JP2017215256A - 磁界センサ - Google Patents

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Ichiro Sasada
一郎 笹田
光 加呂
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光 加呂
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Abstract

【課題】磁気微粒子等が誘発する微小な磁界を、外部からの励磁された磁界や地磁気の影響を抑えて高感度に検出することができるグラディオメータを提供する。【解決手段】第1の磁気コア10及び当該第1の磁気コア10に巻回される第1の検出コイル11からなる第1のセンサヘッド12と、第2の磁気コア20及び当該第2の磁気コア20に巻回され、前記第1の検出コイル11と逆直列に接続される第2の検出コイル21からなる第2のセンサヘッド22と、検出対象である磁気微粒子集合体に対して励磁磁界を印加する励磁コイルと、前記第1のセンサヘッド12又は前記第2のセンサヘッド22の少なくとも一方と前記励磁コイルとの相対位置を変化させて、前記第1のセンサヘッドに影響する鎖交磁束又は前記励磁磁界が前記第2のセンサヘッドに影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させる磁束調整手段とを備える【選択図】図1

Description

本発明は、微弱な磁界をグラディオメータで検出する磁界センサに関する。
例えば、医療において磁気微粒子を簡易的且つ高感度に検出するセンサの開発が強く望まれている。乳癌では乳房周囲のリンパ節(主として腋窩リンパ節)への転移がしばしば起こる。センチネルリンパ節は、癌細胞がリンパ管を通って最初に到達する腋の下のリンパ節であり、生検によってセンチネルリンパ節に癌が転移していないことがわかれば、センチネルリンパ節を含めてそれ以外のリンパ節には癌の転移がないことを意味し、切除をする必要がなくなる。
センチネルリンパ節を特定するのに、現状ではラジオアイソトープ法と色素法とが併用されている。前者は非常に大掛かりな設備が必要となる。これに代わる技術として、乳癌の近くにMRIの造影剤として用いられる磁気微粒子を追跡剤として用い、簡便にセンチネルリンパ節を特定する研究が進められている。そのための基本となるのが、リンパ節に蓄積される磁気微粒子を検出するセンサである。
磁気微粒子を磁気プローブで検出する技術として、非特許文献1及び特許文献1に示す技術が開示されている。非特許文献1に示す技術は、磁気微粒子を永久磁石で着磁し、磁気微粒子からの微弱な磁界をホールセンサで検出するものである。
特許文献1に示す技術は、外径の異なる2つのコイルの間の相互インダクタンス変化を利用するもので、磁気プローブ(109)と、磁気プローブに電流を供給するための、磁気プローブ(100)と電気的に連絡している電力モジュール(104)と、磁気プローブからの信号を受信するための、磁気プローブと電気的に連絡している感知モジュール(108)と、電力モジュールおよび感知モジュールと電気的に連絡している処理モジュール(コンピュータ)を含み、処理モジュール(コンピュータ)は、電力モジュールからの電流の供給を制御する波形を生成し、かつ磁性材料の存在を示す感知モジュールからの信号を受信し、磁気プローブは、10−6/℃以下の熱膨張係数と、実質的に50GPa以上のヤング係数とを有する材料から構成されているものである。
また、勾配磁界を高感度に検出する技術として、発明者により特許文献2に示す技術が開示されている。特許文献3に示す技術は、磁界センサ100は、グラディオメータ10のセンサヘッドが、交流電流が供給される第1の磁気コア1と、第1の磁気コア1と別体であり、交流電流が供給される第2の磁気コア2と、第1の磁気コア1に巻回される第1の検出コイル3と、第2の磁気コア2に巻回され、第1の検出コイル3の一端3aに逆直列に接続される第2の検出コイル4と、を備え、マグネトメータ20のセンサヘッドが、第1の磁気コア1と、第2の磁気コア2と、第1の磁気コア1に巻回される第3の検出コイル5と、第2の磁気コア2に巻回され、第3の検出コイル5の一端に順直列に接続される第4の検出コイル6と、を備えるものである。
大橋開智、他,"乳癌でのセンチネルリンパ節探索に用いる永久磁石型磁気プローブの開発と先端径縮小の検討",マグネティックス研究会,電気学会研究会資料,2016年3月8日,p17−21
特許第5699159号 特開2015−197401号公報
しかしながら、非特許文献1に示す技術は、感度が低いホールセンサを用いているため強力な永久磁石が必要になってしまうと共に、文献内にも記載されているように、患者の体表に検出器を接触させるために温度が上昇し、センサのドリフトが問題となってしまう。また、皮下10mm程度の深度までしか検出することができず、検出装置として不十分なものとなってしまうという課題を有する。
また、特許文献1に示す技術は、外径が異なる2つのコイル間の相互インダクタンスを利用するもので、検出感度が低く、十分な信号を得るためには増幅率が高い検出回路が必要になる。熱膨張によるコイル間の相対位置が変化すると相互インダクタンスが変化し後段の増幅器を飽和させる恐れがあるため、熱膨張率が極めて小さい部材を必要とするという課題を有する。また、患部に押し当てて使用する場合にわずかでもコイル形状やコイル間相対位置が変化しないよう熱膨張率が極めて小さいだけでなく硬度も高い構成材が必要になるなど、実現性に課題を有する。
特許文献2に示す技術は、勾配磁界を高感度に検出することができるものの、極めて透磁率の小さな磁気微粒子集合体を検出するには、地磁気の一倍〜数十倍の大きさを持つ交流磁界で磁気微粒子集合体を磁化することが望ましい。また、一対のセンサヘッドの感度の平衡性は同一設計によって製作された部品を用いて作っても98%程度(一対のセンサヘッドに一様磁界を加えた場合その1/50程度がキャンセルされずに出力される)であり、高感度に検出するためにはこれをさらに高める必要がある。
本発明は、交流磁界を発生させる励磁コイルとグラディオメータに使用される一対のセンサヘッドの相対位置を容易に調整することでグラディオメータの一対のセンサヘッドの応答を平衡化する磁界センサを提供する。
本発明に係る磁界センサは、第1の磁気コア及び当該第1の磁気コアに巻回される第1の検出コイルからなる第1の検出手段と、第2の磁気コア及び当該第2の磁気コアに巻回され、前記第1の検出コイルと逆直列に接続される第2の検出コイルからなる第2の検出手段と、検出対象に対して励磁磁界を印加する励磁手段と、前記第1の検出手段又は前記第2の検出手段の少なくとも一方と前記励磁手段との相対位置を変化させて、前記励磁磁界が前記第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は前記励磁磁界が前記第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させる磁束調整手段とを備えるものである。
このように、本発明に係る磁界センサにおいては、第1の磁気コア及び当該第1の磁気コアに巻回される第1の検出コイルからなる第1の検出手段と、第2の磁気コア及び当該第2の磁気コアに巻回され、前記第1の検出コイルと逆直列に接続される第2の検出コイルからなる第2の検出手段と、検出対象に対して励磁磁界を印加する励磁手段と、前記第1の検出手段又は前記第2の検出手段の少なくとも一方と前記励磁手段との相対位置を変化させて、前記励磁磁界が前記第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は前記励磁磁界が前記第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させる磁束調整手段とを備えるため、グラディオメータのセンサヘッドとして機能する第1の検出手段と第2の検出手段との感度の非平衡性(センサヘッドの構造及び交流励磁条件が同じであっても製造誤差等により感度には個体差が生じる)を解消し、極めて高感度な磁界センサを実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る磁界センサは、前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段が、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルの同軸上に配設され、前記励磁手段が、前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段ごとにそれぞれ同じ磁束を誘磁する二つの励磁コイルからなり、前記磁束調整手段が、前記第1の検出手段又は前記第2の検出手段の少なくとも一方と前記励磁コイルとの軸方向に対する相対位置を変化させて、当該第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は当該第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させるものである。
このように、本発明に係る磁界センサにおいては、第1の検出手段及び第2の検出手段が、第1の検出コイル及び第2の検出コイルの同軸上に配設され、励磁手段が、前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段ごとにそれぞれ同じ磁束を誘磁する二つの励磁コイルからなり、磁束調整手段が、前記第1の検出手段又は前記第2の検出手段の少なくとも一方と前記励磁コイルとの軸方向に対する相対位置を変化させて、当該第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は当該第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させるため、第1の検出手段と第2の検出手段との間に感度のずれがある場合に、一方又は双方の検出手段と励磁手段との相対位置を変化させて調整することで、第1の検出手段と第2の検出手段との検出感度を容易に平衡化することができるという効果を奏する。
また、第1の検出手段及び第2の検出手段を、第1の検出コイル及び第2の検出コイルの同軸上に配設することで、センサの先端部分を細長い構造にすることができ、特に医療行為において患部を特定するのに使い勝手が良くなるという効果を奏する。
本発明に係る磁界センサは、前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段が、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルの軸が同一ではない平行となるように配設され、前記励磁手段が、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルのそれぞれの軸を内部に含む単一の励磁コイルからなり、当該励磁コイルの軸と、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルのそれぞれの軸とが同一ではなく、前記磁束調整手段が、前記第1の検出手段と前記励磁コイルとの位置関係及び前記2の検出手段と前記励磁コイルとの位置関係を非対称に変化させて、前記第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は前記第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させるものである。
このように、本発明に係る磁界センサにおいては、第1の検出手段及び第2の検出手段が、第1の検出コイル及び第2の検出コイルの軸が同一ではない平行となるように配設され、励磁手段が、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルのそれぞれの軸を内部に含む単一の励磁コイルからなり、当該励磁コイルの軸と、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルのそれぞれの軸とが同一ではなく、磁束調整手段が、前記第1の検出手段と前記励磁コイルとの位置関係及び前記2の検出手段と前記励磁コイルとの位置関係を非対称に変化させて、前記第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は前記第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させるため、第1の検出手段と第2の検出手段との間に感度のずれがある場合に、それぞれの検出手段と励磁コイルとの位置関係を変化させることで、第1の検出手段と第2の検出手段との検出感度を容易に平衡化することができるという効果を奏する。
本発明に係る磁界センサは、前記磁束調整手段が、前記励磁コイルを回動可能に配設し、当該励磁コイルが前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段に対して偏心して配設され、前記励磁コイルの一部が他の部分と比較して変形しているものである。
このように、本発明に係る磁界センサにおいては、磁束調整手段が、励磁コイルを回動可能に配設し、当該励磁コイルが第1の検出手段及び第2の検出手段に対して偏心して配設され、前記励磁コイルの一部が他の部分と比較して変形しているため、励磁コイルを回動させるだけで、励磁コイルとそれぞれの検出手段との距離が変動し、位置関係を非対称にして、各検出手段が本質的に有している感度の差をこの位置関係の非対称性により解消することが可能になるという効果を奏する。
本発明に係る磁界センサは、前記磁束調整手段が、前記励磁コイルを回動可能に配設し、当該励磁コイルが前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段に対して偏心して配設され、前記励磁コイルのコイル面と前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルの軸とが非垂直であるものである。
このように、本発明に係る磁界センサにおいては、磁束調整手段が、励磁コイルを回動可能に配設し、当該励磁コイルが第1の検出手段及び第2の検出手段に対して偏心して配設され、前記励磁コイルのコイル面と第1の検出コイル及び第2の検出コイルの軸とが非垂直であるため、励磁コイルを回動させるだけで、励磁コイルとそれぞれの検出手段との位置関係が変動し、各検出手段が本質的に有している感度の差をこの位置関係の変化により解消することが可能になるという効果を奏する。
本発明に係る磁界センサは、前記第1の磁気コアに巻回される第3の検出コイルと、前記第2の磁気コアに巻回され、前記第3の検出コイルと順直列に接続される第4の検出コイルとを有し、前記第1の磁気コア及び前記第3の検出コイルからなる第3の検出手段、及び、前記第2の磁気コア及び前記第4の検出コイルからなる第4の検出手段をそれぞれセンサヘッドとするマグネトメータを備え、前記マグネトメータが負帰還回路を有し、当該負帰還回路が当該マグネトメータのそれぞれのセンサヘッドに入力される一様磁界成分を打ち消すものである。
このように、本発明に係る磁界センサにおいては、第1の磁気コアに巻回される第3の検出コイルと、第2の磁気コアに巻回され、前記第3の検出コイルと順直列に接続される第4の検出コイルとを有し、前記第1の磁気コア及び前記第3の検出コイルからなる第3の検出手段、及び、前記第2の磁気コア及び前記第4の検出コイルからなる第4の検出手段をそれぞれセンサヘッドとするマグネトメータを備え、前記マグネトメータが負帰還回路を有し、当該負帰還回路が当該マグネトメータのそれぞれのセンサヘッドに入力される一様磁界成分(入力される磁界の平均値)を打ち消すため、励磁手段で励磁された励磁磁界により第1の磁気コア及び第2の磁気コアが飽和してしまうことを防止することができ、磁気微粒子等が誘発する微小な磁界を外部からの励磁された磁界や地磁気の影響を抑えて高感度に検出することができるという効果を奏する。
本発明に係る磁界センサは、前記第1の磁気コアに巻回される第1の検出コイルと第3の検出コイルとの巻線密度が、当該第1の磁気コアの先端部において第3の検出コイルの方が大きくなっており、当該巻線密度の大きさの差が、前記第1の磁気コアの先端部から中心部に向かって順次小さくなっており、前記第2の磁気コアに巻回される第2の検出コイルと第4の検出コイルとの巻線密度が、当該第2の磁気コアの先端部において第4の検出コイルの方が大きくなっており、当該巻線密度の大きさの差が、前記第2の磁気コアの先端部から中心部に向かって順次小さくなっているものである。
このように、本発明に係る磁界センサにおいては、前記第1の磁気コアに巻回される第1の検出コイルと第3の検出コイルとの巻線密度が、当該第1の磁気コアの先端部において第3の検出コイルの方が大きくなっており、当該巻線密度の大きさの差が、前記第1の磁気コアの先端部から中心部に向かって順次小さくなっており、前記第2の磁気コアに巻回される第2の検出コイルと第4の検出コイルとの巻線密度が、当該第2の磁気コアの先端部において第4の検出コイルの方が大きくなっており、当該巻線密度の大きさの差が、前記第2の磁気コアの先端部から中心部に向かって順次小さくなっているため、先端部における磁束密度のピークをできるだけ抑えて、グラディオメータのセンサヘッドが磁気飽和するのを防止することができるという効果を奏する。
本発明に係る磁界センサは、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルの外側であって、前記励磁コイルの内側に、当該励磁コイルで励磁される前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段への励磁磁界をキャンセルする方向の磁界を発生するキャンセルコイルを備え、前記励磁コイルのコイル径が前記キャンセルコイルのコイル径より十分に大きく、前記磁束調整手段が、前記励磁コイルと前記キャンセルコイルとの軸方向の相対位置を変化させて、前記励磁磁界をキャンセルするものである。
このように、本発明に係る磁界センサにおいては、第1の検出コイル及び第2の検出コイルの外側であって、励磁コイルの内側に、当該励磁コイルで励磁される第1の検出手段及び第2の検出手段への励磁磁界をキャンセルする方向の磁界を発生するキャンセルコイルを備え、前記励磁コイルのコイル径が前記キャンセルコイルのコイル径より十分に大きく、磁束調整手段が、前記励磁コイルと前記キャンセルコイルとの軸方向の相対位置を変化させて、前記励磁磁界をキャンセルするため、第1の検出手段と第2の検出手段とが同軸上に配設された場合であっても、励磁コイルで励磁される励磁磁界が各検出手段に悪影響を及ぼす(各検出手段の磁気コアを飽和する)ことを防止すると共に、各センサヘッドの感度を容易に平衡化して調整することが可能となり、極めて高性能な磁界センサを実現することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る磁界センサの構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る磁界センサにおいてグラディオメータのセンサヘッドと励磁コイルとの配置構成を示す第1の図である。 第1の実施形態に係る磁界センサにおいてグラディオメータのセンサヘッドと励磁コイルとの配置構成を示す第2の図である。 第1の実施形態に係る磁界センサにおいて各センサヘッドと励磁コイルとの位置関係を示す図である。 第1の実施形態に係る磁界センサにおいて各センサヘッドと励磁コイルとの位置関係から出力に差が出る理由を示す図である。 第1の実施形態に係る磁界センサにおいて励磁コイルの回転角に対する非平衡成分に対する調整量を示す図である。 第1の実施形態に係る磁界センサにおいて第3の励磁コイルを回動した場合の当該第3の励磁コイルと各センサヘッドとの相対位置の変化を示す図である。 第1の実施形態に係る磁界センサにおいてグラディオメータのセンサヘッドと励磁コイルとの配置構成を示す第3の図である。 第2の実施形態に係る磁界センサの構成を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る磁界センサにおいて第1のセンサヘッド及び第3のセンサヘッドの先端部分の構成を示す図である。 第3の実施形態に係る磁界センサにおいてグラディオメータの検出コイルの割合とマグネトメータの検出コイルの割合とを徐々に変化させた場合の磁束密度の分布を示す第1の図である。 第3の実施形態に係る磁界センサにおいてグラディオメータの検出コイルの割合とマグネトメータの検出コイルの割合とを徐々に変化させた場合の磁束密度の分布を示す第2の図である。 第3の実施形態に係る磁界センサにおいてグラディオメータの検出コイルの割合とマグネトメータの検出コイルの割合とを徐々に変化させた場合の磁束密度の分布を示す第3の図である。 第3の実施形態に係る磁界センサにおいてグラディオメータの検出コイルの割合とマグネトメータの検出コイルの割合とを徐々に変化させた場合の磁束密度の分布を示す第4の図である。 第4の実施形態に係る磁界センサにおけるセンサヘッドの断面のイメージ図である。 図15の構成におけるセンサヘッドで励磁コイルをスライドした場合の磁束密度の変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る磁界センサについて、図1ないし図8を用いて説明する。本実施形態に係る磁界センサはグラディオメータからなる。グラディオメータは、近接する2点の磁界の差を計測することができる磁界センサの一種であり、勾配磁界センサともいう。本実施形態に係る磁界センサおいては、十分な平衡化がなされたグラディオメータに対して地磁気の数十倍の交流磁界を磁気微粒子集合体を励磁する磁界として用いることが可能となる。そして、励磁された交流磁界の周波数は環境磁界に含まれる周波数とは異なるようにし、グラディオメータからの出力電圧を励磁された交流磁界に同期して検波することで高い分解能で磁気微粒子集合体を検出できるようになるものである。
図1は、本実施形態に係る磁界センサの構成を示すブロック図である。図1において、磁界センサ1におけるグラディオメータのセンサヘッドは、交流電流が供給される第1の磁気コア10及び当該第1の磁気コア10に巻回される第1の検出コイル11からなる第1のセンサヘッド12と、第1の磁気コア10と別体であり、交流電流が供給される第2の磁気コア20及び当該第2の磁気コア20に巻回され、第1の検出コイル11の一端11aに逆直列に接続される第2の検出コイル21からなる第2のセンサヘッド22とを有する。第2の検出コイル21は、一端21aが第1の検出コイル11の一端11aに接続され、他端21bがグランドに接続(接地)される。
また、磁界センサ1は、第1の検出コイル11の他端11bに接続される負帰還構成のセンサ回路60を備える。なお、本実施形態においては、センサ回路60と第1のセンサヘッド12(第1の検出コイル11の他端11b)との接続にシールド線を用いている。センサ回路60は、第1の検出コイル11の他端11bにコンデンサを介して接続され、第1の検出コイル11の他端11bからの入力信号に対して同期整流を行う同期検波回路61と、同期検波回路61により整流された電流の中に含まれている脈流を平滑化する平滑回路62と、反転入力端子が平滑回路62の後段に接続され、出力端子が帰還抵抗Rを介して第1の検出コイル11の他端11bに接続される誤差増幅器63とを備える。
センサ回路60においては、第1の検出コイル11及び第2の検出コイル21からの出力が、同期検波回路61及び平滑回路62を通して、誤差増幅器63に送られる。その後、センサ回路60においては、誤差増幅器63への入力が0になるように、負帰還電流iが帰還抵抗Rを通して第1の検出コイル11及び第2の検出コイル21に流れる。このとき、帰還抵抗Rに現れる電圧降下がグラディオメータのセンサ出力に相当する。
本実施形態に係る磁界センサにおいては、図1の磁界センサの構成において、例えば、測定対象として第1のセンサヘッド12の先端部分に存在する磁気微粒子を磁化する励磁コイル30(例えば、10〜200Hz程度の交流磁界を発生するコイル)を備えており、この励磁コイル30により強力な磁界を発生することで測定対象の磁気微粒子を磁化し、図1のグラディオメータにて検出する。グラディオメータの出力は励磁磁界に反応した磁気微粒子集合体からの交流磁界応答を含むが、これを励磁コイル30の励磁磁界の周波数に同期して検波することで信号を得る。このとき、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との間で感度に非平衡性があると、磁気微粒子集合体の有無にかかわらず励磁磁界の周波数成分が出力され同期検波によって大きな直流電圧になり、出力電圧を増幅して信号を検出するのが困難になる。したがって、以下に示すような手法を用いることで、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度を簡単な操作で、且つ、高精度に平衡化する。
図2は、グラディオメータのセンサヘッドと励磁コイルとの配置構成を示す第1の断面図である。図2において、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22とが同軸上(第1の検出コイル11の軸と第2の検出コイル21の軸とが同軸になるよう)に配設されており、それぞれのセンサヘッドが同軸上で正確に配置されるように単一のカバー体40に格納されている。第1のセンサヘッド12及び第2のセンサヘッド22には、それぞれ同一の交流励磁条件で交流磁界を励磁する励磁コイル(第1のセンサヘッド12に対応する励磁コイルを第1の励磁コイル13とし、第2のセンサヘッド22に対応する励磁コイルを第2の励磁コイル23とする)を有する。
第1のセンサヘッド12の先端を前方方向とした場合に、前方にある測定対象となる磁気微粒子を第1の励磁コイル13で磁化する。このとき、第1の励磁コイル13と全く同じ条件で同一構造を有している第2の励磁コイル23でも交流磁界を励磁する。第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度が平衡であれば、第1の励磁コイル13及び第2の励磁コイル23で励磁される磁界や地磁気等の一様な外部磁界は完全に除去されて測定対象である磁気微粒子による勾配磁界のみを高感度に検出することができる。しかしながら、実際には第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22とは、製造誤差などの個体差があり、若干であるが感度が異なっている場合が多い。
この感度の差異をなくすために、図2においては、第1の励磁コイル13又は第2の励磁コイル23の少なくとも一方が軸方向に沿って移動可能に配設されている。具体的には、例えば、第1の励磁コイル13や第2の励磁コイル23が巻回されている基体41の内壁面とカバー体40の外壁面とにそれぞれが嵌合するネジ山が形成されており、基体41を回動させることで、第1の励磁コイル13や第2の励磁コイル23を軸方向に沿って移動させることができる。このとき、第1のセンサヘッド12及び第2のセンサヘッド22の位置は固定されている。図2(B)に移動後の状態を示す。
なお、第1の励磁コイル13及び第2の励磁コイル23の位置を固定した状態で、第1のセンサヘッド12又は第2のセンサヘッド22の少なくとも一方を軸方向に移動させるようにしてもよい。この場合も同様に、カバー体40の内壁面と少なくとも一方の第1のセンサヘッド12又は第2のセンサヘッド22の外壁面とにそれぞれが嵌合するネジ山を形成し、第1のセンサヘッド12又は第2のセンサヘッド22の少なくとも一方を回動させることで、軸方向に沿った移動を実現するようにしてもよい。なお、この場合、第1のセンサヘッド12又は第2のセンサヘッド22の少なくとも一方を回動しやすいように、それぞれのセンサヘッドの先端部分又は中心部分が常にカバー体40から露出した状態で格納されることで回動動作を行い易くしてもよい。
すなわち、非測定状態(勾配磁界の測定を行わず、一様磁界のみが生じている状態)で、第1のセンサヘッド12又は第2のセンサヘッド22の少なくとも一方と、第1の励磁コイル13又は第2の励磁コイル23の少なくとも一方との相対位置を軸方向に変化させた場合、第1の励磁コイル13及び第2の励磁コイル23で励磁されている交流磁界と少なくとも一方の第1のセンサヘッド12又は第2のセンサヘッド22との鎖交磁束が変化し、その鎖交磁束の変化に伴いグラディオメータの出力が変化する。そして、出力が0になった位置でそれぞれの励磁コイルやセンサヘッドを固定することで、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度を完全に一致させることができる。この状態であれば、勾配磁界を極めて高感度に検出することが可能となる。
なお、第1の励磁コイル13又は第2の励磁コイル23のいずれか一方のみ、又は、第1のセンサヘッド12又は第2のセンサヘッド22のいずれか一方のみを移動して感度調整をしてもよいし、第1の励磁コイル13及び第2の励磁コイル23の双方、又は、第1のセンサヘッド12及び第2のセンサヘッド22の双方を移動して感度調整をしてもよい。つまり、第1のセンサヘッド12と第1の励磁コイル13との相対位置を調整してもよいし、第2のセンサヘッド22と第2の励磁コイル23との相対位置を調整してもよいし、そのいずれもを調整してもよい。
図3は、グラディオメータのセンサヘッドと励磁コイルとの配置構成を示す第2の図である。図3において、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22とが平行(第1の検出コイル11の軸と第2の検出コイル21の軸とが平行になるよう)に、且つ、端部を揃えて配設されている。各センサヘッドの先端部分には、測定対象である磁気微粒子を磁化するために交流磁界を励磁する単一の第3の励磁コイル33を備え、第1の検出コイル11の軸と第2の検出コイル21の軸とが第3の励磁コイル33の内部に含まれるように配設されている。また、各センサヘッドに対して、第3の励磁コイル33が偏心した位置となるように配設されている。第3の励磁コイル33のコイル面は、例えば円周の一部が内部に入り込むように(図3の場合は直線状に)変形しており、第3の励磁コイル33を回動させた場合に、第1のセンサヘッド12及び第2のセンサヘッド22との相対位置が変化する構造となっている。
つまり、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度が一致しているとすると、図4(A)に示すように、第1のセンサヘッド12と第3の励磁コイル33との位置関係が、第2のセンサヘッド11と第3の励磁コイル33との位置関係と対称性を有している場合に、グラディオメータの出力が非測定状態において0となる。これに対して、図4(B)に示すように、第3の励磁コイル33を回動させたことにより、第1のセンサヘッド12と第3の励磁コイル33との位置関係が、第2のセンサヘッド22と第3の励磁コイル33との位置関係と非対称になった場合には、グラディオメータの出力が非測定状態において0ではなくなる。この出力の変化を利用して、第3の励磁コイル33の位置(回転角度)を適正にすることで、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度を一致させるように調整することができる。
第1のセンサヘッド12と第3の励磁コイル33との位置関係と、第2のセンサヘッド22と第3の励磁コイル33との位置関係とが非対称となった場合に、出力に差が出る理由をより詳細に説明する。図5において、第3の励磁コイル33に電流iが流れているとする。そして、第2のセンサヘッド22の出力が、第1のセンサヘッド12の出力に比べて相対的に小さいとする。第3の励磁コイル33の一部が円周の内側に入り込んでコイル面が偏心することによって、この部分のコイルが円周上にあるときより距離rが小さくなり、ビオサバールの法則で与えられる次式の磁束密度は相対的に大きくなる。
Figure 2017215256
これにより、第2のセンサヘッド22の出力が回復し、グラディオメータを平衡状態にすることができる。このように、感度が一致した状態で磁気微粒子を測定すると、磁気微粒子が第1のセンサヘッド12又は第2のセンサヘッド22の延長上にあるときに大きな検出出力を得ることが可能となる。第1のセンサヘッド12の延長上に磁気微粒子がある場合と、第2のセンサヘッド22の延長上に磁気微粒子がある場合とでは、出力の極性が逆となる。
なお、図6に、第3の励磁コイル33の回転角に対する非平衡成分に対する調整量(第1の磁気コア10と第2の磁気コア20との平均磁束密度の差)を示す。ここでは、第1の磁気コア10及び第2の磁気コア20の長さを30mm、第1の磁気コア10と第2の磁気コア20との距離を20mm、第3の励磁コイル33の径を20mm(図5のように、円周の一部を直線化して変形)、幅を5mm、磁化コイル電流を1Aとした。グラフから明らかなように、第3の励磁コイル33を回転させることで、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22の磁束密度を変化させて感度を調整することが可能である。
また、図6の場合は、正の角度についてのみのデータであるが、負の角度に回転させた場合は原点対象のグラフとなり、同様に感度調整が可能である。また、第3の励磁コイル33に流す電流の周波数は、信号処理のしやすさ等を考慮して1Hz〜1kHz、好ましくは10〜200Hz程度がよい。
図7は、第3の励磁コイル33を回動した場合の当該第3の励磁コイル33と第1のセンサヘッド12及び第2のセンサヘッド22との相対位置の変化を示す図である。なお、図7の記載はあくまで例示であり、これに限定されるものではない。図7において、左側の状態は各センサヘッドと第3の励磁コイル33との位置関係が対称性を有している場合であり、右側の状態は第3の励磁コイル33を回動させることで各センサヘッドと第3の励磁コイル33との位置関係が非対称となった場合を示している。
仮に、各センサヘッドの感度が一致している場合は、左側の状態で外部の一様磁界がキャンセルされて非測定状態においてグラディオメータの出力が0になるが、各センサヘッドの感度が一致していない場合は、左側の状態で外部の一様磁界が完全にキャンセルされず、非測定状態においてグラディオメータの出力が0ではなくなる。後者のような場合に、右側の状態(この状態において出力が0になるとする)にすることで、各センサヘッドの鎖交磁束が調整されて感度を一致させることができる。
なお、図4に示すような第3の励磁コイル33や図7(B)に示すような第3の励磁コイル33は、センサヘッドと励磁コイルとの距離が近づくように相対位置が変化するため、感度が弱いセンサヘッドを感度が強いセンサヘッドに揃えるように鎖交磁束が調整される。これに対して、図7(A)及び(C)に示すような第3の励磁コイル33は、センサヘッドと励磁コイルとの距離が遠ざかるように相対位置が変化するため、感度が強いセンサヘッドを感度が弱いセンサヘッドに揃えるように鎖交磁束が調整される。より感度を高めるためには、前者のようにセンサヘッドと励磁コイルとの距離が近づくように相対位置を変化させることが好ましい。
このように、第3の励磁コイル33を回動することで、それぞれのセンサヘッドとの相対位置を非対称にしてセンサヘッドの感度を調整することが可能となる。この場合特に、回動する角度の大きさで感度の調整量を連続的に可変させることができるため、簡単な操作で高精度に感度調整を行うことが可能となる。
図8は、グラディオメータのセンサヘッドと励磁コイルとの配置構成を示す第3の図である。図8(A)は、センサヘッドと励磁コイルとの相対位置が変化する前の状態を示し、図8(B)は、センサヘッドと励磁コイルとの相対位置が変化した後の状態を示す。それぞれの図における左側の図は上面図、右側の図は側面図である。図8において、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22とが平行に、且つ、端部を揃えて配設されており、各センサヘッドの先端部分には単一の第3の励磁コイル33を備え、第1の検出コイル11の軸と第2の検出コイル21の軸とが第3の励磁コイル33の内部に含まれるように配設されている。また、各センサヘッドに対して、第3の励磁コイル33が偏心した位置となるように配設されている。第3の励磁コイル33のコイル面は、第1の検出コイル11及び第2の検出コイル21の軸に対して非垂直となっている。
図8(A)の場合は、第1のセンサヘッド12と第3の励磁コイル33との位置関係と、第2のセンサヘッド22と第3の励磁コイル33との位置関係とが、対称性を有している。そのため、仮に第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度が同じである場合は、非測定状態においてグラディオメータの出力は0となる。すなわち、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度が異なる場合は、非測定状態においてグラディオメータの出力が0にならない。
第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度を揃えるために、例えば図8(B)に示すように、第3の励磁コイル33の中心であって、各センサヘッドの検出コイルの軸に平行な軸を中心として回動させる。そうすることで、各センサヘッドに対する第3の励磁コイル33の相対位置が変化し、鎖交する磁束を調整することができる。すなわち、第3の励磁コイル33の回動角度を適正にすることで、第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度を揃えることが可能となる。
このように、本実施形態に係る磁界センサにおいては、グラディオメータのセンサヘッドとして機能する第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22との感度の非平衡性を解消し、極めて高感度な磁界センサを実現することができる。特に、第1のセンサヘッド12及び第2のセンサヘッド22を、それぞれの検出コイルの同軸上に配設した場合には、センサの先端部分を細長い構造にすることができ、例えば医療行為において患部を特定するのに使い勝手が良くなる。
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係る磁界センサについて、図9を用いて説明する。本実施形態に係る磁界センサは、前記第1の実施形態におけるグラディオメータにマグネトメータを組み込んだ構成となっている(参考文献:特開2015−197401号公報を参照)。上記第1の実施形態において、励磁コイルで印加する磁界を大きくするほど、検出対象である磁気微粒子群から大きな反応を得ることができる。しかしながら、励磁コイルから印加される磁界が大きくなると、グラディオメータが磁気飽和してしまい、センサとして機能しなくなる可能性がある。本実施形態においては、後述するように、マグネトメータの負帰還動作を利用することで励磁コイルから印加される大きな磁界を打ち消して、グラディオメータが磁気飽和するのを防止する。なお、本実施形態において、前記第1の実施形態と重複する説明は省略する。
図9は、本実施形態に係る磁界センサの構成を示すブロック図である。図9に示す構成は、図1のグラディオメータの構成にマグネトメータが組み込まれた構成となっており、グラディオメータの第1のセンサヘッド12と共通の第1の磁気コア10及び当該第1の磁気コア10に巻回される第3の検出コイル31からなる第3のセンサヘッド32と、同じくグラディオメータの第2のセンサヘッド22と共通の第2の磁気コア20及び当該第2の磁気コア20に巻回される第4の検出コイル41からなる第4のセンサヘッド42とを備える。第4の検出コイル41は、一端41aが第3の検出コイル31の一端31aに接続され、他端41bがグランドに接続(接地)される。
また、このマグネトメータは、図1に示すグラディオメータと同様に、第3の検出コイル31の他端31bに接続される負帰還構成のセンサ回路70を備える。なお、本実施形態においては、センサ回路70と第3のセンサヘッド32(第3の検出コイル31の他端31b)との接続にシールド線を用いている。センサ回路70は、第1の検出コイル31の他端31bにコンデンサを介して接続され、第3の検出コイル31の他端31bからの入力信号に対して同期整流を行う同期検波回路71と、同期検波回路71により整流された電流の中に含まれている脈流を平滑化する平滑回路72と、反転入力端子が平滑回路72の後段に接続され、出力端子が帰還抵抗R’を介して第1の検出コイル31の他端31bに接続される誤差増幅器73とを備える。
センサ回路70においては、第3の検出コイル31及び第4の検出コイル41からの出力が、同期検波回路71及び平滑回路72を通して、誤差増幅器73に送られる。その後、センサ回路70においては、誤差増幅器73への入力が0になるように、負帰還電流i’が帰還抵抗R’を通して第3の検出コイル31及び第4の検出コイル41に流れる。このとき、帰還抵抗R’に現れる電圧降下がマグネトメータのセンサ出力に相当する。
すなわち、このような構成とすることで、励磁コイル(第1の励磁コイル13、第2の励磁コイル23又は第3の励磁コイル33の少なくとも一)から大きな磁界が印加された場合であっても、マグネトメータのセンサ回路70のフィードバックループで生成されるキャンセル電流がマグネトメータの第3の検出コイル31及び第4の検出コイル41に流れることにより、キャンセル磁界を発生し、大きな励磁磁界を打ち消すことができる。つまり、グラディオメータを磁気飽和させることなく、励磁コイルで印加する磁界を大きくし、検出対象である磁気微粒子群から大きな反応を得ることができる。
(本発明の第3の実施形態)
本実施形態に係る磁界センサについて、図10ないし図14を用いて説明する。本実施形態に係る磁界センサは、上記第2の実施形態に係る磁界センサを応用したものである。第2の実施形態に係る磁界センサの構成では、磁束密度は正負で打ち消されて0になるものの、ピーク値が大きくなることで磁気飽和してしまう可能性がある。そこで、本実施形態においては、第1のセンサヘッド12及び第3のセンサヘッド32、並びに、第2のセンサヘッド22及び第4のセンサヘッド42の各センサヘッドの先端部分において、センサヘッドの先端部ではグラディオメータの検出コイルの巻数に比べてマグネトメータの検出コイルの巻数を多くし、その差を先端部から中心方向に向かって徐々に小さくし、最終的に同数にする。そうすることで、先端部における磁束密度のピーク値を抑えて磁気飽和を確実に防止することが可能となる。なお、本実施形態において、前記各実施形態と重複する説明は省略する。
図10は、本実施形態に係る第1のセンサヘッド及び第3のセンサヘッドの先端部分の構成を示す図である。図中の○は第1の磁気コア10の周囲に巻回されている第1の検出コイル11の断面を示し、●は第3の検出コイル31の断面を示している。図10に示すように、第1の磁気コア10の周囲にマグネトメータを構成する第3の検出コイル31が巻回され、その外側にグラディオメータを構成する第1の検出コイル11が巻回されて、それぞれのセンサヘッドが構成されている。
センサヘッドの先端部から所定の長さ(例えば0〜5mm程度)までは第3の検出コイル31のみが巻回され、そこからさらに所定の長さ(例えば6〜10mm程度)までは第1の検出コイル11に対して3倍巻の第3の検出コイル31が巻回され、それ以降は第1の検出コイル11と第3の検出コイル31とが同数の巻数となっている。なお、第2のセンサヘッド及び第4のセンサヘッドについても、同様の構成でコイルが巻回される。このように、先端部ほどマグネトメータの検出コイルの巻数を多くすることで、先端部分に印加される磁界のピークを抑えて、グラディオメータの磁気飽和を防止することが可能となる。
図11〜図14は、グラディオメータの検出コイルの割合とマグネトメータの検出コイルの割合とを徐々に変化させた場合の磁束密度の分布を示す図である。縦軸はいずれも相対値とし、磁気コアの長さは3cmである。図11は、マグネトメータによる打消しがない場合(第1の実施形態における磁界センサ)の磁束密度の分布を示し、図12は、マグネトメータの検出コイルとグラディオメータの検出コイルとを全体に亘って同数に巻回した場合の磁束密度の分布を示し、図13は、先端部から6mmの長さに亘ってマグネトメータの検出コイルの巻線密度を2倍にし、残りの区間を同数に巻回した場合の磁束密度の分布を示し、図14は、先端部から6mmの長さに亘ってマグネトメータの検出コイルの巻線密度を4倍にし、7〜10mmの区間を3倍、11〜15mmの区間を2倍、残りの区間を同数に巻回した場合の磁束密度の分布を示している。
図11の場合は、マグネトメータによる打消しがないため、大きな磁界が印加されてしまう。これに対して、図12の場合は、マグネトメータを備えることで、磁束密度は正負で打ち消されて0になっているものの、ピーク値が大きくなってしまっている。図13及び図14では、先端部のマグネトメータの検出コイルの巻線密度を大きくしているため、図12で現れるピークを抑えることができている。すなわち、先端部の磁気飽和を防止することが可能であることが明らかとなっている。
(本発明の第4の実施形態)
本実施形態に係る磁界センサについて、図15及び図16を用いて説明する。本実施形態に係る磁界センサは、前記第1の実施形態における図2のセンサ構造において、励磁コイルが励磁する磁界をキャンセルするキャンセルコイルを有するものである。なお、本実施形態において、前記各実施形態と重複する説明は省略する。
図15は、本実施形態に係る磁界センサにおけるセンサヘッドの断面のイメージ図である。図15は、第1のセンサヘッド12のみを示しているが、図2に示すように、同軸上の反対側には第2センサヘッド22が同様の構成で配設されているものとする。
第1のセンサヘッド12は、図2の場合と同様に第1の磁気コア10に第1の検出コイル11が巻回された構造となっている。第1のセンサヘッド12の周囲には、測定対象である磁気微粒子を誘磁するための、z軸方向の遠方に磁界が届くように径を十分に大きくした第1の励磁コイル13が配設されている。これに対して、磁界がz軸方向の遠方に作用しないように径を小さくしたキャンセルコイル140が、第1の検出コイル11の外側であって第1の励磁コイル13の内側に(例えば、第1の検出コイル11の上に直接)巻回されている。
第1の励磁コイル13の径をD、その巻数をNとし、キャンセルコイル140の径をd、その巻数をnとする。第1の励磁コイル13に流す電流をiとすると、キャンセルコイル140には−iを流す。第1の励磁コイル13は、キャンセルコイル140に対してz方向にスライド移動が可能に配設されている。第1のセンサヘッド12の前方方向をzの正の方向とし、キャンセルコイル140の先端部をz=0、キャンセルコイル140に対する第1の励磁コイル13のスライド量をΔzとする。D、d、Nに対して、Δzの値を適正に求めることで、第1の励磁コイル13が作る励磁磁界が第1のセンサヘッド12に影響する鎖交磁束と、キャンセルコイル140が第1のセンサヘッド12に影響する鎖交磁束とが打消し合って0となるように、nは例えば数値計算等によって設計される。なお、第2のセンサヘッド22における第2の励磁コイル23及びキャンセルコイル141(図示しない)も鎖交磁束が打消し合うように設定配置される。
図16は、図15の構成におけるセンサヘッドで励磁コイルをスライドした場合の磁束密度の変化を示す図である。ここでは、第1の励磁コイル13の長さ10mm、径D=15mm、巻数N=340ターン、キャンセルコイル14の長さ20mm、径d=4mm、巻数n=280ターンとし、電流i=20mAとした。図16に示すように、この例では、スライド量Δz=−2mm付近で第1の励磁コイル13が作る励磁磁界が第1のセンサヘッド12に影響する鎖交磁束と、キャンセルコイル140が第1のセンサヘッド12に影響する鎖交磁束とが丁度打ち消す。
この状態で第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22とを平衡化する場合は、第1のセンサヘッド12の検出感度が高い場合はΔz=−2mmよりも大きい範囲で第1の励磁コイル13をスライド移動して感度が同じになるように調整する。逆に、第1のセンサヘッド12の検出感度が低い場合はΔz=−2mmよりも小さい範囲で第1の励磁コイル13をスライド移動して感度が同じになるように調整する。
このように、本実施形態に係る磁界センサにおいては、上記第1の実施形態における図2のように第1のセンサヘッド12と第2のセンサヘッド22とを同軸上に配設した場合であっても、励磁コイルで励磁される励磁磁界が各センサヘッドに悪影響を及ぼすことを防止すると共に、各センサヘッドの感度を容易に平衡化して調整することが可能となり、極めて高性能な磁界センサを実現することができる。
1 磁界センサ
10 第1の磁気コア
11 第1の検出コイル
12 第1のセンサヘッド
13 第1の励磁コイル
20 第2の磁気コア
21 第2の検出コイル
22 第2のセンサヘッド
23 第2の励磁コイル
31 第3の検出コイル
32 第3のセンサヘッド
33 第3の励磁コイル
41 第4の検出コイル
42 第4のセンサヘッド
60,70 センサ回路
61,71 同期検波回路
62,72 平滑回路
63,73 誤差増幅器

Claims (8)

  1. 第1の磁気コア及び当該第1の磁気コアに巻回される第1の検出コイルからなる第1の検出手段と、
    第2の磁気コア及び当該第2の磁気コアに巻回され、前記第1の検出コイルと逆直列に接続される第2の検出コイルからなる第2の検出手段と、
    検出対象に対して励磁磁界を印加する励磁手段と、
    前記第1の検出手段又は前記第2の検出手段の少なくとも一方と前記励磁手段との相対位置を変化させて、前記励磁磁界が前記第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は前記励磁磁界が前記第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させる磁束調整手段とを備えることを特徴とする磁界センサ。
  2. 請求項1に記載の磁界センサにおいて、
    前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段が、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルの同軸上に配設され、前記励磁手段が、前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段ごとにそれぞれ同じ磁束を誘磁する二つの励磁コイルからなり、
    前記磁束調整手段が、前記第1の検出手段又は前記第2の検出手段の少なくとも一方と前記励磁コイルとの軸方向に対する相対位置を変化させて、当該第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は当該第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させることを特徴とする磁界センサ。
  3. 請求項1に記載の磁界センサにおいて、
    前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段が、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルの軸が同一ではない平行となるように配設され、前記励磁手段が、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルのそれぞれの軸を内部に含む単一の励磁コイルからなり、当該励磁コイルの軸と、前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルのそれぞれの軸とが同一ではなく、
    前記磁束調整手段が、前記第1の検出手段と前記励磁コイルとの位置関係及び前記2の検出手段と前記励磁コイルとの位置関係を非対称に変化させて、前記第1の検出手段に影響する鎖交磁束又は前記第2の検出手段に影響する鎖交磁束の一方を他方に比べて増加又は減少させることを特徴とする磁界センサ。
  4. 請求項3に記載の磁界センサにおいて、
    前記磁束調整手段が、前記励磁コイルを回動可能に配設し、当該励磁コイルが前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段に対して偏心して配設され、前記励磁コイルの一部が他の部分と比較して変形していることを特徴とする磁界センサ。
  5. 請求項3又は4に記載の磁界センサにおいて、
    前記磁束調整手段が、前記励磁コイルを回動可能に配設し、当該励磁コイルが前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段に対して偏心して配設され、前記励磁コイルのコイル面と前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルの軸とが非垂直であることを特徴とする磁界センサ。
  6. 請求項1ないし5のいずれに記載の磁界センサにおいて、
    前記第1の磁気コアに巻回される第3の検出コイルと、
    前記第2の磁気コアに巻回され、前記第3の検出コイルと順直列に接続される第4の検出コイルとを有し、
    前記第1の磁気コア及び前記第3の検出コイルからなる第3の検出手段、及び、前記第2の磁気コア及び前記第4の検出コイルからなる第4の検出手段をそれぞれセンサヘッドとするマグネトメータを備え、
    前記マグネトメータが負帰還回路を有し、当該負帰還回路が当該マグネトメータのそれぞれのセンサヘッドに入力される一様磁界成分を打ち消すことを特徴とする磁界センサ。
  7. 請求項6に記載の磁界センサにおいて、
    前記第1の磁気コアに巻回される第1の検出コイルと第3の検出コイルとの巻線密度が、当該第1の磁気コアの先端部において第3の検出コイルの方が大きくなっており、当該巻線密度の大きさの差が、前記第1の磁気コアの先端部から中心部に向かって順次小さくなっており、
    前記第2の磁気コアに巻回される第2の検出コイルと第4の検出コイルとの巻線密度が、当該第2の磁気コアの先端部において第4の検出コイルの方が大きくなっており、当該巻線密度の大きさの差が、前記第2の磁気コアの先端部から中心部に向かって順次小さくなっていることを特徴とする磁界センサ。
  8. 請求項2に記載の磁界センサにおいて、
    前記第1の検出コイル及び前記第2の検出コイルの外側であって、前記励磁コイルの内側に、当該励磁コイルで励磁される前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段への励磁磁界をキャンセルする方向の磁界を発生するキャンセルコイルを備え、
    前記励磁コイルのコイル径が前記キャンセルコイルのコイル径より十分に大きく、
    前記磁束調整手段が、前記励磁コイルと前記キャンセルコイルとの軸方向の相対位置を変化させて、前記励磁磁界をキャンセルすることを特徴とする磁界センサ。
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