以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る水周り機器を模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、水周り機器10は、使用量測定部11と、記憶部12と、通電時間計測部13と、通信部14と、制御部15と、を有する。制御部15は、使用量測定部11、記憶部12、通電時間計測部13、及び通信部14を制御する。
使用量測定部11は、水周り機器10の水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかを測定する。使用量測定部11は、例えば、水周り機器10の水道使用量を測定する水道使用量測定部と、水周り機器10の電気使用量を測定する電気使用量測定部と、を有する。使用量測定部11は、制御部15と接続されている。使用量測定部11は、測定結果を制御部15に送信する。
記憶部12は、使用量測定部11で測定された水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかについてのデータを記憶する。記憶部12は、不揮発性メモリである。すなわち、記憶部12に記憶されたデータは、水周り機器10の電源が切られた場合にも記憶部12に保存される。記憶部12は、制御部15と接続されている。制御部15は、使用量測定部11から送信された水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかについてのデータを記憶部12に送信して記憶させる。また、記憶部12は、記憶されたデータを制御部15に送信する。
通電時間計測部13は、水周り機器10への通電時間を計測する。通電時間計測部13は、例えば、制御部15への通電時間を計測する。通電時間計測部13は、制御部15と接続されており、計測結果を制御部15に送信する。
通信部14は、外部機器100及び外部端末150と通信する。通信部14は、例えば、外部機器100や外部端末150と無線通信を行う無線通信部である。通信部14は、赤外線通信が可能な無線通信装置であってもよいし、Bluetooth(登録商標)やWi-Fiなどの通信規格に準拠した無線通信装置であってもよい。通信部14は、制御部15と接続されている。制御部15は、通信部14を介して外部機器100や外部端末150に情報を送信する。また、外部機器100や外部端末150は、通信部14を介して制御部15に情報を送信する。
外部機器100は、現実時刻についての情報を有する機器である。外部機器100は、例えば、水周り機器10を操作するためのリモコンである。外部機器100は、スマートフォンやタブレット端末などの携帯情報端末であってもよい。外部機器100は、これらに限ることなく、現実時刻についての情報を有する任意の機器でよい。外部機器100は、水晶振動子などのクロック素子を有し、現実時刻を把握可能なものであってもよいし、GPS(Global Positioning System)や電波時計、インターネットなどによって現実時刻を取得可能なものであってもよい。制御部15は、通信部14を介して外部機器100から現実時刻についての情報を取得する。このように、外部機器100から現実時刻についての情報を取得することで、水周り機器10にクロック素子を搭載しなくても、制御部15は、現実時刻についての情報を取得することができる。これにより、水周り機器10にクロック素子を搭載した場合と比べて、コストを抑えることができる。
外部端末150は、表示部151を有する端末である。外部端末150は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯情報端末である。外部端末150は、これらに限ることなく、表示部151を有する任意の端末でよい。制御部15は、通信部14を介して外部端末150に水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかについてのデータまたはデータに基づいて算出した水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかについての情報(例えば、所定期間の合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれか)を送信する。外部端末150は、受信したデータや情報に基づいて、所定期間の水道代や電気代を算出し、表示部151に表示する。
なお、外部端末150が現実時刻についての情報を有する場合、外部端末150は、外部機器100を兼ねてもよい。すなわち、制御部15は、通信部14を介して外部端末150から現実時刻についての情報を取得してもよい。この場合、外部機器100は、省略可能である。また、外部機器100が表示部を有する場合、外部機器100は、外部端末150を兼ねてもよい。すなわち、制御部15は、通信部14を介して外部機器100に水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかについての情報を送信してもよい。この場合、外部端末150は、省略可能である。
実施形態において、水周り機器10は、水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかを測定可能な機器であればよい。水周り機器10は、例えば、衛生洗浄装置や暖房便座装置などの便座装置、手洗器などの吐水装置、小便器装置、または手指乾燥機(ハンドドライヤー)である。
以下、水周り機器10が便座装置である場合を例に挙げて説明する。
図2は、実施形態に係るトイレシステムを模式的に表す斜視図である。
図2に表したように、トイレシステム2は、トイレ装置4と、外部端末150と、を有する。トイレ装置4は、住宅や公共施設のトイレ室TRに設置される。
トイレ装置4は、腰掛け大便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)20と、便座装置30と、リモコン40と、を備える。この例では、外部機器100は、便座装置30を操作するためのリモコン40である。なお、外部端末150は、外部機器100を兼ねていてもよい。便座装置30は、便器20の上部に設置される。便座装置30は、便器20に対して一体的に取り付けられてもよいし、便器20に対して着脱可能に取り付けられてもよい。
便座装置30は、本体部32と、便座34と、便蓋36と、ノズル38と、を備える。便蓋36は、便座装置30に必要に応じて設けられ、省略可能である。便座34と便蓋36とは、本体部32に対して回転可能に軸支されている。
なお、本願明細書において、「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「左側方」及び「右側方」のそれぞれは、開いた便蓋36に背を向けて便座34に座った使用者から見た方向である。
便器20は、ボウル部20aを有する。ボウル部20aは、下方に凹む凹状である。便器20は、ボウル部20aにおいて使用者の尿や便などの排泄物を受ける。便座装置30の本体部32は、便器20のボウル部20aよりも後方の部分の上に取り付けられる。
使用者が着座するための便座34は、ボウル部20aを露呈させる開口部34aを有する。便座34は、下げた状態において、ボウル部20aの外縁を囲むように便器20の上に設けられ、開口部34aを介してボウル部20aを露呈させる。これにより、使用者は、便座34に座った状態でボウル部20aに排泄を行うことができる。この例では、貫通孔状の開口部34aが形成された、いわゆるO型の便座34を示している。便座34は、O型に限ることなく、U字型などでもよい。開口部34aは、貫通孔状に限ることなく、切り欠き状でもよい。使用状態(使用者が着座可能な状態)の便座34を上方から見た形状は、環状又はU字状である。
ノズル38は、本体部32に設けられている。ノズル38は、本体部32内に収納された位置と、本体部32から前方に突出し、ボウル部20a内に進出した位置と、に進退移動する。なお、図1は、ノズル38がボウル部20a内に進出した状態を表している。
便座装置30は、ノズル38をボウル部20a内に進出させた状態で、使用者の「おしり」などの局部に向けてノズル38から洗浄水を吐水することにより、使用者の局部を洗浄する局部洗浄機能を有する。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。
リモコン40は、例えば、複数のスイッチやセンサなどを有し、使用者からの操作指示を受け付ける。また、リモコン40は、有線又は無線を介して便座装置30と接続され、使用者から入力された操作指示を便座装置30に送信する。便座装置30は、リモコン40から入力された操作指示に応じて所定の動作を実行する。なお、便座装置30への操作指示の入力は、例えば、便座装置30に設けられた操作パネルなどを介して行ってもよい。すなわち、リモコン40は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
リモコン40は、例えば、洗浄ボタンや停止ボタンなど、局部洗浄機能の動作を操作するための複数の操作部材を有する。便座装置30は、例えば、リモコン40から入力される操作指示に基づいて、局部洗浄機能の動作を実行する。これにより、使用者は、リモコン40の操作に応じて、局部の洗浄を行うことができる。
外部端末150には、便座装置30を遠隔操作するための遠隔操作プログラム(アプリケーションソフトウェア)が予めインストールされていてもよい。外部端末150は、遠隔操作プログラムに基づいて、便座装置30を遠隔操作する遠隔操作モードの動作を実行する。トイレシステム2では、外部端末150において上記の遠隔操作プログラムを起動させ、外部端末150を遠隔操作モードで動作させることにより、外部端末150によって便座装置30の動作を遠隔操作することができる。
トイレシステム2では、例えば、外部端末150によって便座装置30の局部洗浄機能の動作を遠隔操作することができる。すなわち、トイレシステム2では、リモコン40及び外部端末150のいずれかを操作することにより、便座装置30の局部洗浄機能の動作などを遠隔操作することができる。
この例において、便座装置30は、換言すれば、局部洗浄機能を有する衛生洗浄装置である。便座装置30は、衛生洗浄装置に限ることなく、例えば、便座34の座面を温める暖房便座装置などでもよい。リモコン40及び外部端末150によって遠隔操作する便座装置30の動作は、局部洗浄機能の動作に限ることなく、任意の動作でよい。
図3は、実施形態に係る便座装置を模式的に表すブロック図である。
図3に表したように、便座装置30は、使用量測定部11と、記憶部12と、通電時間計測部13と、通信部14と、制御部15と、第1人体検知センサ51と、第2人体検知センサ52と、着座検知センサ53と、便蓋開閉装置70と、便座開閉装置71と、便座ヒータ72と、電磁弁73と、温水ヒータ74と、ノズル駆動装置75と、脱臭装置76と、室内暖房装置77と、照明装置78と、便器洗浄装置79と、温風送風機80と、を有する。
使用量測定部11は、水道使用量測定部11aと、電気使用量測定部11bと、を有する。水道使用量測定部11aは、例えば、便器洗浄装置79の駆動回数に基づいて水道使用量を算出する。電気使用量測定部11bは、例えば、通電時間計測部13により計測される通電時間に基づいて電気使用量を算出する。若しくは、電気使用量測定部11bは、例えば、便座ヒータ72及び温水ヒータ74のモータ出力値に基づいて電気使用量を算出する。
水道使用量測定部11a及び電気使用量測定部11bは、測定した水道使用量及び電気使用量を制御部15に送信する。制御部15は、受信した水道使用量及び電気使用量についてのデータを、記憶部12に記憶する。制御部15は、記憶部12に記憶された水道使用量及び電気使用量についてのデータまたはデータに基づいて算出した水道使用量及び電気使用量についての情報を、通信部14(第2無線通信部14b)を介して、外部端末150に送信する。
また、記憶部12は、便座装置30の各部の動作を制御するための各種の制御プログラムや各種のデータを記憶する。制御部15は、記憶部12に記憶された各種のプログラムやデータを読み出し、逐次処理することにより、便座装置30の各部の動作を統括的に制御する。
通信部14は、第1無線通信部14aと、第2無線通信部14bと、を有する。第1無線通信部14aは、リモコン40との無線通信を行う。第1無線通信部14aは、例えば、リモコン40から送信された赤外線信号を受光する赤外線受光装置である。第1無線通信部14aは、制御部15と接続されている。第1無線通信部14aは、リモコン40からの信号を受信して制御部15に送信する。
第2無線通信部14bは、外部端末150との無線通信を行う。第2無線通信部14bは、例えば、外部端末150と双方向の無線通信を行う。第2無線通信部14bには、例えば、Bluetooth(登録商標)やWi-Fiなどの通信規格に準拠した無線通信装置が用いられる。以下では、第2無線通信部14bにBluetooth(登録商標)やWi-Fiの直接接続機能を用いた場合など、他の機器を介することなく、便座装置30と外部端末150とが無線通信によって直接的に接続される場合を例に説明を行う。第2無線通信部14bは、制御部15と接続されている。第2無線通信部14bは、外部端末150からの信号を受信して制御部15に送信するとともに、制御部15からの信号を受信して外部端末150に送信する。
第1人体検知センサ51は、便座装置30に近づく人体を検知する。換言すれば、第1人体検知センサ51は、トイレ室TRに入室した人体を検知する。第1人体検知センサ51には、例えば、焦電センサや電波センサなどが用いられる。第1人体検知センサ51は、制御部15と接続されている。第1人体検知センサ51は、人体の検知結果を制御部15に送信する。
第2人体検知センサ52は、便座装置30(便器20)の前に立つ人体を検知する。第2人体検知センサ52には、例えば、赤外線測距センサなどが用いられる。第2人体検知センサ52は、制御部15と接続されている。第2人体検知センサ52は、人体の検知結果を制御部15に送信する。
着座検知センサ53は、便座34への着座を検知する。着座検知センサ53は、便座34への着座を検知した検知状態と、便座34への着座を検知していない非検知状態と、を有する。着座検知センサ53には、例えば、機械的なスイッチや静電センサなどが用いられる。着座検知センサ53は、制御部15と接続されている。着座検知センサ53は、人体の検知結果を制御部15に送信する。
便蓋開閉装置70は、制御部15と接続されており、制御部15の制御に基づいて便蓋36を自動的に開閉する。制御部15は、例えば、第1人体検知センサ51または第2人体検知センサ52による人体の検知に基づいて便蓋36を開き、第1人体検知センサ51または第2人体検知センサ52による人体の非検知に基づいて便蓋36を閉じる。また、制御部15は、例えば、リモコン40または外部端末150の操作に応じて便蓋開閉装置70を駆動することにより、便蓋36を開閉する。
便座開閉装置71は、制御部15と接続されており、制御部15の制御に基づいて便座34を自動的に開閉する。制御部15は、例えば、リモコン40または外部端末150の操作に応じて便座開閉装置71を駆動することにより、便座34を開閉する。
便座ヒータ72は、便座34の内部に設けられ、便座34の座面を内側から温める。便座ヒータ72は、制御部15と接続され、制御部15の制御に基づいて便座34の座面を温める。制御部15は、例えば、便座34の座面の温度が、リモコン40または外部端末150の操作によって設定された温度となるように、便座ヒータ72の駆動を制御する。
電磁弁73は、給水源とノズル38との間に設けられる。電磁弁73を開くことにより、ノズル38に洗浄水が供給される。電磁弁73を閉じることにより、ノズル38への洗浄水の供給が停止される。電磁弁73は、制御部15と接続されている。電磁弁73は、制御部15の制御に基づいて、ノズル38への洗浄水の供給及びノズル38への洗浄水の供給の停止を切り替える。
温水ヒータ74は、電磁弁73の下流に設けられている。温水ヒータ74は、制御部15と接続されている。温水ヒータ74は、制御部15の制御に基づいて、給水源から供給された洗浄水を加熱し、例えば規定の温度まで昇温させる。温水ヒータ74は、給水源から供給された洗浄水を、設定された温度の温水に変換する。温水ヒータ74は、例えばセラミックヒータなどを用いた瞬間加熱式(瞬間式)の熱交換器でもよいし、貯湯タンクを用いた貯湯加熱式の熱交換器でもよい。
また、制御部15は、例えば、リモコン40または外部端末150の操作によって、温水温度を設定可能とする。使用者は、リモコン40または外部端末150を操作することにより、温水温度を所望の温度に設定することができる。
ノズル駆動装置75は、本体部32内に収納された位置と、本体部32から前方に突出し、ボウル部20a内に進出した位置と、にノズル38を進退移動させる。ノズル駆動装置75は、制御部15と接続されている。ノズル駆動装置75は、制御部15の制御に基づいて、ノズル38を進退移動させる。
また、制御部15は、例えば、リモコン40または外部端末150の操作によって、ボウル部20a内に進出した状態におけるノズル38の位置を調整可能とする。使用者は、ノズル38がボウル部20a内に進出した状態において、リモコン40または外部端末150を操作することにより、ノズル38の前後方向の位置などを所望の位置に調整することができる。
脱臭装置76は、便器20のボウル部20a内の空気を吸引し、吸引した空気に含まれる悪臭成分などを低減させた後、本体部32の外に排出することにより、ボウル部20a内の空気を脱臭する。脱臭装置76は、制御部15に接続され、制御部15の制御に基づいて、ボウル部20a内の空気の脱臭を行う。制御部15は、例えば、使用者が便座34から離れたことを着座検知センサ53が検知した際に、脱臭装置76を所定時間動作させる。
室内暖房装置77は、本体部32の外に温風を吹き出すことにより、トイレ室TR内の暖房を行う。室内暖房装置77は、制御部15に接続され、制御部15の制御に基づいて、トイレ室TR内の暖房を行う。制御部15は、例えば、リモコン40または外部端末150の操作によって、室内温度を設定可能とする。使用者は、リモコン40または外部端末150を操作することにより、トイレ室TR内の設定温度を所望の温度に設定することができる。
照明装置78は、便器20のボウル部20a内を照明する。照明装置78は、制御部15に接続され、制御部15の制御に基づいて、ボウル部20a内の照明を行う。制御部15は、例えば、第1人体検知センサ51または第2人体検知センサ52による人体の検知に基づいて照明装置78を点灯させることにより、夜間などにボウル部20aを見易くする。
便器洗浄装置79は、便器20に洗浄水を供給して便器20を洗浄する。便器洗浄装置79は、例えば、便器20への給水タンクや便器20への給水管などに設けられ、便器20の洗浄を自動的に行えるようにする。便器洗浄装置79は、制御部15に接続され、制御部15の制御に基づいて、便器20の洗浄を行う。制御部15は、例えば、第1人体検知センサ51、第2人体検知センサ52、あるいは着座検知センサ53によって、便座34から使用者が離れたことが検知されたことに応じて、便器洗浄装置79を動作させることにより、便器20の洗浄を行う。
温風送風機80は、使用者の局部に向けて温風を送風する。温風送風機80は、例えば、局部洗浄などで濡れた使用者の局部に温風を送風することにより、使用者の局部を乾燥させる。温風送風機80は、制御部15と接続されている。温風送風機80は、制御部15の制御に基づいて、使用者の局部への温風の送風及び送風の停止を切り替える。
このように、便座装置30は、例えば、便蓋開閉装置70、便座開閉装置71、便座ヒータ72、電磁弁73、温水ヒータ74、ノズル駆動装置75、脱臭装置76、室内暖房装置77、照明装置78、便器洗浄装置79、及び温風送風機80など、便器20の利用に関連する所定の動作を行う動作部を有する。便座装置30は、例えば、複数の動作部を有する。なお、動作部は、上記のものに限ることなく、便器20の利用に関連する所定の動作を行う任意の動作部でよい。便座装置30に設けられる動作部の数は、任意の数でよい。便座装置30に設けられる動作部の数は、例えば、1つでもよい。
前述のように、トイレシステム2では、例えば、リモコン40及び外部端末150のいずれかを操作することにより、便座装置30の動作を遠隔操作することができる。便座装置30の制御部15は、第1無線通信部14aを介してリモコン40から受信した信号に基づいて複数の動作部の動作を制御するとともに、第2無線通信部14bを介して外部端末150から受信した信号に基づいて複数の動作部の動作を制御する。制御部15は、第2無線通信部14bを介して外部端末150から受信した信号に基づいて複数の動作部の動作を制御する携帯情報端末動作モードを実行可能である。
図4は、実施形態に係る外部端末を模式的に表すブロック図である。
図4に表したように、外部端末150は、表示部151と、制御部152と、記憶部153と、無線通信部154と、操作部155と、スピーカ156と、マイクロフォン157と、を有する。制御部152は、表示部151、記憶部153、無線通信部154、操作部155、スピーカ156、及びマイクロフォン157を制御する。
記憶部153は、外部端末150の各部の動作を制御するための各種の制御プログラムや各種のデータを記憶する。制御部152は、記憶部153に記憶された各種のプログラムやデータを読み出し、逐次処理することにより、外部端末150の各部の動作を統括的に制御する。
また、記憶部153は、便座装置30の制御部15から第2無線通信部14bを介して送信された水道使用量及び電気使用量についてのデータまたはデータに基づいて算出した水道使用量及び電気使用量についての情報を記憶してもよい。
無線通信部154は、便座装置30の第2無線通信部14bとの無線通信を行う。無線通信部154には、第2無線通信部14bと同じ通信規格に準拠した無線通信装置が用いられる。無線通信部154は、制御部152と接続されている。無線通信部154は、便座装置30の第2無線通信部14bからの信号を受信して制御部152に送信するとともに、制御部152からの信号を受信して便座装置30の第2無線通信部14bに送信する。
操作部155は、使用者などからの操作指示の入力を受け付ける。操作部155には、例えば、タッチパネルが用いられる。操作部155は、例えば、機械式のスイッチや他のセンサなどでもよいし、これらを組み合わせて構成してもよい。操作部155は、制御部152と接続されている。操作部155は、入力された操作指示を制御部152に送信する。制御部152は、例えば、操作部155において入力された操作指示に応じて、無線通信部154などの各部の動作を制御する。
表示部151は、種々の操作画面などの表示を行う。表示部151には、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置が用いられる。表示部151は、制御部152と接続され、制御部152の制御に基づいて、各種の表示を行う。例えば、操作部155がタッチパネルである場合には、操作部155は、表示部151の上に重ねて設けられる。
スピーカ156は、種々の音の出力を行う。スピーカ156は、制御部152と接続され、制御部152の制御に基づいて、各種の音の出力を行う。
マイクロフォン157は、入力された音を電気信号に変換する。マイクロフォン157は、制御部152と接続され、変換した電気信号を制御部152に入力する。
また、外部端末150は、現実時間取得部158を有していてもよい。現実時間取得部158は、水晶振動子などのクロック素子であってもよいし、GPSや電波時計、インターネットなどの現実時刻を外部から取得可能な手段であってもよい。この場合、外部端末150は、外部機器100を兼ねる。
記憶部153には、便座装置30の所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを表示部151に表示させるための料金表示プログラム200が記憶されている。換言すれば、外部端末150には、料金表示プログラム200がインストールされている。
制御部152は、例えば、操作部155から料金表示プログラム200の起動を指示されることにより、記憶部153から料金表示プログラム200を読み出し、料金表示プログラム200に基づいて、便座装置30の所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを表示部151に表示させる。
外部端末150で便座装置30の所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを表示部151に表示させるためには、外部端末150と便座装置30との間で予めペアリングを行わなければならない場合がある。ペアリングが行われていない場合には、例えば、料金表示プログラム200の起動後、ペアリング可能な便座装置30の情報が表示部151に表示される。例えば、無線通信部154の通信圏内にペアリング可能な便座装置30が複数存在する場合には、複数の便座装置30の情報が、表示部151に表示される。
使用者は、表示部151に表示された便座装置30の情報の中から、ペアリングを所望する便座装置30を選択し、操作部155を介して選択結果を制御部152に入力する。制御部152は、操作部155から選択結果が入力されると、選択された便座装置30とのペアリングを行う。制御部152は、便座装置30とのペアリングが完了した後、その便座装置30との通信接続を開始する。これにより、便座装置30の所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを表示部151に表示することが可能となる。
便座装置30とのペアリングを一度行うと、例えば、その便座装置30を表すID情報などが記憶部153に記憶され、以降のペアリングは不要となる。従って、ペアリング済みの便座装置30が無線通信部154の通信圏内に存在する場合には、ペアリングを行うことなく、その便座装置30との通信接続が開始されると同時に料金表示プログラム200が起動し、操作部で所定の操作がされると、その便座装置30の所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを表示部151に表示することができる。
また、上述のように、記憶部153には、例えば、外部端末150によって便座装置30を遠隔操作するための便座装置遠隔操作プログラム210が記憶されていてもよい。換言すれば、外部端末150には、便座装置遠隔操作プログラム210がインストールされていてもよい。
制御部152は、例えば、操作部155から便座装置遠隔操作プログラム210の起動を指示されることにより、記憶部153から便座装置遠隔操作プログラム210を読み出し、便座装置遠隔操作プログラム210に基づいて遠隔操作モードの動作を実行することにより、便座装置30の遠隔操作を可能にする。
図5は、外部端末の表示部に表示される表示画面の一例を模式的に表す説明図である。 図5に表したように、外部端末150の制御部152は、便座装置30の所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを表示部151に表示させる。この例では、外部端末150の制御部152は、1か月ごとの水道代及び電気代を表示部151に表示させている。
後述するように、外部端末150の制御部152は、便座装置30の所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかに基づいて、便座装置30の所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを算出し、表示部151に表示させる。
外部端末150の制御部152は、便座装置30の所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかを表示部151に表示させてもよい。
図6は、実施形態に係る水周り機器の動作の一例を模式的に表すフローチャートである。
図6に表したように、制御部15は、記憶部12にデータが記憶されているか否かを判定する(ステップS101)。記憶部12にデータが記憶されていない場合(ステップS101:No)、制御部15は、外部機器100と接続されているか否かを判定する(ステップS102)。制御部15は、外部機器100と接続されていない場合(ステップS102:No)、外部機器100と接続されるまで、ステップS102を繰り返す。
制御部15は、外部機器100と接続されると(ステップS102:Yes)、外部機器100から第1現実時刻を取得する(ステップS103)とともに、第1現実時刻から仮想時刻を設定する(ステップS104)。仮想時刻は、揮発性メモリに記憶される。ステップS102における水周り機器10と外部機器100との接続は、例えば、外部機器100の初期設定を行う際の接続である。水周り機器10と外部機器100とのペアリングを行う場合は、ペアリングを行う際の接続であってもよい。
仮想時刻を設定すると、制御部15は、通電時間計測部13による通電時間の計測を開始する(ステップS105)とともに、通電時間に基づいて仮想時刻の計測を開始する(ステップS106)。換言すれば、制御部15は、第1現実時刻と通電時間とに基づいて仮想時刻を計測する。ステップS103~S106は、計測工程である。
仮想時刻の計測を開始すると、制御部15は、使用量測定部11による水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかの測定を開始する(ステップS107)。より具体的には、制御部15は、例えば、水道使用量測定部11aによる水道使用量の測定及び電気使用量測定部11bによる電気使用量の測定の少なくともいずれかを開始する。このとき、水道使用量測定部11a及び電気使用量測定部11bにおける測定結果(水道使用量及び電気使用量)は、揮発性メモリに記憶される。
水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかの測定を開始すると、制御部15は、仮想時刻が第1所定時間経過したか否かを判定する(ステップS108)。制御部15は、仮想時刻が第1所定時間経過すると(ステップS108:Yes)、水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかと、そのときの時間情報と、についてのデータを記憶部12に記憶する(ステップS109)。これにより、揮発性メモリに記憶されていた水道使用量測定部11a及び電気使用量測定部11bにおける測定結果(水道使用量及び電気使用量)が不揮発性メモリ(記憶部12)に記憶される。第1所定時間は、例えば、1時間である。第1所定時間は、これに限定されず、任意の時間とすることができる。時間情報は、水道使用量及び電気使用量が仮想時刻におけるどの期間の使用量であるかについての情報である。ステップS108、S109は、記憶工程である。
データを記憶部12に記憶すると、制御部15は、外部機器100と接続されているか否かを判定する(ステップS110)。制御部15は、外部機器100と接続されていない場合(ステップS110:No)、ステップS108に戻る。制御部15は、外部機器100と接続されるまで、仮想時刻が第1所定時間経過するごとに、水道使用量及び電気使用量の少なくともいずれかと、そのときの仮想時刻と、についてのデータを記憶部12に記憶する。
制御部15は、ステップS108において、仮想時刻が第1所定時間経過していない場合(ステップS108:No)、記憶部12にデータが記憶されているか否かを判定する(ステップS111)。制御部15は、記憶部12にデータが記憶されていない場合(ステップS111:No)、ステップS108に戻る。制御部15は、記憶部12にデータが記憶されている場合(ステップS111:Yes)、ステップS109を行わずに、ステップS110を行う。
制御部15は、ステップS110において、外部機器100と接続されると(ステップS110:Yes)、外部機器100から第2現実時刻を取得する(ステップS112)。ステップS110における外部機器100との接続は、例えば、水周り機器10を外部機器100で操作する際の接続である。ステップS112は、取得工程である。
第2現実時刻を取得すると、制御部15は、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間以下であるか否かを判定する(ステップS113)。制御部15は、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間を超える場合(ステップS113:No)、記憶部12に記憶されたデータの時間情報を補正する(ステップS114)。補正については、後述する。第2所定時間は、例えば、1時間である。第2所定時間は、これに限定されず、任意の時間とすることができる。ステップS113、S114は、補正工程である。
データの時間情報を補正すると、制御部15は、第2現実時刻に基づいて仮想時刻を更新する(ステップS115)。より具体的には、制御部15は、ステップS112で取得した第2現実時刻を仮想時刻とする。制御部15は、記憶工程を繰り返す際には、更新した仮想時刻に基づいて、データの記憶を行う。ステップS115は、更新工程である。
第2現実時刻に基づいて仮想時刻を更新すると、制御部15は、データに基づいて、所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかを算出する(ステップS116)。所定期間は、例えば、1か月間である。所定期間は、これに限定されず、任意の期間とすることができる。ステップS116は、算出工程である。
所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかを算出すると、制御部15は、外部端末150と接続されているか否かを判定する(ステップS117)。制御部15は、外部端末150と接続されていない場合(ステップS117:No)、ステップS108に戻る。
制御部15は、外部端末150と接続されると(ステップS117:Yes)、所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかを外部端末150に送信する(ステップS118)。所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかを外部端末150に送信すると、制御部15は、ステップS108に戻る。ステップS117、S118は、送信工程である。
外部端末150は、所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかを受信した後、使用者が料金表示プログラム200を起動すると、所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかに基づいて、所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを算出し、外部端末150の表示部151に表示させる。
制御部15は、ステップS113において、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間以下である場合(ステップS113:Yes)、ステップS114を行わずに、ステップS115を行う。すなわち、制御部15は、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間以下である場合(ステップS113:Yes)、記憶部12に記憶されたデータの時間情報を補正しない。
例えば、水周り機器10の電源が切られ、再度水周り機器10の電源が入れられた場合には、制御部15は、ステップS101に戻る。仮想時刻は、揮発性メモリに記憶されているため、水周り機器10の電源が切られると、リセットされる。制御部15は、記憶部12にデータが記憶されている場合(ステップS101:Yes)、記憶部12に記憶されている最新のデータから仮想時刻を設定する(ステップS119)。より具体的には、制御部15は、記憶部12に記憶されている最新のデータの時間情報に基づいて、再開時の仮想時刻を設定する。仮想時刻を設定すると、制御部15は、ステップS105を行う。
このように、水周り機器10が外部機器100から取得した第1現実時刻と通電時間とに基づいて仮想時刻を計測することで、クロック素子を有さない簡易的な構成で、コストを抑えつつ、所定期間における合計水道使用量や合計電気使用量を算出することができる。
なお、この例では、所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかの算出(ステップS116)は、水周り機器10の制御部15で行われているが、実施形態において、ステップS116は、外部端末150の制御部152で行われてもよい。すなわち、ステップS115を行った後、水周り機器10の制御部15は、記憶部12に記憶されたデータを外部端末150に送信し、外部端末150の制御部152は、データを受信すると、データに基づいて、所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかを算出し、合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかに基づいて、所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを算出し、水道代及び電気代の少なくともいずれかを外部端末150の表示部151に表示してもよい。
換言すれば、料金表示プログラム200は、データを受信すると、データに基づいて、所定期間における合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかを算出する工程と、合計水道使用量及び合計電気使用量の少なくともいずれかに基づいて、所定期間における水道代及び電気代の少なくともいずれかを算出する工程と、水道代及び電気代の少なくともいずれかを表示部151に表示する工程と、を外部端末150に実行させるものであってもよい。
このように、水周り機器10が外部機器100から取得した第1現実時刻と通電時間とに基づいて仮想時刻を計測することで、クロック素子を有さない簡易的な構成で、コストを抑えつつ、所定期間における合計水道使用量や合計電気使用量を算出し、外部端末150の表示部151に所定期間における水道代や電気代を表示させることができる。
図7は、実施形態に係る水周り機器におけるデータの補正の一例を模式的に表すタイムチャートである。
図7は、現実時刻における6月27日から7月4日の間の各日の午前と午後の通電の有無、電気使用量、外部機器100との接続の有無、及び仮想時刻における各日の午前と午後の通電の有無、電気使用量を表している。仮想時刻における通電の有無と電気使用量は、仮想時刻の更新もデータの補正もしない場合、仮想時刻の更新をしてデータの補正をしない場合、及び仮想時刻の更新もデータの補正もする場合のそれぞれの通電の有無と電気使用量を表している。なお、以下の例では、合計電気使用量を算出する場合を例に挙げて説明するが、合計水道使用量を算出する場合にも、同様の手法を適用し、同様の効果を得ることができる。
この例では、水周り機器10は、現実時刻における6月27日の午前から6月28日の午前までの間、6月29日の午後から6月30日の午前までの間、7月1日の午前から7月4日の午前までの間に通電されている。この例では、第1所定時間は、12時間(半日)である。すなわち、制御部15は、12時間ごとに、電気使用量とそのときの仮想時刻とについてのデータを記憶部12に記憶する。記憶された電気使用量は、それぞれA~Lで表している。なお、この例では、午前の電気使用量は、12時(正午)に記憶部12に記憶され、午後の電気使用量は、24時(翌日の0時)に記憶部12に記憶される。
また、この例では、水周り機器10は、現実時刻における6月27日の午前、7月2日の午後、及び7月4日の午後に外部機器100に接続されている。上述したように、水周り機器10が初めて外部機器100に接続されると(6月27日の午前の接続)、制御部15は、第1現実時刻を取得し、電気使用量の測定を開始する。また、上述したように、水周り機器10が再度外部機器100に接続されると(7月2日の午後及び7月4日の午後の接続)、制御部15は、所定期間における合計電気使用量を算出する。
水周り機器10の電源が切られ、再度水周り機器10の電源が入れられると、制御部15は、記憶部12に記憶されている最新のデータから仮想時刻を設定する。例えば、現実時刻における6月28日の午後に水周り機器10の電源が切られ、現実時刻における6月29日の午後に再度水周り機器10の電源が入れられると、制御部15は、最新のデータである仮想時刻における6月28日の午前のデータの時間情報に基づいて、仮想時刻を設定する。すなわち、現実時刻においては6月29日の午後であるが、制御部15は、仮想時刻を最新のデータを記憶した時点の仮想時刻である6月28日の12時であるとみなす。
このように、水周り機器10の電源が切られ、再度水周り機器10の電源が入れられるたびに、最新のデータから仮想時刻を設定することを繰り返すと、仮想時刻と現実時刻との時差が大きくなる。特に、水周り機器10の電源が切られている時間が長い場合には、仮想時刻と現実時刻との時差が大きくなる。仮想時刻と現実時刻との時差が大きくなると、記憶部12に記憶されるデータの時間情報が不正確なものになってしまう。
例えば、図7に表したように、仮想時刻の更新もデータの補正もしない場合、現実時刻における6月29日の午後から6月30日の午前までの間の電気使用量D、Eは、仮想時刻における6月28日の午後から6月29日の午前までの間の電気使用量として記憶される。また、現実時刻における7月1日の午前から7月2日の午前までの間の電気使用量F~Hは、仮想時刻における6月29日の午後から6月30日の午後までの間の電気使用量として記憶される。また、現実時刻における7月2日の午後から7月4日の午前までの間の電気使用量I~Lは、仮想時刻における7月1日の午前から7月2日の午後までの間の電気使用量として記憶される。
このように、水周り機器10にクロック素子などを設けない場合には、水周り機器10の電源が切られている間の経過時間を把握できないため、仮想時刻を経過時間分だけ進めて現実時刻に合わせることができない。したがって、水周り機器10の電源が切られている時間が長くなるほど、仮想時刻と現実時刻との時差が大きくなり、記憶部12に記憶されるデータの時間情報が不正確なものになってしまう。例えば、このような時間情報が不正確なデータに基づいて1か月の合計電気使用量を算出すると、今月の電気使用量の一部が、先月の電気使用量として記憶されてしまい、先月の合計電気使用量が実際よりも多くなり、今月の合計電気使用量が実際よりも少なくなるなど、合計電気使用量が不正確になってしまう恐れがある。
そこで、実施形態において、制御部15は、外部機器100と接続されると、外部機器100から第2現実時刻を取得し、第2現実時刻に基づいて仮想時刻を更新する。このように、第2現実時刻を取得して仮想時刻を更新することで、仮想時刻と現実時刻との間の時差を低減できる。これにより、記憶部12に記憶されるデータの時間情報がより正確なものとなり、より正確な合計電気使用量を算出することができる。
例えば、現実時刻における7月2日の午後に水周り機器10が外部機器100に接続されると、制御部15は、外部機器100から第2現実時刻を取得し、仮想時刻を第2現実時刻に基づいて更新する。これにより、現実時刻における7月2日の午後以降のデータは、時間情報がより正確な状態で記憶部12に記憶される。すなわち、電気使用量I~Lは、仮想時刻の更新をしない場合には、仮想時刻における7月1日の午前から7月2日の午後までの間の電気使用量として記憶部12に記憶されてしまうが、仮想時刻の更新をすることで、現実時刻に一致した7月2日の午後から7月4日の午前までの間の電気使用量として記憶部12に記憶される。
また、実施形態において、制御部15は、仮想時刻を更新する前に、仮想時刻と現実時刻との時差が大きい場合には、記憶部12に記憶されたデータの時間情報を補正する。より具体的には、制御部15は、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間以下であるか否かを判定し、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間を超える場合には、記憶部12に記憶されたデータの時間情報を補正する。なお、この例では、第2所定時間を1時間とする。
このように、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間を超える場合に、記憶部12に記憶されたデータの時間情報を補正することで、仮想時刻と現実時刻との時差が大きい場合にも、より正確な合計電気使用量を算出することができる。
例えば、現実時刻における7月2日の午後に水周り機器10が外部機器100に接続されると、制御部15は、第2現実時刻を取得する。このとき、仮想時刻は、7月1日の午前であるため、制御部15は、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間を超えていると判定し、データの時間情報を補正する。
より具体的には、制御部15は、前回の通電開始時から最後に記憶部12に記憶した時点までのデータの時間情報を第2現実時刻に基づいて補正する。例えば、電気使用量F~Hのデータは、前回の通電開始時(現実時刻の7月1日の午前)から最後に記憶部に記憶した時点(現実時刻の7月2日の12時)までのデータである。制御部15は、これらのデータの時間情報を第2現実時刻に合わせて補正することで、データの時間情報をより正確なものとすることができる。すなわち、制御部15は、電気使用量Hのデータの時間情報を7月2日の午後に補正し、電気使用量Gのデータの時間情報を7月2日の午前に補正し、電気使用量Fのデータの時間情報を7月1日の午後に補正することで、これらのデータの時間情報をより正確なものとすることができる。
このように、前回の通電開始時から最後に記憶部12に記憶した時点までのデータの時間情報を第2現実時刻に基づいて補正することで、前回の通電開始時から最後に記憶部に記憶した時点までのデータの時間情報をより正確なものとすることができる。これにより、より正確な合計電気使用量を算出することができる。
一方、制御部15は、前回の通電開始時よりも前のデータの時間情報を補正しない。例えば、電気使用量A~Eのデータは、前回の通電開始時(現実時刻の7月1日の午前)よりも前のデータである。制御部15は、これらのデータについては、時間情報が正確であるとみなし、データの時間情報を補正しない。
このように、前回の通電開始時よりも前のデータの時間情報を補正しないことで、より簡易的な構成で合計電気使用量を算出することができる。
また、水周り機器10の電源が切られなかった場合や水周り機器10の電源が切られている時間が短い場合には、仮想時刻と第2現実時刻との時差が小さい。したがって、この状態であれば、所定期間における合計電気使用量の誤差も小さい。
そこで、実施形態において、制御部15は、仮想時刻と現実時刻との時差が小さい場合には、データの時間情報を補正しない。より具体的には、制御部15は、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間以下であるか否かを判定し、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間以下である場合には、データの時間情報を補正しない。
例えば、現実時刻における7月4日の午後に水周り機器10が外部機器100に接続されると、制御部15は、第2現実時刻を取得する。上述のように、仮想時刻は、現実時刻における7月2日の午後に水周り機器10が外部機器100に接続されたときに更新されており、その後は、現実時刻における7月4日の午後に水周り機器10が外部機器100に接続されるまで水周り機器10の電源が切られていない。そのため、現実時刻における7月4日の午後に水周り機器10が外部機器100に接続された時点で、仮想時刻は、第2現実時刻に一致している。したがって、制御部15は、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間以下であると判定し、データの時間情報を補正しない。
このように、仮想時刻と第2現実時刻との時差が第2所定時間以下である場合に、データの時間情報を補正しないことで、仮想時刻と現実時刻との時差が小さい場合に、より簡易的な構成でより正確な合計電気使用量を算出することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、水周り機器などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。