JP2832617B2 - 連続衝撃発生装置 - Google Patents

連続衝撃発生装置

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JP2832617B2 JP1170667A JP17066789A JP2832617B2 JP 2832617 B2 JP2832617 B2 JP 2832617B2 JP 1170667 A JP1170667 A JP 1170667A JP 17066789 A JP17066789 A JP 17066789A JP 2832617 B2 JP2832617 B2 JP 2832617B2
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【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本願発明は、連続衝撃発生装置に関する。
【従来の技術】
従来、コンクリートブレーカ、杭打ち機、バリ取り機
等の連続衝撃作業機においては、コンプレッサによって
発生させた圧搾空気をホースにより連続衝撃発生装置に
導き、この圧搾空気の膨脹力を利用してピストンハンマ
ーを上下動させてブレーカビット等の衝撃作業体の頂部
を撃打するように構成されていた。しかしながら、この
連続衝撃発生装置は、圧搾空気がホース内を流れる際、
あるいは、連続衝撃発生装置内で膨脹し、かつ、外部へ
排出される際のエネルギ損失が大きいため、圧搾空気を
発生させるために必要なエネルギに対して連続衝撃発生
装置が発生しうる仕事量が小さくなり、効率がきわめて
悪くなってしまう。また、コンプレッサおよびこれより
連続衝撃発生装置に圧搾空気を導くための長尺状のホー
スが必要なため、全体として大がかりとなり、また、そ
の使用場所はコンプレッサ等の動力源を搬入しうる比較
的広い場所に限定されるという問題があった。 本願の発明者は、上記問題を解決し、動力源としてエ
ンジン、モータ等の回転出力を有するものを採用してエ
ンジン効力を高め、また上記動力源を連続衝撃作業機本
体に付属させることのできる小型高性能の連続衝撃発生
装置として、動力源によって回転させられる回転部材を
備え、この回転部材に一定質量をもつ撃打体を遊び動可
能に支持し、かつ、回転部材が回転しているときの上記
撃打体の移動軌跡と頂部が干渉しうるようにして往復移
動可能に支持された衝撃作業体をさらに備えた連続衝撃
発生装置を提案している(たとえば、特開平1-87165号
公報参照)。 上記連続衝撃発生装置は、いわばロータリー方式で衝
撃力を発生させるため、小型軽量であるとともに、衝撃
周波数を高くすることも可能であり、また、動力源を連
続衝撃作業機に付属させることが可能なため種々の連続
衝撃作業機に適用することができる。
【発明が解決しようとする課題】
上記連続衝撃発生装置において、通常の作動状態にお
いては、上記撃打体がその回転軌跡に干渉して位置する
上記衝撃作業体の頂部に衝撃を与えることによって、上
記衝撃作業体が作業対象物の方向に移動させられ、上記
作業対象物に対して上記衝撃力によって仕事をした後、
上記衝撃作業体は再びその頂部が上記撃打体の回転軌跡
と干渉する位置に復帰するというサイクルを繰り返す。
上記のような連続衝撃発生装置においては、衝撃作業体
の頂部が回転運動をする撃打体の上記回転軌跡内に突入
し、撃打体から衝撃力を伝達されるため、上記衝撃作業
体の頂部が上記撃打体の回転軌跡へ突入する干渉突入量
によってその能力が大きく変化する。一般に、頂部の干
渉突入量が大きいほど伝達される衝撃力が大きくなり、
また、衝撃周波数が多いほど単位時間当たりの衝撃回数
が多くなって連続衝撃作業機の能力が増加することとな
る。 ところが、上記のような連続衝撃発生装置において
は、従来のように圧搾空気を利用していないため、エネ
ルギの損失が少なくなり高出力を得ることが可能である
一方、回転部材が衝撃作業体に与える衝撃周波数が高く
なるために、上記衝撃作業体が上記回転部材の衝撃周波
数に追従して往復運動することができなくなる場合があ
る。 すなわち、衝撃周波数が高くなるにつれて上記衝撃作
業体の動きにずれが発生し、上記衝撃作業体の頂部が撃
打体の回転軌跡に所定の干渉量だけ突入する前に、上記
撃打体の衝撃が加わるようになる。このため、連続衝撃
作業機本体が上記衝撃作業体に対して浮き上がるような
状態となり、撃打体が上記衝撃作業体に十分な衝撃力を
与えることができない状態となる。このため、作業対象
物に与える衝撃力が減少し、作業能率が低下するといっ
た問題が発生する。とくに、硬い作業対象物に対して作
業を行う場合には、衝撃作業体が作業対象物に食い込ま
ず、作業対象物から逆に大きな反発力が作用させられ
る。このため、連続衝撃作業機本体が衝撃作業体から浮
き上がるのみならず、上記衝撃作業体が連続衝撃作業機
本体に逆に衝突して衝撃力を作用させ、連続衝撃作業機
本体に大きな振動を発生させることがある。 一方、通常、上記連続衝撃発生装置おいては、上記衝
撃作業体は、その頂部が上記撃打体の回転軌跡と干渉す
る作動位置と、上記頂部が上記撃打体の干渉軌跡から退
避する非作動位置との間を往復移動可能に設定される。
これにより、衝撃作業体の先端が作業対象物に突き当て
られていないときには、その頂部が撃打体の干渉軌跡と
干渉せず、空打ちを防止して、本体ハウジングの振動を
防止しうるように構成されている。 ところが、従来の連続衝撃発生装置においては、上記
衝撃作業体に上記非作動位置をとらせるために重力を利
用しているために、上記連続衝撃作業機を上向きにして
使用したり、無重力状態においては、作業対象物に衝撃
作業体を突き当てない場合にも、上記衝撃作業体が作動
位置をとりうる。このため、空打ち状態となり、連続衝
撃作業機本体に大きな振動が発生する恐れがある。 上記のような連続衝撃作業機本体の振動は、ネジ等が
弛むといった危険を誘発するとともに、本体の強度を上
記振動に耐え得るものとしなければならず、本体重量が
増加し、また製造コストが増加するという問題も発生す
る。 本願発明は、上記の問題を解決し、作業対象物の硬度
あるいは作業条件等により、撃打体が衝撃作業体に加え
る衝撃力を最適に調整することができ、種々の条件で連
続衝撃作業機の能力を最大限に発揮させることができる
とともに、どのような方向に向けて作業を行う場合に
も、また宇宙空間等の無重力状態においても、作業対象
物に対して作業を行わないときには、上記連続衝撃作業
体が非作動位置をとるように構成し、空打ちを防止して
無用な振動の発生を防止しうる連続衝撃発生装置を提供
することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明では、次の技術
的手段を講じている。 すなわち、本願発明は、動力源によって回転させられ
る回転部材をハウジング内に備え、この回転部材に一定
質量をもつ撃打体を遊び動可能に支持する一方、上記ハ
ウジングの外周適部に、上記回転部材の半径方向に延び
て上記ハウジングの内部空間に連通する作業体支持孔を
形成したボス部を設けるとともに、衝撃作業体をその頂
部が上記撃打体の回転軌跡と干渉しうるようにして、上
記作業体支持孔に往復移動可能に支持して構成される連
続衝撃発生装置において、 上記衝撃作業体の往復移動可能範囲で、その頂部が上
記撃打体の干渉軌跡と干渉する作動位置と、上記頂部が
上記撃打体の回転軌跡から退避する非作動位置との間に
規制する一方、上記撃打作業体の頂部が上記撃打体の回
転軌跡へ突入する干渉突入量を調整し、かつ無負荷状態
において上記衝撃作業体に非動作位置をとらせるため
に、上記衝撃作業体に設けられた鍔部と上記ボス部との
間に弾性部材を介装したことを特徴とする。
【発明の作用および効果】
本願発明においては、衝撃作業体の往復移動可能範囲
を、その頂部が上記撃打体の回転軌跡と干渉する作動位
置と、上記頂部が上記撃打体の干渉軌跡から退避する非
作動位置との間に規制する一方、上記衝撃作業体の頂部
が上記撃打体の回転軌跡へ突入する干渉突入量を調整し
うる弾性部材を、上記衝撃作業体と上記ボス部との間に
介装する。 上記弾性部材の弾性係数は、連続衝撃作業機本体の重
量、作業対象物の硬度等の特性および作業者が連続衝撃
作業機を操作する際の押圧力等との関係で決定されるも
のであり、上記衝撃作業体を作業対象物に突き当てて駆
動させたとき、衝撃作業体が作動位置に位置するととも
に、衝撃作業体の頂部が撃打体の回転軌跡へ突入する干
渉突入量が適切となるように設定される。 上記連続衝撃作業機の駆動状態においては、上記衝撃
作業体は上記弾性部材によって弾性的に支持されつつ、
上記弾性部材の静的釣り合い位置をほぼ中心として、衝
撃振動が上記衝撃作業体の頂部に加えられる。すなわ
ち、上記衝撃作業体は、その可動範囲の中間部におい
て、上記弾性部材の弾性力と釣り合った状態で一定の振
幅で往復振動し、作業対象物に衝撃力を加えるのであ
る。 上記衝撃作業体が硬度の高い作業対象物に対して作業
を行う場合、衝撃作業体が作業対象物に食い込むことが
できず、上記衝撃作業体は作業対象物から大きな反発力
を受ける。このため、連続衝撃作業機本体が上記衝撃作
業体に対してその最適位置から浮き上がってしまう。従
来の連続衝撃発生装置では、上記衝撃作業体頂部の撃打
位置が定まらず、その運動が不規則となり、連続衝撃作
業機本体に振動等を発生させることがあった。 本願発明においては、上記衝撃作業体は上記弾性部材
に弾力をもって支持されているため、上記浮き上がった
状態で撃打力が一定して釣り合うことができ、大きな振
動が連続衝撃作業機本体には伝達されない。しかも、上
記浮き上がった状態で作業者が上記連続衝撃作業機に押
圧力を作用させると、弾性部材が上記押圧力の分だけ圧
縮され、衝撃作業体頂部が撃打体の回転軌跡へ突入する
干渉突入量を増加させ、上記釣り合い位置を所定の最適
位置にもどして撃打力を増加させることができる。上記
押圧力によって作業対象物からの衝撃反発力が増加する
が、上記弾性部材が、上記反発力を吸収するため、作業
者は容易に上記連続衝撃作業機を最適駆動状態に調整す
ることができる。この結果、作業者が作業対象物に応じ
て衝撃力を調整することが可能となり、連続衝撃作業機
の能力を最大限に発揮させることが可能となる。 上記構成により、作業対象物の状態に応じて、連続衝
撃作業機の駆動状態を最適の状態に設定することが可能
となり、硬度の高い作業対象物に対して作業を行う場合
であっても、大きな振動が発生したり、また、能力が低
下するといった問題を解決することができる。 また、本願発明においては、上記弾性部材は、無負荷
状態において上記衝撃作業体に非作動位置をとらせるよ
うに、上記衝撃作業体に設けられた鍔部と上記ボス部と
の間に介装されている。 上記弾性部材は、作業者が上記衝撃作業体の先端部を
作業対象物に突き当て、上記弾性部材の弾性力に抗して
押圧力が加えてはじめて、上記衝撃作業体が作動位置を
とるように構成されている。すなわち、無負荷状態にお
いては、上記弾性部材は上記衝撃作業体と上記ボス部と
を離間させるように介装されており、上記衝撃作業体の
頂部は上記撃打体の回転軌跡から退避するように構成さ
れている。 上記構成によって、連続衝撃作業機を上向きにして使
用する場合においても、衝撃作業体の先端部を作業対象
物に突き当てて押圧力を作用させない限り衝撃力が発生
せず、空打ちによる無用な振動を発生させることがない
ため操作が格段に容易となる。また、ネジ等の弛みを防
止することができるとともに、振動に対する補強が不要
となり、連続衝撃発生装置の軽量化を図ることもでき
る。 さらに、重力がない場所においても、空打ちを防止す
ることができるため、宇宙空間等で使用する場合には極
めて操作性のよい連続衝撃作業機を提供することができ
る。
【実施例の説明】
以下、本願発明の実施例を第1図ないし第5図に基づ
いて具体的に説明する。 本実施例は、本願発明をくさび状の尖端部を有するビ
ットを装着した連続衝撃発生装置に適用したものであ
る。 第1図および第2図に示すように、略円筒状のハウジ
ング1の内部には、略円板状の回転部材2が回転可能に
支持されている。 回転部材2は、軸方向に一定の厚みをもち、その軸方
向両端部に大径フランジ部2a,2bを、それらの中間部に
小径部2cをもつ。そして、両端にそれぞれ突設された支
軸3,4が、上記ハウジングの各側壁1a,1bに開けた支持孔
5,6にベアリング7,8を介して回転可能に支持されてい
る。上記支軸4は、伝動軸9を介して図示しない動力源
に連結されており、動力源を駆動させることにより、上
記回転部材が回転させられる。 上記動力源としては、電動モータやガソリンエンジン
等、回転出力を得ることができるものであればどのよう
なものも使用できる。また、実施例においては、回転部
材2は、図示しない外部の動力源に対して伝動軸9を介
して連結されているが、ハウジング1の適部に動力源を
直接取付け、その出力軸と上記支軸4とを直接またはベ
ルト等を介して間接的に連結することもできる。 第2図に表れているように、回転部材2には、その中
心軸と平行な円筒形の保持孔10が形成され、この保持孔
10内に、その内径よりやや小さい外形を有する円柱状の
撃打体11が所定の遊び代をもって遊装されている。すな
わち、この撃打体11は、保持孔10の内壁との遊び代が許
す限りにおいて保持孔10内で遊動可能であり、かつ自由
回動可能である。上記保持孔10の回転部材2の半径方向
最外部は、上記小径部2cよりさらに外方に位置するよう
にしてあり、したがって、この保持孔10は、小径部2cの
周面において開口12を有することとなる。 上記回転部材2を回転させると、撃打体11は、遠心力
によって保持孔10における回転部材の半径方向外方の内
壁に押し付けられ、その一部が上記開口12より突出させ
られる。なお、第2図において、符号13は、保持孔10と
これに遊装される撃打体11とのすきまによって生じるア
ンバランスを調整し、回転中の回転部材2(撃打体11を
含む)の重心と回転中心とを一致させるためのバランス
穴である。 一方、ハウジング1の周壁1cの適部には、半径方向外
方に延びる円筒状ボス部14が設けられる。このボス部14
は、上記回転部材2の半径方向にのびてハウジング1の
内部空間に連通する作業体支持孔15を有し、この作業体
支持孔15に衝撃作業体16のシャンク部16aが一定距離往
復移動可能に支持される。 本実施例においては、上記シャンク部16aの中間適部
に、円板状の鍔部17を設ける一方、上記ボス部14の先端
部に上記鍔部17に当接し、上記シャンク部16aのボス部1
4への最大入り込み量を規制するストッパ部22を形成す
る。上記鍔部17およびストッパ部22によって、上記衝撃
作業体頂部16bの撃打体11の回転軌跡へ突入する最大突
入量が規制される。 上記衝撃作業体16の頂部16bが撃打体11の回転軌跡へ
突入する干渉突入量が大きくなり過ぎると、上記撃打体
11の遊び代が小さくなって衝撃作業体16を撃打した際の
衝撃反力を十分吸収することができず、上記撃打体11自
体が回転部材2に衝突し、さらには、上記遊び代がなく
なると、上記衝撃作業体16の頂部16bが上記撃打体11を
介して間接的に回転部材2に衝突することとなり、連続
衝撃作業機本体に大きな衝撃振動が発生する。 本実施例においては、第3図に示すように、上記衝撃
作業体16の鍔部17が上記ストッパ部22に当接し、衝撃作
業体16の頂部16bが撃打体11の回転軌跡に対して最も入
り込んだ最大干渉突入位置において、上記衝撃作業体16
に当接する撃打体11とその保持孔10との間に所定の遊び
代23が形成されるように上記ストッパ部22が形成されて
いる。上記ストッパ部22を形成することにより、上記衝
撃作業体16の頂部16bが上記撃打体11の回転軌跡に突入
しうる最大干渉突入量を確実に規制することができる。
このため、どのような作業状態においても撃打体11の遊
び代23を一定以上に保つことができ、回転部材2に上記
撃打体11が衝突して衝撃振動が連続衝撃作業機本体に伝
わることを確実に防止することができる。その結果、ハ
ウジング等の強度を高める必要がなくなり、軽量化を図
ることができるとともに耐久性を向上させることができ
る。 一方、上記鍔部17を挟んで上記ボス部と反対側に上記
鍔部17の外径より小さい突出孔18を備えた円筒状ケース
19が、上記鍔部17を内挿するようにして設けられてい
る。上記円筒状ケース19は、その基端部が上記ボス部14
の基端部に形成された外周ネジに螺合されることによ
り、ハウジング1に固定されている。上記円筒状ケース
19の上記突出孔18の周縁に鍔部17が当接することによっ
て、上記シャンク部16aの最大突出量を規制している。
これにより、非作動状態において、上記衝撃作業体がボ
ス部から不用意に抜け出ることを防止している。 上記構成によって、上記衝撃作業体16は、シャンク部
16aが上記ボス部へ入り込み、その頂部16bが上記撃打体
11の回転軌跡と干渉する作動位置と、上記ボス部から上
記シャンク部16aが突出してその頂部16bが上記撃打体16
の回転軌跡から退避する非作動位置との間を往復移動可
能に支持される。 さて、本実施例においては、上記ボス部14の外周先端
部に段落ち小径部20を形成する一方、上記段落ち小径部
20に套挿するようにして、上記ボス部14と上記鍔部17と
の間に弾性部材として圧縮コイルバネ21を介装する。上
記圧縮コイルバネ21は、その一端が上記段落ち小径部20
の段落ち壁20aに係止される一方、その他端は上記鍔部1
7の側面に当接し、無負荷状態で上記ボス部14の先端部
と鍔部17とが所定距離拡開し、上記衝撃作業体16の頂部
16bが撃打体11の回転軌跡から退避させるように設けら
れている。 上記圧縮コイルバネ21のバネ定数および寸法は、連続
衝撃作業機本体の重量および作業者が上記連続衝撃作業
機に加える押圧力との関係で決定されるものであり、上
記衝撃作業体16を作業対象物に突き当てて駆動させたと
き、衝撃作業体16の頂部16bが撃打体11の回転軌跡へ突
入する干渉突入量が適切となるように設定される。 本実施例においては、連続衝撃作業機本体を地面に対
して垂直に立て、連続衝撃発生装置本体の重量が上記圧
縮コイルバネ21に作用する時に、すなわち、作業者が連
続衝撃作業機に押圧力を加えない状態において、上記干
渉突入量が適切となるように設定されている。本実施例
は本願発明に係る連続衝撃発生装置を、コンクリートブ
レーカとして用いられる連続衝撃作業機に適用したもの
であるため、上記のように圧縮コイルバネ21のバネ定数
および形状が設定されているが、他の用途の連続衝撃作
業機に適用する場合には、上記圧縮コイルバネ21のバネ
定数および形状は目的に応じて種々変更することができ
る。 以上の構成において、連続衝撃作業機の重量をかける
ようにして衝撃作業体16の先端部を作業対象物に突き当
てると、上記衝撃作業体16のシャンク部16aの頂部16b
が、上記撃打体11の回動軌跡内に所定の干渉突入量だけ
入り込む。上記状態で回転部材2を回転させると、遠心
力によって保持孔10の内壁に押しつけられた円柱状撃打
体11の周面が上記シャンク部16aの頂部16bに衝突し、撃
打体11に作用する遠心力とあいまって、衝撃作業体16に
軸方向に衝撃力を与える。上記撃打体11は衝撃作業体16
の頂部16bを周期的に撃打し、上記圧縮コイルバネ21の
圧縮弾性力と連続衝撃作業機本体との重量が釣り合った
位置をほぼ中心として、衝撃振動が上記衝撃作業体16に
加えられる。すなわち、上記衝撃作業体16は、その可動
範囲の中間部において、上記圧縮コイルバネ21の弾性力
と釣り合った状態で一定の振幅で振動し、作業対象物に
衝撃力を加えるのである。この衝撃力は、回転部材2の
回転数が大きいほど強くなる。 撃打体11は、衝撃作業体16に衝突した瞬間、衝撃反発
力を受けるが、この撃打体11は保持孔10内で遊動できる
ため、若干保持孔10の内周面を転がるにとどまり、すぐ
に遠心力によって保持孔10の最外方面に押しつけられた
状態にもどる。このようにして、撃打体11が衝撃作業体
16から受ける衝撃反発力は撃打体11自体が保持孔10内で
遊動することによって吸収され、上記衝撃反発力が回転
部材2を介して本体ハウジング1に伝達されるのを防止
する。 上記衝撃作業体16が硬度の高い作業対象物に対して作
業を行う場合、衝撃作業体16の先端が容易に作業対象物
に食い込むことができず、上記衝撃作業体16は作業対象
物から大きな反発力を受ける。このため、連続衝撃作業
機本体が上記衝撃作業体16に対して通常位置から浮き上
がる。しかし、上記衝撃作業体16は上記圧縮コイルバネ
21に弾力をもって支持されているため、上記浮き上がっ
た状態で釣り合い状態をたもって振動することができ
る。この状態では、衝撃作業体16に加えられる衝撃力は
低下するが不規則な振動をしたり、大きな振動等が連続
衝撃作業機本体に発生することはない。上記状態で作業
者が上記連続衝撃作業機に衝撃作業体16の軸方向の押圧
力を作用させると、圧縮コイルバネ21が上記押圧力の分
ぶけ圧縮され、衝撃作業体16の振動の中心位置を所定の
最適位置に変位させることができ、衝撃作業体16の頂部
16bが撃打体11の回転軌跡に突入する干渉突入量を増加
調整することができる。このため、上記押圧力によって
作業対象物へ加えられる撃打力が増加し、連続衝撃作業
機の能力を向上させることができる。一方、上記押圧力
によって衝撃反発力も増加するが、上記圧縮コイルバネ
21が、作業対象物からの反発力を吸収するため、作業者
は容易に上記連続衝撃作業機を最適駆動状態に調整する
ことが可能となる。 上記構成により、作業対象物の状態に応じて、連続衝
撃作業機の衝撃状態を最適の状態に調整することが可能
となり、硬度の高い作業対象物に対して作業を行う場合
であっても、大きな振動が発生したり、また、能力が低
下するといった問題を解決することができる。 また、上記圧縮コイルバネ21は、衝撃作業体16の先端
部が作業対象物に当接していない無負荷状態において
は、第4図に示すように、上記ボス部14のストッパ部22
と鍔部17との間を所定距離拡開させ、上記衝撃作業体16
の頂部16bを撃打体11の回転軌跡から退避させるように
形成されている。 すなわち、本実施例の衝撃発生装置においては、衝撃
作業体16の先端部が作業対象物に突き当てられ、衝撃作
業機の自重あるいは作業者の押圧力が上記衝撃作業体の
軸方向に作用させられ、第2図に示すようにその頂部16
bが撃打体11の回転軌跡に突入する作動位置に位置して
はじめて撃打力が上記頂部16bに加えられるように形成
されている。この結果、連続衝撃作業機を上向きにして
使用する場合においても、衝撃作業体16の先端部を作業
対象物に当接させない限り衝撃力が加わることがなく、
無用な空打ちを防止して、連続衝撃作業機本体に衝撃振
動が発生することを防止することができる。 さらに、上記圧縮コイルバネ21の弾性力は、無重力状
態においても作用するため、宇宙空間等の重力の作用し
ない場所においても空打ちを防止することができるた
め、極めて好都合である。 加えて、上記圧縮コイルバネ21によって、ハウジング
1あるいは連続衝撃作業機本体に伝達される衝撃振動を
大幅に削減することができ、上記ハウジングおよび連続
衝撃作業機の耐振動性を向上させる必要がなくなること
から、連続作業機自体の重量を軽減することができると
いう効果もある。 第5図に本願発明の他の実施例を示す。この実施例に
おいては、回転部材2は、上記実施例と同様に支軸3,4
上に一定間隔を隔てて平行に配置された一対の大径フラ
ンジ部2a,2bを形成したような構成をもっているが、大
径フランジ部2a,2bの正面形状は、第5図に示すよう
に、回転中心を通る長棒状の非円形として重量の軽減を
図っている。 大径フランジ部2a,2bには、図に示すように、支軸3,4
の半径方向に長い長穴状の保持孔10が形成され、この保
持孔10に円柱状に形成された撃打体11の両端が遊嵌保持
されている。この保持孔10の円筒内面部の曲率半径は、
撃打体11の曲率半径よりやや大きく設定されている。し
たがって、撃打体11は、回転可能であるとともに、保持
孔10の長穴形状が許す範囲において支軸3,4の半径方向
に所定距離自由に移動できる。回転部材2における支軸
3,4を挟んで、上記保持孔10ないし撃打体11と反対側に
は、回転部材2全体の重心を回転中心と一致させるため
のバランスウェイト13aが一対の大径フランジ部2a,2bに
挟圧されるようにして固定されており、本実施例におい
ては、このバランスウェイト13aが、実質的に上記一対
の大径フランジ部2a,2bを連結している。 一方、本実施例においては、撃打体11にその頂部が撃
打される支軸作業体16と、作業対象物に撃打力を作用さ
せる衝撃工具27とが分離形成されている。すなわち、ボ
ス部14および上記衝撃作業体16を収容しハウジング1に
基端部が固定された円筒状ケース19の下方に、工具支持
孔25を形成した工具嵌合筒24が上記円筒状ケース19と一
体形成されるとともに、衝撃作業体16の下方に衝撃工具
27が所定距離往復移動可能に保持され、衝撃作業体16の
衝撃力が上記衝撃工具27の頂部に加わるように構成され
ている。 上記衝撃作業体16の端部には、衝撃工具27の頂部の広
い範囲に撃打力を伝達しうる大径部16cが形成される一
方、上記衝撃作業体16の頂部16bは、上記大径フランジ
部2a,2bの間隔より小さく設定されており、上記大径フ
ランジ部2a,2bの間の空間に突入して撃打体11の回転軌
跡に突入しうるように形成されている。また、上記大径
部16cと上記ボス部14の基端部との間に圧縮コイルバネ2
1が介装されている。上記圧縮コイルバネ21の形状およ
びバネ定数は、上述の実施例と同様に、連続衝撃作業機
本体の重量および作業者が上記連続衝撃作業機に加える
押圧力との関係で決定されるものであり、上記衝撃作業
体16の頂部が上記撃打体11の回転軌跡へ突入する干渉突
入量を調整するとともに、無負荷状態において上記衝撃
作業体16に非作動位置をとらせるように設定される。 上記衝撃工具27を一定距離往復移動可能にするため
に、衝撃工具27の側面に軸方向に一定長さの凹部28を設
けるとともに、上記工具嵌合筒24の工具支持孔25の内面
に上記凹部28を横方向に通るストッパピン29を通挿保持
させている。これにより、上記凹部28の下端がストッパ
ピン29に当接する最上動位置から、上記凹部28の上端が
ストッパピン29に統制する最下動位置までの一定距離に
衝撃工具27の往復移動距離が規制されるのである。 上記構成によって、衝撃作業体16は、その大径部16c
が上記ボス部14の先端部に当接し、その頂部16bが撃打
体11の回転軌跡へ突入する干渉突入量が最大となる作動
位置と、上記衝撃作業体16の大径部16cが、最下動位置
にある上記衝撃工具27の頂部に当接する非作動位置の間
を往復移動可能に保持される。 本実施例に係る連続衝撃発生装置によって、連続衝撃
発生装置の重量をさらに軽減することができるととも
に、衝撃工具の交換を容易に行うことが可能となり、さ
らに汎用性の高い連続衝撃作業機を提供することが可能
となる。 以上述べたように、本願発明によって、連続衝撃作業
機本体の振動を大幅に削減することができるとともに、
作業対象物の硬度あるいは作業条件により、撃打体が衝
撃作業体に加える衝撃力を最適に調整することができ、
種々の条件で連続衝撃作業機の能力を最大限に発揮させ
ることのできる連続衝撃発生装置を提供することができ
る。 本願発明の範囲は、上述の実施例に限定されることは
ない。実施例においては、本願発明をくさび状ビットを
装着した連続衝撃作業機に適用したが、その他の連続衝
撃作業機に適用することもできる。 また、本実施例においては、弾性部材として圧縮コイ
ルバネ21を採用したが、弾性ゴム等他の素材からなる弾
性部材を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願発明の縦断面図、第2図は第1図のII-II
線に沿う断面図、第3図は本願発明の作用を説明するた
めの要部断面図、第4図は無負荷状態における断面図、
第5図は他の実施例を示す図面であり第2図に相当する
断面図である。 1……ハウジング、2……回転部材、11……撃打体、14
……ボス部、15……作業体支持孔、16……衝撃作業体、
21……弾性部材(圧縮コイルバネ)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力源によって回転させられる回転部材を
    ハウジング内に備え、この回転部材に一定質量をもつ撃
    打体を遊び動可能に支持する一方、上記ハウジングの外
    周適部に、上記回転部材の半径方向に延びて上記ハウジ
    ングの内部空間に連通する作業体支持孔を形成したボス
    部を設けるとともに、衝撃作業体をその頂部が上記撃打
    体の回転軌跡と干渉しうるようにして、上記作業体支持
    孔に往復移動可能に支持して構成される連続衝撃発生装
    置において、 上記衝撃作業体の往復移動可能範囲を、その頂部が上記
    撃打体の回転軌跡と干渉する作動位置と、上記頂部が上
    記撃打体の回転軌跡から退避する非作動位置との間に規
    制する一方、上記衝撃作業体の頂部が上記撃打体の回転
    軌跡へ突入する干渉突入量を調整し、かつ無負荷状態に
    おいて、上記衝撃作業体に非作動位置をとらせるため
    に、上記衝撃作業体に設けられた鍔部と上記ボス部との
    間に弾性部材を介装したことを特徴とする、連続衝撃発
    生装置。
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