JP7252764B2 - 開繊炭素繊維束、繊維強化複合材料、及び開繊炭素繊維束の製造方法 - Google Patents
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Description
繊維強化複合材料に用いられる炭素繊維は、マトリックス樹脂と化学組成及び分子構造が異なることから、マトリックス樹脂との相溶性が低いため、炭素繊維とマトリックス樹脂の接着界面が脆点となり、理論強度が得られないという問題がある。
例えば、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とした繊維強化複合材料を製造する場合、熱可塑性樹脂製のフィルムと強化繊維束とを加圧加熱する方法(フィルム含浸法)が一般に用いられる。この際、強化繊維束を構成している炭素繊維間の開繊が不十分であると、炭素繊維間に熱可塑性樹脂が十分に含浸されず、樹脂未含浸部(空隙部)によって繊維強化複合材料の機械的強度が低下することが知られている。
[1]複数の炭素繊維からなる炭素繊維束と、前記炭素繊維間に配置される被膜無機粒子とを備え、
前記被膜無機粒子が、無機粒子と、前記無機粒子を被膜する炭素同素体を含む、開繊炭素繊維束。
[2]前記炭素同素体がアモルファスカーボンである上記[1]に記載の開繊炭素繊維束。
[3]前記無機粒子が、シリカ粒子である上記[1]又は[2]に記載の開繊炭素繊維束。
[4]前記被膜無機粒子の平均粒径が、1~30μmである上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の開繊炭素繊維束。
[5]上記[1]~[4]のいずれか1項に記載の開繊炭素繊維束と、前記開繊炭素繊維束に含浸されたマトリックス樹脂とを含む繊維強化複合材料。
[6]前記マトリックス樹脂が熱可塑性樹脂である上記[5]に記載の繊維強化複合材料。
[7]複数の炭素繊維からなる炭素繊維束を開繊含浸液に接触させる工程と、
前記開繊含浸液に接触させた炭素繊維束を加熱する工程とを備え、
前記開繊含浸液が、無機粒子と、合成樹脂を形成し得るモノマーとを含む、開繊炭素繊維束の製造方法。
[8]無機粒子の平均粒径が1~25μmである上記[7]に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
[9]加熱時の温度が60℃以上である上記[7]又は[8]に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
[10]加熱時間が1分以上である上記[7]~[9]のいずれか1項に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
[11]前記合成樹脂がオキサジン系樹脂又はアクリル系樹脂である上記[7]~[10]のいずれか1項に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
[12]前記オキサジン系樹脂が、ナフトキサジン樹脂である上記[11]に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
そして本発明で得られた開繊炭素繊維束と、マトリックス樹脂を含む繊維強化複合材料は、樹脂未含浸部が少なく、繊維/樹脂間の界面接着強度に優れることから、高い機械特性を備える。
[開繊炭素繊維束]
本発明の開繊炭素繊維束は、複数の炭素繊維からなる炭素繊維束と、炭素繊維間に配置される被膜無機粒子とを備え、少なくとも炭素繊維間の一部が1μm以上の繊維間隔を備えているものを意味する。
本発明で使用する炭素繊維としては、例えば、PAN系炭素繊維、PITCH系炭素繊維などが挙げられ、PAN系炭素繊維が好ましく用いられる。炭素繊維の平均径は、4μm以上が好ましく、6μm以上がより好ましい。また、炭素繊維の平均径は、30μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。
なお、本発明において、平均径とは、ランダムに選択した100個の炭素繊維の繊維径の相加平均値である。また、繊維径とは、繊維の長さ方向に直交する方向に沿った断面において、この断面(略円形)の直径のことをいう。
一般に炭素繊維束のフィラメント数が増える程、フィラメントあたりの機械物性及び樹脂の含浸性も低下する傾向にあるが、同様に炭素繊維束の重量あたりの価格も低下するため、用途に応じて適切なフィラメント数の炭素繊維束を選択することができる。
本発明の炭素繊維束は、一方向連続繊維を用いる場合は、48000本以上100000本以下が、織物の炭素繊維束を用いる場合は12000本以上48000本以下が好ましく用いられる。
炭素繊維束は、様々な形態で使用されてもよい。例えば、複数の繊維束が一方向に配向されてなる一方向連続繊維(UniDirection繊維)、複数の繊維束が織られて形成された織物、繊維束が編まれて形成された編物、複数の繊維束と熱可塑性樹脂繊維からなる不織布などの形態で使用されるとよい。これらの中では、一方向連続繊維及び織物が好ましく、縦横方向に高い機械物性を持つ織物がより好ましい。織物は、平織、綾織及び朱子織などで織られればよく、等方性を備える平織又は綾織りが好ましい。また、編物としては、各繊維配向方向に繊維が直進性をもった形で配置されるノンクリンプファブリックが好ましい。
本発明の被膜無機粒子は、無機粒子と、無機粒子を被膜する炭素同素体を含む。被膜無機粒子は、無機粒子がコアとなり、かつ表面が炭素同素体からなるコアシェル粒子である。各無機粒子は、その表面全体が炭素同素体により被膜されてもよいし、表面の一部が炭素同素体により被膜されてもよい。
被膜無機粒子は、各繊維束において炭素繊維間に入り込み、それにより、炭素繊維束を開繊させる。炭素繊維間に入り込んだ被膜無機粒子は、炭素繊維間を架橋させるとよい。ここで、「架橋」するとは、炭素繊維間に入り込んだ被膜無機粒子が少なくとも2つの炭素繊維を架け渡すように配置される構造を有することを意味する。また、被膜無機粒子は、炭素同素体を介して炭素繊維に接着されるとよい。被膜無機粒子が炭素繊維間を架橋し、また、被膜無機粒子が炭素繊維間を接着することで、繊維束の開繊状態をより強固に保持しやすくなる。
さらに、本発明では、炭素繊維の被膜無機粒子に接触する部分など、炭素繊維の少なくとも一部において、炭素繊維の表面が、炭素同素体によって被膜されていてもよい。この場合、無機粒子の表面を被膜する炭素同素体は、炭素繊維の表面に被膜された炭素同素体に接続するような態様を有することが可能になる。
また、篩い等を用いて、炭素繊維間の開繊に寄与しない粒径の粒子を除いてもよい。例えば、繊維に対して大きすぎる粒子として100μm以上の粒子を除去したり、開繊に寄与しない0.1μm以下の粒子を除去してもよい。
ここで、炭素同素体は、合成樹脂の炭素由来であることが好ましく、すなわち、炭素同素体は、合成樹脂を炭素化又は黒鉛化することで得られることが好ましい。合成樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、オキサジン系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。加熱によって重合反応が進む樹脂であれば特に限定されないが、炭化処理時の温度が低く済み、強固なアモルファスカーボンの被膜を形成できる観点から、オキサジン系樹脂が好ましい。また、オキサジン系樹脂としては、ベンゾオキサジン樹脂、ナフトキサジン樹脂などが挙げられ、これらの中では、より低温で炭化しやすい点からナフトキサジン樹脂が好ましい。また、合成樹脂としては、アクリル系樹脂も好ましい。
また、本発明における炭素繊維間は、少なくとも一部が1μm以上であり、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上である。炭素繊維間の一部の距離が上記範囲以上であると、繊維間の空隙を利用してマトリックス樹脂が開繊繊維束の中心まで含浸しやすくなる傾向にある。
本発明の開繊炭素繊維束の製造方法は、複数の炭素繊維からなる炭素繊維束を開繊含浸液に接触させる工程と、開繊含浸液に接触させた炭素繊維束を加熱する工程とを備える。以下、本製造方法についてより詳細に説明する。
フェノール類としては、オキサジン系樹脂がナフトキサジン樹脂である場合、ジヒドロキシナフタレンが好ましい。ジヒドロキシナフタレンには、多くの異性体が存在する。ジヒドロキシナフタレンの具体例としては、例えば、1,3-ジヒドロキシナフタレン、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、2,3-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレンなどが挙げられる。これらのうち、反応性の高さから、1,5-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレンが好ましく、1,5-ジヒドロキシナフタレンがより好ましい。これらジヒドロキシナフタレンは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
開繊含浸液におけるホルムアルデヒドの配合量は、ジヒドロキシナフタレン1モルに対して1.2~2.8モルであることが好ましく、1.4~2.6モルであることがより好ましい。
一般式R-NH2において、Rは、炭素数が5以下であるアルキル基であることが好まし
い。炭素数が5以下であるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基、n-ペンチル基、シクロペンチル基、シクロプロピルエチル基、シクロプロピルメチル基などが挙げられる。炭素数が5以下であるアルキル基としては、メチル基、エチル基及びプロピル基が好ましい。
アミン類としては、具体的には、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミンなどが好ましく用いられ、メチルアミンがより好ましく用いられる。
アミン類は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
開繊含浸液におけるアミン類の配合量は、ジヒドロキシナフタレン1モルに対して0.6~1.4モルであることが好ましく、0.8~1.2モルであることがより好ましい。
溶媒の量は、モノマー100質量部に対して、400~5000質量部が好ましく、600~4500質量部がより好ましい。
炭素繊維束への開繊含浸液の接触は、開繊含浸液を炭素繊維束に含浸させることで行うとよい。具体的には、開繊含浸液を炭素繊維束にスプレー、塗布などしてもよいし、開繊含浸液に炭素繊維束を浸漬させてもよい。
炭素繊維束に開繊含浸液を接触させることで、無機粒子は、炭素繊維束の炭素繊維間の隙間に入り込み、それにより、炭素繊維束を開繊させる。
その後、更に加熱を行うことにより合成樹脂を炭化させ、炭素同素体を無機粒子に被膜させてもよい。炭素同素体により被膜された無機粒子(被膜無機粒子)は、上記した通り、炭素繊維間を架橋する構造を形成するとよい。また、無機粒子を被膜した炭素同素体は、炭素繊維に接着するとよい。さらに、炭素同素体は、炭素繊維の表面に被膜されてもよく、被膜無機粒子表面の炭素同素体と、炭素繊維に被膜された炭素同素体とが接続するような構造を形成してもよい。
合成樹脂がナフトキサジン樹脂の場合は、加熱温度が180~250℃の範囲とすることが好ましい。加熱温度を180℃以上とすることで、モノマーを重合し、かつ炭化して炭素同素体を形成することが可能になる。加熱温度を250℃以下とすることで、炭素繊維を劣化させることなく、炭素同素体を形成することが可能である。
本発明の繊維強化複合材料は、上記した開繊炭素繊維束と、開繊炭素繊維束に含浸されたマトリックス樹脂と含む。マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂のいずれであってもよいが、含浸性という課題を有し、かつ繊維強化複合材料に優れた曲げ弾性率及び曲げ強度を付与できる観点から、熱可塑性樹脂が好ましい。
ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン系樹脂、中密度ポリエチレン系樹脂、高密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状中密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状高密度ポリエチレン系樹脂などが挙げられる。
なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセンなどのα-オレフィンなどが挙げられる。
本発明の開繊繊維束を、用いることでマトリックス樹脂との相溶性が向上する効果が得られるその理由について、以下に仮説を提示する。
本発明の開繊炭素繊維束は、繊維束が被膜無機粒子によって十分に開繊されている。したがって、マトリックス樹脂は、開繊炭素繊維束に適切な量含浸され、樹脂含浸性が良好になる。また、炭素繊維間が、被膜無機粒子によって架橋され、また被膜無機粒子が炭素繊維に接着すると、圧力などが加わっても炭素繊維束の開繊状態が維持される。そのため、例えば、熱及び圧力を加えてマトリックス樹脂に炭素繊維束を含浸させるような場合でも、炭素繊維束の開繊状態が十分に維持されるので、樹脂含浸性が優れたものとなる。そして、繊維強化複合材料は、マトリックス樹脂が適切かつ大量に含浸されることで、優れた機械的強度を有したものと考えられる。
[炭素繊維織物]
3K織物:台湾プラスチックス社製 商品名「EC3C」(PAN系炭素繊維束、フィラメント数:3000本、目付量:200g/m2、厚み:0.19mm、平織)
12K織物:台湾プラスチック社製 商品名「ECCN」(PAN系炭素繊維束、フィラメント数:12000本、目付量:400g/m2、厚み:0.575mm、綾織)[シリカ粒子]
シリカ粒子1:日揮触媒化成株式会社製、商品名「ESPHERIQUE N15」(平均粒径10μm、比表面積5m2/g)
[樹脂フィルム]
PP1:プライムポリマー社製、商品名「J108M」(ホモポリプロピレン樹脂)100重量部と、三洋化成工業株式会社製、商品名「ユーメックス1010」(酸変性ポリプロピレン)10重量部とを押出機にて、溶融混練した後、成膜化したPPフィルム。
PC1:住友化学株式会社製 商品名「テクノロイC000」)(ポリカーボネート樹脂フィルム)
PMMA1:住友アクリル販売社製 商品名「S001G」、(ポリメタクリル酸メチル樹脂フィルム)
PEEK1 :信越ポリマー社製 商品名「Shin-Etsu Sepla Film」 (ポリエーテルエーテルケトン樹脂フィルム)
1,5-ジヒドロキシナフタレン10質量部、40質量%メチルアミン水溶液4質量部、及びホルマリン(ホルムアルデヒドの含有量:37質量%)8質量部からなるモノマーと、溶媒としてエタノール水(エタノールの含有量:50質量%)600質量部とを均一に混合して、モノマーを溶解してなるモノマー溶液を作製した。
次に上記モノマー溶液にシリカ粒子(日揮触媒化成株式会社製、商品名「ESPHERIQUE N15」、平均粒径10μm、比表面積5m2/g)を20質量部添加し、開繊含浸液1を製造した。
その後、3K織物を用意し、上記の開繊含浸液に浸漬した後に引き上げ、その後、200℃で2分間加熱した。この加熱によって、ナフトキサジン樹脂の重合反応と、炭化が生じ、ナフトキサジン樹脂由来のアモルファスカーボンが生成し、開繊炭素繊維束が得られた。開繊炭素繊維束における無機粒子及び炭素同素体の合計付着量は、1質量%であった。
上記した炭素繊維強化複合体を、複数枚数重ねて、熱融着によって一体化させて試験片を作製した。得られた試験片の曲げ弾性率および曲げ強度をJIS K7074に準拠して測定した。結果を表1に示す。
3K織物からなる開繊繊維束を、未処理の3K織物に変更した以外は実施例1-1と同様とし、PP1と3K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。得られた炭素繊維強化複合体の厚みは250μm、繊維強化複合体に占める炭素繊維含有率(体積%)は50%であった。また、曲げ弾性率及び曲げ強度の結果を表1に示す。
3K織物を12K織物に変更した以外は、実施例1-1と同様とし、PP1と12K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。結果を表1に示す。
12K織物からなる開繊繊維束を、未処理の12K織物に変更した以外は実施例2-1と同様とし、PP1と12K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。結果を表1に示す。
PP1をPC1と変更し、積層後の圧縮温度を270℃に設定した以外は実施例2-1と同様とし、PC1と12K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。結果を表1に示す。
12K織物からなる開繊繊維束を、未処理の12K織物に変更した以外は実施例2-2と同様とし、PC1と12K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。結果を表1に示す。
PP1をPMMA1と変更し、積層後の圧縮温度を270℃に設定した以外は実施例2-1と同様とし、PMMA1と12K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。結果を表1に示す。
12K織物からなる開繊繊維束を、未処理の12K織物に変更した以外は実施例2-3と同様とし、PMMA1と12K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。結果を表1に示す。
PP1をPEEK1と変更し、積層後の圧縮温度を370℃に設定した以外は実施例2-1と同様とし、PEEK1と12K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。結果を表1に示す。
12K織物からなる開繊繊維束を、未処理の12K織物に変更した以外は実施例2-3と同様とし、PEEK1と12K織物との炭素繊維強化複合体を作成し、同様に評価した。結果を表1に示す。
Claims (11)
- 複数の炭素繊維からなる炭素繊維束と、前記炭素繊維間に配置される被膜無機粒子とを備え、
前記被膜無機粒子が、無機粒子と、前記無機粒子を被膜する炭素同素体を含み、
前記被膜無機粒子の平均粒径が、1~30μmである、開繊炭素繊維束。 - 前記炭素同素体がアモルファスカーボンである請求項1に記載の開繊炭素繊維束。
- 前記無機粒子が、シリカ粒子である請求項1又は2に記載の開繊炭素繊維束。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の開繊炭素繊維束と、前記開繊炭素繊維束に含浸されたマトリックス樹脂とを含む繊維強化複合材料。
- 前記マトリックス樹脂が熱可塑性樹脂である請求項4に記載の繊維強化複合材料。
- 複数の炭素繊維からなる炭素繊維束を開繊含浸液に接触させる工程と、
前記開繊含浸液に接触させた炭素繊維束を加熱する工程とを備え、
前記開繊含浸液が、無機粒子と、合成樹脂を形成し得るモノマーとを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。 - 前記無機粒子の平均粒径が1~25μmである請求項6に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
- 加熱時の温度が60℃以上である請求項6又は7に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
- 加熱時間が1分以上である請求項6~8のいずれか1項に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
- 前記合成樹脂が、オキサジン系樹脂又はアクリル系樹脂である請求項6~9のいずれか1項に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
- 前記オキサジン系樹脂が、ナフトキサジン樹脂である請求項10に記載の開繊炭素繊維束の製造方法。
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