JP2724849B2 - 連続衝撃発生装置 - Google Patents

連続衝撃発生装置

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JP2724849B2 JP25443788A JP25443788A JP2724849B2 JP 2724849 B2 JP2724849 B2 JP 2724849B2 JP 25443788 A JP25443788 A JP 25443788A JP 25443788 A JP25443788 A JP 25443788A JP 2724849 B2 JP2724849 B2 JP 2724849B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、連続衝撃発生装置に関し、詳しくは、本
体振動がほとんど発生せず、しかも無重量状態であって
も対象物に対して連続的な衝撃を効果的に与えることが
できるように構成されたものに関する。
【従来の技術】
道路工事や建築現場などにおいてコンクリートや固ま
ったアスファルトを破砕するために使用されるブレーカ
には、連続衝撃発生装置が適用されており、この連続衝
撃発生装置には、大きく分類して次の二つのタイプがあ
る。 その第一のタイプは、圧搾空気発生装置で発生させら
れた圧搾空気を圧力ホースを介してブレーカ本体に導入
し、圧搾空気の膨脹力によってブレーカ本体内に組み込
まれたピストンを上下駆動し、これによって本体下部に
支持したチゼルなどの撃打作業体のシャンク部を連続的
に叩くように構成されたものである。 その第二のタイプは、本願の発明者らによって提案さ
れたものであって、本体内にクランク機構によって往復
駆動される可動シリンダを内挿するとともにこの可動シ
リンダ内にエアクッションを介して自由ピストンを摺動
自由に内挿し、可動シリンダの上下往復運動に従動して
エアクッションによって加速されながら上下動する自由
ピストンによって本体下部に支持された撃打作業体のシ
ャンク部を連続的に叩くようにしたものである(たとえ
ば特開昭61−100380号公報参照)。
【発明が解決しようとする課題】
上記第一のタイプの従来例は、相当大きな重量をも
ち、かつ燃料消費率の高い圧搾空気発生装置を必須とし
ており、かつこれを長い圧力ホースを介して本体に連結
しなければならないため、エネルギ効率が非常に悪いと
ともに、作業範囲も上記圧力ホースの届く範囲に限定さ
れるという問題があった。 また、上記第二のタイプの従来例は、クランク機構を
介して可動シリンダを往復動させているので、可動シリ
ンダそれ自体の慣性力に起因する本体の振動を低減する
ことができない問題がある。また、本体は、可動シリン
ダ自体が高速で往復し、かつ振動を発生することに耐え
るに十分な堅牢なものとする必要があり、そのため本体
の重量が非常に重くなる。 さらに、一定の質量をもつ可動シリンダないし自由ピ
ストンを往復動させるのであるから、その慣性質量が障
害となって衝撃の周波数を一定以上に高くすることがで
きない問題もある。 加えて、可動シリンダにエアクッションを介して自由
ピストンを内挿しているため、最適な撃打タイミングを
得るためには可動シリンダと自由ピストンの寸法および
質量比率を慎重に選定せねばならず、設計が困難、かつ
複雑である。また、部品点数が比較的多くならざるをえ
ないためにコストダウンには限界がある。 さらに、可動シリンダは本体シリンダ内で、自由ピス
トンは可動シリンダ内で、それぞれ摺動しているため、
その摩擦熱によって装置全体が異常昇温するおそれがあ
る。そのために潤滑等の万全の対策を講じておく必要が
ある。 以上のような問題に加えて、今後、宇宙空間での建設
および破壊作業に衝撃発生装置の利用が予測されるが、
上述の従来例では、可動シリンダ内にエアクッションを
介して自由ピストンが往復移動可能に内挿されるように
構成されていることから、大気の存在しない宇宙空間で
の使用はそもそも不可能であるし、自由ピストンの質量
とエアクッションのバランスによって適当な撃打力を得
るようにしていることから、装置を上向きにして使用し
たり、あるいは無重量状態で使用したりすることができ
ない問題がある。 この発明は、上記の従来の問題を一挙に解決し、軽量
であるとともに部品点数がきわめて少なく、作動時での
本体振動が少なく、摩擦熱による昇温の心配がなく、衝
撃周波数を思うように上げることができ、しかも無重量
状態であっても問題なく使用することができる連続衝撃
発生装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記の従来の課題を解決するため、この発明では、次
の技術的手段を講じている。 すなわち、本願発明の連続衝撃発生装置は、ケーシン
グと、このケーシング内に回転可能に支持され、動力源
によって回転駆動される回転部材と、この回転部材に対
して遊び動可能に支持され、一定質量をもつ撃打体と、
回転部材の回転時での上記撃打体の中間部の移動軌跡と
頂部が干渉しうるようにしてケーシングに対して往復動
可能に支持された撃打作業体とを備え、上記撃打体は、
その中間部の外径と同等かまたはそれ以上の外径をもつ
円柱部を両端に備えており、上記円柱部を、上記回転部
材の適部にその回転軸心と略平行の軸心をもつように貫
通形成され、円筒内面部の曲率半径が上記円柱部の曲率
半径と対応した、上記回転部材の半径方向に長い長穴状
の保持孔にそれぞれ嵌挿することにより、回転部材に対
してその軸心と直交する方向に遊び動可能かつ回転可能
に支持されており、かつ、上記回転部材の回転軸心方向
両端部には、上記保持孔の両端部を封鎖する封鎖部材が
設けられていることを特徴とする。
【作用および効果】
回転部材を回転させると、これに遊びをもって支持さ
れた撃打体は、遠心力によってその遊び範囲において回
転部材の半径方向外方に押し付けられる。遠心力は回転
数が大きいほど大きくなる。撃打作業体の頂部は上記撃
打体の中間部の移動軌跡と干渉しうるように配置されて
いるから、撃打作業体はその頂部に対する上記撃打体の
衝突および上記遠心力によって軸方向の衝撃力を受け
る。 撃打体は、撃打作業体に衝突するとき衝撃反発力を受
けるが、この反発力は撃打体自体が回転部材に対して遊
びをもって支持されていることによって都合よく吸収さ
れ、回転部材ないし装置本体には衝撃振動はほとんど伝
わらない。また、上記反発力が回転部材の回転抵抗とし
て作用することもない。 この点につき、さらに詳説すれば、とくに、本発明で
は、撃打体の両端円柱部を、回転部材の適部に形成した
保持孔に遊嵌保持しており、しかも、この保持孔は、と
くに、円筒内面部の曲率半径が上記円柱部の曲率半径と
対応した、上記回転部材の半径方向に長い長穴状として
いる。したがって、撃打体は、上記回転部材に対して遊
び動するが、その挙動は、回転部材に対して相対的に回
転(自転)しうることと、回転部材の半径方向へ移動し
うることとに限定される。すなわち、回転部材の周方向
への相対移動は規制される。保持孔と撃打体の円柱部と
の間には当然に潤滑がなされるが、通常状態において撃
打体の外周と保持孔の円筒内面部の曲率が一致している
ために、不要な踊り動なく、撃打作業体の頂部に衝突し
たときの反力によって撃打体には滑らかな回転が与えら
れながら、長穴が許す範囲において遠心力に抗して回転
部材の半径方向に退避動する。しかも撃打体はその両端
円柱部のみが回転部材に支持されているので、それ自体
の回転抵抗も少なくなる。これらのことは、回転部材に
対する制動作用を抑制するし、不要な振動や摩擦熱がが
発生することを防止する。 回転部材に撃打体を一個支持する場合には、回転部材
が一回転する毎に撃打作業体に対して一回の衝撃を与え
ることができるが、撃打体を含めた回転部材の重心とそ
の回転中心とを一致させておけば、従来例のように慣性
質量による回転数の限界は実質的になく、所望の回転数
で回転部材を回転させて、所望の衝撃周波数を得ること
ができる。また、回転部材に複数個の撃打体を支持して
おけば、それだけ撃打周波数を上げることも簡単にでき
る。 そして、本願発明の連続衝撃発生装置は、実質的に遠
心力によって撃打作業体に対し衝撃を与えるように構成
しているので、たとえ無重量状態であっても、撃打体に
一定以上の質量がある限り、問題なく衝撃を得ることが
できる。 また、本願発明の連続衝撃発生装置は、往復摺動部分
が少ないので、摩擦熱による装置の昇温の心配も少な
く、また、潤滑も簡単である。 さらに、本願発明における撃打体は、その両端部に中
間部と同等かまたはそれ以上の外径の円柱部を設け、そ
して、この円柱部を回転部材に貫通形成した保持孔に支
持させることにより、遊び動可能に回転部材に支持して
いるので、撃打体の回転部材に対する組付けは、回転部
材の保持孔に撃打体をその端部から挿入するだけで完了
する。そして、撃打体の軸方向の不用意な移動は、保持
孔を封鎖するように構成された封鎖部材によって都合よ
く阻止される。このように、本願発明の連続衝撃発生装
置は、基本的に、ケーシングと、回転部材と、撃打体
と、撃打作業体とを備えておればよく、部品点数が少な
く、装置の著しい軽量化が可能であるとともに、部材形
成およびそれらの組付け作業も非常に簡単である。 以上により、軽量であり、部品点数が少なく、しかも
組付けが簡単であるとともに、作動時での本体の振動が
少なく、摩擦熱による昇温の心配がなく、衝撃周波数を
思うように上げることができ、しかも無重量状態であっ
ても問題なく使用することができる連続衝撃発生装置が
提供される。
【実施例の説明】
以下、本願発明の実施例を図面を参照して具体的に説
明する。なお、第1図ないし第5図に示す例は、本願発
明の連続衝撃発生装置を杭打ち装置として適用した例で
ある。 第1図および第2図に示すように、略円筒状のケーシ
ング1の内部に、横方向の回転軸心をもつ回転部材2が
回転可能に支持されている。 本例における回転部材2は、第1図および第3図に示
すように、側面視長円状をした所定厚みをもつ左右一対
のフランジ部2a,2bにおける回転中心から変位した部位
どうしを、バランスウェイトを兼ねた円柱状中間部2cで
つないだような形態をもっており、各フランジ部2a,2b
の外面から突出させた支軸部3,4を含め、鍛造等によっ
て一体形成されている。そして、この回転部材2の上記
支軸部3,4が、ケーシング1の各側壁1a,1bに開けた支孔
5,6にベアリング7,8を介して回転可能に支持されてお
り、一方の支軸部3に入力される駆動力により、回転駆
動させられる。本例では、ケーシング1の外側に設けた
軸受部9に中間伝動軸10を可回転に支持し、この中間伝
動軸10と上記支軸部3とに設けたプーリ11,12間にベル
ト13を掛け回して中間伝動軸10と支軸部3とを連繋する
とともに、上記中間伝動軸10と外部動力源とをフレキシ
ブルチューブ14に内挿されたフレキシブル伝動軸15を介
して連繋している。外部動力源の回転出力は、フレキシ
ブル伝動軸15、中間伝動軸10、およびベルト13を介して
回転部材2に伝達され、これにより回転部材2は回転さ
せられる。外部動力源としては、たとえば、第5図に示
すように、作業者の背中に背負われる背負枠16に支持し
た小型2サイクルエンジンEを採用することができる。 第3図に表れているように、回転部材2の各フランジ
部2a,2bには、側面視において支軸部3,4の軸心を通る直
線方向に長い長穴状の保持孔17,18が、支軸部3,4の軸線
と平行な軸線をもつように貫通形成されている。そし
て、これらの保持孔17,18には、円柱状の撃打体19の両
端部19a,19aが遊挿支持されている。上記両端部19a,19a
の外径は、保持孔17,18の短軸方向の径と同等に設定し
てあり、したがって、この撃打体19は、上記保持孔17,1
8が長穴状となっていることによる遊び分、回転部材2
の回転軸に対して半径方向に遊び動可能であり、かつ回
転自由である。なお、上記撃打体19の軸方向長さは、回
転部材2の両フラン部2a,2bの両外側面間距離よりわず
かに短く設定されている。このように撃打体19がその両
端部を上記フランジ部2a,2bの保持孔17,18に遊挿保持さ
れることにより、中間部19bの外周面は露出状態とな
る。そしてこの中間部19bが後述するように撃打作業体2
5のシャンク部の頂部に対して衝撃力を与えることにな
る。 上記保持孔17,18の形成位置、これに遊挿支持される
撃打体19の位置およびその重さは、バランスウェイトと
しての上記中間部2cを含めた回転部材2全体の回転状態
での重心位置と、その回転中心とが一致するように設定
される。 そうして、上記撃打体19の軸方向の移動は、回転部材
2の各フランジ部2a,2bの両外側面に沿うように配置さ
れて上記保持孔17,18を塞ぐ封鎖部材20によって阻止さ
れる。本例においてこの封鎖部材20は、板材をプレス形
成することによって形成されており、回転部材2のフラ
ンジ部2a,2bの側面形状と対応した平面形状をもち、中
央に支軸部3,4が通挿される支持孔21が開設されている
とともに、対向長辺には、フランジ部2a,2bの長辺の縁
を抱くように折れ曲がる係止片22,22が折り立て形成さ
れている。また、支持孔21の周囲部分は、外方に向けて
環状に膨出させられており、組付け状態において、この
膨出部21aがベアリング7,8の各内輪7a,8aの内側面に弾
接する。すなわち、本例の封鎖部材20は、回転部材2の
フランジ部2a,2bの外側面と、ベアリング7,8の各内輪7
a,8aとの間に挟持された形で回転部材2の側面に対して
実質的に固定される。このように、上記封鎖部材20は、
なんら特別な固定手段を用いることなく、回転部材のフ
ランジ部の側面に弾接された状態で、回転部材2と共回
りするように固定される。 一方、ケーシング1の周壁1cの幅方向中間部における
下部には、ボス部23が設けられる。このボス部23は、回
転部材2の回転軸線と直交する平面内にある軸線をも
ち、かつケーシング1の内部空間につながる支持孔24を
有し、この支持孔24に撃打作業体25のシャンク部25aが
軸方向往復移動可能に支持されている。ただし、支持孔
24の軸線は、回転部材2の軸線に交差するのではなく、
第2図に表れているように、回転部材2の軸線を通る上
下軸線に対して平行関係を維持しながら、若干側方に変
位させられている。これは、回転部材2の保持された撃
打体19の回転軌跡が撃打作業体25のシャンク部25aの頂
面25bに干渉しうるようにし、上記頂面25bを平坦面とし
ても、撃打体19からの衝撃が効果的に撃打作業体25に伝
達されるようにするためである。 上記撃打作業体25は、その下端にフランジ状の叩打板
25cが形成されていることにより、少くともその上下移
動行程の上端が規定されている。こうして規定される撃
打作業体25の移動行程上端は、第2図に示すように、平
坦状の頂面25bが回転部材2の回転中における撃打体19
の回転軌跡とわずかに干渉するように設定される。 また、上記撃打作業体25の上下移動行程下端は、確実
に規定されているわけではないが、次のようにして抜け
止め手段が講じられている。すなわち、第2図および第
4図に示すように、ボス部23の内周における下方寄りに
上下2個所において設けた環状凹溝にそれぞれOリング
26,26を嵌着する一方、撃打作業体25のシャンク部25aの
上方寄りの外周に溝幅のやや広い凹溝27が設けられてい
る。そして、第2図のようにシャンク部25aがその上下
移動行程上端にあるとき、上記Oリング26,26と上記凹
溝27が互いに上下にずれて位置するようにするのであ
る。このようにすると、たとえ撃打作業体25が空打ちさ
れても、上記のOリング26,26が第4図に仮想線で示す
ように上記の凹溝27に引っ掛かり、撃打作業体25の抜け
が阻止される。すなわち、上記Oリング26,26は、シー
ル作用と、空打時での撃打作業体25の抜け止め作用との
二つの作用を営む。なお、撃打作業体25のシャンク部25
aの頂部近傍、および、上記凹溝27の下端は、上に向か
うにつれ縮径するテーパ状としてあり、これにより、こ
の撃打作業体25の組付けは、単に、そのシャンク部25a
をボス部23の支持孔24から押し込むことにより、容易に
行えるようにしてある。 なお、本例は、本願発明を杭打ち装置に適用したもの
であり、第1図、第2図および第5図に表れているよう
に、ケーシング1の下部には、杭Aの上部を収容保持す
るための杭嵌合筒28が、上記のように支持される撃打作
業体25を取り囲むようにして設けられている。また、ケ
ーシング1ないし杭嵌合筒28には、適当なブラケット29
を介して門形をしたハンドル部材30が取付けられいて
る。そしてこのハンドル部材30の左右の縦杆部30a,30b
には、上下の圧縮コイルバネ31a,31bによってセンタリ
ング付勢されたグリップ部材32が上下摺動可能に套挿さ
れている。なお、第1図において符号33は、動力源の回
転数を制御するためのスロットルレバーである。 以上の構成において、地面に突き当てた杭Aの頂部に
杭嵌合筒28を被せるようにしながら装置を杭Aの端部に
載せると、装置の重量により、撃打作業体25のシャンク
部25aは第2図に示す状態のようにその上下移動行程の
最上端に位置する。そして、動力源を駆動して回転部材
2を回転させると、上記シャンク部25aの頂面25bが撃打
体19の移動軌跡とわずかに干渉するように位置すること
から、遠心力によって保持孔17,18の内壁に押し付けら
れた円柱状撃打体19の軸方向中間部の周面が上記シャン
ク部の頂面25bに衝突し、撃打体19に作用する遠心力と
あいまって、撃打作業体25に軸方向の衝撃力を与える。
この衝撃力は、回転部材2の回転数が大きいほど強くな
る。 撃打体19は、撃打作業体25のシャンク部25aに衝突し
た瞬間、衝撃反発力を受けるが、この撃打体19は保持孔
17,18内で遊動できるようになっていることから、若干
保持孔17,18の内周面を転がるようにしながら回転部材
の半径方向内方に退避するにとどまり、すぐに遠心力に
よって保持孔17,18の最外方面に押し付けられた状態に
戻る。このようにして、撃打体19が撃打作業体25から受
ける衝撃反発力は、撃打体19自体が保持孔17,18内で遊
動することによって即座に吸収され、上記衝撃反発力が
回転部材2を介してケーシング1に伝達されることはほ
とんどない。 また、撃打体19は、上記シャンク部25aの頂面に衝突
した瞬間に、回転部材2の回転方向と逆方向に回転する
ことができる。したがって、撃打体19とシャンク部25a
の頂部とが擦り合わされることが少なく、摩擦熱の発生
も殆どなく、さらに、回転部材2ないしはケーシング1
に作用する衝撃反発力を消失させることができる。 一方、撃打作業体25が杭Aなどの撃打対象物に当たっ
ていないときは、第2図に示す状態から少し下がること
によってこの撃打作業体25のシャンク部25aは撃打体19
の回転軌跡と干渉しなくなるので、撃打体19を含めた回
転部材2の回転バランスがとれているかぎり、本体ケー
シング1に全く振動が発生しないし、撃打作業体25に不
用意に衝撃力が伝わらないので安全である。また、たと
え杭Aなどの撃打対象物が存在しないときにおいて回転
部材2が急回転を開始して撃打作業体25を空打ちして
も、前にも説明したように、ボス部23の内周に嵌着した
Oリング26,26がシャンク部25aの凹溝27に引っ掛かるこ
とにより、撃打作業体25の飛び出しを防止する。 本例では、回転部材2が一回転するごとに撃打作業体
25が一回の軸方向衝撃を対象物に与えることができる
が、本願発明では往復運動させることにより慣性質量の
問題が存在しないので、回転部材2の回転数を所望のよ
うに上昇させ、従来では考えられなかったような高周波
数の衝撃を得ることも可能である。また、本例では、回
転部材2に1個の保持孔を設け、これに撃打体19を遊装
保持しているが、回転部材のフランジ部を円形としてこ
れに複数個の保持孔を等間隔に設け、これらにそれぞれ
撃打体を遊装すれば、さらに衝撃周波数を上げることが
できる。 そして、往復摺動する部分がきわめて少ないことによ
り、摺動摩擦熱による装置の昇温が極力抑制されて、そ
して潤滑も簡単である。 また、本願発明の連続衝撃発生装置は、基本的に、回
転体に保持された撃打体に作用する遠心力を利用して撃
打作業体に衝撃力を付与するようにしているので、重力
に関係なく機能させることができる。すなわち、撃打作
業体25を上向きにして使用することもできるし、また、
無重量状態であっても、撃打体に一定の質量があるかぎ
り、問題なく、連続衝撃を得ることができる。 もちろん、この発明の範囲は上述した実施例に限定さ
れるものではない。たとえば、実施例では、撃打体19と
して、その軸方向全長が同一断面を有する円柱状として
いるが、少くとも回転部材2の保持孔17,18に遊装され
る両端部が円柱状となっておればよく、中間部の外径は
両端部の外径より小であってもよい。また、回転部材2
の側面形状は、実施例のように長円形である必要は全く
なく、円形であってもよい。そしてこれに対応し、封鎖
部材20の形状を決定すればよい。 また、実施例では、回転部材2を回転させるための動
力源として、フレキシブル伝動軸を介して連繋される別
体のエンジンとしているが、たとえばケーシング1の頂
部にエンジンを一体的に取付けてもよい。この場合、エ
ンジンの出力軸にプーリを設け、このプーリと回転部材
2の軸端に取付けたプーリとの間にベルトを掛け回すと
よい。 また、本願発明の連続衝撃発生装置の利用分野はきわ
めて広い。 すなわち、撃打対象物に応じ、撃打作業体の形態を種
々に変更することができる。実施例では、本願発明の連
続衝撃発生装置を杭打ち装置に適用したため、撃打作業
体としてシャンク部の下端にフランジ状の叩打板を設
け、杭の頂面の広い面積に衝撃力を与えるようにすると
ともに、ケーシングの下部に杭嵌合筒を設けたが、コン
クリートブレーカとして本願発明を適用するには、撃打
作業体として、下端に尖端部を形成したチゼルを構成
し、その上端シャンク部を本体のボス部に支持させれば
よい。 また、チゼルの尖端部を偏平なヘラ状に形成すれば、
金属やコンクリートのバリ取り装置とすることができ
る。 また、重力の影響を受けずに作動し、また、潤滑の心
配もないので、宇宙空間での利用も多いに考えられる。
この場合の動力源としては電動モータが適当である。そ
して、作動中の本体振動が少なく、また、撃打体とバラ
ンスウェイトだけをある程度の硬質で質量のあるもので
作成すれば、その他の部材はたとえば軽金属や樹脂で作
成することも可能であり、装置全体をきわめて軽量に構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願発明の実施例の縦断面図、第2図は第1図
のII−II線断面に相当する図、第3図は実施例の回転部
材および封鎖部材を示した斜視図、第4図は第2図P部
の拡大図、第5図は本願発明を適用した杭打ち装置の外
観図である。 1……ケーシング、2……回転部材、17,18……保持
孔、19……撃打体、20……封鎖部材、25……撃打作業
体。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシングと、このケーシング内に回転可
    能に支持され、動力源によって回転駆動される回転部材
    と、この回転部材に対して遊び動可能に支持され、一定
    質量をもつ撃打体と、回転部材の回転時での上記撃打体
    の中間部の移動軌跡と頂部が干渉しうるようにしてケー
    シングに対して往復動可能に支持された撃打作業体とを
    備え、上記撃打体は、その中間部の外径と同等かまたは
    それ以上の外径をもつ円柱部を両端に備えており、上記
    円柱部を、上記回転部材の適部にその回転軸心と略平行
    の軸心をもつように貫通形成され、円筒内面部の曲率半
    径が上記円柱部の曲率半径と対応した、上記回転部材の
    半径方向に長い長穴状の保持孔にそれぞれ嵌挿すること
    により、回転部材に対してその軸心と直交する方向に遊
    び動可能かつ回転可能に支持されており、かつ、上記回
    転部材の回転軸心方向両端部には、上記保持孔の両端部
    を封鎖する封鎖部材が設けられていることを特徴とす
    る、連続衝撃発生装置。
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