JP7256693B2 - 廃リチウムイオン電池の処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、廃リチウムイオン電池の処理システム関する。
リチウムイオン電池(LIB)は、電気自動車、携帯電話、ノートパソコン等に多用されている。リチウムイオン電池は、正極材、負極材、電解液、セパレータなどから構成されている。正極材は、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどの正極活物質がフッ素系バインダによってアルミニウム箔に固着されて形成されている。負極材は、黒鉛などの負極活物質がフッ素系バインダによって銅箔に固着されて形成されている。
使用済みリチウムイオン電池等の廃棄するリチウムイオン電池(廃リチウムイオン電池)から、コバルト、ニッケル、マンガン、リチウム等の有用金属を回収するために、電解液の無害化(分解除去)、およびセパレータやバインダ等の可燃物の減容化を目的とした、加熱処理が行われている。
電気自動車等に使用された大型の廃リチウムイオン電池では、電池セルが複数個組み合わされた電池モジュールの形態、及び、電池モジュールが複数個組み合わされた電池ユニットの形態をなしている。
このような大型の廃リチウムイオン電池は、通常、人手によって解体されてから、焙焼(加熱)、選別等が行われて有用金属が回収されている。このような場合、大型の廃リチウムイオン電池を解体するために多くの時間と労力を費やすことになる。また、廃リチウムイオン電池では低引火点の電解液が入っているため、短絡すると発火・爆発の危険がある。
一方、特許文献1には、1か所に炉体扉が設けられた円形の熱処理炉を備え、複数個のリチウムイオン電池からなる電池モジュールまたは電池ユニット(電池パック)が格納された耐熱容器を、順次、炉体扉を開閉して一定温度に設定された熱処理炉へ投入して加熱処理し、順次、炉体扉を開閉して熱処理炉から耐熱容器を排出させるようにした構成が記載されている。
特開2016-22395号公報
特許文献1の構成では、電池モジュールまたは電池ユニットからなる大型の廃リチウムイオン電池を加熱処理することができるが、一つの炉体扉を介して耐熱容器を熱処理炉へ投入及び排出させる構成であるので、加熱処理の効率化を図る上で改善の余地がある。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、加熱処理の効率化を図ることが可能になるとともに、大型の廃リチウムイオン電池を解体することなく加熱処理することができる廃リチウムイオン電池の処理システム提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係る廃リチウムイオン電池の処理システムは、廃リチウムイオン電池に含まれる電解液を分解除去するために前記廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行う加熱装置を備えている。
この構成によれば、加熱装置によって廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行うことにより、電解液を分解除去し、電解液を無害化できる。ここで、加熱ガスに燃焼ガスなどの低酸素ガス(酸素濃度10%以下、好ましくは5%以下)を用いることで、電解液等の発火・爆発を防止でき、加熱装置の大型化が容易となり、加熱処理の効率化を図ることが可能になるとともに、大型の廃リチウムイオン電池を解体することなく加熱処理することができる。
また、前記加熱装置による前記廃リチウムイオン電池の加熱温度は、150℃以上、250℃以下であってもよい。
また、前記加熱装置は、前記廃リチウムイオン電池を一方向へ搬送しながら加熱処理を行うグレートプレヒータで構成されていてもよい。
このように、加熱装置をグレートプレヒータで構成することにより、廃リチウムイオン電池を搬送しながら連続的に加熱処理を行うことができるため、加熱処理の効率化を図ることができる。
また、前記加熱装置によって加熱処理された前記廃リチウムイオン電池を破砕する破砕機をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、電解液が分解除去(無害化)された後の廃リチウムイオン電池を破砕機で破砕するため、安全性を確保して破砕できるとともに、後段の焙焼装置において、熱交換性を向上させ、処理時間の短縮を図ることが可能となる。
また、前記破砕機によって破砕された前記廃リチウムイオン電池に対して、還元雰囲気または低酸素雰囲気中で400℃以上、660℃未満の加熱温度による加熱処理を行う焙焼装置をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、セパレータ及びバインダ等の有機物を分解し、かつ、正極材に使用されているアルミニウムが溶けない温度(400℃以上、660℃未満)での加熱処理を、破砕されてサイズが小さくなった廃リチウムイオン電池に対して行うことにより、熱交換性を向上させ、処理時間の短縮を図ることができる。また、焙焼装置の小型化を図ることもできる。
また、前記焙焼装置は、内部が還元雰囲気または低酸素雰囲気とされて外壁が加熱される円筒体を有し、前記円筒体を回転させることにより、前記円筒体の一端の受入口から受け入れた廃リチウムイオン電池を前記円筒体の他端の排出口へ向けて前記円筒体内を搬送し前記排出口から排出する外熱式ロータリーキルンで構成されていてもよい。
このように、焙焼装置を外熱式ロータリーキルンで構成することにより、廃リチウムイオン電池の受入排出処理を連続的に行うことができるため、加熱処理の効率化を図ることができる。
また、上記廃リチウムイオン電池の処理システムにおいて、前記加熱装置によって加熱処理された前記廃リチウムイオン電池を破砕する破砕機と、前記破砕機によって破砕された前記廃リチウムイオン電池に対して、正極集電体から正極活物質を分離させて前記正極活物質を選別する選別機と、前記選別機によって選別された前記正極活物質に対して、還元雰囲気または低酸素雰囲気中で500℃以上の加熱温度による加熱処理を行う焙焼装置と、をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、加熱装置で加熱処理を行った廃リチウムイオン電池を、破砕機で細かく破砕し、選別機で正極活物質を選別し、それを焙焼装置で加熱処理するようにしているので、焙焼装置のより小型化が可能になるとともに、外装ケースや集電体など余分なものを加熱しないため熱消費を抑えられる。また、温度を上げると溶融するアルミニウムの集電体を焙焼前に除去するので、焙焼温度の上限を設けなくて良くなる。
また、上記廃リチウムイオン電池の処理システムにおいて、前記加熱装置によって加熱処理された前記廃リチウムイオン電池を破砕しながら、前記廃リチウムイオン電池の正極集電体から正極活物質を分離させて前記正極活物質を選別する破砕選別機と、前記破砕選別機によって選別された前記正極活物質に対して、還元雰囲気または低酸素雰囲気中で500℃以上の加熱温度による加熱処理を行う焙焼装置と、をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、加熱装置で加熱処理を行った廃リチウムイオン電池を、破砕選別機で細かく破砕しながら、正極活物質を選別し、それを焙焼装置で加熱処理するようにしているので、焙焼装置のより小型化が可能になるとともに、外装ケースや集電体など余分なものを加熱しないため熱消費を抑えられる。また、温度を上げると溶融するアルミニウムの集電体を焙焼前に除去するので、焙焼温度の上限を設けなくて良くなる。
また、前記焙焼装置は、前記廃リチウムイオン電池が前記正極活物質にリチウム、ニッケル、コバルト及びマンガンを含む場合には還元雰囲気中で加熱処理を行うよう構成され、前記廃リチウムイオン電池が前記正極活物質にリチウム、鉄及びリンを含む場合には低酸素雰囲気中で加熱処理を行うよう構成されていてもよい。
このように、廃リチウムイオン電池の正極活物質に含まれる成分に応じて焙焼装置の内部雰囲気を設定することにより、後工程においてリチウムを回収する際にリチウムの回収率を向上させることができる。
また、本発明のある態様に係る廃リチウムイオン電池の処理方法は、廃リチウムイオン電池に含まれる電解液を分解除去するために前記廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行う加熱工程と、前記加熱工程によって加熱処理された前記廃リチウムイオン電池を破砕する破砕工程と、前記破砕工程によって破砕された前記廃リチウムイオン電池に対して、還元雰囲気または低酸素雰囲気中で400℃以上、660℃未満の加熱温度による加熱処理を行う焙焼工程と、を含んでいる。
この方法によれば、加熱工程で廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行うことにより、電解液を分解除去し、電解液を無害化できる。ここで、加熱ガスに燃焼ガスなどの低酸素ガス(酸素濃度10%以下、好ましくは5%以下)を用いることで、電解液等の発火・爆発を防止でき、加熱工程で用いる加熱装置の大型化が容易となり、加熱処理の効率化を図ることが可能になるとともに、大型の廃リチウムイオン電池を解体することなく加熱処理することができる。次に、破砕工程において、電解液が分解除去された後の廃リチウムイオン電池を破砕するため、安全性を確保して破砕できる。次に、焙焼工程において、破砕されてサイズが小さくなった廃リチウムイオン電池に対して加熱処理を行うことにより、熱交換性を向上させ、処理時間の短縮を図ることができる。
また、本発明のある態様に係る廃リチウムイオン電池の処理方法は、廃リチウムイオン電池に含まれる電解液を分解除去するために前記廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行う加熱工程と、前記加熱工程によって加熱処理された前記廃リチウムイオン電池を破砕する破砕工程と、前記破砕工程によって破砕された前記廃リチウムイオン電池に対して、正極集電体から正極活物質を分離させて前記正極活物質を選別する選別工程と、前記選別工程によって選別された前記正極活物質に対して、還元雰囲気または低酸素雰囲気中で500℃以上の加熱温度による加熱処理を行う焙焼工程と、を含んでいる。
この方法によれば、加熱工程で廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行うことにより、電解液を分解除去し、電解液を無害化できる。ここで、加熱ガスに燃焼ガスなどの低酸素ガス(酸素濃度10%以下、好ましくは5%以下)を用いることで、電解液等の発火・爆発を防止でき、加熱工程で用いる加熱装置の大型化が容易となり、加熱処理の効率化を図ることが可能になるとともに、大型の廃リチウムイオン電池を解体することなく加熱処理することができる。そして、加熱工程で加熱処理を行った廃リチウムイオン電池を、破砕工程で細かく破砕し、選別工程で正極活物質を選別し、それを焙焼工程で加熱処理するようにしているので、焙焼工程で用いる焙焼装置の小型化が可能になるとともに、外装ケースや集電体など余分なものを加熱しないため熱消費を抑えられる。また、温度を上げると溶融するアルミニウムの集電体を焙焼前に除去するので、焙焼温度の上限を設けなくて良くなる。
また、本発明のある態様に係る廃リチウムイオン電池の処理方法は、廃リチウムイオン電池に含まれる電解液を分解除去するために前記廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行う加熱工程と、前記加熱工程によって加熱処理された前記廃リチウムイオン電池を破砕しながら、前記廃リチウムイオン電池の正極集電体から正極活物質を分離させて前記正極活物質を選別する破砕選別工程と、前記破砕選別工程によって選別された前記正極活物質に対して、還元雰囲気または低酸素雰囲気中で500℃以上の加熱温度による加熱処理を行う焙焼工程と、を含んでいる。
この方法によれば、加熱工程で廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行うことにより、電解液を分解除去し、電解液を無害化できる。ここで、加熱ガスに燃焼ガスなどの低酸素ガス(酸素濃度10%以下、好ましくは5%以下)を用いることで、電解液等の発火・爆発を防止でき、加熱工程で用いる加熱装置の大型化が容易となり、加熱処理の効率化を図ることが可能になるとともに、大型の廃リチウムイオン電池を解体することなく加熱処理することができる。そして、加熱工程で加熱処理を行った廃リチウムイオン電池を、破砕選別工程で細かく破砕しながら、正極活物質を選別し、それを焙焼工程で加熱処理するようにしているので、焙焼工程で用いる焙焼装置の小型化が可能になるとともに、外装ケースや集電体など余分なものを加熱しないため熱消費を抑えられる。また、温度を上げると溶融するアルミニウムの集電体を焙焼前に除去するので、焙焼温度の上限を設けなくて良くなる。
本発明は、以上に説明した構成を有し、加熱処理の効率化を図ることが可能になるとともに、大型の廃リチウムイオン電池を解体することなく加熱処理することができる廃リチウムイオン電池の処理システム提供することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態の一例の廃リチウムイオン電池の処理システムの概略を示す模式図である。 図2は、第2実施形態の一例の廃リチウムイオン電池の処理システムの概略を示す模式図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の一例の廃リチウムイオン電池の処理システムの概略を示す模式図である。
この廃リチウムイオン電池の処理システムAは、大型の廃リチウムイオン電池(廃LIB)、すなわち、廃リチウムイオン電池の電池セルが複数個組み合わされた電池モジュール、及び、電池モジュールが複数個組み合わされた電池ユニットを対象とするものである。電池ユニットは、例えば、電気的に接続された複数個の電池モジュール、制御装置及び冷却装置が筺体内に収納されて構成されている。この処理システムAは、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車に搭載された廃リチウムイオン電池を取り外して、その取り外したままの状態の廃リチウムイオン電池(電池ユニット)を解体することなく処理するものである。
この処理システムAは、供給装置1と、加熱装置2と、破砕機3と、焙焼装置4とを備えている。
供給装置1は、例えば、搬送コンベアで構成されている。例えば、作業者が、処理する廃リチウムイオン電池を搬送コンベア(供給装置1)へ順次載せると、この搬送コンベアによって一方向へ搬送され、その搬送端から加熱装置2へ順次供給される。
加熱装置2は、本例では公知のグレートプレヒータで構成されている。グレートプレヒータは、装置本体(筐体)20の内部に、スリット状に多数の穴が設けられた耐熱鋳鋼製の複数の格子板21をエンドレスチェーンによってリング状に連結し、エンドレスチェーンを回転させることにより、複数の格子板21を周回移動させる機構を備えている。これにより、加熱装置2は、供給装置1から供給される廃リチウムイオン電池を格子板21上に載せて一方向(矢印aの方向)へ搬送し、その搬送端から排出するよう構成されている。そして、外部から装置本体20の内部へ供給される加熱ガスによって被搬送物である廃リチウムイオン電池が加熱されるよう構成されている。
破砕機3は、例えばロールクラッシャーで構成され、大型の廃リチウムイオン電池(電池ユニットまたは電池モジュール)を電池セル程度の大きさに破砕するよう構成されている。
上記の加熱装置2及び破砕機3は、後段の焙焼装置4に対する前処理設備である。
焙焼装置4は、本例では外熱式ロータリーキルンで構成されている。外熱式ロータリーキルンは、中心軸を中心に回転する円筒体41と、円筒体41の外周を包囲するように設けられた加熱ジャケット42とを備えている。円筒体41は、一端を受入口41a、他端を排出口41bとし、受入口41aから排出口41bに向けて下り傾斜となるように所定角度の傾斜をもって回転可能に支持され、その中心軸を中心に回転するよう構成されている。破砕機3から円筒体41の受入口41aへ供給される廃リチウムイオン電池は、円筒体41が回転することにより排出口41bへ向けて移送(搬送)される。円筒体41の内部は還元雰囲気または低酸素雰囲気(酸素濃度10%以下)とされている。そして、円筒体41の外周を包囲する加熱ジャケット42に加熱ガスが供給されることにより、円筒体41の外壁が加熱されて、円筒体41の内部を搬送される廃リチウムイオン電池が還元雰囲気または低酸素雰囲気下で加熱処理され、排出口41bから焙焼産物となって排出される。
加熱ジャケット42には、加熱ガスの供給口及び排出口が設けられ、例えば、熱風炉から高温(例えば550℃)の加熱ガスが上記供給口から送りこまれる。また、上記排出口から排出される加熱ガスは、加熱装置2へ供給される。加熱装置2には、その装置本体20に加熱ガスの供給口及び排出口が設けられている。加熱ジャケット42から排出された加熱ガスは、所定温度(例えば200℃)となるように、必要に応じて冷却されてから、加熱装置2の供給口からその内部へ供給される。そして、加熱装置2の排出口から排出されるガスは排ガス処理設備へ送られて処理される。このように加熱装置2において、焙焼装置4の排ガスを用いることにより、省エネルギー化が図れる。
次に、この処理システムAによる廃リチウムイオン電池の処理の流れについて説明する。例えば、作業者によって、電池ユニットまたは電池モジュールからなる大型の廃リチウムイオン電池が供給装置1へ順次供給される。供給装置1は供給された廃リチウムイオン電池を一方向へ搬送して加熱装置2へ供給する。
加熱装置2では、廃リチウムイオン電池を一方向へ搬送しながら200℃程度の加熱ガスによって加熱処理する。これにより、廃リチウムイオン電池に含まれる電解液を分解除去し、電解液を無害化することができる。この加熱装置2での加熱処理は、低酸素雰囲気(酸素濃度10%以下、好ましくは5%以下)で行われることにより、電解液の発火・爆発を防止できる。また、加熱装置2としてグレートプレヒータのような装置を用いることができ、加熱装置2の大型化が容易である。
そして、加熱装置2で電解液が無害化された廃リチウムイオン電池は、破砕機3へ供給され、破砕機3で電池セル程度の大きさに破砕された後、焙焼装置4へ供給される。
焙焼装置4の受入口41aに供給された廃リチウムイオン電池は、円筒体41が回転することにより排出口41bへ向けて搬送されながら加熱処理されて焙焼産物となり、排出口41bから排出される。焙焼装置4では、後工程においてコバルト等の有用金属を回収しやすくするためには、セパレータ及びバインダ等の有機物を分解できる温度(例えば400℃以上)にすることが必要である。一方、正極材に使用されているアルミニウムが溶けない温度すなわちアルミニウムの融点(660℃)より低い温度にすることが必要である。よって、加熱温度は、400℃以上で、かつ、アルミニウムの融点(660℃)よりも低い温度とすればよい。
焙焼装置4から排出された焙焼産物は、さらに破砕処理された後、選別等の処理がなされて、銅、アルミニウム、コバルト、ニッケル、マンガン、リチウム等の有用金属が抽出される。
本実施形態の廃リチウムイオン電池の処理システムAでは、廃リチウムイオン電池に400℃以上の加熱処理を行う前に、廃リチウムイオン電池に含まれる電解液を分解除去するために廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行う加熱装置2を備えている。この加熱装置2によって廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行うことにより、電解液を分解除去し、電解液を無害化できる。ここで、加熱ガスに低酸素ガスを用いることで、電解液等の発火・爆発を防止でき、加熱装置2としてグレートプレヒータのような装置を用いることができるので、加熱装置2の大型化が容易となり、加熱処理の効率化を図ることが可能になるとともに、大型の廃リチウムイオン電池を解体することなく加熱処理することができる。
なお、加熱装置2では、電解液を分解除去するために150℃以上の加熱温度とする必要がある。よって、加熱装置2による加熱温度は、150℃以上、400℃未満であればよく、150℃以上、250℃以下としてもよい。
ここで、加熱装置2としてグレートプレヒータを用いることにより、廃リチウムイオン電池を搬送しながら連続的に加熱処理を行うことができるため、加熱処理の効率化を図ることができる。
また、加熱装置2で電解液が分解除去(無害化)された後の廃リチウムイオン電池を破砕機3で破砕することにより、安全性を確保して破砕できる。
次に、焙焼装置4において、400℃以上、660℃未満での加熱処理が行われるが、破砕機3で破砕されてサイズが小さくなった廃リチウムイオン電池に対して加熱処理が行われるので、熱交換性が向上され、処理時間の短縮を図ることができる。また、焙焼装置4の小型化を図ることもできる。
ここで、焙焼装置4として、外熱式ロータリーキルンを用いることにより、廃リチウムイオン電池の受入排出処理を連続的に行うことができるため、加熱処理の効率化を図ることができる。
図1に示す処理システムAによる廃リチウムイオン電池の処理方法は、加熱装置2による加熱工程と、破砕機3による破砕工程と、焙焼装置4による焙焼工程とを含んでいる。
なお、第1実施形態の処理システムAでは、電池モジュール及び電池ユニットを処理対象とするものとして説明したが、廃リチウムイオン電池の電池セルを処理対象とすることも可能である。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態の一例の廃リチウムイオン電池の処理システムの概略を示す模式図である。図2において、図1と同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する場合がある。
第2実施形態では、図2に示す廃リチウムイオン電池の処理システムBを用い、焙焼産物から抽出される有用金属のうち、特に正極活物質に含まれるリチウムの回収率の向上を図ることができる構成についても説明する。廃リチウムイオン電池は、電池ケースとなる外装材、正極材、負極材、電解液、セパレータなどから構成されている。正極材は、正極活物質がバインダによって正極集電体(例えばアルミニウム箔)に固着されて形成されている。正極活物質としては、リチウムを含む酸化物が用いられている。負極材は、黒鉛などの負極活物質がバインダによって負極集電体(例えば銅箔)に固着されて形成されている。バインダとしては、PTFEまたはPVDF等の樹脂が用いられている。
図2に示す処理システムBは、供給装置1と、加熱装置2と、破砕機3と、選別機5と、焙焼装置4とを備えている。ここで、供給装置1、加熱装置2、破砕機3及び焙焼装置4は、図1と同様のものを用いて構成することができる。但し、破砕機3は、図1の場合と同様、例えばロールクラッシャーで構成することができるが、図1の場合には、大型の廃リチウムイオン電池(電池ユニットまたは電池モジュール)を電池セル程度の大きさに破砕するものとしたが、図2の場合には、電池セルよりも小さい大きさに破砕できるよう構成されている。
選別機5は、破砕機3によって破砕された廃リチウムイオン電池に対して、正極集電体から正極活物質を分離させて正極活物質を選別して取り出せるように構成されている。選別機5としては、例えば、適切な見開き(例えば数mm程度の見開き)の篩上に直径20~30mm程度の複数のアルミナボールを入れた篩振盪機などを用いることができる。このようにアルミナボールを用いることにより、振動するアルミナボールによって正極材及び負極材に対して部分的に多数の衝撃を与え、正極及び負極集電体から活物質の剥離(分離)を促進し、細かくなった正極及び負極活物質を篩下へ落とすことができる。よって、実際には選別機5によって正極活物質だけでなく負極活物質等(活物質以外の不純物も少量含まれる)が篩下に取り出されて焙焼装置4へ供給され、これら以外の廃リチウムイオン電池の外装材や集電体等は別の処理設備(図示せず)へ送られる。
なお、選別機5から焙焼装置4への活物質等の供給は、例えばロータリーフィーダを介して行うように構成することができる。また、焙焼装置4から有用金属抽出設備への焙焼産物の供給は、例えばダブルフラップダンパを介して行うように構成することができる。
本実施形態では、焙焼装置4には主に正極活物質及び負極活物質が供給されるだけなので、焙焼装置4の小型化が可能である。また、焙焼装置4では、集電体(アルミニウム箔等)が供給されないので、集電体の脆化を考慮することなく加熱処理を行うことができる。
次に、この処理システムBによる廃リチウムイオン電池の処理の流れについて説明する。この処理システムBは、電池ユニットまたは電池モジュールからなる大型の廃リチウムイオン電池だけでなく、電池セルも処理対象とすることができる。例えば、作業者によって、電池セル、電池ユニットまたは電池モジュールからなる廃リチウムイオン電池が供給装置1へ順次供給される。供給装置1は供給された廃リチウムイオン電池を一方向へ搬送して加熱装置2へ供給する。
加熱装置2では、廃リチウムイオン電池を一方向へ搬送しながら加熱ガスによって150℃以上、400℃未満の加熱温度で加熱処理する。これにより、廃リチウムイオン電池に含まれる電解液を分解除去し、電解液を無害化することができる。この加熱装置2での加熱処理は、低酸素雰囲気(酸素濃度10%以下、好ましくは5%以下)で行われることにより、電解液の発火・爆発を防止できる。
そして、加熱装置2で電解液が無害化された廃リチウムイオン電池は、破砕機3へ供給され、破砕機3で電池セルよりも小さい大きさに破砕された後、選別機5へ供給される。そして、選別機5では前述のように正極活物質及び負極活物質が選別され、これらが焙焼装置4へ供給される。
焙焼装置4の受入口41aに供給された正極活物質及び負極活物質は、円筒体41が回転することにより排出口41bへ向けて搬送されながら加熱処理されて焙焼産物となり、排出口41bから排出される。ここでの焙焼装置4は、還元雰囲気(例えばCO濃度1%)または低酸素雰囲気(例えばO濃度1~5%)中で500℃以上の加熱温度による加熱処理を行うよう構成されている。
焙焼装置4から排出された焙焼産物は、リチウム等の有用金属を抽出する有用金属抽出設備へ供給されて、リチウム等の有用金属が抽出(回収)される。
〔リチウム溶出試験〕
この処理システムBを模擬した試験装置を用いて焙焼産物を生成し、この焙焼産物からリチウムを溶出させるリチウム溶出試験を行った。
また、ここでは、処理対象のリチウムイオン電池として2種類(NCM系とLFP系)の各1個の電池について、それぞれ焙焼条件(焙焼装置4における内部雰囲気、加熱温度)を変更した場合についてのリチウム溶出試験を行った。このリチウム溶出試験では、マグネチックスターラーを用いて、水を入れた容器に焙焼産物を浸漬して攪拌し、適宜硫酸を加えてpH(水素イオン指数)の調整を行ってリチウム溶出液を生成した。また、NCM系とLFP系のいずれの電池の場合も、加熱装置2における加熱条件は、雰囲気ガスとして低酸素ガス(O濃度5%)を用い、加熱温度を250℃とした。
なお、NCM系の電池は、正極活物質にリチウム、ニッケル、コバルト及びマンガンを含む電池である。LFP系の電池は、正極活物質にリチウム、鉄及びリンを含む電池である。いずれの電池も、正極集電体にはアルミニウム箔が用いられ、負極活物質には黒鉛、負極集電体には銅箔が用いられている。
〔リチウム溶出試験結果〕
NCM系の電池の場合、低酸素雰囲気(O濃度1%)中で570℃の加熱温度で焙焼した焙焼産物についてのリチウムの溶出率は55%であった。一方、還元雰囲気(CO濃度1%)中で570℃の加熱温度で焙焼した焙焼産物についてのリチウムの溶出率は85%であった。
このようにNCM系の電池の場合、低酸素雰囲気中で焙焼するよりも還元雰囲気中で焙焼した方が、高い溶出率が得られた。また、加熱温度を520℃とした場合の焙焼産物についても同様の試験を行ったが、加熱温度を高くした方が高い溶出率が得られた。これは、還元雰囲気中で加熱温度を高くすると、正極活物質とCOとの反応が進んで、リチウムが水に比較的溶けやすい形態に正極活物質が変化するためと考えられる。
また、LFP系の電池の場合、低酸素雰囲気(O濃度1%)中で570℃の加熱温度で焙焼した焙焼産物についてのリチウムの溶出率は28%であった。一方、還元雰囲気(CO濃度1%)中で570℃の加熱温度で焙焼した焙焼産物についてのリチウムの溶出率は9%であった。
このようにLFP系の電池の場合、還元雰囲気中で焙焼するよりも低酸素雰囲気中で焙焼した方が、高い溶出率が得られた。また、加熱温度を520℃とした場合の焙焼産物についても同様の試験を行ったが、加熱温度を高くした方が高い溶出率が得られた。これは、低酸素雰囲気中で加熱温度を高くすると、正極活物質と酸素との反応が進んで、リチウムが水に比較的溶けやすい形態に正極活物質が変化するためと考えられる。
以上のように、リチウムを回収する上で、NCM系の電池の場合には還元雰囲気中での焙焼が適しており、LFP系の電池の場合には低酸素雰囲気中での焙焼が適している。また、いずれの場合も、加熱温度は、500℃以上が好ましく、より好ましくは550℃以上である。
本実施形態の廃リチウムイオン電池の処理システムBでは、廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱処理を行う加熱装置2を備えたことによる効果は、第1実施形態の処理システムAの場合と同様である。
本実施形態では、加熱装置2で加熱処理を行った廃リチウムイオン電池を、破砕機3で細かく破砕し、選別機5で活物質を取り出して焙焼装置4で焙焼するようにしているので、焙焼装置4のより小型化が可能になるとともに、焙焼装置4での熱消費を抑えられる。また、温度を上げると溶融するアルミニウムの集電体を焙焼前に除去するので、焙焼温度の上限を設けなくて良くなる。
また、廃リチウムイオン電池がNCM系の電池の場合、焙焼装置4において還元雰囲気中で焙焼することにより、後工程においてリチウムを回収する際にリチウムの回収率を向上させることができる。また、廃リチウムイオン電池がLFP系の電池の場合、焙焼装置4において低酸素雰囲気中で焙焼することにより、後工程においてリチウムを回収する際にリチウムの回収率を向上させることができる。
図2に示す処理システムBによる廃リチウムイオン電池の処理方法は、加熱装置2による加熱工程と、破砕機3による破砕工程と、選別機5による選別工程と、焙焼装置4による焙焼工程とを含んでいる。
また、図2に示す処理システムBにおいて、破砕機3及び選別機5に代えて、破砕選別機6を用いてもよい。この破砕選別機6は、加熱装置2によって加熱処理された廃リチウムイオン電池を破砕しながら、廃リチウムイオン電池の正極集電体から正極活物質を分離させて正極活物質を取り出すよう構成されており、例えば、格子を備えた打撃式やせん断式の破砕機等の装置を用いて構成することができる。なお、実際には破砕選別機6によって正極活物質だけでなく負極活物質等も取り出されて、焙焼装置4へ供給される。この場合の廃リチウムイオン電池の処理方法は、加熱装置2による加熱工程と、破砕選別機6による破砕選別工程と、焙焼装置4による焙焼工程とを含んでいる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、加熱処理の効率化を図ることが可能になるとともに、大型の廃リチウムイオン電池を解体することなく加熱処理することができる廃リチウムイオン電池の処理システム及び処理方法等として有用である。
A,B 廃リチウムイオン電池の処理システム
1 供給装置
2 加熱装置
3 破砕機
4 焙焼装置
5 選別機
6 破砕選別機

Claims (6)

  1. 廃リチウムイオン電池に含まれる電解液を分解除去するために前記廃リチウムイオン電池に400℃未満の加熱温度による加熱処理を行う加熱装置と、
    前記加熱装置によって加熱処理された前記廃リチウムイオン電池を破砕する破砕機と、
    前記破砕機によって破砕された前記廃リチウムイオン電池に対して、還元雰囲気または低酸素雰囲気中で400℃以上の加熱温度による加熱処理を行う焙焼装置と、を備え
    前記加熱装置は、前記廃リチウムイオン電池を一方向へ搬送しながら加熱処理を行うグレートプレヒータで構成され、
    前記破砕機は、前記グレートプレヒータの出口に設置され、
    前記焙焼装置は、中心軸回りに回転する円筒体であって、内部が還元雰囲気または低酸素雰囲気とされて外壁が加熱される円筒体を有し、前記円筒体の中心軸方向の一端にある受入口に前記破砕機で破砕された前記廃リチウムイオン電池が供給され、前記円筒体を回転させることにより、前記受入口から受け入れた廃リチウムイオン電池を前記円筒体の中心軸方向の他端にある排出口へ向けて前記円筒体内を搬送し前記排出口から排出する外熱式ロータリーキルンで構成された、廃リチウムイオン電池の処理システム。
  2. 前記加熱装置による前記廃リチウムイオン電池の加熱温度は、150℃以上、250℃以下である、
    請求項1に記載の廃リチウムイオン電池の処理システム。
  3. 前記焙焼装置は、400℃以上、660℃未満の加熱温度による加熱処理を行う
    請求項1または2に記載の廃リチウムイオン電池の処理システム。
  4. 前記破砕機によって破砕された前記廃リチウムイオン電池に対して、正極集電体から正極活物質を分離させて前記正極活物質を選別する選別機をさらに備え
    前記焙焼装置は、500℃以上の加熱温度による加熱処理を行う、
    請求項1または2に記載の廃リチウムイオン電池の処理システム。
  5. 前記破砕機は、前記加熱装置によって加熱処理された前記廃リチウムイオン電池を破砕しながら、前記廃リチウムイオン電池の正極集電体から正極活物質を分離させて前記正極活物質を選別する破砕選別機である
    請求項1または2に記載の廃リチウムイオン電池の処理システム。
  6. 前記焙焼装置は、
    前記廃リチウムイオン電池が前記正極活物質にリチウム、ニッケル、コバルト及びマンガンを含む場合には還元雰囲気中で加熱処理を行うよう構成され、
    前記廃リチウムイオン電池が前記正極活物質にリチウム、鉄及びリンを含む場合には低酸素雰囲気中で加熱処理を行うよう構成された、
    請求項4または5に記載の廃リチウムイオン電池の処理システム。
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