JP7260151B2 - 削孔力発生装置及び削孔機 - Google Patents

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Description

本発明は、土木作業用の削孔力発生装置と、この削孔力発生装置を備える削孔機に関するものである。
土木作業用の削孔機は、地盤改良用の杭等を打ち込むための孔を地面や壁面等に形成する装置である。この削孔機を構成する削孔力発生装置として、ばね力を利用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ばね力を利用する削孔力発生装置は、ウエイトハンマと、このウエイトハンマに付勢力を付与するばねと、ウエイトハンマへの係止部を有する回転体と、この回転体を回転駆動する打撃用モータと、ウエイトハンマによって打撃される出力軸(被打撃体)と、この出力軸を軸線回りで回転駆動する出力軸回転用モータと、を備える。
回転体は、打撃用モータで回転駆動されることによって前記係止部にてウエイトハンマに係止し、ウエイトハンマを原位置からばねの付勢力が増大する方向に移動させる。回転体がさらに回転することにより、所定位置で係止部によるウエイトハンマへの係止が解除される。これにより、ウエイトハンマがその重力とばねの付勢力とによって原位置方向に移動し、ウエイトハンマの重力とばねの付勢力との加重力により出力軸を打撃する。そして、回転体の連続回転によって、ウエイトハンマによる出力軸の打撃が繰り返される。
出力軸は、出力軸回転用モータによって回転駆動されながら、前述のようにウエイトハンマで繰り返し打撃される。このため、出力軸に削孔ロッドを連結し、この削孔ロッドを地面や壁面等の削孔対象に押し当てながら出力軸回転用モータと打撃用モータとを作動させることで、地面や壁面等に孔を効率的に形成することができる。
特開2005-23551号公報
前記従来の削孔力発生装置においては、ウエイトハンマとばねと回転体と打撃用モータとで打撃部が構成され、出力軸と出力軸回転用モータとで回転部が構成される。そして、打撃部と回転部の双方にそれぞれ駆動用のモータが配設されるので、高出力が得られる反面、装置全体として大型化、重量化、高コスト化等の傾向がある。
これに対し、作業現場の状況によっては、出力は多少低くても、小型で軽量な削孔機が好ましい場合もある。よって、出力を多少犠牲にしてでも、削孔力発生装置及び削孔機を小型化及び軽量化できれば実用上のメリットが大きい。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたもので、小型で軽量な削孔力発生装置及び削孔機を提供しようとするものである。
前記課題を解決するため、本発明に係る削孔力発生装置は、土木作業用の削孔機を構成する削孔力発生装置であって、出力軸と、該出力軸を回転駆動するモータと、前記出力軸を打撃するハンマと、該ハンマに打撃用の付勢力を付与するばねと、前記出力軸の回転運動が前記ばねの蓄力運動及び出力運動となるように繰り返し伝動する伝動機構と、を備え、該伝動機構が、互いに接触する出力軸側カム部材とハンマ側カム部材とで構成され、前記出力軸側カム部材と前記ハンマ側カム部材のいずれか一方が、前記出力軸の中心軸線を中心として周方向に延在するカム面を備え、該カム面は、前記出力軸の中心軸線に沿う方向への急落面と、該急落面の底部から上向きに延びる傾斜面と、を備えることを特徴とする(請求項1)。
本発明に係る削孔力発生装置は、土木作業用の削孔機を構成することによって削孔力を発生する。モータによって出力軸が回転駆動されると、伝動機構によって、出力軸の回転運動がばねの蓄力運動及び出力運動となるように繰り返し伝動される。出力軸の回転運動中に、蓄力されたばねが出力へと転ずると、ハンマによって出力軸が打撃される。これにより、出力軸は、回転しながら繰り返し打撃される。このため、出力軸に削孔ロッドを連結し、削孔機によって掘削ロッドを地面や壁面等の削孔対象に押し付けながらモータを作動させることにより、出力軸の回転と打撃とにより削孔対象に孔を効率的に形成することができる。
本発明によれば、出力軸の回転とハンマによる出力軸の打撃とが共通のモータによって駆動される。このため、それらが別々のモータで駆動されていた前記従来の構成よりも、明らかに小型で軽量な削孔力発生装置及び削孔機を得ることができる。モータの数が半減することで、コスト上も有利となるほか、モータの制御も簡単となり、好適である。
また、本発明によれば、伝動機構が、互いに接触する出力軸側カム部材とハンマ側カム部材とで構成されるので、伝動機構をコンパクトにでき、削孔力発生装置及び削孔機の小型化及び軽量化への貢献度が一層高まる利点がある。
さらに、本発明によれば、カム面に急落面が含まれているので、ハンマの打撃力が強い衝撃として出力軸に伝達される。
施の一形態として、削孔対象の固さと前記ばねのばね力との相互関係に応じて、前記伝動機構が、前記出力軸の回転運動を該出力軸の軸線方向への振動となるように繰り返し伝動する態様を例示する(請求項)。この実施の形態は、出力軸を回転させながら打撃する、いわゆる回転・打撃式の削孔力発生装置としての機能と、出力軸を回転させながら振動させる、いわゆる回転・振動式の削孔力発生装置としての機能とを併有する。削孔力発生装置の操縦者は、削孔対象の固さによって操縦の仕方を変える必要はなく、出力軸を削孔対象へ向けて押し当てながらモータを回転させるだけでよい。削孔対象の固さとばねのばね力との相互関係に応じて、出力軸の打撃と振動とが自動的に切り替わることになるからである。
また、本発明に係る削孔機は、前記削孔力発生装置と、該削孔力発生装置の前記出力軸に連結される削孔ロッドと、該削孔ロッドを削孔対象に押圧させる押圧装置と、を備えることを特徴とする(請求項)。本発明の削孔機によれば、前記削孔力発生装置と同様の作用効果が奏される。
本発明の実施の一形態に係る削孔力発生装置を搭載した削孔機の一例の側面図である。 図1の削孔機による地面への削孔作業状態の側面図である。 図2のIII-III矢視拡大断面図である。 図3のIV-IV矢視端面図である。 図3中の伝動機構の分解斜視図である。 図3の削孔機による削孔時の伝動機構の説明図であり、(a)はばねが出力運動した状態の説明図、(b)はばねが蓄力運動した状態の説明図である。 引き抜き時における伝動機構の状態図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1には土木作業用の削孔機の一例が示されている。この削孔機1は、地盤改良用の杭等を打ち込むための孔を地面や壁面等の削孔対象に形成する装置である。
図1に示す削孔機1は、ベースマシン2上に起倒自在なリーダ3を備え、このリーダ3に沿って移動自在に削孔力発生装置4が配設される。図1の例では、ベースマシン2として定置式のものを示しているが、移動可能なクローラタイプのベースマシンであってもよい。ベースマシン2上には、パワーユニットやコントロールボックス(いずれも図示省略)等が配設される。
リーダ3は、リーダベース5を介してリフトシリンダ6とチルトシリンダ7とによって支持される。リーダ3は、リフトシリンダ6の作動によって昇降自在であり、チルトシリンダ7の作動によって図1に示す水平姿勢と図2に示す垂直姿勢との間を傾動自在である。リーダ3は、リーダベース5に沿って移動自在であり、この移動は、リーダベース5とリーダ3との間に架設されるスライドシリンダ8によって駆動される。
リーダ3には推進ベース9が摺動自在に設けられ、この推進ベース9に、本発明の実施の一形態に係る削孔力発生装置4が固定される。推進ベース9はリーダ3に沿って移動自在であり、図1の例では、推進ベース9の送り装置として、チェーン式送り装置10が示されている。このチェーン式送り装置10は、両端を推進ベース9に固着してリーダ3に沿って無端状態に架設されるチェーン11と、このチェーン11を正逆両回転方向に駆動するモータ12と、を備える。リーダ3に沿って推進ベース9が移動することで、削孔力発生装置4もリーダ3に沿って移動する。チェーン式送り装置10に代えて、シリンダ式のものを採用することもできる。
削孔力発生装置4には、連結部材13を介して削孔ロッド14が結合される。したがって、地面や壁面等の削孔対象に対して削孔ロッド14が直角となるようにリーダ3の姿勢を定め、押圧装置として機能するチェーン式送り装置10によって削孔ロッド14を削孔面に押し当てながら削孔力発生装置4を駆動させることで、削孔対象に孔を形成することができる。地面Sに削孔を行う場合には、図2に示すようにリーダ3及び削孔ロッド14を地面Sに垂直に立てて削孔力発生装置4を駆動させればよい。リーダ3は水平姿勢と垂直姿勢との間を90度傾動可能であるので、作業現場の状況に応じた多様な削孔作業を行うことができる。
次に、削孔力発生装置4について詳細に説明する。図3に示すように、削孔力発生装置4は、出力軸15と、この出力軸15を回転駆動するモータ16と、出力軸15を打撃するハンマ17と、このハンマ17に打撃用の付勢力を付与するばね18と、出力軸15の回転運動がばね18の蓄力運動及び出力運動となるように繰り返し伝動する伝動機構19と、を備える。
出力軸15は、削孔機1の推進ベース9に固定される出力軸ハウジング20内に、複数の軸受21,22によって正逆回転自在且つ軸線方向に所定量Lだけ移動可能に支持されている。出力軸ハウジング20には、出力軸15を正逆両方向へ回転駆動するための回転駆動装置23が配設されている。この回転駆動装置23は、駆動ギア24と、この駆動ギア24を回転駆動する油圧式等のモータ16と、駆動ギア24と噛合する従動ギア25と、を備える。
駆動ギア24と従動ギア25は、出力軸ハウジング20内に正逆回転自在に支持されている。従動ギア25のボス部25aには、出力軸15がスプライン嵌合されている。すなわち、従動ギア25のボス部25aの内周面にスプライン溝25bが形成され、出力軸15の軸線方向の一部の外周面にスプライン15bが形成される。これらのスプライン溝25bとスプライン15bとが嵌合することで、モータ16の回転駆動力が出力軸15に伝達されると共に、従動ギア25上での出力軸15の軸線方向への所定量Lの移動が可能となる。
なお、図3において、従動ギア25上での出力軸15の上方への移動(ハンマ17側への移動)は、従動ギア25のスプライン溝25bの上端部25cと、出力軸15のスプライン15bの上端部15cとが当接することによって規制される。
出力軸15の前端部(図3で見て下端部)15aには削孔ロッド14が連結される。出力軸15の回転により削孔ロッド14が回転し、この削孔ロッド14によって削孔対象Sに孔が形成される。
ハンマ17は、出力軸ハウジング20に固着される筒状のハンマケース26内に収容され、このハンマケース26に固着される蓋体27でハンマケース26が閉じられる。ハンマケース26内にはばね18が配設され、このばね18によってハンマ17が出力軸方向(図3では下方)へと付勢される。図示例では、ばね18として圧縮コイルばねを採用しているが、これには限定されない。ばね18の一端側(図3で見て上端側)18aは蓋体27に圧接する。
ハンマ17は中空の筒状の部材であり、軸受け28を介して出力軸15の後端側(図3で見て上端側)の所定の長さ領域15eを受け入れ、出力軸15の軸線方向に移動可能である。ハンマ17の出力軸15側の端部には外向きのフランジ17aが形成され、反出力軸側の端部は閉じられて閉鎖部17bとなっている。この閉鎖部17bが出力軸15の後端面(図3で見て上端面)15dを打撃するための打撃部である。ハンマ17のフランジ17aは、ばね18の他端側18bを受け止めるばね受け部として作用するとともに、ハンマケース26内に形成される段部26aに当接してハンマ17の出力軸方向へのそれ以上の移動を規制する。
ハンマ17は、出力軸15の正逆回転から自由である。すなわち、出力軸15が正逆どちらに回転しても、ハンマ17は回転しない。ハンマ17の出力軸15との共回りを防止するための構成として、図示例では、ハンマ17を蓋体27に対して軸線方向へは移動可能であるが軸線を中心とした回動は不能となるように結合させている。すなわち、図3に示すように、蓋体27の内面に、ハンマ17の閉鎖部17b側の端部を軸線方向に移動可能に受け入れるハンマ受入筒29を形成し、図4に示すように、このハンマ受入筒29の内周形状とハンマ17の閉鎖部17b側の端部の外周形状とを、互いに対応する非真円形状としてある。
伝動機構19は、出力軸15の回転運動がばね18の蓄力運動及び出力運動となるように繰り返し伝動するためのものである。図5及び図6に示すように、伝動機構19は、互いに接触する出力軸側カム部材30とハンマ側カム部材31とで構成される。
図5及び図6の例では、出力軸側カム部材30は、出力軸15に固定される筒体32の外周面に、該筒体32の半径方向外方へと突出するように形成される。限定はされないが、図5及び図6の例では、二つの出力軸側カム部材30,30が筒体32の外周面上の180度の位置に形成されている。各出力軸側カム部材30のハンマ17側の端面が、ハンマ側カム部材31に接触するカム面30aとなる。筒体32は、出力軸15に装着された状態で連結ピン33によって出力軸15に固着される。出力軸15の、筒体32からの突出部15eが、ハンマ17内への挿入部となる。
図5に示すように、ハンマ側カム部材31は、ハンマ17の出力軸15側の端部に一体に形成される。ハンマ側カム部材31は、出力軸15の中心軸線Xを中心として周方向に延在するカム面31aを備える。このカム面31aは、出力軸15の中心軸線Xに沿ってハンマ17側へ急落する急落面31bと、この急落面31bの底部から上向きに延びる傾斜面31cと、この傾斜面31cの終端に連なる頂面31dと、を備える。限定はされないが、図5の例では、ハンマ側カム部材31の全周上に、急落面31bと傾斜面31cと頂面31dとからなる一セットのカム面31aが等角度間隔で四セット形成される。隣接する二セットのカム面31a,31aにおいては、急落面31bと頂面31dとが連続する。削孔時には、出力軸15が図5及び図6の矢印方向に正回転することで、ハンマ側カム部材31のカム面31a上を出力軸側カム部材30のカム面30aが擦りながら移動する。
伝動機構19は次のように作用する。削孔作業は、図3に示すように、削孔機1によって出力軸ハウジング20を削孔対象S側へと接近させ、削孔ロッド14の先端の削孔刃14aを削孔対象Sに押し当てながら行う。このため、削孔作業中には常時、出力軸15を出力軸ハウジング20に対して図3で見て上向きに押し上げる力が作用する。この上向きの力は、前述の通り、図3において、従動ギア25のスプライン溝25bの上端部25cと、出力軸15のスプライン15bの上端部15cとが当接することによって受け止められる。出力軸ハウジング20に対する出力軸15のこの位置が、出力軸15の削孔時位置である。出力軸15が削孔時位置にあるときには常時、図6(a)、(b)に示すように、伝動機構19を構成する出力軸側カム部材30とハンマ側カム部材31が互いに接触している。
削孔ロッド14を削孔対象Sに押し当てた状態(出力軸15が削孔時位置にある状態)でモータ16を正回転出力方向へと作動させると、出力軸15が正回転駆動され、削孔ロッド14の先端の削孔刃14aが削孔対象Sを削孔する。同時に、出力軸15の正回転により、図6(a)、(b)に示すように、出力軸側カム部材30のカム面30aがハンマ側カム部材31のカム面31a上を周方向に移動し、出力軸15の回転運動がばね18の蓄力運動及び出力運動となるように繰り返し伝動される。
具体的には、図6(a)に示すように、出力軸側カム部材30のカム面30aがハンマ側カム部材31の急落面31bを通過することにより、ばね18が出力運動してハンマ17を出力軸方向へと高速で移動させる。これにより、ハンマ17の打撃部(閉鎖部)17bが出力軸15の後端面15dを強く打撃する。この打撃力は出力軸15から削孔ロッド14へと伝わり、強い衝撃として削孔ロッド14による削孔対象Sの削孔に寄与する。
出力軸15が図6(a)の状態から矢印方向へと正回転すると、出力軸側カム部材30のカム面30aがハンマ側カム部材31の傾斜面31c上を図6(a)の左方へと移動し、図6(b)に示すように、ハンマ側カム部材31の頂面31d上へと至る。この過程で、図6(b)に示すように、ハンマ17が反出力軸方向(出力軸から遠ざかる方向)へと押し戻されてばね18が蓄力運動する。ここで、ハンマ17が反出力軸方向へと押し戻されるのは、削孔作業時には常時削孔ロッド14が削孔対象Sに強く押し当てられることで、出力軸15が図3の削孔時位置に維持されるからである。
出力軸15が図6(b)の状態からさらに矢印方向へと正回転すると、出力軸側カム部材30のカム面30aがハンマ側カム部材31の急落面31bを通過した瞬間に、図6(a)に示すように、ばね18が出力運動してハンマ17を出力軸方向へと高速で移動させる。これにより、ハンマ17の打撃部(閉鎖部)17bが出力軸15の後端面15dを強く打撃する。
出力軸15の正回転中、伝動機構19によって前記の動作が繰り返される。図示例では、出力軸15の一正回転中に、ばね18の蓄力運動と出力運動が交互に四回ずつ繰り返され、ハンマ17によって出力軸15が四回打撃される。出力軸15の回転と連続的な打撃はそのまま削孔ロッド14に伝動されるので、削孔ロッド14の回転と、削孔ロッド14の削孔対象Sへの連続的な打撃とにより、削孔対象Sに孔を効率的に形成することができる。
以上のように、本実施の形態では、出力軸15の回転とハンマ17による出力軸15の打撃とが共通の(単一の)モータ16によって駆動される。このため、それらが別々のモータで駆動されていた従来の構成よりも、明らかに小型で軽量な削孔力発生装置4及び削孔機1を得ることができる。モータの数が半減することで、コスト上も有利となるほか、モータの制御も簡単となり好適である。
また、本実施の形態では、伝動機構19が、互いに接触する出力軸側カム部材30とハンマ側カム部材31とで構成されるので、伝動機構19がコンパクトなものとなる。このため、削孔力発生装置4及び削孔機1の小型化及び軽量化への貢献度が一層高まる。
削孔ロッド14の引き抜き時には、削孔機1によって出力軸ハウジング20を引き抜き方向へと移動させる。これにより、削孔ロッド14と出力軸15の重みで出力軸15が出力軸ハウジング20内で所定量L(図3参照)だけ下降し、図7に示すように、出力軸側カム部材30がハンマ側カム部材31から離れる。このとき、ばね18によるハンマ17の出力軸15側への移動は、ハンマ17のフランジ17aがハンマケース26内の段部26aに当接することによって規制される。また、出力軸ハウジング20内での出力軸15の下降は、例えば、出力軸側カム部材30と軸受け21(図3参照)との間の所定量Lの間隔がゼロとなり、それらが互いに接触することで規制される。
図7に示すように、削孔ロッド14の引き抜き時には、出力軸側カム部材30がハンマ側カム部材31から離れることで伝動機構19が不作動状態となるので、モータ16を削孔時とは逆回転させることで、図7に矢印で示すように、出力軸15及び削孔ロッド14を削孔時とは逆回転させることができる。これにより、削孔対象Sからの削孔ロッド14の引き抜きが容易に行える。
なお、削孔対象Sには、岩盤のような固い層から土質層のような比較的柔らかい層まで硬軟様々なものがある。また、地層によって削孔中に削孔対象の固さが変化する場合もある。図6を参照して述べた伝動機構19の作動態様は、出力軸側カム部材30の回転によってばね18が圧縮させられるほど削孔対象Sが固い場合のものである。
これに対し、削孔対象Sの軟度によっては、出力軸側カム部材30が回転したときにばね18の付勢力が勝ってハンマ17の位置は変化せず、出力軸15が軸線方向に進退運動する場合がある。すなわち、ハンマ17が図6(a)の位置に留まり続け、この状態のハンマ側カム部材31のカム面31a上を出力軸側カム部材30が回転することで、出力軸15が進退運動を繰り返す。出力軸15の小刻みな進退運動は、削孔ロッド14を軸線方向に振動させる結果となる。このため、削孔ロッド14を削孔対象Sに押し当てながらモータ16を駆動させることで、振動式の削孔機と同じ機能が得られる。
以上のように、本実施の形態の削孔機1は、削孔ロッド14を回転させながら打撃する、いわゆる回転・打撃式の削孔機としての機能と、削孔ロッド14を回転させながら振動させる、いわゆる回転・振動式の削孔機としての機能とを併有する。しかし、削孔機1の操縦者は、削孔対象Sの固さによって削孔機1の操縦の仕方を変える必要はなく、削孔ロッド14を削孔対象Sへと押し当てながらモータ16を回転させるだけでよい。削孔対象Sの固さに応じて、ばね18によって削孔ロッド14の打撃と振動とが自動的に切り替わることになるからである。但し、打撃と振動は明確に区別されるわけではなく、両者が入り混じったような中間的な作動もあり得る。すなわち、削孔対象Sの固さによっては、伝動機構19によってばね18の蓄力運動と出力軸15の前進運動とが僅かずつ共に起こり、直後にばね18の小幅の出力運動によって出力軸15の軽打が起こる場合もある。
他の実施の形態として、出力軸側カム部材30とハンマ側カム部材31とを入れ替えた態様を採用することもできる。すなわち、図6のハンマ側カム部材31と同形式のカム部材を出力軸15の側に形成し、図6の出力軸側カム部材30と同形式のカム部材をハンマ17の側に形成する態様である。この場合も、前記と同様の作用効果が奏される。
1 削孔機
4 削孔力発生装置
10 押圧装置
14 削孔ロッド
15 出力軸
16 モータ
17 ハンマ
18 ばね
19 伝動機構
30 出力軸側カム部材
31 ハンマ側カム部材
31a カム面
31b 急落面
31c 傾斜面
S 削孔対象

Claims (3)

  1. 土木作業用の削孔機を構成する削孔力発生装置であって、出力軸と、該出力軸を回転駆動するモータと、前記出力軸を打撃するハンマと、該ハンマに打撃用の付勢力を付与するばねと、前記出力軸の回転運動が前記ばねの蓄力運動及び出力運動となるように繰り返し伝動する伝動機構と、を備え、該伝動機構が、互いに接触する出力軸側カム部材とハンマ側カム部材とで構成され、前記出力軸側カム部材と前記ハンマ側カム部材のいずれか一方が、前記出力軸の中心軸線を中心として周方向に延在するカム面を備え、該カム面は、前記出力軸の中心軸線に沿う方向への急落面と、該急落面の底部から上向きに延びる傾斜面と、を備える、削孔力発生装置。
  2. 削孔対象の固さと前記ばねのばね力との相互関係に応じて、前記伝動機構が、前記出力軸の回転運動を該出力軸の軸線方向への振動となるように繰り返し伝動する、請求項1に記載の削孔力発生装置。
  3. 請求項1又は2に記載の削孔力発生装置と、該削孔力発生装置の前記出力軸に連結される削孔ロッドと、該削孔ロッドを削孔対象に押圧させる押圧装置と、を備える、削孔機。
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