された樹脂材料が温度の降下とともに凝固すると、側辺本体部7Ac−1の後面のうちの補強リブ7Ac−2の突設部に対応する部分に急激に深くなるヒケSが発生し易くなる。ヒケSは、通常、肉厚部分ほど生じ易くなるが、側辺本体部7Ac−1の全域の肉厚が均一厚みであることから、側辺本体部7Ac−1のなかの補強リブ7Ac−2の突設される部分と、その隣接部分とでは境界部Pを挟んで前後方向の総厚みに大きな差が生じる。この総厚みの差が、ヒケSを急激に深くする原因と考えられる。
これに対し、図12(B)に示すこの実施形態では、金型60のキャビティC内に射出された樹脂材料が温度の降下とともに凝固すると、側辺本体部7c−1の後面のうちの補強リブ7c−2の突設部に対応する部分にヒケSが生じることがあっても、そのヒケSは側辺本体部7c−1の他側に向かって緩やかに浅くなる。この実施形態の背受支持体7の側辺7cは、補強リブ7c−2の形成される一側から他側に向かって前後方向の厚みが漸減する断面形状に形成されているため、側辺本体部7c−1のなかの補強リブ7c−2の突設される部分と、その隣接部との間の肉厚差が小さく、しかも、肉厚が他側に向かって緩やかに漸減している。このため、ヒケSが発生しても、そのヒケSは側辺本体部7c−1の他側に向かって緩やかに浅くなる。
また、この実施形態の椅子1は、上述のように背受支持体7の側辺7cが、補強リブ7c−2の形成される椅子幅方向の内側から外側に向かって前後方向の厚みが漸減する断面形状に形成されているため、高剛性を要求される側辺7cの椅子幅方向の内側領域においては、肉厚を厚くして補強リブ7c−2との協働によって充分に高い剛性を確保することができるとともに、さして剛性を要求されない側辺7cの椅子幅方向の外側領域においては、肉厚を薄くして全体の軽量化を図ることができる。
さらに、この実施形態の場合、背受支持体7の側辺7cについては、側辺本体部7c−1の後面が、後部側に向かって凸となる湾曲形状に形成されていることから、側辺本体部7c−1の後面にヒケが生じても、面方向がもともと連続的に変化する部位にヒケが現れることになるために、側辺本体部7c−1の後面が平面である場合に比較してヒケが外部から目立ちにくくなる。
特に、この実施形態では、側辺本体部7c−1の後面が後部側に向かって凸となる湾曲形状であることから、後面の凸となる方向とヒケによって凹となる向きが逆向きとなり、両者の凹凸が相殺されてより目立ちにくくなる。
また、この実施形態の椅子1においては、背受支持体7の両側の側辺7cの下端が椅子本体に支持されるとともに、側辺7cの側辺本体部7c−1の下部領域側の延出幅が上部領域側の延出幅よりも広く、かつ、補強リブ7c−2の下部領域側の突出高さが上部領域側の突出高さよりも高くなっているため、椅子本体に支持される側辺7cの下部領域の剛性が高くなり、側辺7c全体の強度が効率良く高められる。したがって、この椅子1においては、背受支持体7の過大な重量増加を招くことなく、背凭れ部50の支持剛性と強度を高めることができる。
特に、この実施形態の椅子1の場合、背受支持体7の両側の側辺7cの上下方向の中央よりも下方領域に、前方側に凸に湾曲、若しくは屈曲する前方突出部21が設けられているため、前方突出部21による前後方向の曲げ補強機能も相俟って、両側の側辺7cの下部領域の剛性をより一層高めることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、背板枠18に張材19が張設されて背受体6が構成されているが、背受体は、内側に大きな開口のない板状部材にクッション材と張材を付設した構造や、柔軟性を有する板状部材の単体から成る構造であっても良い。
また、上記の実施形態は、荷重支持構造体が背凭れ部である実施形態であるが、荷重支持構造体は座体であっても良い。
1 椅子
6 背受体(荷重受体)
7 背受支持体(荷重支持体)
7c 側辺(梁)
7c−1 側辺本体部
7c−2 補強リブ
21 前方突出部
50 背凭れ部(荷重支持構造体)

Claims (4)

  1. 着座者の身体の荷重を受け止める荷重受体と、
    該荷重受体の背面側に配置されて当該荷重受体を支持する左右一対の梁を有する荷重支持体と、を有し、
    前記梁が樹脂材料によって成形されている荷重支持構造体を備える椅子において、
    前記梁は、略左右方向に延出幅を持つ梁本体部と、該梁本体部の幅方向の一端から前記荷重受体側に向かって突出する補強リブと、を有し、
    前記梁本体部は、前記補強リブが形成される幅方向の一側から他側に向かって厚みが漸減する断面形状に形成されていることを特徴とする椅子。
  2. 前記梁本体部の背面は、背部側に向かって凸となる湾曲形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の椅子。
  3. 前記荷重支持構造体は、上下方向に延出する背凭れ部であり、前記梁は、下端部側で椅子本体に支持されるとともに、前記梁本体部の下部領域側の幅が上部領域側の幅よりも広く、かつ、前記補強リブの下部領域側の突出高さが上部領域側の突出高さよりも高く形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の椅子。
  4. 前記梁は、上下方向の中央よりも下方の領域において、前方側に凸に湾曲、若しくは屈曲する前方突出部を有していることを特徴とする請求項3に記載の椅子。
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