JP7247931B2 - 運転支援システム - Google Patents

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    • B60W30/095Predicting travel path or likelihood of collision
    • B60W30/0956Predicting travel path or likelihood of collision the prediction being responsive to traffic or environmental parameters

Description

本発明は、車両の運転を支援する運転支援制御に関する。特に、本発明は、車両の前方のリスク要因を回避するためのリスク回避制御に関する。
特許文献1は、車両用の衝突回避システムを開示している。衝突回避システムは、センサを用いることによって、車両に近い歩行者を検出する。そして、衝突回避システムは、車両が歩行者を追い越す間、歩行者との衝突を回避するように車両を操舵する。
特開2017-095100号公報
車両の前方の歩行者等のリスク要因を回避するためのリスク回避制御について考える。リスク回避制御は、リスク要因から離れる方向へ車両を操舵する操舵支援制御を含む場合がある。そのような操舵支援制御が作動する状況は、車両が直線路を走行する状況に限られない。車両がカーブ路を走行する状況においても、操舵支援制御は作動し得る。
しかしながら、カーブ路においても直線路の場合と同じ制御強さで操舵支援制御が実行されると、車両の乗員(典型的にはドライバ)は、不安感を覚えるおそれがある。例えば、車両がカーブ路を旋回中に更に操舵支援制御が実行されることにより、車両の横加速度が更に増加し、乗員が車両挙動に対して不安感を覚える可能性がある。他の例として、車両がカーブ路を旋回中にカーブ方向と逆方向に操舵支援制御が実行されることにより、車両の旋回半径が増加し、乗員は車両がカーブ路から飛び出しそうな不安感を覚える可能性がある。
本発明の1つの目的は、車両の前方のリスク要因を回避するためのリスク回避制御に関して、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感を軽減することができる技術を提供することにある。
第1の観点は、車両の運転を支援する運転支援システムに関連する。
運転支援システムは、
車両の運転環境を示す運転環境情報が格納される記憶装置と、
運転環境情報に基づいて、車両の前方のリスク要因から離れる第1方向へ車両を操舵する操舵支援制御を実行するプロセッサと
を備える。
操舵支援制御における目標操舵量は、車両とリスク要因との間の横距離を含む相対関係パラメータの関数で表される。
直線路は、曲率が第1曲率未満である道路である。
カーブ路は、曲率が第1曲率以上である道路である。
車両からリスク要因までの前方道路がカーブ路を含む場合、プロセッサは、前方道路が直線路である場合と比較して、同一の相対関係パラメータに対する目標操舵量をより小さくする、あるいは、操舵支援制御の開始タイミングを早める。
第2の観点は、第1の観点に加えて、次の特徴を更に有する。
前方道路がカーブ路を含み、且つ、第1方向がカーブ路のカーブ方向と反対である場合、プロセッサは、第1方向がカーブ方向と一致する場合と比較して、同一の相対関係パラメータに対する目標操舵量をより小さくする、あるいは、操舵支援制御の開始タイミングを早める。
第3の観点は、第1又は第2の観点に加えて、次の特徴を更に有する。
プロセッサは、カーブ路の曲率が大きくなるにつれて、同一の相対関係パラメータに対する目標操舵量をより小さくする、あるいは、操舵支援制御の開始タイミングをより早める。
第4の観点は、第1~第3の観点のいずれかに加えて、次の特徴を更に有する。
プロセッサは、リスク要因の周囲にリスク領域を設定し、車両がリスク領域を避けるように操舵支援制御を実行する。
プロセッサは、リスク領域を小さくすることによって、同一の相対関係パラメータに対する目標操舵量を小さくする。
第5の観点は、第1~第4の観点のいずれかに加えて、次の特徴を更に有する。
リスク要因は、車両の前方に存在する歩行者、自転車、二輪車、及び駐車車両のうち少なくとも1つを含む。
本発明によれば、操舵支援制御は、車両からリスク要因までの前方道路の道路形状を考慮して実行される。具体的には、前方道路がカーブ路を含む場合、前方道路が直線路である場合と比較して、操舵支援制御における目標操舵量がより小さくなる、あるいは、操舵支援制御の開始タイミングが早くなる。これにより、前方道路がカーブ路を含む場合、操舵支援制御に起因する車両の横移動量が、前方道路が直線路である場合と比較して小さくなる。あるいは、操舵支援制御に起因する車両の横加速度の増加が抑制される。従って、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感が軽減される。
本発明の実施の形態に係る運転支援システムの概要を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係るリスク回避制御の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係るカーブ路における操舵支援制御の第1の例(比較例)を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係るカーブ路における操舵支援制御の第2の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係るカーブ路における操舵支援制御の第3の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係るカーブ路における操舵支援制御の第4の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係るカーブ路における操舵支援制御の第5の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る車両及び運転支援システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における運転環境情報の例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る運転支援システムによるリスク回避制御に関連する処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る操舵支援制御の一例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る運転支援システムにおいて用いられる情報を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るリスク回避制御の作動条件の調整の第1の例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るリスク回避制御の作動条件の調整の第2の例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るリスク回避制御の作動条件の調整の第3の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る運転支援システムにおいて用いられる情報を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る操舵支援制御の制御強さの調整の第1の例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る操舵支援制御の制御強さの調整の第2の例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る操舵支援制御の制御強さの調整の第3の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る操舵支援制御の制御強さの調整の第3の例を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る操舵支援制御の開始タイミングの調整の第1の例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る操舵支援制御の開始タイミングの調整の第2の例を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る操舵支援制御の開始タイミングの調整の第3の例を説明するための概念図である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
1.概要
1-1.運転支援制御
図1は、本実施の形態に係る運転支援システム10の概要を説明するための概念図である。運転支援システム10は、車両1の運転を支援する「運転支援制御」を実行する。運転支援制御は、自動運転制御に含まれていてもよい。典型的には、運転支援システム10は、車両1に搭載されている。あるいは、運転支援システム10の少なくとも一部は、車両1の外部の外部装置に配置され、リモートで運転支援制御を行ってもよい。つまり、運転支援システム10は、車両1と外部装置とに分散的に配置されてもよい。
運転支援制御は、車両1の前方のリスク要因3を回避するための「リスク回避制御」を含む。具体的には、運転支援システム10は、車両1の前方のリスク要因3を回避するために、車両1の操舵及び減速の少なくとも一方を自動的に行う。
例えば、図1において、車両1は、車道RWの中の第1車線L1を走行している。路肩RSは、第1車線L1に隣接している。車両1の前方の路肩RSに存在する歩行者3Aは、車道RW(第1車線L1)に進入してくるかもしれない。従って、車両1の前方の路肩RSに存在する歩行者3Aは、リスク要因3である。リスク回避制御は、歩行者3Aを事前に回避するように車両1の操舵を自動的に行う「操舵支援制御」を含む。具体的には、運転支援システム10は、歩行者3Aを事前に回避するために、歩行者3Aから離れる方向(第1方向)へ車両1を操舵する。
歩行者3Aは、自転車あるいは二輪車に置き換えられてもよい。また、路肩RSだけでなく、車道RWに存在する歩行者、自転車、二輪車、等もリスク要因3に含まれる。
図2は、リスク回避制御の他の例を説明するための概念図である。リスク要因3は、上述の歩行者3Aのような“顕在リスク”に限られない。リスク要因3は、“潜在リスク”も含み得る。例えば、図2において、車両1の前方の路肩RSに駐車車両3Bが存在している。駐車車両3Bの先の領域は死角であり、その死角から歩行者3Cが飛び出してくるかもしれない。従って、車両1の前方の駐車車両3Bは、リスク要因3(潜在リスク)である。リスク回避制御は、駐車車両3Bを事前に回避するように車両1の操舵を自動的に行う操舵支援制御を含む。具体的には、運転支援システム10は、駐車車両3Bから離れる方向(第1方向)に車両1を操舵する。
このように、リスク要因3としては、車両1の前方の歩行者、自転車、二輪車、駐車車両、等が例示される。
ここで、車両座標系(X,Y)について定義する。車両座標系(X,Y)は、車両1に固定された相対座標系であり、車両1の移動と共に変化する。X方向は、車両1の前方向(進行方向)である。Y方向は、車両1の横方向である。X方向とY方向は、互いに直交している。
図1及び図2において、トラジェクトリTR0は、操舵支援制御が実行されない場合の車両1のトラジェクトリを表している。操舵支援制御が実行されない場合、車両1は第1車線L1と平行に走行すると仮定される。従って、トラジェクトリTR0は、車両1の現在位置から第1車線L1と平行に伸びる。以下の説明において、横距離Dyは、トラジェクトリTR0とリスク要因3との間の最短距離である。言い換えれば、横距離Dyは、車両1がリスク要因3の側方を通過する際の、車両1(トラジェクトリTR0)とリスク要因3との間のY方向距離である。
図1及び図2において、第1トラジェクトリTR1は、操舵支援制御が実行される場合の車両1のトラジェクトリを表している。操舵支援制御が実行されると、車両1は、リスク要因3から離れる第1方向に移動する。横移動量δDyは、操舵支援制御に起因する車両1の第1方向への移動量である。言い換えれば、横移動量δDyは、トラジェクトリTR0から見た車両1の第1方向への移動量である。
1-2.カーブ路における操舵支援制御
次に、カーブ路における操舵支援制御について考える。ここで、「カーブ路」とは、曲率Cが第1曲率Cth以上である道路と定義される。一方、「直線路」とは、曲率Cが第1曲率Cth未満である道路と定義される。本実施の形態によれば、カーブ路と直線路とで操舵支援制御の方法が異なる。以下、カーブ路のおける操舵支援制御の様々な例を説明する。
1-2-1.第1の例(比較例)
図3は、カーブ路における操舵支援制御の第1の例(比較例)を説明するための概念図である。図3において、カーブ路は、右方向にカーブしている。操舵支援制御による操舵方向、すなわち第1方向も右方向である。つまり、第1方向は、カーブ路のカーブ方向と一致している。操舵支援制御は、カーブ路の内側へ車両1を操舵していると言える。
比較例では、カーブ路においても直線路の場合と同じ制御強さで操舵支援制御が実行される。第1トラジェクトリTR1は、比較例の場合の車両1のトラジェクトリである。第1横移動量δDy1は、比較例の場合の横移動量δDyである。
しかしながら、カーブ路においても直線路の場合と同じ制御強さで操舵支援制御が実行されると、車両1の乗員(典型的にはドライバ)は、不安感を覚えるおそれがある。例えば、車両1がカーブ路を旋回中に更に操舵支援制御が実行されることにより、車両1の横加速度が更に増加し、乗員が車両挙動に対して不安感を覚える可能性がある。図3に示される比較例では、点A付近で特に横加速度が増加する。また、第1横移動量δDy1が大きいと、乗員は、車両1が隣接車線LAの対向車両4に近づくことに不安感を覚える可能性がある。
1-2-2.第2の例
図4は、カーブ路における操舵支援制御の第2の例を説明するための概念図である。上述の比較例における状況と同じく、操舵支援制御による操舵方向、すなわち第1方向は、カーブ路のカーブ方向と一致している。
第2の例によれば、比較例の場合と比較して、操舵支援制御の制御強さが弱められる。操舵支援制御の制御強さを弱めるとは、車両1のトラジェクトリに対する操舵支援制御の影響を低減(緩和)することを意味する。言い換えれば、操舵支援制御の制御強さを弱めるとは、リスク要因3から離れる第1方向への横移動量δDyを小さくすることを意味する。
第2トラジェクトリTR2は、第2の例の場合の車両1のトラジェクトリである。第2横移動量δDy2は、第2の例の場合の横移動量δDyである。図4に示されるように、第2トラジェクトリTR2は、トラジェクトリTR0と第1トラジェクトリTR1との間に位置する。すなわち、第2横移動量δDy2は、比較例の場合の第1横移動量δDy1よりも小さい。その結果、操舵支援制御に起因する車両1の横加速度の増加は、比較例の場合と比較して抑制される。運転支援システム10は、比較例の場合と比較して、操舵支援制御に起因する車両1の横移動量δDy及び横加速度が小さくなるように操舵支援制御を実行していると言うこともできる。
このように、第2の例によれば、車両1からリスク要因3までの前方道路がカーブ路を含む場合、運転支援システム10は、前方道路が直線路である場合と比較して、操舵支援制御の制御強さを弱める。これにより、操舵支援制御に起因する車両1の横移動量δDyが比較的小さくなる。また、操舵支援制御に起因する車両1の横加速度の増加が抑制される。従って、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感が軽減される。
1-2-3.第3の例
図5は、カーブ路における操舵支援制御の第3の例を説明するための概念図である。上述の第2の例と重複する説明は、適宜省略される。第3の例では、カーブ路は、左方向にカーブしている。一方、操舵支援制御による操舵方向、すなわち第1方向は右方向である。つまり、第1方向は、カーブ路のカーブ方向と反対である。操舵支援制御は、カーブ路の外側へ車両1を操舵していると言える。
比較例の場合、車両1の乗員(典型的にはドライバ)は、不安感を覚えるおそれがある。例えば、図4中の点A付近で大きな横加速度が車両1にかかり、乗員が車両挙動に対して不安感を覚える可能性がある。また、第1方向がカーブ方向と反対であるため、車両1の旋回半径が増加し、乗員は車両1がカーブ路から飛び出しそうな不安感を覚える可能性がある。更に、第1横移動量δDy1が大きいと、乗員は、車両1が隣接車線LAの対向車両4に近づくことに不安感を覚える可能性がある。
そこで、第3の例によれば、比較例の場合と比較して、操舵支援制御の制御強さが弱められる。第3トラジェクトリTR3は、第3の例の場合の車両1のトラジェクトリである。第3横移動量δDy3は、第3の例の場合の横移動量δDyである。第3トラジェクトリTR3は、トラジェクトリTR0と第1トラジェクトリTR1との間に位置する。すなわち、第3横移動量δDy3は、比較例の場合の第1横移動量δDy1よりも小さい。その結果、操舵支援制御に起因する車両1の横加速度の増加は、比較例の場合と比較して抑制される。これにより、上述の第2の例の場合と同様に、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感が軽減される。
また、第3の例の場合、操舵支援制御による操舵方向、すなわち第1方向は、カーブ路のカーブ方向と反対である。従って、車両1がカーブ路から飛び出しそうな感覚は、上述の第2の例の場合(図4参照)よりも強くなる。そこで、第3の例の場合、運転支援システム10は、上述の第2の例の場合と比較して、操舵支援制御の制御強さを更に弱めてもよい。その場合、第3トラジェクトリTR3は、トラジェクトリTR0と第2トラジェクトリTR2との間に位置する。第3横移動量δDy3は、第2の例の場合の第2横移動量δDy2よりも更に小さい。これにより、車両1がカーブ路から飛び出しそうな不安感が十分に軽減される。
1-2-4.第4の例
図6は、カーブ路における操舵支援制御の第4の例を説明するための概念図である。第4の例では、上述の第2の例における状況と同じく、第1方向は、カーブ路のカーブ方向と一致している。第2の例と重複する説明は、適宜省略される。
まず、比較例として、カーブ路においても直線路の場合と同じタイミングで操舵支援制御が開始する場合を考える。比較例の場合、操舵支援制御は、第1開始タイミングTS1において開始する。第1トラジェクトリTR1は、その比較例の場合の車両1のトラジェクトリである。
第4の例によれば、比較例の場合と比較して、操舵支援制御の開始タイミングが早められる。図6に示されるように、運転支援システム10は、第1開始タイミングTS1よりも早い第2開始タイミングTS2において操舵支援制御を開始する。第4トラジェクトリTR4は、第4の例の場合の車両1のトラジェクトリである。
操舵支援制御の開始タイミングが早くなるため、横移動量δDy(制御強さ)が同じであったとしても、第4トラジェクトリTR4の曲率は、第1トラジェクトリTR1の曲率よりも小さくなる。従って、操舵支援制御に起因する車両1の横加速度の増加は、比較例の場合と比較して抑制される。運転支援システム10は、比較例の場合と比較して、操舵支援制御に起因する車両1の横加速度が小さくなるように操舵支援制御を実行していると言うこともできる。横加速度の増加が抑制されるため、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感が軽減される。
第2の例と第4の例の組み合わせも可能である。すなわち、運転支援システム10は、比較例の場合と比較して、操舵支援制御の制御強さを弱め、且つ、操舵支援制御の開始タイミングを早めてもよい。これにより、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感が更に軽減される。
1-2-5.第5の例
図7は、カーブ路における操舵支援制御の第5の例を説明するための概念図である。第5の例では、上述の第3の例における状況と同じく、第1方向は、カーブ路のカーブ方向と反対である。第3、第4の例と重複する説明は、適宜省略される。
第5の例によれば、比較例の場合と比較して、操舵支援制御の開始タイミングが早められる。図7に示されるように、運転支援システム10は、第1開始タイミングTS1よりも早い第3開始タイミングTS3において操舵支援制御を開始する。第5トラジェクトリTR5は、第5の例の場合の車両1のトラジェクトリである。
操舵支援制御の開始タイミングが早くなるため、横移動量δDy(制御強さ)が同じであったとしても、第5トラジェクトリTR5の曲率は、第1トラジェクトリTR1の曲率よりも小さくなる。従って、操舵支援制御に起因する車両1の横加速度の増加は、比較例の場合と比較して抑制される。これにより、上述の第4の例の場合と同様に、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感が軽減される。
また、第5の例の場合、操舵支援制御による操舵方向、すなわち第1方向は、カーブ路のカーブ方向と反対である。従って、車両1がカーブ路から飛び出しそうな感覚は、上述の第4の例の場合(図6参照)よりも強くなる。そこで、第5の例の場合、運転支援システム10は、上述の第4の例の場合と比較して、操舵支援制御の開始タイミングを更に早めてもよい。その場合、第3開始タイミングTS3は、第4の例の場合の第2開始タイミングTS2よりも更に早い。これにより、車両1がカーブ路から飛び出しそうな不安感が十分に軽減される。
第3の例と第5の例の組み合わせも可能である。すなわち、運転支援システム10は、比較例の場合と比較して、操舵支援制御の制御強さを弱め、且つ、操舵支援制御の開始タイミングを早めてもよい。これにより、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感が更に軽減される。
1-3.効果
以上に説明されたように、本実施の形態に係る運転支援システム10は、車両1の前方のリスク要因3から離れる第1方向へ車両1を操舵する操舵支援制御を実行する。特に、運転支援システム10は、車両1からリスク要因3までの前方道路の道路形状を考慮して操舵支援制御を実行する。具体的には、前方道路がカーブ路を含む場合、運転支援システム10は、前方道路が直線路である場合と比較して、操舵支援制御の制御強さを弱める、あるいは、操舵支援制御の開始タイミングを早める。これにより、操舵支援制御に起因する車両1の横移動量δDyが比較的小さくなる。あるいは、操舵支援制御に起因する車両1の横加速度の増加が抑制される。従って、カーブ路における操舵支援制御に対する乗員の不安感が軽減される。
第1方向がカーブ路のカーブ方向と反対である場合、運転支援システム10は、第1方向がカーブ方向と一致する場合と比較して、操舵支援制御の制御強さを弱めてもよい、あるいは、操舵支援制御の開始タイミングを早めてもよい。これにより、車両1がカーブ路から飛び出しそうな不安感が十分に軽減される。
以下、本実施の形態に係る運転支援システム10について更に詳しく説明する。
2.運転支援システム
2-1.構成例
図8は、本実施の形態に係る車両1及び運転支援システム10の構成例を概略的に示すブロック図である。特に、図8は、リスク回避制御に関連する構成例を示している。車両1は、センサ群20と走行装置30を備えている。
センサ群20は、位置センサ21、車両状態センサ22、及び認識センサ23を含んでいる。位置センサ21は、車両1の位置及び方位を検出する。位置センサ21としては、GPS(Global Positioning System)センサが例示される。車両状態センサ22は、車両1の状態を検出する。車両状態センサ22としては、車速センサ、ヨーレートセンサ、横加速度センサ、操舵角センサ、等が例示される。認識センサ23は、車両1の周囲の状況を認識(検出)する。認識センサ23としては、カメラ、レーダ、ライダー(LIDAR: Laser Imaging Detection and Ranging)、等が例示される。
走行装置30は、操舵装置31、駆動装置32、及び制動装置33を含んでいる。操舵装置31は、車両1の車輪を転舵する。例えば、操舵装置31は、パワーステアリング(EPS: Electric Power Steering)装置を含んでいる。駆動装置32は、駆動力を発生させる動力源である。駆動装置32としては、エンジン、電動機、インホイールモータ、等が例示される。制動装置33は、制動力を発生させる。
運転支援システム10は、少なくとも制御装置100を含んでいる。運転支援システム10は、センサ群20を含んでいてもよい。運転支援システム10は、走行装置30を含んでいてもよい。
制御装置100は、車両1を制御する。典型的には、制御装置100は、車両1に搭載されるマイクロコンピュータである。制御装置100は、ECU(Electronic Control Unit)とも呼ばれる。あるいは、制御装置100は、車両1の外部の情報処理装置であってもよい。その場合、制御装置100は、車両1と通信を行い、車両1をリモートで制御する。
制御装置100は、プロセッサ110及び記憶装置120を備えている。プロセッサ110は、各種処理を実行する。記憶装置120には、各種情報が格納される。記憶装置120としては、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、等が例示される。プロセッサ110がコンピュータプログラムである制御プログラムを実行することにより、プロセッサ110(制御装置100)による各種処理が実現される。制御プログラムは、記憶装置120に格納されている、あるいは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されている。
2-2.情報取得処理
プロセッサ110(制御装置100)は、車両1の運転環境を示す運転環境情報200を取得する「情報取得処理」を実行する。運転環境情報200は、車両1に搭載されたセンサ群20による検出結果に基づいて取得される。取得された運転環境情報200は、記憶装置120に格納される。
図9は、運転環境情報200の例を示すブロック図である。運転環境情報200は、車両位置情報210、車両状態情報220、周辺状況情報230、地図情報260、等を含んでいる。
車両位置情報210は、車両1の位置及び方位を示す情報である。プロセッサ110は、位置センサ21による検出結果から車両位置情報210を取得する。
車両状態情報220は、車両1の状態を示す情報である。車両1の状態としては、車速、ヨーレート、横加速度、操舵角、等が例示される。プロセッサ110は、車両状態センサ22による検出結果から車両状態情報220を取得する。
周辺状況情報230は、車両1の周囲の状況を示す情報である。周辺状況情報230は、認識センサ23によって得られた情報を含む。例えば、周辺状況情報230は、カメラによって撮像された車両1の周囲の状況を示す画像情報を含む。他の例として、周辺状況情報230は、レーダやライダーによって計測された計測情報を含む。更に、周辺状況情報230は、道路構成情報240及び物標情報250を含んでいる。
道路構成情報240は、車両1の周囲の道路構成に関する情報である。車両1の周囲の道路構成は、区画線(白線)及び道路端物体を含む。道路端物体は、道路の端を示す立体的な障害物である。道路端物体としては、縁石、ガードレール、壁、中央分離帯、等が例示される。道路構成情報240は、区画線や道路端物体の位置(車両1に対する相対位置)を少なくとも示す。
例えば、カメラによって得られた画像情報を解析することによって、区画線を識別し、その区画線の相対位置を算出することができる。画像解析手法としては、セマンティックセグメンテーション(Semantic Segmentation)やエッジ検出が例示される。同様に、画像情報を解析することによって、道路端物体を識別し、その道路端物体の相対位置を算出することができる。あるいは、レーダ計測情報から道路端物体の相対位置を取得することもできる。
物標情報250は、車両1の周囲の物標に関する情報である。物標としては、歩行者、自転車、二輪車、他車両(先行車両、駐車車両、対向車両、等)、等が例示される。物標情報250は、車両1に対する物標の相対位置及び相対速度を示す。例えば、カメラによって得られた画像情報を解析することによって、物標を識別し、その物標の相対位置を算出することができる。また、レーダ計測情報に基づいて、物標を識別し、その物標の相対位置と相対速度を取得することもできる。物標情報250は、物標の移動方向や移動速度を含んでいてもよい。物標の移動方向や移動速度は、物標の位置を追跡することによって算出することができる。
地図情報260は、車線配置、道路形状、等を示す。制御装置100は、地図データベースから、必要なエリアの地図情報260を取得する。地図データベースは、車両1に搭載されている所定の記憶装置に格納されていてもよいし、車両1の外部の管理サーバに格納されていてもよい。後者の場合、プロセッサ110は、管理サーバと通信を行い、必要な地図情報260を取得する。
2-3.車両走行制御
プロセッサ110(制御装置100)は、車両1の走行を制御する「車両走行制御」を実行する。車両走行制御は、車両1の操舵を制御する操舵制御、車両1の加速を制御する加速制御、及び車両1の減速を制御する減速制御を含む。プロセッサ110は、走行装置30を制御することによって車両走行制御を実行する。具体的には、プロセッサ110は、操舵装置31を制御することによって操舵制御を実行する。また、プロセッサ110は、駆動装置32を制御することによって加速制御を実行する。また、制御装置100は、制動装置33を制御することによって減速制御を実行する。
2-4.リスク回避制御
プロセッサ110(制御装置100)は、車両1の運転を支援する運転支援制御を実行する。運転支援制御は、車両1の前方のリスク要因3を回避するためのリスク回避制御を含む。リスク回避制御は、車両1の前方のリスク要因3を回避するための車両走行制御であり、操舵制御及び減速制御の少なくとも一方を含んでいる。プロセッサ110は、上述の運転環境情報200に基づいて、リスク回避制御を実行する。
図10は、本発明の実施の形態に係るリスク回避制御に関連する処理を示すフローチャートである。図10に示される処理フローは、一定サイクル毎に繰り返し実行される。
2-4-1.ステップS100
ステップS100において、プロセッサ110は、上述の情報取得処理を実行する。すなわち、プロセッサ110は、センサ群20による検出結果に基づいて運転環境情報200を取得する。運転環境情報200は、記憶装置120に格納される。
2-4-2.ステップS200
ステップS200において、プロセッサ110は、車両1の前方にリスク要因3が存在するか否かを判定する。言い換えれば、プロセッサ110は、車両1の前方の領域においてリスク要因3が認識されているか否かを判定する。リスク要因3は、車両1の前方の歩行者、自転車、二輪車、及び駐車車両のうち少なくとも1つを含む。
プロセッサ110は、周辺状況情報230(特に、道路構成情報240と物標情報250)に基づいて、車両1の前方にリスク要因3が存在するか否かを判定する。リスク要因3が車道RWに存在するか路肩RSに存在するかは、リスク要因3の位置と区画線の位置を対比することによって判定することができる。あるいは、リスク要因3の位置と地図情報260で示される車線配置とを対比することによって、リスク要因3が車道RWに存在するか路肩RSに存在するかを判定することもできる。
車両1の前方のリスク要因3が認識された場合(ステップS200;Yes)、処理は、ステップS300に進む。それ以外の場合(ステップS200;No)、処理は、ステップS100に戻る。
2-4-3.ステップS300
ステップS300において、プロセッサ110は、リスク回避制御の作動条件が成立するか否かを判定する。
例えば、リスク回避制御の作動条件は、「リスク要因3までの余裕時間Tが作動閾値Tthを下回ること」を含んでいる。余裕時間Tとは、車両1が現在位置からリスク要因3に最も接近する位置まで走行するのに要する時間である。図1~図7で示されたトラジェクトリTR0は、操舵支援制御が実行されない場合の車両1のトラジェクトリを表している。余裕時間Tは、車両1が現在の車速でトラジェクトリTR0に沿って走行したときに、リスク要因に最も接近するまでの時間であると言える。典型的には、車両1がリスク要因3に最も接近するタイミングは、車両1がリスク要因3の側方を通過するタイミングである。
プロセッサ110は、運転環境情報200に基づいて、トラジェクトリTR0を推定することができる。例えば、道路構成情報240は、区画線(白線)や道路端物体の相対位置を示している。その道路構成情報240に基づいて、車道RWあるいは第1車線L1を認識し、車道RWあるいは第1車線L1と平行なトラジェクトリTR0を推定することができる。他の例として、地図情報260から車両1の前方の道路形状を取得し、その道路形状と車両位置情報210に基づいてトラジェクトリTR0を推定することもできる。
車両1の現在の車速は、車両状態情報220から得られる。車両1に対するリスク要因3の相対位置は、物標情報250から得られる。プロセッサ110は、トラジェクトリTR0、車両1の現在の車速、及びリスク要因3の相対位置に基づいて、リスク要因3までの余裕時間Tを算出することができる。そして、プロセッサ110は、余裕時間Tと作動閾値Tthとを対比することによって、リスク回避制御の作動条件が成立したか否かを判定する。
リスク回避制御の作動条件は、更に、「横距離Dyが横距離閾値より小さいこと」を含んでいてもよい。図1~図7で示されたように、横距離Dyは、トラジェクトリTR0とリスク要因3との間の最短距離である。横距離閾値(安全マージン)は、車速が高くなるにつれて大きくなり、車速が低くなるにつれて小さくなってもよい。
リスク回避制御の作動条件は、更に、車両1の車速が一定速度以上であることを含んでいてもよい。
リスク回避制御の作動条件が成立する場合(ステップS300;Yes)、処理は、ステップS400に進む。一方、リスク回避制御の作動条件が成立しない場合(ステップS300;No)、処理は、ステップS500に進む。
2-4-4.ステップS400
ステップS400において、プロセッサ110は、リスク回避制御を実行する、つまり、リスク回避制御を作動させる。リスク回避制御は、リスク要因3を回避するための車両走行制御であり、操舵制御及び減速制御の少なくとも一方を含んでいる。特に、リスク要因3を回避するための操舵制御が、本実施の形態に係る「操舵支援制御」である。操舵支援制御において、プロセッサ110は、運転環境情報200に基づいて、リスク要因3から離れる第1方向へ車両1を操舵する。
図11は、操舵支援制御の一例を説明するための概念図である。プロセッサ110は、認識されたリスク要因3の周囲にリスク領域RSKを設定する。リスク領域RSKは、車両1が通過しないことが望まれる領域である。マージン距離dmは、リスク領域RSKの大きさを表すパラメータである。マージン距離dmは、一定値であってもよいし、可変であってもよい。例えば、マージン距離dmは、車両1の車速に応じて可変的に設定されてもよい。その場合、車速が高くなるにつれて、マージン距離dmは大きくなる。リスク要因3の位置は、物標情報250から得られる。車速は車両状態情報220から得られる。従って、プロセッサ110は、物標情報250と車両状態情報220に基づいて、リスク領域RSKを設定することができる。
更に、プロセッサ110は、車両1がリスク領域RSKを避けるように目標トラジェクトリTRtを生成する。目標トラジェクトリTRtは、車道RW内における車両1の目標位置及び目標速度を含んでいる。車両1の現在位置は、車両位置情報210から得られる。車速は車両状態情報220から得られる。車道RWの位置は、道路構成情報240あるいは地図情報260から得られる。従って、プロセッサ110は、リスク領域RSKと運転環境情報200に基づいて、目標トラジェクトリTRtを生成することができる。
そして、プロセッサ110は、車両1が目標トラジェクトリTRtに追従するように車両走行制御を実行する。特に、プロセッサ110は、車両1が目標トラジェクトリTRtに追従するよう操舵支援制御を実行する。具体的には、プロセッサ110は、車両1が目標トラジェクトリTRtに追従するために必要な目標操舵量(目標操舵角)θtを算出する。車両1の現在の操舵角は、車両状態情報220から得られる。プロセッサ110は、目標操舵量θtが実現されるように、操舵装置31を制御して車輪を転舵する。
目標操舵量θtの大きさは、車両1とリスク要因3との間の横距離Dy及びリスク領域RSK(マージン距離dm)の大きさに依存する。例えば、横距離Dyが小さい場合、マージン距離dmを確保するために、目標トラジェクトリTRtはY方向に大きく曲がる。その結果、目標トラジェクトリTRtに追従するために必要な目標操舵量θtも大きくなる。逆に、横距離Dyが十分に大きく、マージン距離dmが確保される場合は、目標操舵量θtは小さくなる。
一般化すれば、次の通りである。操舵支援制御における目標操舵量θtは、相対関係パラメータPrの関数で表される。相対関係パラメータPrは、車両1とリスク要因3との間の相対関係を表す。この相対関係パラメータPrは、少なくとも、車両1とリスク要因3との間の横距離Dyを含む。横距離Dyが小さくなるにつれて、リスク要因3を回避するために要求される目標操舵量θtは大きくなる。相対関係パラメータPrは、更に、車両1とリスク要因3との間の相対速度を含んでいてもよい。相対関係パラメータPrは、運転環境情報200(特に物標情報250)から得られる。プロセッサ110は、相対関係パラメータPrに応じた目標操舵量θtを算出(決定)する。そして、プロセッサ110は、目標操舵量θtに従って操舵支援制御を実行する。
2-4-5.ステップS500
ステップS500において、プロセッサ110は、リスク回避制御を実行しない。つまり、プロセッサ110は、リスク回避制御を作動させない。リスク回避制御が既に実行中であった場合、プロセッサ110は、リスク回避制御を停止させる。
3.作動条件の調整
上述の通り、リスク回避制御の作動条件は、「リスク要因3までの余裕時間Tが作動閾値Tthを下回ること」を含んでいる。この作動条件を調整することによって、リスク回避制御(操舵支援制御)の開始タイミングを調整することができる。以下、リスク回避制御の作動条件を調整する方法の様々な例を説明する。尚、リスク回避制御の作動条件を調整するために、図12に示される「条件調整情報300」が用いられる。条件調整情報300は、予め作成され、記憶装置120に格納される。
3-1.第1の例
図13は、リスク回避制御の作動条件の調整の第1の例を説明するためのフローチャートである。図13には、上述のステップS300の詳細が示されている。
ステップS310において、プロセッサ110は、車両1からリスク要因3までの前方道路が直線路であるか否かを判定する。直線路は、曲率Cが第1曲率Cth未満である道路である。カーブ路は、曲率Cが第1曲率Cth以上である道路である。例えば、道路構成情報240は、区画線(白線)や道路端物体の相対位置を示している。その道路構成情報240に基づいて、車両1の前方道路を認識し、その前方道路の曲率Cを算出することができる。他の例として、地図情報260から車両1の前方の道路形状を取得し、その道路形状から曲率Cを算出することもできる。
前方道路が直線路である場合(ステップS310;Yes)、処理は、ステップS320に進む。一方、前方道路がカーブ路を含む場合(ステップS310;No)、処理は、ステップS330に進む。
ステップS320において、プロセッサ110は、作動閾値Tthを第1作動閾値Tth1に設定する。その後、処理は、ステップS340に進む。
ステップS330において、プロセッサ110は、作動閾値Tthを第2作動閾値Tth2に設定する。第2作動閾値Tth2は、第1作動閾値Tth1よりも大きい(Tth2>Tth1)。その後、処理は、ステップS340に進む。
ステップS340において、プロセッサ110は、リスク回避制御の作動条件が成立するか否かを判定する。作動閾値Tthが第1作動閾値Tth1である場合、第1開始タイミングTS1において作動条件が成立する。一方、作動閾値Tthが第2作動閾値Tth2である場合、第1開始タイミングTS1よりも早い第2開始タイミングTS2において作動条件が成立する。すなわち、前方道路がカーブ路である場合、前方道路が直線路である場合と比較して、操舵支援制御の開始タイミングが早くなる(図6、図7参照)。
作動閾値Tth(Tth1、Tth2)の情報は、条件調整情報300に含まれている。プロセッサ110は、条件調整情報300を参照して、前方道路の道路形状に応じた作動閾値Tthを選択する。これにより、前方道路の道路形状に応じて、操舵支援制御の開始タイミングを可変に設定することが可能となる。
3-2.第2の例
図14は、リスク回避制御の作動条件の調整の第2の例を説明するためのフローチャートである。図13で示された第1の例と重複する説明は、適宜省略される。ステップS310及びS320は、第1の例の場合と同じである。前方道路がカーブ路を含む場合(ステップS310;No)、処理は、ステップS331に進む。
ステップS331において、プロセッサ110は、操舵支援制御が作動すると仮定して、その操舵支援制御による操舵方向(第1方向)を認識する。例えば、リスク要因3が第1車線L1の左側の路肩RSに存在する場合、そのリスク要因3から離れる操舵方向は右方向である。一般化すれば、操舵支援制御による操舵方向は、車両1とリスク要因3と車道RW(第1車線L1)の間の位置関係に基づいて決定される。車両1の位置は、車両位置情報210から得られる。リスク要因3の相対位置は、物標情報250から得られる。車道RW(第1車線L1)の位置は、道路構成情報240あるいは地図情報260から得られる。従って、プロセッサ110は、運転環境情報200に基づいて、操舵支援制御による操舵方向を認識することができる。
そして、プロセッサ110は、操舵支援制御による操舵方向がカーブ路のカーブ方向と一致するか否かを判定する。カーブ方向は、道路構成情報240あるいは地図情報260から得られる。操舵方向がカーブ方向と一致する場合(ステップS331;Yes)、処理は、ステップS332に進む。一方、操舵方向がカーブ方向と反対である場合(ステップS331;No)、処理は、ステップS333に進む。
ステップS332において、プロセッサ110は、作動閾値Tthを第2作動閾値Tth2に設定する。第2作動閾値Tth2は、第1作動閾値Tth1よりも大きい(Tth2>Tth1)。その後、処理は、ステップS340に進む。
ステップS333において、プロセッサ110は、作動閾値Tthを第3作動閾値Tth3に設定する。第3作動閾値Tth3は、第2作動閾値Tth2よりも更に大きい(Tth3>Tth2)。その後、処理は、ステップS340に進む。
ステップS340において、プロセッサ110は、リスク回避制御の作動条件が成立するか否かを判定する。作動閾値Tthが第2作動閾値Tth2である場合、第1開始タイミングTS1よりも早い第2開始タイミングTS2において作動条件が成立する。作動閾値Tthが第3作動閾値Tth3である場合、第2開始タイミングTS2よりも更に早い第3開始タイミングTS3において作動条件が成立する。すなわち、操舵方向がカーブ方向と反対である場合(図7参照)、操舵方向がカーブ方向と一致する場合(図6参照)と比較して、操舵支援制御の開始タイミングが早くなる。
作動閾値Tth(Tth1、Tth2、Tth3)の情報は、条件調整情報300に含まれている。プロセッサ110は、条件調整情報300を参照して、前方道路の道路形状と操舵方向に応じた作動閾値Tthを選択する。これにより、前方道路の道路形状と操舵方向に応じて、操舵支援制御の開始タイミングを可変に設定することが可能となる。
3-3.第3の例
図15は、リスク回避制御の作動条件の調整の第3の例を説明するための概念図である。第3の例では、前方道路の曲率Cが大きくなるにつれて、作動閾値Tthは大きくなる。例えば、図15に示されるように、曲率Cが大きくなるにつれて、作動閾値Tthは単調増加する。他の例として、曲率Cが大きくなるにつれて、作動閾値Tthはステップ状に増加してもよい。これにより、曲率Cが大きくなるにつれて、リスク回避制御(操舵支援制御)の開始タイミングがより早くなる。
作動閾値Tthは、前方道路の曲率Cの関数で表される。関数は、数式であってもよいし、予め生成されたマップであってもよい。関数の情報は、条件調整情報300に含まれている。プロセッサ110は、条件調整情報300で示される関数を用いて、前方道路の曲率Cに応じた作動閾値Tthを設定する。これにより、プロセッサ110は、曲率Cが大きくなるにつれて操舵支援制御の開始タイミングをより早めることができる。
尚、第3の例は、上述の第1の例と第2の例のいずれとも組み合わせることができる。
4.操舵支援制御の制御強さの調整
上述の作動条件の調整に代えて、あるいは、作動条件の調整と共に、操舵支援制御の制御強さを調整してもよい。以下、操舵支援制御の制御強さを調整する方法の様々な例を説明する。尚、操舵支援制御の制御強さを調整するために、図16に示される「制御調整情報400」が用いられる。制御調整情報400は、予め作成され、記憶装置120に格納される。
4-1.第1の例
図17は、操舵支援制御の制御強さの調整の第1の例を説明するためのフローチャートである。図17には、上述のステップS400の詳細が示されている。
ステップS410において、プロセッサ110は、車両1からリスク要因3までの前方道路が直線路であるか否かを判定する。この判定方法は、上述のステップS310(図13参照)と同じである。前方道路が直線路である場合(ステップS410;Yes)、処理は、ステップS420に進む。一方、前方道路がカーブ路を含む場合(ステップS410;No)、処理は、ステップS430に進む。
ステップS420において、プロセッサ110は、操舵支援制御の制御強さを比較的強く設定する。
ステップS430において、プロセッサ110は、操舵支援制御の制御強さを、ステップS420の場合よりも弱くする。
操舵支援制御の制御強さを弱めるとは、車両1のトラジェクトリに対する操舵支援制御の影響を低減(緩和)することを意味する。言い換えれば、操舵支援制御の制御強さを弱めるとは、リスク要因3から離れる第1方向への横移動量δDyをより小さくすることを意味する。更に言い換えれば、操舵支援制御の制御強さを弱めるとは、操舵支援制御における目標操舵量θtをより小さくすることを意味する。目標操舵量θtが大きくなるにつれて、リスク要因3から離れる第1方向への横移動量δDyは大きくなる。逆に、目標操舵量θtが小さくなるにつれて、リスク要因3から離れる第1方向への横移動量δDyは小さくなる。すなわち、目標操舵量θtを小さくすることによって、操舵支援制御の制御強さを弱めることができる。
一般的に、下記式(1)のように、目標操舵量θtは、相対関係パラメータPrの関数fで表される。相対関係パラメータPrは、少なくとも、車両1とリスク要因3との間の横距離Dyを含む。相対関係パラメータPrは、更に、車両1とリスク要因3との間の相対速度を含んでいてもよい。
式(1):θt=f(Pr)
相対関係パラメータPrが同一であるという条件の下で比較したとき、ステップS430(カーブ路)における目標操舵量θtは、ステップS420(直進路)における目標操舵量θtよりも小さくなる。つまり、プロセッサ110は、同一の相対関係パラメータPrに対する目標操舵量θtを、ステップS420の場合よりもステップS430の場合により小さくする。
例えば、ステップS420において、プロセッサ110は、第1関数f1を用いて第1目標操舵量θt1を算出する(下記式(2)参照)。一方、ステップS430において、プロセッサ110は、第2関数f2を用いて第2目標操舵量θt2を算出する。相対関係パラメータPrが同一であるという条件の下で比較したとき第2目標操舵量θt2が第1目標操舵量θt1よりも小さくなるように、第1関数f1及び第2関数f2は設定されている。
式(2):
θt1=f1(Pr)
θt2=f2(Pr)<f1(Pr)
一例として、上述の図11で示されたリスク領域RSKに基づく操舵支援制御について考える。この場合、関数fは、[a]リスク領域RSK(マージン距離dm)を設定し、[b]リスク領域RSKと相対関係パラメータPr(横距離Dy)に基づいて目標トラジェクトリTRtを生成し、[c]目標トラジェクトリTRtに基づいて目標操舵量θtを算出する、という処理を含む。このうち、処理[a]におけるリスク領域RSK(マージン距離dm)を小さくすることによって、同一の相対関係パラメータPrに対する目標操舵量θtを小さくすることができる。具体的には、第1関数f1は、第1マージン距離dm1を用いて第1目標操舵量θt1を算出するように設定されている。一方、第2関数f2は、第1マージン距離dm1よりも小さい第2マージン距離dm2を用いて第2目標操舵量θt2を算出するように設定されている。その結果、相対関係パラメータPrが同一であるという条件の下で比較したとき、第2目標操舵量θt2が第1目標操舵量θt1よりも小さくなる。
各関数f(f1、f2)の情報は、制御調整情報400に含まれている。プロセッサ110は、前方道路の道路形状に応じた関数fを選択し、選択した関数fを用いて目標操舵量θtを算出する。これにより、前方道路の道路形状に応じて、目標操舵量θtの大きさ、すなわち、操舵支援制御の制御強さを可変に設定することができる。
4-2.第2の例
図18は、操舵支援制御の制御強さの調整の第2の例を説明するためのフローチャートである。図17で示された第1の例と重複する説明は、適宜省略される。ステップS410及びS420は、第1の例の場合と同じである。前方道路がカーブ路を含む場合(ステップS410;No)、処理は、ステップS431に進む。
ステップS431において、プロセッサ110は、操舵支援制御による操舵方向(第1方向)がカーブ路のカーブ方向と一致するか否かを判定する。この判定方法は、上述のステップS331(図14参照)と同じである。操舵方向がカーブ方向と一致する場合(ステップS431;Yes)、処理は、ステップS432に進む。一方、操舵方向がカーブ方向と反対である場合(ステップS431;No)、処理は、ステップS433に進む。
ステップS432において、プロセッサ110は、操舵支援制御の制御強さを、ステップS420の場合よりも弱くする。
ステップS433において、プロセッサ110は、操舵支援制御の制御強さを、ステップS432の場合よりも更に弱くする。すなわち、操舵方向がカーブ方向と反対である場合(図5参照)、操舵方向がカーブ方向と一致する場合(図4参照)と比較して、操舵支援制御の制御強さは弱くなる。
より詳細には、相対関係パラメータPrが同一であるという条件の下で比較したとき、ステップS433における目標操舵量θtは、ステップS432における目標操舵量θtよりも小さくなる。つまり、プロセッサ110は、同一の相対関係パラメータPrに対する目標操舵量θtを、ステップS432の場合よりもステップS433の場合により小さくする。
例えば、ステップS420において、プロセッサ110は、第1関数f1を用いて第1目標操舵量θt1を算出する(下記式(3)参照)。ステップS432において、プロセッサ110は、第2関数f2を用いて第2目標操舵量θt2を算出する。ステップS433において、プロセッサ110は、第3関数f3を用いて第3目標操舵量θt3を算出する。相対関係パラメータPrが同一であるという条件の下で比較したとき第2目標操舵量θt2が第1目標操舵量θt1よりも小さくなるように、第1関数f1及び第2関数f2は設定されている。同様に、第3目標操舵量θt3が第2目標操舵量θt2よりも小さくなるように、第2関数f2及び第3関数f3は設定されている。
式(3):
θt1=f1(Pr)
θt2=f2(Pr)<f1(Pr)
θt3=f3(Pr)<f2(Pr)
各関数f(f1、f2、f3)の情報は、制御調整情報400に含まれている。プロセッサ110は、制御調整情報400を参照して、前方道路の道路形状と操舵方向に応じた関数fを選択し、選択した関数fを用いて目標操舵量θtを算出する。これにより、前方道路の道路形状と操舵方向に応じて、目標操舵量θtの大きさ、すなわち、操舵支援制御の制御強さを可変に設定することができる。
4-3.第3の例
第3の例では、プロセッサ110は、前方道路の曲率Cが大きくなるにつれて、操舵支援制御の制御強さをより弱める。
より詳細には、相対関係パラメータPrが同一であるという条件の下で比較したとき、曲率Cが大きくなるにつれて目標操舵量θtが小さくなる。つまり、プロセッサ110は、曲率Cが大きくなるにつれて、同一の相対関係パラメータPrに対する目標操舵量θtをより小さくする。
例えば、下記式(4)のように、目標操舵量θtは、相対関係パラメータPrと曲率Cの関数gで表される。相対関係パラメータPrが同一であるという条件の下で比較したとき、曲率Cが大きくなるにつれて目標操舵量θtが小さくなるように、関数gは設定されている。
式(4):θt=g(Pr,C)
図19は、関数gの一例を示すグラフである。曲率Cが大きくなるにつれて、目標操舵量θtは小さくなる。尚、曲率Cが大きくなるにつれて、目標操舵量θtは単調に減少してもよいし、ステップ状に減少してもよい。
図20は、関数gの他の例を示すグラフである。図20に示される例では、リスク領域RSKのマージン距離dmが、前方道路の曲率Cに依存する。より詳細には、曲率Cが大きくなるにつれて、マージン距離dmは小さくなる。これにより、曲率Cが大きくなるにつれて、目標操舵量θtは小さくなる。尚、曲率Cが大きくなるにつれて、マージン距離dmは単調に減少してもよいし、ステップ状に減少してもよい。
関数gの情報は、制御調整情報400に含まれている。プロセッサ110は、制御調整情報400で示される関数gを用いて、曲率Cに応じた目標操舵量θtを算出する。これにより、前方道路の曲率Cに応じて、目標操舵量θtの大きさ、すなわち、操舵支援制御の制御強さを可変に設定することができる。
尚、第3の例は、上述の第1の例と第2の例のいずれとも組み合わせることができる。
5.操舵支援制御の開始タイミングの調整
ステップS300においてリスク回避制御の作動条件を調整する代わりに、ステップS400において、操舵支援制御の開始タイミングを“直接的”に調整してもよい。以下、操舵支援制御の開始タイミングを調整する方法の様々な例を説明する。
5-1.第1の例
図21は、操舵支援制御の開始タイミングの調整の第1の例を説明するためのフローチャートである。図21には、上述のステップS400の詳細が示されている。
ステップS410において、プロセッサ110は、車両1からリスク要因3までの前方道路が直線路であるか否かを判定する。この判定方法は、上述のステップS310(図13参照)と同じである。前方道路が直線路である場合(ステップS410;Yes)、処理は、ステップS450に進む。一方、前方道路がカーブ路を含む場合(ステップS410;No)、処理は、ステップS460に進む。
ステップS450において、プロセッサ110は、操舵支援制御の開始タイミングを比較的遅く設定する。
ステップS460において、プロセッサ110は、操舵支援制御の開始タイミングを、ステップS450の場合よりも早くする。すなわち、前方道路がカーブ路を含む場合、前方道路が直線路である場合と比較して、操舵支援制御の開始タイミングが早くなる(図6、図7参照)。
例えば、プロセッサ110は、操舵支援制御の開始タイミングを、基準タイミングから遅延時間tdだけ後のタイミングに設定する。ステップS450において、プロセッサ110は、遅延時間tdを第1遅延時間td1に設定する。一方、ステップS460において、プロセッサ110は、遅延時間tdを第2遅延時間td2に設定する。第2遅延時間td2は、第1遅延時間td1よりも短い(td2<td1)。
遅延時間td(td1、td2)の情報は、制御調整情報400に含まれている。プロセッサ110は、制御調整情報400を参照して、前方道路の道路形状に応じた遅延時間tdを選択する。これにより、前方道路の道路形状に応じて、操舵支援制御の開始タイミングを可変に設定することが可能となる。
5-2.第2の例
図22は、操舵支援制御の開始タイミングの調整の第2の例を説明するためのフローチャートである。図21で示された第1の例と重複する説明は、適宜省略される。ステップS410及びS450は、第1の例の場合と同じである。前方道路がカーブ路を含む場合(ステップS410;No)、処理は、ステップS461に進む。
ステップS461において、プロセッサ110は、操舵支援制御による操舵方向(第1方向)がカーブ路のカーブ方向と一致するか否かを判定する。この判定方法は、上述のステップS331(図14参照)と同じである。操舵方向がカーブ方向と一致する場合(ステップS461;Yes)、処理は、ステップS462に進む。一方、操舵方向がカーブ方向と反対である場合(ステップS4311;No)、処理は、ステップS463に進む。
ステップS462において、プロセッサ110は、操舵支援制御の開始タイミングを、ステップS450の場合よりも早くする。例えば、プロセッサ110は、遅延時間tdを、第1遅延時間td1よりも短い第2遅延時間td2に設定する(td2<td1)。
ステップS463において、プロセッサ110は、操舵支援制御の開始タイミングを、ステップS462の場合よりも更に早くする。例えば、プロセッサ110は、遅延時間tdを、第2遅延時間td2よりも更に短い第3遅延時間td3に設定する(td3<td2)。これにより、操舵方向がカーブ方向と反対である場合(図7参照)、操舵方向がカーブ方向と一致する場合(図6参照)と比較して、操舵支援制御の開始タイミングが早くなる。
遅延時間td(td1、td2、td3)の情報は、制御調整情報400に含まれている。プロセッサ110は、制御調整情報400を参照して、前方道路の道路形状と操舵方向に応じた遅延時間tdを選択する。これにより、前方道路の道路形状と操舵方向に応じて、操舵支援制御の開始タイミングを可変に設定することが可能となる。
5-3.第3の例
図23は、操舵支援制御の開始タイミングの調整の第3の例を説明するための概念図である。第3の例では、前方道路の曲率Cが大きくなるにつれて、遅延時間tdは短くなる。例えば、図23に示されるように、曲率Cが大きくなるにつれて、遅延時間tdは単調減少する。他の例として、曲率Cが大きくなるにつれて、遅延時間tdはステップ状に減少してもよい。これにより、曲率Cが大きくなるにつれて、リスク回避制御(操舵支援制御)の開始タイミングがより早くなる。
遅延時間tdは、前方道路の曲率Cの関数で表される。関数は、数式であってもよいし、予め生成されたマップであってもよい。関数の情報は、制御調整情報400に含まれている。プロセッサ110は、制御調整情報400で示される関数を用いて、前方道路の曲率Cに応じた遅延時間tdを設定する。これにより、プロセッサ110は、曲率Cが大きくなるにつれて操舵支援制御の開始タイミングをより早めることができる。
尚、第3の例は、上述の第1の例と第2の例のいずれとも組み合わせることができる。
1 車両
3 リスク要因
3A 歩行者
3B 駐車車両
4 対向車両
10 運転支援システム
20 センサ群
21 位置センサ
22 車両状態センサ
23 認識センサ
30 走行装置
31 操舵装置
32 駆動装置
33 制動装置
100 制御装置
110 プロセッサ
120 記憶装置
200 運転環境情報
210 車両位置情報
220 車両状態情報
230 周辺状況情報
240 道路構成情報
250 物標情報
260 地図情報
300 条件調整情報
400 制御調整情報

Claims (4)

  1. 車両の運転を支援する運転支援システムであって、
    前記車両の運転環境を示す運転環境情報が格納される記憶装置と、
    前記運転環境情報に基づいて、前記車両の前方のリスク要因から離れる第1方向へ前記車両を操舵する操舵支援制御を実行するプロセッサと
    を備え、
    相対関係パラメータは、前記車両と前記リスク要因との間の相対関係を表し、且つ、前記車両と前記リスク要因との間の横距離を少なくとも含み、
    前記プロセッサは、前記相対関係パラメータに基づいて、前記操舵支援制御における目標操舵量を算出し、
    直線路は、曲率が第1曲率未満である道路であり、
    カーブ路は、曲率が前記第1曲率以上である道路であり、
    前記車両から前記リスク要因までの前方道路が前記カーブ路を含む場合、前記プロセッサは、前記前方道路が前記直線路である場合と比較して、同一の相対関係パラメータに対する前記目標操舵量をより小さくする、あるいは、前記操舵支援制御の開始タイミングを早め
    前記前方道路が前記カーブ路を含み、且つ、前記第1方向が前記カーブ路のカーブ方向と反対である場合、前記プロセッサは、前記第1方向が前記カーブ方向と一致する場合と比較して、前記同一の相対関係パラメータに対する前記目標操舵量をより小さくする、あるいは、前記操舵支援制御の前記開始タイミングを早める
    運転支援システム。
  2. 請求項に記載の運転支援システムであって、
    前記プロセッサは、前記カーブ路の前記曲率が大きくなるにつれて、前記同一の相対関係パラメータに対する前記目標操舵量をより小さくする、あるいは、前記操舵支援制御の前記開始タイミングをより早める
    運転支援システム。
  3. 請求項1又は2に記載の運転支援システムであって、
    前記プロセッサは、前記リスク要因の周囲にリスク領域を設定し、前記車両が前記リスク領域を避けるように前記操舵支援制御を実行し、
    前記プロセッサは、前記リスク領域を小さくすることによって、前記同一の前記相対関係パラメータに対する前記目標操舵量を小さくする
    運転支援システム。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の運転支援システムであって、
    前記リスク要因は、前記車両の前方に存在する歩行者、自転車、二輪車、及び駐車車両のうち少なくとも1つを含む
    運転支援システム。
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