JP7249645B2 - 封止用組成物 - Google Patents
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(a-2):水酸基を有する(メタ)アクリルモノマー、
を含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A):ラジカル硬化性樹脂、
(B):光ラジカル重合開始剤、並びに
(C):充填剤(但し、ヒュームドシリカを除く)
を含む、封止用組成物。
[2](a-1)成分が下記式(1)で表され、かつ、(a-2)成分が、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートである、[1]の封止用組成物。
〔式中、
Ar1は、以下から選択される2価の基であり、
B1及びB2は、独立に、置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキレンであり、
R1は、独立に、水素又はメチルであり、
R2は、独立に、水素又はメチルであり、
m1は、0~3の整数であり、
m2は、0~3の整数である。〕
[3](B)成分が、水素引き抜き型の光ラジカル重合開始剤である、[1]又は[2]の封止用組成物。
[4]更に、(E):チキソ付与剤として、ヒュームドシリカを含む、[1]~[3]のいずれかの封止用組成物。
[5](A)成分中の、(メタ)アクリルオリゴマーである(a-1)成分と、(メタ)アクリルモノマーである(a-2)成分との含有量の合計が75~100質量%である、[1]~[4]のいずれかの封止用組成物。
[6](a-1)成分及び(a-2)成分の合計100質量%に対して、(a-2)成分の含有量が25~30質量%である、[1]~[5]のいずれかに記載の封止用組成物。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の封止用組成物のみからなる、光半導体及び光学的センサーからなる群より選択される、中空構造を有するパッケージ用の封止剤。
(a-1):ビスフェノール骨格を有する、(メタ)アクリルオリゴマー、及び
(a-2):水酸基を有する(メタ)アクリルモノマー、
を含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A):ラジカル硬化性樹脂、
(B):光ラジカル重合開始剤、並びに
(C):充填剤(但し、ヒュームドシリカを除く)
を含む。
ラジカル硬化性樹脂は、(a-1)ビスフェノール骨格を有する、(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含む。(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する。
(メタ)アクリルオリゴマーの分子量としては、400~1100が好ましく、400~700がより好ましい。
(メタ)アクリルオリゴマーのビスフェノール骨格としては、下記構造が挙げられる。
上記構造中、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素、置換されていてもよい炭素数1~2のアルキル基、又は置換されていてもよいフェニル基である。中でもR3及びR4がそれぞれ独立に、水素又はメチル基であることが好ましく、R3及びR4のいずれもがメチル基であることがより好ましい。
式中、Ar1は、以下から選択される2価の基である。
これらの中でも、接着力の観点から、Ar1は、ビスフェノールA、ビスフェノールFがより好ましく、ビスフェノールAがさらに好ましい。
R2は、独立に、水素又はメチルである。
m2は0~3の整数であり、0~1の整数がより好ましい。
m1及びm2が1以上の整数であると、(a-1)成分が柔軟となる。
m1及びm2が0の整数であると、耐湿性に優れる。
ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマーは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーは、脂肪族、脂環式構造のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、脂肪族のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。また、水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーは、ビスフェノール骨格を含まない。
すなわち、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する。一方がアクリロイル基を有することで、はんだリフローのような高温例えば240~260℃の条件に晒されても、十分な接着力を維持し、浮きや剥がれを生じない。特に耐熱性と耐湿性との両立の観点から、(a-2)成分がアクリロイル基を有することが好ましく、(a-1)成分及び(a-2)成分の両方がアクリロイル基を有することが好ましい。
光ラジカル重合開始剤は、光の照射によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定されない。光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ベンゾスベロン類、キサントン類、チオキサントン類、α-アシロキシムエステル類、フェニルグリオキシレート類、ベンジル類、アゾ系化合物、ジフェニルスルフィド系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物、ベンゾインエーテル類及びアントラキノン類等が挙げられる。具体的には、光ラジカル重合開始剤は、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、ベンゾフェノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン-1,2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、2-メチル-1-[4-メチルチオ]フェニル]-2-モルホリノプロパンー1-オン、オリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン]、オリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン]、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、オリゴ2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノール、オリゴ2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノール、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-1-プロパノン、イソプロピルチオキサントン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、[4-(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン、2,4-ジエチルチオキサントン、2ークロロチオキサントン、ベンゾフェノン、エチルアントラキノン、ベンゾフェノンアンモニウム塩、チオキサントンアンモニウム塩、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、1,4-ジベンゾイルベンゼン、10-ブチル-2-クロロアクリドン、2,2’ビス(o-クロロフェニル)4,5,4’,5’-テトラキス(3,4,5-トリメトキシフェニル)1,2’-ビイミダゾール、2,2’ビス(o-クロロフェニル)4,5,4’,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール、4-ベンゾイルジフェニルエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム、o-メチルベンゾイルベンゾエート、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエチルエステル、活性ターシャリアミン、カルバゾール・フェノン系光重合開始剤、アクリジン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、ベンゾイル系光重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、アウトガスの観点から、水素引き抜き型光ラジカル重合開始剤が好ましく、水素引き抜き型光ラジカル重合開始剤としてはベンゾフェノン類、ジベンゾスベロン類、アントラキノン類、キサントン類、チオキサントン類が挙げられ、具体的には、2,4-ジエチルチオキサントン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノンが挙げられる。光ラジカル重合開始剤は1種単独で使用しても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
充填剤は、特に限定されず、公知の無機充填剤及び有機充填剤が挙げられる。無機充填剤として、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、カオリン、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、及び窒化ケイ素が挙げられる。有機充填剤として、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、これらを構成するモノマーと他のモノマーとを共重合させて得られる共重合体、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、及びゴム微粒子が挙げられ、これらの中でも接着性の観点から、無機充填剤が好ましく、二酸化ケイ素、ガラスビーズ及びタルクがより好ましく、タルクがさらに好ましい。充填剤は1種単独で使用しても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
充填剤には、ヒュームドシリカは含まない。チキソ付与剤として使用されるからである。
((D)カップリング剤)
本発明の封止用組成物には、接着性をさらに良好とすることを目的として、カップリング剤を添加することができる。カップリング剤としては、シランカップリング剤、例えば、ビニルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピル、メチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどを例示できる。カップリング剤は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分100質量部に対して、接着性の観点から、(D)成分は0.5~3質量部が好ましく、1~2質量部がより好ましい。
本発明の封止用組成物には、塗工性改善等を目的として、チキソ付与剤を含有させることができる。チキソ付与剤は、特に限定されず、ヒュームドシリカ等の微粒子シリカ、微粒子アルミナ、脂肪族アマイド等が挙げられ、塗工性の観点から、ヒュームドシリカが好ましい。チキソ付与剤は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分100質量部に対して、塗工性の観点から、(E)成分は3~20質量部が好ましく、5~15質量部がより好ましい。
本発明の封止用組成物には、熱ラジカル重合開始剤を含有させることができる。熱ラジカル重合開始剤としては、加熱によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定されず、有機過酸化物が挙げられる。
本発明の封止用組成物は、光硬化の際、光への感度を高めるため、更に、光増感剤を含有してもよい。
封止用組成物は、他の樹脂を含有していてもよい。その他の樹脂としては、従来の封止用組成物の主剤として用いられる従来の不飽和基及び/又はエポキシ基を有する樹脂、並びに、不飽和基及びエポキシ基のいずれも有さない樹脂が挙げられる。ここで、「不飽和基」とは、エチレン性不飽和基及び/又はアセチレン性不飽和基を意味する。その他の樹脂は水酸基を有することが好ましい。その他の樹脂は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
他の樹脂は、封止用組成物100質量%に対して、0~50質量%が好ましく、0質量%であることがより好ましい。
封止用組成物は、他のモノマーを含有していてもよい。その他のモノマーとしては、不飽和基を有するモノマーが挙げられる。他のモノマーは水酸基を有することが好ましい。その他のモノマーは、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
他のモノマーは、含まれる場合は、封止用組成物100質量%に対して、0~30質量%が好ましく、0質量%であることがより好ましい。
封止用組成物は、室温で、プラネタリーミキサー等の装置を用いて、各成分を混合することにより得られる。
本発明の封止用組成物は、光学センサー、光半導体等の半導体パッケージの封止に好適に用いられる。
半導体パッケージの種類として、図1にセラミックキャビティタイプ、図2にチップサイズパッケージタイプを示す。
図1に示すように、セラミックキャビティタイプでは、封止用組成物は、キャビティ4とガラス板又はプラスチック板1とを接着するために用いられる。このタイプにおける封止用組成物の硬化物2の厚さは、通常5~30μm程度である。図2に示すように、チップサイズパッケージタイプでは、封止用組成物は、半導体3とガラス板又はプラスチック板1とを接着するために用いられる。このタイプにおける封止用組成物の硬化物2の厚さは、通常100~200μm程度である。
封止用組成物は、耐湿性に優れるため、硬化物の厚さが厚くても水分を透過させにくいため、チップサイズパッケージタイプに好適に用いられる。
封止用組成物は、上記用途以外にも、表示素子、光量調整素子、焦点可変素子、光変調素子等の封止材料としても用いられる。
エポキシエステル3000MK:下記構造の化合物(共栄社化学株式会社製)
エポキシエステル3002A(N):下記構造の化合物(共栄社化学株式会社製)
エポキシエステル3002M(N):下記構造の化合物(共栄社化学株式会社製)
EXA8067ハーフエステル:下記構造の化合物(n=1~3)
2-ヒドロキシブチルメタクリレート:ライトエステルHOB(N)(共栄社化学株式会社製)
4-ヒドロキシブチルアクリレート:4-HBA(大阪有機化学工業株式会社製)
3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:KBM-503(信越化学株式会社製)
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:Omnirad184(IGM Resins B.V.製)
ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド:Omnirad819(IGM Resins B.V.製)
2,4-ジエチルチオキサントン:DETX-S(日本化薬株式会社製)
タルク:SG-95SK(日本タルク株式会社製)
ヒュームドシリカ:TG-308F(CABOT株式会社製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EXA-8067、DIC株式会社製)480.0g、メタクリル酸(東京化成工業株式会社製)86.1g、及びトリフェニルホスフィン(東京化成工業株式会社製)500mgを混合し100℃で6時間撹拌した。淡黄色透明粘稠物のEXA8067ハーフエステルを554.8g得た。
表1に示す成分を表1に示される配合割合にて封止用組成物を製造し、製造した各組成物を用いて得た試験片を以下の各評価試験方法に基づいて評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中の各成分の配合量の単位は質量部である。
ホウ珪酸ガラス(「D263Teco」松波硝子工業社製)を用いて、2つのサイズのガラス板であるガラス板A:10.0mm×10.0mm×0.5mm及びガラス板B:13.6mm×13.6mm×0.5mmを準備した。ガラス板Bに、実施例1~8、比較例1~3で得られた封止用組成物各2mgを内径200μmの精密ノズルからなるニードルを用いて、中心9mm角のサイズ、線幅250~300μmで塗布した。治具を用いて、ガラスBの中央にガラスAを貼り合わせた。貼り合わせたガラスに紫外線200mW/cm2を30秒照射し、封止用組成物の光硬化を行なった後、120℃で30分熱養生し、試験片を作成した。硬化物の実質厚みは150~160μmであった。
180℃設定のホットプレート上で、試験片に550gの重りで加圧しながら5分間熱プレスした。熱プレス後、試験片を室温にて保管し、翌日、ガラス板A及びBの状態を以下の基準で判断した。
〇:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、浮き及び剥がれがない。
△:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、浮きはあるが、剥がれがない。
×:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、剥がれがある。
なお、「浮き」とは、ガラス板Aとガラス板Bとが完全に密着していないが、接着剤の内側と外側とは遮断されている状態をいい、「剥がれ」とは、ガラス板Aとガラス板Bとが剥がれ、接着剤の内側と外側との遮断が保たれていない状態をいう。
リフロー炉に試験片を入れ、昇温して、180℃で150秒加熱後、さらに250~260℃で25秒加熱し、その後降温した。リフロー後、試験片を室温にて保管し、翌日、ガラス板A及びBの状態を以下の基準で判断した。
〇:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、浮き及び剥がれがない。
△:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、浮きはあるが、剥がれがない。
×:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、剥がれがある。
試験片を85℃、85%RH下に、100時間おいた後のガラス板A及びBの状態を以下の基準で判断した。
〇:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、浮き及び剥がれがない。
△:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、浮きはあるが、剥がれがない。
×:ガラス板Aとガラス板Bとの間に、剥がれがある。
[液滴最大サイズ]
耐熱試験(1)、耐熱試験(2)および耐湿試験のそれぞれの後に、ガラス板Aとガラス板Bとの間に存在する液滴の大きさを、金属顕微鏡BX51/レンズ50×(オリンパス社製)の観察画像から測定し、最大の大きさの液滴から、以下の基準で判断した。
◎:ガラス板Aとガラス板Bとの間に存在する液滴の最大の大きさが2μm以下である。
〇:ガラス板Aとガラス板Bとの間に存在する液滴の最大の大きさが2μm超え5μm以下である。
△:ガラス板Aとガラス板Bとの間に存在する液滴の最大の大きさが5μm超え10μm以下である。
×:ガラス板Aとガラス板Bとの間に存在する液滴の最大の大きさが10μm超えである。
表1には、液滴の最大サイズ(最大の大きさ)も合わせて記載する。
メタルハライドランプ(アイグラフィックス製、GCS-401GX)にて6000mJ/cm2の紫外線を封止用組成物に照射して、0.5×5×50mmの板状硬化体を作製した。この板状硬化体の動的粘弾性を測定装置「DMS-6100」(SII社製)を用いて測定し、E’(貯蔵弾性率)及びE’’(損失弾性率)を求めた。tanδ=E’’/E’よりtanδのピークトップ温度をTgとした。
実施例3と実施例4との比較により、(a-2)成分がアクリレートモノマーである場合、耐湿性により優れていた。
実施例4と実施例5との比較により、(a-1)成分がアクリレートオリゴマーである場合、耐湿性により優れていた。
実施例3と6、及び、実施例4と7の比較により、(B)成分が水素引き抜き型の光重合開始剤である場合、耐湿性により優れていた。
実施例1と実施例8との比較により、(a-1)成分の水酸基の量が多い場合、耐熱性により優れていた。
実施例1~2と実施例3との比較により、(a-1)成分及び(a-2)成分の合計100重量%に対して、(a-2)成分の含有量が、25重量%以上である場合、耐熱性により優れていた。
比較例2の封止剤は、オリゴマー及びモノマーのいずれもアクリロイル基を有さないため、耐熱性に劣っていた。
比較例3の封止剤は、オリゴマー及びモノマーのいずれもアクリロイル基を有さず、オリゴマーが単官能であるため、耐熱性に劣っていた。
2:封止用組成物の硬化物
3:半導体
4:キャビティ
Claims (6)
- (a-1):ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー、及び
(a-2):水酸基を有する(メタ)アクリルモノマー、
を含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A):ラジカル硬化性樹脂、
(B):光ラジカル重合開始剤、並びに
(C):充填剤(但し、ヒュームドシリカを除く)
を含み、
(A)成分中の、(メタ)アクリルオリゴマーである(a-1)成分と、(メタ)アクリルモノマーである(a-2)成分との含有量の合計が75~100質量%である、封止用組成物。 - (B)成分が、水素引き抜き型の光ラジカル重合開始剤である、請求項1又は2に記載の封止用組成物。
- 更に、(E):チキソ付与剤として、ヒュームドシリカを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の封止用組成物。
- (a-1)成分及び(a-2)成分の合計100質量%に対して、(a-2)成分の含有量が25~30質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の封止用組成物。
- 請求項1~5のいずれか一項に記載の封止用組成物のみからなる、光半導体及び光学的センサーからなる群より選択される、中空構造を有するパッケージ用の封止剤。
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