JP7248223B2 - 車輪駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪駆動装置に関する。
特開2002-85474号公報には、車椅子を電動式にする電気駆動車輪が記載されている。当該公報の電気駆動車輪は、車輪の軸心部に設けられたケース内に、偏平型モータおよび減速機が収納されている。ケースは、固定ケースと、回転ケースとを備えている。偏平型モータは、固定ケースに装着されている。減速機は、固定ケースに固定された固定内歯スプラインと、回転ケースに固定された回転内歯スプラインと、固定内歯スプラインおよび回転内歯スプラインと噛合している可撓外歯スプラインとを備えている。偏平型モータの出力軸が回転すると、回転内歯スプラインは、可撓外歯スプラインとの噛み合いによって、固定内歯スプラインとの歯数差分だけ回転し、その回転が回転ケースに伝達され、車輪が回転する。これにより、偏平型モータの回転を減速させて、車輪を駆動することができる。
特開2002-85474号公報
特開2002-85474号公報に記載の電気駆動車輪では、偏平型モータと、減速機とが車輪の軸方向に配置されている。このため、当該公報の電気駆動車輪は、軸方向に大型化する。そして、電気駆動車輪が搭載された車椅子は、幅方向に大きくなる。この場合、車椅子を扱いにくく、走行に支障を来すおそれがある。
このような問題を鑑みて、本発明の目的は、軸方向の大型化を防ぐ車輪駆動装置を提供することである。
本願の観点においては、以下の構成の車輪駆動装置が提供される。即ち、この車輪駆動装置は、シャフトと、ハブと、ステータ部と、ロータ部と、環状のリング歯車と、可撓性の筒部を有する可撓性歯車と、波動発生器とを備える。前記シャフトは、中心軸の軸方向に延びる。前記ハブは、前記シャフトの一方側の端部を周方向に囲む円環状の側面部と、前記側面部の内周端部から軸方向の他方側に延び、前記シャフトを周方向に沿って囲む内筒部と、前記側面部の外周端部から軸方向の他方側に延び、前記内筒部を周方向に沿って囲む外筒部と、を有し、前記シャフトに対して相対回転可能である。前記ステータ部は、前記ハブに対して同軸上に前記中心軸に対して回転不可に設けられ、径方向において前記内筒部と前記外筒部との間に環状に配置され、周方向に沿って複数のコイルを有する。前記ロータ部は、前記ステータ部と同軸上に、前記ステータ部と前記側面部との間の空間を利用して配置され、複数の前記コイルからの磁力を受けるマグネットを保持し、前記中心軸を中心に回転可能である。前記リング歯車は、前記内筒部に対して同軸上に配置され、前記ハブおよび前記ステータ部の一方に固定される。前記可撓性歯車は、前記リング歯車と径方向に対向して配置され、前記ハブおよび前記ステータ部の他方に固定され、前記内筒部と前記ステータ部との間の位置で前記リング歯車と部分的に噛み合う。前記波動発生器は、径方向において、前記可撓性歯車を挟んで前記リング歯車とは反対側に配置され、前記ロータ部の回転に伴って回転し、前記可撓性歯車を非真円状に撓める。この車輪駆動装置においては、前記波動発生器の回転により、前記可撓性歯車の径方向の長さが変位し、前記可撓性歯車と前記リング歯車との噛み合い位置が、前記中心軸を中心に、周方向に変化する。前記リング歯車は、前記可撓性歯車の歯数と異なる歯数を有する。前記リング歯車および前記可撓性歯車は、前記ロータ部の回転数よりも低い回転数で相対回転する。
本発明の観点によれば、回転トルクを発生させる電動機として機能するステータ部と、発生した回転速度を低く抑える減速機として機能する波動発生器、可撓性歯車およびリング歯車とは、径方向に配置される。このため、車輪駆動装置は、軸方向のサイズが大型化することを抑えることができる。この結果、車輪駆動装置を、例えば車椅子の車輪に装着した場合に、車椅子が幅方向に大きくなることを抑制できる。
図1は、実施形態1に係る車輪駆動装置の断面図である。 図2は、図1のII-II線における断面図である。 図3は、実施形態2に係る車輪駆動装置の断面図である。 図4は、実施形態3に係る車輪駆動装置の断面図である。 図5は、車輪駆動装置を、軸方向の他方側から視た図である。 図6は、固定部と、保持部とを連結した状態を示す図である。 図7は、固定部と、保持部との連結を解除した状態を示す図である。 図8は、固定部側孔と、保持部側孔とが軸方向に一致していない状態を示す図である。 図9は、実施形態4に係る車輪駆動装置の断面図である。 図10は、図9のXX-XX線における断面図である。 図11は、実施形態5に係る車輪駆動装置の断面図である。 図12は、実施形態6に係る車輪駆動装置の断面図である。 図13は、実施形態7に係る車輪駆動装置の断面図である。 図14は、実施形態8に係る車輪駆動装置の断面図である。
以下、本願の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、車輪駆動装置の中心軸と平行な方向を「軸方向」、車輪駆動装置の中心軸に直交する方向を「径方向」、車輪駆動装置の中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願の車輪駆動装置は、車椅子の車輪に設けられるものとして説明する。そして、車輪駆動装置の中心軸と、車輪を軸支する車輪軸とは一致するものとする。また、車輪駆動装置を車椅子の車輪に組み込んだときの車体側を、軸方向内側、反対側を軸方向外側として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この方向の定義により、本願に係る車輪駆動装置の使用時の向きを限定する意図はない。
また、本願において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。また、本願において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
<1.実施形態1>
図1は、実施形態1に係る車輪駆動装置100の断面図である。図2は、図1のII-II線における断面図である。ただし、図2では、後述の内歯歯車8より径方向外側の部材は、その図示を省略している。
車輪駆動装置100はシャフト2を備えている。シャフト2は中心軸9に沿って配置された円柱形状の部材である。シャフト2は、例えば、ステンレス等の金属を材料としている。シャフト2は、車椅子の車輪軸と同一部材であってもよいし、別部材であってもよい。
車輪駆動装置100はハブ3を備えている。ハブ3は、内筒部31と、外筒部32と、側面部33とを有している。内筒部31は、軸方向に延びる円筒状の部材であって、シャフト2を周方向に囲んでいる。外筒部32は、軸方向に延び、内筒部31よりも径が大きい円筒状の部材であって、内筒部31を周方向に囲んでいる。側面部33は、径方向に広がる円形状の部材であって、内筒部31および外筒部32それぞれの軸方向外側の第1端部同士を接続する接続部である。
内筒部31は、軸受91と、軸受92とを介してシャフト2に軸支されている。これにより、ハブ3は、シャフト2を中心に回転可能となる。外筒部32の外周面には、不図示のリムを支持する複数のスポーク101が設けられる。ハブ3がシャフト2を中心に回転することで、車椅子の車輪が回転する。
車輪駆動装置100は波動発生器4を備えている。波動発生器4は、円筒カム41と、可撓軸受42とを有している。円筒カム41は、軸方向に延びる円筒状であって、内筒部31を周方向に沿って囲んでいる。円筒カム41は、大径部411と、大径部411より外径が小さい小径部412とを有している。大径部411は、小径部412よりも軸方向外側に位置している。大径部411は、軸受93および軸受94を介して、内筒部31に軸支されている。小径部412の内周面は、内筒部31と間隙を設けて対向している。これにより、円筒カム41は、中心軸9を中心に、内筒部31と相対回転する。
小径部412の外周面は、図2に示すように、軸方向から視ると、楕円形である。小径部412は、本願の「非真円カム」の一例である。
可撓軸受42は、小径部412の径方向外側に配置されている。可撓軸受42は可撓性を有し、小径部412の楕円形の外周面に沿って装着されている。小径部412に装着された可撓軸受42は、軸方向から視て、小径部412の外周面に沿った楕円形に撓む。
車輪駆動装置100はステータ部5を備えている。ステータ部5は、シャフト2の径方向外側であって、内筒部31と外筒部32との間に配置されている。ステータ部5は、後述のロータ部6を回転させるトルクを発生させる。ステータ部5は、ステータコア51と、複数のコイル52と、固定部53とを有している。
固定部53は、中心軸9を中心とする回転が不可に固定されている。固定部53は、ステータコア51および複数のコイル52を保持している。
ステータコア51は、中心軸9を中心とする円環状の磁性体が、複数積層された積層構造体であって、固定部53に固定されている。ステータコア51は、径方向外側に突出する複数のティースを有する。ティースに導線が巻かれて、コイル52が構成されている。コイル52は、径方向に沿った巻回軸を中心に、導線が巻かれて構成されている。つまり、コイル52からは、径方向の磁束が発生する。複数のコイル52は、中心軸9を中心として環状に配置されている。複数のコイル52は、3つのコイル群により構成されている。3つのコイル群は、それぞれU相用、V相用、W相用である。各コイル群は、1つの導線により構成されている。
車輪駆動装置100はロータ部6を備えている。ロータ部6は、シャフト2の径方向外側に配置され、シャフト2を中心に回転可能である。ロータ部6は、ロータマグネット61と、マグネット支持部62とを有している。
マグネット支持部62は、シャフト2を囲み、周方向および径方向に拡がる板状の部材である。マグネット支持部62は、ハブ3の側面部33とステータ部5との間に配置されている。マグネット支持部62の径方向の外側および内側の両端部は、軸方向内側に拡がっている。マグネット支持部62の径方向外側端部は、外筒部32と、ステータ部5との間に位置している。マグネット支持部62の径方向内側端部は、円筒カム41の大径部411に固定されている。
ロータマグネット61は、マグネット支持部62の径方向外側端部の内周面に設けられている。これにより、ロータマグネット61と、ステータコア51とは径方向に対向する。ロータマグネット61は、中心軸9を中心とする円環形状をなす。ロータマグネット61の内周面は、周方向に沿ってN極とS極とが交互に配列された磁極面である。コイル52から径方向の磁束が発生すると、ロータマグネット61の磁束と互いに作用する。そして、中心軸9を中心としてマグネット支持部62を回転させるためのトルクが発生する。これにより、ロータ部6は、円筒カム41と共に、中心軸9を中心に回転する。
車輪駆動装置100は、可撓性外歯歯車(可撓性歯車)7を備えている。可撓性外歯歯車7は、中心軸9を囲む円筒状であって、波動発生器4の可撓軸受42の径方向外側に配置されている。可撓性外歯歯車7は、可撓軸受42に装着されている。可撓軸受42は、波動発生器4の小径部412によって、軸方向から視て楕円形に撓む。これに伴い、可撓軸受42に装着された可撓性外歯歯車7も、軸方向から視て楕円形に撓む。可撓性外歯歯車7の外周面には、周方向に沿って、複数の外歯71が一定のピッチで設けられている。
可撓性外歯歯車7の軸方向外側端部は、径方向外側に拡がっている。可撓性外歯歯車7の軸方向外側端部は、ステータ部5の固定部53に固定されている。つまり、可撓性外歯歯車7は、シャフト2を中心とした回転が不可である。
車輪駆動装置100は、内歯歯車(リング歯車)8を備えている。内歯歯車8は、円筒状であって、ステータ部5と可撓性外歯歯車7との間に配置されている。内歯歯車8は、クロスローラベアリング95を介して、ステータ部5の固定部53に軸支されている。また、内歯歯車8の軸方向内側端部は、繋ぎ部80により、ハブ3の内筒部31と連結している。内歯歯車8は、ハブ3とともに、中心軸9を中心に回転する。
内歯歯車8の内周面には、可撓性外歯歯車7と噛み合う内歯81が設けられている。内歯歯車8は、軸方向から視て、真円形である。波動発生器4によって撓められた可撓性外歯歯車7は、軸方向から視て、楕円形である。楕円形の可撓性外歯歯車7の短軸は、内歯歯車8の内径よりも短く、可撓性外歯歯車7の長軸は、内歯歯車8の内径と略同じである。したがって、可撓性外歯歯車7の外歯71と、内歯歯車8の内歯81とは、周方向の2か所で噛み合っている。
この構成の車輪駆動装置100において、コイル52に通電され、コイルから径方向の磁束が発生すると、ロータマグネット61の磁束と互いに作用し、ロータ部6が回転する。ロータ部6の回転に伴い、波動発生器4の円筒カム41が回転する。円筒カム41が回転すると、可撓性外歯歯車7の径方向の長さが周方向に変位する。これにより、可撓性外歯歯車7と、内歯歯車8との噛み合わせ位置が周方向に移動する。
可撓性外歯歯車7の外歯71と、内歯歯車8の内歯81とは、歯数が相違する。そして、可撓性外歯歯車7と内歯歯車8とが相対回転するとき、歯数の相違から、内歯歯車8は、ロータ部6よりも低い回転数で回転する。ハブ3は、内歯歯車8とともに回転し、ハブ3とともに車輪も回転する。このように、車輪駆動装置100は、ロータ部6を回転させると、ロータ部6よりも低い回転数で車輪を回転させることができる。これにより、車輪駆動装置100により、車椅子の車輪を電動で駆動させる場合において、車椅子の走行速度を抑えることができる。
車輪駆動装置100では、ステータ部5、波動発生器4、可撓性外歯歯車7および内歯歯車8が、径方向に配置されている。ステータ部5は、回転トルクを発生させる電動機として機能する。波動発生器4、可撓性外歯歯車7および内歯歯車8は、電動機で発生した回転速度を低く抑える減速機として機能する。つまり、車輪駆動装置100では、電動機と、減速機とが径方向に配置されている。このため、車輪駆動装置100の軸方向の大型化が抑えられる。この結果、車輪駆動装置100を、例えば車椅子の車輪に装着した場合に、車椅子が幅方向に大きくなることを抑制できる。
また、ステータ部5を径方向外側に配置することで、ロータ部6の回転半径が大きくなる。その結果、より大きな回転トルクを得ることができる。
さらに、車輪駆動装置100は、ステータ部5から回転トルクが発生していない状態、つまり、コイル52に通電されていない状態では、車輪の回転を抑止するブレーキとして機能する。例えば、車椅子の車輪が回転する際、車輪と共にハブ3および内歯歯車8にも回転力が作用する。このとき、内歯歯車8は、非回転の可撓性外歯歯車7と噛み合っているため、内歯歯車8の回転は抑制される。このため、車輪の回転も抑制される。これにより、例えば、車椅子が坂道に差し掛かかったときに、車輪にブレーキがかかり、車椅子が坂道を下り落ちるおそれを防止できる。
さらに、本実施形態では、車輪に作用する積載荷重はすべてハブ3が受ける。このため、ハブ3の内部に装着された電動機および減速機等の駆動装置には、荷重が作用しない。したがって、車輪駆動装置100は強度を考慮して構成する場合に生じる重量化を防ぐことができる。
<2.実施形態2>
以下に、実施形態2に係る車輪駆動装置について説明する。この例では、ステータ部と、ロータ部との構成が実施形態1と相違する。以下では、実施形態1との相違点について説明する。図3は、実施形態2に係る車輪駆動装置100Aの断面図である。車輪駆動装置100Aのステータ部5Aと、ロータ部6Aとの構成が、実施形態1と相違し、他の構成は、実施形態1と同じであるため、説明は省略する。
ステータ部5Aは、ステータコア51Aと、複数のコイル52Aと、固定部53Aとを有している。固定部53Aは、中心軸9を中心とする回転が不可に固定されている。ステータコア51Aは、固定部53Aに固定されている。ステータコア51Aが有するティースには、導線が巻かれて、コイル52Aが構成されている。この例では、コイル52Aは、軸方向に沿った巻回軸を中心に、導線が巻かれて構成されている。つまり、コイル52Aからは、軸方向の磁束が発生する。
固定部53Aには、可撓性外歯歯車(可撓性歯車)7が固定されている。固定部53Aには、クロスローラベアリング95を介して、内歯歯車(リング歯車)8が接続されている。
ロータ部6Aは、ロータマグネット61Aと、マグネット支持部62Aとを有している。
マグネット支持部62Aは、シャフト2を囲み、周方向および径方向に広がる板状の部材である。マグネット支持部62Aは、ハブ3の側面部33とステータ部5Aとの間に配置されている。マグネット支持部62Aの径方向の内側端部は、軸方向内側に拡がり、円筒カム41の大径部411に固定されている。マグネット支持部62Aの径方向外側端部には、ロータマグネット61Aが設けられている。ロータマグネット61Aと、ステータ部5Aのコイル52Aとは、軸方向に対向する。
ロータマグネット61Aは、中心軸9を中心とする円環形状をなす。コイル52Aと対向するロータマグネット61Aの面は、周方向に沿ってN極とS極とが交互に配列された磁極面である。コイル52Aから軸方向の磁束が発生すると、ロータマグネット61Aの磁束と互いに作用する。そして、中心軸9を中心としてマグネット支持部62Aを回転させるためのトルクが発生する。これにより、ロータ部6Aは、円筒カム41と共に、中心軸9を中心に回転する。
この構成であっても、車輪駆動装置100Aは、電動機と、減速機とが径方向に配置された構成となる。このため、車輪駆動装置100Aは、軸方向のサイズが大型化することを抑えることができる。この結果、車輪駆動装置100を、例えば車椅子の車輪に装着した場合に、車椅子が幅方向に大きくなることを抑制できる。
また、実施形態1の車輪駆動装置100では、ロータマグネット61がステータ部5の径方向外側に配置されているのに対し、本実施形態の車輪駆動装置100Aでは、ロータマグネット61Aとステータ部5Aとが、軸方向に配置されている。このため、本実施形態では、実施形態1と比べ、径方向の大きさを抑制できる。
さらに、本実施形態では、車輪に作用する積載荷重はすべてハブ3が受ける。このため、ハブ3の内部に装着された電動機および減速機等の駆動装置には、荷重が作用しない。したがって、車輪駆動装置100Aは強度を考慮して構成する場合に生じる重量化を防ぐことができる。
<3.実施形態3>
以下に、実施形態3に係る車輪駆動装置について説明する。この例では、車輪駆動装置は、クラッチを有している点で、実施形態1、2と相違する。以下では、実施形態1、2との相違点について説明する。
<3.1.車輪駆動装置について>
図4は、実施形態3に係る車輪駆動装置100Bの断面図である。車輪駆動装置100Bのステータ部5Bの構成が、実施形態1、2と相違し、他の構成は、実施形態1、2と同じであり、同符号を付し、その説明は省略する。
ステータ部5Bは、ステータコア51Bと、複数のコイル52Bと、固定部53Bと、歯車保持部54とを有している。ステータコア51Bおよびコイル52Bは、実施形態2のステータコア51Aおよびコイル52Aと、同じである。
固定部53Bは、中心軸9を中心とする回転が不可に固定されている。ステータコア51Bおよびコイル52Bは、固定部53Bに固定されている。
歯車保持部54は、可撓性外歯歯車(可撓性歯車)7を保持している。歯車保持部54には、クロスローラベアリング95を介して、内歯歯車(リング歯車)8が接続されている。
固定部53Bには、軸方向に貫通した固定部側孔531が設けられている。歯車保持部54には、軸方向に沿った保持部側孔541が設けられている。固定部側孔531と、保持部側孔541とは、軸方向に重なり、連通している。固定部側孔531と保持部側孔541とには、挿入軸55が挿入される。挿入軸55は、固定部53Bと歯車保持部54とを連結する連結部である。固定部53Bと歯車保持部54とを連結することで、歯車保持部54が保持する可撓性外歯歯車7を回転不可に固定できる。
また、挿入軸55を、保持部側孔541から抜くと、固定部53Bと、歯車保持部54との連結は解除される。連結が解除されると、歯車保持部54は、中心軸9を中心に回転可能となる。これにより、歯車保持部54が保持する可撓性外歯歯車7も、中心軸9を中心に回転可能となる。この場合、実施形態1で説明した、ブレーキ機能が解除される。固定部53Bと、歯車保持部54との連結が解除され、可撓性外歯歯車7が回転可能となると、可撓性外歯歯車7と噛み合う内歯歯車8の回転は抑制されなくなる。つまり、車輪のブレーキが解除される。
このように、固定部53Bと、歯車保持部54とを連結することで、実施形態1、2で説明したように、車輪駆動装置100Bは、ロータ部6Aを回転させると、ロータ部6Aよりも低い回転数で車輪を回転させることができる。つまり、車輪駆動装置100Bにより、車椅子の車輪を電動で駆動させる場合において、車椅子の走行速度を低く抑えることができる。
また、固定部53Bと、歯車保持部54との連結を解除することで、車輪駆動装置100Bのブレーキ機能を解除することができる。これにより、車椅子の車輪を電動で駆動させなくても、例えば、車椅子を手押しすることができる。
<3.2.クラッチ機構について>
車輪駆動装置100Bには、クラッチ機構が設けられている。車椅子の使用者は、クラッチ機構を介して、ステータ部5Bの固定部53Bと、歯車保持部54との連結、および、連結解除を行える。
図5は、車輪駆動装置100Bを、軸方向内側から視た図である。図6は、固定部53Bと、歯車保持部54とを連結した状態を示す図である。図7は、固定部53Bと、歯車保持部54との連結を解除した状態の図である。図6および図7は、図5のA-A線における断面に相当する図である。
クラッチ機構120は、切替レバー121、板バネ122、および押さえ部123を備えている。
切替レバー121は、長軸状の部材である。切替レバー121は、固定部53Bに設けられたレバー支え部121Aにより、固定部53Bに沿って揺動可能に保持されている。切替レバー121の第1端部側は、車椅子の使用者に把持されて操作される操作部である。車椅子の使用者により、切替レバー121の第1端部が、レバー支え部121Aを支点に移動されると、切替レバー121の第2端部は、第1端部と反対側へ移動する。切替レバー121の第2端部は、固定部53Bと、歯車保持部54とを連結する連結位置(図6に示す位置)と、固定部53Bと、歯車保持部54との連結を解除する解除位置(図7に示す位置)との間で移動する。
板バネ122は、帯状部材である。板バネ122の長手方向の第1端部は、固定部53Bに固定されている。板バネ122は、第1端部が固定された状態で、第2端部が固定部53Bから離れて位置する姿勢に屈折している。板バネ122の第2端部が押圧され、固定部53Bに向かって移動した後、押圧力がなくなると、板バネ122の復元力により、第2端部は元の位置に戻る。
板バネ122の第2端部には、切り欠き122Aが設けられている。切り欠き122Aは、軸方向において、固定部53Bの固定部側孔531と重なっている。切り欠き122Aは、固定部側孔531に挿入される挿入軸55のヘッド部55Aを保持している。
押さえ部123は、切替レバー121の第2端部を固定部53B側へ押さえつつ、第2端部を固定部53Bに沿って移動可能にする部材である。
切替レバー121の第2端部が連結位置に移動すると、図6に示すように、板バネ122の第2端部は、切替レバー121の第2端部により、固定部53B側へ押圧される。このとき、固定部53Bの固定部側孔531と、歯車保持部54の保持部側孔541とが軸方向に一致していると、板バネ122の第2端部に保持される挿入軸55は、板バネ122の押圧力をヘッド部55Aに受けて、保持部側孔541にも挿入される。そして、固定部53Bと、歯車保持部54とが連結される。
なお、固定部側孔531と、保持部側孔541とが軸方向に一致していない場合、挿入軸55は、ヘッド部55Aが押圧されても保持部側孔541に挿入されない。図8は、固定部側孔531と、保持部側孔541とが軸方向に一致していない状態を示す図である。この場合であっても、歯車保持部54が中心軸9を中心に回転し、固定部側孔531と、保持部側孔541とが軸方向に一致すると、板バネ122の押圧により挿入軸55は、保持部側孔541に挿入される。
切替レバー121の第2端部が解除位置に移動すると、切替レバー121の第2端部による押圧が解除され、図7に示すように、板バネ122の第2端部は、復元力により、固定部53Bから遠ざかる。これにより、板バネ122の第2端部に保持される挿入軸55は、歯車保持部54の保持部側孔541から抜かれる。そして、固定部53Bと、歯車保持部54との連結が解除される。つまり、車輪のブレーキが解除される。
<4.実施形態4>
以下に、実施形態4に係る車輪駆動装置200について説明する。図9は、実施形態4に係る車輪駆動装置200の断面図である。図10は、図9のXX-XX線における断面図である。ただし、図10では、後述のロータ部207の内側円筒部271より径方向外側の部材は、その図示を省略している。
車輪駆動装置200はシャフト202を備える。シャフト202は中心軸209に沿って配置された円柱形状の部材である。シャフト202は、例えば、ステンレス等の金属を材料とする。シャフト202は、車椅子の車輪軸と同一部材であってもよいし、別部材であってもよい。
車輪駆動装置200はハブ203を備える。ハブ203は、内筒部231と、外筒部232と、側面部233とを有する。側面部233は、シャフト202を囲み、軸方向から視て円環状の部位である。内筒部231は、軸方向に延びる円筒状の部位である。内筒部231は、側面部233の内周端部から軸方向に延び、シャフト202を周方向に沿って囲む。外筒部232は、軸方向に延び、内筒部231よりも径が大きい円筒状の部位である。外筒部232は、側面部233の外周端部から軸方向に延び、内筒部231を周方向に沿って囲む。
内筒部231は、軸受291と、軸受292とを介してシャフト202に軸支されている。また、内筒部231は、クロスローラベアリング293を介して、後述の固定部263を支持する。これにより、ハブ203は、中心軸209を中心に、シャフト202および固定部263に対して回転可能となる。外筒部232の外周面には、不図示のリムを支持する複数のスポーク201が設けられる。ハブ203がシャフト202を中心に回転することで、車椅子の車輪が回転する。
車輪駆動装置200は外歯歯車(リング歯車)204を備える。外歯歯車204は、中心軸209を囲む円筒状である。外歯歯車204は、内筒部231の外周面に設けられ、中心軸209を中心として、ハブ203と一体的に回転する。外歯歯車204の外周面には、周方向に沿って、複数の外歯241が一定のピッチで設けられている。
車輪駆動装置200は可撓性内歯歯車(可撓性歯車)205を備える。可撓性内歯歯車205は、円筒部251と、鍔部252とを有する。円筒部251は、中心軸209を囲み、軸方向に延びる円筒状の部位である。円筒部251は、外歯歯車204の径方向外側に配置される。鍔部252は、円筒部251の軸方向内側の端部から、径方向外側に拡がる部位である。可撓性内歯歯車205は、鍔部252が、後述の固定部263に支持される。これにより、可撓性内歯歯車205は、中心軸209を中心とした回転が不可となる。
可撓性内歯歯車205の円筒部251の軸方向外側の内周面には、周方向に沿って、複数の内歯253が一定のピッチで設けられている。円筒部251は、後述の波動発生器208によって、軸方向から視て楕円形に撓められる。これに伴い、内歯253と外歯241とは、部分的に噛み合う。
車輪駆動装置200はステータ部206を備える。ステータ部206は、ハブ203の外筒部232と、可撓性内歯歯車205の円筒部251との間に配置される。ステータ部206は、後述のロータ部207を回転させるトルクを発生させる。ステータ部206は、ステータコア261と、複数のコイル262と、固定部263とを有する。
固定部263は、中心軸209を中心とする回転が不可に固定される。固定部263は、ステータコア261および複数のコイル262を保持する。
ステータコア261は、中心軸209を中心とする円環状の磁性体が、複数積層された積層構造体であって、固定部263に固定される。ステータコア261は、径方向外側に突出する複数のティースを有する。ティースに導線が巻かれて、コイル262が構成される。コイル262は、径方向に沿った巻回軸を中心に、導線が巻かれて構成される。つまり、コイル262からは、径方向の磁束が発生する。複数のコイル262は、中心軸209を中心として環状に配置される。複数のコイル262は、3つのコイル群により構成される。3つのコイル群は、それぞれU相用、V相用、W相用である。各コイル群は、1つの導線により構成される。
車輪駆動装置200はロータ部207を備える。ロータ部207は、複数のコイル262からの磁力を受けるマグネット270を保持し、中心軸209を中心に回転する。ロータ部207は、内側円筒部271と、外側円筒部272と、連結部273とを有する。
内側円筒部271は、中心軸209を囲み、径方向におけるステータ部206と、後述の波動発生器208との間において、軸方向に延びる円筒状の部位である。外側円筒部272は、中心軸209を囲み、ステータ部206のステータコア261より径方向外側において、軸方向に延びる円筒状の部位である。連結部273は、ハブ203の側面部233と、ステータ部206との間に配置され、周方向および径方向に拡がる板状の部位である。連結部273は、内側円筒部271および外側円筒部272それぞれの、軸方向外側の端部同士を繋ぐ。
ハブ203の側面部233は、一部が軸方向内側に突出する。その一部の径方向外側には、軸受294が配置される。また、固定部263の一部の径方向外側には、軸受295が配置される。ロータ部207は、内側円筒部271が軸受294および軸受295の外周面に装着されることで、ハブ203および固定部263に支持される。ロータ部207は、軸受294および軸受295により、ハブ203および固定部263に対して、中心軸209を中心に回転可能となる。
マグネット270は、外側円筒部272の内周面に支持される。マグネット270は、ステータコア261と径方向に対向する。マグネット270は、中心軸209を中心とする円環形状をなす。マグネット270の内周面は、周方向に沿ってN極とS極とが交互に配列された磁極面である。コイル262から径方向の磁束が発生すると、マグネット270の磁束と互いに作用する。そして、中心軸209を中心としてロータ部207を回転させるためのトルクが発生する。これにより、ロータ部207は中心軸209を中心に回転する。
車輪駆動装置200は波動発生器208を備える。波動発生器208は、円筒カム281と、可撓軸受282とを有する。円筒カム281は、軸方向に延びる円筒状である。円筒カム281は、ロータ部207の内側円筒部271の径方向内側に支持される。円筒カム281は、中心軸209を中心に、ロータ部207と一体に回転する。
図10に示すように、円筒カム281は、外径が真円である。また、円筒カム281は、内径が周方向の位置によって異なる非真円である。
可撓軸受282は、円筒カム281と、可撓性内歯歯車205と、の間に配置される。可撓軸受282の外周面は、円筒カム281の内周面に密着する。可撓軸受282は可撓性を有する。このため、円筒カム281の回転に応じて、可撓軸受282は、軸方向から視て、円筒カム281の内周面に沿った楕円形に撓む。また、可撓性内歯歯車205も、同様に、可撓軸受282を介して、円筒カム281の回転に応じて、軸方向から視て楕円形に撓む。
外歯歯車(リング歯車)204は、軸方向から視て、真円形である。楕円形に撓んだ可撓性内歯歯車205の短軸に位置する内歯は、外歯歯車204の外歯と噛合う。また、楕円形に撓んだ可撓性内歯歯車205の長軸に位置する内歯は、外歯歯車204の外歯と噛合わない。したがって、可撓性内歯歯車205が楕円形に撓むと、可撓性内歯歯車205の内歯253と、外歯歯車204の外歯241とは、周方向の2か所で噛み合う。
この構成の車輪駆動装置200において、コイル262に通電され、コイル262から径方向の磁束が発生すると、マグネット270の磁束と互いに作用し、ロータ部207が回転する。ロータ部207の回転に伴い、波動発生器208の円筒カム281が回転する。円筒カム281が回転すると、可撓性内歯歯車205の径方向の長さが周方向に変位する。これにより、可撓性内歯歯車205と、外歯歯車204との噛み合わせ位置が周方向に移動する。
可撓性内歯歯車205の内歯253と、外歯歯車204の外歯241とは、歯数が相違する。そして、可撓性内歯歯車205と外歯歯車204とが相対回転するとき、歯数の相違から、外歯歯車204は、ロータ部207よりも低い回転数で回転する。ハブ203は、外歯歯車204とともに回転し、ハブ203とともに車輪も回転する。このように、車輪駆動装置200は、ロータ部207を回転させると、ロータ部207よりも低い回転数で車輪を回転させることができる。これにより、車輪駆動装置200により、車椅子の車輪を電動で駆動させる場合において、車椅子の走行速度を抑えることができる。
車輪駆動装置200では、ステータ部206、波動発生器208、可撓性内歯歯車205および外歯歯車204が、径方向に並んで配置される。ステータ部206は、回転トルクを発生させる電動機として機能する。波動発生器208、可撓性内歯歯車205および外歯歯車204は、電動機で発生した回転速度を低く抑える減速機として機能する。つまり、車輪駆動装置200では、電動機と、減速機とが径方向に配置される。このため、車輪駆動装置200の軸方向の大型化が抑えられる。この結果、車輪駆動装置200を、例えば車椅子の車輪に装着した場合に、車椅子が幅方向に大きくなることを抑制できる。
また、ステータ部206を径方向外側に配置することで、ロータ部207の回転半径が大きくなる。その結果、より大きな回転トルクを得ることができる。
さらに、車輪駆動装置200は、ステータ部206から回転トルクが発生していない状態、つまり、コイル262に通電されていない状態では、車輪の回転を抑止するブレーキとして機能する。例えば、車椅子の車輪が回転する際、車輪と共にハブ203および外歯歯車204も回転する。このとき、外歯歯車204は、回転不可の可撓性内歯歯車205と噛み合っているため、外歯歯車204の回転は抑制される。このため、車輪の回転も抑制される。これにより、例えば、車椅子が坂道に差し掛かかったときに、車輪にブレーキがかかり、車椅子が坂道を下り落ちるおそれを防止できる。
さらに、本実施形態では、車輪に作用する積載荷重はすべてハブ203が受ける。このため、ハブ203の内部に装着された電動機および減速機等の駆動装置には、荷重が作用しない。したがって、車輪駆動装置200は強度を考慮して構成する場合に生じる重量化を防ぐことができる。
<5.実施形態5>
以下に、実施形態5に係る車輪駆動装置について説明する。この例では、ステータ部と、ロータ部との構成が実施形態4と相違する。以下では、実施形態4との相違点について説明する。
図11は、実施形態5に係る車輪駆動装置200Aの断面図である。車輪駆動装置200Aのステータ部206Aと、ロータ部207Aとの構成が、実施形態4と相違し、他の構成は、実施形態4と同じであるため、説明は省略する。
ステータ部206Aは、ステータコア261Aと、複数のコイル262Aと、固定部263Aとを有する。固定部263Aは、回転不可に固定される。ステータコア261Aは、固定部263Aに固定される。ステータコア261Aが有するティースには、導線が巻かれて、コイル262Aが構成されている。この例では、コイル262Aは、軸方向に沿った巻回軸を中心に、導線が巻かれて構成されている。つまり、コイル262Aからは、軸方向の磁束が発生する。
ロータ部207Aは、内側円筒部271と、鍔部274とを有する。この例のロータ部207Aは、実施形態4の外側円筒部272を有さない。鍔部274は、ハブ203の側面部233と、ステータ部206Aとの間に配置される。鍔部274は、内側円筒部271の軸方向外側の端部から径方向外側に拡がる、軸方向から視て円環状の部位である。
マグネット270Aは、中心軸209を中心とする円環形状をなす。マグネット270Aは、鍔部274に支持され、軸方向において、ステータコア261Aと対向する。コイル262Aと対向するマグネット270Aの面は、周方向に沿ってN極とS極とが交互に配列された磁極面である。コイル262Aから軸方向の磁束が発生すると、マグネット270Aの磁束と互いに作用する。そして、中心軸209を中心としてロータ部207Aを回転させるためのトルクが発生する。これにより、ロータ部207Aは、円筒カム281と共に、中心軸209を中心に回転する。
この構成であっても、車輪駆動装置200Aは、電動機と、減速機とが径方向に配置された構成となる。このため、車輪駆動装置200Aは、軸方向のサイズが大型化することを抑えることができる。この結果、車輪駆動装置200Aを、例えば車椅子の車輪に装着した場合に、車椅子が幅方向に大きくなることを抑制できる。
また、実施形態4の車輪駆動装置200では、マグネット270がステータ部206の径方向外側に配置されている。これに対し、本実施形態の車輪駆動装置200Aでは、マグネット270Aとステータ部206Aとが、軸方向に配置されている。このため、本実施形態では、実施形態4と比べ、径方向の大きさを抑制できる。
<6.実施形態6>
以下に、実施形態6に係る車輪駆動装置について説明する。この例では、ステータ部と、ロータ部との構成が実施形態4と相違する。以下では、実施形態4との相違点について説明する。
図12は、実施形態6に係る車輪駆動装置200Bの断面図である。車輪駆動装置200Bのステータ部206Bと、ロータ部207Bとの構成が、実施形態4と相違し、他の構成は、実施形態4と同じであるため、説明は省略する。
ステータ部206Bは、ステータコア261Bと、複数のコイル262Bと、固定部263Bとを有する。固定部263Bは、回転不可に固定される。ステータコア261Bは、固定部263Bに固定される。ステータコア261Bが有するティースには、導線が巻かれて、コイル262Bが構成されている。コイル262Bは、実施形態4と同様に、径方向に沿った巻回軸を中心に、導線が巻かれて構成されている。つまり、コイル262Bからは、径方向の磁束が発生する。
ロータ部207Bは、中心軸209を囲み、径方向におけるステータ部206Bと、波動発生器208との間において、軸方向に延びる円筒状の部位である。ロータ部207Bは、軸受294および軸受295の外周面に装着される。そして、ロータ部207Bは、軸受294および軸受295により、ハブ203および固定部263Bに対して、中心軸209を中心に回転可能となる。ロータ部207Bは、径方向内側に波動発生器208を保持する。また、ロータ部207Bは、径方向外側にマグネット270Bを保持する。
マグネット270Bは、ステータ部206Bの径方向内側に配置される。マグネット270Bは、ステータコア261Bと径方向に対向する。マグネット270Bは、中心軸209を中心とする円環形状をなす。マグネット270Bの外周面は、周方向に沿ってN極とS極とが交互に配列された磁極面である。コイル262Bから径方向の磁束が発生すると、マグネット270Bの磁束と互いに作用する。そして、中心軸209を中心としてロータ部207Bを回転させるためのトルクが発生する。これにより、ロータ部207Bは中心軸209を中心に回転する。
この構成であっても、車輪駆動装置200Bは、電動機と、減速機とが径方向に配置された構成となる。このため、車輪駆動装置200Bは、軸方向のサイズが大型化することを抑えることができる。この結果、車輪駆動装置200Bを、例えば車椅子の車輪に装着した場合に、車椅子が幅方向に大きくなることを抑制できる。
さらに、本実施形態では、車輪に作用する積載荷重はすべてハブ203が受ける。このため、ハブ203の内部に装着された電動機および減速機等の駆動装置には、荷重が作用しない。したがって、車輪駆動装置200Bは強度を考慮して構成する場合に生じる重量化を防ぐことができる。
<7.実施形態7>
以下に、実施形態7に係る車輪駆動装置について説明する。以下の説明においては、上記の実施形態で示したのと同様の機能・構成の部材については、同一の符号を付し、重複説明を省略する。
図13は、実施形態7に係る車輪駆動装置300の断面図である。図13に示すように、車輪駆動装置300は、シャフト202と、ハブ203とを備える。ハブ203は、内筒部231と、外筒部232と、側面部233とを有する。内筒部231は、軸受291と、軸受292とを介してシャフト202に軸支されている。またシャフト202の他方側の端部には、平ワッシャー等を介して、固定体363の内周端部が接続される。これにより、ハブ203は、中心軸209を中心に、シャフト202および固定体363に対して回転可能となる。外筒部232の外周面には、複数のスポーク201が設けられる。固定体363の外周端部は、ダストシール364を介して、ハブ203の外筒部232の内周面に接触している。
車輪駆動装置300は、中心軸209を囲む外歯歯車(リング歯車)204を備える。外歯歯車204は、中心軸209を中心として、ハブ203と一体的に回転する。
車輪駆動装置300は、カップ型の可撓性内歯歯車(可撓性歯車)305を備える。可撓性内歯歯車305は、円筒部351と、底部352とを有する。円筒部351は、中心軸209を囲み、軸方向に延びる円筒状の部位である。円筒部351は、外歯歯車204の径方向外側に配置される。底部352は、円筒部351の軸方向内側の端部から、径方向内側に拡がる部位である。可撓性内歯歯車305は、底部352が、固定体363に結合可能である。詳細には、固定体363の内径側の端部(内周縁部)において、固定体363と底部352とを貫通する貫通孔にクラッチ部材301が挿入されることにより、底部352が固定体363に結合される。このときのクラッチ部材301の様子を、図13中に「ON」として示している。これにより、可撓性内歯歯車305は、中心軸209を中心とした回転が不可となる。
一方、クラッチ部材301を、上述の固定体363と底部352とを貫通する貫通孔から取り外した場合、可撓性内歯歯車305は、固定体363に対して回転可能となる。このときのクラッチ部材301の様子を、図13中に「OFF」として示している。この場合、ロータ部207とともに、可撓性内歯歯車305およびハブ203が共回りする。
可撓性内歯歯車305の円筒部351の軸方向外側の内周面には、周方向に沿って、複数の内歯253が一定のピッチで設けられている。円筒部351は、波動発生器208によって、軸方向から視て楕円形に撓められる。これに伴い、可撓性内歯歯車305の内歯253と外歯歯車204の外歯241とは、部分的に噛み合う。
車輪駆動装置300はステータ部306を備える。ステータ部306は、ハブ203の外筒部232と、可撓性内歯歯車305の円筒部351との間に配置される。ステータ部306は、ロータ部207を回転させるトルクを発生させる。ステータ部306は、ステータコア261と、複数のコイル262と、固定体363とを有する。
固定体363は、円環状の部材である。固定体363は、上述のように、中心軸209を中心とする回転が不可に固定される。固定体363は、ステータコア261および複数のコイル262を保持する。
車輪駆動装置300はロータ部207を備える。ロータ部207は、マグネット270を保持し、中心軸209を中心に回転する。ロータ部207は、内側円筒部271と、外側円筒部272と、連結部273とを有する。ロータ部207は、内側円筒部271が軸受294および軸受295の外周面に装着されることで、ハブ203および固定体363に対して回転可能に支持される。
マグネット270は、外側円筒部272の内周面に支持される。コイル262から径方向の磁束が発生すると、マグネット270の磁束と互いに作用する。これにより、中心軸209を中心としてロータ部207が回転する。
車輪駆動装置300は波動発生器208を備える。波動発生器208は、円筒カム281と、可撓軸受282とを有する。円筒カム281の回転に応じて、可撓軸受282は、軸方向から視て、円筒カム281の内周面に沿った楕円形に撓む。また、可撓性内歯歯車305も、可撓軸受282を介して、円筒カム281の回転に応じて、軸方向から視て楕円形に撓む。可撓性内歯歯車305が楕円形に撓むと、可撓性内歯歯車305の内歯253と、外歯歯車204の外歯241とは、周方向の2か所で噛み合う。可撓性内歯歯車305の内歯253と、外歯歯車204の外歯241とは、歯数が相違する。そして、可撓性内歯歯車305と、外歯歯車204とが相対回転するとき、歯数の相違から、外歯歯車204は、ロータ部207よりも低い回転数で回転する。ハブ203は、外歯歯車204とともに回転し、ハブ203とともに車輪も回転する。
車輪駆動装置300では、上記のような構成により、ロータ部207を回転させると、ロータ部207よりも低い回転数で車輪を回転させることができる。これにより、車輪駆動装置300により、車椅子の車輪を電動で駆動させる場合において、車椅子の走行速度を抑えることができる。
車輪駆動装置300においても、ステータ部206、波動発生器208、可撓性内歯歯車305および外歯歯車204が、径方向に並んで配置される。このため、車輪駆動装置300の軸方向の大型化が抑えられる。
このように、クラッチ部材301を「ON」の状態にすることで、車輪駆動装置300は、ロータ部207を回転させると、ロータ部207よりも低い回転数で車輪を回転させることができる。つまり、車輪駆動装置300により、車椅子の車輪を電動で駆動させる場合において、車椅子の走行速度を低く抑えることができる。
また、クラッチ部材301を「OFF」の状態にすることで、車輪駆動装置300のブレーキ機能を解除することができる。これにより、車椅子の車輪を電動で駆動させなくても、例えば、車椅子を手押しすることができる。
さらに、本実施形態では、車輪に作用する積載荷重はすべてハブ203が受ける。このため、ハブ203の内部に装着された電動機および減速機等の駆動装置には、荷重が作用しない。したがって、車輪駆動装置300は強度を考慮して構成する場合に生じる重量化を防ぐことができる。
<8.実施形態8>
以下に、実施形態8に係る車輪駆動装置について説明する。以下の説明においては、上記の実施形態で示したのと同様の機能・構成の部材については、同一の符号を付し、重複説明を省略する。
図14は、実施形態8に係る車輪駆動装置400の断面図である。図14に示すように、車輪駆動装置400は、シャフト202と、ハブ203とを備える。ハブ203は、内筒部231と、外筒部232と、側面部233とを有する。内筒部231は、軸受291と、軸受292とを介して、シャフト202に軸支されている。シャフト202の軸方向内側の端部には、蓋体463の内周端部が接続される。蓋体463の外周端部は、内歯歯車404の鍔部404aに締結部材498で固定される。オイルシール499は、鍔部404aの外周面と、ハブ203の外筒部232の内周面とに接触している。これにより、ハブ203は、中心軸209を中心に、シャフト202および蓋体463に対して回転可能となる。
車輪駆動装置400は、ステータ部406を備える。ステータ部406は、ハブ203の外筒部232と、内筒部231との間に配置される。ステータ部406は、ロータ部407を回転させるトルクを発生させる。ステータ部406は、ステータコア261と、複数のコイル262とを有する。
車輪駆動装置400は、中心軸209を囲む内歯歯車(リング歯車)404を備える。内歯歯車404の外周面は、ステータコア261の内周面に結合される。詳細には、内歯歯車404は、径方向外側に張り出した鍔部404aを有する。この鍔部404aとステータコア261とが、軸方向に接触した状態で固定される。この構成により、内歯歯車404は、中心軸209に対して回転不可となっている。内歯歯車404の内周面には、一定のピッチで複数の内歯253が設けられている。
車輪駆動装置400は、カップ型の可撓性外歯歯車(可撓性歯車)405を備える。可撓性外歯歯車405は、円筒部451と、底部452とを有する。円筒部451は、中心軸209を囲み、軸方向に延びる円筒状の部位である。円筒部451は、内歯歯車404の径方向内側に配置される。底部452は、円筒部451の軸方向内側の端部から、径方向内側に拡がる部位である。可撓性外歯歯車405の底部452は、ハブ203の内筒部231の軸方向内側の端部に結合される。
詳細には、内筒部231の軸方向内側の端部に底部452が接触され、この底部に軸方向内側から隔壁部材459が接触された状態で、隔壁部材459と底部452とが内筒部231の軸方向内側の端部に、ボルト等の締結部材497により共締めされる。隔壁部材459は、概ね円板状の部材であり、その外周端部が軸方向外側に向かって折り曲げられている。隔壁部材459の外周端部と、内歯歯車404とは、間にオイルシール471が介在されている。可撓性外歯歯車405の円筒部451の外周面には、一定のピッチで複数の外歯241が設けられている。
蓋体463は、円環状の部材である。蓋体463は、上述のように、中心軸209を中心とする回転が不可に中心軸209の軸方向内側に固定される。蓋体463は、内歯歯車404を介して、ステータコア261および複数のコイル262を保持する。
車輪駆動装置400は、ロータ部407を備える。ロータ部407は、マグネット270を保持し、中心軸209を中心に回転する。ロータ部407は、内側円筒部271と、外側円筒部272と、連結部273とを有する。ロータ部407の内周端部は、軸方向内側に向かって折り曲げられている。このロータ部407の内周端部の外縁に、環状の隔壁部材469が固定される。隔壁部材469の外周面と、内歯歯車404の内周面とは、間にオイルシール492が介在されている。また、ロータ部407の内周端部は、後述の波動発生器408ならびに軸受93および軸受94を介して、ハブ203の内筒部231に接続される。これにより、ロータ部407が、ハブ203に対して回転可能に支持される。
マグネット270は、外側円筒部272の内周面に支持される。コイル262から径方向の磁束が発生すると、マグネット270の磁束と互いに作用する。これにより、中心軸209を中心としてロータ部407が回転する。
車輪駆動装置400は波動発生器408を備える。波動発生器408は、円筒カム481と、可撓軸受482とを有する。円筒カム481の回転に応じて、可撓軸受482は、軸方向から視て、円筒カム481の外周面に沿った楕円形に撓む。また、可撓性外歯歯車405も、可撓軸受482を介して、円筒カム481の回転に応じて、軸方向から視て楕円形に撓む。可撓性外歯歯車405が楕円形に撓むと、可撓性外歯歯車405の外歯241と、内歯歯車404の内歯253とは、周方向の2か所で噛み合う。可撓性外歯歯車405の外歯241と、内歯歯車404の内歯253とは、歯数が相違する。そして、可撓性外歯歯車405と、内歯歯車404とが相対回転するとき、歯数の相違から、可撓性外歯歯車405は、ロータ部407よりも低い回転数で回転する。ハブ203は、可撓性外歯歯車405とともに回転し、ハブ203とともに車輪も回転する。
車輪駆動装置400では、上記のような構成により、ロータ部407を回転させると、ロータ部407よりも低い回転数で車輪を回転させることができる。これにより、車輪駆動装置400により、車椅子の車輪を電動で駆動させる場合において、車椅子の走行速度を抑えることができる。
さらに、本実施形態では、車輪に作用する積載荷重はすべてハブ203が受ける。このため、ハブ203の内部に装着された電動機および減速機等の駆動装置には、荷重が作用しない。したがって、車輪駆動装置400は強度を考慮して構成する場合に生じる重量化を防ぐことができる。
加えて、車輪駆動装置400では、可撓性外歯歯車405の外歯241と、内歯歯車404の内歯253との噛み合い部が配置される領域が、隔壁部材459および隔壁部材469によって、ステータコア261およびマグネット270が配置される領域から隔離されている。これにより、可撓性外歯歯車405の外歯241と、内歯歯車404の内歯253との噛み合い部に供給される潤滑用のグリスが、ステータコア261およびマグネット270が配置される領域に侵入してしまうことを防止できる。
<9.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、車輪駆動装置は、車椅子の車輪を駆動する装置として説明しているが、車椅子に限定されない。また、ハブ3(203)の外周面に、リムを支持するスポーク101(201)を設けているが、ハブ3(203)を車輪のリムに直接接続してもよい。例えば、ハブ203の外周面に、タイヤチューブを取り付けてもよい。
また、車輪駆動装置の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上記の各実施形態または変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。例えば、第8実施形態の車輪駆動装置400において、マグネット270とステータコア261とのレイアウトを、第5実施形態のようなレイアウトに変更してもよい。
本願は、車輪駆動装置に利用できる。
2 :シャフト
3 :ハブ
4 :波動発生器
5、5A、5B :ステータ部
6、6A :ロータ部
7 :可撓性外歯歯車(可撓性歯車)
8 :内歯歯車(リング歯車)
9 :中心軸
31 :内筒部
32 :外筒部
33 :側面部
41 :円筒カム
42 :可撓軸受
51、51A、51B :ステータコア
52、52A、52B :コイル
53、53A、53B :固定部
54 :歯車保持部
55 :挿入軸
61、61A :ロータマグネット
62、62A :マグネット支持部
71 :外歯
80 :繋ぎ部
81 :内歯
91、92、93、94 :軸受
95 :クロスローラベアリング
100、100A、100B :車輪駆動装置
101 :スポーク
120 :クラッチ機構
121 :切替レバー
121A :レバー支え部
122 :板バネ
122A :切り欠き
123 :押さえ部
411 :大径部
412 :小径部
531 :固定部側孔
541 :保持部側孔

Claims (19)

  1. 車輪に取り付けられる車輪駆動装置であって、
    中心軸の軸方向に延びたシャフトと、
    前記シャフトの一方側の端部を周方向に囲む円環状の側面部と、前記側面部の内周端部から軸方向の他方側に延び、前記シャフトを周方向に沿って囲む内筒部と、前記側面部の外周端部から軸方向の他方側に延び、前記内筒部を周方向に沿って囲む外筒部と、を有し、前記シャフトに対して相対回転可能なハブと、
    前記ハブに対して同軸上に前記中心軸に対して回転不可に設けられ、径方向において前記内筒部と前記外筒部との間に環状に配置され、周方向に沿って複数のコイルを有するステータ部と、
    前記ステータ部と同軸上に、前記ステータ部と前記側面部との間の空間を利用して配置され、複数の前記コイルからの磁力を受けるマグネットを保持し、前記中心軸を中心に回転可能なロータ部と、
    前記内筒部に対して同軸上に配置され、前記ハブおよび前記ステータ部の一方に固定される、環状のリング歯車と、
    前記リング歯車と径方向に対向して配置され、前記ハブおよび前記ステータ部の他方に固定され、前記内筒部と前記ステータ部との間の位置で前記リング歯車と部分的に噛み合う、可撓性の筒部を有する可撓性歯車と、
    径方向において、前記可撓性歯車を挟んで前記リング歯車とは反対側に配置され、前記ロータ部の回転に伴って回転し、前記可撓性歯車を非真円状に撓める、波動発生器と、
    を備え、
    前記波動発生器の回転により、前記可撓性歯車の径方向の長さが変位し、前記可撓性歯車と前記リング歯車との噛み合い位置が、前記中心軸を中心に、周方向に変化し、
    前記リング歯車は、前記可撓性歯車の歯数と異なる歯数を有し、
    前記リング歯車および前記可撓性歯車は、前記ロータ部の回転数よりも低い回転数で相対回転する、
    車輪駆動装置。
  2. 請求項1に記載の車輪駆動装置であって、
    前記波動発生器は、前記内筒部を周方向に沿って囲み、前記ロータ部の径方向内側端部が接続され、
    前記可撓性歯車は、複数の外歯を有し、前記波動発生器の径方向外側で前記内筒部を周方向に沿って囲み、軸方向における一方側に位置する端部が、前記ステータ部に固定され、
    前記リング歯車は、複数の内歯を有し、前記ステータ部と前記可撓性歯車の間に配置され、前記内筒部の軸方向の他方側の端部に接続される、
    車輪駆動装置。
  3. 請求項2に記載の車輪駆動装置であって、
    複数の前記コイルそれぞれは、径方向に延びる軸を中心に導線が券回されて構成され、
    前記マグネットは、前記ステータ部の径方向外側に配置されている、
    車輪駆動装置。
  4. 請求項2に記載の車輪駆動装置であって、
    複数の前記コイルそれぞれは、軸方向に延びる軸を中心に導線が巻回されて構成され、
    前記マグネットは、軸方向における前記ステータ部と前記側面部との間に配置されている、
    車輪駆動装置。
  5. 請求項2から請求項4までのいずれか一つに記載の車輪駆動装置であって、
    前記ステータ部は、
    前記シャフトに対して、前記中心軸を中心に回転不可に固定された固定部と、
    前記可撓性歯車を保持する保持部と、
    前記保持部と、前記固定部とを解除可能に連結する連結部と、
    を有する、
    車輪駆動装置。
  6. 請求項5に記載の車輪駆動装置であって、
    前記固定部は、軸方向に貫通した固定部側孔を有し、
    前記保持部は、前記固定部側孔と軸方向に重なり、前記固定部側孔と連通する保持部側孔を有し、
    前記連結部は、
    軸方向に延び、前記固定部側孔と前記保持部側孔とに挿入される挿入軸、
    を有する、
    車輪駆動装置。
  7. 請求項2から請求項6までのいずれか一つに記載の車輪駆動装置であって、
    前記波動発生器は、
    周方向の位置によって径が異なり、前記シャフトに対して前記中心軸を中心に回転する非真円カムと、
    前記可撓性歯車と、前記非真円カムとの間に配置された可撓軸受と、
    を有し、
    前記可撓軸受は、前記非真円カムの回転に応じて変形し、
    前記可撓性歯車は、前記可撓軸受を介して、前記非真円カムの回転に応じて変形する、
    車輪駆動装置。
  8. 請求項1に記載の車輪駆動装置であって、
    前記リング歯車は、複数の外歯を有し、前記内筒部の外周面に固定され、
    前記可撓性歯車は、複数の内歯を有し、前記リング歯車の径方向外側において、前記中心軸を中心とした回転が不可に配置され、
    前記波動発生器は、前記可撓性歯車の径方向外側において、前記ロータ部に保持される、
    車輪駆動装置。
  9. 請求項8に記載の車輪駆動装置であって、
    複数の前記コイルそれぞれは、径方向に延びる軸を中心に導線が巻回されて構成され、
    前記ロータ部は、
    前記中心軸を囲み、径方向における前記ステータ部と前記波動発生器との間において、軸方向に延びる内側円筒部と、前記中心軸を囲み、前記ステータ部の径方向外側において、軸方向に延びる外側円筒部と、
    を有し、
    前記波動発生器は、前記内側円筒部の内周面に支持され、
    前記マグネットは、前記外側円筒部の内周面に支持される、
    車輪駆動装置。
  10. 請求項8に記載の車輪駆動装置であって、
    複数の前記コイルそれぞれは、軸方向に延びる軸を中心に導線が巻回されて構成され、
    前記ロータ部は、
    前記中心軸を囲み、径方向における前記ステータ部と前記波動発生器との間において
    、軸方向に延びる内側円筒部と、前記内側円筒部から径方向外側に延びる鰐部と、
    を有し、
    前記波動発生器は、前記内側円筒部の内周面に支持され、
    前記マグネットは、前記鰐部に支持され、軸方向における前記ステータ部と対向する、
    車輪駆動装置。
  11. 請求項8に記載の車輪駆動装置であって、
    複数の前記コイルそれぞれは、径方向に延びる軸を中心に導線が巻回されて構成され、
    前記ロータ部は、
    前記中心軸を囲み、径方向における前記ステータ部と前記波動発生器との間において、軸方向に延びる円筒状であり、内周面で前記波動発生器を保持し、外周面で前記マグネットを保持し、
    前記マグネットは、前記ステータ部の径方向内側に配置される。
    車輪駆動装置。
  12. 請求項8から請求項11までのいずれか一つに記載の車輪駆動装置であって、
    前記ステータ部は、
    前記シャフトに対して、前記中心軸を中心に回転不可に固定部
    を有し、
    前記可撓性歯車は、前記固定部に保持される、
    車輪駆動装置。
  13. 請求項8から請求項12までのいずれか一つに記載の車輪駆動装置であって、
    前記波動発生器は、
    外径が真円であり、内径が周方向の位置によって異なる非真円であり、前記シャフトに対して、前記中心軸を中心に回転するカムと、
    前記可撓性歯車と、前記カムとの間に配置された可撓軸受と、
    を有し、
    前記可撓軸受は、前記カムの回転に応じて変形し、
    前記可撓性歯車は、前記可撓軸受を介して、前記カムの回転に応じて変形する、車輪駆動装置。
  14. 請求項1に記載の車輪駆動装置であって、
    前記リング歯車は、複数の外歯を有し、前記内筒部の外周面に固定され、
    前記可撓性歯車は、複数の内歯を有し、軸方向の他方側の端部において、前記ステータ部に対して回転が不可に固定され、
    前記波動発生器は、前記可撓性歯車の径方向外側において、前記ロータ部に保持される、
    車輪駆動装置。
  15. 請求項14に記載の車輪駆動装置であって、
    複数の前記コイルそれぞれは、径方向に延びる軸を中心に導線が巻回されて構成され、
    前記ロータ部は、
    前記中心軸を囲み、径方向における前記ステータ部と前記波動発生器との間において、軸方向に延びる内側円筒部と、前記中心軸を囲み、前記ステータ部の径方向外側において、軸方向に延びる外側円筒部と、
    を有し、
    前記波動発生器は、前記内側円筒部の内周面に支持され、
    前記マグネットは、前記外側円筒部の内周面に支持される、
    車輪駆動装置。
  16. 請求項15に記載の車輪駆動装置であって、
    軸方向に円筒状に延び、外周面にステータ部の内周面が固定される筒部と、
    前記筒部の他方側の端部から径方向内側に延び、内周端部が前記シャフトに接続される接続部と、
    を備える固定体をさらに有し、
    前記固定体の前記接続部の径方向内側の端部に、前記可撓性歯車の軸方向の他方側の端部を結合可能である、
    車輪駆動装置。
  17. 請求項1に記載の車輪駆動装置であって、
    前記可撓性歯車は、複数の外歯を有し、前記内筒部の軸方向の他方側の端部に固定され、
    前記リング歯車は、複数の内歯を有し、前記可撓性歯車の径方向外側において、前記中心軸を中心とした回転が不可に配置され、
    前記波動発生器は、前記可撓性歯車の径方向内側において、前記ロータ部に保持される、
    車輪駆動装置。
  18. 請求項17に記載の車輪駆動装置であって、
    複数の前記コイルそれぞれは、径方向に延びる軸を中心に導線が巻回されて構成され、
    前記ロータ部は、
    前記中心軸を囲み、径方向における前記ステータ部と前記波動発生器との間において、軸方向に延びる内側円筒部と、前記中心軸を囲み、前記ステータ部の径方向外側において、軸方向に延びる外側円筒部と、
    を有し、
    前記波動発生器は、前記内側円筒部の内周面に支持され、
    前記マグネットは、前記外側円筒部の内周面に支持される、
    車輪駆動装置。
  19. 請求項17に記載の車輪駆動装置であって、
    複数の前記コイルそれぞれは、軸方向に延びる軸を中心に導線が巻回されて構成され、前記マグネットは、軸方向における前記ステータ部と前記側面部との間に配置されている、
    車輪駆動装置。
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