特許法第30条第2項適用 http://jp.apps.gree.net/ja/1242 http://tknight.gree-apps.net/?mode=docs&act=annouce&page=201707311130& グリー株式会社が、平成29年7月31日付で、上記のURLを経由しダウンロードできるゲームの、ゲーム内のイベントにおいて、出願に係る発明を公開した。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
(ゲームシステムの構成)
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の概要について説明する。ゲームシステム1は、サーバ装置10と、1つ以上の端末装置20と、を備える。図1では簡便のため、3つの端末装置20を図示しているが、端末装置20の数は任意に定められてもよい。
サーバ装置10は、例えばゲーム運営者が管理するサーバ等の情報処理装置である。端末装置20は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、又はゲーム装置等の、ユーザにより使用される情報処理装置である。端末装置20は、本実施形態に係るゲームのアプリケーションを実行可能である。ゲームのアプリケーションは、例えばインターネット等のネットワーク30を介して所定のアプリケーション配信サーバから端末装置20に送信されてもよく、或いは端末装置20に備えられた記憶装置又は端末装置20が読取可能なメモリカード等の記憶媒体に予め記憶されていてもよい。サーバ装置10及び端末装置20は、ネットワーク30を介して通信可能に接続される。
サーバ装置10及び端末装置20は、ゲームに関する複数の処理を協働して実行する。例えば、サーバ装置10及び端末装置20が、一連の処理を分担して実行してもよい。また、例えば、サーバ装置10及び端末装置20のそれぞれが同一の処理を実行してもよい。当該同一の処理について、サーバ装置10と端末装置20との間で処理結果が一致する場合、サーバ装置10及び端末装置20は、当該処理を完了してもよい。一方、サーバ装置10と端末装置20との間で処理結果が一致しない場合、サーバ装置10及び端末装置20は、例えばサーバ装置10の処理結果を正として当該同一の処理を完了してもよく、或いは当該処理の実行前にプロセスを巻き戻してもよい。かかる構成によれば、例えばサーバ装置10及び端末装置20の間の通信品質が一時的に低下した場合であっても、直ちに処理が中断される蓋然性が低下する。また、端末装置20において、例えばパラメータの書き換え等の不正処理が行われた場合であっても、当該不正処理を排除できる蓋然性が向上する。
(ゲームの概要)
本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、1つ以上のゲームパートを含む。当該ゲームパートのうち少なくとも1つのゲームパートは、後述するゲーム媒体を用いて実行されてもよい。ゲームパートの実行中、ゲーム媒体は、例えばユーザ又はAI(Artificial Intelligence)によって操作されてもよい。AIは、例えばサーバ装置10又は端末装置20に備えられたプロセッサによって実現されてもよい。
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、仮想通貨、チケット、キャラクタ、アバタ、レベル情報、ステータス情報、パラメータ情報(体力、攻撃力など)、及び能力情報(スキル、アビリティ、呪文、ジョブなど)等、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
以下、特に明示した場合を除き、「ユーザが所有するゲーム媒体」とは、当該ユーザを一意に識別可能なユーザIDに所有ゲーム媒体として関連付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、ゲーム媒体を所有ゲーム媒体としてユーザIDに関連付けることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を破棄する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との関連付けを解消することを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を消費する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との関連付けの解消に応じて、何らかの効果又は影響をゲーム内で発生させ得ることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を売却する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との関連付けを解消し、且つ、ユーザIDに他のゲーム媒体(例えば、仮想通貨又はアイテム等)を所有ゲーム媒体として関連付けることを示す。また、「ユーザAが所有するゲーム媒体をユーザBに譲渡する」とは、ユーザAのユーザIDと所有ゲーム媒体との関連付けを解消し、且つ、ユーザBのユーザIDに当該ゲーム媒体を所有ゲーム媒体として関連付けることを示す。また、「ゲーム媒体を作成する」とは、ゲーム媒体に関する情報の少なくとも一部を定義又は決定することを示す。
ゲームパートは、ゲーム内でユーザがプレイ可能な任意のコンテンツを含んでもよい。ゲームパートは、例えば、クエスト、ミッション、ミニゲーム、ゲーム媒体の入手、育成、強化、及び合成、仮想空間の探索、並びに対戦相手(例えば、他のユーザ、及びAI等)との対戦等のコンテンツを含んでもよい。各ゲームパートには、1つ以上の所定のゲーム課題が設定されてもよい。ユーザによってプレイされるゲームパートに設定された1つ以上のゲーム課題の達成に成功したと判定された場合、ユーザに対して、例えばゲーム媒体等が報酬として付与されてもよい。ゲーム課題には、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利するとの課題、仮想空間内のゴール地点まで到達するとの課題、及び所定時間が経過するまでユーザのキャラクタが所定の状態(例えば、体力がゼロの状態)にならないとの課題等、ゲームパートの内容に応じた任意の課題が採用可能である。また、ゲームパートに設定された1つ以上のゲーム課題のうち、特定のゲーム課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームパートのクリアともいう。ゲームパートをプレイするユーザがクリア課題の達成に成功した場合、当該ゲームパートのクリアと判定され、当該ゲームパートが終了してもよい。
1つ以上のゲームパートには、シングルプレイ用のゲームパートと、マルチプレイ用のゲームパートとが含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームパートは、例えば、1人のユーザが使用する1つの端末装置20に対するユーザ操作に基づいて実行されるゲームパート(例えば、一人用のゲームパート)を含んでもよい。例えば、1つの端末装置20が単独で、又は1つの端末装置20とサーバ装置10とが協働して、シングルプレイ用のゲームパートを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームパートは、例えば、2人以上のユーザがそれぞれ使用する2つ以上の端末装置20に対するユーザ操作に基づいて実行される、当該2人以上のユーザに共通のゲームパート(例えば、複数人用のゲームパート)を含んでもよい。2人以上のユーザに共通のゲームパートは、例えば、当該ゲームパートの進行処理の少なくとも一部及び処理結果の少なくとも一部が、当該2人以上のユーザに対して共通して適用されるゲームパートを含んでもよい。例えば、2つ以上の端末装置20が協働して、又は2つ以上の端末装置20とサーバ装置10とが協働して、マルチプレイ用のゲームパートを実行する。マルチプレイ用のゲームパートは、複数のユーザがゲーム内で対戦又は協力するゲームパートを含んでもよい。1つのゲームパートが、シングルプレイ及びマルチプレイの両方に対応してもよい。例えば、ユーザと対戦相手とがゲーム媒体を用いて対戦を行うゲームパートである対戦ゲームパートにおいて、ユーザが1人でAIと対戦してもよく、複数のユーザが協力してAIと対戦してもよく、或いは、ユーザ同士が対戦してもよい。
(サーバ装置の構成)
サーバ装置10の構成について具体的に説明する。サーバ装置10は、サーバ通信部11と、サーバ記憶部12と、サーバ制御部13と、を備える。
サーバ通信部11は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを備える。サーバ通信部11は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信モジュール又は有線LAN通信モジュール等を備えてもよい。サーバ通信部11は、ネットワーク30を介して、端末装置20との間で情報を送受信可能である。
サーバ記憶部12は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を備える。サーバ記憶部12は、例えば一次記憶装置又は二次記憶装置として機能してもよい。サーバ記憶部12は、ゲームの実行に用いられる情報及びプログラムを記憶する。サーバ記憶部12に記憶された情報及びプログラムの少なくとも一部が、端末装置20との間で共有及び同期されてもよい。以下、サーバ記憶部12が記憶する情報の例について説明する。
(ユーザに関する情報)
図2を参照して、ユーザに関する情報について説明する。ユーザに関する情報は、ユーザがゲームを操作するための情報であって、ユーザごとに作成され得る。例えば、ユーザに関する情報は、ユーザを一意に識別するための識別情報であるユーザIDと、ユーザIDに関連付けられユーザの特性を示す特性情報と、を含んでもよい。本明細書においては、ユーザIDを、単にユーザともいう。特性情報は、例えば、ユーザ名、ランク、所有ゲーム媒体情報を含んでもよい。特性情報は、例示した情報のすべてを含むものに限定されない。また、特性情報は、前述した例に限られず、ゲーム媒体の特性を示す任意の情報を含んでもよい。特性情報はユーザ操作に基づき更新されてもよく、或いはゲームシステムによって自動的に更新されてもよい。以下、ユーザの特性情報の例について具体的に説明する。
ユーザ名は、ユーザの名称を示す情報である。ランクは、ゲームに関するユーザの熟練度を示す情報である。例えば、ランクが高いほど、ゲームに関するユーザの熟練度が高い。ランクの値は、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。所有ゲーム媒体情報は、ユーザがゲーム内で所有するゲーム媒体を特定するための情報を含む。所有ゲーム媒体情報として、例えば、後述するゲーム媒体IDが用いられる。ゲーム媒体がユーザに付与された場合、当該ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体としてユーザに関連付けられる。所有ゲーム媒体としてユーザに関連付けられるゲーム媒体の数は複数であっても良い。例えば、図2において、ユーザBはC02及びC03の複数のゲーム媒体を所有する。また、図2のユーザCの例のように、ユーザがゲーム媒体を1つも所有していない場合に、所有ゲーム媒体情報は「-(設定なし)」とされてもよい。
(ゲーム媒体に関する情報)
図3を参照して、ゲーム媒体に関する情報について説明する。ゲーム媒体に関する情報は、ユーザがゲーム内で所有するゲーム媒体に固有の情報(及びデータ)を含んでもよい。ゲーム媒体に関する情報は、ゲーム媒体を一意に識別するための識別情報であるゲーム媒体IDと、ゲーム媒体IDに関連付けられゲーム媒体の特性を示す特性情報と、を含んでもよい。本明細書においては、ゲーム媒体IDを、単にゲーム媒体ともいう。特性情報は、例えば、ゲーム媒体名、レベル、レアリティ、体力(第1パラメータ)、攻撃力、スキル、特殊効果パラメータ(第2パラメータ)、及びイベントを含んでもよい。特性情報は、例示した情報のすべてを含むものに限定されない。また、特性情報は、前述した例に限られず、ゲーム媒体の特性を示す任意の情報を含んでもよい。特性情報はユーザ操作に基づき更新されてもよく、或いはゲームシステムによって自動的に更新されてもよい。以下、ゲーム媒体の特性情報の例について具体的に説明する。
ゲーム媒体名は、ゲーム媒体の名称を示す情報である。ゲーム媒体名は、ゲーム画面等に表示し、ゲーム媒体を識別するために用いられる。
レベルは、ゲーム媒体の成長度を示す情報である。例えば、レベルの値が大きいほど、ゲーム媒体の成長度が大きい。レベルの増加に応じて、例えば体力及び攻撃力の上限値が増加してもよい。本実施形態において、レベルは、当該ゲーム媒体を所有するユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。
レアリティは、ゲーム媒体の希少性の度合いを示す情報である。例えば、レアリティの値が大きいほど、ゲーム媒体の希少性の度合いが高い。レアリティは固定的であってもよく、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。例えば、レアリティの値が大きいほど、レベルの上限値が大きくなってもよい。
体力は、ゲーム媒体の耐久力、或いは生命力を示すパラメータであって、対戦ゲームパートにおいて勝敗の判定に用いられるパラメータである。本明細書において、体力を第1パラメータとも呼ぶ。ゲーム媒体の体力は、対戦ゲームパートにおいて、例えばゲーム媒体が他のゲーム媒体から攻撃された場合に減少し得る。ゲーム媒体の体力が所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、対戦ゲームパートにおいて当該ゲーム媒体が敗北したと判定されてもよい。ユーザが所有するゲーム媒体が敗北したと判定されると、対戦ゲームパート及び他のゲームパートにおいてユーザによるゲーム媒体の使用が一時的に制限される等の、ユーザにとってゲームにおいて不利となる任意の処理が実行されてもよい。したがって、対戦ゲームパートにおいて、所有するゲーム媒体の体力が大きいほどユーザに有利である。例えば、レベル又はレアリティの値が大きいほど、体力の上限が大きくなってもよい。
攻撃力は、攻撃によって他のゲーム媒体に与えるダメージ量の決定に用いられるパラメータである。対戦ゲームパートにおいて、攻撃によって、所定のダメージ量だけ他のゲーム媒体の体力が低下してもよい。攻撃力の値が大きくなるほど、他のゲーム媒体に与えるダメージ量が大きくなってもよい。したがって、対戦ゲームパートにおいて、所有するゲーム媒体の攻撃力が大きいほどユーザに有利である。例えば、レベル又はレアリティの値が大きいほど、攻撃力が大きくなってもよい。
スキルは、本実施形態において、いわゆるパッシブスキルであって、ユーザ操作がなくても発揮され得る。スキルとして、例えば、対戦ゲームパートにおいて、後述するように対戦相手のゲーム媒体の特殊効果パラメータを減らす攻撃を可能にするスキル、又は対戦相手のゲーム媒体を攻撃した際に特殊効果パラメータの減少量を大きくするスキル等が挙げられる。スキルは全てのゲーム媒体に設定されなくてもよく、特定のゲーム媒体にのみ設定されてもよい。また、スキルは、例えば、ゲーム媒体のレベル等の増加に応じて、設定されてもよい。
特殊効果パラメータは、前述した対戦ゲームパートにおける勝敗の判定に用いられる体力とは異なるパラメータである。本明細書において、特殊効果パラメータを第2パラメータとも呼ぶ。例えば、対戦ゲームパートにおいて、ゲーム媒体が不利な状況にある等の所定の条件において、当該ゲーム媒体の特殊効果パラメータに応じて、後述するイベントを発生させるか否かの判定が行われてもよい。詳細は後述するが、対戦ゲームパートにおいて、所定のユーザ操作に基づき、ユーザは対戦相手のゲーム媒体の特殊効果パラメータを減少させ得る。ゲーム媒体が攻撃された場合に、そのゲーム媒体の体力が減少することと併せて、特殊効果パラメータが、所定の確率で、所定量だけ減少してもよい。また、ゲーム媒体が攻撃された場合に、特殊効果パラメータのみが、体力とは独立して、減少してもよい。
さらに、ユーザが対戦相手のゲーム媒体の特殊効果パラメータを減少させるための条件として、ユーザ又はユーザのゲーム媒体に所定のアイテム又はスキルが関連付けられていること等の条件が設定されてもよい。また、対戦ゲームパートにおいて、ユーザが所有するゲーム媒体が対戦に勝利した際に、対戦相手のゲーム媒体の特殊効果パラメータの残量に応じて異なる報酬がユーザに付与されてもよい。このように、対戦ゲームパートにおいて、対戦相手のゲーム媒体の体力を減らすことだけではなく、イベントの発生及び勝利した際の報酬に影響する特殊効果パラメータを減らすことも考慮して対戦を進める必要があるため、対戦における戦略性が増加する。ここで、特殊効果パラメータは全てのゲーム媒体に設定されなくてもよい。つまり、特殊効果パラメータのないゲーム媒体が存在してもよい。例えば、図3において、キャラクタAは特殊効果パラメータ及びイベントを持たないため、キャラクタAの特殊効果パラメータ及びイベントは「-(設定なし)」とされている。
イベントは、対戦ゲームパートにおいて所定の効果を発揮させる処理であって、前述した特殊効果パラメータに応じて発生するものである。対戦ゲームパートにおいて、イベントが発生すると、そのイベントが関連付けられたゲーム媒体を有利にする所定の効果が発揮されてもよい。所定の効果は、例えば、イベントが関連付けられたゲーム媒体の体力等を上昇させる効果であってもよく、或いはイベントが関連付けられたゲーム媒体と対戦している他のゲーム媒体の攻撃力を減少させる効果であってもよい。イベントの内容は、関連付けられたゲーム媒体ごとに異なるものであってもよい。また、一度の対戦ゲームパートにおいて、発生するイベントの回数、又はイベントを発生させるか否かを判定する回数が制限されてもよい。本実施形態において、1回の対戦ゲームパートでは、ゲーム媒体ごとに最大で1度だけイベントを発生させるか否かが判定されるとしてもよい。この場合、1度イベント発生の判定が行われると、そのイベントが実際に発生したか否かによらず、再度、発生条件が満たされても、イベント発生の判定は行われない。本実施形態において、イベントは、全てのゲーム媒体に設定されなくてもよく、特殊効果パラメータが設定されたゲーム媒体にのみ設定されてもよい。
図1に示すサーバ制御部13は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、汎用のプロセッサ、及び特定の処理に特化した専用プロセッサを含んでもよい。サーバ制御部13は、サーバ装置10全体の動作を制御する。以下、サーバ制御部13の動作の例について具体的に説明する。
サーバ制御部13は、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを、サーバ記憶部12に記憶する。ゲームの処理に用いられる情報は、前述したユーザに関する情報及びゲーム媒体に関する情報等を含んでもよい。
サーバ制御部13は、サーバ通信部11を介して情報の送受信を行う。例えば、サーバ制御部13は、サーバ記憶部12に記憶された情報の少なくとも一部を端末装置20へ送信してもよい。このようにして、サーバ記憶部12に記憶された情報と端末装置20に記憶された情報が共有及び同期される。情報の共有及び同期を行うタイミングは、例えばサーバ記憶部12に新たな情報が記憶されたタイミング、及びサーバ記憶部12に記憶された情報が更新されたタイミングを含み得るが、任意に定められてもよい。また例えば、サーバ制御部13は、端末装置20において入力又は決定された任意の情報を、サーバ通信部11を介して受信してもよい。当該情報は、例えば、ユーザ操作によって入力された情報を含んでもよい。
サーバ制御部13は、端末装置20と協働して、ゲームを実行する。例えば、サーバ制御部13は、1つ以上の端末装置20と協働して、ゲームパートを実行する。ゲームパートを実行するサーバ装置10及び端末装置20の動作の詳細については後述する。
(端末装置の構成)
端末装置20の構成について具体的に説明する。図1に示すように、端末装置20は、端末通信部21、端末記憶部22、表示部23、入力部24、及び端末制御部25を備える。
端末通信部21は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを備える。端末通信部21は、例えばLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等のモバイル通信規格に対応する無線通信モジュール、無線LAN通信モジュール、又は有線LAN通信モジュール等を備えてもよい。端末通信部21は、ネットワーク30を介して、サーバ装置10との間で情報を送受信可能である。
端末記憶部22は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含む。端末記憶部22は、例えば一次記憶装置又は二次記憶装置として機能してもよい。端末記憶部22は、端末装置20に内蔵されてもよく、或いは任意のインタフェースを介して端末装置20に接続されてもよい。端末記憶部22は、ゲームの処理に用いられる情報及びプログラムを記憶する。例えば、端末記憶部22は、所定のアプリケーション配信サーバから取得された、ゲームのアプリケーションプログラムを記憶してもよい。以下、アプリケーションプログラムを、単にアプリケーションともいう。端末記憶部22は、サーバ装置10から取得された、ユーザに関する情報、及びゲーム媒体に関する情報の一部又は全部を記憶してもよい。
表示部23は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含む。表示部23は、多様な画面を表示可能である。
入力部24は、ユーザの操作を受け付ける任意の入力インタフェースを含む。入力インタフェースは、例えばマウス等のポインティングデバイス、物理キー、及び表示部23と一体的に設けられたタッチパネル等を含んでもよい。
端末制御部25は、1つ以上のプロセッサを含む。端末制御部25は、端末装置20全体の動作を制御する。以下、端末制御部25の動作の例について具体的に説明する。
端末制御部25は、端末通信部21を介して情報の送受信を行う。例えば端末制御部25は、ゲームの処理に用いられる情報及びプログラムを取得する。具体的には、端末制御部25は、ゲームのアプリケーションを所定のアプリケーション配信サーバから取得してもよい。端末制御部25は、ゲーム媒体に関する情報の一部又は全部をサーバ装置10から取得してもよい。
端末制御部25は、ユーザ操作に応じてゲームのアプリケーションを起動する。端末制御部25は、サーバ装置10と協働して、ゲームを実行する。例えば、端末制御部25は、ゲームに用いられる画面を表示部23に表示させる。画面上には、例えばユーザ操作を検出する複数のGUI(Graphic User Interface)が表示されてもよい。端末制御部25は、入力部24を介して、画面に対するユーザ操作を検出することができる。
(ゲームパートの処理)
ゲームパートを協働して実行するサーバ装置10及び端末装置20の動作について、具体的に説明する。ここでは、サーバ装置10及び端末装置20がそれぞれ同一の処理を実行し、サーバ装置10が、サーバ装置10の処理結果及び端末装置20の処理結果を比較する構成について説明する。説明の簡便のため、サーバ装置10の動作について説明し、サーバ装置10と同一の処理を実行する端末装置20の動作については説明を省略する。
サーバ制御部13は、対戦ゲームパートに用いられるゲーム媒体に関する情報を、サーバ記憶部12に記憶する。例えば、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体との対戦ゲームパートが実行される場合、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体、及び第2ゲーム媒体に関する情報を、サーバ記憶部12に記憶する。ここで、第1ゲーム媒体、及び第2ゲーム媒体はそれぞれ1つ以上のゲーム媒体であり得る。また、サーバ制御部13は、それぞれのゲーム媒体を所有するユーザに関する情報をゲーム媒体に関する情報と関連付けて、サーバ記憶部12に記憶する。
サーバ制御部13は、1つ以上の端末装置20と協働して、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体との対戦のゲームパートを実行する。第1ゲーム媒体が複数の場合、サーバ制御部13は、複数の端末装置20と協働して、複数の第1ゲーム媒体のそれぞれに関連付けられたユーザがグループを形成し、協力して第2ゲーム媒体と対戦するようなマルチプレイの対戦ゲームパートを実行してもよい。さらに、サーバ制御部13は、当該グループの参加人数が所定の上限に達するまで、第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザからの参加要請等によって新たに対戦に参加するユーザに関連付けられたゲーム媒体を第1ゲーム媒体としてサーバ記憶部12に記憶してもよい。例えば、グループによる対戦ゲームパートの参加人数の上限が10人であった場合に、はじめは1人で対戦ゲームパートを開始し、対戦中に参加ユーザが他のユーザに参加要請を送ることで、対戦ゲームパートの途中から更に5人の新たなユーザが参加してもよい。
サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータを第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザの端末装置20に表示させる画面の情報を送信する。端末装置20は受信した画面の情報を表示部23に表示させる。表示部23に表示された画面の詳細については、具体例を用いて、後述する。ユーザは画面に表示された情報をもとに対戦の戦略を練り、対戦ゲームパートにおいて次の操作を行う。次の操作として、ユーザは、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、第2パラメータ、又は両方のパラメータを攻撃する操作を行ってもよい。
サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザの操作に基づいて、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータの少なくとも一方を変動させる。ここで、パラメータを変動させるとは、パラメータの値を増加又は減少させることである。サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体を攻撃するユーザ操作に基づいて、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータの少なくとも一方を減少させてもよい。また、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体を攻撃するユーザ操作に基づいて、第2ゲーム媒体の第1パラメータを減少させ、それと併せて、所定の確率で、所定量だけ第2パラメータを減少させてもよい。例えば、サーバ制御部13は、1回の第2ゲーム媒体への攻撃によって、第2ゲーム媒体の第1パラメータを減少させるとともに、10%の確率で、第2ゲーム媒体の第2パラメータを最大値の1%だけ減少させてもよい。さらに、サーバ制御部13は、本処理の中で、第1ゲーム媒体、又は第1ゲーム媒体を所有するユーザに関連付けられた情報に応じて、減少させる第2パラメータの量及び割合を変動させてもよい。例えば、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体が所定のスキルを有する場合、当該ユーザの操作によって第2ゲーム媒体の第2パラメータを減少させる確率を例えば100%にし、第2パラメータの減少量を最大値の4%にしてもよい。或いは、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体が所定のスキルを有する場合、第1ゲーム媒体を所有するユーザの端末装置20の表示部23に、第2ゲーム媒体の第2パラメータを攻撃するための特別なボタンを表示させてもよい。
本実施形態では、対戦ゲームパートは、複数のユーザがグループを形成し、複数の第1ゲーム媒体を用いて対戦相手の第2ゲーム媒体と対戦するゲームパートとしてもよい。第1ゲーム媒体が複数の場合、第1ゲーム媒体のそれぞれに関連付けられたユーザの操作に基づく、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータの少なくとも一方の変動量は異なってもよい。サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体のスキル等のパラメータ、及び第1ゲーム媒体を所有するユーザのランク等のパラメータに応じて、そのユーザ操作に基づく、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、又は第2パラメータの変動量を変えてもよい。例えば、サーバ制御部13は、ユーザのランクが10以下の場合、又はユーザが所定のスキルを有する第1ゲーム媒体を所有している場合に、当該ユーザのユーザ操作に基づいた攻撃によって、第2ゲーム媒体の第2パラメータを大幅に減少させてもよい。このようにグループを形成するユーザのパラメータ、及びユーザが所有するゲーム媒体に応じて、あるユーザは第2ゲーム媒体の第1パラメータを攻撃し、別のユーザは第2パラメータを攻撃するといったように、ユーザがそれぞれ異なる役割を担うことができる。これにより、グループによる対戦ゲームパートにおいて、経験の浅いユーザをはじめ、様々なユーザにグループにおける異なる役割を持たせることができ、グループを構成するユーザのランク及び所有するアイテム等によって、対戦における様々な攻撃のバリエーションを生じさせることができるため、対戦における戦略性が増加する。また、これにより、対戦ゲームパートに参加しているユーザから他のユーザに対して対戦への参加要請が促され、ユーザ間での協力をより促進することができる。
また、第1ゲーム媒体が複数の場合、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータの少なくとも一方の変動量は、少なくとも対戦へ参加する第1ゲーム媒体の数、及び第1ゲーム媒体の対戦への参加方法に応じ異なってもよい。例えば、前述したユーザがグループを形成し、対戦相手の第2ゲーム媒体と対戦する対戦ゲームパートにおいて、複数の第1ゲーム媒体のうち、対戦ゲームパートが開始された時点から対戦に参加しているユーザの所有するゲーム媒体か、途中から対戦に参戦したユーザの所有するゲーム媒体かに応じて、攻撃等に基づく変動量に異なる補正を行ってもよい。また、例えば、サーバ制御部13は、対戦へ参加しているユーザ数が上限に達した場合、攻撃等に基づく第2ゲーム媒体の第2パラメータの変動量を増大させ、或いは第2ゲーム媒体に関連付けられたイベントの発生率を減少させる補正を行い、通常時よりも参加ユーザが有利に対戦ゲームパートを進められるような効果を発揮させてもよい。これにより、グループによる対戦ゲームパートにおいて、グループを構成するユーザの対戦への参加人数及び参加方法によって、対戦における様々な攻撃のバリエーションが生じることとなり、対戦における戦略性が増加する。また、これにより、対戦ゲームパートに参加しているユーザから他のユーザに対して対戦への参加要請が促され、ユーザ間での協力をより促進することができる。
サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件を満たす場合、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じた発生条件に基づいて、対戦において所定のイベントを発生させる。まず、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件を満たすか否かを判定する。第1の条件は、例えば、第2ゲーム媒体の第1パラメータが最大値の5%以下になるというように、割合を用いて設定されてもよい。第1の条件は、割合に基づき設定されることに限られず、任意に設定されてもよい。例えば、第1の条件は、第2ゲーム媒体の第1パラメータが100以下なるというように、所定値を用いて設定されてもよい。また、第1の条件は、第2ゲーム媒体ごとに個別に設定されてもよい。
次に、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件を満たすと判定された場合、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じた発生条件に基づいて、所定のイベントを発生させるか否かを判定する。つまり、所定のイベントは、第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件を満たす時に発生するか否かが判定される。そして、当該判定において、所定のイベントの発生確率は、以下に例示するように第2ゲーム媒体の第2パラメータの値によって変動する。
サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じた発生条件として、例えば、第2ゲーム媒体の第2パラメータの最大値に対する現在の値の割合を用いてもよい。ユーザ操作によって第2ゲーム媒体の第2パラメータが最大値の10%まで下げられていた場合、サーバ制御部13は、10%の確率でイベントを発生させ、90%の確率でイベントを発生させなくてもよい。一方で、第2ゲーム媒体の第2パラメータが最大値の80%残っていた場合、80%の確率でイベントが発生することになる。発生条件は、割合に基づき設定されることに限られず、任意に設定されてもよい。例えば、サーバ制御部13は、第2パラメータの値が5から10の範囲にある場合というように、所定の範囲内にある場合にイベントを発生させてもよい。また、発生条件は、第2ゲーム媒体ごとに設定されてもよい。
発生条件が満たされると、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体に関連付けられた所定のイベントを発生させる。所定のイベントが発生すると、第2ゲーム媒体が有利になる所定の効果が発揮されてもよい。所定の効果は、例えば、第2ゲーム媒体の体力等を上昇させる効果であってもよく、或いは対戦相手である第1ゲーム媒体の攻撃力等を減少させる効果であってもよい。所定の効果は、対戦ゲームパートの制限時間を減少させる効果であってもよい。さらに、所定の効果は、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じて異なってもよい。例えば、第2ゲーム媒体の第2パラメータの値が最大値の10%でイベントが発生した場合、第2ゲーム媒体の体力が10%回復する効果が発揮され、最大値の50%でイベントが発生した場合、第2ゲーム媒体の体力が50%回復する効果が発揮されてもよい。第2ゲーム媒体の第2パラメータの値が最大値の10%以下でイベントが発生するなど、第2パラメータが特定の条件下にある時にイベントが発生した場合、特別に第2ゲーム媒体の体力が最大値まで回復する効果など、その他の場合に発生したイベントと比べて発揮される効果を変えてもよい。一方で、所定の効果は、第2ゲーム媒体の第2パラメータによらず一定であってもよい。
第2ゲーム媒体が複数の場合、発生する所定のイベントは第2ゲーム媒体に応じて異なってもよい。例えば、2つの第2ゲーム媒体A及びBとの対戦においては、サーバ制御部13は、どちらか一方の第2ゲーム媒体の発生条件が満たされた場合に、その第2ゲーム媒体に関連付けられたイベントのみを発生させてもよく、或いは、どちらか一方の第2ゲーム媒体の発生条件が満たされた場合に、両方のゲーム媒体に関連付けられたイベントを発生させてもよい。また、例えば、第2ゲーム媒体A又はBの一方との対戦においては、それぞれイベントA又はBのみが発生するのに対し、第2ゲーム媒体A及びBの両方との対戦においては、イベントA及びイベントBに加えて、イベントCが追加で発生するなど、対戦に参加する第2ゲーム媒体に応じて発生し得るイベントが変更されてもよい。
サーバ制御部13は、第1パラメータが第1の条件とは異なる第2の条件を満たすか否かに応じて、対戦の勝敗を判定する。第2の条件は、例えば、第2ゲーム媒体の第1パラメータがゼロに達するという条件であってもよい。この場合、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第1パラメータがゼロに達すると、第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定する。第2の条件は、前述の例に限られず、任意に設定されてもよい。例えば、対戦ゲームパートの制限時間に達した時点において、第2ゲーム媒体の第1パラメータがゼロに達していない場合には、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体が対戦に敗北したと判定してもよい。また、第2ゲーム媒体が複数の場合、サーバ制御部13は、すべての第2ゲーム媒体が第2条件を満たすことによって、第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定してもよく、特定の第2ゲーム媒体が第2条件を満たすことによって、第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定してもよい。また、同様に、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体の第1パラメータが第2の条件を満たす場合、第2ゲーム媒体が対戦に勝利した、つまり、第1ゲーム媒体が対戦に敗北したと判定してもよい。
サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定された場合、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じて異なる所定の報酬を第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザに付与する。例えば、第2ゲーム媒体の第2パラメータの値がゼロの状態で第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定された場合、サーバ制御部13は、通常の報酬に加えて、追加の報酬、又は特別の報酬等をユーザに付与してもよい。また、例えば、第2ゲーム媒体の第2パラメータの値が最大値の10%を残して第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定された場合と、最大値の50%を残して第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定された場合とでは、ユーザに付与される報酬の量及び種類が異なってもよい。サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第2パラメータの残量に応じて異なる、所定の報酬を通知するためのメッセージを第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザの端末装置20の表示部23に表示させてもよい。具体的には、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第2パラメータの残量に応じて異なる所定の報酬と、当該報酬が付与される条件を通知するためのメッセージとを関連付けて、サーバ記憶部12に記憶する。サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第2パラメータの残量に応じて、サーバ記憶部12に記憶された報酬が付与される条件を通知するメッセージをユーザの端末装置20の表示部23に表示させてもよい。例えば、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体との対戦に勝利した際に、当該第2ゲーム媒体の第2パラメータが0%であると追加報酬がユーザに付与される対戦ゲームパートにおいて、第2ゲーム媒体Aの第2パラメータが最大値の10%以下まで減少すると、「第2パラメータが0%になるまであと少しです。第2パラメータが0%になると追加報酬が貰えます。」というような追加報酬が付与される条件を通知するためのメッセージをユーザの端末装置20の表示部23に表示させてもよい。このように、対戦ゲームパートに参加しているユーザに対して対戦ゲームパートにおける次の目標が提示されることによって、ユーザのゲーム継続意欲が向上する。
本実施形態におけるサーバ装置10の動作の一例を、図2、図3、及び図4を用いて説明する。図3におけるゲーム媒体IDがC01のゲーム媒体とC04のゲーム媒体との対戦ゲームパートを実行する場合、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体としてC01のゲーム媒体を、第2ゲーム媒体としてC04のゲーム媒体を、サーバ記憶部12に記憶する。サーバ制御部13は、更に第1ゲーム媒体C01に関連付けられたユーザU01の情報も、サーバ記憶部12に記憶する。サーバ制御部13は、図4のように、第2ゲーム媒体C04の第1パラメータ及び第2パラメータ、つまり、体力及び特殊効果パラメータを第1ゲーム媒体C01に関連付けられたユーザU01の端末装置20に表示させる。図4は端末装置20において表示部23及び入力部24が一体的に設けられた表示画面の例である。
画面には第2ゲーム媒体C04のゲーム媒体名、レベル、体力(第1パラメータ)の現在値及び最大値、及び特殊効果パラメータ(第2パラメータ)の現在値及び最大値と、第1ゲーム媒体C01のゲーム媒体名、体力の現在値及び最大値が表示される。また、画面には「通常攻撃」ボタン及び「特殊攻撃」ボタンが表示される。ここで、ユーザ、または第1ゲーム媒体に関連付けられたパラメータが所定の条件を満たす場合に、「特殊攻撃」ボタンが画面に表示されてもよい。具体的には、ユーザのランクが10未満であった場合、或いは第1ゲーム媒体に「特殊攻撃」というスキルが関連付けられている場合のみ、「特殊攻撃」ボタンが画面に表示されてもよい。画面にて「通常攻撃」ボタンが押されると、第2ゲーム媒体の体力を減らし、併せて、10%の確率で、特殊効果パラメータを最大値の1%減らす処理が行われる。一方、画面にて「特殊攻撃」ボタンが押されると、第2ゲーム媒体の特殊効果パラメータのみを100%の確率で最大値の4%減らす処理が行われる。画面に「特殊攻撃」ボタンが表示されたユーザは表示された第2ゲーム媒体の体力及び特殊効果パラメータ等の情報をもとに、体力を主に減らす通常攻撃を行うか、或いは特殊効果パラメータを主に減らす特殊攻撃を行うかを選択できる。一方、画面に「特殊攻撃」ボタンが表示されないユーザは、表示された第2ゲーム媒体の体力及び特殊効果パラメータ等の情報をもとに、他のユーザによって第2ゲーム媒体の特殊効果パラメータが減らされるのを待ち、ゲームの進行状況に応じて最適だと思われるタイミングで通常攻撃を行うことができる。このように、それぞれのユーザ毎に異なる行動を実行することが必要となり、ユーザ間での協力をより促進することができる。
端末装置20において、例えば「通常攻撃」ボタンが押されると、その情報が第1ゲーム媒体C01に関連付けられたユーザU01の操作としてサーバ装置10に送信される。サーバ制御部13は、受信したユーザの操作に基づいて、第2ゲーム媒体C04の体力を第1ゲーム媒体の攻撃力に応じて減少させる。更に、サーバ制御部13は、10%の確率で、第2ゲーム媒体C04の特殊効果パラメータを減少させる。その後、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体C04の体力が、例えば最大値の5%以下といった第1の条件を満たすか否かを判定する。図4の場合、最大値40000に対して現在の値が2000であり、第1の条件を満たすため、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体C04の特殊効果パラメータに応じた発生条件に基づいて、例えば、最大値100に対する現在値40の割合である40%の確率で、対戦において所定のイベントを発生させるか否かを判定する。
イベントを発生させると判定された場合、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体C04に関連付けられたイベントを発生させる。例えばイベントの効果が、そのイベントが関連付けられたゲーム媒体の体力を50%まで回復するものであれば、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体C04の体力を20000まで上昇させる。その後、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体または第2ゲーム媒体の体力がゼロであるといった第1の条件とは異なる第2の条件を満たすか否かを判定する。満たさないと判定された場合には、サーバ制御部13は、再度、第2ゲーム媒体C04の体力及び特殊効果パラメータを第1ゲーム媒体C01に関連付けられたユーザU01の端末装置20に表示させる。
一方、第2ゲーム媒体の体力がゼロとなり、第2の条件を満たすと判定された場合には、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体C01が対戦に勝利したと判定し、第2ゲーム媒体C04の特殊効果パラメータに応じて異なる所定の報酬を第1ゲーム媒体C01に関連付けられたユーザU01に付与する。例えば、第2ゲーム媒体C04の特殊効果パラメータがゼロであれば、サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体C01を所有するユーザU01に通常の報酬に加え、追加の報酬として特別なゲーム媒体等を付与する。
(サーバ装置の動作例)
図5を参照して、本発明の一実施形態に係るサーバ装置10の動作の例を説明する。
ステップS101:サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体、及び第2ゲーム媒体を記憶する。
ステップS102:サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体との対戦を実行する。
ステップS103:サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータを第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザの端末装置20に表示させる。
ステップS104:サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザの操作情報を端末装置20から受信する。
ステップS105:サーバ制御部13は、ユーザの操作に基づいて、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータの少なくとも一方を変動させる。
ステップS106:サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件を満たすか否かを判定する。
ステップS107:第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件を満たす場合(ステップS106-Yes)、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じた発生条件に基づいて、対戦において所定のイベントを発生させる。第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件を満たさない場合(ステップS106-No)、サーバ制御部13は、本ステップを実行しない。
ステップS108:サーバ制御部13は、第1ゲーム媒体又は第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件とは異なる第2の条件を満たすか否かを判定し、満たすと判定された場合には、対戦の勝敗を判定する。満たさないと判定された場合(ステップS108-No)、サーバ制御部13は、ステップS103の処理を実行する。
ステップS109:第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定された場合(ステップS108-Yes)、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じて異なる所定の報酬を第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザに付与する。
以上述べたように、本実施形態に係るサーバ装置10は、第1ゲーム媒体、及び第2ゲーム媒体を記憶する。サーバ装置10は、第1ゲーム媒体と第2ゲーム媒体との対戦を実行する。サーバ装置10は、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータを端末装置20に表示させる。サーバ装置10は、第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザの操作に基づいて、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータの少なくとも一方を変動させる。サーバ装置10は、第2ゲーム媒体の第1パラメータが第1の条件を満たす場合、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じた発生条件に基づいて、対戦において所定のイベントを発生させる。サーバ装置10は、第1パラメータが第1の条件とは異なる第2の条件を満たすか否かに応じて、対戦の勝敗を判定する。このように、対戦ゲームパートにおいて、ユーザ操作により勝敗の判定に用いられる第1パラメータとは異なる第2パラメータを変動可能とした上で、第2パラメータに応じた発生条件に基づいて、イベントを発生させることによって、ゲームを単調なものにさせず、対戦ゲームの戦略性が向上する。
本実施形態に係る端末装置20は、第1ゲーム媒体が複数の場合、第1ゲーム媒体のそれぞれに関連付けられたユーザの操作に基づく、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータの少なくとも一方の変動量を変更させる。このように、対戦ゲームパートへ参加するユーザに応じて、ゲームの演出を変えることによって、対戦ゲームの戦略性が向上するとともに、ユーザのゲームへの参加意欲が向上する。
本実施形態に係る端末装置20は、第1ゲーム媒体が複数の場合、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータの少なくとも一方の変動量を、対戦へ参加する第1ゲーム媒体の数、及び第1ゲーム媒体の対戦への参加方法に応じて変更させる。このように、対戦ゲームパートへユーザの参加状況に応じて、ゲームの演出を変えることによって、対戦ゲームの戦略性が向上するとともに、ユーザのゲームへの参加意欲が向上する。
本実施形態に係る端末装置20は、第2ゲーム媒体が複数の場合、第2ゲーム媒体に応じて異なるイベントを発生させる。このように、対戦に参戦する第2ゲーム媒体の組み合わせによって異なるイベントを発生させることによって、ゲームを単調なものにさせず、対戦ゲームの戦略性が向上する。
本実施形態に係る端末装置20は、所定のイベントにおいて、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じて異なる第2ゲーム媒体が有利になる所定の効果が発揮する。このように、対戦ゲームパートにおいて、第2パラメータに応じて発生条件だけでなく、発揮される効果をも変えることよって、ゲームを単調なものにさせず、対戦ゲームの戦略性が向上する。
本実施形態に係る端末装置20は、第1ゲーム媒体が対戦に勝利したと判定された場合、第2ゲーム媒体の第2パラメータに応じて異なる所定の報酬を第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザに付与する。このように、対戦ゲームパートにおいて、第2パラメータに応じて異なる報酬をユーザに付与することによって、ユーザのゲーム継続意欲を向上させることができる。
以下、本開示の第2の実施形態におけるサーバ装置10の動作の例を、図2、図6及び図7を用いて説明する。図6に示すとおり、ゲーム媒体に関する情報は、特殊効果パラメータ(第2パラメータ)及びイベントのセットを複数含んでもよい。例えば、図6において、ゲーム媒体IDがC05のキャラクタEは特殊効果パラメータ及びイベントを2セット持っているため、キャラクタAの特殊効果パラメータ1及びイベント1と、特殊効果パラメータ2及びイベント2とにそれぞれ情報が設定されている。1つのゲーム媒体に複数の特殊効果パラメータが設定されている場合、特殊効果パラメータごとに、そのパラメータを攻撃できる条件を設定してもよい。それぞれの特殊効果パラメータを攻撃するための条件として、例えば、ユーザ又はゲーム媒体が所定のアイテム又はスキルを所有していることが設定されてもよい。
サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体に関連付けられた複数のイベントのうちいずれかのイベントを発生させてもよい。サーバ制御部13は、それぞれの第2パラメータに応じた発生条件に基づいて、それぞれのイベントを発生させてもよい。例えば、第2ゲーム媒体がイベントA、イベントB、及びイベントCと、それぞれに対応する3つの第2パラメータを持ち、ユーザからの攻撃によってそれぞれの第2パラメータが最大値の10%、20%、及び100%となった時点でイベント発生の判定が行われる場合に、サーバ制御部13は、10%の確率でイベントAを、20%の確率でイベントBを、100%の確率でイベントCを発生させてもよい。ここで、第2ゲーム媒体に複数の第2パラメータが設定されている場合、サーバ制御部13は、ユーザ操作に基づいて、複数の第2パラメータのいずれかから逐次に減少させてもよく、或いは、複数の第2パラメータを並行して減少させてもよい。例えば、第2ゲーム媒体に第2パラメータA及び第2パラメータBが設定されていた場合、サーバ制御部13は、第2パラメータAがゼロになった後に初めて第2パラメータBを減少させるように第2パラメータを逐次に減少させてもよく、或いは、ユーザ操作に応じて第2パラメータA及び第2パラメータBの少なくとも一方を減少させるように第2パラメータを並行して減少させてもよい。
第1ゲーム媒体C01に関連付けられたユーザU01が、図6におけるゲーム媒体IDがC05の第2ゲーム媒体との対戦ゲームパートを実行する場合、サーバ制御部13は、図7のように、第2ゲーム媒体C05の体力及び特殊効果パラメータをユーザU01の端末装置20に表示させる。第2ゲーム媒体C05にはそれぞれ2つの特殊効果パラメータ1、2及びイベント1、2が設定されている。2つの特殊効果パラメータ1、2は、異なる色で色分けされて表示されてもよい。サーバ制御部13は、ユーザ操作に基づき、第2ゲーム媒体の特殊効果パラメータが攻撃されると、まずは、特殊効果パラメータ1を減少させる。第2ゲーム媒体の特殊効果パラメータ1がゼロになると、サーバ制御部13は、ユーザ操作に基づき、第2ゲーム媒体の特殊効果パラメータ2を減少させる。第2ゲーム媒体C05の体力が、例えば最大値の5%以下といった第1の条件を満たす場合、サーバ制御部13は、第2ゲーム媒体C05の特殊効果パラメータに応じた発生条件に基づいて、特殊効果パラメータ1に対応するイベント1は0%の確率で、特殊効果パラメータ2に対応するイベント2は80%の確率で発生させる。第2ゲーム媒体C05に関連付けられたイベント2の効果が、対戦ゲームパートの制限時間を半分に減少させるものであれば、サーバ制御部13は、対戦時間を現在表示されている値から半分に減少させ、ユーザU01の端末装置20に表示させる。
第2の実施形態に係るサーバ装置10は、複数のイベントのうちいずれかのイベントを発生させることによって、ゲームを単調なものにさせない効果が高まり、対戦ゲームの戦略性がさらに向上する。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに留意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、前述した本実施形態において、サーバ装置10が実行する動作及び処理の一部又は全部を、端末装置20が実行する構成であってもよい。同様に、端末装置20が実行する動作の一部を、サーバ装置10が実行する構成であってもよい。例えば、端末装置20に表示される各種画面の表示制御及び各種GUIの制御等の処理は、サーバ装置10及び端末装置20の何れか一方が実行してもよく、サーバ装置10及び端末装置20が協働して実行してもよい。或いは、ゲームシステム1は、サーバ装置10を備えなくてもよい。かかる場合、端末装置20は、前述した実施形態においてサーバ装置10から受信する情報を、予め記憶してもよい。
また、前述した実施形態において、図5を参照してサーバ装置10の動作の例について説明した。しかしながら、当該動作に含まれる一部のステップ、又は1つのステップに含まれる一部の動作が、省略されてもよい。論理的に矛盾しない範囲内において、複数のステップの順番が入替わってもよい。
また、前述した実施形態において、端末装置20に表示される画面の少なくとも一部を、サーバ装置10が生成したデータに基づいて端末装置20に表示させるウェブ表示とし、画面の少なくとも一部を、端末装置20にインストールされているネイティブアプリケーションによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、前述した実施形態に係るゲームは、サーバ装置10及び端末装置20のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
また、前述した実施形態に係るサーバ装置10又は端末装置20として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話等の情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置10又は端末装置20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に記憶し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。
また、前述した実施形態において、サーバ制御部13による第1ゲーム媒体に関連付けられたユーザ操作に基づく、第2ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータに関する処理について説明した。しかしながら、例えば、ユーザ同士による対戦ゲームパート等において、第2ゲーム媒体に関連付けられたユーザ操作に基づく、第1ゲーム媒体の第1パラメータ、及び第2パラメータに関する処理も同様にサーバ制御部13によって実施されてもよい。
また、前述した実施形態において、ゲーム媒体に関連付けられた特殊効果パラメータ(第2パラメータ)の最大値、及び一度の攻撃による減少量等の設定は、その特殊効果パラメータが関連付けられたゲーム媒体のレベル等に応じて、変更されてもよい。例えば、設定されたゲーム媒体のレベルが10未満では特殊効果パラメータの最大値は0として実質的にイベントを発生できないように設定され、レベルが10以上では特殊効果パラメータの最大値は100としてイベントを発生可能に設定されてもよい。
また、前述した実施形態において、1つのゲーム媒体に複数のイベントが関連付けられた場合、それぞれのイベントに対応する特殊効果パラメータ(第2パラメータ)が当該ゲーム媒体に関連付けられる構成について説明した。例えば、図3において、ゲーム媒体IDがC05のキャラクタEは、2つのイベントが関連付けられており、それに対応する2つの特殊効果パラメータも関連付けられている。しかし、1つのゲーム媒体に関連付けられる特殊効果パラメータが1つであって、その残量に応じて複数のイベントのいずれかが実行されてもよい。例えば、サーバ制御部13は、2つのイベントA及びイベントBが関連付けられたゲーム媒体のイベントを発生させる際に、ゲーム媒体に関連付けられた特殊効果パラメータの残量が最大値の50%以上の場合にはイベントAを、50%以下の場合にはイベントBを発生させてもよい。