JP7256529B2 - 勾配磁界センサ - Google Patents

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本発明は、一様磁界に対して不感で、着磁された検出対象物の通過を検出する磁界センサに関し、特にセンサヘッドと直交する方向に着磁された磁力成分を有する異物をセンサヘッドの全長に亘り不感帯を生じさせない勾配磁界センサに関する。
従来、この種の勾配磁界センサはグラディオメータとして知られ、空間中の2地点での磁界の強さの差に反応して出力を生じるものである。これによって磁性を有する検出対象物による磁界の強さの差に反応して検出できることとなる。この検出に際して、前記検出対象物を予め着磁しておいて、一様に分布する磁界中を通過させ、磁界中に局所的な磁束密度の乱れを生じさせて磁界の乱れを検出するようにしている。
従来の勾配磁界センサとして、特許文献1ないし3及び非特許文献1が存在する。
特許文献1に記載の勾配磁界センサは、励磁用の交流電流及びバイアス直流電流を供給する電源部11と、磁気コア1と、磁気コアに通電されるバイアス直流電流を調整可能な第1調整部と、磁気コア2に並列に接続され、磁気コアに通電される前記バイアス直流電流を調整可能な第2調整部と、磁気コアに巻回される検出コイルと、磁気コア及び検出コイルからなるセンサヘッドが外部からの一様磁界に対して出力する検出信号を打ち消すように、磁気コアに巻回され、検出コイル12と直列接続される検出コイル11及び検出コイル12が出力する検出電圧に基づいて、局所磁界を検出するセンサ回路とを備える構成である。
特に、前記各磁気コアに巻回される各検出コイルは、各磁気コアの全長に亘って各々巻回される構成である。
また、前記特許文献2,3及び非特許文献1のいずれの検出コイルも、前記特許文献1と同様に、磁気コアの全長に亘って各々巻回された構成が開示されている。
このように各々構成される勾配磁界センサは、一様な外部から磁界、地磁気に影響を受けることなく、着磁された磁気微粒子等が発する微小な磁界を検出できることとなる。
特開2019-2688 特開2017-215256 国際公開第2015/060344号公報
Ichiro Sasada, Shoumu Harada, "Fundamental Mode Orthogonal Fluxgate Gradiometer", IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, VOL. 50, NO.11, NOV 2014
しかしながら、前記従来の各勾配磁界センサは、いずれも一対の各磁気コア全長に亘って各検出コイルを巻回し、磁気コアと検出コイルからなる一対のセンサヘッドを構成していたことから、各々の検出コイルにて生じる各不感帯における勾配磁界を検出できないという課題を有していた。
即ち、前記検出コイルにて生じる不感帯は、直線状の磁性体で形成される磁気コアに対してこの磁性体の長手方向に対して直交する方向に着磁された磁気微粒子の検出対象物が近接通過した場合には、前記検出コイルの中央部分で発生する。この不感帯発生について、図10及び図11に基づいたシュミレーション結果で説明する。
まず、本シュミレーション動作を実行するに当って、磁気コアの長さを30mmとし、磁気微粒子(直径50μm)の異物が磁気コア(直径100μm)の直下2mmの距離で離隔しており、異物の磁化の向きが、磁気コアの長手方向に垂直で、且つ当該異物が通過する方向に垂直であるとしている。
センサは一対のセンサヘッド(磁気コアに検出コイルが巻回されたもの)で構成されており、異物が2つのセンサヘッドに対して離隔距離を保ちながらセンサヘッドの長手方向に対して直角に通過することとなる。このセンサヘッド間の距離をd[m]、異物の速度をv[m/s]とすると、異物が一方のセンサヘッドの直下を通過して他方のセンサヘッドの直下を通過するのに要する時間Δtは、Δt=d/v[s]であり、異物の磁束が磁気コアに鎖交することによってセンサに出力を生じる(この間における出力演算過程の詳細については省略する)。このセンサは1対のセンサヘッドから形成されるので、一般に出力は2峰性(正の電圧ピークと負の電圧ピークが時差Δtで合成された形)をとる。
図10は、磁気微粒子である異物が先端の直下にある場合から基端の直下にある場合まで、場所を5mm間隔でずらして計算したコア内磁束密度分布を表している。なお、この図10の磁束密度分布は磁気コアの直下を通過しているときの磁束密度分布であり、磁気コアの直下から遠ざかると磁束密度分布は全領域で0になる。磁気コアに巻回されている検出コイルに鎖交する磁束は曲線とコイル長に対応する横軸の区間で挟まれた面積から計算できることとなる。磁気コア全体に磁気コイルが巻回されている場合は、全区間0‐30mmに亘って面積計算し、この計算結果を図11(A)に示す。
図11(A)は、磁気コアの全体に巻回された検出コイルに鎖交する磁束の量を示すグラフであり、横軸は先端からの距離、一方の検出コイルに鎖交する磁束が実線、他方の検出コイルに鎖交する磁束が鎖線で示されている。これらの各検出コイルを各々差動結合した場合には、実線で示した鎖交磁束が現れ、Δt後に鎖線で示した鎖交磁束が現れる。
また、異物が磁気コアの先端付近を通過するときと基端付近を通過するときでは磁束密度の極性が反転する。この理由は、先端付近にあるときは異物からの磁束は磁気コア内を先端方向から基端方向に通過するのに対し、基端付近にあるときは、基端方向から先端方向へ通過するので方向が逆転するからである。正の値から負の値に連続的に変化する場合は、その途中で必ず0が出現するように、磁気コアの全長に亘って磁束を計算すれば磁束密度分布が丁度正と負の領域が等しく現れその積分が0になる点が現れる。
これらの各検出コイルが磁気コアの全長に亘って全体に巻回されている場合は、図11(A)の鎖交磁束が発生しそれに対応した電圧が生じる。センサは2つのセンサヘッドからなるので、Δt後にはもう1つのセンサヘッドの検出コイルにも全く同じ鎖交磁束を与える。ここで、一方のセンサヘッドの検出コイルと他のセンサヘッドの検出コイルは差動結合されているので、一方のセンサヘッドで正のピーク電圧を発生すれば他方のセンサヘッドでは負のピーク電圧を生じる。電圧波形を時間軸で見れば(オシロスコープで観測する波形が時間軸で観測した波形)定性的には図11(B)のようになり、2つのピークが生起する時間差はΔtとなる。
特に、前記図11(A)から導き出せるもう1つの重要な点は、異物が先端から15mmの付近を通過すると、一方のセンサヘッドの検出コイルにも他方のセンサヘッドの検出コイルにも磁気反応がなくなる。一般的に言えば、検出コイルが磁気コア全体に一様に施される場合、検出コイルの中央部分は磁気反応がなくなるという盲点があることとなり、技術的にはその周辺でも異物信号をとらえることが困難になる。このように、検出コイルを磁気コアの全長に亘って全体に一様に施している場合には必ず不感帯がその中心付近に現れることとなる。
本発明は前記課題を解消するためになされたものであり、センサヘッドと直交する方向に着磁された磁力成分を有する異物をセンサヘッドの全長に亘り不感帯を生じさせない勾配磁界センサを提供することを目的とする。
本発明に係る勾配磁界センサは、励磁用の交流電流及び直流電流が通電される磁気コアに磁気結合する第1の検出コイルと、当該第1の検出コイルと平行又は同軸上に配設され、励磁用の交流電流及び直流電流が通電される磁気コアに磁気結合し、鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する第2の検出コイル及び第3の検出コイルとを有する第1のセンサヘッドと、前記磁気コアと共通又は同値の励磁用の交流電流及び直流電流が通電される磁気コアに磁気結合すると共に、前記第1の検出コイルと差動結合する第4の検出コイルと、当該第4の検出コイルと平行又は同軸上に配設され、励磁用の交流電流及び直流電流が通電される磁気コアに磁気結合し、鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する第5の検出コイル及び第6の検出コイルとを有する第2のセンサヘッドと、前記第1及び第2の各センサヘッドから出力される検出電圧に基づいて勾配磁界を検出するセンサ回路とを備えるものである。
このように本発明においては、第1の検出コイル及び第4の検出コイルで磁気反応しない不感帯の領域を第2の検出コイル及び第3の検出コイル、並びに第5の検出コイル及び第6の検出コイルで補うことで、外部からの一様磁界を打消しつつ、センサヘッドの全長に亘って不感帯がない状態で微小異物を検出することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る勾配磁界センサの構成を示す回路ブロック図である。 第1の実施形態に係る勾配磁界センサにおけるセンサヘッドの断面模式図である。 第1の実施形態に係る勾配磁界センサにおいて微小異物が通過する位置に対する検出コイルの鎖交磁束の変化を示す図である。 第1の実施形態に係る勾配磁界センサにおいて微小異物が第1の検出コイルの中心位置に存在する場合の微小異物の磁束を示す図である。 第1の実施形態に係る勾配磁界センサにおける第2の検出コイル及び第3の検出コイルの構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る勾配磁界センサの構成を示す第1の回路ブロック図である。 第2の実施形態に係る勾配磁界センサの構成を示す第2の回路ブロック図である。 第2の実施形態に係る勾配磁界センサにおいて微小異物が通過する位置に対する検出コイルの鎖交磁束の変化を示す図である。 第2の実施形態に係る勾配磁界センサにおける第5の検出コイル及び第6の検出コイルの構成の一例を示す図である。 従来の勾配磁界センサにおいて磁気微粒子である異物が先端の直下にある場合から基端の直下にある場合まで、場所を5mm間隔でずらして計算したコア内磁束密度分布を表している。 従来の勾配磁界センサの特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る勾配磁界センサについて、図1ないし図5を用いて説明する。本実施形態に係る勾配磁界センサは、基本波型直交フラックスゲートセンサを構成する2つのセンサヘッドを用いて局所磁界(勾配磁界)を検知するグラディオメータを用いたものであり、それぞれのセンサヘッドにおける不感帯をなくし、センサヘッドのどの領域であっても検知対象となる極めて微小な異物などの局所磁界を高感度に検知するものである。
図1は、本実施形態に係る勾配磁界センサの構成を示す回路ブロック図である。勾配磁界センサ10のセンサヘッド1(第1のセンサヘッド)は、磁気コア110(第1の磁気コア)と、当該磁気コア110に磁気結合し磁気コア110の略全体に巻回される検出コイル11(第1の検出コイル)と、磁気コア110に磁気結合し検出コイル11の上層に当該検出コイル11と同軸上に巻回され、鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する検出コイル12(第2の検出コイル)及び検出コイル13(第3の検出コイル)とを有する。また、センサヘッド2(第2のセンサヘッド)は、磁気コア210(第2の磁気コア)と、当該磁気コア210に磁気結合し磁気コア210の略全体に巻回される検出コイル21(第4の検出コイル)と、磁気コア210に磁気結合し検出コイル21の上層に当該検出コイル21と同軸上に巻回され、鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する検出コイル22(第5の検出コイル)及び検出コイル23(第6の検出コイル)とを有する。
磁気コア110及び磁気コア210は、例えば、U字型(又はヘアピン型)やW型に形成されたCo基アモルファスワイヤにより構成される。なお、U字型やW型以外にI字型(棒状)であってもよい。その場合、折り返し部分を導線などの配線で構成するようにしてもよい。また、磁気コア110及び磁気コア210に用いる材料は、導電率が高く適切な軟磁性を有する材料であればこれに限定されない。例えば、磁気歪みが小さい、幅1mm、厚さ20μm程度の断面を持つ細長いコバルト基アモルファス磁性薄帯を用いることができる。さらに、直径0.1mm程度のパーマロイワイヤや、断面が幅1mm、厚さ10~20μm程度のパーマロイ薄帯を用いることもできる。
ここで、磁性コイル110、検出コイル11、検出コイル12及び検出コイル13の配置構成について、図2を用いて説明する。図2は、センサヘッド1の断面模式図である。検出コイル11は、磁気コア110の周囲を包むように、その延在方向(Z軸線)回りに略全体に亘って巻回されるコイルである。検出コイル12は、検出コイル11の上層に当該検出コイル11を覆うように同軸上に巻回され、検出コイル11の基端部から中心位置まで巻回されるコイルである。検出コイル13は、検出コイル11の上層に当該検出コイル11を覆うように同軸上に巻回され、検出コイル11の先端部から中心位置まで巻回されるコイルである。検出コイル12と検出コイル13は、鎖交磁束を同じくして相互に差動結合するように配設される。すなわち、検出コイル12が、検出コイル11の基端部から中心位置までNターンで左右のいずれか一方の巻き方向に巻回されたとすると、検出コイル13は、検出コイル12に連続して検出コイル11の中心位置から先端部までNターンで左右のいずれか他方の巻き方向に巻回される。センサヘッド2の検出コイル21、検出コイル22及び検出コイル23も、それぞれ検出コイル11、検出コイル12及び検出コイル13と同様の状態で磁気コア210に巻回される。なお、図2における括弧内の符号はセンサヘッド2の構成要素を示すものである。
図1に戻って、磁気コア110及び磁気コア210は、交流電源VEXと、その振幅より大きな値を持つ直流電源Eとを有する電源部4と直列に接続される。交流電源VEX及び直流電源Eが、磁気コア110及び磁気コア210に対して、所定の交流電圧及び直流電圧を印加して通電することで、センサヘッド1、2が励磁される。これにより、センサヘッド1、2は、各々の延在方向に沿う磁界に応じた検出電圧を出力可能な、いわゆる直交フラックスゲートセンサ(基本波型直交フラックスゲート(MF-OFG:Fundamental mode orthogonal fluxgate))をなし、バルクハウゼンノイズの低減及びセンサの高感度化を図ることができる。
また、図1に示すように、検出コイル11及び検出コイル21は、直列接続となるように各々の一端が電気配線で結線される。検出コイル21の他端側はグラウンドに接続され、検出コイル11の他端側はフラックスゲートセンサ回路3に接続される。検出コイル11と、検出コイル21とは、同一方向の磁界に対して生じる誘起電圧(検出電圧V1、V2)が互いに打ち消し合うように(互いの極性が逆向きとなるように)差動結合で接続される。
フラックスゲートセンサ回路3は、同期検波回路30(PSD:Phase Sensitive Detector)、平滑回路31(Smoothing Filter)、及び誤差増幅機32(Error Amplifier)を有して負帰還回路(参考文献:笹田一郎・村上雅則:「負帰還構成にした基本波型直交フラックスゲートの動作と特性」、電気学会研究会資料、MAG-08-133(2008)を参照)を構成する。センサヘッド1、2の検出コイル11及び検出コイル21からの出力V2-V1は、コンデンサC、同期検波回路30及び平滑回路31を通じて、センサ出力V2-V1に応じた所定電圧となって、誤差増幅器32に送られる。その後、誤差増幅器32への入力(センサ出力V2-V1)が0になるように、帰還抵抗Rfを通して帰還電流ifが検出コイル11及び検出コイル21に流れる。このときに帰還抵抗Rfに生じる電圧の変位がセンサ出力V2-V1に相当する。
このような回路構成により、同一方向の磁界に対しては、検出コイル11の検出電圧V1及び検出コイル21の検出電圧V2の合成電圧(センサ出力)として、それぞれのセンサヘッド1、2から出力される検出電圧の差分を取ったもの(V2-V1)が現れる。つまり、遠方から到達してくるような一様磁界に関しては、センサヘッド1、2の両方で同様にピックアップされてセンサ出力には現れない。しかし、局所的な磁界に対しては、それぞれの検出電圧が加算されてセンサ出力として観測される。これにより、一様磁界の雑音を除去して信号を検出する事ができるようになり、対雑音性能を向上させることができる。
ただし、検出コイル11及び検出コイル21は、上記課題で示したようにその中心部分で不感帯を有する。検出コイル12及び検出コイル13は、検出コイル11の不感帯を補完し、検出コイル22及び検出コイル23は、検出コイル21の不感帯をそれぞれ補完するために配設されている。検出コイル12及び検出コイル13は、同一方向の磁界に対して生じる誘起電圧が互いに打ち消し合うように(互いの極性が逆向きとなるように)、検出コイル11の中心位置で各々の一端が差動結合により接続される。検出コイル22及び検出コイル23も同様で、検出コイル21の中心位置で各々の一端が差動結合により接続される。検出コイル12の他端と検出コイル23の他端は、直列接続となるように各々が電気配線で結線される。検出コイル13の他端はグラウンドに接続され、検出コイル22の他端は補助センサ回路5に接続される。
補助センサ回路5は、検出コイル12及び13、並びに検出コイル22及び23から出力される電圧を積分するコンデンサC5と、これを同期検波する同期検波回路52と、同期検波後の信号を低周波増幅する平滑回路53とを備える。つまり、補助センサ回路5は、負帰還回路である必要はなく、検出コイル11及び検出コイル21への影響を排除するためにハイインピーダンスの状態にしておく必要がある。
このような回路構成とすることで、遠方から到達してくるような一様磁界に関しては、検出コイル12及び検出コイル13のカップリング、検出コイル22及び検出コイル23のそれぞれのカップリングで打ち消し合ってセンサ出力には現れない。一方で、検出コイル11や検出コイル21の中心付近に存在する微小異物の局所的な磁界に対しては、それぞれの検出電圧が加算されてセンサ出力として観測される。これにより、検出コイル12及び検出コイル13のカップリング、並びに検出コイル22及び検出コイル23のカップリングのそれぞれは、一様磁界の雑音を除去して検出コイル11や検出コイル21の中心付近の異物による信号を確実に検出する事ができるようになり、センサヘッド1,2全体で不感帯を無くすことができる。
そして、フラックスゲートセンサ3の出力結果及び補助センサ回路5の出力結果に基づいて、勾配磁界判別部6が勾配磁界の有無、すなわち微小異物の有無を判別して検出する。
図3は、微小異物が通過する位置に対する検出コイル12(22)及び検出コイル13(23)の鎖交磁束の変化を示す図である。ここでは、30mm長の磁気コア110全体に1000ターンの検出コイル11が巻回されており、検出コイル11の上層に当該検出コイル11の中心位置で分割された500ターンの検出コイル12と検出コイル13とが差動結合で配設された場合のシミュレーション結果を示すものである。微小異物は、磁気コア110の長手方向に垂直な方向に磁化されており、磁気コア110からの最短距離は2mmを想定したものである。
ここで仮に、微小異物が検出コイル11の中心位置に存在するとした場合、微小異物の磁束は図4に示すように検出コイル12側と検出コイル13側に分かれ、各検出コイル12,13は差動結合していることから、微小異物の磁束が加算でピックアップされる。そのため、図3の実線で示すように、検出コイル11の中心位置に対応する位置で最も高い感度となり、検出コイル11の不感帯となっていた領域に対する補償効果を発揮することができる。センサヘッド2に関しても同様で、図3の破線で示すように、検出コイル21の不感帯となっていた領域に対して検出コイル22及び23で補償することができる。
なお、上記図1ないし図4の説明においては、検出コイル12及び検出コイル13を検出コイル11の中心位置を境に同じターン数で対称性を有して配設する構成で説明したが、検出コイル11の中心位置付近において、鎖交磁束を同じくして差動結合する構成であればよい。
例えば、図5(A)に示すように、検出コイル12を検出コイル11の中心位置付近に形成し、検出コイル13を検出コイル11の先端位置付近に形成し、中心位置付近に形成された検出コイル12のターン数を少なくし、先端位置付近に形成された検出コイル13のターン数を多くするように形成されてもよい。すなわち、磁気コア110の中に生じる一様磁界の磁束密度は、中心位置ほど大きく端部に向かうほど小さくなっているため、外部からの一様磁界が磁気コア110の中に生じる磁束密度を鎖交磁束として等しくピックアップできるように検出コイル12及び検出コイル13の配置とターン数を調整して構成されればよい。また、検出コイル22及び検出コイル23の構成についても同様である。
また、図5(B)に示すように、検出コイル12及び検出コイル13を検出コイル11の中心付近にのみ鎖交磁束を同じくして差動結合するように配設されてもよい。検出コイル22及び検出コイル23の構成についても同様である。
さらに、上記説明においては検出コイル12及び検出コイル13を検出コイル11の外側に積層して巻回する構成としたが、検出コイル12及び検出コイル13が内側で検出コイル11が外側であってもよい。検出コイル21、22及び23についても同様である。
さらにまた、磁気コア110,210を励磁するための電源部4は、図1に示すようにそれぞれの磁気コア110,210に共通であってもよいし、別構成として同じ電圧値を印加するようにしてもよい。
このように本発明においては、検出コイル11及び検出コイル21で磁気反応しない不感帯の領域を検出コイル12及び検出コイル13、並びに検出コイル22及び検出コイル23で補うことで、外部からの一様磁界を打消しつつ、センサヘッド1,2の全長に亘って不感帯がない状態で微小異物を検出することができる。
また、検出コイル11の上層で、且つ当該検出コイル11と同軸上に検出コイル12及び検出コイル13が配設され、検出コイル21の上層で、且つ検出コイル21と同軸上に検出コイル22及び検出コイル23が配設される簡単な構成とすることで、製造の手間を省いて安価なセンサを実現することが可能になる。
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係る勾配磁界センサについて、図6ないし図9を用いて説明する。本実施形態に係る勾配磁界センサは、前記第1の実施形態の場合と同様に検出コイル11~13及び検出コイル21~23を備える構成であるが、検出コイル11が巻回される磁気コアと検出コイル12及び13が巻回される磁気コアが別体となっている。同様に、検出コイル21が巻回される磁気コアと検出コイル22及び23が巻回される磁気コアが別体となっているものである。
図6は、本実施形態に係る勾配磁界センサの構成を示す回路ブロック図である。前記第1の実施形態における図1と異なるのは、センサヘッド1が、磁気コア110に磁気結合すると共に磁気コア110の略全体に検出コイル11が巻回されて形成される第1ヘッド1aと、磁気コア110とは別体の磁気コア111(第3の磁気コア)に磁気結合すると共に鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する検出コイル12及び検出コイル13が巻回されて形成される第2ヘッド1bとのペアで構成されている点である。第1ヘッド1aと第2ヘッド1bとは、長手方向に略同一長の検出範囲を有しており、それぞれの端部が揃うように平行に隣接配設される。
また、同様に、センサヘッド2が、磁気コア210に磁気結合すると共に磁気コア210の略全体に検出コイル21が巻回されて形成される第3ヘッド2aと、磁気コア210とは別体の磁気コア211(第4の磁気コア)に磁気結合すると共に鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する検出コイル22及び検出コイル23が巻回されて形成される第4ヘッド2bとのペアで構成されている点である。第3ヘッド2aと第4ヘッド2bとは、略同一長の検出範囲を有しており、それぞれの端部が揃うように平行に隣接配設される。
さらに、第2ヘッド1bの検出コイル12及び検出コイル13、並びに第4ヘッド2bの検出コイル22及び検出コイル23は、図1のような補助センサ回路5ではなく、別途設けられたフラックスゲートセンサ回路3’に接続されている。以下、各構成について詳細に説明する。
磁気コア111及び磁気コア211は、前記第1の実施形態における磁気コア110及び磁気コア210と同一の構成となっており、例えば、U字型(又はヘアピン型)やW型に形成されたCo基アモルファスワイヤにより構成される。なお、U字型やW型以外にI字型(棒状)であってもよい。その場合、折り返し部分を導線などの配線で構成するようにしてもよい。また、磁気コア111及び磁気コア211に用いる材料は、導電率が高く適切な軟磁性を有する材料であればこれに限定されない。例えば、磁気歪みが小さい、幅1mm、厚さ20μm程度の断面を持つ細長いコバルト基アモルファス磁性薄帯を用いることができる。さらに、直径0.1mm程度のパーマロイワイヤや、断面が幅1mm、厚さ10~20μm程度のパーマロイ薄帯を用いることもできる。
検出コイル11は、前記第1の実施形態の場合と同様に、磁気コア110の周囲を包むように、その延在方向(Z軸線)回りに略全体に亘って巻回される。検出コイル12は、検出コイル11の基端部の位置に対応する磁気コア111の位置から、検出コイル11の中心位置に対応する磁気コア111の位置まで巻回される。検出コイル13は、検出コイル11の先端部の位置に対応する磁気コア111の位置から、検出コイル11の中心位置に対応する磁気コア111の位置まで巻回される。検出コイル12と検出コイル13は、鎖交磁束を同じくして相互に差動結合するように配設される。すなわち、検出コイル12が、検出コイル11の基端部から中心位置までNターンで左右のいずれか一方の巻き方向に巻回されたとすると、検出コイル13は、検出コイル12に連続して検出コイル11の中心位置から先端部までNターンで左右のいずれか他方の巻き方向に巻回される。
なお、検出コイル21~23についても上記と同様であり、検出コイル21が磁気コア210の周囲を包むように、その延在方向(Z軸線)回りに略全体に亘って巻回される。検出コイル22は、検出コイル21の基端部の位置に対応する磁気コア211の位置から、検出コイル21の中心位置に対応する磁気コア211の位置まで巻回され、検出コイル13は、検出コイル21の先端部の位置に対応する磁気コア211の位置から、検出コイル21の中心位置に対応する磁気コア211の位置まで巻回される。第1ヘッド1aと第2ヘッド1bは端部が揃うように平行に隣接配設されてセンサヘッド1を構成し、第3ヘッド2aと第4ヘッド2bも同様に端部が揃うように平行に隣接配設されてセンサヘッド2を構成し、検査時にはセンサヘッド1とセンサヘッド2とは離隔した位置に配置される。
図6に示すように、磁気コア110、磁気コア111、磁気コア210及び磁気コア211は、交流電源VEXと、その振幅より大きな値を持つ直流電源Eとを有する電源部4と直列に接続される。交流電源VEX及び直流電源Eが、磁気コア110、磁気コア111、磁気コア210及び磁気コア211に対して、所定の交流電圧及び直流電圧を印加して通電することで、センサヘッド1、2が励磁される。また、図6に示すように、検出コイル11及び検出コイル21は、直列接続となるように各々の一端が電気配線で結線される。検出コイル21の他端側はグラウンドに接続され、検出コイル11の他端側はフラックスゲートセンサ回路3に接続される。検出コイル11と、検出コイル21とは、同一方向の磁界に対して生じる誘起電圧(検出電圧V1、V2)が互いに打ち消し合うように(互いの極性が逆向きとなるように)差動結合で接続される。これにより、同一方向の磁界に対しては、検出コイル11の検出電圧V1及び検出コイル21の検出電圧V2の合成電圧(センサ出力)として、それぞれのセンサヘッド1、2から出力される検出電圧の差分を取ったもの(V2-V1)が現れる。このようにすることで、遠方から到達してくるような一様磁界に関しては、センサヘッド1、2の両方で同様にピックアップされてセンサ出力には現れない。しかし、局所的な磁界に対しては、それぞれの検出電圧が加算されてセンサ出力として観測される。これにより、一様磁界の雑音を除去して信号を検出する事ができるようになり、対雑音性能を向上させることができる。
前記第1の実施形態の場合と同様に、検出コイル12及び検出コイル13は、検出コイル11の不感帯を補完し、検出コイル22及び検出コイル23は、検出コイル21の不感帯をそれぞれ補完するために配設される。検出コイル12及び検出コイル13は、同一方向の磁界に対して生じる誘起電圧が互いに打ち消し合うように(互いの極性が逆向きとなるように)、検出コイル11の中心位置で各々の一端が差動結合により接続される。検出コイル22及び検出コイル23も同様で、検出コイル21の中心位置で各々の一端が差動結合により接続される。検出コイル12の他端と検出コイル23の他端は、直列接続となるように各々が電気配線で結線される。検出コイル22の他端はグラウンドに接続され、検出コイル13の他端はフラックスゲートセンサ回路3’に接続される。こうすることで、第1ヘッド1aや第3ヘッド2aとは別体として配設される第2ヘッド1b及び第4ヘッド2bの出力電圧を安定させることができる。
このような回路構成とすることで、遠方から到達してくるような一様磁界に関しては、検出コイル12及び検出コイル13のカップリング、検出コイル22及び検出コイル23のそれぞれのカップリングごとに打ち消し合ってセンサ出力には現れない。一方で、検出コイル11や検出コイル21の中心付近に存在する微小異物の局所的な磁界に対しては、それぞれの検出電圧が加算されてセンサ出力として観測される。これにより、検出コイル12及び検出コイル13のカップリング、並びに検出コイル22及び検出コイル23のカップリングのそれぞれは、一様磁界の雑音を除去して検出コイル11や検出コイル21の中心付近の異物による信号を確実に検出する事ができるようになり、センサヘッド1,2全体で不感帯を無くすことができる。
なお、図7に示すように、フラックスゲートセンサ回路3’に代わって補助センサ回路5を備える構成であってもよい。また、図6及び図7においては、第2ヘッド1bと第4ヘッド2bとを差動結合で接続することで、図11(B)に示すような正負の信号を出力するようにしているが、必ずしも差動結合ではなく和動結合であってもよい。その場合、検出信号は正のみ又は負のみに現れることとなる。さらに、第1ヘッド1a、第2ヘッド1b、第3ヘッド2a及び第4ヘッド2bの配置関係は、第1ヘッド1aと第3ヘッド2aとの距離d=第2ヘッド1bと第4ヘッド2bとの距離dとなるように平行に配置されることが望ましい。すなわち、微小異物の検出範囲は磁気コア間の距離(ベースライン長という)に依存しているため、上記のような配置構成とすることで第1ヘッド1a及び第3ヘッド2aの検出範囲と、第2ヘッド1b及び第4ヘッド2bの検出範囲を同じにすることが望ましい。
図8は、微小異物が通過する位置に対する各検出コイルの鎖交磁束の変化を示す図である。図8(A)は検出コイル11及び検出コイル21の鎖交磁束の変化を示し、図8(B)は検出コイル12及び13、並びに検出コイル22及び23の鎖交磁束の変化を示している。ここでは、30mm長の磁気コア110全体に1000ターンの検出コイル11が巻回されており、30mm長の磁気コア111の基端部から中心位置までに500ターンの検出コイル12、中心位置から先端部までに500ターンの検出コイル13が差動結合で配設された場合のシミュレーション結果を示すものである。微小異物は、磁気コア110及び磁気コア111の長手方向に垂直な方向に磁化されており、磁気コア110及び磁気コア111からの最短距離は2mmを想定したものである。
ここで仮に、微小異物が検出コイル11の中心位置に存在するとした場合、微小異物の磁束は図3の場合と同様に検出コイル12側と検出コイル13側に分かれ、各検出コイル12,13は差動結合していることから、微小異物の磁束が加算でピックアップされる。そのため、図8(B)の実線で示すように、検出コイル11の中心位置に対応する位置で最も高い感度となり、検出コイル11の不感帯となっていた領域(図8(A)を参照)に対する補償効果を発揮することができる。センサヘッド2に関しても同様で、図8(B)の破線で示すように、検出コイル21の不感帯となっていた領域に対して検出コイル22及び23で補償することができる。
なお、上記図6ないし図8においては、検出コイル12及び検出コイル13を検出コイル11の中心位置に対応する磁気コア111の位置を境に同じターン数で対称性を有して配設する構成で説明したが、検出コイル11の中心位置に対応する磁気コア111の位置付近において、鎖交磁束を同じくして差動結合する構成であればよい。
例えば、図9(A)に示すように、検出コイル12を磁気コア111の中心位置付近に形成し、検出コイル13を磁気コア111の先端位置付近に形成し、中心位置付近に形成された検出コイル12のターン数を少なくし、検出コイル13のターン数を多くするように形成されてもよい。すなわち、磁気コア111の中に生じる一様磁界の磁束密度は、中心位置ほど大きく端部に向かうほど小さくなっているため、外部からの一様磁界が磁気コア110の中に生じる磁束密度を鎖交磁束として等しくピックアップできるように検出コイル12及び検出コイル13の配置とターン数を調整して構成されればよい。また、検出コイル22及び検出コイル23の構成についても同様である。
また、図9(B)に示すように、検出コイル12及び検出コイル13を磁気コア111の中心付近にのみ鎖交磁束を同じくして差動結合するように配設されてもよい。検出コイル22及び検出コイル23の構成についても同様である。
なお、磁気コア110,111,210及び211を励磁するための電源部4は、図6及び図7に示すようにそれぞれの磁気コアに共通であってもよいし、別構成として同じ電圧値を印加するようにしてもよい。また、磁気コア110及び210の電源部4を共通とし、磁気コア111及び211の電源部4を共通とするような構成であってもよい。
このように本発明においては、検出コイル11及び検出コイル21で磁気反応しない不感帯の領域を検出コイル12及び検出コイル13、並びに検出コイル22及び検出コイル23で補うことで、外部からの一様磁界を打消しつつ、センサヘッド1,2の全長に亘って不感帯がない状態で微小異物を検出することができる。
また、検出コイル11と平行に検出コイル12及び検出コイル13が配設され、検出コイル21と平行に検出コイル22及び検出コイル23が配設される簡単な構成とすることで、製造の手間を省いて安価なセンサを実現することが可能になる。
1,2 センサヘッド
1a 第1ヘッド
1b 第2ヘッド
2a 第3ヘッド
2b 第4ヘッド
3 フラックスゲートセンサ回路
4 電源部
5 補助センサ回路
6 勾配磁界判別部
10 勾配磁界センサ
11,12,13 検出コイル
21,22,23 検出コイル
30 同期検波回路
31 平滑回路
32 誤差増幅器
52 同期検波回路
53 平滑回路
110,111,210,211 磁気コア
E 直流電源
VEX 交流電源

Claims (5)

  1. 励磁用の交流電流及び直流電流が通電される磁気コアに磁気結合する第1の検出コイルと、当該第1の検出コイルと平行又は同軸上に配設され、励磁用の交流電流及び直流電流が通電される磁気コアに磁気結合し、鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する第2の検出コイル及び第3の検出コイルとを有する第1のセンサヘッドと、
    前記磁気コアと共通又は同値の励磁用の交流電流及び直流電流が通電される磁気コアに磁気結合すると共に、前記第1の検出コイルと差動結合する第4の検出コイルと、当該第4の検出コイルと平行又は同軸上に配設され、励磁用の交流電流及び直流電流が通電される磁気コアに磁気結合し、鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する第5の検出コイル及び第6の検出コイルとを有する第2のセンサヘッドと、
    前記第1及び第2の各センサヘッドから出力される検出電圧に基づいて勾配磁界を出力するセンサ回路とを備えることを特徴とする勾配磁界センサ。
  2. 請求項1に記載の勾配磁界センサにおいて、
    前記第1の検出コイルの上層で、且つ当該第1の検出コイルと同軸上に前記第2の検出コイル及び第3の検出コイルが配設され、前記第1、第2及び第3の各検出コイルが、励磁用の交流電流及び直流電流が通電される第1の磁気コアを共通に巻回されており、
    前記第4の検出コイルの上層で、且つ当該第4の検出コイルと同軸上に前記第5の検出コイル及び第6の検出コイルが配設され、前記第4、第5及び第6の各検出コイルが、前記第1の磁気コアと共通又は同値の励磁用の交流電流及び直流電流が通電される第2の磁気コアを共通に巻回されている勾配磁界センサ。
  3. 請求項1に記載の勾配磁界センサにおいて、
    前記第1の検出コイルが、励磁用の交流電流及び直流電流が通電される第1の磁気コアに巻回され、前記第2及び第3の各検出コイルが、前記第1の検出コイルと平行に配設され、且つ前記第1の磁気コアと共通又は同値の励磁用の交流電流及び直流電流が通電され、前記第1の磁気コアと平行に隣接配設される第2の磁気コアに巻回されており、
    前記第4の検出コイルが、前記第1及び第2の磁気コアと共通又は同値の励磁用の交流電流及び直流電流が通電される第3の磁気コアに巻回され、前記第5及び第6の各検出コイルが、前記第4の検出コイルと平行に配設され、且つ前記第3の磁気コアと共通又は同値の励磁用の交流電流及び直流電流が通電され、前記第3の磁気コアと平行に隣接配設される第4の磁気コアに巻回されている勾配磁界センサ。
  4. 請求項2又は3に記載の勾配磁界センサにおいて、
    前記第2及び第3の各検出コイルが、前記第1の検出コイルの中心位置に対応する位置を境にして鎖交磁束を同じくして相互に差動結合し、前記第5及び第6の各検出コイルが、前記第4の検出コイルの中心位置に対応する位置を境にして鎖交磁束を同じくして相互に差動結合する勾配磁界センサ。
  5. 請求項4に記載の勾配磁界センサにおいて、
    前記第2及び第3の各検出コイルが、前記第1の検出コイルの中心位置に対応する位置を境にして同一巻数で対称となる位置に配設されて相互に差動結合し、前記第5及び第6の各検出コイルが、前記第4の検出コイルの中心位置に対応する位置を境にして同一巻数で対称となる位置に配設されて相互に差動結合する勾配磁界センサ。

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