JP7249827B2 - 電極埋設部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基体に電極が埋設された電極埋設部材の製造方法に関する。
半導体製造装置において、ウエハなどの基板を表面に保持する静電チャックや、表面に載置された基板を加熱するヒータ、サセプタなどは、セラミックスからなる基体の内部に電極が埋設された電極埋設部材を備えている。
特にヒータに備わる電極埋設部材においては、発熱体として機能する電極(ヒータ電極)を、Mo(モリブデン)又はW(タングステン)からなる網目状体(メッシュ体)を所定の形状に切断したものからなるとすることが多い。
そして、特許文献1には、静電チャックの内部電極を網状の電極(金網状電極)として、その厚み方向に加圧して塑性変形させることにより、大きな吸着力を安定して発現させることが開示されている。また、特許文献2には、発熱体として機能する電極がMo、Wなどからなる網状物が圧延加工されたものからなることが開示されている。
さらに、特許文献3には、Mo線棒材を、非酸化雰囲気で900℃から1200℃に加熱することによって、表面の酸化物を除去し、所望のアスペクト比を備える結晶粒とその数、並びに引張強さ、伸び、折り曲げ回数を確保することが開示されている。
特許3359582号公報 特開平11-204238号公報 特許5068986号公報
例えば、上記従来のような網目状体からなら電極を発熱体として機能させ、電極埋設部材をヒータとして構成する場合、ヒータ特性の個体差が大きく、所望の温度分布が得られないことがあった。
発明者は、この原因が、電極の線材の交差部分における不安定な接触状態、交差部分における線材の局所的な過度な変形、及び、電極全体に亘る屈曲などの変形であることを見い出した。
線材の交差部分における不安定な接触状態を解消するためには、上記特許文献1,2を参照して、電極の厚み方向に大きな圧力を加えればよい。しかし、これによって、交差部分における線材の局所的な過度な変形、さらには線材にクラックなどが生じ断線するおそれが生じる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、網目状体からなる電極の特性の安定化を図ることが可能となる電極埋設部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、セラミックスからなる基体と、前記基体の内部に埋設された網目状体からなる電極とを備える電極埋設部材の製造方法であって、モリブデン、タングステン又はこれらを主成分とする合金からなる線材が織られてなる網目状体を900℃以上、前記線材の再結晶化温度未満の温度で還元雰囲気にて熱処理する工程と、前記熱処理する工程の後、前記網目状体を前記電極の形状に裁断する工程と、前記基体となるセラミックス粉末中、前記セラミックス粉末を成形してなるセラミックス成形体中、前記セラミックス成形体を脱脂してなる脱脂体中、あるいは前記セラミックス成形体又は前記脱脂体を仮焼してなる仮焼体中に前記熱処理及び前記裁断した網目状体を埋設した状態で、前記網目状体を前記再結晶化温度以上の温度で加熱する工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、網目状体を900℃以上、線材の再結晶化温度未満の温度で還元雰囲気にて熱処理することにより、電極埋設部材における電極の特性の安定化を図ることが可能となる。
これは、発明者が後述する実施例及び比較例に基づき見出したものであり、その理由は定かではないが、再結晶化温度より低い温度で熱処理した結果、微細構造を大幅に変化させることなく(再結晶化に比較して相対的な変化が大幅に小さい)、主として線材を織る際に生じた残留応力の一部が、焼きなましや焼きならしと同様に除去されるからであると考えられる。
さらに、還元雰囲気にて網目状体を熱処理することにより網目状体を構成する線材同士の接点に形成されていた自然酸化被膜が還元される。これにより、線材同士の接触抵抗が小さくなり網目状体の面内の抵抗分布が安定化する。また、熱処理後の網目状体は歪みが取り除かれ平坦な形状となるため、熱処理後に網目状体の裁断を行う場合には高い寸法精度で所望の形状の電極を得ることが可能となる。一方、網目状体の裁断後に熱処理を行う場合には、裁断時の加工歪の除去を行うことが可能となる。
なお、熱処理温度が900℃未満では網目状体の残留応力が十分に除去されず、熱処理温度が再結晶化温度では再結晶化が進行して網目状体が脆弱化するおそれが生じる。さらに、網目状体を構成する線材同士の接点における自然酸化被膜が十分に除去されず、面内の抵抗分布が不安定になるおそれが生じる。
本発明において、前記熱処理した網目状体を厚さ方向に押圧する工程を備え、前記押圧された網目状体を前記セラミックス粉末中、前記セラミックス成形体中、前記脱脂体中又は前記仮焼体中に埋設した状態で前記加熱を行うことが好ましい。
また、本発明において、前記網目状体を前記熱処理すると同時に当該網目状体を厚さ方向に押圧することが好ましい。
これらの場合、網目状体の線材の接触状態の安定化、線材の局所的な過度の変形の緩和化、及び、網目状体全体に亘る変形や歪みの抑制化をさらに図ることが可能となる。その結果、電極の特性が安定化する。
また、本発明において、前記加熱後の前記線材におけるモリブデン又はタングステンの平均粒径が1μm以上100μm以下であることが好ましい。
この場合、平均粒径が100μm以下と小さく粗大粒径化していないので、電極の線材の接触状態における接触抵抗の均一化をさらに図ることが可能となる。
また、本発明において、前記押圧前の前記線材の断面が直径dの円状であるとき、前記裁断した網目状体の前記線材の交差部分における厚みが1.95d以下となるように前記押圧を行うことが好ましい。
この場合、後述する実施例及び比較例から分かるように、線材の交差部分における安定化をさらに図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係る電極埋設部材の製造方法によって製造される電極埋設部材を示す模式断面図。 本発明の実施形態に係る電極埋設部材の製造方法を示すフローチャート。 電極埋設部材の電極の拡大模式部分断面図。
本発明の実施形態に係る電極埋設部材10の製造方法について図面を参照して説明する。なお、各図面は、電極埋設部材10及び構成要素などを明確化するためにデフォルメされており、実際の比率を表すものではなく、上下などの方向も単なる例示である。
本発明の実施形態に係る電極埋設部材10の製造方法によって製造される電極埋設部材10は、図1に示すように、セラミックスからなる基体1と、基体1の内部に埋設された網目状体からなる電極2とを備えている。電極埋設部材10は、例えば半導体製造装置におけるヒータに用いられ、この場合、電極2はヒータ用電極として機能する。
ただし、電極埋設部材10は、ヒータに用いられるものに限定されず、静電チャック、サセプタなどに用いられるものであってもよく、この場合、電極2は静電吸着電極、高周波発生用電極などとして機能する。また、電極埋設部材10に複数の電極2が埋設されていてもよく、そして、これら複数の電極2は同様に機能するものであっても、異なる機能を有するものであってもよい。
本製造方法は、図2に示すように、電極熱処理工程STEP1、電極押圧工程STEP2、電極裁断工程STEP3及び焼成工程STEP4を備えている。
電極熱処理工程STEP1は、Mo(モリブデン)、W(タングステン)又はこれらを主成分とする合金からなる線材が織られてなる網目状体を900℃以上、線材の再結晶化温度未満の温度で還元雰囲気にて熱処理する工程である。還元雰囲気は、例えば、H(水素)、CO(一酸化炭素)、CH(メタン)、C(プロパン)、C10(ブタン)等の炭化水素ガスなどからなる雰囲気である。なお、Mo、Wを主成分とする合金とは、一般的にMoとWとの合計含有率が50重量%以上のものを指すが、好ましくは70重量%以上のもの、より好ましくは80重量%以上のものである。
Mo及びMo合金の再結晶化温度は、約1000℃から1200℃であるが、例えばMoにTi(チタン)、ジルコニア(ZrO)及びC(カーボン)をドーピングしたTZM合金の再結晶化温度は約1300℃である。そして、W及びW合金の再結晶化温度は、Mo及びMo合金よりも高い。よって、電極熱処理工程STEP1においては、網目状体を900℃以上1200℃以下、好ましくは、900℃以上1000℃以下で熱処理すればよい。
網目状体は、平織からなるものであることが好ましいが、他の織り方によるもの、例えば、綾織、畳織、綾畳織などからなるものであってもよい。
発明者は、後述する実施例及び比較例に基づき、網目状体を900℃以上、線材の再結晶化温度未満の温度で還元雰囲気にて熱処理することにより、電極埋設部材10における電極2の特性の安定化を図ることが可能となることを見い出した。
その理由は定かではないが、再結晶化温度より低い温度で熱処理した結果、微細構造を大幅に変化させることなく(再結晶化に比較して相対的な変化が大幅に小さい)、主として織りこむときに生じた残留応力の一部が除去されるからであると考えられる。なお、熱処理温度が900℃未満では網目状体の残留応力が十分に除去されず、熱処理温度が再結晶化温度では再結晶化が進行して網目状体が脆弱化するおそれがある。また、熱処理された網目状体は変形や歪みが小さく、後述の電極裁断工程STEP3において網目状体を高い寸法精度で所望の電極2の形状に裁断することが可能になったためであると考えられる。
電極押圧工程STEP2は、熱処理した網目状体を厚さ方向に押圧する工程である。このように、熱処理した網目状体を厚さ方向に押圧することによって、線材の交差部分において線材同士が確実に広範囲に亘って接触するようになるので、線材の接触状態の安定化をさらに図ることが可能となる。
図3を参照して、押圧前の線材の断面が直径dの円状であるとき、裁断した網目状体の線材の交差部分における厚みtが1.95d以下となるように押圧を行うことが好ましい。これにより、後述する実施例及び比較例から分かるように、線材の交差部分における安定化をさらに図ることが可能となる。押圧する際には、重石を載せる方法や一軸プレスする方法を用いることができる。
なお、押圧前の線材の断面とは、交差部分間において交差によって断面が変形していない部分における線材の断面のことであり、織り込まれる前の線材の断面を意味する。なお、線材の断面は、円状である場合に限らず、実質的又は大略的に円状であっても、楕円状、あるいは六角形、八角形等の高多角形状であってもよい。
また、電極熱処理工程STEP1と電極押圧工程STEP2とを同時又は部分的に同時に行ってもよい。すなわち、網目状体を熱処理すると同時又は部分的に同時に当該網目状体を厚さ方向に押圧してもよい。その場合、ホットプレス炉を用いて、N雰囲気下、圧力1MPa~10MPaで加圧することが好適である。
このように押圧しながら網目状体を熱処理することによって、網目状体の線材の接触状態の安定化、線材の局所的な過度の変形の緩和化、及び、網目状体全体に亘る変形の抑制化をさらに図ることが可能となる。ただし、電極押圧工程STEP2は必ずしも行う必要はなく、省略してもよい。
電極裁断工程STEP3は、熱処理された網目状体を裁断して、所定の形状の網目状体からなる電極2を得る工程である。裁断は、例えばレーザ加工により行うことができる。
焼成工程STEP4は、基体1となるセラミックス粉末中、セラミックス粉末を成形してなるセラミックス成形体中、セラミックス成形体を脱脂してなる脱脂体中、あるいはセラミックス成形体又は脱脂体を仮焼してなる仮焼体中に熱処理及び裁断した網目状体を埋設した状態で、網目状体を再結晶化温度以上の温度で加熱することにより、電極2が埋設されたセラミックス焼結体からなる基体1を得る工程である。
セラミックス粉末は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)に、酸化イットリウム(Y)などが添加されてなるものである。
セラミックス成形体を用いる場合は、例えば、セラミックス原料を冷間等方圧加圧法(CIP:Cold Isostatic Pressing)を用いて成形することにより板状の複数枚のセラミックス成形体を用意する。具体的には、例えば、上記のセラミックス粉末にバインダ、可塑剤、焼結助剤、分散剤などを添加し、溶剤を用いて混合した後、スプレードライ乾燥をすることで、セラミックス顆粒を得る。そして、このセラミックス顆粒をCIP成形することによりインゴットを得て、このインゴットを機械加工して所定の外形に形成することによりセラミックス成形体を作製する。
脱脂体を用いる場合、上述したセラミックス成形体を500℃以上900℃未満の温度で加熱することにより脱脂処理を行うことにより脱脂体を作製する。また、仮焼体を用いる場合、上述したセラミックス成形体又は脱脂体を900℃以上線材の再結晶化温度未満の温度で仮焼を行うことにより仮焼体を作製する。
セラミックス成形体中に網目状体を埋設する場合、複数のセラミックス成形体を用意し、これらセラミックス成形体の少なくとも一つのセラミックス成形体の表面に機械加工によって網目状体の外形に沿った形状を有する凹部を形成し、この凹部内に網目状体を収容した状態で、複数のセラミックス成形体を積層すればよい。この場合、複数のセラミックス成形体を積層する方向を網目状体の厚さ方向とし、この厚さ方向に加圧しながら加熱することが好ましい。セラミックス成形体の代わりに脱脂体又は仮焼体を用いる場合も、セラミックス成形体と同様に埋設、積層、加熱を行えばよい。
なお、凹部に網目状体を収容する場合、凹部の深さは網目状体の厚みと同程度であることが望ましい。凹部が浅すぎると網目状体が過度に潰れる不都合が生じるおそれがあり、、凹部が深すぎると網目状体の上部に窪みが形成される不都合が生じるおそれがあるからである。
粉末ホットプレス法の場合、脱脂処理及び仮焼を行う必要はなく、セラミック粉末を型に充填した後、一軸加圧を行うことによりセラミックス成形体を作製する。その後、網目状体を載置したセラミックス成形体上にセラミックス粉末を充填し、1MPa以上20MPa以下の圧力で一軸加圧することにより、セラミックス粉末中に網目状体を埋設すればよい。この場合、加圧方向は網目状体の厚み方向に行うことが好ましい。
発明者は、網目状体からなる電極2の交差部分における線材の不安定な接触状態、差部分における線材の局所的な過度な変形、及び、電極2全体に亘る屈曲などの変形によって電極2のヒータ特性などの特性に影響が及び、基体1の表面に所望の温度分布が得られないことの不具合が生じることを見い出した。
これに対し、発明者は、後述する実施例から分かるように、900℃以上再結晶化温度未満の温度で還元雰囲気にて網目状体を熱処理すれば、原理は推測に過ぎないが、焼きなましや焼きならしと同様に、熱応力による組織変化による残留応力が除去されることによって見い出した。
なお、焼成工程STEP4後の線材におけるモリブデン又はタングステンの平均粒径は1μm以上100μm以下であることが好ましい。これは、平均粒径が100μm以下と小さく粗大粒径化していなければ、電極2の線材の接触状態における接触抵抗の均一化を図ることが可能となるからである。
(実施例1)
窒化アルミニウム(AlN)粉末95重量%に焼結助剤として酸化イットリウム(Yを5重量%添加し、バインダと溶剤を用いて混合した後、スプレードライ乾燥することによりセラミックス顆粒を得た。そして、このセラミックス顆粒を98MPa(1ton/cm)の圧力でCIP成形することにより、セラミックス成形体のインゴットを得た。次に、このインゴットに機械加工を施すことにより直径370mm、厚さ5mm~20mmの複数の円板状部材を得た。このとき、円板状部材の表面には電極2を収容するための深さ0.2mmの凹部を形成した。複数の円板状部材を大気雰囲気で500℃以上の温度で2時間脱脂することにより複数の脱脂体を得た。
脱脂体の凹部に電極2となる熱処理及び裁断された網目状体を配置した後、網目状体を挟み込むように複数の脱脂体を積層することにより積層体を得た。積層体を内部に配置したカーボン型をホットプレス炉内に入れ、積層体の積層方向に1MPa以上の圧力で加圧しながら、N雰囲気において炉内温度1800℃を2時間維持して焼成し、セラミックス焼結体を得た。そして、セラミックス焼結体の表面に研削、研磨加工を施すことにより、セラミックス焼結体に埋設された電極2と外部電源を接続するための端子穴を形成した後、端子穴内において電極2と端子をろう付けすることにより電極埋設部材10を作製した。
ここで、電極2となる網目状体には、再結晶化温度が約1200℃のMoからなる直径dが0.1mmの線材が用いられた1インチ当たり50本の線材からなるメッシュサイズ50で平織されたものを用いた。
そして、網目状体を水素雰囲気下、1000℃で熱処理した後、網目状体をレーザ加工により所定のパターンに裁断することにより、室温での抵抗値が6.02Ωであり、発熱体として機能する電極2を得た。
作製した電極埋設部材10は、電極2に外部電源から給電し、電極埋設部材10の温度が定常状態になったのち表面の温度分布をIRカメラで測定し、直径300mmの所定の測定領域における温度の最大値と最小値の差を温度分布として測定した。
また、温度分布の測定後には電極埋設部材10を切断し、電極2の断面の500倍又は1000倍に拡大した視野で画像処理を行うことにより、電極2の平均粒子径を測定した。結果などを表1にまとめた。
(実施例2)
電極2となる網目状体を室温での抵抗値が5.45Ωとなる所定のパターンに裁断したことを除いて、実施例1と同様の方法に従って実施例2の電極埋設部材10を作製した。
(実施例3)
電極2となる網目状体を1000℃で熱処理を行うに際してホットプレス炉を用いてN雰囲気下で線材の交差部分の厚みtが0.185mmとなるように押圧しながら熱処理を行ったことを除いて、実施例1と同様の方法に従って実施例3の電極埋設部材10を作製した。
(実施例4)
電極2となる網目状体として再結晶化温度が約1200℃のWからなる線材が織られたものを用いたことを除いて、実施例1と同様の方法に従って実施例4の電極埋設部材10を作製した。
(実施例5)
電極2となる網目状体の熱処理を900℃で行ったことを除いて、実施例1と同様の方法に従って実施例5の電極埋設部材10を作製した。
(実施例6)
電極2となる網目状体として再結晶化温度が約1200℃の300ppmのK(カリウム)が添加されたWからなる線材が織られたものを用いたことを除いて、実施例1と同様の方法に従って実施例6の電極埋設部材10を作製した。
(比較例1)
電極2となる網目状体の熱処理を行わなかった点を除いて、実施例1と同様の方法に従って実施例1と同様のパターンに裁断した網目状体を用いて比較例1の電極埋設部材10を作製した。
(比較例2)
電極2となる網目状体の熱処理を行わなかった点を除いて、実施例1と同様の方法に従って実施例2と同様のパターンに裁断した網目状体を用いて比較例1の電極埋設部材10を作製した。
(比較例3)
電極2となる網目状体の熱処理を700℃で行ったことを除いて、実施例1と同様の方法に従って比較例3の電極埋設部材10を作製した。
Figure 0007249827000001
実施例1と比較例1や実施例2と比較例2の比較により、網目状体の熱処理を行うことにより、電極埋設部材10の表面の温度分布が低減されることが確認された。
実施例5と比較例3の比較により、900℃以上で網目状体を熱処理することにより電極埋設部材10の表面の温度分布の低減効果が顕著になることが確認された。
実施例5と実施例6の比較により、線材の平均粒径が1μm以上100μm以下であると電極埋設部材10の表面の温度分布のさらなる低減効果があることが確認された。
実施例1と実施例3の比較により、電極押圧工程STEP2を行うことにより電極埋設部材10の表面の温度分布のさらなる低減効果があることが確認された。
1…基体、 2…電極、 10…電極埋設部材。

Claims (4)

  1. セラミックスからなる基体と、前記基体の内部に埋設された網目状体からなる電極とを備える電極埋設部材の製造方法であって、
    モリブデン、タングステン又はこれらを主成分とする合金からなる線材が織られてなる網目状体を900℃以上、前記線材の再結晶化温度未満の温度で還元雰囲気にて熱処理する工程と、
    前記熱処理する工程の後、前記網目状体を前記電極の形状に裁断する工程と、
    前記基体となるセラミックス粉末中、前記セラミックス粉末を成形してなるセラミックス成形体中、前記セラミックス成形体を脱脂してなる脱脂体中、あるいは前記セラミックス成形体又は前記脱脂体を仮焼してなる仮焼体中に前記熱処理及び前記裁断した網目状体を埋設した状態で、前記網目状体を前記再結晶化温度以上の温度で加熱する工程とを備えることを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
  2. 前記熱処理した網目状体を厚さ方向に押圧する工程を備え、
    前記押圧された網目状体を前記セラミックス粉末中、前記セラミックス成形体中、前記脱脂体中又は前記仮焼体中に埋設した状態で前記加熱を行うことを特徴とする請求項1に記載の電極埋設部材の製造方法。
  3. 前記網目状体を前記熱処理すると同時に当該網目状体を厚さ方向に押圧することを特徴とする請求項1に記載の電極埋設部材の製造方法。
  4. 前記押圧前の前記線材の断面が直径dの円状であるとき、前記裁断した網目状体の前記線材の交差部分における厚みが1.95d以下となるように前記押圧を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の電極埋設部材の製造方法。
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